クラス/講習のご案内

  • 年長児クラス
  • 年中児クラス
  • 3歳児クラス
  • 2歳児クラス
  • 1歳児クラス
  • 特別講習
  • 時間割・日程

模擬テスト・講演会

  • 年長児模擬テスト
  • 年中児模擬テスト
  • 3歳児模擬テスト
  • 2歳児模擬テスト
  • 全統オープン
  • 合格テスト / テスト講習
itsuaki__240_p_01.jpg

めぇでる小学部

  • ことばの学校
  • ロボット教室
出版物・問題集のご案内 よくある質問 めぇでる教育研究所 ワクわくアトリエ メールマガジン お受験情報・リンク

HOME > めぇでるコラム > 2019小学校受験 > さわやかお受験のススメ<小学校受験編>個別テスト

めぇでるコラム

< さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>3歳ごろは、どうでしたか  |  一覧へ戻る  |  さわやかお受験のススメ<保護者編>季節の行事、これも欠かせません >

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>個別テスト

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第21号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
■■[2]5つの試験形式■■ 
       (2)個別テスト              
        
文字通り、先生と一対一、個別で行われるテストです。口頭試問と考えたらい
いでしょう。       
しかし、幼児のことですから、言葉だけでは答え切れません。おはじきやプレ
ート、絵、時には本物や、それに近い物を使って出題され、おはじきを置いた
り、絵に指を差して答えたり、プレートで指示された形を作ったりします。学
校によっては、いくつもの部屋を回り、何人もの先生とお話しする場合もあり
ます。
 
この形式では、ペーパーテストと異なり、設問を聞き逃しても、「それまで!」、
ゲームセットとはなりません。勇気があればの話ですが、聞き直しができます。
幼児のテストは、こういった個別テストが適しているのではないでしょうか。
しかし、答える子ども達には、つらいことになります。口頭試問の場合、問題
を聞き、考え、言葉で答えるからです。ペーパーテストでは、答えがわからな
くても、適当に印をつけても正解になる場合もあります。時には、偶然が支配
する幸運もあります。個別テストには、それがなく、全部、自分でやらなけれ
ばなりません。育てられている環境そのものが、ズバリ顔を見せます。
 
育児が過保護や過干渉になっていると、親離れができていませんから困るでし
ょう。
「ママ、手伝って!」    
「どうしたらいいの、ママ!」
そんなことを言っても、誰も手を貸してくれません。態度も、オドオドとして
落ち着きがないでしょう。
こういった子育てをしているお母さん方は、おくめんもなくおっしゃるそうで
す。
「私となら何でもできるのに。やっぱり、コネなんだわ!」
少し解説が必要ですね。その子は、お母さんと一緒であれば、何でもできる抜
群の能力の持ち主だそうです。しかし、試験を受けたのですが、合格しません
でした。ですから、落ちたのは成績ではなく、出身者ではないから、また、紹
介者、つまり、コネクションがないために、合格しなかったとおっしゃりたい
らしいのです。出身者だけを入学させたくても収容人員は限られていますし、
紹介者がいれば合格するのであれば、受験料を取ることは詐欺行為になります。
ですから、こういった怪情報は、単なる噂に過ぎません。
慶應義塾幼稚舎や青山学院初等部のホームページをご覧ください。「推薦状や
紹介状は必要ない」、「用意しても受け取らない」と公表しています。
 
小学校の入学試験の狙いは、お母さんのもとを離れて、「一人で、どれだけの
ことができるか」であり、頼りになるのは自分だけです。 こういうお母さん
方が、面接で、
「お子さんを育てるにあたって、どういったことに気をつけていますか」
と聞かれたとします。すると、お母さんが、格好よく、
「子どもの自主性を育てることに留意しています」
と答えたら、先生方は「……!?」となるでしょうね。
 
個別試験に対して、入学試験問題集を買い込んで試験に備えるのは、試験があ
る以上、やらねばなりませんが、子どもの発育状態、生まれ月、これを考えず
にやってしまうと、困ったことになりかねません。
 
例えば、一枚の絵を見て自分で話を作る問題があります、創作です。うまくで
きないと、お母さんが作った話を記憶させるようです。大人の考えた話や発想
は、大人のものですから、子どもは抵抗を感じるのではないでしょうか。うま
くでき過ぎているからです。それを覚えさせるそうですが、自分で考えたもの
ではなく、お母さんの創作ですから、ついていけません。そして、記憶させら
れた話は、忘れやすいものです。しかし、お母さんの前では、大丈夫なのです。
何回も繰り返し教え込まれるのですから、覚えるでしょう。
 
ところが、小学校の入学試験は、生まれて初めて入った場所で、初めて会った
先生の言うことを聞き、いろいろなことをしなければなりません。場所が変わ
り相手が変わると、うまくいかないものです。プレッシャーが、かかるからで
すね。大人の世界でもあるでしょう、ブルペン・エースです。練習では豪速球、
生きたボールを投げるのですが、マウンドに立つと平凡なボールを投げては、
ノックアウトされるピッチャーのことです。
 
さらに、問題集にある通りの絵が出てくる幸運は、ほとんどありません。たと
え幸運に恵まれても、先生は、お母さんに教えられたとおりに、聞いてくれる
保証もありません。同じような問題でも、ちょっとひねられると、それで、お
しまいです。先生方も、そこを見ていると思います。子ども自身の考えかどう
かですね。ですから、単に記憶させるだけでは駄目なのです。
 
ペーパーテストは、答えがあっていても、子ども自身の考えかどうか、わから
ない場合もあります。
個別テストは、ここが、はっきりとわかります。これが、いいですね。子ども
が自信を持って答えられるのは、日常生活で、きちんと体験していることです。
 
また、親の教育に対する姿勢も、はっきりと表れます。
「うちの子、引っ込み思案で、消極的だから、個別テストに向いていないわ」
とおっしゃるお母さんがいますが、子どもが好き好んでそうなったのではなく、
お母さんの育児の姿勢がそのまま表れているだけです。試験の形式だけで学校
を選ぶようでは、本末転倒な話で出発点から誤りです。
 
