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めぇでるコラム 2016年6月アーカイブ

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>建学の精神、教育方針の理解の仕方(1)

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        「めぇでる教育研究所」発行
 2017さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
             第52号
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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建学の精神、教育方針の理解の仕方 (1)
 
★説明会速報★
6月25日(土)に行われた白百合学園小学校の説明会で、本年度の合格発表
は、11月2日(水)の午後、「簡易書留速達にて結果通知書を発送」に変更
と発表。昨年までは、「合格書類を受付にて手渡し」でした。毎年の受験者数
から考えても、大変な手間ではなかったでしょうか。私が現役の頃、不合格に
なったお母さん方の中には、「つらい思いをしました」とおっしゃっていたこ
とを思い出しました。やがてはWeb掲載になるかもしれませんね。ところで、
併設の幼稚園の説明会は、母子手帳持参でなければ入場できませんが、これも
何とか改善してもらいたいものです。情報担当者として、これが一番つらいこ
とですから。
 
明日は幼稚舎の1回目(9:30~)・2回目(14:00~1時間程度)の説明
会と立教小学校の第2回説明会(9:30~12:10)が行われます。立教小学
校、今回、授業参観はありません。いずれもHPで確認してからお出かけくだ
さい。
 
何やら、いかめしいタイトルで恐縮ですが、今回と次回に分け、建学の精神や
教育方針を、どのように理解しておかなければならないかについて、拙著の
「おとうさん、おかあさんの受験対策」 シリーズ(全25冊)から選んで、
お話ししましょう。 
模擬面接では、お父さんに志望理由をうかがうのですが、これでは本番で困っ
たことになるのではといった回答があります。それは、願書に書かれている志
望理由を、そのままおっしゃる場合です。
 
たとえば、白百合学園小学校でいえば、
「御校の校訓である『従順、勤勉、愛徳の三徳』が、我が家の育児の方針とあ
い通じるところがあり、心から賛同できますので志望いたしました」
と答えたとします。
「では、三徳について、具体的にどのようにお嬢さんに教えていますか」
と尋ねてみると、はっきりとした答えが返ってこないことが起きがちです。こ
れでは、志望理由になりません。説明会でも、三徳について簡単な説明があり、
配布されたパンフレットにも書かれています。
 
 従順 すすんでみがこう正しい心
 勤勉 すすんでなんでも一生けんめい
 愛徳 すすんで親切よろこんで
 
これを、このまま願書に書き、口頭で答えるのもどうでしょうか。
「従順は素直な心、勤勉は最後まで頑張る子、愛徳は思いやる心」と置き換え
れば、皆さんが育児で、大切にしていることではないでしょうか。
「私どもでは、素直な心、頑張る心、思いやる心を大切に育ててきました」と
答えることができれば、すなわち、「従順、勤勉、愛徳」の三徳を、育児の中
心にしてきたことになり、「心から賛同できる」となると思います。
こういったように、ご家庭の育児の方針と学校の教育方針が、限りなく近けれ
ばいいのですから、やはり、育児の姿勢に一本の筋がなければ、あやふやな回
答になりがちです。
そして、学園全体のことも考慮されて、「宗教教育に何を期待しているのか」
「女子だけの教育環境になぜ、賛成なのか」「大学までの一貫教育制度に期待
することは何か」をまとめることです。
 
先週号で、併設の中高の進路状況を見ておきましょうとお薦めしましたが、大
学への進学状況を見ておくことも大切です。白百合学園の中学・高等学校のH
Pを開いてみると、そのまま大学へ進む生徒は少ないこともわかります。デー
タ中にGMARCHとあるのは、学習院・明治・青山・立教・中央・法政大学のこと
で、各校のイニシャルから命名されたものです。
 
ところで、平成25年の説明会で、校章の解説がありましたが、デザイン化さ
れたユリの花の中央は「従順」、左側が「愛徳」、そして右側が「勤勉」を表
しているそうです。校歌にジャンヌ・ダルクが出てきますし、白百合の目指す
女性像は、半端ではありません。
 
もう一例として、日本女子大学附属豊明小学校の「三綱領」についてお話しし
ましょう。
学校案内には、こう説明してあります。
 
 信念徹底(正しいと考えたことはやり遂げる)
 自発創生(自ら考え、工夫し、実行する)
 共同奉仕(心を合わせて皆のために仕事をする)
 
信念徹底とは、はじめたことは途中でギブアップしないで最後まで頑張る子。
自発創生とは、夢中になって遊び、楽しく遊ぶ工夫のできる子。
共同奉仕とは、友達と仲良く遊べる情緒の安定している子。
こう考えると、わかりやすいのではないでしょうか。
こういったことを大切に考え、子育てをしているご家庭は、日本女子大学附属
豊明小学校の教育方針と一致していると思いませんか。
それならば、願書に「三綱領に賛同いたしまして志望させていただきました」
とお書きになられても、では具体的にと尋ねられた場合、躊躇せずに話せるの
ではないでしょうか。
そして、「女子だけの教育環境」「大学までの一貫教育に期待すること」をま
とめるべきでしょう。
 
次は、面接をやっていない学校ですが、願書は提出しますから、やはり、志望
理由は明確にしておかなければなりません。
出願者が、もっとも多いといわれている慶應義塾幼稚舎です。
最初の頃に触れましたが、もう一度、紹介しておきましょう。
教育方針の中に掲げてある独立心と自尊心が「独立自尊」の精神です。
この言葉は、福沢諭吉翁の精神として、明治33年に発表された「慶應義塾修
身要領」の中で初めて使われた言葉です。
 
「自分の自由独立を守るためには他人の自由を認め、またその人の独立をも尊
重しなければならない。人はすべて自主的、自発的に判断して行動する習慣を
つけなければならない」
 
つまり、あることに関して、他人の考えに左右されずに、自分の考えや判断を
最も尊ぶ心が自尊心であり、他人はどうあっても、自分はこうだという信念の
ある態度で生活することが大切であるということでしょう。
 
独立自尊については、この話がわかりやすいと思います。
新入生が入学したときに、三つの約束をします。
 
 一つ、嘘をつかない。
 二つ、お父さん、お母さん、先生のいいつけを守る。
 三つ、自分でできることは自分でする。
 
普段から、お子さんにいって聞かせていることを考えると、
「嘘をついてはいけません」
「約束は守りなさい」
「自分でできることは自分でしなさい。お母さんを頼っても知りませんよ!」
だとします。
そして、これらを破ると叱り、諭しているとします。
お母さんの育児の姿勢と幼稚舎の教育方針と一致していることになりませんか。
この三つの教えは、先の諭吉翁の10ヵ条から成る「慶應義塾修身要領」の中
から、特に大切な項目を取り上げたもので、通信簿の第1ページにも記されて
います。
成績をみるよりも前に目を通してほしい大切な事項、という意味からだそうで
す。
 
第二は、幼少時の者には、身体の健康と品格に重きをおく、「先ず獣身を成し
て後に人心を養え」の教えですが、これは「福澤諭吉全集」第六巻257ペー
ジにあるもので、これをどう解釈するかでしょう。
「獣身を成す云々」は、この話がいいでしょう。
 
 「塾生皆泳というモットーを、日常の教育に文字通り実践しているのは幼稚
舎である。幼稚舎を卒業するまで、プールで千メートルを全員で泳ぎ切る見事
な成果は、先ず獣身を成せとの教えの端的な一歩であった」
 
卒業までに、千メートル皆泳です。
まだ、あります、冬の寒い時期の縄跳びです。
この二つのことに関しては、説明会でも舎長が力説されていました。
ところで、運動会場には入場門と退場門がありますが、幼稚舎の場合は、入り
口は「獣身門」で、出口は「人心門」となっていますが、今年の説明会でも見
ることができると思います。「陸の王者慶應」は、幼稚舎時代から鍛えられて
いるわけで納得できました。
 
毎年、「担任の6年間持ち上がり制度」について詳しい説明がありますが、こ
れも大切な教育方針であることはいうまでもありません。それに加え、「大学
までの一貫教育に期待すること」「共学の良さ」を考慮されてまとめられては
いかがでしょうか。
 
話を戻しまして、このように、建学の精神や教育方針とご家庭の育児の方針に、
どういった接点がうかがえるか、これを見つけだすのがポイントだと思います。
それがきちんと整理できれば、面接は、恐くありません。
小学校の受験は、「はじめにご家庭の育児の姿勢ありき」でなければいけない
といってきた理由は、ここにあるのです。
「絵に描いた餅」は、所詮、飾りもので役に立ちません。
面接に臨み、ご自身の考えを、ご自分のことばで話すには、やはり、「我が家
の育児の姿勢」が、しっかりとしていることが大切なのです。
 
夏休みの講習会は、心身ともに鍛える絶好の機会です。
「夏を制する者は秋に祝福を受ける」などとあおるようで気が引けますが、今
年の夏休みのスケジュールは、お子さん中心に過ごせるようきちんと立て、頑
張ってください。
また、お父さん、お母さん方へ、模擬面接をお受けになることをお勧めします。
お父さんはともかく、お母さんやお子さんは、どのくらい緊張するかを知って
ほしいのです。
後で悔やんでも始まりませんから、夏休み中には受けておきましょう。
市川まで遠いですが、私の模擬面接に挑戦されてはいかがでしょうか。お待ち
しています。詳しくはHPをご覧ください。
 
梅雨明けも間近、天候不順な日が続いています。健康管理には、手を抜かない
ように気を付けてください。
 
(次回は、暁星小学校、青山学院初等部、国府台女子学院小学部に関してお話
しましょう)

よく聞かれる質問にお答えします

来週はクリスマスを迎えますが、いろいろ訳ありなんですね。
街にはジングルベルのメロディが流れ、至る所、赤、緑、白の3色で飾られま
すが、赤はキリストが人類のために十字架に流した血の色、緑はキリストの永
遠の命を象徴する色、白はキリストの純潔を表す色。クリスマス・ツリーは、
アダムが楽園から持ってきた「善意を知る木」で、キリストを表す不滅の生命
の木。ツリーの天辺に飾る星は、キリストが生まれたときに輝いた星で「ベツ
レヘムの星」といわれていますが、どの星かは不明。クリスマス・リースは柊、
刺はキリストの受難、赤い実はキリストの流した血を表したもので、節分で使
う柊とは別種。そして、クリスマスはキリストの誕生日ではなく、聖書の中で
も、その日を特定していません。ご存知でしたか、信者ではない私は、つい最
近まで知りませんでした(笑)。
(拙著 メールマガジン さわやかお受験のススメ 保護者編(6)
 12月11日号より)

今回は、読者の皆様からよく聞かれる質問を編集した『さわやかお受験のスス
メ 小学校受験 Q&A編(100問)』から抜粋したものを紹介しましょう。

Q「問題集をやりたがらないのですが、無理にでもさせた方がいいでしょうか」

A「教室から配布される家庭用の学習か、過去に出題された問題集での勉強か、
状況がわかりませんが、問題集を使っての家庭学習の場合をお話しましょう。
 
幼児の場合は、問題集を開いて、即、勉強とはなりません。
赤ちゃん時代を思い出してください。
例えば、歩くことを考えても、いきなり歩けるようになったわけではなく、は
いはいをし、つかまり立ちをし、歩いては転ぶことを繰り返し、やっと歩ける
ようになったはずです。
幼児が一つの能力を身につけるには、それにふさわしい体験を積むことにより
習い学ぶ、体験学習が必要です。
中高大学の入試と小学校の受験準備の異なるのは、勉強と学習の違いにあると
いえます。
勉強は、字のごとく「強いて勉める」であり、学習は「習い学ぶ」ことです。
幼児は、体験していないことは理解できません。
ですから、問題集を嫌がるのは、自分で体験していない領域のことをさせられ
ているからではないでしょうか。
泳げるようになると、十数年泳がなくても機会があれば泳げるのは、体が覚え
ている、中枢神経系に属しているからだそうです。
教室での宿題であれば、体験したことの復習ですから、苦にしないはずです。

『なぜ、嫌がるのか』、その点を見極め、無理をしないことが大切です。」 

Q「幼稚園の先生から、話をきちんと聞いていないといわれているのですが」

A「小学校の受験で最も大切なのは、話を聞く姿勢を身につけることです。
ペーパーテストのプリントを見ても、答えはダミーも含め、すべて出ています
が、設問はどこにも書かれていません。
中高大の試験のように、『苦手な問題は飛ばして後でやろう』など、できない
相談です。
文字を使えませんから、スピーカーから流れる言葉を聞き取り、素早く対応し
なければならないのです。
行動観察型のテストも同様で、先生の言葉を聞き、理解し、迅速に活動しなけ
れば、得点になりません。
幼稚園の先生にいわれる迄もなく、ご家庭でもサインは出ているはずです。
まず、お子さんの話をきちんと聞いてあげましょう。
話を聞いてくれるのは、子ども達にはとてもうれしいことなのです。
そこから、お子さんは「話はきちんと聞くものだ」ということを学習している
のです。
そして、本をたくさん読んであげましょう。
好きな本であれば、お子さんは静かに聞くはずです。
『話をきちんと聞きなさい!』と柳眉を逆立て、何回いっても改まらないでし
ょう。
話を聞く姿勢は、言葉のキャッチボール、楽しい会話と、お子さんが興味を持
っている本を読んであげる、本の読み聞かせなどから身につくものだからです。」

Q「同じ本を何回も読んでくれとせがむのですが、記憶力が弱いのでしょうか」

A「そんなことはありません。
お子さんは、読んでもらった話が面白いから、一所懸命に覚えているのです。
読んでもらったときは、『面白いな!』といった漠然としたイメージが、繰り
返し読んでもらうことで、物語を少しずつ覚え、小さな木が、時を経て成長す
るように、今では、かなりはっきりと話の筋を記憶しているものです。
完全に覚えてしまうと、次の本へ移っていくはずです。
一人になったとき、ぶつぶつと何やらつぶやきながら、本を見ていないでしょ
うか。
お母さんに読んでもらった話を、思い出しているのです。
また、読んであげている途中に、突然、『そこまでで、いいです』ということ
はないでしょうか。
一人で思い出しながら読んでいるときに、忘れてしまったのか、そこをはっき
りさせたくて『読んでください』と来るわけです。
これは大変なことで、言葉を覚えることで語彙は増え、物語を記憶することで
表現する力もついてきます。
話を聞く姿勢をきちんと身に付けることは、小学校受験で、もっとも大切なこ
とですから、根気よく読んであげましょう。
文字を習い、自分で読めるようになると、もう『読んでください』と来なくな
りますから。」

Q「読んだ後に感想を聞いても、きちんと答えられないのですが」

A「読んだ後に感想を聞くのは、まだ、早いと思います。
先にも触れましたが、1回だけ読んでもらい、きちんとした感想をいえないの
は、その本に対するイメージが、まだ、できていないからです。
何回か読んでもらうことで、次第に固まってきます。
そこまで待ってあげましょう。
ですから、1回だけ読んで、『面白かったでしょう』『何が面白かった』とい
った話かけは、するべきではありません。
また、よく聞く話ですが、お母さん方は、子どもの頃に読んでもらい、面白か
った本を読んであげることがあるようです。
それはいいのですが、『どう、面白かったでしょう』と聞いたことはないでし
ょうか。
そんな時、お子さんは、『……?』となったのではありませんか。
まだ、しっかりとイメージ化ができていないと、答えようがないからです。
2、3回読んだ後で、聞くようにしましょう。
ただし、『お母さんは、おばあちゃんに読んでもらい、こういったことを学ん
だのですよ』と、お母さん自身の感想をいうのは、いいのではないでしょうか。
『ママは、こういったことを感じたんだ』と、考えるヒントになるからです」

Q「昔話の出題率が高いようですが、なぜでしょうか」

A「常識の領域で、例えば、桃太郎と猿、犬、雉の家来や、黍団子、鬼など物
語に出てくるものを線で結ぶといった形で出題されています。
昔話は、多くの場合『昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが、住ん
でいました』と、『いつ、どこで、誰が』と明らかにし、『何を、なぜ、どの
ように』と、いわゆる[5W+1H]の形式で展開しますから、わかりやすく
構成されています。
そして、内容は、勧善懲悪で、正しいものは必ず報われ、悪者は、懲らしめら
れます。
5歳頃から未分化であった情緒が分化され、喜怒哀楽の感情がはっきりと表れ
てきます。
それに刺激を与えられることで、ずるい人間には憤りを覚え、悲しい話には涙
ぐみ、幼いなりにも善悪に対する分別、倫理観や道徳観を育んでいると考えら
れます。

ですから、昔話が出題されるのも、うがった見方をすれば、昔話で学習した様
々なことを、幼稚園や保育園の生活で実地訓練をし、社会性、協調性といった
集団生活への適応力を養い、それが小学校生活をスムーズに送れる基礎となっ
ているからではないでしょうか。

ちなみに、日本の五大昔話は、『桃太郎』『花さかじいさん』『舌切り雀』
『さるかに合戦』『かちかち山』です。
皆さん方はお子さんに、この5つの昔話のあらすじを話すことができるでしょ
うか」

Q「3月生まれですが、図書館へ行っても幼い内容の本しか選べません。心配
ないでしょうか」

A「お子さんは3月生まれですから心配ありません。
興味を持って選べたことを褒めてあげ、必ず読んであげましょう。
お母さんが心を込めて読んであげれば、お子さんはきちんと理解し、次のステ
ップへ向かい、確実に歩み始めるはずです。
選んだ本が、自分で面白くないと判断できることが大切です。
「何よ、こんなやさしい本を!」といってしまうと、お子さんの自尊心は傷つ
き、自分から本を選ぶ気持ちもなくなります。
いろいろな本を読んでもらい、試行錯誤を積み重ねながら、取捨選択し、自力
でレベルをあげていくものです。
お母さんのお気に入りの本ばかり選んで読んであげても、内容をよく理解でき
なければ、読んでもらっている本人は、つらい思いをするだけで、結果的には
本の嫌いな子になりかねません。

ゆっくりと時間をかけ、お子さんの期待に応えてあげることが、レベルアップ
につながるのです。早生まれのお子さんの場合は、4月2日と翌年の4月1日
では、1年の差があるのですから、そのことを忘れずに無理をしないことです。
他のお子さんと比べて評価するのは、賢いお母さんのすることではないと思い
ます」

なお、CD版 『さわやかお受験のススメ 小学校受験 Q&A編(100問)』
は、目下、好評、発売中です。
(次回は、「入試問題の出題範囲」についてお話しましょう)

 

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>面接ケース・スタディー 5

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第34
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面接ケース・スタディー編(5)
「あれっ! ママ、どうしちゃったの?」
 
