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めぇでるコラム 2014年10月アーカイブ

2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★なぜ、ペーパーテストを行わない学校が増えたのでしょうか

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第18号)
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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なぜ、ペーパーテストを行わない学校が増えたのでしょうか
 
平成4年の秋のことです。
当時、大手の幼児教室で、志望校別指導部門の慶應義塾幼稚舎を担当していま
した。試験を受けてきた子ども達が、こういったものです。
「先生、ペーパーは1枚だけでした」
事実、その年のペーパーテストは、「話の記憶」1枚だけでした。
 
同じ年の12月のことです。
今度は、お茶の水女子大学附属小学校の試験を受けてきた女の子が、
「先生、試験はありませんでした」
正しくは、「ペーパーテストはありませんでした」ですが、正直なところ、び
っくりさせられました。
受験塾で志望校を担当している者にとって、傾向を読めなかったのですから、
これほど恥ずかしい話はありません。名誉挽回とばかりに、その原因を探して
みました。
 
この年から、新しい学習指導要領が実施され、幼稚園の保育も「幼稚園教育要
領」によると、今までの一斉保育から自由保育となり、一人ひとりの個性を伸
ばしていく保育に変わりました。ですから、皆さんのお子さんが通っている幼
稚園は、自由保育になっているはずです。ここに注目してみると、おぼろげな
がら、ペーパーテストを廃止した理由の一端がわかってきたのです。
 
ご存知のように、自由保育といっても自由奔放、何でもありの保育ではありま
せん。一口にいえば、みんなで一斉に同じことを強制的にやるのは止め、自発
的に活動できるように導く保育のことです。例えば、知識や理解力を培うにも、
自分自身で考えたり、工夫する機会や経験をたくさん持たせたり、自分勝手な
考えではなく、客観的なものの見方や考え方を身につけるように指導する保育
のことです。
 
もっと簡単にいえば、一斉保育は他律の保育で、自由保育は自律の保育のこと
です。他律と自律の保育については、わかりやすい歌があります。前にも紹介
しました文部省唱歌の「雀の学校」(清水かつら 作詩 広田龍太郎 作曲)で
す。
 
    チイチイパッパ チイパッパ
    雀の学校の 先生は
    むちを振り振り チイパッパ
    チイチイパッパ チイパッパ
    生徒の雀は 輪になって
    お口をそろえて チイパッパ
    まだまだいけない チイパッパ
    もう一度一緒に チイパッパ
    チイチイパッパ チイパッパ
 
先生がムチを振りながら、「こっちを向きなさい!」とやるのが他律の保育で、
自由保育にはムチを持った先生はいません。以上の保育内容をふまえ、ここか
らは私の勝手な解釈ですから、深くお考えにならずに、読み流してください。
 
新指導要領の狙いは、偏差値教育の弊害など、今までの教育を見直すことでし
た。大胆にいえば、学習指導の基本的な考え方が、今までは、例えば、子ども
の知的な能力を判定する場合、持ち点を百として、「これもできない、あれも
ダメ、これもマイナス」といったように、点数を引いていく「減点方式」であ
ったわけですから、「ペーパーテストは減点方式」と考えるとわかりやすいと
思います。知力だけで能力を判定するわけですから、個性は出る幕もありませ
ん。皆さんが受けてきた教育が、これだったわけです。
 
新しい指導要領では、これを止めて、評価をする場合、持ち点ゼロから出発し、
「これができた、あれもできた、これもいいぞ」と点を積み重ね、合計で何点
取れたかと点数を加えていく「加点方式」になりましたが、行動観察型テスト
の採点は、この加点方式なのです。こう考えるとわかりやすいのではないでし
ょうか。
 
ペーパーテストは、取れた点数で子どもの限られた能力を評価します。行動観
察型のテストは、ある課題に取り組む子ども達の様子を観察し採点しますから、
プロセスを重視しながら、個々の能力を評価します。つまり、個性の尊重です。
 
さらに、こんな定義はありませんが、1+9=□は、答えは1つしかありませ
んから、全員で同じことに取り組む集中思考型保育、□+□=10は、答えが
10通りありますから、一人ひとりを育てていく拡散思考型保育ともいえるの
ではないでしょうか。
すると、小学校の入学試験は、
一斉保育(他律の集中思考型保育)→減点方式→ペーパーテストから、
自由保育(自律の拡散思考型保育)→加点方式→行動観察型テスト
に変わったといえると思います。
 
ペーパーテストを実施している学校も、制作や課題遊び、自由遊び、運動テス
トなどを通して、社会性や協調性を評価、採点し、バランスの取れた成長をし
ているかを判定しています。ですから、入試に必要な知識なるものを、記憶だ
けに頼って詰め込む知育偏重型の受験対策は、どこの学校からも歓迎されない
といえるわけです。
 
現在、国立附属校では、筑波大学附属小学校を除き、お茶の水女子大学附属小
学校、東京学芸大学附属竹早小学校等はペーパーテストをやっていません。私
立校では、慶應義塾幼稚舎、青山学院初等部、学習院初等科、成城学園初等学
校、桐朋学園小学校、川村小学校などもやっていません。
(平成25年10月現在)
 
おもしろいのは、以前は運動テストもなく、ペーパーテストしかやっていなか
った立教小学校が、今ではペーパーテストを廃止して行動観察型に切り替えて
いることです。校長先生は学校説明会で、文言は正確ではありませんが、「私
学がよい子を取り合った時期があったが、それは間違いでした」と指摘され、
翌年の説明会では、「取りっこではなく分けっこの時期に入った」とおっしゃ
っていました。
       
少し古くなりますが、学校側が「ペーパーテストを廃止した理由」を公表した
ことがあります。慶應義塾幼稚舎の舎長が、以前、こうおっしゃったのです。
これはわかりやすい話ですから紹介しておきましょう。
(舎長は校長のことで、東洋英和女学院小学部、青山学院初等部は部長、学習
院初等科は科長、国府台女子学院小学部は副学院長の名称となります)
 
 「受験という現象がある以上、その競争の社会の中で、人より抜きん出て勝
利を占めようと、どんどんエスカレートします。競争社会は、結果を争うわけ
です。だから、私たちは、結果を争うようなテストをしません。結果を点数に
直して、点数で序列をつけるような教育をしていない。点数で子どもの序列を
しないということは、ペーパーテストはしませんというのが、一番わかりやす
いということです」 (週間ポスト 平成6年4月3日号)
 
3月に辞任された加藤三明舎長は、昨年の説明会で幼稚舎の教育目標は、「他
人との競争ではなく自分との戦いである」とおっしゃっていました。
 
さらに注目したいのは、東京女学館小学校です。校長先生が代わった年から、
面接と推薦状だけで入学を決めるAO方式(アドミッションズ オフィス)を
始めました。20名からスタートし、現在40名になりましたが、やがてはす
べて、この方式に変えていきたいと話されました。もしも、これが実現すると、
「私学もやがて抽選で!」といった夢のような話になります。まあ、夢でしょ
うけれど。  
 「受験のために子ども達に大きな負担をかけたのは、塾や親の責任ではなく、
そういう環境を作った学校にある」と言い切った方です。その校長先生は代わ
られましたが、募集人員80名中、AO方式40名、一般入試40名で実施さ
れています。(平成25年10月現在) 子ども達のために頑張ってほしいと、
心から期待しています。残念ながら大学は、閉鎖されることになりました。
 
ところで、皆さんご存知のごとく、平成14年度から実施されていた学習指導
要領ですが、学習内容が削減された問題などを含め、早々と改訂されました。
しかし、すべてが悪かったわけではありません。「ゆとりの教育」を目指し、
私学の大きな特徴であった週五日制、英語教育も始まりました。少人数制にい
たっては、私立の小学校は都心の公立校にかなわなくなっているでしょう。こ
の状態を「公立校の逆襲が始まった」と、東洋英和女学院小学部の寺澤前部長
は説明会でおっしゃっていました。ですから、私学には脅威でもあったわけで
す。
 
事実、日本女子大学附属豊明小学校、立教女学院小学校、東洋英和女学院小学
部、青山学院初等部、成蹊小学校、昭和学院小学校、日出学園小学校、国府台
女子学院小学部など、最近の私立校の環境整備には、目を見張るものがありま
す。
 
また、桐朋小学校は1クラス24人、成蹊小学校では4年生まで1クラス28
人、日出小学校は2年生まで25、26人編成の少人数制を実施するなど、私
学ならではの対策が顕著になっているのも事実です。
 
創刊号でも紹介しましたが、昨年の慶應義塾横浜初等部、今年の4月には茨城
県取手市に江戸川学園取手小学校、そして来年の4月には神奈川県藤沢市に日
本大学藤沢小学校が、茨城県つくばみらい市には開智小学校が開校されます。
受験者が減る中で、なぜ新しく私学が創立されるのでしょうか。誤解を恐れず
に言えば、画一的な教育よりユニークな教育環境で、わが子を学ばせたいと希
望する保護者が増えているからではないでしょうか。
 
そこで問題になるのは、志望校の選び方です。
それは何かといえば、小学校選びは聖書の「始めに言葉ありき」ではありませ
んが、「始めにご家庭の教育方針ありき」であることです。これが「始めに名
門校の教育方針ありき」では、かつてバブル経済全盛期の頃、マスコミがお受
験騒動と指摘したように、「受験戦争の低年齢化」、「幼い子どもを受験戦士
に仕立ててよいのか」などと批判の対象になりかねないからです。本当は、こ
ういったことが起きること自体、異常なのですが、いわゆる「受験地獄」に陥
らないためには、ご両親でよく話し合いをし、受験に取り組むことが大切です。
前回お話ししたスケ―ジュールをもとに、慎重に計画を立て、「ゆっくり、じ
っくり、しっかり」と「3くり」で挑戦してほしいと願っています。
      (次回は、「小学校の入学試験の内容」についてお話しましょう)
 