私学には、独自の建学の精神、教育理念があります。ご両親の教育に対する考
え方と、学校の教育方針に共通認識があり、限りなく近いことが、学校選びの
条件です。小学校の教育は、家庭と学校とお子さんの三人四脚で行われるもの
であり、決して忘れてはならないことです。                       
 
ところで、女の子で、一人っ子であると、消極的になりやすいものです。しか
し、過保護から身についた甘えん坊や、過干渉からなってしまった消極的な性
格から出る引っ込み思案とは、違います。一人っ子でも、自分でやるべきこと
を、きちんとさせているお母さんに育てられていると、一所懸命に取り組みま
す。わからない問題にぶつかっても、簡単にあきらめません。精一杯、挑戦し
たのですが、できなかったとしても、
「わかりません」
という顔に、悔しさこそあれ、明るいそうです。普段の生活が、そのまま出て
いるからです。失敗を恐れずに、一所懸命に考え、頑張り、挑戦する意欲のあ
る子に育てたいと考えているご両親の姿が、そこにあるからです。学校側の求
めている子は、こういう子です。自分で考えていることを、自分の言葉で話せ
る子です。
 
前にもお話しましたが、最近は、こういった問題が増えています。
◇机の上に半そでのYシャツと、近くの箱に500mlのペットボトルとプ
ラスチックのコップ
 3個、黄色と赤色のリボンが入っている。
     ・Yシャツを着て、ボタンを留めましょう。
     ・箱からペットボトルを出し3個のコップに同じになるように水を
入れましょう。
     ・終わったらペットボトルに黄色いリボンでちょう結びをしましょ
う。
     ・最後にYシャツを脱いで、たたんでください。
 
基本的な生活習慣やしつけ、自立心までわかります。個別テストからは、子ど
もの生育史をみることができるのです。それが、ご両親の育児の姿勢であり、
学校側のいう「ご家庭の教育方針」です。こういったことを理解していないと、
ご両親が面接で、どんなに格好のいいことをいっても、そうでないことをお子
さんが、きちんと見せるものです。           
 
個別テストでは、自立心や自律心がどの程度、培われているかもはっきりと表
れます。「自分の考えを言葉で表す」のは、幼い子ども達には、とても難しい
ことですが、基本は、ご両親との対話から培われるものです。「対話の反対は
沈黙ではなく、命令と強制です」とおっしゃったのは、立教小学校の元校長で
あった田中司先生で、ペーパーテストを廃止した方です。「こうしなさい」
「それはだめ」などと一方通行では、対話は成り立ちません。お子さんとの対
話を弾ませることから、言葉で考え、表現する力は培われます。
 
お子さんは、ご両親の目を見ながら楽しく話をしているでしょうか。
 
    (次回は、集団テストについてお話しましょう)

カテゴリ:

< さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>3歳ごろは、どうでしたか  |  一覧へ戻る  |  さわやかお受験のススメ<保護者編>季節の行事、これも欠かせません >

同じカテゴリの記事

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>集団テスト

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第22号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
(3)集団テスト
 
10名から20名位のグループで、部屋に置かれている遊び道具、ボールや縄
跳び、積み木や輪投げなどを使い、各人が自由に遊んでいる様子や、先生のま
ねをして踊ったり、熊や象などの動物のまねをしているところを観察するもの
や、話を聞いて、話の続きを想像して絵に描いたり、全く条件を与えられない
で好きな絵を描いたりします。
 
テストの狙いは、遊んでいる様子から自発性を、何かを作ったり、絵を描いた
りすることから表現力や創造力、巧緻性などを見ます。巧緻性は、きめ細かく
上手にできていることで、「手は第二の脳」(11号~14号)で詳しくお話しま
したから省略しますが、一言でいえば、普段、両手を使う作業をやっているか
を見るわけです。親の手を借りずに、どのくらい自分自身でできるか、自立心
ですね。さらに、基本的な生活習慣も関わっています。もちろん、積極的に参
加する意欲や自主性もわかりますから、手を抜けません。
 
また、たとえば、クリスマス・ツリーなどを作る課題を与えられ、5、6名の
友だちとグループを組み、相談をしながら、自分の考えをいい、相手の意見に
も耳をかたむけながら、仲良く作り上げていく問題もあります。社会性や協調
性が培われているかを見る行動観察型のテストです。
 
[自由遊び]
「好きな道具を選んで、自由に遊びなさい」
といわれて戸惑う子がいます。子どもは遊びが仕事ですから、信じられません
ね。その原因は、日常生活が何から何まで管理されていることにあるのではな
いでしょうか。お母さんの指示どおりにしないと、お母さんの気持ちが済まな
いようで、その心は、無事に〇〇小学校へ入るためです。これでは、学校側が
求めている自発性や自主性は、育たないと思いますね。お子さんの通っている
幼稚園は、自由保育です。お母さんのやっていることは、管理育児です。こん
な言葉はないでしょうけれど、保育の方針に逆らっています。
 
遊んでいるときに、子ども本来の姿が表れるもので、そこを学校側はみたいの
です。みんなが自分の好きな遊びに熱中している時に、何やら不安気に、ボー
ッとしていると、先生方は、どう思うでしょうか。育児が過干渉である証拠で、
自分の意志を持たない「受験サイボーグ戦士」と思われるかもしれません。そ
の心配なしとは言えませんね。
 
こんな子もいるそうです。今、ボールで遊んでいたと思ったら、今度は縄跳び、
と思う間もなく輪投げです。一ヶ所にジッとできません。これは、この時期に
見られる子どもの成長を現す一面で、目移りではなく、好奇心が旺盛なのです。
とは言っても、次から次へと手を出し、人が遊んでいるおもちゃを横取りした
り、いくつも独占したり、あげくのはてには散らかしっぱなしはどうでしょう
か。
これでは、好奇心が旺盛とは言えません。単なるわがままか、飽きっぽいだけ
で、育児が過保護になっている証拠です。
       