着席すると、面接される先生方を見ることになります。
ここでも、二つのタイプが考えられます。
余裕を持ったお母さんと緊張しきったお母さんです。
 
お子さんを、さりげなく視野に入れているお母さんがいます。
正面を向いていても、少し工夫すれば、お子さんの様子を見ることができます。
これは、実に、感じのいいものです。
「守ってあげなくてはいけない」
と自覚したお母さんの姿があるからではないでしょうか。
「ユキさんですね。いくつですか」
「3歳です」
答えたお子さんは、お母さんの方をチラッと見ます。
すると、お母さんは、
「よくいえましたね」
といわんばかりに、やさしく微笑むのです。
不安そうだったお子さんも、これで安心して、落ち着きます。
ただ、これだけのことですが、お子さんにとっては、心強いサインなのです。
なぜでしょうか。
それは、いつもと変わらないママが、そこにいるからです。
 
後日談になりますが、
「面接中に、やさしく微笑むことなどできないでしょうね」
とおっしゃっていたお母さんが、
「先生、できました!」
と笑いながらいってくれたことがありました。
そのわけは、もう、おわかりだと思います。
ご両親が、力を出し合い、真剣に、取り組んだ結果です。
 
逆の場合を考えてみましょう。 
最初の質問に答えた時、お母さんを見ると、目をつむって、うつむいていたと
します。
「あれっ、ママどうしたの?」
とならないでしょうか……、なりますね。
不安になるのも当然で、いつもと違ったママが、そこにいるからです。
 
面接を受けたお母さん方は、一種異様な雰囲気だとおっしゃっています。
確かにそうでしょう。
でも、それは、当たり前ではないでしょうか。
初めて会った人と、限られた時間内に、緊張を強いられながら応答して、その
結果が、お子さんの幼稚園を決めるのですから、「緊張するな!」という方が
無理な注文でしょう。
 
しかし、面接会場に入って、お子さんの存在を忘れてしまうようでは情けない
ではありませんか。
受験資格はないと思ってください。
お子さんは、もっと緊張していることを考えてほしいのです。
もしかしたら、やっとの思いで座り、一刻でも早く、この部屋から出たがって
いるかもしれません。
保護者としての自覚が足りないと思います。
保護者とは、弱い者を、かばい、守り、助ける義務のある人のことです。
「ママの選んだことでしょう。しっかりしてくださいな!」
お子さんの叫び声が、聞こえませんか。
聞こえないようでは、受験をすべきではないと思います。
お子さんのためです。
 
ご両親が、本気になって受験に取り組んでいなかった結果といえます。
もしも、お父さんが、
「面接なんて!」
と軽い気持ちで考えていると、不安材料を抱えたまま、面接に臨むことになり
ます。
模擬面接を受けて、きちんと体験し、お母さんやお子さんは、どのような対応
をするか、知っておくべきです。
ぜひ、お受けになって下さい。
お母さんが熱心であれば、それだけプレッシャーがかかっているわけですから、
その負担を分かち合うべきです。
 
また、お子さんの質問が終わると、お父さんへの質問に移りますが、この時も、
忘れてならないことがあります。
お子さんへの質問が終わり、無事済んで、ほっとし、また、下を向いてしまう
お母さんがいます。
お子さんを視野に入れて、面接をする先生方を見ているべきです。
そして、お父さんが、どのように答えているか、しっかりと聞いてほしいので
す。
質問の内容によっては、
「今のご主人のお答えに付け加えることはありませんか」
「ご主人のお話しされたことについて、どう思われますか」
などと尋ねられる場合もあるかもしれません。
そのような時に、「えっ!」と驚くようでは、答えられないでしょう。
どのように展開するかわからないのが、親の面接です。
 
お子さんを視野の中に入れ、お父さんの応答をしっかりと聞きましょう。
そういった気配りから余裕が生れ、先生方の質問にもきちんと対応できるので
す。
 
うっとうしい毎日ですが、お母さんの笑顔は、そんな気分を吹き飛ばしてくれ
ます。
頑張りましょう。
  (次回は、面接ケース・スタディ6についてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<保護者編>第9章(3) 七夕祭りでしょう 文月

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2017さわやかお受験のススメ<保護者編>
         ~紀元じぃの子育て春秋~
     「情操教育歳時記 日本の年中行事と昔話」
       豊かな心を培う賢い子どもの育て方
           -第34号-
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第9章(3)  七夕祭りでしょう   文 月
 
★★お盆って何の日、ご冗談を★★
人間は死ぬと仏様になり、その仏様をお迎えする行事をお盆だと思っていまし
たが、少し違うようでした。「盆と正月が一緒に来たような忙しさ」といいま
すが、これは1年を半期ずつに分けた前期の始まりが正月で、後期の始まりが
お盆だから、こういう使い方をするのです。
 
正月に、日頃お世話になった人々のところへ感謝と新たな年を迎えるにあたっ
ての抱負を胸に、年始まわりするのと同じように、盆には健在な親、仲人、師
などの親方筋を訪問し、心のこもった贈り物をする、盆礼という習慣があった。
(中略)盆は満月の日、7月15日である。それが仏教の説く盂蘭盆会(うらぼ
んえ)と一致し、仏教国家として次第に民衆の間に浸透し、(中略)盆は7月
15日の中元に吸収され、「盆と正月」は「盆暮」と姿を変えたのである。
(年中行事を「科学」する 永田 久 著 日本経済新聞社 刊 P149)
 
日本に伝えられた盂蘭盆会は、推古天皇14年(606)に初めて催され、聖
武天皇天平5年(733)より、年中行事になったそうです。「盆と正月」が
「盆暮」と言葉を変えたのは、1年を半期ずつに分けた前期の終わりを盆、後
期の終わりを暮というようになったからです。それで盆は中元を、暮は歳末を
意味するようになり、盆にはお中元を、暮にはお歳暮を、お世話になっている
人に感謝の気持ちをこめて、贈り物をするようになったのです。
最近、ブームになっているそうですが、「お盆玉」があるんですね。今年は孫
にやろうかなと思っていますが、家内からは「甘いんだから!」とからかわれ
ています(笑)。
 
★★お盆の風物詩★★
お盆には、7月15日を中心に祖先の霊を迎えて送る行事、精霊祭(しょうり
ょうまつり)があります。 
13日に迎え火をたきますが、これは仏様が、おがら(あさの皮をはぎ取った
茎のこと)を折って、たいた煙に乗り、盆灯篭(ぼんどうろう)の明かりを頼
りに家に帰ってくるからだそうです。おがらの足をつけたきゅうりの馬となす
の牛を内向きに並べて飾るのは、仏様は、馬に乗り、荷物を牛に背負わせて帰
ってくるといわれているからです。迷子にならないように、きちんとお迎えを
する意味でしょう。私のように、そそっかしい仏様もいるはずですから。
 
仏様を祭る棚を盆棚(精霊棚)といって、そこに真菰(まこも)を敷き、ほお
ずき、ききょう、おみなえし、はぎ、山ゆりなどの秋の花を飾ります。こうし
て久しぶりに帰ってきた仏様は、真菰にお座りになり、それを家族みんなで慰
めるということでしょう。お供えは、畑でとれたものや、仏様が生きていたと
きに好きだった食べ物も供えます。私でしたら「越乃寒梅」(幻の銘酒といわ
れた新潟の酒)を1合だけ、お願いしたいものです。
 
そして、懐かしい自分の家で過ごした仏様は、7月16日には、お帰りになり
ます。これが送り火で、きゅうりの馬となすの牛は、今度は外向きに並べて、
送り出すことになりますが、これも間違いなく彼岸の方へ帰ってもらうためで
しょう。
 
広島の灯篭流しのように、送り火を小さな船に乗せて、お供え物と一緒に、川
へ流すこともあります。また、地方によっては、美しく飾られた精霊船に、仏
様に供えたものを乗せて、灯火をつけ、経文や屋号を書いたのぼりを立てると
ころもあります。      
 
送り火で有名なのが、京都の「大文字焼き」で、8月16日に行われています
が、これは8月15日を旧盆として祭る風習が、残っているからです。7月の
京都は、まだ梅雨明け前です。しとしと降る梅雨空に、大文字焼きは映りがよ
くありません。やはり、しっかりと暑い8月だからこそ、風情があります。何
やら風鈴の涼しげな音と、蚊取り線香の匂い漂ってくる、そんな感じがしませ
んか。
 
ところで、澤田ふじ子さんの「公事宿事件書留帳シリーズ」は22巻になりま
したが、その3巻目に、なぜ、大文字焼きは、大、左大文字、妙、法、舟形、
鳥居からなっているか、その理由について、わかりやすい話が載っていました
ので紹介しましょう。
 
大文字と左大文字は、大乗仏教と小乗仏教をかたどり、妙と法は法華経信仰に
基づくもの、船形は七福神が船に乗って表されることから七福神、または異国
から到来した雑信仰を意味し、鳥居は申すまでもなく神道をかたどったと考え
たらいかがでござろう。足利将軍義政公の頃、わが国は応仁の乱によって多く
の人命が失われ申した。京は死の町となった中から復興をとげました。それぞ
れ違った信仰を持つ人々が集い、合議の末、かような行事を興したのではない
かと、私は考えております。
(公事宿事件書留帳 三 拷問蔵  澤田ふじ子 著   幻冬舎 刊 P300)
 
平岩弓枝さんは江戸の「御宿かわせみ」(34巻 新シリーズ“5巻”)で、
澤田さんは京都の公事宿「鯉宿」で、悪を懲らす時代小説(21巻)を書かれ
ていますが、内容はいずれも、現代社会の悪行を暴いたものです。「罪を犯し
た厚顔無恥な為政者は、さらし者にすべきだ」という澤田さんの憤りは、庶民
の怒りであり、読み始めると止まらなくなる事件書留帳です。茶道、立花、陶
器、謡曲、日本画、作庭など、京都文化に興味のある方必読の作品が、たくさ
ん出版されています。蛇足ながら、11巻から始まった文芸評論家、縄田一男
氏の解説が何とも素晴らしく、毎回楽しみにしています。辞職した某元都知事、
どのようにさばくか楽しみにしています。
 
本題に戻りまして、まだ、あります。盆踊りです。
これも、仏様を迎え、慰め、そして来年も間違いなく来てくださいと、送るた
めに捧げられたもので、中央のやぐらのまわりを輪になり、鉦(しょう)と太
鼓と笛に合わせて踊ったのです。今では、地域のコミュニケーションの場とな
り、夏に欠かせないイベントの1つになっていますが、親子で「ドラえもん音
頭」に合わせて踊られてはいかがでしょうか。
 
余談になりますが、男子だけの立教小学校の入学試験に踊りを取り入れていま
す。照れ屋で、はにかみ屋で、小心で、用心深い男の子を躍らせるのは難しい
ことですが、お父さんが一緒に踊ってあげれば踊ります。盆踊りは絶好のチャ
ンス、受験を考えているお父さん、頑張ってください!
 
「やっとせ、もっとせ!」の掛け声も楽しい徳島の阿波踊りは、ものすごい迫
力で、夏の風物詩に欠かせません。東京の山の手、高円寺の阿波踊り、今では
すっかり定着して名物になっていますが、何だかおかしな気がしないでもあり
ません。しかし、下町の浅草では、ブラジル生まれのサンバ大会をやっていま
すから、おかしくないのでしょう。このサンバですが、みなさん上手です。
「タンタンターン、タタンタターン♪」のリズムを完全にこなし、お見事の一
言です。それも、かなりの年配の方が、きちんとリズムをこなしています。し
かも、実に楽しそうです。年配の方は、頭に手拍子、アクセントのある民謡で
なければ、踊れないと思っていましたが、認識を改めなくては怒られますね。
本場のブラジルから応援にきている女性軍団の踊り、リオのカーニバルのもの
すごさを想像させてくれます。
 
雷門から見つめる風神と雷神、仲見世を約300メートル行ったところにある
宝蔵門にどっしりと構えた仁王の目には、どのように映っているでしょうか。
仁王のお守りする御本尊は、宝蔵門の手前の浅草寺幼稚園の側にある「浅草寺
縁起」の絵で見ただけですが、小さな、小さな、何とも美しい観音様だからで
す。
この観音様は、信仰上の理由から普段、人には見せない秘仏ですが、長い間、
「実際に見た人はいないのではないか」といった話を小林秀雄と松本清張の対
談で読んだものと思っていました。ところが、今読んでいる梅原猛氏の影響を
受け、日本の神道と仏教の関係を調べようと、五木寛之氏の「百寺巡礼」
(全10巻 講談社 刊)を読み直していたところ、何と5巻目の「関東・信
州編」の「41番 浅草寺」に、この観音様の話が出ているではありませんか。
明治に入り廃仏毀釈の機運が高まった明治2年、役人が天皇の命令、勅命によ
り厨子を強引に開けさせたそうです。
 
すると、予想に反して、そこには確かにご本尊が祀られていたのでおそれいっ
た役人は、大切にせよと命じて、あわてて立ち去ったそうだ。これは松本清張
と樋口清之の共著「東京の旅」に書かれた一節だが、この話には続きがある。
その時、手早い役人のひとりが、秘かに本尊をスケッチしてしまったのである。
このスケッチは昭和に入ってから遺族の手で寺に返され、今は浅草寺が所蔵し
ているらしい。そのスケッチを見た人の話、というのが記されていた。焼けた
跡がうかがえる高さ20センチほどの観音像で、両手が失われていた。しかし、
その意匠から、奈良時代頃の像であることは違いないという。
(百寺巡礼 第5巻 関東・信州編 P20 五木寛之 著 講談社 刊)
 
五木氏も「秘仏が実在した記事を読み、ホッとしたような、がっかりしたよう
な、妙な気持ちだった」と書かれていますが、両手足が失われていたと知り、
おいたわしい気持ちに落ち込み、浅草寺幼稚園のすぐそばにある「浅草寺縁起」
の絵で見たお姿を思い浮かべ、世の中、知らずに済めば、それに越したことは
ないものがあることを体験してしまいました。10月の神無月に紹介しますが、
自説の誤りに気づき出雲大社に出かけ、大国主命(おおくにぬしのみこと)に
詫びた梅原猛氏の謙虚な姿勢には頭が下がりました。スケールは大違いで恥ず
かしいのですが、私も真似て「小林秀雄と松本清張」ではなく、「松本清張と
樋口清之」の間違いであったことをお詫びいたします。何しろ、10年近く、
自慢げに嘘を書いていたのですから。(反省)
 
ところで、浅草寺には2つの大きな提灯があり、浅草のシンボルとして親しま
れています。入口の雷門には、「雷門」と書かれた提灯があり、高さ3.9メ
ートル、直径3.3メートル、重さ約700キロもあるもので、1865年に
火災で焼失したものを、1960年に松下電器創業者の故松下幸之助の寄贈で
95年ぶりに再現されたものです。現在の提灯は6代目で、約10年ごとに新
調されているそうです。
宝蔵門には「小舟町」と書かれ提灯があり、約4メートル、重さ260キロで、
今から300年ほど前に、日本橋の小舟町魚問屋の信徒が、江戸っ子の心意気
を示そうと、日本一大きな提灯を寄進したことから始まり、浅草寺の伝統とし
て受け継がれています。
 
ちなみに、浅草寺は正式には金龍山浅草寺といい、都内最古の寺院で、年間約
3千万人の参詣者が訪れる、民間信仰の中心地としてにぎわい、最近は、外国
人の姿も多くなっているようです。
 
余談になりますが、浅草寺のおみくじ、裏側は英語で書いてありますね。これ
だけ多くの外人観光客が訪ねてくるのですから、浅草寺だけではないでしょう
が、知りませんでした。引いたおみくじは、ラッキーにも大吉で、
“BEST FOUTUNE”と書いてありました。
 
少し脱線します。
観音様は、あのお顔といい、なまめかしいお姿といい、仏様に性別があると申
し上げるのも不謹慎なことですが、恥ずかしながら女性の仏様だと思っていた
のです。バカですね、笑ってください。先日、千葉県市川市にある国府台女子
学院に安置されている慈母観音様を拝見する機会に恵まれ、そのお姿が何とも
素晴らしく、後期高齢者の私は、はしなくも、しばらく見とれてしまいました(笑)。
 
本学院の「慈母観音」は女子校に飾られるということで、ご尊顔も一見笑みを
浮かべた女性のようで、おからだも柔らかく表現されているが、芳崖の「悲母
観音」のお顔に顎鬚が描かれているように、観音様は基本的には男性(正確に
は性別を超越した存在)である。本学院の慈母観音像も胸元のあらわな装束を
お召しだが、これもこの理由だからである。誤解無きように。(笑)
 学院長 平田 史朗 (「国府台女子学院 広報 第157号」より)
  筆者注 顎鬚(あごひげ)
      芳崖 狩野芳崖のことで、幕末から明治期に活躍した日本画家で
         近代日本画の父。
 
慈母観音の作者、横江嘉純は、重要文化財に指定されている芳崖の「悲母観音」
を手本にしたそうですが、片手に水瓶(みずがめ)を提げ童子を慈しむお姿は、
女子校にぴったりの雰囲気をかもし出していました。氏は、アガベの像(東京
駅前)、愛の像(青山学院大学間島記念館)、祈りの像(広島平和記念公園)
などの作品で著名な彫刻家です。女子校の、しかも中高の校舎の正面玄関から
入った右側にある図書室の前に安置されていますから、残念ながら、いつでも、
気軽に、ご尊顔を拝することはできません(笑)。ところが、新装なった学園
の講堂、寿光殿は、中高の校舎内にあり、説明会はここで行われていますから、
参加するとお会い出来ることになりました。「彦星と織姫と同じではないです
か!」と不謹慎にもつぶやき、希望を抱いてしまいました。(感謝)
 
★★お神輿と山車の違い★★
浅草といえば「三社祭」、浅草寺の境内は、神輿(みこし)を担ぐ人で、ごっ
た返します。威勢よく担ぐ神輿は、上下左右に激しくゆれ、よくぞ怪我人が出
ないものだと心配になるほど殺気だち、恐いほどです。
この神輿のいわれですが、時代劇でよく見かけるように、昔、身分の高い人は、
輿(こし)といわれた台に乗り出かけていました。神輿は、つまり、「神の輿」
であって、神様の乗り物なのです。そして、お乗りになっている神様は、激し
くゆさぶられるのが大好きで、激しければ激しいほどご機嫌になるといわれ、
そのために、元気よく担ぐのだそうです。
山車は、祇園祭などでお馴染みですが、四月の桜の時に紹介しましたように、
神様は、冬になると山に帰り、春になると下りてくると信じられていました。
 
お祭りには、神様が必要ですから、来ていただくために、お迎えするための乗
り物が必要だったわけです。そのため、祭りには移動式の山が作られたのです。
これさえあれば、祭りに神さまを招くことができると考えられていました。そ
の後、形が変わり「山車(だし)」になっても、山の字が残ったのです。
(心を育てる 子ども歳時記 12か月  監修 橋本裕之 講談社 刊 P66)
 