2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★お子さんは、幼稚園(保育園)で、どのように評価されていますか。

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第17号)
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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最近の入学試験の傾向 
 
小学校の試験を目指す皆様方ですから、既に、ご承知と思いますが、最近の傾
向として、ペーパーテストを実施しない学校が増えてきたことです。
その経緯については、あとで詳しく紹介するとして、ここ数年間の出題傾向に
ついて、簡単に触れておきましょう。
 
ペーパーテストを行わない学校は、慶應義塾幼稚舎、青山学院初等部、学習院
初等科、立教小学校、桐朋学園小学校、川村小学校などで、いわゆる行動観察
型のテストを実施しています。
「ペーパーテストを行わずに、何がわかるのですか?」と、疑問視する方も大
勢いらっしゃるようです。
ところが、これがよくわかる仕掛けになっているのです。
仕掛けといっては失礼になるかもしれませんが、ある年の桐朋学園小学校の学
校説明会で、たまたま顔を出された校長先生が、面接についておもしろい話を
してくれたのでした。
 
「私どもが面接をしないのは、親御さんに『趣味は何ですか』とうかがっても、
本当は競輪や競馬が大好きでも『読書、音楽鑑賞です』とおっしゃるでしょう。
だから面接をしません。しかし、私どもでは二日間、お子さんを預かりますか
ら、どのような家庭環境で育てられているかわかるのです」
 
文言は正確ではありませんが、内容は間違いありません。
その通りではないでしょうか。
子ども達は演技ができませんから、育てられた環境を、そのまま正直に、試験
会場で見せることになります。
基本的な生活習慣やしつけ、言葉遣いから社会性や協調性といった集団への適
応力など、手に取るようにわかるのではないでしょうか。
ですから、「ペーパーテストがないから受験準備は楽だわ!」などと考えるの
は、とんでもない誤解で、行動観察型の試験は、ペーパーテストより難しいと
ころがあります。
なぜなら、先生方の言葉を聞き取り、理解し、考え、自分の言葉で表現したり、
絵を描いたり、行動する、それが行動観察型の試験だからです。
どういった準備が必要だとお考えでしょうか。
 
ペーパーテストを実施している学校は、暁星小学校、雙葉小学校、白百合学園
小学校、東洋英和女学院小学部、聖心女子学院初等科(一時期、ペーパーテス
トを止めていたのですが)、立教女学院小学校、光塩女子学院初等科、国府台
女子学院小学部などです。
このように学校名をあげてみると、何かお気づきのことはありませんか。
そうです、何とも不思議なことに、宗教教育を行っている学校が多いのです。
しかも、いずれも、いわゆる名門校ですから、試験問題の難易度は、高いこと
も共通しています。
なぜ、難しい問題が出題されるのでしょうか。
 
おそらく、過去問といわれている、以前に出題された問題を集めた本などを使
い、繰り返し問題を解くといった受験準備ではなく、基礎知識をきちんと身に
つけ、問題を解く力を備えてほしいと、学校側は考えているのではないでしょ
うか。
 
簡単に説明するのは難しいのですが、わかりやすい話だと思いますので紹介し
ましょう。
試験問題の中に、「四方図形」があります。
これは、テーブルの上に置かれた左手をあげた縫いぐるみを、前後左右から見
ると、どのように見えるかといった問題です。
この場合、四つの方向から見ることになりますから、四つの違った答えがある
わけです。
つまり、学校側は、答えは一つだけではなく、いろいろな方向、立場からもの
を見て判断する、そういった力を持つ子どもを求めているのではないでしょう
か。 
 
さらに、ここ数年、こういった問題がありました。
 
・雙葉小学校
お皿に入っているプラスチックの玩具の宝石20個ほどを、細かく分かれてい
る箱に、塗り箸でつまんで入れる。
 
・白百合学園小学校
プラスチック製の穴の空いた板に紐が通してあるお手本を見ながら、同じよう
に紐通しをする。
 
・暁星小学校
机の上に弁当箱、弁当箱のふた、弁当袋、箸、箸箱、箸箱のふた、校内着、半
袖のポロシャツ、ハンカチ、ティッシュ、本、靴下などがバラバラに置かれ、
それをファスナー付きのカバンの中にきれいに詰める。
 
靴を脱いで、机にある折り紙をとってきて、好きなものを折る。
(5個折らせた年もありましたし、少し力の必要な折り方が出題されたことも
あります)
 
・青山学院初等部
靴を脱いで手を洗いにいき、椅子をテーブル代わりにして、煎餅、クッキー、
お茶を自分で用意し、いただく。食べ終えたらゴミを分けて捨て、後片付けを
し、席で待つ。
 
・日本女子大学附属豊明小学校
いろいろなビーズの入ったトレーから、自分のお皿にできるだけ多くのビーズ
を塗り箸で移す。
細い紐にビーズを通して端を結びネックレスを作る。
クーピーで絵を濃淡に塗り分ける。
 
・東洋英和女学院小学部
机に置いてあるカゴの中から、弁当箱とハンカチをとってくる。次にテスター
が持っているカゴから、ピンポン玉2個と豆を箸で取り、弁当箱に入れる。そ
して、テスターの手本どおりにハンカチで箸と弁当箱を包み、指示された机に
置く。
 
・立教女学院小学校
塗り箸で、さいころの形をしたキューブを隣の紙のお皿に移す。
  
・千葉日本大学第一小学校
教室の後ろのテスターのところに並び、洋服をハンガーごと持ってくる。ハン
ガーから洋服を取り、着ている服の上からきる。ボタンを1つかける。ボタン
を外し、着た服を脱ぎ、ハンガーにかけテスターのところへ持って行く。
 
・早稲田実業学校初等部
靴を脱いでじゅうたんに上がり、お手本を見て封筒を作る。作り終えたら机の
中から雑巾を出して手を拭いたあと、机を拭き、たたんで机の中にしまう。
 
・田園調布雙葉小学校
持参した服に着替え、着ていた服を風呂敷で包む。
       
・横浜雙葉小学校
お友達と床に正座して、おしゃべりをせずに、持参した弁当を食べる。
   
・日出学園小学校
ふわふわボール6個を箸でつかみ、弁当箱に入れナフキンで包む。
 
学校側は、何を見ているか、おわかりいただけたと思います。
基本的な生活習慣が、きちんと身についているかを知りたいわけです。
基本的な生活習慣はしつけであり、それは、ご家庭の育児の姿勢でもあるわけ
です。
東洋英和女学院小学部の寺澤東彦前部長は、「しつけや言葉遣いは、生まれる
前に刷り込まれているわけではないから、強制的に教え込まなければならない」
とおっしゃっていますし、国府台女子学院の平田史郎学院長は、「訓練されて
いない個性は野性である」とさえいっています。
両校とも宗教教育を行う女子だけの学校です。
ご家庭の教育に何を求めているのでしょうか、受験準備のポイントは、ここに
あると思います。
つまり、知識だけ身についた偏った子どもではなく、知・徳・体の三つの能力
が、年令相応にバランスよく育った気力のある子を望んでいるのです。
 
ですから、小学校受験でもっとも大切なことは、就学前の子どもにふさわしい
基本的な生活習慣やしつけ、挨拶、言葉遣いなどを、きちんと身につけておく
ことなのです。
今からしっかりと計画を立てて、一つ一つ階段を上るように、地道な努力を積
み重ねていくことが求められています。
いわゆる、つけ焼刃などは、絶対にききません。
 
もう20年ほど前の話になりますが、バブル経済全盛期の頃で、私立志向が過
熱気味な状態にあったときでした。
あるミッション系の学校説明会で、校長先生は、こうおっしゃったものです。
 
「受験に必要な知識や礼儀作法なるものを泥縄式に詰め込んで、受験準備、事
足れりとお考えになるのは、間違いであることに気づいてほしい」
 
昔の話ですから文言は正確ではありませんが、内容は間違いありません。
このことではないでしょうか。
泥縄式とは、
「泥棒を見てから縄をなうことで、事が起こってからあわてて、その対策に手
をつけることをあざけていう言葉」
ですが、特に、幼児の受験の場合、泥縄式は、絶対に通用しません。
これからの毎日の生活の積み重ねが、来年の秋に実を結ぶことを、肝に銘じて
いただきたいのです。
 
(次回は、「なぜ、ペーパーテストを廃止する学校が増えたか」についてお話
しましょう)
 

2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★受験までの1年間のスケジュール

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第16号)
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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受験までの1年間のスケジュール
 
「入試の準備は、いつ頃から始めるのがよいのでしょうか」
よく受ける質問です。
年少の11月から2年間かけて、無理なく進めていくのが理想ですが、皆さん
方は、来年の秋に受験されるわけですから、この1年間、どのような予定で進
めていくかを考えてみましょう。
 