遊ばせると、子どもの育てられている環境はわかります。幼児の試験は、これ
が最も適切ではないでしょうか。子どもたちは、全身で育てられている環境を
表します。無心に遊ぶ、ちょっとしたしぐさから、育児の姿勢が伝わってくる
ものです。
 
[身体表現]
先生のやっている動作をまねる、いわゆる身体表現です。
たとえば、あざらしの歩き方をまねたりします。これは、かなり、難しいです
ね。両手で体重を支え、両足をそろえて伸ばし、両手を交互に出しながら前に
進みます。まさに、あざらしさんです。腕力と腹筋を使いますから、かなりき
ついですね。もちろん、あざらしそっくりにできればいいのですが、それだけ
ではありません。これも積極的に参加する意欲があるかどうかです。ちょっぴ
り照れながらも、顔を真っ赤にして挑戦する子、いいですね。
 
幼児は自分の考えを表すときに、言葉だけでは十分でない場合、どうするでし
ょうか。身体全体を使って表現しようとするものです。しかし、これは表現す
る対象をよく観察していないとできません。あざらしを見たことのない子に、
まねられるでしょうか。たとえお手本があっても、ぎごちないでしょう。見た
ことのある子は、「不思議な歩き方だな?」と思うはずです。「思う」とは、
注意を呼び起こされることです。「どこが、どう違うのかな?」と観察を始め
ます。
幼児の学習は、これが基本です。
興味があれば、細かいところまで見極めようとします。他の動物との違いを見
つけられれば、素晴らしい学習になります。大切なのは、実物を見ることです。
同じところと異なったところを見つける、「類似差異」の見分けです。そこか
ら、新しい知識が備わってきます。机の上で、いろいろと知識を詰め込まれて
も、あざらしを見たことがなければ、はつらつと表現できるでしょうか。この
テストの目的は、生活体験、自分を取り巻くものへの関心や、そういったもの
に対する観察力ではないかと思います。
 
かつて、アメリカでベストセラーとなった「人生に必要な知恵はすべて幼稚園
の砂場で学んだ」の第1章 私の生活信条(クレド)に、「不思議だな、と思
う気持ちを大切にすること。(中略)ディックとジェーンを主人公にした子供
の本で最初に覚えた言葉を思い出そう。何よりも大切な意味を持つ言葉。“見
てごらん”」があります。(“  ”は藤本)幼児に大切なのは、教え込むよ
り、疑問の芽を育ててあげることではないでしょうか。
読んでいて兼好法師の「徒然草」とよく似た考え方があり驚きましたが、著者
のロバート・フルガムは牧師であったことから、「なるほど!」と肯けたもの
でした。
 
[共同制作]
クリスマス・ツリーを作ることを考えてみましょう。折り紙、モール、きびが
ら、発泡スチロール、リボン、厚紙などの材料から、セロテープやのりなどの
接着剤、はさみ、穴あけパンチ、ホチキスといった道具が用意され、相談しな
がら作ります。共同制作です。
「制作、得意なんです、私に任せといて!」
「苦手なんだ、はさみを使うの。手を出さないで見てよう!」
そうはいきません。みんなで相談しながら作ります。自主制作ではありません、
共同制作です。
 
日出学園小学校では、4、5人のグループで模造紙1枚とクレヨン1箱だけ用
意し、相談しながら絵を描かせる課題が出題されています。ある年は「弁当箱」
でした。クレヨン1箱ということは、同じ色は2本ないことです。さあ、どう
すれば絵は完成するのでしょうか。
 
これは、本当に大変です。考えてください、全員、今日、初めて会ったのです。
幼稚園や保育園、幼児教室や近所の気心のわかりあった友だちではありません。
名前も性格も技量も趣味も、全く、わからない集りです。ですから、育てられ
ている環境が、姿を現します。
「自分のことは自分でしなさい!」
と、ご両親が自主性を培う育児に徹していれば、一本しかない黄色のクレヨン、
どうすれば使えるかを自分で考えます。
過保護、過干渉な育児では、自分の考えを言い、積極的に参加できるでしょう
か、できないと思いますね。学校側の狙いは、ここにあるのではないでしょう
か。
 
[お絵描き]
少し古い話でなんですが、ある年の幼稚舎の試験に、こういうのがありました。
教室に紙を貼ったイーゼルが立てかけてあり、その前に数種類の絵具が用意さ
れ、絵を描かせたのです。学校の狙いは、何でしょう。絵の巧拙でしょうか。
それはないと思います、挑戦する意欲だと思います。そうでしょう、4、5歳
の幼児が、イーゼルを使って絵を描く機会があるでしょうか。ほとんどの子ど
もは、「何だろう、これは?」となるに違いありません。新しいもの、未知な
るものに挑戦する意欲です。積極的に挑戦する子の好奇心は、旺盛です。これ
ですね。
体中から好奇心という触角を出して、うるさいほど知りたがるのが子どもです。
こういう子は、やります。筆につけすぎた絵具をボタボタ落としながらでも。
手や顔どころか、服まで絵具だらけになるかもしれませんが、幼稚舎の試験は、
体操着に着替えてしますから心配ありません。どうして、体操着に着替えるの
でしょうか、受験される方は、これを考えましょう。
 
ところで、「なぜ、イーゼルで絵を描かせたのですか」の質問に、「子どもの
表情を見たかったのです」とおっしゃった当時の舎長のコメントが印象に残っ
ています。なぜなら、一心に絵を描いている子ども達の表情は、実に生き生き
としているからです。知的能力だけではなく、身体全体から表われる子どもら
しい成長の証(あかし)を見ているのです。ここがポイントではないでしょう
か。
 
制作、絵画は、完成した作品の巧拙だけを見極めるのではありません。積極的
に楽しく取り組む意欲や共同で作業を進める協調性です。協調性は、社会性と
共に、大切な集団生活への適応力を育むものです。
ペーパーテストは満点を取っても、集団テストの苦手な子を、学校は歓迎する
とは考えにくいことです。社会性がどのくらい培われているか、子どもは態度
で示します。過保護、過干渉の環境では、意欲や集団生活への適応力に問題あ
りと判定されないでしょうか。
通っている幼稚園の先生や保育士さんに聞いてみましょう。「集団生活に、少
し心配な点がありますね」などの答があった場合は、「ものすごく心配な点が
ある」と受け取り、お子さんに対する育児の姿勢、取り巻く環境を総点検する
必要があります。
 