ところで、神様にも悪い神様がいたそうです。
夏祭りの神様は悪い神様で、病気や飢饉などを起こさないように、神輿を激し
く揺さぶり、ご機嫌を取って、山に帰ってもらい、災いを未然に防ぐ、昔の人
の知恵だったのです。日本の三大祭といえば、東京の神田祭、大阪の天神祭、
コンチキチンコンチキチンのお囃子でおなじみの京都の祇園祭ですが、祇園祭
の主役である牛頭(ごず)大王は、地獄にいるという牛頭人身の獄卒で、有名
な悪い神様だそうです。
 
★★なぜ、土用の丑の日に、うなぎを食べるのですか★★
「土用」というのは、何も夏だけではありません。「節分」と一緒で年に4回
あります。前にもお話ししましたが、立春、立夏、立秋、立冬は、それぞれの
季節の始まりです。そして、それぞれの前の18日間を「土用」といい、その
最初の日を「土用の入り」といいます。土用は、四季、それぞれにあるのです
が、なぜか夏の土用だけが有名です。しかし、なぜ「丑の日」というのでしょ
うか。それは、それぞれの日にちには、正月で取り上げた「十二支」の動物の
名前がついているからです。それで、夏の土用の内にやってくる丑の日のこと
を「土用の丑の日」といいます。
 
ご存知のように、この日は夏ばてしないように、良質のたんぱく質、脂肪、ビ
タミン、カルシュウム、鉄、亜鉛、DHA、ミネラル類などを含む、栄養のバ
ランスのすぐれたうなぎを食べる習慣がありますが、何とその歴史は古く、何
しろ「万葉集」の大伴家持の歌に、「夏バテに効果がある」と詠われています。
読んでいると、思わず食べたくなる池波正太郎の食べ物に関するエッセーに、
こういった話があります。
 
  かの万葉集に、
…石麻呂にわれ物申す夏痩せによしといふものぞ鰻(むなぎ)捕り食(め)せ…
  という一首がある。大伴家持の歌だ。そのころから、すでに、うなぎの豊
かな滋養が知られていたことになる。この歌でうなぎのことをムナギといって
いるのは、うなぎの胸のあたりの淡黄色からついた名で、それが転じてうなぎ
とよばれるようになったのだそうな。
 
奈良時代から、この日は、うなぎにとって、まさに受難の日であったわけです。
しかし、なぜ「土用の丑の日」に、うなぎなのでしょうか。丑の日ですから、
ステーキとか焼肉という感じがしますが、江戸時代ですから、まだ、牛肉は無
理でしょう。事の起こりは、江戸時代の学者、平賀源内が、うなぎ屋の宣伝を
したのが始まりといわれ、そのコピーは、「土用の丑の日はうなぎの日」だっ
たそうです。源内は、起電気であるエレキテルを完成させたことで知られてい
ますが、その他、本草学者(薬用に重点をおいて、植物や自然物を研究した中
国古来の学問)、劇作家、発明家、科学者、陶芸家、画家、工学者として一流
でしたから驚きです。非常に多才な方で、まさに江戸のレオナルド・ダ・ヴィ
ンチ的な存在であったわけです。源内のパトロンが、時の老中、田沼意次です。
 
私事で何ですが、池波正太郎の愛読者の一人で、「鬼平犯科帳」「剣客商売」
「仕掛人梅安」 など、何回読み返しても飽きません。この「剣客商売」の主
人公、秋山小兵衛の息、大治郎のお嫁さんが、田沼意次の実の娘、佐々木三冬
です。正妻の子でなかったために、佐々木家の養女となって登場しますが、女
剣士、妻、母親と変貌していく中で、物語に欠くことのできない重要な役目を
果たしています。意次は世評とは逆に、まつりごとに忙殺される政治家として
描かれています。秋山小兵衛は、藤田まことの当たり役で、明治座で見たこと
があり、歌がうまいのにはびっくりしましたが、冥界に旅立ち、二度と見るこ
とができなくなりました。
今年のNHK大河ドラマ「真田丸」好評のようですが、氏にも「真田太平記」(新
潮文庫12巻)があり、これも、また傑作です。
 
ところで、江戸時代は4本足の獣を食べなかったのですが、「うさぎは、ぴょ
ん、ぴょん飛ぶから、あれは鳥だ!」といって食べていたのです。ですから、
うさぎは1羽、2羽と数え、それが今も残っているのですが、子どもたちには、
よく理解できない数え方になっています。哺乳類を食べることを禁じていた仏
教の影響でしょうが、とんだところで、子どもたちを悩ませているようです。
この数詞ですが、日本語は難しいですね。1本、2本、3本、1匹、2匹、3
匹とふえるに従い読み方が違い、4本、4匹以下が、また違いますし、花にし
ても、1本、1輪、1束、1鉢、1株などと分けて使っていますから、外国の
方には、魔法のように思えるようです。それだけ、物に関する感性が、繊細だ
ということですね。 
 
7月は、紀貫之の三十一文字で始まりましたから、最後は、俵万智さんの作品
から一首。
「この味がいいね」と君がいったから七月六日はサラダ記念日
7月6日は七夕の前日、この日だからいいのですね。バレンタインデーやクリ
スマスイブでは、サラダ記念日は訴える力に欠けます。「わたくし流」ですか
ら正しい解釈かどうかわかりません。五七五七七に、こだわってみました。
 この味が いいねと君が いったから 
   七月六日は サラダ記念日
 
ところで、長い間、同じような感覚として、歌人で国文学の巨匠、土岐善麿 
(1885ー1980)作の「あなたは勝つものと……」を紹介していたのですが、とん
でもない誤解をしていたことを思い知らされました。「終戦の日を迎えて」
と題したコラムに、終戦後に詠んだ歌との解説があったのです。
 
  あなたは勝つものとおもってゐましたかと老いたる妻のさびしげにいふ
 
「短歌研究 昭和21年3月号に掲載された「会話」という連作の冒頭の歌で、
次に、「子らみたり召されて征(ゆ)きしたたかひ敗れよとしおもいのべるべ
かりしか」という歌が続いていることはあまり知られていない。戦争に負ける
ことは、味方の犠牲が大きいということだから、戦争に行っている3人の子ど
もが死ぬことにつながる。親として子の死につながる敗戦を願うわけにはいか
ない、というわけである。
(コラム[紙つぶて] 筒井清忠 帝京大教授 東京新聞夕刊 平成25年
8月15日)
 
「老いたる妻のさびしげにいふ」理由が、敗戦だけではないことがわかり、
「万智さん以上に新鮮な感覚ですね、などとほざいては、どやされかねません。
読み流してください」などと、したり顔で紹介していたことが恥ずかしくなり
ました。(懺悔)
 
今年の土用の丑の日は7月30日、昨年は7月24日と8月5日と2回ありま
したが、我が家の食卓には、今年も姿を見せないようです、高いですね(笑)。
蛇足ですが、天然うなぎの旬は、産卵前の秋から冬にかけての時期で、「秋の
下りうなぎ」といわれているそうです。そういえば、下り鰹(戻り鰹)も脂がの
り美味しいですね。
(次回は「7月に読んであげたい本」についてお話しましょう)
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>志望校選びの10のチェックポイント(3)

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        「めぇでる教育研究所」発行
 2017さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
             第51号
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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志望校選びの10のチェックポイント(3) 
 
★説明会速報★
6月9日(木)の立教小学校説明会で田代教頭は、本年度の入学試験について、
受験番号4月2日生まれを1番とし4月1日生まれのお子さんが最後となる
(昨年と同じ)。
内容 昨年の問題 
 1日目 集団で絵本の読み聞かせ、テスターと一対一で内容について対話。
 2日目 集団(20名程度)知恵を見る作業考査や集団ゲームによる数量的
な能力、思考力、作業能力、走る運動を中心にした運動能力のテストを実施。
「本年度も、概ねこの方針に従いテストを実施する予定。1日目、2日目と内
容が前後することもあるが、従来通り、ペーパーテストは実施しない。今年度
の入試の方針も大きく変わることはない」と校長が伝えろと言われたのでお話
ししました(笑)。詳しくは、9月10日(土)の第3回目の説明会でお話し
する予定。
男子校らしい仕掛けのある本校、2016年は、夏に4,6年生を対象に28
名、立教英国学院で1週間合宿の予定。2017年度の目玉は、5年生の希望
者から何名かを選択し、1年間、立教英国学院へ留学の予定。1年間の留学で
す。聞き間違いはないと思いますが、さすが男子校、思い切った仕掛けにびっ
くり。
参加者は、第2会場の様子がわかりませんが、講堂は満員でしたから800名
を超えていたのではないでしょうか。
 
[七]志望理由
七番目は「志望理由」です。建学の精神や校訓、設立理念などを、どのように
解釈するかでしょう。それが、ご家庭の育児の方針と、どういった接点がある
かを、きちんと把握しておくべきです。学校側のいう「共通認識」です。母校
を受験される場合は、ご自身の経験されていることですから問題はありません
が、出身者でない場合は、重要なポイントになります。学校側も、なぜ、受験
されるのか、聞きたくなるのも当然ではないでしょうか。
 
雙葉小学校の校訓、「徳においては純真に、義務においては堅実に」について
考えてみましょう。
これについては、ある年の横浜雙葉小学校の説明会で聞いたもので、文言は正
確ではありませんが紹介しておきましょう。
 
「『徳においては純真に』というのは、『ママ、これを手伝ったら、何かを買
ってくれる?』と、見返りを考えるような子どもに育てるようでは、『徳にお
いては純真に』ではないということで、見返りを考えるような育児をしてはい
けません。『義務においては堅実に』は、4歳、5歳の子ができることを、お
母さんの手を借りなくてはできないようでは、『義務においては堅実に』とは
いえません。そういう子育てをしているご家庭のお子さんを、雙葉は歓迎しま
せん」
 
つまり、「思いやりのある、自分のことは自分でしっかりやろうとする子」が
ほしいということでしょう。
そういう育児をしていれば、志望理由を聞かれても、私どもの育児の姿勢と一
致しているから受験したと、自信を持っていえるのではないでしょうか。これ
が志望理由で、いちばん大切なことです。
 
ある学校の面接で、お子さんに、
「お母さんが作ってくれるお料理で、いちばん、おいしいのは何ですか?」
と尋ねたところ、
「電子レンジで、チィーンをするカレーライスです!」
と、元気に答えたのです。
そして、お母さんに、
「なぜ、本校を受験されたのですか」
との質問があったのですが、お母さんは、躊躇せずに、
「御校の手作りの教育方針に賛同して、受験させていただきました」
と答えたのでした。面接された先生も驚かれたでしょう。電子レンジで温める
料理と手作りの教育では、違和感がありますから。
 
「育児の方針」と「学校の教育方針」に矛盾があるような志望理由では、今紹
介したようなことになりかねません。絵に描いた餅のようなことをいっても、
説得力はないでしょう。学校と家庭の考え方に食い違いがあっては、教育は成
り立ちません。
 
コマーシャルになりますが、筆者が書いた、幼稚舎をはじめ25校の「志望理
由のまとめ方」を中心に解説した「おとうさん おかあさんの受験対策」と、
暁星小学校をはじめ28校分の建学の精神や教育方針を、説明会でどのように
解説されてきたかを中心にまとめたCD版「心を鍛える賢い子どもの育て方」
をお勧めします。詳しくは、めぇでる教育研究所のホームページをご覧くださ
い。
 
[八]ご家庭の教育方針
八番目は「ご家庭の教育方針」についてです。学校側がいう「ご家庭の教育方
針」とは、「ご両親の育児の姿勢」のことで、難しく考える必要はありません。
どんな時に褒め、どんな時に叱るか、箇条書きにしてみましょう。できあがっ
たものが、ご家庭の教育方針です。「嘘をついたら怒るよ」といえば、「嘘を
ついてはいけません」となるわけです。いろいろと出てくると思いますが、そ
の日の気分次第で叱って、また、あとで怒らなければよかったと後悔するのは、
教育方針ではありません。
ご両親で、別々に書いてみましょう。一致していれば、ご両親の子育ては、う
まく連携が取れているといえます。したがって、叱ることも少なくなっている
はずです。反対に、異なる点が多ければ、育児の姿勢に問題ありといえるでし
ょう。被害者は、お子さん自身であることを忘れてはいけないと思います。
 
[九]お子さんの長所と短所
九番目は「お子さんの長所と短所」についてです。お子さんの長所と短所を箇
条書きにしてみましょう。これも、ご両親で別々に書いてください。お父さん
方は、ほぼ客観的に見ることができますが、お母さん方は、やや主観が入りす
ぎる傾向にありますから、注意が必要です。育児でうまくいっているところが
長所で、そうでないところが短所として、表われているのではないでしょうか。
短所は、ご両親の育児の反省点として、修正していきましょう。子どもの短所
を叱る前に、そういう環境で育ててきたことに目を向けるべきです。また、ご
両親の性格を受け継いだ、いわゆる遺伝もあるかも知れませんから。
 
[十]テストの形式
最後に、テストの形式です。
小学校の入学試験は、ペーパーテストが中心になっていましたが、平成4年度
から導入された幼稚園教育要領で、保育の方針が、従来の一斉保育から自由保
育に変わりました。その結果、入学試験にも変化が見られ、ペーパーテストを
廃止して、行動観察型のテストをする学校がふえてきたのです。
 
テストの形式を簡単に説明しますと、ペーパーテストは、持ち点百点から始ま
り、できなかった問題の合計点を引く減点方式であり、行動観察型のテストは、
持ち点ゼロから始まり、できた問題の合計を加算していく加点方式といえると
思います。
大胆な表現ですが、一斉保育は、みんな同じ方向を向き、「こういったことが
できないから、できるようにしましょう」という保育であり、自由保育は、み
んな違った方向を向き、「子ども一人ひとりの個性をのばしましょう」という
保育と考えると、一斉保育は減点方式的であり、自由保育は加点方式の保育と
いえないでしょうか。このように考えると、学校側のテスト形式の変更も納得
できると思います。
 
さらに、平成12年度から、東京女学館小学校が、親子面接だけというAO型
入試(アドミッション オフィス)を導入、一般入試と2つの方法で入試を行
っています。誤った情報から、親子が過激な受験準備に落ち込まないためにも、
画期的な方式として評価され、その成果が注目されています。29年度募集人
員は、一般入試35名、AO型入試45名(内約3名 国際枠)となっていま
す。
 
このように、学校によってテスト形式が違っていることにも目を向け、適切に
対応すべきだと思います。
 
 テスト形式                                  
・ペーパーテスト中心
 雙葉小学校、白百合学園小学校、東洋英和女学院小学部、立教女学院小学校、   
 光塩女子学院初等科、国府台女子学院小学部など。
・行動観察    
 慶應義塾幼稚舎、学習院初等科、青山学院初等部、成城学園初等学校、
 立教小学校、桐朋小学校、桐朋学園小学校、川村小学校など。
・個別テスト
 成城学園初等学校、桐朋小学校、桐朋学園小学校、青山学院初等部など。
・体験入学方式
 横浜雙葉小学校
・AO方式
 東京女学館小学校(一部)
 
[10項目のチェックの方法]
 
  [一]一貫教育制度        [六]健康状態
  [二]共学制度          [七]志望理由
  [三]別学制度          [八]ご家庭の教育方針
  [四]宗教教育          [九]お子さんの長所と短所
  [五]通学距離と所要時間     [十]テスト形式
 以上の十項目を、以下のようにチェックしてみましょう。
 
  [九]お子さんの長所と短所
  [八]ご家庭の教育方針
  [七]志望理由
  [五]通学距離と所要時間
  [六]健康状態
  [一]一貫教育制度
  [二]共学制度
  [三]別学制度
  [四]宗教教育
 
私たちの子どもには、こういう長所があり、こういった短所がある。
それは私たちが、こういう家庭の教育方針で育ててきたからだ。
そこで[一][二][三][四]のチェックポイントを基に、学校を調べると、
○○小学校が、わが子にはふさわしい教育環境であることがわかる。
一時間以上かかり、電車を二回乗り換えるけれど、自力で通学できるか。
このような答えが出てくると思います。
 
参考までに、[一]~[四]のチェックポイントに該当する学校の一部を紹介
しておきましょう。いずれも筆者が説明会へ参加している学校であることをお
断りしておきます。
 
共学で大学までを希望すれば慶應義塾幼稚舎、学習院初等科、早稲田実業学校
初等部、成蹊小学校、成城学園初等学校、千葉日本大学第一小学校、桐蔭学園
小学校、慶應義塾横浜初等部など。
昭和女子大学附属小学校と聖徳大学附属小学校は、中高大は別学。
 
共学で高校までの学校は、森村学園初等部、日出学園小学校など。
 
共学で短大まである学校は、昭和学院小学校(姉妹校の昭和秀英は中高一貫教育)
 
別学で大学までならば、日本女子大附属豊明小学校、川村小学校など。
東京女学館大学は2016年3月で廃校のため、別学で高校までの学校になります。
 
宗教教育がいいとなれば、共学で大学までならば青山学院初等部、玉川学園小
学部、聖学院小学校、淑徳小学校など。
 
別学の男子で高校までを望むなら暁星小学校、大学までなら立教小学校。
 
女子では高校までならば、雙葉小学校、田園調布雙葉小学校、横浜雙葉小学校、
光塩女子学院初等科、国府台女子学院小学部など。
 
短大までなら立教女学院小学校など。(条件付きですが立教大学への推薦枠は
大幅増加)
 
大学までとなると白百合学園小学校、東洋英和女学院小学部、聖心女子学院初
等科など。
 
小学校だけなら国立学園小学校。
桐朋小学校(仙川)、桐朋学園小学校(国立)は、小学校は共学ですが、中高は別学。
 
ただし、白百合学園小学校の説明会で根本副校長も「併設中学には、ほとんど
進学していることを一言申し添えておきます」とおっしゃっていましたが、一
貫教育制度だからといって、無条件に進学できるわけではなく、お子さんの努
力しだいとなります。
また、聖心女子学院初等科の説明会で、「私どもの学校は文系ですから、理系
に進む場合は受験になりますが、最近、増える傾向にあります」とおっしゃっ
ていました。理系女子(リケジョ)のことですが、大学に学びたい学部がなけれ
ば、高校までの学校と同様、受験することになります。さらに、中学進学の際
に他校へ受験するケースも多く、併設校への進学と外部受験の状況については、
小中高のホームページに詳しく掲載されていますので、ご覧になることをお勧
めします。
 