ほとんどの幼児教室は、11月が新学期で、次年度受験の新年長クラスはここ
から第一歩が始まります。
11月から7月まで、基礎知識を身につける講座が続きます。
 
この月から、年長向けの公開模擬テストも始まります。
年中から準備をはじめているお子さんは、模擬テストを受けていますから、既
にご存じのことですが、結果表には、得点から総合順位、偏差値まで、ある時
期から、志望校への合否判定も添付されてきます。
結果表にある男女別の順位は、男子校、女子校を受ける際の判定の基準に、男
女の総合評価は、共学の学校の判定基準としても利用できます。
テストの内容は、2月頃から始まる「合否を判定する10項目」で、詳しく解
説する予定です。
また、幼児テスト特有の生活習慣や、躾、社会性などの判定もついてきます。
「意外に、内弁慶だった」などと、普段、皆さん方が気づかないお子さんの素
顔を見ることもできます。
これは、非常に大切なことですが、案外、軽く見られている傾向にあります。
チェックが入った場合、ご両親の責任と考え、お子さんを取り巻く環境を、真
剣に考えてあげましょう。
なぜなら、多くの場合、育児の姿勢に原因があるからです。
 
12月の後半には冬期講習会が、3月の後半には春期講習会があり、2月頃か
ら志望校別講座など、さまざまな目的を持った講座も始まります。
教室によっては、レベルの高い特別講座を設け、難関校への準備も始まります。
 
5月の後半から7月中旬にかけて、学校見学会や説明会が始まります。
できるだけ多くの説明会へ参加することをお薦めします。
ミッション系の学校に関心がなくても、ぜひ、一度は参加しておきたいもので
す。
宗教教育の目的が、わかるからです。
別学の学校はどうも、とお考えの方も、別学の学校を訪ねてみましょう。
共学にはないものを見つけることもできるからです。
雙葉小学校、学習院初等科、青山学院初等部、慶應義塾横浜初等部など、事前
に申し込む制度をとっている学校もありますから、受験を考えている小学校の
ホームページを、必ず見るようにしましょう。
 
授業参観をかねている場合は、とかく1年生の教室が注目の的になりがちです
が、上級生の教室もこの機会に参観してみましょう。
参加者も少なく、思ったより厳しい学習風景に出くわすこともあります。
 
説明会の日程は、各幼児教室で発表される一覧表を参考にし、うっかり忘れた
などのミスがないように、充分、注意しましょう。
学校によっては、説明会を1回しか開催しないところもあるからです。
学校見学会や運動会、文化祭などの行事に参加できるところもありますが、こ
ういった情報は、各学校のホームページに紹介されていますから、しっかりと
調べておきましょう。
面接で、説明会や行事に関して印象を尋ねられる場合もあります。
普段、入れない校舎に入り、子どもたちの遊ぶ様子から、意外な側面を見るこ
ともでき、学校選びの重要なポイントにもなります。
そして、トイレの場所も確認しておきたいものです。後で、役に立ちますから。
 
夏になると、ほとんどの幼稚園でお泊まり保育があると思います。
親のもとを離れて生活することで、どのくらい自立心が培われているかもわか
ります。
一人っ子の場合は、とかく、過保護、過干渉の環境となりがちです。
また、幼稚園や保育園の先生から保護者会の折りなどに、「少し、社会性に問
題があるようです」などといわれている場合は、日頃の育児の姿勢をチェック
する必要もあるでしょう。
 
7月の後半から、夏期講習会が始まります。
「夏を制するものは、秋を制する」といわれているほど大切な時期で、幼稚園
の休みを、いかに計画的に利用するかがポイントとなってきます。
基本的な生活習慣は、この時期までにきちんと身につけておくべきです。
かなりハードなスケジュールになりがちですから、旅行や里帰りなどは、お子
さんを中心に、計画しておきたいものです。
 
ご両親、特に、お父さん方の意識を高めるために、模擬面接指導も始まります。
この指導は、できるだけ早い時期に受けておくべきです。
「たかが、面接!」などと侮っていては、お父さんの面接で失敗します。
当研究所では、毎年、6月から始めています。
 
8月の後半から9月にかけて、直前講座が始まり、中断していた説明会も開始
され、願書も配布されます。
9月の後半から10月にかけて、願書の受け付けが始まります。
日程の関係で、出願してみないと併願が可能かどうかわからない場合がありま
す。
何校も出願する場合もあることを、頭に入れておいてください。
 
早いところでは、9月の中旬から面接が始まります。
そして、お子さんは直前の特別講習や個別の指導などを経て、ご両親は面接に
備えて心を一つにして、試験に臨むことになるわけです。
 
幼児教室や塾の選び方は、ご両親で研究されることです。
お母さん任せでは、手に負えません。
お父さんも一緒になって考えましょう。
そして、任せたからには、先生方のアドバイスに従い、家庭学習などもこなし
ていくべきで、幼児教室の掛け持ちはさけるべきです。
指導の方針に違いがあれば、迷ってしまうのはお子さん自身だからです。
 
公開模擬テストは、指導の結果をチェックできる大切な試験ですから、毎月1
回は受けるべきでしょう。
理解できていないところは、体験不足の結果と冷静に受けとめ、対応すること
が大切で、偏差値や順位に一喜一憂し、感情的にならないことです。
直前になれば、他の教室への他流試合も、本番になれるために必要ですが、あ
まり早くから挑戦するのは、お子さんにとっては、会場が変わるたびに緊張感
を強いられることになりがちですから、慎重な対応が求められます。
全統オープン等、小学校を会場とする模擬テストも上手に利用しましょう。
 
こういったスケジュールで1年間を過ごすことになります。
メールマガジンもこれに従って、ご両親で取り組むべきことを説明していきま
すが、最も大切な学校選びのポイントと願書の書き方、面接に関しては、当研
究所で発行しています「面接、ここがポイント 小学校編」と「面接克服、こ
こがポイント~That’s a Plenty」CD版を、志望理由についてのアドバイス
は、「おとうさん、おかあさんの受験対策 全20巻」で詳細に解説していま
すから、参考にしていただければ幸いです。
話の進め方として、面接と志望校選びについては、どうしても来年の8月以降
になりますので、ご両親の心の準備として、この2冊の本をお薦めいたします。
(次回は「最近の入試の傾向」についてお話しましょう)
 

2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★手は第二の脳 (4)

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第15号)
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★★手は第二の脳 (4)★★
 
●模 写●
模写は、文字通り、お手本をまねて写すことです。図形と点図形の模写があり
ます。関西では、点図形を点結びともいいます。
 
図形の模写については後で詳しくお話ししますが、幼児にとって、非常に難し
く、また面倒な問題でもあり、今の段階で挑戦するのは酷なことですから、○
△□の描き方についてだけお話ししておきましょう。
 
〇△□といった図形の模写は、文字を書くときの基礎トレーニングです。
 
○は、下から時計まわりに描きましょう。上から左回りに描くのは数字のゼロ
です。
 
△は、頂点から左斜め下へ、そこから頂点に戻って右斜め下へ、最後に左から
右へ底辺を描きます。頂点から左斜め下へおり、いきなり右方向へ底辺を描き、
今度は左斜め上の頂点を目指すのは、大人の使う簡略法で、書写違反です。
 
□は、漢字の国がまえと同じです。左上から下におりて、そのまま戻らずに、
左回りで一周する子がいますが、これも書写違反です。  
 
今の段階で、○△□を正しく描けるようにしておきましょう。きちんと描ける
子は、文字もきれいに書けるようになります。文字には、筆順がありますから、
当然なのですが。           
 
点図形は、対称図形が多く、きれいですから楽しく取り組めます。簡単な問題
でも、きちんと線を引き仕上げましょう。面白いことに、性格までも姿を表し
ます。直線がよじれたり、点と点をつなぐときに脱線をしたり、通過すべき点
を外す子は、何をやっても雑になりがちです。スピードにこだわっているので
しょうが、描けていればいいのではありません。最初が大切で、ゆっくりと丁
寧に、時間をかけて、美しく描くことです。
 
そして、忘れられがちなことですが、姿勢が悪ければ線も乱れます。背筋をき
ちんと伸ばし、左手でペーパーを押さえてかく習慣をつけましょう。ローマの
哲学者キケロは、「習慣は第二の先生なり」といっています。「習慣は、いつ
しかその人の内部に深くしみこみ、生まれつきの性格のようになる」という意
味で、とても大切なことです。
何も偉そうに哲学者を引き合いに出すこともありませんが……(笑)。
 
点図形は、立体の模写ができれば卒業ですが、大人には簡単に思えても、子ど
もには難しい作業です。 どこから始めればよいのか、わからない問題もあり
ます。必ずしも点と点を結ぶとは限らずに、サードとショートの間を抜くヒッ
トのように、点と点の間を抜けていくのもあります。
これは、納得するのに時間がかかります。
「点と点を結ぶのに、何で抜かすのですか?」
こう思っている子がいますが、こだわるから仕掛けに気づき間違いません。で
すから、じっくりと取り組む根気が必要です。どこがどうなっているのか、試
行錯誤をさせた方が、後で効果が表れます。観察力と集中力、そして、持久力
や忍耐力も身につきます。 さらに、全体のバランス感覚を養うのにも役立ち
ます。なぜなら、隅から隅まで、全体をきちんと見なければならないからです。
絵を描くときにも、それが生きてきます。
 
ところで、頼りない線を引く子がいますが、鉛筆をしっかり持てていないから
で、おそらく箸の持ち方もおかしいでしょう。問題集をやる以前の問題で、こ
れを解決してから挑戦しましょう。
ただし、箸の持ち方は、食事の時に注意をしないことです。三度、三度、同じ
こといわれていては、気が滅入ります。文句をいわれているお子さんの気持ち
を察してあげましょう。キチンとした線が引けるようになれば、箸も正しく持
てるはずです。このトレーニングに取り組むのが、先ではないかと思います。
 