繰り返しますが、「ご両親の育児の姿勢」を総合的に判定するのが、小学校の
入学試験です。このことを、肝に銘じておくべきではないでしょうか。
 
  (次回は、運動テストについてお話しましょう)
団テストについてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<小学校受験編> ペーパーテスト (2)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第20号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
■■[2]5つの試験形式■■ 
   ペーパーテスト (2)
 
正直にいって、この先生が恐いのです。
お母さんは、何とか力をつけようと夢中になってしまい、自分の言っ
ていること、やっていることが、わからなくなるようですね。たとえ
ば、難易度の高い「図形」の問題などで、子どもがよく理解できてい
ないときに、こういったことが起きがちです。お母さん自身は、説明
したことでお子さんも理解できたと思い、問題に取り組むのですがで
きません。1回ぐらいの間違いは許容範囲ですが、何回も同じ間違い
が続くと、お母さんの顔つきも変わり、        
 「何回、教えたらわかるの!」          
 「こんな簡単な問題が、どうしてできないの!」
 と、なりがちなのです。
幼児が「わからない」と言うときは、本当にわからない、理解できて
いないのです。このことをしっかりと肝に銘じ、お母さんの説明が不
十分であることを考え、お子さんがわかるように工夫してあげること
が大切で、お子さんを責めるべきではありません。
 
また、昨日教えたことが、今日になるとできない場合もあります。そ
れはお子さん自身が経験していないことを、記憶だけに頼って憶えさ
せている場合が多いからではないでしょうか。子どもは、興味や関心
のないことをやっても、すぐに忘れがちなものです。
 
ですから、幼児は、机の上だけで知的な訓練をするのは、適切な方法
ではありません。お母さんのやり方が間違っています。それを棚に上
げて、思わず子どもの頭を叩いてしまうお母さんもいるようですが、
何も悪いことをしていないにもかかわらず、いくらお腹を痛めたから
といって、手を上げる権利は、母親といえどもありません。子どもの
ためにも言っておきたいことがあります。                
お母さんの子どもの頃、どうだったかということです。冷静に聞いて
ください、冷静に。
 
ここでおさまると、まだ、両者の歩み寄る機会は残されています。し
かし、この線を越えて、怒鳴り散らしてまで勉強を続けると、子ども
も切れますが、耐えるしかありません。お母さんに見捨てられれば、
子どもは生きていけません。
 「ボク、本当にお母さんの子かな?」
こうなったらトラウマになりかねません。
 
昔は「子をもって知る親の恩」と言いましたが、最近では、受験準備
に熱が入りすぎると、「合格の二文字のために忘れる子どもの心」と
も言われているようです。わが子を虐待して殺してしまう、鬼のよう
な親がいるご時勢です。訂正、鬼もわが子を手にかけなかった話が残
っていますから、犬畜生にも劣る親とします。ですから、「受験を始
めて忘れてしまう子どもの心」になるようでは、受験をする資格はな
いと考えましょう。先人の知恵でもある「三つ子の魂百まで」を絶対
に忘れないでください。小さい時に経験したことで、お子さんの性格
は築かれていくからです。
 
子どもをプリント漬けにし、来る日も来る日も、毎日、何時間も、入
試問題集を広げ、猛練習をして力がついたと思うのは錯覚です。類似
問題を数こなせば、できるようになるでしょう。しかし、この方法は、
一種の条件反射的なトレーニングです。これで考える力がつくでしょ
うか、疑問だと思います。行動観察型のテストでは、対応できないで
しょう。自ら考え、答えを導く力は、年月をかけ、試行錯誤を積み重
ねながらできたカリキュラムがあり、それをよく理解している先生方
の的確な指導のもとで身につくものなのだからです。
 
なぜ、このような受験準備が、行われてしまうのでしょうか。
例えば、幼稚舎に入れば、余程のことがない限り、大学まで行けます。
子どもの努力次第では、医学部へ進める可能性さえあります。子ども
の将来のためと考えるのも、無理からぬ親心です。
さらに、合格すれば、受験準備はこれっきりです。
場合によっては、中学、高校、大学と3回も受験戦争に参加させられ
る可能性もあるわけですから。
「手のかからぬ内に入れてしまおう!」
このことです……。
思春期になり、難しい年齢になっての受験は、正直いって、しんどい
話です。身体は大人に近くなっても、精神年齢はそれ以下といったア
ンバランスな成長をしている子、かなり見かけます。同じような大人
も結構いますから、説得力に欠けますけれど……。
 
さらにです。
年齢が下がれば下がるほど、能力の差は出にくいものです。ここで何
とか手をつくせば、志望校へ入学できるのではと考えるのも当然でし
ょう。しかし、厳しい現実が控えています。お子さんの将来を案ずる
親心は、どなたの心にも強く、深く、ひそんでいます。ですから倍率
は高くなり、10倍を越える学校もあるほどです。
                                       
この現実を考えると、生半可な受験準備では、合格などありえないと
考えるのも無理からぬことで、かなりハードな受験準備が、待ってい
ることになりがちです。しかし、受験勉強をさせられる子どもの立場
になると大変です。先にもお話しましたように、何事もそうですが、
過熱気味になると当事者は、自分のやっていることが、わからなくな
る仕組みになっています。「合格」の二文字に、冷静さを失いがちで
すが、受験生のお母さん方全部が、こうなるわけではなく、ごく一部
のお母さん方であって、熱心すぎるだけで悪気はないのです。
こういう被害を子どもたちが受けないためにも、ペーパーテストのな
くなるのは、歓迎すべきことではないでしょうか。誤解されると困る
ので言っておきますが、「ペーパーテストが悪い」と言っているので
はなく「準備の仕方」に、とかく問題がありがちだと言いたいのです。
 