なお、聖心女子学院は4-4-4制の導入により中学での募集はなくなりまし
たが、ファーストステージは1クラス32名3学級で96名、セカンドクラス
は1クラス40名3学級で120名編成のため、不足となる24名は、5年生
の転入・編入試験で募集しています。(入学試験は平成29年1月14日(土)、
応募資格は「原則国公立小学校在籍」です。詳しくはホームページをご覧くだ
さい)
 
最後に結論として、[六]から[九]までが、きちんとできあがらなければ、
学校選びは、お子さん中心になっていないと思います。特に、[六]の健康状
態、心身共に健康でなければ、小学校の受験は、無理であると断言しておきま
しょう。
 
さらに、これは私立を受験される方には、いわずもがなのことですが、公立の
学校は、無理のない時間内で、幼稚園や近所の友達と一緒に通えますが、私立
の場合は、友達と別れて、時間をかけ、しかもたいへんなお金をかけて通学さ
せるわけです。本当に、お子さんのことを考えて選んだのでしょうか。自信を
持ってうなずけるご両親であるように、よく話し合ってほしいと思います。そ
して、しつこく繰り返しますが、ご家庭の教育方針と学校の教育方針に違和感
のないことが、ベストの学校選びとなるのです。
 
次回から2回に分けて、志望理由の決め手となる学校の建学の精神や校訓、教
育方針について簡単な解説をしてみたいと思います。
 
うっとうしい日が続いています。夏が来る前に体調を崩さないよう、健康管理
には十分に気を付けて下さい。
 
(※編集者注:文中、高校や大学までの一貫校でご紹介している学校の中には、
実際には外部に進学される方の多い学校もあります。)

よく聞かれる質問にお答えします

来週はクリスマスを迎えますが、いろいろ訳ありなんですね。
街にはジングルベルのメロディが流れ、至る所、赤、緑、白の3色で飾られま
すが、赤はキリストが人類のために十字架に流した血の色、緑はキリストの永
遠の命を象徴する色、白はキリストの純潔を表す色。クリスマス・ツリーは、
アダムが楽園から持ってきた「善意を知る木」で、キリストを表す不滅の生命
の木。ツリーの天辺に飾る星は、キリストが生まれたときに輝いた星で「ベツ
レヘムの星」といわれていますが、どの星かは不明。クリスマス・リースは柊、
刺はキリストの受難、赤い実はキリストの流した血を表したもので、節分で使
う柊とは別種。そして、クリスマスはキリストの誕生日ではなく、聖書の中で
も、その日を特定していません。ご存知でしたか、信者ではない私は、つい最
近まで知りませんでした(笑)。
(拙著 メールマガジン さわやかお受験のススメ 保護者編(6)
 12月11日号より)

今回は、読者の皆様からよく聞かれる質問を編集した『さわやかお受験のスス
メ 小学校受験 Q&A編(100問)』から抜粋したものを紹介しましょう。

Q「問題集をやりたがらないのですが、無理にでもさせた方がいいでしょうか」

A「教室から配布される家庭用の学習か、過去に出題された問題集での勉強か、
状況がわかりませんが、問題集を使っての家庭学習の場合をお話しましょう。
 
幼児の場合は、問題集を開いて、即、勉強とはなりません。
赤ちゃん時代を思い出してください。
例えば、歩くことを考えても、いきなり歩けるようになったわけではなく、は
いはいをし、つかまり立ちをし、歩いては転ぶことを繰り返し、やっと歩ける
ようになったはずです。
幼児が一つの能力を身につけるには、それにふさわしい体験を積むことにより
習い学ぶ、体験学習が必要です。
中高大学の入試と小学校の受験準備の異なるのは、勉強と学習の違いにあると
いえます。
勉強は、字のごとく「強いて勉める」であり、学習は「習い学ぶ」ことです。
幼児は、体験していないことは理解できません。
ですから、問題集を嫌がるのは、自分で体験していない領域のことをさせられ
ているからではないでしょうか。
泳げるようになると、十数年泳がなくても機会があれば泳げるのは、体が覚え
ている、中枢神経系に属しているからだそうです。
教室での宿題であれば、体験したことの復習ですから、苦にしないはずです。

『なぜ、嫌がるのか』、その点を見極め、無理をしないことが大切です。」 

Q「幼稚園の先生から、話をきちんと聞いていないといわれているのですが」

A「小学校の受験で最も大切なのは、話を聞く姿勢を身につけることです。
ペーパーテストのプリントを見ても、答えはダミーも含め、すべて出ています
が、設問はどこにも書かれていません。
中高大の試験のように、『苦手な問題は飛ばして後でやろう』など、できない
相談です。
文字を使えませんから、スピーカーから流れる言葉を聞き取り、素早く対応し
なければならないのです。
行動観察型のテストも同様で、先生の言葉を聞き、理解し、迅速に活動しなけ
れば、得点になりません。
幼稚園の先生にいわれる迄もなく、ご家庭でもサインは出ているはずです。
まず、お子さんの話をきちんと聞いてあげましょう。
話を聞いてくれるのは、子ども達にはとてもうれしいことなのです。
そこから、お子さんは「話はきちんと聞くものだ」ということを学習している
のです。
そして、本をたくさん読んであげましょう。
好きな本であれば、お子さんは静かに聞くはずです。
『話をきちんと聞きなさい!』と柳眉を逆立て、何回いっても改まらないでし
ょう。
話を聞く姿勢は、言葉のキャッチボール、楽しい会話と、お子さんが興味を持
っている本を読んであげる、本の読み聞かせなどから身につくものだからです。」

Q「同じ本を何回も読んでくれとせがむのですが、記憶力が弱いのでしょうか」

A「そんなことはありません。
お子さんは、読んでもらった話が面白いから、一所懸命に覚えているのです。
読んでもらったときは、『面白いな!』といった漠然としたイメージが、繰り
返し読んでもらうことで、物語を少しずつ覚え、小さな木が、時を経て成長す
るように、今では、かなりはっきりと話の筋を記憶しているものです。
完全に覚えてしまうと、次の本へ移っていくはずです。
一人になったとき、ぶつぶつと何やらつぶやきながら、本を見ていないでしょ
うか。
お母さんに読んでもらった話を、思い出しているのです。
また、読んであげている途中に、突然、『そこまでで、いいです』ということ
はないでしょうか。
一人で思い出しながら読んでいるときに、忘れてしまったのか、そこをはっき
りさせたくて『読んでください』と来るわけです。
これは大変なことで、言葉を覚えることで語彙は増え、物語を記憶することで
表現する力もついてきます。
話を聞く姿勢をきちんと身に付けることは、小学校受験で、もっとも大切なこ
とですから、根気よく読んであげましょう。
文字を習い、自分で読めるようになると、もう『読んでください』と来なくな
りますから。」

Q「読んだ後に感想を聞いても、きちんと答えられないのですが」

A「読んだ後に感想を聞くのは、まだ、早いと思います。
先にも触れましたが、1回だけ読んでもらい、きちんとした感想をいえないの
は、その本に対するイメージが、まだ、できていないからです。
何回か読んでもらうことで、次第に固まってきます。
そこまで待ってあげましょう。
ですから、1回だけ読んで、『面白かったでしょう』『何が面白かった』とい
った話かけは、するべきではありません。
また、よく聞く話ですが、お母さん方は、子どもの頃に読んでもらい、面白か
った本を読んであげることがあるようです。
それはいいのですが、『どう、面白かったでしょう』と聞いたことはないでし
ょうか。
そんな時、お子さんは、『……?』となったのではありませんか。
まだ、しっかりとイメージ化ができていないと、答えようがないからです。
2、3回読んだ後で、聞くようにしましょう。
ただし、『お母さんは、おばあちゃんに読んでもらい、こういったことを学ん
だのですよ』と、お母さん自身の感想をいうのは、いいのではないでしょうか。
『ママは、こういったことを感じたんだ』と、考えるヒントになるからです」

Q「昔話の出題率が高いようですが、なぜでしょうか」

A「常識の領域で、例えば、桃太郎と猿、犬、雉の家来や、黍団子、鬼など物
語に出てくるものを線で結ぶといった形で出題されています。
昔話は、多くの場合『昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが、住ん
でいました』と、『いつ、どこで、誰が』と明らかにし、『何を、なぜ、どの
ように』と、いわゆる[5W+1H]の形式で展開しますから、わかりやすく
構成されています。
そして、内容は、勧善懲悪で、正しいものは必ず報われ、悪者は、懲らしめら
れます。
5歳頃から未分化であった情緒が分化され、喜怒哀楽の感情がはっきりと表れ
てきます。
それに刺激を与えられることで、ずるい人間には憤りを覚え、悲しい話には涙
ぐみ、幼いなりにも善悪に対する分別、倫理観や道徳観を育んでいると考えら
れます。

ですから、昔話が出題されるのも、うがった見方をすれば、昔話で学習した様
々なことを、幼稚園や保育園の生活で実地訓練をし、社会性、協調性といった
集団生活への適応力を養い、それが小学校生活をスムーズに送れる基礎となっ
ているからではないでしょうか。

ちなみに、日本の五大昔話は、『桃太郎』『花さかじいさん』『舌切り雀』
『さるかに合戦』『かちかち山』です。
皆さん方はお子さんに、この5つの昔話のあらすじを話すことができるでしょ
うか」

Q「3月生まれですが、図書館へ行っても幼い内容の本しか選べません。心配
ないでしょうか」

A「お子さんは3月生まれですから心配ありません。
興味を持って選べたことを褒めてあげ、必ず読んであげましょう。
お母さんが心を込めて読んであげれば、お子さんはきちんと理解し、次のステ
ップへ向かい、確実に歩み始めるはずです。
選んだ本が、自分で面白くないと判断できることが大切です。
「何よ、こんなやさしい本を!」といってしまうと、お子さんの自尊心は傷つ
き、自分から本を選ぶ気持ちもなくなります。
いろいろな本を読んでもらい、試行錯誤を積み重ねながら、取捨選択し、自力
でレベルをあげていくものです。
お母さんのお気に入りの本ばかり選んで読んであげても、内容をよく理解でき
なければ、読んでもらっている本人は、つらい思いをするだけで、結果的には
本の嫌いな子になりかねません。

ゆっくりと時間をかけ、お子さんの期待に応えてあげることが、レベルアップ
につながるのです。早生まれのお子さんの場合は、4月2日と翌年の4月1日
では、1年の差があるのですから、そのことを忘れずに無理をしないことです。
他のお子さんと比べて評価するのは、賢いお母さんのすることではないと思い
ます」

なお、CD版 『さわやかお受験のススメ 小学校受験 Q&A編(100問)』
は、目下、好評、発売中です。
(次回は、「入試問題の出題範囲」についてお話しましょう)

 

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>面接ケース・スタディー 4

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第33
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面接ケース・スタディー編(4)
「ママにやってほしいな!」
 
あいさつが済めば、着席します。
ここでも、注意すべきことがあります。
お子さんが、椅子にうまく座れないときがあるからです。
さて、お母さんなら、どうしますか。
 
最近、お父さんが、さっと手を出して座らせるケースが多いそうです。
お母さんのお腹が大きいとか、雨の日で手荷物が多いなど、事情がはっきりし
ている場合は、止むを得ないでしょう。
主人の役割とばかりに、当然といった顔で見ているお母さんもいるようです。
レストランなどで食事するときに、普段から、こうなっているのでしょう。
面接は、レストランで食事をするのとは訳が違います。
面接は、幼稚園側と公式に話し合う、唯一の機会です。
わが子のために全力を出し切りたいものです。
しかし、緊張すると、普段、何気なくやっていることが、そのまま現われやす
いといわれています。
 
名門といわれる幼稚園の面接官は、年配者が多く、古い道徳観が残っている可
能性も高いでしょう。
ですから、母親主導型は歓迎されないから止めなさい、とはいいません。
謙虚なお母さんになりきりなさいともいいません。
 
気にかかるのは、お母さんに余裕のないことです。
これが、お子さんに悪い影響を与えがちであることを、しっかりと心に刻んで
おきましょう。
 
お父さん方は、外で仕事をしていますから、初対面の方と話す機会も多いもの
です。
いやな人と笑顔で接しなくてはならないときもあります。
さまざまな体験をされていることでしょう。
したがって、応対もそれなりに心得ています。
緊張される方もいるそうですが、立ち直る術を身につけているのがお父さん方
です。
緊張の中にも、普段のお父さんの姿が現れます。
 
しかし、お母さん方の中には、初めてのこととなると、本当に緊張してしまい、
まるでパニックに陥ったようになる方もいらっしゃるようです。
「頭の中が真っ白になって、何が何やらさっぱりわからない状態になりました!」
こういうお母さんの告白もあるのですから、信じられます。
あがってしまうのです。
そして、驚かすようですが、なかなか立ち直れないようです。
しかも、特効薬は、ありません。
 
しかし、立ち直れる心の余裕を持つヒントはあります。
それは、面接に臨むお母さん方は、全員、緊張していることです。
あがってしまうのは、お母さん、あなただけではありません。
まず、このことを心の中にキッチリとしまっておくべきです。
 
そして、お子さんが座るまで見ていること、これが最も大切です。 
うまく座れなければ、面接官に一礼し、そして手をかす余裕を持ってほしいの
です。
それから、着席しましょう。
この気配りから、余裕が生れます。
そういうときのお母さんは、普段のやさしいお母さんになっているはずです。
それを見て、ホッとしているのは、「お子さん自身」です。
お母さんは、保護者の役目をきちんと果たしています。
先生方にどういった印象を与えるでしょうか。
 
「暗記してきた志望理由を忘れないかしら!」
などと思っていると、お子さんに気を配れない駄目な母親になります。
これを、「お子様不在の受験」といいます。
お子さんのことを少しも考えていないからです。
お父さんに任せっぱなしのお母さん、保護者、いや、母親としても失格だとは
思いませんか。
それにです、志望理由など面接で答える内容は、記憶にだけ頼るものではあり
ません。
それだから、忘れるといけないと余計な神経が働き、不安が生まれ、さらに緊
張することになるのです。
「なぜ、この幼稚園か」を徹底的に話し合い、いかなる質問にも対処できるよ
うに準備しましょう。
 
大変、僭越なことですが、白百合学園幼稚園の説明会で、モンテッソーリの教
育について、あれほど熱心にお母さん方に話をするのは、もしかしたら、お母
さん方が、モンテッソーリ教育を知らないからではないかとさえ思ってしまい
ます。
以前にも紹介しましたが、園長先生も紹介されていた「ママ、ひとりでするの
を手伝ってね」(相良 敦子著 講談社 刊)は、白百合だけではなく、幼稚
園受験をされる方の必読の書だと思います。
大胆に言い切ってしまえば、モンテッソーリ教育の神髄は、「待ってあげる育
児」だと思います。
過干渉、過保護な育児に陥りやすいお母さん方には、ぜひ、読んでほしいと思
います。
 
ここ数年、白百合学園幼稚園の説明会は、母子手帳持参の方に限り、「母にな
った喜び」や「生命の誕生」についての説明があるようです。
出席されたあるお母さんは、「園長先生は、受験のために作られた育児をして
はいけない。誕生前から、母子のつながり、信頼感を大切にし、全てのこと一
つ一つに愛と情熱を持って育てることで、子どもは自然と光り輝いてくるとお
っしゃりたかったのではないでしょうか。自分が母親であること、そして、今、
親として何をすべきかを、考え直すきっかけとなりました」と話してくれまし
た。
余談になりますが、このお子さんは白百合学園幼稚園に、無事、合格しました。
 
本題に戻り、「わたし、白百合に入りたいの!」といったように、幼稚園の受
験は、お子さんの意志で始めたわけではありません。
面接室へ連れてきたのは、ご両親です。
二人で、幼いお子さんをしっかりとガードして、面接に臨みましょう。
それには、受験される幼稚園について、きちんと勉強することです。
緊張から解放されるのは、やはり、「なぜ、この幼稚園を選んだのか」をきちん
といえるお母さんになることしかありません。
そこまで準備をされ、それでもあがってしまうのは、仕方がないことです。
 
最後に一言、これは、ある幼稚園の説明会で聞いた話です。
「お母さん方は、面接でうまく話せなかったらどうしようと心配されるようで
すが、震える声で、言葉が途切れがちであったお母さんのお子さんも、合格し
ていますよ」
緊張して、あがってしまったお母さんの何を評価したのでしょうか。
やはり、幼稚園のことをよく知っていた熱意が、伝わったのではないでしょう
か。
 
季節柄、天候も不順になりがちです。健康管理には十分に注意しましょう。
(次回は、面接ケース・スタディー編(5)をお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<保護者編>第9章(2) 七夕祭りでしょう 文月

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2017さわやかお受験のススメ<保護者編>
         ~紀元じぃの子育て春秋~
     「情操教育歳時記 日本の年中行事と昔話」
       豊かな心を培う賢い子どもの育て方
           -第33号-
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第9章(2)  七夕祭りでしょう   文 月
 
おめでとう、イチロー!
彼の精進と野球に対する情熱から考えても、まだまだやれます。
インタビューでのこの一言が忘れられません。
「僕は子どもの頃から人に笑われてきたことを、常に達成してきている自信は
ある」、イチローでなければ言えませんね、筋金入りです。1本でも多くのヒ
ットを打って、昔の草野球少年団を楽しませてください。頑張れ!
 