Bか2Bの鉛筆で、直線や曲線、円などをなぐり書きをさせると効果が表れま
す。これは、スピードをあげてもかまいません。なぜなら、速く書くには鉛筆
をしっかりと持たねばなりませんし、どの辺を持てばよいかもわかるからです。
力み過ぎはいけませんが、そのバランスも、やっている内にマスターできます。
そして、指や腕の筋肉を鍛えましょう。鉄棒、雲梯や登り棒、縄跳び、ボール
付き、ブランコ、シーソーなどで、楽しく遊びながら握力がつきます。このよ
うな、遊びを通した筋肉トレーニングも必要です。あえていえば、今日まで見
過ごしてきた、ご両親の責任ではないでしょうか。
 
13号で、箸を使った問題を紹介しましたが、ああいった問題があるからといっ
て、箸を使い、物を摘まむ訓練をするのは、試験がある以上仕方がないことで
すが、出題の意図を考えれば、基本的な生活習慣が身についているか、しつけ
はきちんとできているかといった、子どもの成長過程を見ることにあるのです
から、本末転倒なことをやっていることに気づいてほしいですね。
 
書道の先生が、箸を持ち、その内の1本を抜き取った時、筆を持つ形ができて
いれば、箸をきちんと持って食事をしていることになるとおっしゃっていまし
たが、お子さんはいかがでしょうか。ペーパーテストが始まると、先生方が一
斉に筆記用具の持ち方を見るのは、育児の姿勢を判定するためといわれるのも、
やはり根拠があるのです。
 
大切なことですから、あえて繰り返しますが、今年の6月に行われた立教女学
院小学校の学校説明会で、教頭先生は、憮然とした表情でこうおっしゃいまし
た。
 
  「あえてこの場で申し上げますが、テストの中で、箸を使う場面がありま
したら、箸で物を運ぶ速
さを競っているのではなく、正しい箸の持ち方ができているかを見ていること
をご理解いただきたい。テストの趣旨はそこにあります。日本の文化でもある
箸の持ち方を、きちんと身につけてほしいと考えています」
 
ここ数年、繰り返し同じ話をするということは、筆記用具のおかしな持ち方を
する子がいるということでしょうか。しかも、受験生は女の子です。お子さん
は大丈夫でしょか。箸をきちんと持てていれば、筆記用具も正しく持っている
ことになります。小学校の国語の授業は、正しい筆順で文字を書くことから始
まります。国語は、すべての教科の基礎、基本です。
 
なぜ、入学試験に、図形や点図形の模写があるか、お分かりいただけたのでは
ないでしょうか。
「たかが、○△□の書き方など」と侮っていると、お子さんは小学校のスター
トでつまずきかねないことをしっかりと考える、賢いお母さんになってほしい
ですね。
(次回は、「受験までの1年間のスケジュール」についてお話しいたしましょう)
 

2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★ご健闘をお祈りいたします

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第68号)
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★★ご健闘をお祈りいたします★★
 
★アフターケアも慎重に★ 
昨年の7月から始まった「さわやかお受験のススメ 小学校受験編」も、最終
回を迎えました。
明日、試験を迎える方は、このマガジンを読むどころではないかと思いますが、
長い間、拙い連載を読んでいただいた方に、お願いをしておきたいことがあり
ます。
いうまでもなく小学校の受験は、お兄さんやお姉さんが在学している場合はと
もかく、ご両親が子どものためによかれと考えてはじめたことです。
もとより、子ども達が、
「ぼくは、幼稚舎へ行きたい」
「私は、雙葉へ……」
と、希望されたわけではありません。
にもかかわらず、子ども達は、一所懸命に頑張りました。
年中の頃から、受験勉強をはじめ、そして今、直前の講習会を終え、最終特訓
を経て、試験を迎えようとしています。
 
考えてみると、これはたいへんなことです。
基礎指導から実践指導、集団指導や個別指導、冬、春、夏の講習会、毎月行わ
れた公開模擬テスト、運動教室、絵画教室などなど、同年代の子ども達が、ほ
とんど経験しないことを体験してきたことになります。
それに加えて家庭学習があります。
これが、子ども達には、もっとも厳しかったのではないでしょうか。
とかく、お母さん方は、合格の二文字のために熱くなりがちです。
「なぜ、ぼくだけ、勉強しなくてはいけないのかな?」
と子ども達に疑問を持たせてしまったことも、あったのではと思います。
でも、お母さん方の気持ちに応え、頑張りました。
子ども達は、本当にえらいとほめてあげたい。
 
ですから、全員に、希望された学校から招待状が送られて来て欲しいと思わざ
るを得ません。
それほど子ども達は頑張り、頑張り続けたのですから。
しかし、残念ながら、すべての子ども達に、招待状が送られてくるわけではあ
りません。
「明日が試験なのに縁起でもない!」とお腹立ちの方も、心を静めてお読みく
ださい。
 
都心の幼稚園によっては、全員が受験というところもありますが、そういった
環境であれば、幼稚園側の配慮もあるでしょうし、ご両親もお子さんも、それ
なりの指導をきちんと受けられていると思います。
しかし、普通の幼稚園や保育園からの受験の場合は、そうはいかないのではな
いでしょうか。
わが子、一人だけが受験といったことも考えられます。
 
一昔前は、受験を意識させないで済ませるように、また、合格しなかったこと
を、子ども達にわからないように配慮したものです。
でも、現状では難しいのではないでしょうか。
4、5校受験する子ども達もたくさんいますから、わかっているはずです。
合格すれば何ら問題はありませんが、結果が出なかった場合は、傷つく恐れも
あるでしょう。
このことです……。
 
今は、学校内で合格を発表せずに郵送やWebで知らせるところが増えてきま
したが、以前は、校内に掲示する学校が多かったのです。
私は、できる限り発表を見にいきました。
合格された方は、掲示板の前からいつまでも去ろうとしません。
不合格の方は、悄然と去っていきます。
気障で申し訳ありませんが、「倍率十倍の難関校」の文字からは浮かばない、
厳しい現実を実感させられたものでした。
 
そんなときに、ある学校で、とんでもない親子を見てしまったのです。
お母さんが早足で出口に向かい、お子さんが、
「ママ、ごめんね!」
と、泣きながら追いかけていくのです。
若いお母さんは、一言も口をきかず、むっとした顔をして出ていってしまいま
した。
こんな残酷な仕打ちは、いくら親でも許せません。
いちばん傷ついているのはお子さん自身であることに気づかない親であれば、
受験などする資格はないと思いました。
 
最近は、携帯電話で、大声で報せている母親もいます。
気持ちは分かりますが、ぐっと喜びをかみしめて、そっと報せる配慮も必要で
す。
立場が逆であった場合のことも考えましょう。
 
ところで、不合格のときはお子さんに、どのように説明するか決めているでし
ょうか。
残念ながら合格しなかったご両親からは、
「公立の小学校から通知は来ますから、子どもには、私学の合否については知
らせないことにしています」
と、答える方が多いものです。
みなさん、お子さんにあった方法で対処なさることと思いますが、注意してほ
しいのは、ちょっとした言葉なのです。
 
「○○ちゃんは入ったのに、何で、あなたは駄目なんでしょう」
お母さんは、わが子をかわいそうに思い、つぶやいたこの一言で、お子さんは、
深く傷つき、劣等感を持ちがちなのです。
不用意な言葉が、お子さんに与える影響を考えてあげましょう。
とにかく、お子さんは、頑張ったのですから。
 
頑張ったことは、必ず、将来、芽を吹きます。
正しい指導を受けてさえいれば、子ども達は、同年代の子が体験しなかったこ
とを、たくさん学習しています。
国語の領域でいえば、「話の記憶」は、小学校の中学年から高学年にかけて学
習する長文読解の問題を、文字を使わず、耳から聞き取るだけで挑戦してきま
した。
算数の領域では、「数」の問題で、1年生で習う足し算、引き算、2年生で習
う掛け算、3年生で習う割り算、4年生で習う分数まで、数字や+-×÷など
の記号を使わずに学習してきました。
さらに、話を聞く姿勢、指示を理解し迅速に対応する行動力、自分で頑張る意
欲などを身につけたはずです。
 
ご両親も、心を一つにして、お子さんをバックアップしてきました。
学校を選んだ段階で育児をふりかえり、やはり間違っていなかったと確認し、
このことには反省しなければいけないと、話し合われたのではないでしょうか。
受験をしなければ、こういった経験をすることはなかったはずです。
驚かすようで申し訳ありませんが、これから先、ご両親が、これ程までに心を
一つにして、何かに取り組むということは、あまりないのではと思います。
まさに、育児のゴールデンアワーでもあったわけです。
 
文言は正確ではありませんが、今年3月に舎長を辞任され教諭に戻られた加藤
三明先生は、説明会でこうおっしゃっていました。
 
「受験に合格しなかった方は、もしかすると親子ともども、敗北感を味わうこ
とになるかもしれま
せん。しかし、これはあくまでも幼稚舎の受験に限ったことで、人生の敗北で
はありません。ま
して、子どもがそういうことを思い続けていたら、本当に恐ろしいことです。
われわれが5歳の子に、本来は行うべきではない入学試験という罪なものを施
していて、そういうのもなんですが、小学校受験をぜひ、最終目的だと思わな
いでいただきたい。まだまだ、ほんの人生の始まりです。小学校の受験で、お
子様をスポイルしないでほしいというのが、私の願いです」
 