また、ペーパーテストがないから問題集などやらなくてもいいと思っ
ている方がいると聞きますが、それはとんでもない間違いで、必ず、
クリアしなければならないハードルがあり、そのために問題集は必要
です。問題に○や×をつけるだけではなく、行動観察型の試験のよう
に、「どうしてそうなったか」など、言葉で説明する口頭試問に対す
る準備です。
 
ところで、最近の入試問題を読むと、「幼稚園での生活能力があれば
できるテストを実施したい」と考える学校が増えているのは確かで、
これは歓迎すべきですね。
たとえば、部屋の一角にじゅうたんが敷いてあり、机の上に紙に包ま
れたお菓子が置いてあって、ペットボトルに入った麦茶らしきものと
コップが用意され、「さぁ、おやつですよ」といった試験があります
が、チェックポイントは、以下のようになっていると思います。
 
まず、手を洗い、ハンカチで拭き、たたんでポケットにしまえるか。
靴を脱いで、キチンと揃えられるか。       
包装紙でくるまれたお菓子を出すのにてこずらないか。       
せんべいやクッキーであれば、ボロボロとこぼさないで食べられるか。
ペットボトルから、うまく麦茶をコップに注げるか。        
「いただきます」、「ごちそうさま」を言えるか。         
後片付けができるか。                      
みんな「……か」と、クエッション・マーク付きです。
これがテストです、何を評価しているのでしょうか。
 
さらに、この話をどう思われますか。
教育者、特に小学校の先生方は、見るところが違います。テストが始
まると、子どもたちの姿勢と筆記用具の持ち方を見るそうです。姿勢
がよければ、ご両親がよいお手本を見せており、筆記用具を正しく持
てていれば、おはしをきちんと持って食事をしているはずですから、
育児の方針がわかるというのです。テレビを付けっ放しで食事をし、
ダラダラ時間をかけていると、直ぐに腰が砕けて、姿勢も崩れがちで
す。これは、お父さんにも責任の一端、ありです。特に、朝食です。
テレビを聞きながら新聞を読みながら、ご飯を胃袋に流しこんでいま
せんか。親が、お手本です。
 
これは、しつけ以前の基本的な生活習慣です。
ですから、直そうと思っても、直ぐにというわけにはいかないもので
す。食事は毎日のことですから、おざなりにしていると、お子さんは
学習の第一歩で苦しむことになります。知識を詰め込むより、こうい
った生活習慣を大切に育てているお母さんは、お子さんから尊敬され
ます。
なぜなら、お母さんの手を借りずにできることは、子ども心にも嬉し
いからです。間違いなく、「自分でやろうとする意欲」が育ちます。
                 
ペーパーテストといっても、知的能力だけを判定しているのではあり
ません。
受験生は、幼児です。
親の育児の姿勢を評価しています。
このことをきちんと心に納めておかなくては、合格の二文字はありえ
ません。
 
机の上だけで、記憶に頼った知識の詰込みばかりやっていると、頭で
っかちで、偏った経験しかしていない子になりがちで、被害者は、言
うまでもなく子ども自身です。ペーパーテストが中心になっている学
校を受験される場合は、こういった結果が残るような準備だけは、避
けてほしいと願っています。
 
これからの毎日の体験は、お子さんの心に残ることを忘れないでいた
だきたいのです。
年中から年長にかけては、将来の学習意欲も培われていく大切な時で
あり、人格を形成する重要な時期でもあるからです。「三つ子の魂百
まで」は英語で、“The leopard cannot change his spots”(豹は斑
点を変えることはできない)というそうですが、洋の東西を問わず育
児の鉄則ではないでしょうか。      
  (次回は、個別テストについてお話しましょう)   
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>ペーパーテスト (1)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第19号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 ■■[2]5つの試験形式■■
   ペーパーテスト (1)
 
有名小学校の入学試験は、5つの試験形式から構成されています。
 
   1. ペーパーテスト
   2. 個別テスト   
   3. 集団テスト   
   4. 運動テスト   
   5. 面接テスト   
 
 
昔は、ペーパーテストだけの小学校もありましたが、今は、ありません。
逆に、ペーパーテストを廃止した小学校もあります。
個別テストのない小学校もあります。
5つ、全部やってしまう小学校もあります。
面接テストをやっていない小学校もあり、いろいろです。
推薦状と面接だけの学校もあります。
それは、私立の小学校ですから、「建学の精神」や「教育方針」に、いろいろ
な特徴があり、それによって教育が行われていますから、試験にも、その学校
独自の自前のカラーがあって、当然なのです。
 
しかし、どこの学校も知的な能力だけで、合否の判定をしているわけではあり
ません。育児の集大成、まだ中間報告ですが、そこを見ているのです。その集
大成を判定する5つのテスト形式について具体的にお話しましょう。
 
(1) ペーパーテスト 
20人から30人程のグループで、オーディオの音声や動画、または口頭での
説明を聞きながら、一斉に答える筆記テストです。皆さん方も経験済みの、お
馴染みのテスト形式です。しかし、これは大変です。
幼児は、原則として、文字を読めないし書けません。ですから、プリントのど
こを見ても、文字で書かれた設問は、ありません。おかしな話ですが、絵や図
形などを使いダミーも含めて、全部、答えが描かれています。そして説明を聞
いて、用意された筆記用具を使い、○や△、□や×などの記号を書いたり、線
を引いたり、色を塗って答えるわけです。
 
「常識の領域」に、こんな問題があります。
B4判の大きさのプリントに、門松や節分、七夕、七五三、クリスマスといっ
た四季を代表する行事が描かれていて、解答はクレヨンを使いなさいと指示が
あり、
「春の仲間にはピンク色で○を、夏の仲間には青色で△をつけなさい」
といったコメントが、スピーカーから流れてきます。
これが、設問です。
一回きりで、後は、静かに時は流れるだけです。
当然、時間は限られています。30秒ぐらいで解答します。
「春は、○だったかな?」
などと悩んでいたら駄目です、そんな余裕はありません。
「何かいっていたな?」
などとぼんやりしていると、最悪の状態になってしまいます。
設問を聞き逃せば、それでおしまい、ゲームセットです。
設問は、どこにも書かれていないからです。
前にも紹介しましたが、中学、高校、大学の試験のように、わからない問題は
飛ばしておいて、
「後でやろう!」といったことは、絶対にできません。
 