★★なぜ、仙台の七夕は、8月なのですか★★
復興が、いまだに進まない被災地の皆様方には、七夕どころではないでしょう
が、子ども達には、待ちかねている夏祭りではないでしょうか。自宅に帰り、
昔のように祭りを楽しむ日が一日でも早く戻ることを祈ってやみません。ゼウ
スがパンドラに持たせた、あらゆる災いが詰まった箱(壺)を開けてしまい、
中から様々な災いが飛び出し世界中に散っていき、急いでふたをしたので希望
だけが箱に残り、それから人間は酷いことにあっても希望を持つようになった
というギリシャの昔話「パンドラの箱」ではありませんが、希望の杖が、次第
に弱くなっているような気がします。追い打ちをかけるように4月14日に発
生した熊本地震、人間は自然を征服できるわけがなく、共存共栄に徹しなけれ
ば、といっても何ら具体的な考えは思い浮かばないのですが……。
 
それはともかくとして、仙台の七夕は、8月に行われています。竿燈とねぶた
を合わせて、東北の三大夏祭りですから、華やかです。何しろ街中が、七夕の
飾りで埋まっている感じがします。しかし、素朴な疑問ですが、何だかおかし
くありませんか。七夕は、五節句の一つ「七夕」(しちせき)ですから、七月
七日と、七が二つ重なるところに意味があるのではなかったでしょうか。
 
七夕を「たなばた」と読むのはなぜだろう。「たな」は棚で、「はた」は機で
ある。7月7日の夜、
遠来のまれびと・神を迎えるために水上に棚作りして、聖なる乙女が機を織る
行事があり、
その乙女を棚機女(たなばたつめ)、または乙棚機(おとたなばた)といった。
「七月七日の夕べの行事」であったために「たなばた」に「七夕」の字を当て
たのである。萬葉集には七夕は織女と書かれているが、新古今和歌集では七夕
となっている。「七夕」の字は平安時代に当てられたものであることがわかる。
(年中行事を「科学」する 永田 久 著 日本経済新聞社 刊 P121-122)
 
先生のご指摘では、仙台の七夕は「八夕」になります、何と読むのでしょうか。
冗談はさておき、これも訳ありなのです。         
 
年中行事は、日本で最後に使われた太陰太陽暦である天保暦で行われています。
現在、使われている暦は、明治6年から採用された太陽暦、グレゴリオ暦です。
この天保暦とグレゴリオ暦との日付の差が、最小21日から最大50日あって、
平均すると35日、グレゴリオ暦の方が進んでいます。
ですから、天保暦による旧7月7日は、現在の8月12日前後になるわけです。
そうすると、七夕は真夏の行事になります。ところが、天保暦によると、暦の
上では7月から秋、立秋です。七夕が過ぎると、秋風の吹く処暑です。
太陰太陽暦では、暦の上の月日と季節感と食い違いを起こすので、暦の月日と
は別に、農作業に必要な季節の標準を示したのが、二十四節気だったことを思
い出してください。仙台の七夕は、旧七夕に近い8月7日に行われ、盛夏の行
事になっていますが、天保暦に従った「ひと月遅れの七夕」で、旧七夕という
ことではありません。
 
たとえば8月12日に旧七夕だとして、8月12日に七夕の行事を行うのは、
どうもしっくり来ない。七夕は七月七日という「七」に意味があるのであって、
8月7日ならば一ヶ月延ばして行うという感覚が働いて、何となく旧暦という
言葉のなかに埋め込んでしまえばわからぬながら納得しようというものであろ
う。(中略)平均35日進んでいる現行暦を30日戻すことになるから、季節感
としての行事は5日進んでいると考えればよいわけである。
(年中行事を「科学」する 永田 久 著 日本経済新聞社 刊 P134)
 
しかし、正月と盆の帰省ラッシュ、故郷にあるご先祖のお墓参り、何となく旧
盆という感覚がありませんか。東北の三大祭りとして親しまれている行事です
から、それで不都合はないのでしょう。
子ども達も、夏休みです。お父さんも、お母さんも休みをとって、お子さんと
一緒にリフレッシュする、もう夏の風物詩になっています。
 
ところで、この七夕のときに、雲一つない空を見上げて、天の川に感激した記
憶が、ほとんどありません。日本列島は、梅雨の真最中です。天保暦を使って
いた時代の人々は、大気汚染もなく、電気もありませんから、それこそ夜は、
漆黒の闇です。澄み切った夜空に浮かぶ天の川をはさんだ2つの星を、見てい
たのでしょう。プラネタリウムで、完璧に再現された人工の天の川を見るのと、
どちらに夢があるでしょうか。
どなたの言葉かわかりませんが、「その国の発電量は文化のバロメーター」で
あるとか。しかし、明るくなって失ったものもたくさんあり、七夕にロマンを
感じなくなったのもその一つで、犠牲者は彦星と織姫ですが、実害は何もあり
ませんから、話題にもならないようですね。
 
★★そうめんと冷麦はどこが違うの★★
夏の風物詩の流しそうめん、何と、そうめんの1本1本が、機をおる織糸で、
流れる様子は天の川を表しているそうです。江戸時代の「日本歳時記」には、
七夕に索麺(そうめん)を食べる習慣があり、その由来は、中国の伝説によ
ると記されています。何事も、訳ありなのですね。年越しそばのところで触
れましたが、そばと薬味のねぎは、因果関係がありました。淡泊な口触りの
そうめんには、生姜(しょうが)や茗荷(みょうが)の芳香が涼を誘い、食
欲がますような気がします。      
 
平成26年の暮れに亡くなられた宮尾登美子さんは、「そうめん大好き人間」
でした。
 
そうめんは姿かたちも、のどごしのよさも、いまだに昔ながらのものだが、
食べ方や製法についてはかなりいまふうになって来ているらしい。ただ私は
ガンコな保守派で、つけめんなんてとんでもない、茹でた三年そうめんを、
昆布とカツブシのダシ汁のなかに泳がせ、上にちょっぴり柚子をすりおろす
だけの食べかた。これを毎年五月から九月まで皆勤賞をもらえるほど、もう
五十年以上毎昼食食べつづけている。
(生きてゆく力 宮尾登美子 著 新潮文庫 P133)
 
但し、ご主人は、おろし生姜のみで、柚子は邪道といって、ゆずらないそう
です(笑)。かくいう私は、つけめん派で、茗荷と生姜の二本立て、ぬる燗
の日本酒と相性がよく、夏だけではなく、常に欠かせない酒の肴の一つです。
この後に、「満州の難民収容所の前後だが、餓死一歩手前で、毎晩の夢に必
ずそうめんを見たものだ」と続くのですが、こういった過酷な戦争の体験が、
宮尾さんの作家魂を支えていたのではないかと勝手に思い込みながら、平和
な時代に生きていることを感謝しています。自叙伝的小説の主人公、綾子に
5度目の再会ができると期待していましたが、実現しませんでした。彼岸の
地でも「なめたらいかんぜよ!」と、だし汁にそうめんを泳がせて食べてい
るでしょうか(笑)。「鬼龍院花子の生涯」の夏目雅子さんの喪服姿が浮かん
できます。
 
この茗荷には、おもしろい話が残っています。
 
茗荷という名前の漢字をよく見てください。この名前については次のような
逸話があります。釈迦の弟子の周梨般特(スリバンドク)は熱心に修行をす
る好ましい人物でしたが、物忘れがひどく自分の名前すらすぐに忘れてしま
ったそうです。そこで釈迦が首から名札を下げさせました。彼の死後、墓か
ら見慣れぬ草が生えてきました。生前自分の名を荷物のように下げていたこ
とにちなんで、村人がこの草を「茗荷」と名づけたという説があります。こ
の話から、茗荷を食べると物忘れがひどくなるという俗説が生まれました。
(http://www2.odn.ne.jp/shokuzai/Myouga.htm より)
 
「名前を荷う」から「茗荷」とは、お釈迦さまもしゃれた名前をお付けにな
ったものですね。物忘れが激しくなることはありません、俗説です。この俗
説を利用して、泊まっている金持ちから預かったお金を忘れさせようと、茗
荷をたくさん食べさせるのですが、その効果がまったくなく、逆に宿泊料を
貰うのを忘れてしまったという、落語のような昔話があります。そういえば、
東京メトロ丸ノ内線に「茗荷谷駅」がありますが、江戸時代には、たくさん
の茗荷畑があったそうです。
 
ところで、そうめんといえば冷麦を連想しますが、どこが違うのでしょうか。
太さの違いと思っていましたら、そんな単純なことではありませんでした。
困ったときの広辞苑によると、「冷麦は、細打ちにしたうどんを茹でて冷水
でひやし、汁を付けて食べるもの」「素麺は、小麦粉に食塩水を加えてこね、
これに植物油を塗り細く引き伸ばし、日光にさらして乾した食品。茹でまた
は煮込んで食する」と製法の違いがありますが、うどんの仲間なのですね。
うどんの乾麺には、そうめんと同じように植物油が塗られています。
 
でも、太さにこだわりますが、「なぜ、素麺は細いのかを正したい!」など
と意気込むほどのことではないでしょうが、JAS(日本農林規格)には、
きちんと、その違いがでているのには驚きました。
「切り口の直径が1・3ミリメートルより太いものが冷麦、それ未満の物が
素麺」となっています。切り口は、そうめんは丸く、冷麦は角っぽく見えま
す。
もう一つの疑問、冷麦には、なぜ、色のついた麺が入っているのでしょうか。
子どもの頃、母から冷麦とそうめんを区別するために、冷や麦には色のつい
た麺が入っているのだと聞いたような気がするのですが、実際は、食感だけ
ではなく、見た目にも涼しさ、さわやかさを感じて食べて頂くために、数本
ずつ色麺を入れているそうです。
 
★★七夕は、お盆の始まりの日です★★
七夕というと、何やら願い事をし、豪華な飾りものを楽しむ観光イベントと
いう感じになっているようですが、本来は、7月は、正月と同じで、ご先祖
様が帰ってくるお盆の月なのです。
7月7日を「七日盆」といって、お盆の始まりの日です。
 
七夕は盆の行事の一環として、先祖の霊を祭る前の禊(みそぎ)の行事であっ
た。人里離れた水辺の機屋に神の嫁となる乙女が神を祭って一夜を過ごし、
翌日に七夕送りをして、穢れを神に託して持ち去ってもらうための祓えの行
事であった。盆に先立つ、物忌みのための祓えであった。
(年中行事を「科学」する 永田 久 著 日本経済新聞社 刊 P122)
 
それと同時に、七夕は、畑作物の収穫祭のイベントでもあったのです。何と
いっても日本は、自然まかせの農耕民族で、いたる所に神様がいます。収穫
祭は、神様への感謝のお祭りでした。まだ、麦を中心としてあわ、ひえ、芋、
豆が主食の時代ですから、麦の実りを祝って、きゅうり、なす、みょうがな
どの成熟を神様に感謝したのです。この時に人々は、神様の乗り物として、
きゅうりで作った馬、なすで作った牛をお供えしました。それがお盆の行事
の盆飾りとして、ご先祖様の乗るきゅうりの馬と、なすの牛に引き継がれて
いるのです。
 
これは、私にも飾った記憶があります。こういった収穫祭とお盆を迎える
「はらえ」の信仰が、中国の星の伝説や「乞巧奠」の風習と混ざり合って、
今の七夕の行事ができたのです。しかし、先程もいいましたが、お盆は、
8月の民族大移動の15日前後、というイメージが強いのではないでしょう
か。 
 
今回、「みそぎ(禊)」と「はらえ(祓え)」が出てきましたが、「みそぎ」
とは、 「身滌(禊)」の略されたものといわれ、身に罪や穢(けが)れが
あるときや、神様にお祈りするときに、川や海で身を洗い清め取り除くこと
で、「はらえ」は、神様に祈って罪や穢れ、災いなどを除き去ることで、神
社で行われ「おはらい」です。本質的には同じことで、「みそぎはらえ」と
もいわれているようです。
ところで、「お払い箱にする」という言葉がありますが、そのいわれはこれ
で、伊勢神宮が全国の信者に配っていた厄除けのお札を入れた箱を「御祓箱」
といって、毎年、お札を新しく替えることから、「祓い」と「払い」をかけ、
古いものを捨てることを「お払い箱にする」といったそうです。何事も訳あ
りなのですね。
 
最近、梅原猛氏の本を読みあさっていますが、この「みそぎはらえ」は、も
っと血なまぐさい政治上の儀式でもあったようで、何とか10月の神無月ま
でに結論を出したいとは思っています。哲学者の解き明かす歴史上の事件は、
何とも凄まじく、のめりこむ一方で、藤原鎌足の子、藤原不比等は天智天皇
のご落胤であるとか、「竹取物語」でかぐや姫に求婚する倉持皇子のモデル
であるとか、不比等が何やら大きなカギを握っているよう思われ、スライド
式の本棚の裏側に、眠りこけていた「古事記」と「日本書紀」を引っ張り出し、
読むはめになってしまいました(笑)。
「記紀」は読むのに根気がいりますが、「天皇家の“ふるさと”日向をゆく」
(梅原 猛 著 新潮社 刊)と「楽しい古事記」(阿刀田 高 著 角川
文庫 刊)は、古事記に出てくる現地を探るルポルタージュで楽しく読ませ
てくれる優れものです。
(次回は「お盆って何の日ですか、ご冗談を」などについてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>志望校選びの10のチェックポイント(2)

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        「めぇでる教育研究所」発行
 2017さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
             第50号
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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志望校選びの10のチェックポイント(2)
 
★説明会情報★
 6月22日(水)10:00~昭和学院小学校
         13:00~国府台女子学院小学校
 6月24日(金) 8:30~立教女学院小学校(授業参観あり)
          8:30から始まる「朝の礼拝」の少し前に、礼拝堂の
         前で生徒たちの様子を見ておきましょう。ただし、8時以
         前には入校できません。
 6月25日(土)10:00~白百合学園小学校 参加票(パソコンからダウ
         ンロード)持参。
    (詳しくは、各学校のHPで確認をしてからお出かけください)
 
[四]宗教教育について
 第四は「宗教教育に、何を期待しているか」です。
 
「宗教教育について、よく分からないのですけれども」とか「信者にならなけ
ればいけないのでしょうか」とおっしゃる方がいます。宗教教育、例えば、キ
リスト教の場合は、キリストの教えに基づいた教育が行われますから、入学試
験に際しても、信者でなければ不利といった噂のもとになっているようです。
本来、ミッション系の学校は、宗教を布教することを目的としていますが、だ
からといって、信仰を強制することはありません。「在学中に洗礼を受けなけ
ればならない」といった怪情報もあるようですが、それも単なる噂に過ぎませ
ん。
 
説明会でも、
「信者でなくても結構ですし、お坊さんや神主さんのお子さんもいます。国籍、
宗教、学歴、職歴、一切、関係ありませんが、条件といえば、日本語がわかる
ことです」
とおっしゃっています。
 
入学後、お子さんは、キリストの教えにしたがった生活を始めます。例えば、食
事の際にお祈りをしますが、その時に、「私は知らん」と、勝手に食事をしても
らっては困るということであり、学校の行事は、イースター、みこころ祭のよう
に、宗教が中心となっていることを了解してほしいといったことなのです。また、
信者でない方のために「宗教講座」などを設けて、親子で学んでほしいといって
いますから、何ら心配はありません。
 
それよりも大切なのは、宗教教育を通して、お子さんに何を学ばせたいかなので
す。
皆さんは、普段から、
「嘘をついてはいけません」
「自分のことは自分でしなさい」
「人に迷惑かけてはいけないよ」
「ありがとうという気持ちを大切にしようね」
と言っているのではないでしょうか。これは全て宗教教育の基礎、基本です。キ
リスト教にしても、イスラム教にしても、仏教にしても、全ての宗教に共通して
いる教えです。キリスト教は愛を、イスラム教は施与(施し与えること)を、仏教
は慈悲の心を教えると考えるとわかりやすいでしょう。こういったことを大切に
していれば、学校側の指摘している「ご家庭の育児の方針と学校の教育方針が一
致していること」になるのです。
 
最近では、価値観の多様化する世の中で、小さい時から絶対的な価値観、例えば、
幼稚園で、「これは白色です」と教わったことは、大学へ行っても変わらない指
導を受けられる教育、「心の教育」といいますか、そういったブレのない建学の
精神に基づいた教育を受けさせたいと考えるご両親が増えていることも確かです。
知識だけを詰め込む知育偏重型から、感情と意志を育む情意育成型の教育、これ
が私学の大きな特徴でもあるわけです。
     
宗教教育について、非常にわかりやすい話があります。あるミッション系の学校
の説明会で聞いた話で、文言は正確ではありませんが紹介しましょう。
この学校は日記指導に力を入れているのですが、ある年のこと、一年生が絵日記
に、 
「昨日、お父さんとお母さんがけんかして、私は、さみしかったです」
と書いてきたそうです。読んだ先生は、一年生の子が「さみしかった」と表現し
たことに感激して、五重丸の花丸をつけて返しました。喜んだ子どもは、家に帰
って来て、
「ママ、見て!」
と嬉しそうに見せたものです。ほめられると思っていた子どもは、お母さんから、
「あなたは、なぜ、こんなことを書いたの!」
と怒られてしまいました。日記を書くもう一つの目的は、「嘘をついてはいけな
い」ことを教えることなのです。日記を通して、宗教教育を実践しているわけで
す。
「昨日、帰ったら、ママに叱られました」
と、子どもは、あくまでも正直に書くわけです。すると、もっと大きな花丸がつ
いて返ってきたので嬉しいのですが、お母さんには、もう見せません。怒られる
とわかっていますから。
後日の父母会の折り、お母さんは先生から、こう言われたそうです。
「この間、こういうことがあったのではないでしょうか。実は、私たちは、作文
を通して、子どもに嘘をいってはいけないと教えています。正直に書いたお子さ
んを叱るのは、お母さんが、『都合の悪いことは嘘をついてもいいのよ』と教え
ているのと同じではありませんか。『嘘をついてはいけない』というのが私達の
教育の基本ですから、ご家庭でも、きちんと守ってください」
 
いかがでしょうか、これはわかりやすい話だと思います。宗教教育は、学校の礼
拝堂や日曜学校の教会でお祈りをして讃美歌を歌うといった表面的なことではな
く、日常生活に、限りなく密着しているわけです。
                  
また、説明会で、讃美歌を歌い、牧師さんの講話(聖書の話)を聞き、お祈りをし、
「アーメン」と唱和する学校があります。教会へ一度も行ったことがなく、ミッ
ション系の学校を希望されるお父さん方に、是非とも参加してほしいのです。
それは、青山学院初等部の説明会です。
第2回目の学校説明会は、9月3日(土)に米山記念礼拝堂で午前9時30分から
行われますが、 セキュリティーの都合上、運転免許証、健康保険証など氏名と
住所を確認できるものを持参することになっています。違和感を覚えたら、志望
校選びを真剣に考え直すべきでしょう。
 
最近では、立教小学校も「開会(閉会)礼拝」を行っていますが、「アーメン」
と唱和される方は少ないですね。今年は2階席の右側にいましたが、私の周り50
名ほどの参加者で、手を合わせ唱和された方はいませんでした。前任のチャプレ
ンは、「宗教の香りのする学び舎」と言っていましたが、説明会会場の上にある
礼拝堂で、しばし時間を過ごすと、何となく思いは伝わってきます。今年は例年
になく多くの方が参加していましたが、実感されたのではないでしょうか。
 
かつて、あるミッション系の説明会で校長先生は、「信者でない方々に宗教上の
儀式、お祈りなどを強制するのはいかがなものか考え、私どもはやりません」と
おっしゃったことがありました。宗教の香りは、入学後から、ほのかに漂ってく
るのが自然ではないでしょうか。
 
[五]通学距離と所要時間
次は、「通学距離と所要時間」についてです。
 
国立大学附属小学校の場合は、地域指定や通学時間に制限がありますから、条件
を満たさない場合は、受験できません。 
私立でも、桐朋小学校は通学地域を指定し、所要時間は60分以内、乗車時間は
40分程度、乗り換えは2つまで、桐朋学園小学校も60分程度、雙葉小学校、
立教女学院小学校は1時間以内、入学後引越しされてもこの条件を守ることにな
っていますが、多くの私学の場合、通学時間、距離は、ご父兄の判断に任せてい
ます。
 