5歳の秋は、お子さんの人生の終着点ではなく、通過点と考えましょう。
不合格という結果を、お子さんが背負っていくようなことのないようにしてあ
げてください。
小学校の受験は、ご両親がお考えになり始めたことですから、終わりもきちん
と対処していただきたいと思います。
 
この連載を通して、ご両親、特にお母さん方にわかっていただきたかったのは、
「過保護や過干渉な育児から、子ども達を解放してあげましょう」ということ
でした。
過保護な育児では、わがままな子になりがちで、相手を思いやる気持ちが育ま
れません。
過干渉な育児では、消極的で依頼心の強い子になりがちで、積極的に物事に取
り組む意欲が育ちません。
これから、小学校での集団生活を通して、共に生きる「共生」を学んでいくこ
とが大切です。
それには、相手を思いやる気持ちが育まれていなければ、スムーズに対応でき
ません。
また、学校生活を楽しくすごし、学習面で好奇心という触角を張りめぐらせ、
いろいろなことを学んでいくには、積極的に取り組む意欲が育まれていること
が大切です。
 
家庭学習で、お母さん方は、この2つのことを教えてきたと思います。
できない問題があっても、明日できればいいと励ましてきませんでしたか。
できるようになったとき、一緒に喜び、褒めてあげたでしょう。
子ども達は、お母さん方のやさしい気持ちに応え、ステップアップしてきたの
ではないでしょうか。
お母さん方の頑張れと励ます言葉とやさしい気持ちから、子ども達の心に「思
いやりの気持ち」と「できるまで頑張る意欲」が育ってきたのです。
 
この2つが育っていれば、たとえ不合格になっても、子ども達は大きく成長し
ているはずです。
同年代の子どもで、こういったことを経験できるのは、私学の小学校が最も多
い東京都でさえ、毎年、就学児童およそ60万人の内、約5%程度に過ぎませ
ん。
しかし、正しい指導を受けられた子ども達は、十分にエキスを与えられた根と
同じように、必ず、芽を出し、ご両親が期待する花を咲かせます。
子ども達を信じて、試験場に送り出してあげてください。
運悪く、結果が出なくても、あたたかく見守ってあげるご両親であって欲しい
と思います。
 
「あしたは、今日より、きのうより」は、今は亡き、いずみたく氏の作曲され
た某財団法人の社歌の題名で、かってに私の座右の銘にさせていただいていま
す。
また、「育児しながら育自するお母さん」であれば、親子の絆は、生涯、ほこ
ろびることはありません。
この二つこそ、子育ての鉄則ではないでしょうか。
 
皆さま方に、希望された小学校から、招待状が届くことを、心からお祈り申し
上げます。
ベストを尽くせるように頑張ってください。
ご健闘を祈ります。
 
最後まで、拙文をお読みいただきまして有難うございました。
      平成26年10月吉日
      めぇでる教育研究所
        所 長 藤本 紀元
 

2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★試験当日の留意点

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第67号)
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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◆◆試験当日の留意点◆◆
 
朝晩、気温の変化の激しい毎日が続いています。
お子さんの健康管理には、十分注意してください。
 
今回は、試験当日の留意点をあげておきましょう。
1.募集要項を丁寧に読み直し、持参するものの一覧表を作っておき、慎重に
 チェックをしましょう。
 受験票、面接票、当日のスケジュール表(出願後に学校側から送られてくる
 資料)、募集要項、上履き(学校によってはご両親用も)、運動靴(雨天の
 場合は雨具の他に、お子さんの着替えやソックスなど)、携帯電話(万一の
 交通事故に備え)、スイカ、パスモなど。
 親子一緒の控室のところは、お子さんが静かに待てるようなものも用意する
 といいでしょう。
 
2.当日は、いつもと変わらない朝を迎えてください。
 学習院のように試験当日に両親面接があると、ご両親が緊張しがちです。
 いつもは「行ってくるよ」と会社へ出かけるお父さんが、一生懸命に駄洒落
 を飛ばすのですが、全くうけなくて、かえって、「パパ、どうしたの?」と
 怪しまれてしまったと、笑いながら話してくれたお父さんがいました。
 いつもと同じように、平常心を心がけましょう。
 
3.いかなる場合でも、遅刻は認められません。
 特に、バスを利用する場合は、注意が必要です。
 朝は、渋滞する可能性がありますから、事前によく調べておきましょう。
 説明会でも開始間際にタクシーで、あわてふためきながらやって来るお母さ
 ん方を見ました。
 事故による渋滞や電車の遅れなどの場合は、他の方法も考えておきたいもの
 です。
 そして、携帯電話で学校に問い合わせ、指示を求めましょう。
 そのためにも電話番号を登録しておくことです。
 ただし、校門の所で必ず、電源を切ることをお忘れなく。
 
4.所定の手続きを指示に従い、あわてずに行いましょう。
 頭をひねるような難しいことはありませんが、時間ぎりぎりに到着となると、
 気のあせりからミスをしがちで、そういったときは、いつもと違ったご両親
 になっているものです。
 そばで見ているお子さんは、どういった心境になるでしょうか。
 控え室で一息入れずに試験場へ向かい、すぐにテストです。
 まわりは、知らない子ばかりです。
 お子さんがいつものような状態で、テストを受けられるはずはありません。
 それまで全力を尽くしてきたとしても、この一瞬で、すべてが台無しになる
 可能性もあります。
 十分な配慮が必要です。
 
5.服装は、動きやすく、着馴れたものを。
 新品の革靴をはかせるようなことは止めましょう。
 学校へ着けば履きかえるのですから。
 靴擦れでもしたら、運動テストどころではありません。
 髪の毛の長い女の子は、運動の時に困らないようにしておきましょう。
 リボンが気になりマット運動ができなかった話を聞いたことがあります。
 袖の長いブラウスなどは、制作の時に邪魔になることも考慮しておきましょ
 う。
 女の子は、お気に入りのブラウスなどを着せると、汚れが気になり、集中で
 きません。
 
6.テストの前に用便をすませておきましょう。
 幼児教室へ通っている方は、教室へ入る前に、必ず、やっていると思います。
 白百合学園小学校、暁星小学校のように、校舎見学の機会がない場合は特に、
 集合時間間際でトイレの場所を慌てて探すことのないよう、時間に余裕を持
 って行くようにしましょう。
 テスト中にトイレとなると、それまでです。
  
7.いつものように教室へ送り出しましょう。
 控え室で、「話をきちんと聞くのですよ」などと、くどくど注意するお母さ
 ん方がいるようです。
 そういうことが、みんなプレッシャーになってしまいます。
 また、大勢の子どもを見て、驚き、緊張している様子が見えたときは、お子
 さんが、もっとも安心する態度で接してあげましょう。
 よく聞く話ですが、しゃがんで、お子さんの目を見ながら手を握ってあげ、
 「いつもと同じなのよ」
 というのが効果的なようです。
 お子さんの性格によっても違いますが、こういったことも起こりえると考え
 ておきましょう。
 
8.万一の急病に備え、常備薬を持参しましょう。
 幼稚園の遊戯会、ピアノなどの発表会の前の晩に、熱を出した経験のあるお
 子さんは注意が必要です。
 
9.テストの時間によっては、昼食の用意をしておきましょう。
 近所のレストランなどをあてにしていると、「日曜日で休み」となりかねま
 せん。
 一口で食べられるサンドイッチやおにぎり、飲み物も自動販売機などで購入
 せず、小さい水筒などを用意しておきたいものです。
 
10.幼稚園や保育園、幼児教室などの友達と会うことも考えられます。
 緊張しているときに友達と会うと、ほっとして舞い上がるお子さんがいます。
 あいさつ程度にし、お子さん同士がふざけ合うようなことのないようにしま
 しょう。
 
11.行動観察や運動テストなどで、子ども同士のトラブルが起こる場合もあ
 ります。
 先生から事情を聞かれたときは、はっきりと答えることです。
 男の子は、これが苦手なようです。
 
12.お子さんがテスト中の控え室では、たとえ友達や顔見知りの人がいても、
 お互いに遠慮して話し込まずに、本を持参し静かに読むようにしましょう。
 「携帯電話の電源は切るか、マナーモードにしてください」とある場合は、
 スマートフォンなども使用禁止です。
 
入試本番まであとわずか、風邪を引かないように注意しましょう。
お子さん、お母さんは勿論のこと、お父さん、外出先から帰ったときは、必ず、
手洗いとうがいを励行してください。
そして、お母さん、お子さんにとっては、お母さんの明るい笑顔が頼りです。
精神的なコンディションを崩さないことも、ご両親の大切な役目です。
ここが正念場と考え、頑張ってください。
(次回は、最終回[ご両親の心構え]などについてお話しましょう)
 

2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試直前の心構え

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第66号)
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★★入試直前の心構え ★★
 
既に模擬面接を終え、面接の心構えもできていると思いますが、合否のカギを
握るといわれている「志望理由」について、もう一度チェックしてみましょう。
 
例えば、雙葉小学校を志望されるお父さんに、その理由を聞いてみると、「ハ
イ、校訓である『徳においては純真に、義務においては堅実に』に賛同し受験
いたしました」と答えるのはいいのですが、「では、お子さんに普段の生活で、
どのように教えていますか」と尋ねると具体的な説明がありません。
学校案内や市販されているガイドブックに書かれてある建学の精神や校訓を、
そのままおっしゃるお父さん方が多いのですが、これでは学校側を納得させる
のは難しいのではないでしょうか。もう一度、原点に戻り、以下のように学園
全体の教育体制について考えてみましょう。ただし、ここでいう共学は小学校
の場合で、中高は別学の学校も含まれていることをお断りしておきます。
 