そういったことを考えれば、いちばん厳しい条件の試験ではないでしょうか。
指示を正確に聞き取り、できるだけ速やかに解答しなければ得点になりません。
こんなことはないと思いますが、その時に、ちょっと耳がかゆいと気を散らし
たら、それまでです。時間がくれば、次の問題に移りますから、まさに「待っ
たなし」なのです。
 
さらに、テストが始まると同時に、普段の生活習慣やしつけなど育児の姿勢が
わかります。話を静かに聞く姿勢が身についているか、筆記用具を正しく持っ
ているかなど、いろいろな様子が表れるからです。先程お話した「育児の集大
成」です。単に、常識や記憶力を見ているのではありません。こう考えると、
問題集だけやって「受験準備、こと足れり」とはならないことを、ご理解いただ
けるのではないでしょうか。
 
ところで、ペーパーテストに問題点はないのでしょうか。
ペーパーテストのメリットは、子どものあらゆる能力を判定することはできま
せんが、ある面は確実に評価できることでしょう。しかも手っ取り早いし、試
験官の数も少なくて済みますし、ペーパーに答えが残りますから判定も公平で
す。ですから、ペーパーテストを行う小学校が多いわけです。誤解を招くと困
りますから断っておきますが、他の試験は不公平というのではありません。
 
先程もお話しましたが、ペーパーテストだけを実施している小学校はなくなり
ました。かつて、ペーパーテストだけを実施していた立教小学校は、現在では
ペーパーテストを廃止し、運動テストや制作に加え、ここ数年、シャイな男の
子の苦手な「ダンス」まで取り入れています。なぜでしょうか。
 
以前にお話しましたが、ペーパーテストだけでは、社会性や協調性、自主性、
基本的な生活習慣やしつけなどは判定できないからです。逆に、知的能力だけ
が高い、偏った経験を持つ子の集団になる可能性もあるからです。 
 
あるミッション系の学校の説明会で、こういった話を聞いたことがありました。
ペーパーテストの結果に従って、高得点者から順番に合格者を選んだところ、
早生れの子どもが少なくなり、翌年から生年月日順に切り替えたそうです。当
然でしょうね。4月2日生まれと翌年の4月1日生まれは、学年が一緒です。
1年間の差がありますから、早生れの子には、ハンディキャップになります。
生年月日順は、その配慮があるわけです。願書の受付順や五十音別に受験番号
をつける場合は、年齢の配慮はありません。
初めて、「年齢への配慮をしている」と公表したのは、桐朋小学校ではなかっ
たでしょうか。確か「統計的な処理をしている」と年刊雑誌「桐朋教育」で読
んだ記憶があります。しかし、今では、多くの小学校で月齢への配慮をしてい
ると言っていますから、早生れのお子さんも心配はありませんが、桐蔭学園小
学部のように「募集人員 第1回 男女約80名 第2回 若干名」(平成
29年11月1日現在)といった場合は、男女を問わず、成績順に合格を決め
ますから、注意が必要です。説明会へ参加し、きちんと確かめておきましょう。
 
もう一つ問題があります。
それは、ペーパーテストの対策、受験準備、これが過激になりがちなことです。
試験の難易度が高く、生半可な準備では、とてもクリアできない小学校もあり
ます。きちんとしたカリキュラムのもとに指導を受けているお子さんは、心配
ないでしょうが、少し気になる話を耳にします。幼児教室や塾を掛け持ちする
子もいるようです。指導方針が違っていれば、お子さんは混乱するだけです。
 
たとえば、こんなことはないと信じていますが、数を数える問題で、A教室で
は「線などを引かないで数える」と教わり、B塾では「線を引いて数える」とい
ったように、全く相反する数え方を教われば、迷ってしまうのはお子さんです。
皆さん方は、どちらが正しい指導方法だと思いますか。
 
たくさん受けさせれば効果があるとでも考えているとすれば、それは大きな間
違いです。そういったお母さん方は、うわさにも弱いようで、親子で受験地獄
に陥りがちです。受験地獄など、あるわけはないのですが……。
 
家に帰ると、お母さんが先生です。最近は、お父さんが力を入れている家庭も
増えてきました。 このことです……。ペーパーテストに対する過激な受験準
備、ここに問題があるようです。    
 
次回は、「ペーパーテスト(2)」についてお話しましょう。
お詫び
10月27日(金)に配信しました第17号の下から42行目に、「残念なが
ら大学は、在学生全員が卒業する2016年3月に閉鎖することになりました」
を、「2016年3月に閉鎖されました」と訂正いたします。申し訳ありませ
んでした。
                             藤本 紀元

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>求められる四つのパワー

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第18号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
  • [1]求められる四つのパワー

    過去にNHKの「お入学」の放映で、全国区に昇格したかどうかはわかりませ
    んが、私立の名門小学校の受験騒動、話題になりました。過熱気味であった
    私立志向も、バブル経済が弾けて静かになったようです。しかし、学習指導要
    領も「ゆとりの教育」から「心の教育」に改訂されるなど、公教育の指針は安
    定しないことから、私立志向は根強く息吹いています。

    その証といっては何ですが、埼玉県には、私立は浦和ルーテル学院小学校、
    1校しかありませんでしたが、今では、4-4-4制を導入した開智小学校(岩
    槻市)、水族館とプラネタリウムのあるさとえ学園、英語のシャワーで世界に
    発信を目指す西武学園文理小学校(狭山市)、共学にシフトチェンジした星野
    学園小学校(川越市)と5校になりました。登下校時の東上線川越駅は、スク
    ールバスを待つ西武文理小と星野学園小のかわいい子ども達で混雑しています。
    小江戸と呼ばれている静かな城下町川越の住人である私には、信じられない光
    景です。
     
    さらに、副都心線を利用すると、川越から渋谷まで乗り換えなしで50分、
    青山学院初等部、東京女学館小学校、慶應義塾幼稚舎、聖心女子学院初等科な
    どを受験する子どもたちも増えました。
     