通学に1時間かかるとして考えてみましょう。8時までに登校するには、遅くと
も7時前には家を出ます。その前に食事、着替えなどの準備が必要ですから、お
子さんは6時に起床、お母さんは、朝食の支度のため5時半には起きることにな
るでしょう。週五日制が徹底されても、毎週五日間、この時程が繰り返されます。
さらに、学校が都心にあれば、ラッシュアワーに通学ということも考えられます。
心身共に健康でなければ、通い切れません。
 
ここで、三つだけ質問しておきましょう。
その一、お子さんは、十分ぐらい歩くと、「おんぶして!」と言いませんか。
その二、遊園地などで迷子になった時に、係の人に名前と住所を聞かれたら言え
ますか。
その三、電話をかけられますか。
私が担当している模擬面接で、住所も、電話番号も言えるお子さんに、
「ディズニー・ランドへ行ったとき、迷子になったらどうしますか」
と聞くと、答えられない場合があります。こういったちぐはぐなことが、入試準
備として行われているようです。迷子になったら、制服を着ている係の人に、住
所と名前を言えば、場内に放送して、親に知らせてくれます。何のために住所や
電話番号を覚えておくかを教えずに、面接のために記憶させているから、言える
けれども、それを使って何をするかがわからないのです。これが、記憶だけに頼
る受験準備のマイナス点ではないでしょうか。目的が分からないで知識だけを詰
め込んでしまうと弊害が起きるもとだと思います。「覚えさせておけば事足りる」
といって教え込んだことは、幼児期には余り役に立たないものです。
 
かつて、ある学校の説明会で、「登下校中に、関東大震災級の地震が起きた場合、
学校としては、とるべき手段がありません」と言ったことから、「学校の近くに
住む子が有利、遠方からの通学者は不利」といった噂が流れました。東日本大震
災以降、安全に通学出来ることも、学校選びの重要な条件になったようですが、
近くに住む子が有利といった噂が、再び流れ始めているそうです。9日の立教小
学校の説明会でも、田代教頭から「震災対策」の話がありましたが、私学の小学
校へは、多方面から時間をかけて通学するのですから、各校も万全の体制で臨ん
でいます。
 
そんな噂に心を惑わされる前に、そういった災害が起きた場合を想定し、もし、
電車やバスに乗っている時はどうしたらよいかなど、幼い子どもなりに対処出来
る、そういった育児をしっかりと心がけ、自立心を育てるべきではないでしょう
か。
以前にも紹介しましたが、早稲田実業学校初等部は、保護者が同伴できるのは、
入学式と翌日の始業式だけで、三日目から一人で通学します。安全のために出来
る限り保護者の同伴を望む傾向にあるようですが、それはともかくとして、子ど
も達の自立を妨げる過保護、過干渉の育児は、絶対に止めるべきです。
                        
通学距離、所要時間は、単に物理的な距離、時間ではなく、こういった精神的な
面も考慮すべきではないでしょうか。
 
[六]健康状態
「健康状態」についてですが、これは小学校受験で、もっとも大切なことです。
健康といっても体だけではなく、心身共に健康であることです。
小学校受験は、「初めての場所で、初めて会った同世代の子どもの集団に入り、
初めて会った先生の指示を聞き、理解し、即座に対応する」ことです。自分だけ
が頼りの戦いです。
 
まず、話を聞く姿勢が身についているかです。
前にもお話しましたが、小学校の試験は、中高大学の試験と比べて、著しく異な
ることがあります。
ペーパーテストを考えてみましょう。通常、テストには、設問があり、それを読
んで答えるわけです。ところが、小学校のテストには設問がなく、逆に、答えが
全部、出ています。後は、スピーカーから流れてくる先生の指示を聞いて解答し
ていきます。
中高大の試験では、やっているうちに、「あぁ、これは苦手だから飛ばそう。時
間が余ったら後でやろう!」と自分のペースで挑戦出来ますが、小学校の試験は、
これが出来ません。「用意、ドン!」ではありませんが、始まればそのまま流れ
ていきます。途中であっても、「ハイ、そこまで!」と言われれば、そこでやめ
ないと、次の設問の説明が始まりますから、ついていけなくなります。マイペー
スは、認められません。
話を聞く力を身につける、これは試験だけではなく、何かを学習するためにもっ
とも必要な基本的な態度です。話を聞けなければ、何事も始まりません。話を聞
く姿勢は、親子の対話から、話の読み聞かせから、指示をきちんと出すことから
身についてくることを、くどいほどお話してきた理由は、ここにあるのです。
 
次に、お母さんの手を借りないで、どのくらいのことが出来るかです。
お子さんの一日の行動をチェックしてみましょう。お母さんが、どのくらい手を
貸しているかを知ってほしいのです。衣服の着脱、歯磨き、洗顔、食事、排便、
身辺の整理など、就学前には身につけておかなければならない「基本的な生活習
慣」ですが、いかがでしょうか。こういった生活習慣が身についていることは、
子ども自身が、試行錯誤を積み重ねながら学習をした結果です。幼児期は、この
試行錯誤こそ大切な学習なのです。試行錯誤は、工夫をすることから起こります。
手作業の得意な子の知的な能力が高いのは、試行錯誤を積み重ね、その手順を、
きちんと学習し、覚えているからです。単なる記憶ではありません。
自分の頭と体を使って、
「こうしたらこうなるぞ、こうしたらまずいかな、こうやったらうまくいったぞ!」
と学習しているのです。
オーバーに言えば、「誰にも頼らず、一人で生きていくための生活の知恵」を学
んでいるのです。
 
小学校の受験は、問題集を買って、勉強して、「合格!」とはなりません。その
ことを、ものの見事に表現した言葉があります。この話も何回も紹介しましたか
ら、もう耳にたこができているかも知れませんね。ある年のミッション系の学校
の校長先生のおっしゃったことです。
「受験に必要な知識や礼儀作法なるものを泥縄式に詰め込んで、『受験準備、こ
と足れり』とお考えでしたら、それは誤りであることに気付いてほしい」
日常生活での積み重ねが、5歳か6歳の秋に表れるのです。つまり、ご両親の育
児の姿勢が、そのまま表れます。これが小学校の受験なのです。
 
最後に、社会性や協調性といった集団生活への適応力が培われているかです。
これは幼稚園や保育園の先生方に聞けば、すぐにわかります。先生方は、お母さ
ん方に遠慮して、なかなか本当のことを言ってくれませんが、例えば、
「うちの子、集団生活ではどうでしょうね」
と尋ねたとき、
「多少、問題があるようですよ」
といった返事が返ってきたときは、ものすごく問題があると考えて、日常生活を、
きちんとチェックすべきです。多くの場合、集団生活に問題が起きるのは、ご家
庭の育児の姿勢に原因があります。繰り返しますが、過保護、過干渉の育児です。
 
3歳を過ぎてもお子さんのやっていることを見て、手を貸したくなれば過保護で
あり、口を出したくなれば過干渉の育児と言われています。過保護な育児からは、
わがままで、我慢のできない子に、過干渉の育児からは、消極的で引っ込み思案
な性格の子になりがちです。こういった環境で育てられていると、集団生活への
適応力は、育まれません。困るのは、お子さん自身です。
ちなみに、最近の脳科学者の研究によれば、集団生活への適応力の基本は、6歳
頃までに身につくもので、その時期を逃すと臨界期といって、どうにも修正が効
かなくなり、社会性や協調性を身につけるために、本人が非常に苦労すると言わ
れています。
 
夏休みには「お泊り保育」があると思いますが、どういった状態であったか、必
ず聞くようにしてください。親の元を離れたお子さんの本当の姿を見ることが出
来るからです。最近、行動観察型のテストで、集団生活への適応力を判定する問
題が増えていますが、学校側は、何を見たいのか、おわかりいただけたのではな
いでしょうか。
 
お子さんの心身の健康状態は、いかがですか。
梅雨に入ってやっと雨が降りましたが、関東地方のダムの貯水量が心配な状態に
なっているようです。自然相手では手の打ちようもありませんが、日常生活は、
心がけ次第でコントロールできます。受験準備に無理は禁物、心身共に健康であ
ることに留意し、頑張りましょう。
 
しかし、おかしな言い訳を考えるものですね。「不適切だが違法ではない」、庶
民をコケにした上からの目線。今度は「記憶にない」、「羞恥心」などかけらも
ない。お子さんはどう思っているかな。
(次回は「志望校選びの10のチェックポイント3」についてお話しましょう)
 

よく聞かれる質問にお答えします

来週はクリスマスを迎えますが、いろいろ訳ありなんですね。
街にはジングルベルのメロディが流れ、至る所、赤、緑、白の3色で飾られま
すが、赤はキリストが人類のために十字架に流した血の色、緑はキリストの永
遠の命を象徴する色、白はキリストの純潔を表す色。クリスマス・ツリーは、
アダムが楽園から持ってきた「善意を知る木」で、キリストを表す不滅の生命
の木。ツリーの天辺に飾る星は、キリストが生まれたときに輝いた星で「ベツ
レヘムの星」といわれていますが、どの星かは不明。クリスマス・リースは柊、
刺はキリストの受難、赤い実はキリストの流した血を表したもので、節分で使
う柊とは別種。そして、クリスマスはキリストの誕生日ではなく、聖書の中で
も、その日を特定していません。ご存知でしたか、信者ではない私は、つい最
近まで知りませんでした(笑)。
(拙著 メールマガジン さわやかお受験のススメ 保護者編(6)
 12月11日号より)

今回は、読者の皆様からよく聞かれる質問を編集した『さわやかお受験のスス
メ 小学校受験 Q&A編(100問)』から抜粋したものを紹介しましょう。

Q「問題集をやりたがらないのですが、無理にでもさせた方がいいでしょうか」

A「教室から配布される家庭用の学習か、過去に出題された問題集での勉強か、
状況がわかりませんが、問題集を使っての家庭学習の場合をお話しましょう。
 
幼児の場合は、問題集を開いて、即、勉強とはなりません。
赤ちゃん時代を思い出してください。
例えば、歩くことを考えても、いきなり歩けるようになったわけではなく、は
いはいをし、つかまり立ちをし、歩いては転ぶことを繰り返し、やっと歩ける
ようになったはずです。
幼児が一つの能力を身につけるには、それにふさわしい体験を積むことにより
習い学ぶ、体験学習が必要です。
中高大学の入試と小学校の受験準備の異なるのは、勉強と学習の違いにあると
いえます。
勉強は、字のごとく「強いて勉める」であり、学習は「習い学ぶ」ことです。
幼児は、体験していないことは理解できません。
ですから、問題集を嫌がるのは、自分で体験していない領域のことをさせられ
ているからではないでしょうか。
泳げるようになると、十数年泳がなくても機会があれば泳げるのは、体が覚え
ている、中枢神経系に属しているからだそうです。
教室での宿題であれば、体験したことの復習ですから、苦にしないはずです。

『なぜ、嫌がるのか』、その点を見極め、無理をしないことが大切です。」 

Q「幼稚園の先生から、話をきちんと聞いていないといわれているのですが」

A「小学校の受験で最も大切なのは、話を聞く姿勢を身につけることです。
ペーパーテストのプリントを見ても、答えはダミーも含め、すべて出ています
が、設問はどこにも書かれていません。
中高大の試験のように、『苦手な問題は飛ばして後でやろう』など、できない
相談です。
文字を使えませんから、スピーカーから流れる言葉を聞き取り、素早く対応し
なければならないのです。
行動観察型のテストも同様で、先生の言葉を聞き、理解し、迅速に活動しなけ
れば、得点になりません。
幼稚園の先生にいわれる迄もなく、ご家庭でもサインは出ているはずです。
まず、お子さんの話をきちんと聞いてあげましょう。
話を聞いてくれるのは、子ども達にはとてもうれしいことなのです。
そこから、お子さんは「話はきちんと聞くものだ」ということを学習している
のです。
そして、本をたくさん読んであげましょう。
好きな本であれば、お子さんは静かに聞くはずです。
『話をきちんと聞きなさい!』と柳眉を逆立て、何回いっても改まらないでし
ょう。
話を聞く姿勢は、言葉のキャッチボール、楽しい会話と、お子さんが興味を持
っている本を読んであげる、本の読み聞かせなどから身につくものだからです。」

Q「同じ本を何回も読んでくれとせがむのですが、記憶力が弱いのでしょうか」

A「そんなことはありません。
お子さんは、読んでもらった話が面白いから、一所懸命に覚えているのです。
読んでもらったときは、『面白いな!』といった漠然としたイメージが、繰り
返し読んでもらうことで、物語を少しずつ覚え、小さな木が、時を経て成長す
るように、今では、かなりはっきりと話の筋を記憶しているものです。
完全に覚えてしまうと、次の本へ移っていくはずです。
一人になったとき、ぶつぶつと何やらつぶやきながら、本を見ていないでしょ
うか。
お母さんに読んでもらった話を、思い出しているのです。
また、読んであげている途中に、突然、『そこまでで、いいです』ということ
はないでしょうか。
一人で思い出しながら読んでいるときに、忘れてしまったのか、そこをはっき
りさせたくて『読んでください』と来るわけです。
これは大変なことで、言葉を覚えることで語彙は増え、物語を記憶することで
表現する力もついてきます。
話を聞く姿勢をきちんと身に付けることは、小学校受験で、もっとも大切なこ
とですから、根気よく読んであげましょう。
文字を習い、自分で読めるようになると、もう『読んでください』と来なくな
りますから。」

Q「読んだ後に感想を聞いても、きちんと答えられないのですが」

A「読んだ後に感想を聞くのは、まだ、早いと思います。
先にも触れましたが、1回だけ読んでもらい、きちんとした感想をいえないの
は、その本に対するイメージが、まだ、できていないからです。
何回か読んでもらうことで、次第に固まってきます。
そこまで待ってあげましょう。
ですから、1回だけ読んで、『面白かったでしょう』『何が面白かった』とい
った話かけは、するべきではありません。
また、よく聞く話ですが、お母さん方は、子どもの頃に読んでもらい、面白か
った本を読んであげることがあるようです。
それはいいのですが、『どう、面白かったでしょう』と聞いたことはないでし
ょうか。
そんな時、お子さんは、『……?』となったのではありませんか。
まだ、しっかりとイメージ化ができていないと、答えようがないからです。
2、3回読んだ後で、聞くようにしましょう。
ただし、『お母さんは、おばあちゃんに読んでもらい、こういったことを学ん
だのですよ』と、お母さん自身の感想をいうのは、いいのではないでしょうか。
『ママは、こういったことを感じたんだ』と、考えるヒントになるからです」

Q「昔話の出題率が高いようですが、なぜでしょうか」

A「常識の領域で、例えば、桃太郎と猿、犬、雉の家来や、黍団子、鬼など物
語に出てくるものを線で結ぶといった形で出題されています。
昔話は、多くの場合『昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが、住ん
でいました』と、『いつ、どこで、誰が』と明らかにし、『何を、なぜ、どの
ように』と、いわゆる[5W+1H]の形式で展開しますから、わかりやすく
構成されています。
そして、内容は、勧善懲悪で、正しいものは必ず報われ、悪者は、懲らしめら
れます。
5歳頃から未分化であった情緒が分化され、喜怒哀楽の感情がはっきりと表れ
てきます。
それに刺激を与えられることで、ずるい人間には憤りを覚え、悲しい話には涙
ぐみ、幼いなりにも善悪に対する分別、倫理観や道徳観を育んでいると考えら
れます。

ですから、昔話が出題されるのも、うがった見方をすれば、昔話で学習した様
々なことを、幼稚園や保育園の生活で実地訓練をし、社会性、協調性といった
集団生活への適応力を養い、それが小学校生活をスムーズに送れる基礎となっ
ているからではないでしょうか。

ちなみに、日本の五大昔話は、『桃太郎』『花さかじいさん』『舌切り雀』
『さるかに合戦』『かちかち山』です。
皆さん方はお子さんに、この5つの昔話のあらすじを話すことができるでしょ
うか」

Q「3月生まれですが、図書館へ行っても幼い内容の本しか選べません。心配
ないでしょうか」

A「お子さんは3月生まれですから心配ありません。
興味を持って選べたことを褒めてあげ、必ず読んであげましょう。
お母さんが心を込めて読んであげれば、お子さんはきちんと理解し、次のステ
ップへ向かい、確実に歩み始めるはずです。
選んだ本が、自分で面白くないと判断できることが大切です。
「何よ、こんなやさしい本を!」といってしまうと、お子さんの自尊心は傷つ
き、自分から本を選ぶ気持ちもなくなります。
いろいろな本を読んでもらい、試行錯誤を積み重ねながら、取捨選択し、自力
でレベルをあげていくものです。
お母さんのお気に入りの本ばかり選んで読んであげても、内容をよく理解でき
なければ、読んでもらっている本人は、つらい思いをするだけで、結果的には
本の嫌いな子になりかねません。

ゆっくりと時間をかけ、お子さんの期待に応えてあげることが、レベルアップ
につながるのです。早生まれのお子さんの場合は、4月2日と翌年の4月1日
では、1年の差があるのですから、そのことを忘れずに無理をしないことです。
他のお子さんと比べて評価するのは、賢いお母さんのすることではないと思い
ます」

なお、CD版 『さわやかお受験のススメ 小学校受験 Q&A編(100問)』
は、目下、好評、発売中です。
(次回は、「入試問題の出題範囲」についてお話しましょう)

 

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>面接ケース・スタディー 3

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第32
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面接 ケース・スタディ編(3)
 「頭を押さえつけないで、ママ!」
 
★雙葉小学校附属幼稚園 園庭開放について★
・日時 6月21日(火)~6月30日(木)午後1時30分~2時まで(除土日)
・予約不要 入口で警備のものに見学する旨をお伝えください。 
・園庭のみの見学です。
・雨天の場合も実施。
・幼稚園説明会は行っておりません。ご了承ください。
                   (幼稚園ホームページより)
 
入室の時も、ご家庭の雰囲気が伝わってきます。
さわやかな印象を与えるのは、ご両親の自信にあふれた、余裕のある態度です。
お子さんの教育に最もふさわしい幼稚園を選んだ確信があるからですね。
 
お父さんを先頭にお子さん、お母さんの順で入室します。これが普通でしょう。
そして、椅子に腰かける前にあいさつをします。
ところが、ここで問題が起きるようです。
お子さんが、あいさつをしない場合があります。
さて、お母さんなら、どうしますか。
 