白百合学園小学校、東洋英和女学院小学部、聖心女子学院初等科、立教小学校、
立教女学院小学校などは、1.宗教教育、2.別学、3.大学までの一貫教育、
4.賛同している校訓、教育方針について、どういったことを期待しているで
しょうか。
4について、例えば、白百合学園小学校の場合、校訓である「三徳」、従順・
勤勉・愛徳を、「素直・一所懸命に頑張る・思いやり」と置き換えると、いず
れも皆さん方が育児で大切にしていることではないでしょうか。
 
青山学院初等部、玉川学園小学部、聖学院小学校、淑徳小学校など。
1.宗教教育、2.共学、3.大学までの一貫教育、4.賛同している校訓、
教育方針について。
青山学院初等部のスクールモットー「あなた方は世の光、あなた方は世の塩」
を、幼児の場合ですから、「世の光」は自立していること、「地の塩」は協調
性や社会性といった集団生活への適応力と考えると、5つの約束「しんせつに
します・しょうじきにします・れいぎただしくします・よくかんがえてします
・じぶんのことはじぶんでします」にその狙いが表れていると思います。ポイ
ントは「しましょう」ではなく「します」ですから、自立と自律、集団生活へ
の適応力で、育児で大切にしていることではないでしょうか。なぜか、ランド
セル、通信簿もありません。ホームページの「国内短期留学 止揚学園」ご存
知ですか。「すべては教場」も初等部の大切な教育方針です。
 
慶應義塾幼稚舎、学習院初等科、成蹊小学校、成城学園初等学校、早稲田実業
学校初等部、千葉日本大学第一小学校、桐蔭学園小学校など。
1.共学、2.大学までの一貫教育、3.賛同している教育方針
共学が自然でいいと答えるお父さん方が意外に少ないのですが、これも大切な
教育方針です。
成蹊小学校の「桃李不言 下自成蹊」について、「なぜ、川の土手に桜を植え
るのか。桜が咲くとそこへ人が自然と集まり、そのおかげで土手は堅牢になり、
桜もしっかりと根を張ることが出来る」と、桜は日本の灌漑設備に貢献してい
る話がありましたが、本校の人間教育の基本を理解できるのではないでしょう
か。
 
日本女子大附属豊明小学校、川村小学校など。
1.別学、2.大学までの一貫教育、3.賛同している教育方針
例、日本女子大附属豊明小学校
三綱領 信念徹底・自発創生・共同奉仕を「始めたことはギブアップせずに最
後まで頑張る子・夢中になって楽しく遊ぶ工夫の出来る子・友達と仲良く遊べ
る情緒の安定している子」と考えると、皆さんが育児で大切にしていることに
ならないでしょうか。
 
雙葉小学校、田園調布雙葉小学校、横浜雙葉小学校,光塩女子学院初等科、国
府台女子学院小学校、暁星小学校など。
例、暁星小学校 
「鍛える教育」の目的は、日本昔話のキャラクターである「気は優しくて力持
ち」の男子の育成です。サッカーは11人で戦いますが、最後にゴールへ蹴り
込めるのは一人だけ。旺盛なファイトとフエアーな精神とチームワークの育成、
ただし、学業を疎かにすると優秀な選手でも参加できなくなるとか、文武両道、
ここに学園の教育目標が表れていないでしょうか。
 
日出学園小学校、昭和学院小学校
1.共学、2.高校までの一貫教育、3.賛同している教育方針
例、日出学園小学校
昼食は原則として弁当ですが、その理由は「保護者の方に手作りのお弁当を作
っていただくことにより、親子の関わりを大切にしています」ですが、「親子
の絆」、こんな大切なことに賛成しているとおっしゃる方が少ないのですが、
ハンドメイドが減少している今、「なぜ弁当か」を考える必要はないでしょう
か。
 
もう一度チェックをし、自然に話せるように練習をしてください。小学校受験
合否のポイントは、「お父さん方の志望理由5割、子どもの成長度5割」とさ
え言われています。頑張りましょう。
 
入試直前の心構え
★ベストコンディションを作る 
入試直前、何とかベストコンディションで試験を受けさせてあげたいと、お母
さん方は計画を立てることでしょう。例えば、外から帰ってきたときは、手を
洗い、うがいをさせることから、栄養のバランスを考えた食事、早寝、早起き
をさせ、睡眠時間を十分にとるなど、配慮しなければならないことがたくさん
あります。
 
その1つに、時間の管理があります。
朝、8時半から試験が始まる場合、起きてから学校までかかる時間を逆算し、
その時間帯に合わせ、生活のリズムを作り直す必要があります。人間の脳は、
目を覚ますと、すぐにフル回転するものではなく、スイッチを入れれば、パッ
と光る電球のようにはいかず、柔軟なお子さんの頭でも、2、3時間かかると
もいわれているようです。こういった試験時間に対処できるコンディション作
りも親の大切な役目となります。
 
◆家庭学習について 
家庭学習をどのように進め、ベストの状態を保っていくかも難しい問題となり
ます。直前のことですから、もう苦手な問題は克服されていると思いますが、
「あなたはできる。これだけ頑張ったのだから大丈夫ですよ!」とあたたかい
言葉で励ましてください。
 
そして、ここが大切なのですが、得意な問題の場合、お子さんも自信がありま
すから、お母さんの読んでいる設問を、よく聞いていないこともありがちです。
「お母さんが読み終わるまでしっかりと聞き、始めといわれたら始め、終わり
といわれたら、きちんと止めること」、この約束を徹底することです。点図形、
模写、同図形(異図形)発見、系列完成、しりとりなど、設問を聞かなくてもで
きる問題があります。しかし、最後まで聞かないと指示される記号(○、×、
//など)がわかりません。皆が出来るやさしい問題であれば、このミスを挽
回することは不可能でしょう。
 
さらに、次のページに移る指示があっても、その問題にこだわっていると、明
らかにチェックの入る学校もあると聞きます。
また、制作や、ごっこ遊び、運動テストなども、話を聞いていなければ、うま
くできません。最後まで聞かずに勝手にやり始めると、当然、「指示の理解」
や「約束事を守れるか」などにチェックが入ります。
「先生のいうことを聞いてから始める、そして止める」、これを徹底させまし
ょう。
 
「何回、教えたらわかるの!」
「これができなければダメなの!」
「そんなことができなければ、小学生になれません!」
メールマガジンを読んでいらっしゃる皆さん方は、こういった言葉を使ってい
ないと信じていますが、励ましているつもりが、逆の効果になってしまうもの
です。
 
試験場でできない問題があると、トイレにいってしまう子どもがいるそうです。
なぜでしょうか。
「先生、トイレ!」
といわれれば、先生はトイレに連れて行くしかないでしょう。
「その時間にいなかったから、問題をやらなかった」
と言い訳を作っているとしたら、 これは恐ろしいことではありませんか。5
歳の子どもが言い訳を考える、こんな気持ちに追い込んではかわいそうです。
お母さんが怖いのです。最近は、怖いお父さんもいるようですね。
中には、「できない!」といって泣きだす子ども達もいると聞きます。
ご両親方の合格をさせたいという気持ちは、痛いほどわかりますが、言葉がけ
には十分に注意しましょう。不用意な言葉は、自信を失わせます。情緒が不安
定になるような言葉は、絶対に使わないでください。
 
また、テスト会場で、隣の子の答案をのぞくお子さんがいるそうです。これは、
いわゆるカンニングではありません。正解であるにもかかわらず、隣の子の答
えを見て訂正してしまうのです。
なぜでしょうか……。やはり、自信が無いのです。
 
隣の答案をのぞく子にしないためにも、
「あなたが思ったとおりでいいのですよ」
と、自分の考えたことに自信を持たせましょう。
「お母さんは、一所懸命に考えて頑張る子、大好きなの。それでもわからなけ
れば、仕方がないことなのよ」
と、笑って励ましてください。
ただし、「一所懸命、考えてもわからない場合」と、約束しましょう。
 
よくできるお子さんでも、できない問題にぶつかるとパニックになってしまう
ケースがあるようです。
できる子だけに、厄介なのです。「できない」ことにこだわり、次の問題に取
り組めないのです。こういったことも十分に考えられますから、「あなたが考
えてもできないような問題なら、他の子もできませんよ。大丈夫、自信を持っ
て、次の問題に挑戦しましょう」といった言葉がけも必要ではないでしょうか。
 
◆試験についての説明 
次に、試験について、どう説明するかです。
以前は、子ども達に試験といったイメージを与えないようにしたものですが、
これだけ情報が広がり、いろいろと体験をしていると、そうはいかないでしょ
う。公開テストやホームグランド以外の教室や、他の幼児教室、塾などで試験
を受けることから、お子さん自身も心積もりはできているかと思いますが、や
はり、プレッシャーはかかります。心身共に強い子どもは、そうはいません。
「頑張れ!」といわれれば、本当に頑張る子もいれば、その一言で駄目になっ
てしまう子もいます。
ピアノなどのお稽古ごとの発表会や幼稚園のお遊戯会などの前夜になると、突
然、腹痛や発熱する、神経過敏なお子さんには、「今日は、いつもの教室と違
って、ここの学校でやるのですよ」
といった説明がいいのではないでしょうか。控室でゼッケンをつけ試験場に入
り、テストの内容も、ほとんどの場合、教室で受けているのと同じだからです。
「パパ(ママ)の言うとおりだ!」と安心し、そして頑張るのが子ども達です。
お子さんの性格をよく知っているのはご両親ですから、こういったことにも注
意し、当日の朝を迎えてあげましょう。
 