    また、東急東横線が副都心線と相互乗り入れを開始し、元町・中華街まで乗り
    換えなしで行けるようになり、多摩川を境にして不利といわれた横浜地域の
    小学校、横浜雙葉小学校などへの受験も増えているのではないでしょうか。
     
    東京都は53校(東京農業大学稲花[とうか]小学校が平成31年4月に開校
    予定)、神奈川県は28校、千葉県は10校、茨城県には開智望小学校が開校
    し7校と、私学の受け入れ態勢には、目を見張るものがあります。(「お受験
    じょうほう」より)

    そして、書店をのぞくと入学試験問題集も、たくさん売られています。中には、
    「こんな難しい問題、本当にできる子いるのかな?」と、首を傾げたくなるの
    もあります。しかし、問題集を読んでいると、学校側がどのような子どもを求
    めているかがわかってきます。うわさでは、何やら、椎名誠風な表現で照れま
    すが、「頭脳明晰成績優秀名門家庭の子女」だけを求めているといわれている
    そうですが、そんなことはありません。
     
    「知力・徳力・体力・気力が、学齢期にふさわしく、バランスよく育っている
    子」です。この4つの能力は、小学校受験に必要な基本的な力ですが、一朝
    一夕に身につくものではありません。何もできなかった赤ちゃんを、根気よく、
    忍の一字で育ててこられた皆さま方ですから、納得していただけると思います。
    受験準備は、育児と同様、一歩一歩、確実に前進を目指す、地道な努力が必要
    です。
     
    では、学校側は、この4つの能力を、どのように判定しているのでしょうか。

    第1は知力です。
    これについては、わかりやすい解説がありますので紹介しましょう。

     「知能の定義には、いろいろありますが、ここではその中身を、知覚力・
      記憶力・言語能力・数能力・思考力としておきましょう。
      知覚力は、見たり聞いたりするものを、注意深く受け止める能力です。
      記憶力は、覚えこむ力・覚えている力・忘れたものを思い出す力で、
      観察力・弁別力もこの中に入ります。
      言語能力は、語彙力・表現力などです。
      数能力は、数・量・図形・空間に関する能力です。
      思考力は、推理力・構成力・判断力(洞察力・見通す能力)などを含み
      ます。
      思考力には、答えをいくつも考えられる拡散思考能力(創造的思考力)
      もあります」
      「ママ、生まれたらこんなふうに育ててね」 P224
       (家庭教育システム研究会 著 横山ふさ子 画 サンマーク出版 刊)

    「画」とありますように、この本は漫画です。サブタイトルが「赤ちゃんは親
    を選べません」と、何とも厳しいのです。このタイトルに惹かれて買ったので
    すが、内容はわかりやすく、これからママになる方に推薦したい本の一冊です。

    第2は徳力です。
    これは言うまでもなく、社会性や協調性といった「集団生活への適応力」です。
    集団生活は人との関わりの中で培われていくものですから、自主的に取り組む
    姿勢や自身をコントロールする自己統制力が養われてきます。
    家では許されることでも、集団生活では認められないことを、幼稚園や保育園
    での生活を通して経験し、少しオーバーではありますが、「共生、共に生きる
    こと」を学んでいるはずです。
    グループ別に行われる行動観察系のテストや運動テストなどで、日常の生活環
    境や体験が姿を現します。過保護であればわがままに、過干渉であれば消極的
    な態度になりがちです。

    また、一つの例として、ペーパーテストでも、指示されたことをきちんと守ら
    ないと、大きなマイナス点になります。
    「始め!」 と言われる前に始めてしまったり、「止め!」 と言われても止め
    られなくては、人の言うことを聞く姿勢ができていないと判定されるでしょう。
    規則や約束を守ることは、集団生活をスムーズに進めるために、欠くことので
    きないルールです。
    公開模擬テストを受けて、「社会性や協調性に問題あり」とチェックが入った
    場合は、通っている幼稚園や保育園の先生に相談しましょう。
    「少し、問題がありますね!」
    といった返事があった場合は、「大いに問題あり!」と受け取り、お子さんを
    取り巻く環境を、ご両親で見直す必要があります。多くの場合、ご両親の育児
    の姿勢に、その原因があるからです。

    第3は体力です。
    指示を理解し体で表現する理解力、機敏性や俊敏性を問う運動能力、どれだけ
    頑張れるかといった持久力や耐久力などが判定されます。
    もちろん、通学に必要な体力が培われているかも大切なポイントになります。
    もやしっ子を鍛え直すために始めた暁星小学校のサッカーを持ち出すまでもな
    く、現代っ子はスタミナ不足です。都会から原っぱが姿を消し、車が子どもの
    足代わりとなっている生活が、スタミナをつける源を奪っているようです。

    スタミナ不足は、単に体力的な面だけではなく、持久力や耐久力を培う「頑張
    る意欲」にも、大きな影響を与えていることを、もっと真剣に考えるべきでは
    ないでしょうか。集中力に欠け、すぐに飽きてしまうお子さんは、体力不足に
    も原因があるとも言われています。

    5分も歩かない内に「おんぶ!」と言うようでは心配です。夏休みから秋の試
    験当日まで、大変なエネルギーを必要とします。それをクリアしなければ、小
    学校の試験に挑戦できません。
    ボールつきや縄跳びは、全身を使いますし、微妙なバランス感覚を養う運動で
    す。目標を立てて挑戦し、続けることで力がつく、「持続こそ力を育む」こと
    を、体験を通して学習させるべきだと思います。お子さんの運動能力をチェッ
    クし、問題があれば、お父さんの出番です。
          