あわてて、お子さんに、
「ごあいさつは!」
というだけではなく、頭を押さえつけて、無理やり、あいさつをさせるお母さ
んがいるそうです。
「あら、あいさつできなかったのね。緊張しているのだわ!」 
面接官に、自分の責任だといわんばかりに、頭を下げるお母さんもいるそうで
す。
どちらのタイプでしょうか、お母さんは……。
 
幼稚園の先生方も、お子さんが、あいさつをしなかったからマイナス5点、な
どと評価するのは考えにくいことです。
受験生は、幼児です。
初対面の先生方と大人のようなあいさつをする方が、かえって、不自然ではな
いでしょうか。
そのときの、お母さんの態度が問題になると思います。
 
思わず、頭を押さえつけてまで、あいさつをさせようとするのは、こういった
場面で、あいさつのできない子は、母親のしつけが悪い、母親の責任とでも考
えるのでしょうか。
「普段、私は、ちゃんとあいさつをするように教えています。出来なかったの
は、子どものせいで、私の責任ではありません!」
などと弁解しているのと同じではないでしょか。
あいさつが出来なかったという、表面上のことだけにこだわっています。
どうして、あいさつが出来なかったかを、少しも考えずに、言い訳をしていま
す。
そこが、保護者として許されないのです。
そうではないでしょうか。
 
頭を下げられたお母さんからは、
「私のしつけがいたりませんでした。子どもの責任ではありません」
とお子さんをかばう姿勢が見られます。
雰囲気にのまれて、コチコチになっているわが子を、冷静に見ています。
このことです。
言い訳をしていません。
 
こういう謙虚なお母さんに育てられていれば、どのようなお子さんか想像でき
ます。
先生方は、そこを見ているのではないでしょうか。
 
以前にもお話しましたが、あいさつや言葉遣いは、毎日の生活の積み重ねから、
自然と身につくものです。
この「自然」という言葉が曲者で、何もしなくて身につくはずはありません。
よく、「そのうちに出来るようになるから、うるさく言う必要はない」などと
おっしゃる方がいますが、考え直された方がいいでしょう。
何といっても、ご両親の率先垂範です。
このよいお手本があって、初めて自然に身につくものです。
核家族化や少子化の進む環境では、おそらく、よその人とあいさつする機会も
少ないのではないでしょうか。
それならば、機会を作ってあげるべきです。
 
これも、合格されたお母さんから聞いた話です。
「スーパーやコンビニなどで会計をするときに、必ず、こちらからあいさつす
るようにしました。特に、年配の方を選びました。あいさつすると必ず、応え
てくれますし、娘にも『こんにちは、お嬢さん』と言葉をかけてくれたからで
す。何回か続くと、いつの間にか習慣になり、図書館などでも、必ず、自分か
らあいさつをするようになりました。身についた秘訣とは大げさですが、もう
一つあるのです。それは、あいさつすると、『お嬢ちゃん、えらいですね』と
ほめてもらえたからです」
ほめられて、いやな気持ちになるはずはありません。
話はここで終わらずに続きがあるのです。
「パパ、ユキはね、今日、図書館できちんとごあいさつできたのよ、えらいで
しょう!」
「それはすごい。ユキは、やはり女の子だな」
大好きなパパにほめられて、うれしそうな顔が、目に浮かびませんか。
ご両親の作戦勝ちです。
 
「あいさつぐらい出来ますよ」
とおっしゃるお母さんが多いのですが、あいさつのできる相手は、普段から顔
見知りの人達ではないでしょうか。
問題は、初対面の人と挨拶できるかどうかです。
幼児は、初めてのことは苦手で、緊張しがちです。
今、紹介したお母さんのように、工夫することが大切だと思います。
また、「ごあいさつは!」と催促ばかりしていると、パブロフの条件反射では
ありませんが、言われなければ出来ない子になりかねません。
古い話になりますが、太平洋戦争時、海軍大将であった山本五十六は、こう言
っています。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」
文言は正確ではないかもしれませんが、大人でも、こうなのです。
 
やはり、ご両親の率先垂範しかないでしょう。
2歳から3歳にかけては、模倣の時期といわれています。
大切なのは、よいお手本をたくさん見せ、出来たときにはほめることではない
でしょうか。
 
やっと梅雨らしくなりましたが、あじさいには雨、映りがいいですね。関東地
方の水がめ、この程度ではと思いますが、何だかほっとします。自然への感謝
の気持ち、忘れないようにしたいものです。
(次回は、面接ケース・スタディ編 4をお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<保護者編>第9章(1) 七夕祭りでしょう 文月

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2017さわやかお受験のススメ<保護者編>
         ~紀元じぃの子育て春秋~
     「情操教育歳時記 日本の年中行事と昔話」
       豊かな心を培う賢い子どもの育て方
           -第32号-
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第9章(1)  七夕祭りでしょう   文 月
 
物の本によると、文月(ふみづき)のいわれは、七夕の短冊に、字がうまくな
るようにと書いてお願いをすることから文月になった、といわれているようで
すが、七夕は、日本で始まったものではなく、中国から伝わってきた行事です
から、これはおかしいとして、稲の「穂含月(ほふみづき)」「含月」からと
する説もあるそうです。
 
★★何といっても七夕祭り★★
7月といえば、何といっても七夕祭りでしょう。
 
 たなばたさま
       作詞 林 柳波   作曲 下総 皖一
  
一、 笹の葉さらさら       二、 五色の短冊
   軒端にゆれる           私が書いた
   お星さまきらきら          お星さまきらきら
   金銀砂子             空から見てる
 
何とものどかで、暑さもふきとぶ、夜空が浮かんできますね。
しかし、今はどうでしょうか。都会では、天の川も、逢瀬を楽しむ彦星も織女
星も、よく見えません。
明かりのせいでしょう。プラネタリウムで見ると、あまりに鮮やかすぎて、イ
メージが壊れそうですね。七夕は、古来、多くの人々に夢を与え続けた祭りの
一つです。万葉集の中にも、星祭りとして七夕を詠んだ歌が残されています。
かの、紀貫之も一首、『新古今和歌集』に詠んでいます。
 
七夕は 今や別るる 天の川 川霧立ちて 千鳥鳴くなり
 
「川霧立ちて 千鳥鳴くなり」、千鳥が鳴くのを、別れを惜しむ織姫の忍び泣
きと詠ったものでしょう。しかし、紀貫之が生きていた時代の田園風景を再現
するのは無理でしょうが、残された和歌の世界で味わえるのは、やはりすばら
しいことで、大切な文化遺産です。
「幾星霜」とはいささかオーバーですが、年月を刻んで受け継がれてきた文化
は、遺伝子として心の中に組み込まれているようで、日本人には和歌や俳句を
作ることではないでしょうか。小学生になると、特に教えなくても、「五七五」
の俳句を作るのですから。
 
さて、その七夕ですが、ご家庭で、短冊に願いごとを書いて、笹に飾り、お祝
いをしているでしょうか。30号で紹介しました「季節のことば36選」でも、
七夕祭りは選ばれていませんでしたが、幼稚園や保育園での夏のイベントにな
ってしまったようです。それはさておき、七夕祭りの事の起こりは、中国の星
の伝説でおなじみの「織姫と彦星」の話です。   
 
★★七夕のルーツ★★
中国の歳時記に、こういう話が残されているそうです。
 
天の川の東に織女が住んでいた。天帝の子である。いつも機織りをして、鮮や
かな天衣を織りなした。天帝が独身であるのをかわいそうに思って、天の川の
西に住んでいる彦星と結婚することを許した。しかし結婚した後は、機織りを
しないので、天帝は怒って二人を別れさせ、天の川の西と東に帰らせた。ただ
7月7日の夜だけ、川を渡って逢うことを許したのである。日本で最もよく知
られた七夕の星の物語である。おりひめとひこぼしが愛し合っていながら一年
に一度しか会えないという物語が日本人の共感を呼んで、万葉集の時代
から「星祭」として、七夕にさまざまな思いを馳せたのである。
(年中行事を「科学」する 永田 久 著 日本経済新聞社 刊 P134-124)
 
天衣は、“あまごろも”、羽衣(はごろも)のことで、日本でもおなじみの天
女の証です。
「天衣無縫」という四字熟語がありますが、これは、「物事に技巧などの形跡
がなく自然なさまをいい、天人・天女の衣には縫い目がまったくないことから、
文章や詩歌がわざとらしくなく、自然に作られていて巧みなこと。また、人柄
に飾り気がなく、純真で無邪気なさまをいう」(goo辞書より)意味に用い
られていますが、語源は「天衣」なんですね。ちなみに英語では、
“To be natural and flawless”「自然で完璧」(「故事ことわざ辞典」より)
だそうで、類似語は、今でもよく使われている「天真爛漫」です。
 
ところで、七夕の2つの星、彦星と織女は、どんな星でしょうか。
彦星、牽牛星は、鷲座の1等星アルタイルのことで、地球から16光年の彼方
にあり、太陽の8倍の明るさがあります。1光年は、9兆4605億キロで、
その16倍です。本当にはるか、はるか、かなたです。アルタイル星の両側に
ある2つの星を牛に見立てて「牽牛」と名付けたのです。
 
面白いことに、あの清少納言も「枕草子」に書いています。 
 
星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばいぼし、すこしおかし。
おだになからましかば、まいて」
 (第二百三十九段 角川文庫 下巻 角川書店 刊)
 
すばるは、牡牛座にある星団プレアデスの和名、ひこぼしは、牽牛です。ゆふ
づつは、日没後、すぐに西の空に輝く、宵の明星、金星で、よばいぼしは、流
れ星のことです。 「尾がなければよいのですが」ということでしょうが、尾
は流れ星が大気圏に突入して、燃えつきる現象です。さすがの才媛も、まだ、
ご存知なかったことでしょうね。    
 
織女は、琴座の1等星ヴェガのことで、地球から26光年離れ、明るさも太陽
の48倍もある北天第一の星ですが、もう想像外の明るさと距離です。ヴェガ
と天の川をはさんだアルタイル星が、天の川の中にある白鳥座のデネブ星とで
作るのが、夏の大三角形です。小学校時代に、理科で習ったのでしょうけれど
も、記憶のかけらもありません。
 
この2つの星が、7月7日に際立って、美しく輝きます。それを見た昔の人が、
天の川にさえぎられているために、1年に1回しか会えない、恋人の話に仕立
てたのでしょう。作者は、何ともロマンチストではありませんか。中国生まれ
の伝説らしく、スケールが大きいですね。
 
ところで、天の川は、中国や日本の専売特許ではありません。昔から世界中の
人々の注目を集めていました。
 
エジプトでは天のナイル川、インドでは天のガンジス川、中国では銀色の川で
銀河と呼びます。ところが、ヨーロッパでは川ではなく道にたとえられ「乳の
道(ミルキーウェイ)」と呼ばれています。 これはギリシャ神話で、力持ち
のヘラクルスが赤ちゃんのとき、お母さんのおっぱいを力強く吸ったため、こ
ぼれてできたといわれているからです。
(心を育てる 子ども歳時記 12か月 監修 橋本裕之 講談社 刊 P65)
 
★★なぜ、短冊にお願いごとを書くのでしょう★★
こういうことらしいのです。
中国には「乞巧奠」(きこうでん)といって、星祭りの他に、七夕には、大変、
重要な行事があり、こう書いてあるそうです。
 
「7月7日は牽牛と織女が相会する夜だ。夫人たちは7本の針に5色の糸を通
し、庭にむしろをしいて机を出し、酒、肴、果物、菓子を並べて織物が上手に
なることを祈った」
(年中行事を「科学」する 永田 久 著 日本経済新聞社 刊 P132)
 
これが、そもそもの始まりらしいのです。
牽牛は、牛飼いで畑仕事をし、織女は、機織りです。そこで、男の人は畑仕事
が、女の人は機織りや縫い物が上手にできますようにと、お祈りをするように
なったのでしょう。それが、時とともに、織物の切れ端を短冊のように切って、
笹の葉につけ、歌にあるように「軒端」に出すようになり、それが、今のよう
に布から紙に変わり、笹竹は長い竹となり、お願いごとも、裁縫や字が上手に
なることよりも、ピアノが上手く弾けるようにとか何とか、何やら、椎名 誠
氏風の表現で恐縮ですが、願望成就希望達成型に変身したようです。
 
しかし、無理もない話です。
お母さん方、針を持って縫えますか。いや、その前に、裁縫箱を持っています
か。裁縫が上手になりたいと思っているお母さん方、いらっしゃるでしょうか。
何ですか、「……ますか、……ますか、……でしょうか」で、頼りのない話で
す。
「良妻賢母」が「料裁健母」と置き換えられた時代がありました。今は、「料
裁健夫」でなければ、お嫁さんにきてもらえないのでしょうか。独身男性が、
増えるわけです。いや、嫁にきてもらうなどと消極的な考えでは、女性に敬遠
されるのではないでしょうか。嫁さんは、自分で探すものです。
 
ところで、なぜ、笹竹なのでしょうか。
 
笹竹は、日本独自の祭り方で、竹は1日に1メートル伸びるといわれるほど成
長が早く、人々は、その秘められたすばらしいエネルギーに願いを托し、天に
届くようにと気持ちをこめたのです。
(絵本百科 ぎょうじのゆらい 講談社 刊 P21)
 
祈るだけではなく、強烈なエネルギーまで取り込んでいるんですね、恐れ入り
ました。
 
余談になりますが、12月に紹介しました妙心寺の沙羅双樹の花、「沙羅の花
を愛でる会」が6月15日から始まりました。会は30日までですが、
You Tubeでも楽しめます。
 
話題にするのもはしたない限りですが、明治生まれの親父は、社会人になった
ら「タダ酒は飲むな。人は酒に飲まれ、味を覚えると品性が卑しくなる。タダ
程、人間を堕落させるものはない」といっていました。あの方のお父さんも、
いや、余計な詮索は止めるとして、父親は限りなく責任の重いことを痛感させ
られましたね。かくいう私は、他者の目が気になる小心者で、家内や子どもの
ことを考えると、とてもじゃありませんが、こういった恥をさらすことに耐え
られません。(激憤)
(次回は「なぜ、仙台の七夕は、8月なのですか他」についてお話ししましょう)

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>志望校選びの10のチェックポイント(1)

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        「めぇでる教育研究所」発行
 2017さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
             第49号
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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志望校選びの10のチェックポイント(1)
 
★カトリックフェア2016より★
「今年の暁星小学校の学校説明会は、9月24日(土)10時より上智大学10
号館で開催、当日、願書の販売はしません」とHPに掲示されていますが、そ
の理由を尋ねたところ、「昨年までの会場であった中高の講堂改築のため」で、
願書の販売は小学校の事務室で9月6日(火)から26日(月)まで販売する
そうです。毎年、片山善次郎先生の温かく、そして厳しく叱責する心に沁みと
おる詩集「まごころの泉」も、今年は手に入らないようです。
 
白百合学園小学校の校長挨拶が、昨年以来、HPに登場しないわけを聞きたか
ったのですが、大変混雑していたのでパス、説明会で確かめることにしました。
昨年の説明会は、中高の校長が話をしていましたから、兼任ということでしょ
うか。
 
キャンパス内には、きれいなバラが咲いていましたが、創設者ソフィア・バラ
をあがめるためでしょうか。しかし、バラは日本語ですから、これは私のこじ
つけでしょうね(笑)。旧久邇宮(くにのみや)家跡だけに、他の大学では味
わえない雰囲気が漂っていました。
 
今回から3回に分けてお話します「志望校選びの10のチェックポイント」は、
めぇでる教育研究所から発売されている、拙著の「さわやかお受験 面接 こ
こがポイント 小学校編」の第一章に、PDF版「面接克服 ここがポイント」
の第1章に紹介してあるもので、読んでいただければ、必ず、お役に立つと自
負しています。詳しくは、めぇでる教育研究所のホームページをご覧ください。
 
模擬面接で「この学校を選んだ理由、志望理由をお聞かせください」といった
質問に、ただ、その学校の建学の精神や校訓、教育目標などを、そのまま、淡
々とおっしゃる方がいます。 
「それでは、校訓をどのように育児に取り入れていますか」と尋ねると、具体
的な回答がない場合があります。校訓や教育方針とご家庭の育児の姿勢に共通
点がなければ、なぜ、その学校を選んだのかがわかりません。
これでは、学校側を説得するのは難しいのではないでしょうか。
「なぜ、わが子に、この学校を選んだのか」、ご両親できちんと考えていただ
く基礎資料として、ここでは、10のポイントについてお話しましょう。
 
小学校の受験に際し、もっとも重視されるのは、なぜ、その学校を選んだかと
いう「志望理由」です。
 
出身者の場合は、ご自分の体験から選ぶわけですから問題はありませんが、そ
うではない場合は、学校に関する情報、例えば、建学の精神や教育方針、その
学校ならではの特色、年間行事や課外活動、学童保育(アフタースクール)、
併設校への進学状況などについて、わからないことが多いわけです。そういっ
たハンディキャップを解消するために開かれているのが学校説明会です。
過去には説明会をやっていなかった学校もありましたが、私学のディスクロー
ジャーではありませんが、今はほとんどの学校で説明会が行われています。
平成10年には慶應義塾幼稚舎が、同11年には日本女子大附属豊明小学校が、
同12年には白百合学園小学校が、創立以来、初めての説明会を開催しました。
雙葉小学校も平成17年に、学園講堂で説明会を再開しました。昭和60年代
には説明会をやっていましたから、16年ぶりということになります。その時
は小学校の5階のホールで行われましたが、平成25年からその小ホールに移
り、5階までの階段が、かなり厳しくなりました(笑)。
 
既に、早稲田実業学校初等部、立教小学校(第2回目は7月2日・土)は終了
しましたが、これから白百合学園小学校、成蹊小学校、7月には慶應義塾幼稚
舎、同横浜初等部(事前に申し込みが必要で6月22日 水曜日からウエブサ
イトで受け付け開始)、雙葉小学校(はがきで申込受付中)などの説明会が行
われます。
説明会は、こういった貴重な情報公開の場ですから、必ず参加されて、これか
らお話しする10項目のチェックを行い、お子さまにもっともふさわしい学校
を選んであげていただきたいと思います。
 
[一]一貫教育制度について
最初に考えてほしいのは、「一貫教育制度に、何を期待しているか」です。
 
併設校のない幼稚園があります。幼稚園だけなのですが、不思議なことに人気
があり、入園することが、大変、難しいといわれています。
若葉会幼稚園、枝光会附属幼稚園に入園される方の目的は、慶應義塾幼稚舎、
青山学院初等部、聖心女子学院初等科、東京女学館小学校などへの入学でしょ
う。例えば、こういった幼稚園の入園テストの倍率が、仮に1.5倍前後だと
しても、その数字よりも限りなく重い1.5倍なのです。名門校への合格実績
も折り紙付きですから、受験される保護者の期待を十分にかなえられているこ
とがわかります。
 