◆怪情報、うわさについて 
最後に、厄介なことが一つあります。それは、怪情報、うわさです。
以前、昭和60年代に開かれた四谷雙葉小学校の説明会の様子を紹介しました
が、うわさとは、多くの場合、根も葉もない、単なるうわさに過ぎません。当
事者であるお母さん方は、とかくわらをもつかみたくなる心境になりやすいで
しょうが、そこにつけ込むのがうわさです。後で思い出すと「ナンダ!」とな
るものばかりのはずです。
「受験する前に、もう合格者は決まっている!」
「紹介者がなければ駄目!」
といったことが本当なら、受験料を取る学校は、まさに詐欺行為ではありませ
んか。司直が許すわけがないのです。税務署も同様です。
 
「紹介者がなければ駄目!」
といったことが本当であれば、今年の暁星小学校の説明会でも、「紹介状や推
薦状は受け取りますが、一切、考慮しません」とおっしゃったことが、うそに
なります。マリア様が、うそをお見逃しになるわけがありません。
 
また、青山学院初等部のホームページのQ&Aのコーナーには、
Q「紹介状や推薦状の必要はありますか」
A「必要ありませんし、用意されても受け取りません」
とあります。
 
さらに、幼稚舎のホーページのQ&Aコーナーには、
A「入学試験に関して、舎長および教職員との面会は一切できません」
と掲示されていますが、ほとんどの学校で、校長先生はもちろんのこと、教職
員の方々が、受験に関する面談に応じることはありませんし、お断りしている
はずです。
 
気になるうわさに心を痛めるようでしたら、お父さんに聞いてみましょう。お
そらく、一笑されるはずですから、お願いしますよ、お父さん!
 
「暑さ寒さも彼岸まで」とは、猛暑を経験しただけに、ありがたいものですが、
初秋は、気候が不順です。健康管理には、十分、注意してあげましょう。そし
て、お母さん、保護者であることを忘れずに、頑張ってください!
 
昔の曲ですが、大橋節夫作詞、作曲の「幸せはここに」があります。
    秋の夜は更けて すだく虫の音に
    疲れた心いやす わが家の窓辺
    静かに ほのぼのと 幸せはここに
お子さんの寝顔を見ながら、すだく虫の音に、耳を傾ける余裕を持ちましょう。
(次回は、「当日の留意点」についてお話しましょう)
 

2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★手は第二の脳 3

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第14号)
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★★手は第二の脳 3 ★★
 
●絵 画●
お絵描きは、歌や踊りと同様、子どもにとって大切な表現方法です。
子ども達はお絵描きが大好きですが、これも生まれ月、月齢差が表れますから、
このことを考えてあげなければ、発育状況にそぐわない要求をしがちで、子ど
も達には困ったことになります。             
                                       
まず、お子さんの絵の描き方を、思い出してみましょう。              
2歳頃は、点や線のなぐり書きでした。                    
3歳頃から、円や四角らしきものが表われて、ある日、突然、頭から手足がニ
ョキニョキ出ている絵を描き、やがて頭と体も分かれ、一応、人間らしくなり
ますが、手は電信柱のように、横に真っすぐ伸びたままで、年長になった頃か
ら手も下におり、やっと人間と認められる絵になったのではないでしょうか。
そして、必ずといっていいほど、お日さまが輝いています。
ここまで来るのに、4、5年かかる子もいますから、子ども達には大変な仕事
でもあるわけです。
しかも、絵を描く作業は、促成栽培的に腕をあげることはできません。
お子さんの生育史が、そのまま表れてくるのではないかと思います。
 
なぜ、小学校の入学試験に、絵を描かせる課題があるのでしょうか。             
ただ、単に、絵の巧拙を評価するためとは、考えにくいことです。                          
大人は、自分の考えを相手に伝えるのに言葉だけで足りますが、幼児は、それ
だけでは十分とはいえません。                   
言葉で足りなければ、体全身で表す身体表現も、大切なコミュニケーションの
手段ですが、絵も、その一つです。                              
自分の思っていることを、絵で表したいのです。                  
ですから、子どもは、絵の巧拙にこだわらずに、せっせと描きます。         
そばで見ていると、本当に楽しそうで、こういうときの子どもの目は輝いてい
ます。
以前、慶應義塾幼稚舎が、イーゼルを立てて絵を描かせたことがありました。
評価のポイントは、初めてのことに積極的に取り組む意欲や行動力だと考えま
したが、舎長は、ある雑誌のインタビューで「子どもの顔を見たかったから」
と答えていました。
                
第9号でも紹介しましたが、思い出してください。                 
絵は、子どもの感性が、そのまま表れるものだと思います。         
 
 【(環境+五感が受けた刺激)×好奇心×観察力÷そしゃく力=感性】   
       
また出てきました、おかしな式です。                      
しつこいようですが、感性とは、子ども自身が、与えられた環境の中で、自ら
の力で培ってきた、自前の能力だといいたいのです。
ですから、親の思惑で、絵についていろいろと注文をつけ始めると、面白くな
い絵になるのではないでしょうか。
それは、お子さんの自前の感性で描いた絵ではなく、第三者に教えこまれた絵
だからです。
 
受験のためのお絵描き教室も、その一つではないでしょうか。
絵を描かせる学校が増えていますから、その対策用のお絵描きです。
これも噂の一つで真偽の程は確かではありませんが、「テーマは秋」だとする
と、10人が10人とも枯葉の舞う絵を描き、しかも全員、申し合わせたよう
に葉っぱを黄色に描くそうです。
こんなことをしていると、子どもの感性は、おかしくならないでしょうか。
第一、子どもが落葉を見て、ホッとため息をついて、「人生、無常ですね!」
などと枯葉の舞う様子を描いているとは、考えられないことです。
秋であれば、子どもが楽しみにしていることは、たくさんあるのではないでし
ょうか。
お月見、遠足で出かけた芋掘り、ぶどう狩りや運動会など、楽しい思い出が残
っていれば描くはずです。
こういった噂は、本当に噂であってほしいものです。
 
自分の描きたいことを、自分流儀で描ければ、いいのではないでしょうか。
ウルトラマンと戦う怪獣が、ものすごい勢いで、真っ赤な炎を口から吐き出し
ている絵を見たことがあります。
画用紙全体を使って、迫力がありました。
子どもに聞くと、
「どんな武器を持っていても、ウルトラマンは、絶対に、負けないんだよ!」
と興奮気味に話していましたが、「これだ!」と思いました。    
何だかよくわからない怪獣でしたが、口から出る怪しげな炎の色といい、鋭い
つめの形といい、「あやうし、ウルトラマン!」の感じが、よく表れていまし
た。
その子は、ウルトラマンは天下無敵だと信じているから、こういう絵になった
のでしょう。
「ウルトラマンは絶対に負けない」と信じている子どもの気持ちが、素直に伝
わってきます。
 
画用紙全体を使って描いているのも、いいですね。 
左右の端っこに、細かくコチョコチョと、何やらわからないように描かれてい
るようでは、心配です。
しかも、色が黒や灰色などで、暗い感じのする絵では、お子さんの置かれてい
る環境を、早急にチェックする必要があると思います。
「絵は心の窓」ともいわれているように、子どもの感性は、鏡に映るように表
れるからです。
 
また、絵を描きたがらない子が増えていると聞きますが、絵を大人の思惑で評
価しているのではないでしょうか。           
そうだとすれば、かわいそうです。                     
子どもの描く絵に口を出さずに、のびのびと描かせてあげることが大切です。                    
もし、お父さんやお母さんが、絵を描くのを苦手としていたら、なおさらのこ
とです。
                                          
小学校側も、大人が考えるような、巧い絵を期待していないと思います。   
その子に育まれている感性をみたいのです。           
ですから、一つの話を聞いた後で、                    
「この話は、どのようになっていくと思いますか。それを絵に描いてみましょ
う」
といった問題に発展させ、子どもの頭の中をのぞきたいのです。
絵の巧拙だけを、見ているのではありません。
百人の受験生がいれば、百枚の違った絵が描かれるのではないかと思います。
逆を考えてみましょう。
もしも、百枚とも同じ絵だとしたら、マインドコントロールされているという
ことではないでしょうか。
これは、恐ろしいことです。
過保護、過干渉では、子どもの感性まで、コントロールすることにもなりかね
ません。
 
「個性を伸ばしてあげたい」とお考えなら、子どもの感性を磨ける環境を作っ
てあげましょう。
専門家の先生にお叱りを受けるかもしれませんが、子どもの描く絵は、写生で
はなくイメージ、想像力の集結されたものだと思います。
五感の触角を刺激してあげれば、感性は育まれるものです。
本を読んであげることからも、たくさんの刺激を与えることができます。
また、日本には、恵まれた自然があり、四季折々の自然の変化を、五感を通し
て、きちんと身体にしみ込ませておきましょう。 
絵を描くテクニックより、ものを観る心の眼を育てることです。          
小さい時こそ、本物に触れる機会をたくさん持つことが、大事ではないでしょ
うか。
そこから感性は育ってきます。
感性は、ご両親の作る環境で培われるものです。 
 