幼稚園と小学校だけの学校があります。
国立市にある国立学園です。西武が設立した学校で、小学校しかありませんか
ら、ほとんどの生徒が中学受験に挑戦します。6年の間に実力をつけ、中学の
名門校に入り、中高一貫教育で大学受験を考えている保護者が多いのでしょう。
学校案内の最後のところに、過去5年間の進学状況の一覧表があり、麻布、開
成、武蔵という、いわゆる中学校御三家をはじめ、いろんな学校に何名入って
いるといった情報が紹介されています。教育方針の一つに、クラスを能力別に
分けて指導していく「習熟度別クラス編成」があります。説明会で、その指導
の内容を知ることができます。
 
高校までしかない学校もあります。
暁星小学校、桐朋学園小学校、雙葉小学校、田園調布雙葉小学校、横浜雙葉小
学校、光塩女子学院初等科、日出学園小学校、国府台女子学院小学部などです。
大学へは、12年間で培われた実力でチャレンジしなさいというのが、こうい
った学校の教育方針の一つです。
また、保護者の立場からいえば、小学校は、お父さん、お母さんが選びレール
を敷いてあげるが、後の進路は、自分で決めるという制度に賛成しているとい
うことです。社会へ出る前に、大学受験というハードルをクリアする関門が待
ち受けています。つまり、厳しい競争の社会に出る前に、大学受験という戦い
を経験しておくべきだと考える保護者に支持されているということでしょう。
 
横浜雙葉小学校は説明会を再開しましたが、以前の説明会で、雙葉系の学校は、
幼子にキリスト教を教えるために創立された学校で、12年間、学んできたこ
とを、よその大学へ行って布教することを目的としているので、大学を設立す
る方針はないといった話を聞いたことがありました。こういった学校から大学
への進学率は、ほぼ百パーセントであり、東大をはじめ有名校で占められてい
ることは、よく知られています。
しかし、だからといって、「名門大学への進学率が高いから高校までの学校で
いい」という志望理由には、賛成できません。雙葉小学校では、進学校ではな
く、そういった体制になっていないと説明会でも言っています。
なぜ、進学率が高いのか、教育方針やその内容をしっかりと把握する必要があ
ります。
 
それから、学習院、青山学院、白百合学園、東洋英和、豊明、立教女学院(立
教大学への推薦枠が条件付ですが増えました)といったように、幼稚園から短
大、大学、大学院まで、慶應義塾幼稚舎、成蹊小学校、聖心女子学院初等科の
ように幼稚園はありませんが、高校、大学までといったように一貫教育制度を
とる学校があります。なお、東京女学館小学校の大学は25年度より募集はせ
ず、同27年度末に廃校を発表、高校までの学校になりました。
 
「幼稚園から大学まである学校に入れてしまえば、受験戦争は一回限りで済む」
というお母さんがいました。幼、小、中、高、大学と、そのたびに受験するこ
とはないでしょうが、もしそういうことがあったとしたら、受験する本人も、
付き合う親も大変なのは事実です。幼稚園受験が過熱気味なのも、こういった
考えが根底にあるとすれば、それは、過保護ではないでしょうか。
しかし、受験に費やすエネルギーはたいへんなものですし、精神的な戦いもす
さまじいものがあります。そこを回避して、受験勉強をしない分、精神的にも、
時間的にも余裕があるわけですから、それを学問や趣味にと考えるのは親心で
しょう。
しかし、一貫教育制度は、入ってしまえば、エスカレーター式に、大学まで行
けるという制度ではないことも忘れてはなりません。それなりに厳しいもので
す。
 
幼稚園のない学校があります。
慶應義塾幼稚舎、聖心女子学院初等科(開設していた時代あり)、東京女学館小
学校、成蹊小学校、立教小学校には幼稚園はありません。(立教女学院短期大
学附属天使園は、推薦入学制度を導入しましたから、立教女学院小学校は幼稚
園のある学校になりました)
四谷と田園調布の雙葉には幼稚園はありますが、横浜雙葉にはありません。
同じ系列校でありながら、調布にある桐朋小学校の方には桐朋幼稚園がありま
すが、国立にある桐朋学園小学校にはありません。
では、どうして幼稚園はないのでしょうか。
これも一つの教育方針だと考えられないでしょうか。
たとえばの話ですが、幼稚園時代から、同じ環境で保育を受けた集団よりも、
違った環境で、さまざまな保育を受けてきた、いろいろな子どもを集めて教育
を始めましょう。つまり、義務教育と同じ狙いがあるのではないでしょうか。
 
学校を選ぶときに、こういった制度の目的を考えてみると、建学の精神の一端
がわかるかも知れません。
 
[二]共学制度について
二番目に、「共学制度」について考えてみましょう。
共学の学校といえば、慶應義塾幼稚舎、学習院初等科、青山学院初等科、成蹊
小学校、成城学園初等学校、玉川学園小学部、桐朋小学校、桐朋学園小学校、
日出学園小学校、昭和学院小学校などで、桐朋、桐朋学園などは、中高は別学
になりますが、こういった学校を選ぶ理由としては、義務教育は共学であり、
共学が自然であることでしょう。
多くの方は、共学の経験があるはずですが、私立校へ進まれた方には、共学の
経験がないかも知れません。
男女、別学の環境で教育を受けられた方が、お子さんには共学を選ぶ理由、こ
れについて、しっかりと話し合ってみることです。
 
参考までに、共学の良いところ、悪いところをあげておきましょう。
良いところは、小さいときから、自然に男子は女子を、女子は男子を理解する
ようになり、男子は男らしさ、女子は女らしさを身につけることができます。
つまり、お互いに助け合い、特性を生かして、それぞれの領域を分担すること
で、競争心が芽生え、負けないように頑張ることができることでしょう。
悪いところは、男子にやさしさが育まれる反面、男子を厳しく指導したくても、
女子がいることで、徹底しにくい点や、女子は、言葉がきつくなり、敬語や丁
寧語があまり使われなくなるといったことでしょう。
受験に際し女子がいると学力が低下して邪魔になるといったお父さんがいまし
たが、柳眉を逆立てるお母さんがいらっしゃるかも知れませんね。
 
[三]男女別学制度について
三番目は、「別学制度」についてです。
男子では、暁星小学校、立教小学校の二校、女子では、ミッション系の学校は、
ほとんど女子だけで、雙葉小学校、白百合学園小学校、東洋英和女学院小学部、
聖心女子学院初等科、国府台女子学院小学部などへは、毎年、多くの応募者が
集まり、高い倍率を示しています。いずれも伝統のある学校であり、その教育
方針や校風が、圧倒的に支持されている証でしょう。
 
では、別学の学校の長所を考えてみましょう。
まず、なんといっても男女の特性を生かした教育ができることで、共学とは違
った意味での男らしさ、女らしさが身につき、異性がいないことから、男子は
女子に憧れる気持ちが、女子には男子を尊敬する気持ちが育まれやすい環境に
あることでしょう。
また、共学では体験できないこと、例えば、男子がする仕事を女子がしなけれ
ばならないことから、体験の幅が豊かになるとも考えられます。
その反面、女子が、あるいは男子がいない不自然さは否めないでしょう。
また、同性同士ということから、男女がお互いに何かをすることがありません
から、助け合う気持ちが育ちにくく、羞恥心が欠けがちで、男の悪さ、女の悪
さが出やすい環境にあるともいえるでしょう。
 
白百合学園へ三年保育で幼稚園に入って大学まで行くと19年間、女の園です。
田園調布雙葉も幼稚園から入ると、高校までですが、14年間、女の子だけで
す。
これについて、お父さんはどうお考えでしょうか。
模擬面接などで、ご両親に別学の経験がない場合、
「お父さん、別学についてどう思いますか」
と聞いてみると、
「私は、共学の方が自然でいいと考えていますが、家内が賛成ですから」
などとおっしゃるのですが、「それでは、共学の学校へどうぞ」となるだけで、
適切な学校選びとはいえません。
なぜ、別学を選ぶのか、よく話し合っておくことが大切です
例年、立教小学校の説明会で田代教頭は、「男子に比べ女子の成長が早く、何
かにつけて差が出るので、男子だけの方がいい」といっていますが、2年前か
ら、「脳の大きさは18歳頃で止まり、差がなくなるといわれている。小中高
と別学で学び、大学で共学になるのは、手前味噌ながら理想的な教育環境であ
り、皆さまのお目は高い」とおっしゃっています。
 
幼稚園だけが共学、幼稚園が共学というのもおかしいですが、四谷の雙葉幼稚
園には男の子がいます。
暁星幼稚園には女の子が、東洋英和幼稚園には男の子がいます。
面白いのは日本女子大学附属豊明幼稚園で、昨年から3年保育だけに切り替え
ましたが、女の子が60名に対して男の子が24名います。
そこに入った男の子は、小学校は受験になります。
雙葉や暁星、英和に入った男の子、女の子は、近所にミッション系の幼稚園が
ないために、無理して通わせるケースもありますが、幼稚園の送迎は、保護者
がついていきますから、多少の無理はききます。目的は、ミッション系の小学
校へ入学させたいと考える方が多いようです。幼稚園を選ぶ場合は、こういっ
たことも考えておく必要があると思います。
 
関東地方も「梅雨入りしたとみられます」とはっきりしない宣言。昨年より2
日遅く、平年より3日早いそうです。北海道で雪が降ったり、日光では50年
ぶりに霜が降ったりとか。昔だと、「自然の異変は神の怒り」と考えられてい
ましたが、厚顔無恥な政治屋に、神さまも見放して頂きたいと切望する、今日
この頃です。(怒り心頭!)
 
(次回は「志望校選び10のチェックポイント (2)」についてお話しまし
ょう)
 

よく聞かれる質問にお答えします

来週はクリスマスを迎えますが、いろいろ訳ありなんですね。
街にはジングルベルのメロディが流れ、至る所、赤、緑、白の3色で飾られま
すが、赤はキリストが人類のために十字架に流した血の色、緑はキリストの永
遠の命を象徴する色、白はキリストの純潔を表す色。クリスマス・ツリーは、
アダムが楽園から持ってきた「善意を知る木」で、キリストを表す不滅の生命
の木。ツリーの天辺に飾る星は、キリストが生まれたときに輝いた星で「ベツ
レヘムの星」といわれていますが、どの星かは不明。クリスマス・リースは柊、
刺はキリストの受難、赤い実はキリストの流した血を表したもので、節分で使
う柊とは別種。そして、クリスマスはキリストの誕生日ではなく、聖書の中で
も、その日を特定していません。ご存知でしたか、信者ではない私は、つい最
近まで知りませんでした(笑)。
(拙著 メールマガジン さわやかお受験のススメ 保護者編(6)
 12月11日号より)

今回は、読者の皆様からよく聞かれる質問を編集した『さわやかお受験のスス
メ 小学校受験 Q&A編(100問)』から抜粋したものを紹介しましょう。

Q「問題集をやりたがらないのですが、無理にでもさせた方がいいでしょうか」

A「教室から配布される家庭用の学習か、過去に出題された問題集での勉強か、
状況がわかりませんが、問題集を使っての家庭学習の場合をお話しましょう。
 
幼児の場合は、問題集を開いて、即、勉強とはなりません。
赤ちゃん時代を思い出してください。
例えば、歩くことを考えても、いきなり歩けるようになったわけではなく、は
いはいをし、つかまり立ちをし、歩いては転ぶことを繰り返し、やっと歩ける
ようになったはずです。
幼児が一つの能力を身につけるには、それにふさわしい体験を積むことにより
習い学ぶ、体験学習が必要です。
中高大学の入試と小学校の受験準備の異なるのは、勉強と学習の違いにあると
いえます。
勉強は、字のごとく「強いて勉める」であり、学習は「習い学ぶ」ことです。
幼児は、体験していないことは理解できません。
ですから、問題集を嫌がるのは、自分で体験していない領域のことをさせられ
ているからではないでしょうか。
泳げるようになると、十数年泳がなくても機会があれば泳げるのは、体が覚え
ている、中枢神経系に属しているからだそうです。
教室での宿題であれば、体験したことの復習ですから、苦にしないはずです。

『なぜ、嫌がるのか』、その点を見極め、無理をしないことが大切です。」 

Q「幼稚園の先生から、話をきちんと聞いていないといわれているのですが」

A「小学校の受験で最も大切なのは、話を聞く姿勢を身につけることです。
ペーパーテストのプリントを見ても、答えはダミーも含め、すべて出ています
が、設問はどこにも書かれていません。
中高大の試験のように、『苦手な問題は飛ばして後でやろう』など、できない
相談です。
文字を使えませんから、スピーカーから流れる言葉を聞き取り、素早く対応し
なければならないのです。
行動観察型のテストも同様で、先生の言葉を聞き、理解し、迅速に活動しなけ
れば、得点になりません。
幼稚園の先生にいわれる迄もなく、ご家庭でもサインは出ているはずです。
まず、お子さんの話をきちんと聞いてあげましょう。
話を聞いてくれるのは、子ども達にはとてもうれしいことなのです。
そこから、お子さんは「話はきちんと聞くものだ」ということを学習している
のです。
そして、本をたくさん読んであげましょう。
好きな本であれば、お子さんは静かに聞くはずです。
『話をきちんと聞きなさい!』と柳眉を逆立て、何回いっても改まらないでし
ょう。
話を聞く姿勢は、言葉のキャッチボール、楽しい会話と、お子さんが興味を持
っている本を読んであげる、本の読み聞かせなどから身につくものだからです。」

Q「同じ本を何回も読んでくれとせがむのですが、記憶力が弱いのでしょうか」

A「そんなことはありません。
お子さんは、読んでもらった話が面白いから、一所懸命に覚えているのです。
読んでもらったときは、『面白いな!』といった漠然としたイメージが、繰り
返し読んでもらうことで、物語を少しずつ覚え、小さな木が、時を経て成長す
るように、今では、かなりはっきりと話の筋を記憶しているものです。
完全に覚えてしまうと、次の本へ移っていくはずです。
一人になったとき、ぶつぶつと何やらつぶやきながら、本を見ていないでしょ
うか。
お母さんに読んでもらった話を、思い出しているのです。
また、読んであげている途中に、突然、『そこまでで、いいです』ということ
はないでしょうか。
一人で思い出しながら読んでいるときに、忘れてしまったのか、そこをはっき
りさせたくて『読んでください』と来るわけです。
これは大変なことで、言葉を覚えることで語彙は増え、物語を記憶することで
表現する力もついてきます。
話を聞く姿勢をきちんと身に付けることは、小学校受験で、もっとも大切なこ
とですから、根気よく読んであげましょう。
文字を習い、自分で読めるようになると、もう『読んでください』と来なくな
りますから。」

Q「読んだ後に感想を聞いても、きちんと答えられないのですが」

A「読んだ後に感想を聞くのは、まだ、早いと思います。
先にも触れましたが、1回だけ読んでもらい、きちんとした感想をいえないの
は、その本に対するイメージが、まだ、できていないからです。
何回か読んでもらうことで、次第に固まってきます。
そこまで待ってあげましょう。
ですから、1回だけ読んで、『面白かったでしょう』『何が面白かった』とい
った話かけは、するべきではありません。
また、よく聞く話ですが、お母さん方は、子どもの頃に読んでもらい、面白か
った本を読んであげることがあるようです。
それはいいのですが、『どう、面白かったでしょう』と聞いたことはないでし
ょうか。
そんな時、お子さんは、『……?』となったのではありませんか。
まだ、しっかりとイメージ化ができていないと、答えようがないからです。
2、3回読んだ後で、聞くようにしましょう。
ただし、『お母さんは、おばあちゃんに読んでもらい、こういったことを学ん
だのですよ』と、お母さん自身の感想をいうのは、いいのではないでしょうか。
『ママは、こういったことを感じたんだ』と、考えるヒントになるからです」

Q「昔話の出題率が高いようですが、なぜでしょうか」

A「常識の領域で、例えば、桃太郎と猿、犬、雉の家来や、黍団子、鬼など物
語に出てくるものを線で結ぶといった形で出題されています。
昔話は、多くの場合『昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが、住ん
でいました』と、『いつ、どこで、誰が』と明らかにし、『何を、なぜ、どの
ように』と、いわゆる[5W+1H]の形式で展開しますから、わかりやすく
構成されています。
そして、内容は、勧善懲悪で、正しいものは必ず報われ、悪者は、懲らしめら
れます。
5歳頃から未分化であった情緒が分化され、喜怒哀楽の感情がはっきりと表れ
てきます。
それに刺激を与えられることで、ずるい人間には憤りを覚え、悲しい話には涙
ぐみ、幼いなりにも善悪に対する分別、倫理観や道徳観を育んでいると考えら
れます。

ですから、昔話が出題されるのも、うがった見方をすれば、昔話で学習した様
々なことを、幼稚園や保育園の生活で実地訓練をし、社会性、協調性といった
集団生活への適応力を養い、それが小学校生活をスムーズに送れる基礎となっ
ているからではないでしょうか。

ちなみに、日本の五大昔話は、『桃太郎』『花さかじいさん』『舌切り雀』
『さるかに合戦』『かちかち山』です。
皆さん方はお子さんに、この5つの昔話のあらすじを話すことができるでしょ
うか」

Q「3月生まれですが、図書館へ行っても幼い内容の本しか選べません。心配
ないでしょうか」

A「お子さんは3月生まれですから心配ありません。
興味を持って選べたことを褒めてあげ、必ず読んであげましょう。
お母さんが心を込めて読んであげれば、お子さんはきちんと理解し、次のステ
ップへ向かい、確実に歩み始めるはずです。
選んだ本が、自分で面白くないと判断できることが大切です。
「何よ、こんなやさしい本を!」といってしまうと、お子さんの自尊心は傷つ
き、自分から本を選ぶ気持ちもなくなります。
いろいろな本を読んでもらい、試行錯誤を積み重ねながら、取捨選択し、自力
でレベルをあげていくものです。
お母さんのお気に入りの本ばかり選んで読んであげても、内容をよく理解でき
なければ、読んでもらっている本人は、つらい思いをするだけで、結果的には
本の嫌いな子になりかねません。

ゆっくりと時間をかけ、お子さんの期待に応えてあげることが、レベルアップ
につながるのです。早生まれのお子さんの場合は、4月2日と翌年の4月1日
では、1年の差があるのですから、そのことを忘れずに無理をしないことです。
他のお子さんと比べて評価するのは、賢いお母さんのすることではないと思い
ます」

なお、CD版 『さわやかお受験のススメ 小学校受験 Q&A編(100問)』
は、目下、好評、発売中です。
(次回は、「入試問題の出題範囲」についてお話しましょう)

 

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