「お母さん、ぼく、絵描きさんになりたい!」
心の準備ができてからの絵画教室は、最高の教場になるはずです。
お断りしておきますが、「絵画教室が駄目だ」などと、そんなだいそれたこと
をいっているのではありません。
プロの先生方に叱り飛ばされます。
皆さん、お子さんの感性を大切にして指導されていますから、何ら心配ありま
せん。
心配なのは素人の方、特に、お母さん方が、お子さんの描く絵に注文をつける
ことです。 
繰り返しますが、感性はご両親の作る環境で培われるものです。         
いいづらいのですが、遺伝もあります……。
 
最後に、お願いしておきたいことがあります。
それは、描いた絵について、何を描いたか聞いてあげることです。
それらしく見えなくても、何を描きたかったのかわかりますから、そこを褒め
てあげましょう。
幼児が描いた絵は、その時点で、お子さん自身の最高作品であることを忘れな
いでください。 
(次回は、「鍛えてほしい第二の脳4」についてお話しましょう)                
 

2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★面接編4

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第65号)
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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面接編4
 
今回は、ご両親の面接についてお話ししましょう。
 
◆父親◆
ほとんどの学校で、お父さん方には、志望理由と職業を尋ねられています。
ですから、合否の鍵を握っているのは、お父さん方といっても過言ではないで
しょう。
責任重大です、何しろお父さんは、一家を代表して面接に臨むわけですから。
「なぜ、この学校を選んだか」をきちんとおっしゃってください。
そして、私学の運営は、ご家庭に経済的な負担をかけることで成り立っていま
すから、学校側は、その基盤がしっかりと築かれているかを確認しなければな
りません。
職業を尋ねられるのも、このためです。
会社名と所属課、仕事の内容によっては簡単な説明も必要です。
しかし、専門家でなければわからない言葉を使うべきではありません。
自営業の場合は、学校側が、仕事の内容がわかるようにまとめておきましょう。
時には、営業年数、年商、従業員数なども必要になる場合もあるかもしれませ
ん。
 
お父さんの応答で気になることがあります。
仕事柄、人と接する機会の多い方、営業関係の方は、話に如才のない分、長く
なりがちなのです。
面接は、限られた時間内で、手際よく済ませるべきです。
1分間で、相手にどのくらい情報を伝えることができるか、一度、録音し、聞
いてみましょう。
すると、聞く人には、どのくらい負担がかかるかがわかります。
そうすれば、簡単明瞭な回答こそ、思いやりのある、誠実な態度であることが
理解できるはずです。
制限時間のあることを、常に頭に入れておきましょう。
 
最後に、お子さんの姿勢が崩れたときに、恐い顔をして「駄目!」を出すお父
さんもいますが、前にお話したお母さんのように、「やわらかくたしなめるサ
イン」を考えておきましょう。
 
◆母親◆
「上がって話せなかったらどうしよう!」
などと考える必要はありません。
参加しているお母さん全員が、同じ不安な気持ちでいるのですから。
そんな心配をせずに、「私は保護者です!」と言い聞かせることです。
男には、よくわかりませんが、「出産のことを考えれば恐いものなし」とおっ
しゃったお母さんがいました。
それはともかく、一生懸命、お話できれば、道は開けます。
誠意です。
ただし、その学校を選んだことに自信がなければ、不安になり、緊張しますか
ら、上がります。
そこがポイントであり、全てです。
 
父親のところでも触れましたが、話がくどくて、長く、まとまりに欠ける場合
があります。
それを避けるために、例えば、お子さんの長所、短所を話すことを想定して、
話し言葉で文を書き、録音し、聞いてみましょう。
ご自身で聞き、長いと思えば、相手にとっては、とてつもなく長いものです。
質問事項にもよりますが、ご主人より長く話すのは、私学の求める「謙虚なお
母さん」にふさわしいでしょうか。
 
また、言葉遣いも、気になるところでしょうが、普段、あまりなじみのない敬
語や、「……参りました」「……存じます」などの謙譲語を使って話すのは、か
えって緊張のもとになりますから考えものです。
何事も、不自然な感じを与えない、自然体がいいのではないでしょうか。
ところで、最近、気になるのですが、若いお母さん方の中には、「そういった
こととかにィー、興味を持ち始めました」といったように、語尾をのばし、妙
なアクセントで話す方がいます。
お母さん同士ではかまいませんが、やはり、初対面の年配の方と話をするには、
ふさわしいとはいえません。
 
また、自分のことしか考えずに、お子さんやご主人が話されたことを、よく聞
いていないお母さんがいます。
例えば、面接の先生に、
「お子さんのいっていることは、こういうことですか」と確認を求められるか
もしれませんし、「ご主人がおっしゃったことについて、どう思いますか」と
聞かれることもあるようです。
そんなときに困った顔をするようでは、保護者とはいえないでしょう。
質問事項を想定し、うまくいえるだろうかなどと心配していると、「心、ここ
にあらず」といった状態になり、お子さんやご主人の回答を聞き逃すことにな
りがちです。
お母さん自身も、気を静め、落ち着くためにも、しっかりと話を聞きましょう。
 
そして、お父さんが、例えば、間違ったことを言っても、即座に訂正しないこ
とです。「お子さんが、成長したと感じられることはありますか」といった質
問に、「去年の秋、予防接種に行ったとき、泣かずに頑張ったときのことです」
と答えたご主人に、少し顔をしかめて、「パパ、今年の春でしょ!」と、静か
に、きっぱりと訂正したお母さんがいました。
ご主人は、気分を害されたような表情をして、お母さんの方を見ましたが、二
人の間に、なにやら気まずいムードが漂いはじめたのは、いうまでもありませ
ん。
予防接種の時期を間違えたから、育児に関心のない父親で減点などされるわけ
がないでしょう。
即座に訂正をしたお母さんの態度こそ問題です。
私学には、古い道徳観念が残っているとはいいませんが、やはり、初対面の人
の前で、どうでもいいようなことで、ご主人の間違いを訂正するのは、私学の
求める「謙虚なお母さん」としていかがでしょうか。
 
◆退室◆ 
「本日は、ご苦労さまでした」
「失礼します」
立ち上がり、礼をして退室するわけですが、やはり、お父さんが先頭で、お子
さん、お母さんという順が自然でしょう。
そして、出口で、立ち止まり、面接官の方を向いて、「失礼します」とあいさ
つをしましょう。
この時、お子さんは、一刻も早く外へ出たい気持ちから、あいさつどころでは
ありません。
でも、ここは面接の最後の場ですから、「お世話になりました」といった気持
ちを伝えたいものです。
お父さんが一言、声をかけ、あいさつを促しましょう。
入室の時と違い、これから始まる面接にプレッシャーをかけるわけではありま
せんから、お子さんも、あいさつできるはずです。
「ごあいさつは」より「さよならしようね」といった言葉がけの方が、お子さ
んにも抵抗がなく、自然にできると思います。
最後に、お母さんがあいさつをし、ドアを閉めて、部屋を出ます。
 
これで終わったわけですが、うまく進んだ場合は、緊張から開放され、ほっと
されたお母さんから、
「ご苦労さまでした」
などと、ねぎらいの言葉がかかるのですが、結果が思わしくないときは、部屋
を出たとたんに、
「なぜ、私が願書に書いたとおりにいってくれなかったの!」
などと、非難をする若い母親もいるそうです。
「壁に耳あり、障子に目あり」ではありませんが、先生方が見ていないとは限
りません。非難をしたければ、学校の外へ行ってからはじめなさい。
しかし、聞いているお子さんが、どんな気持ちになるかを考えられない母親で
あるなら、受験は止めるべきでしょう。
多くの場合、面接の後にお子さんの試験があり、もう一度、学校へ来るのです
から、悪い印象を与えると、同じ場所へ行きたがらないものです。
本番の入試にも影響しかねません。
 
また、お子さんが、うまく応答できなかったとしても、そのことには触れずに、
嘘でもいいですから、次につながる言葉がけを忘れないことです。
「初めての先生と、よくお話できていたね。お父さんもびっくりしたほどだっ
たよ。今度はね、一人でどんなことができるか、お友達と楽しく遊べるかを見
てくれるんだって。お父さんは来ないけれど、頑張るんだよ。ママ、今夜は、
ユキの好きな焼肉がいいね」ユキちゃんが、好んで挑戦した受験ではないこと
を、保護者は、決して、忘れてはなりません。 
 
今月の中旬頃までには、受験日と面接の日が決まり、学校から通知も来ますし、
出願してみなければわからなかった、受験可能な学校も判明します。
どういったスケジュールになるか作戦を立てましょう。
掛け持ち受験は、お子さんにとって大変な負担になります。
精神的にも、肉体的にもタフなお子さんばかりとは限りません。
ご両親で、しっかりと話し合いましょう。
 
また、試験が早朝に当たる場合もあります。
少しずつ、起きる時間を早めてみるとか、ベストコンディションで臨めるよう
に工夫しましょう。
 
昼と夜の気温の差が大きくなる季節です。
風邪を引かないように、健康管理に気を配りましょう。
幼児は、身体的な健康管理も大切ですが、精神的な管理も大切です。
繰り返しますが、「何でこんなに教えてもできないの」といった言葉が、お子さ
んにとって、どれほど苦痛を与えるか、考えてください。 
もうあとわずかです、頑張りましょう。
(次回は、「直前の心構え」についてお話します)
 

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