    第4は気力です。
    まだ、実感はわかないかも知れませんが、5歳の秋を制する決め手は、「気力」
    です。 そして、これだけは、何十冊の問題集をこなすだけで身につくもので
    はありません。本人の自覚です。本人にやる気力がわかなければ、本当に頑張
    る力はつきません。モチベーションを上げる、これも、ご両親の育児の姿勢と
    深い関わりがあります。
    今年の早稲田実業学校初等部の説明会で校長先生は、「学校見学会には、是非、
    お子様と一緒に来てほしい。この学校へ行きたいとお子さんのモチベーション
    を上げることができるからです」とおっしゃっていましたが、オープンスクー
    ルを実施する学校が増えてきましたから、こういった機会を利用することも大
    切ではないでしょうか。
    ところで、過保護や過干渉な環境で育てられていると、白百合学園小学校、立
    教女学院小学校、光塩女子学院初等科のように、ペーパーの枚数が多く、限ら
    れた時間内に取り組む試験には、俊敏に対応できません。
    また、かつて慶應義塾幼稚舎が出題した、イーゼルを立てて絵を描くといった、
    初めて経験することには、手が出ないでしょう。

    成蹊小学校のように、反復運動を繰り返す運動テストに耐えられないと思いま
    す。

    私が言う気力とは、自分一人でやり遂げた体験、体験学習を豊富に積んでいく
    ことから身についた「意慾」のことです。
    ご両親が失敗を恐れずに、積極的にチャレンジさせ、自立心を身につけるよう
    に心がけていれば、自ずと備わってくるものです。ご両親は、叱ることが少な
    く、励ます言葉が多く、大らかな心を持っているはずです。お子さんのお手本
    は、ご両親です。そういったご両親であれば、お子さんもできないからと言い
    訳をすることもなく頑張ります。むやみに叱らないご両親からは、相手を思い
    やる心が育ちます。

    誤解されては困りますが、「何事にも叱ってはいけない」と言っているのでは
    ありません。約束を守らない、嘘をついたときなどは、真剣に叱ります。「叱
    るべきときは叱り、褒めるべきときは褒める」ご両親のことです。

    自分でやり遂げた経験がたくさんあると、達成したときの快感を味わっていま
    すから、何かに取り組もうとする意欲が育っています。
    そして、いろいろなことを体験しているお子さんは、過去に出題された問題集
    をやってみると、これと同じことを、普段、家庭や幼稚園で、一人遊びや仲間
    遊びを通して、何らかの形でやっていることに気づくはずです。

    幼児を対象にした試験は、大学などの入学試験とは違います。誤解を恐れずに
    いえば、必要なのは、記憶だけに基づいた知識の量ではなく、体験をふまえて
    培われた知恵の量だと思います。

    すでに、公開模擬テストを受けられた方でしたら、ご存知のように、テストの
    出題範囲は、ほとんどの場合、以下の10項目になっているはずです。

     (1)話の記憶 (2)数量  (3)常識  (4)推理・思考 (5)記憶力 
     (6)構成力  (7)巧緻性 (8)社会性 (9)言語    (10)運動

    先にあげた4つの力を、ペーパーテストや行動観察、面接を通して、こういっ
    た項目に分けて判定しているわけです。小学校側も、この10項目内で判定し
    ていると思います。来年の春には発売される今年度の問題集をお買いになると、
    納得できるでしょう。10項目については、12月以降に解説する予定です。
          
    以上の4つの力に加え、慶應義塾幼稚舎、桐朋小学校、桐朋学園小学校などを
    除き、ご両親には面接があるわけです。その学校を選んだ理由をきちんと話す
    ことで、合否の判定が行われます。小学校の入学試験は、試験を受けるのはお
    子さん自身ですが、「判定されるのはご両親の育児の姿勢である」と言われる
    のは、こういった仕組みになっているからです。推薦制度を取り入れる学校も
    増えてきましたが、その条件は、やはり、育児の姿勢を重視しており、決して
    安易なものではありません。

    最後に、東日本大震災は、電車通学する子ども達に大きな課題を与えました。
    暁星小学校の説明会では、生徒全員の寝袋を用意していることや、慶應義塾幼
    稚舎では、プールの水を飲料水に還元できる機器や、自家発電装置を設置した
    話などもあり、どこの学校も十分な対策を立てていると説明していますから、
    心配はないでしょう。

    今、子どもたちに求められているのは、災害時に対応できる気力と体力です。
    東日本大震災が起きた年、成蹊小学校の説明会で8時間かけて自宅にたどり着
    いた、1年生の書いた作文を披露しましたが、親切な女性3名の温かい応援が
    あったとはいえ、まさに、幼いなりに、気力と体力を振り絞った「自奮、自励」
    の体験談でした。
    来年の学校選びには、登下校時に地震が起きたことを想定して、それに対処で
    きる気力と体力を充実させる育児を心がけることも、学校選びの大切な条件に
    なるのではないでしょうか。
          
    次回からは、実際に行われている入学試験についてお話しますが、城山三郎氏
    の著作、「素直な戦士たち」ではありませんが、かなり、すごいことをやって
    います。
    しかし、きちんと段階を踏んで学習し理解していけば、そんなに心配するもの
    ではありません。
    そのためにも、まず、試験の形式から説明しましょう。
     (次回は、試験の形式についてお話ししましょう)

      注「素直な戦士たち」 城山三郎 著 新潮社 刊 昭和53年発売 
          ※内容は小学校の受験だけではありません。


さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>なぜ、ペーパーテストを行わない学校が増えたのでしょうか

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>
            第17号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
なぜ、ペーパーテストを行わない学校が増えたのでしょうか
 
いささか古い話で恐縮ですが、平成4年の秋のことです。
当時、大手の幼児教室で、志望校別指導部門の慶應義塾幼稚舎を担当していま
した。試験を受けてきた子ども達が、こういったものです。
「先生、ペーパーは1枚だけでした」               
事実、その年のペーパーテストは、「話の記憶」1枚だけでした。      
                                
同じ年の12月のことです。                  
今度は、お茶の水女子大学附属小学校の試験を受けてきた女の子が、      
「先生、試験はありませんでした」                
正しくは、「ペーパーテストはありませんでした」ですが、正直なところ、びっ
くりしました。幼児教室で志望校を担当している者にとり、傾向を読めなかっ
たのですから、これほど恥ずかしい話はありません。名誉挽回とばかりに、そ
の原因を探してみました。          
 
この年から新しい学習指導要領が実施され、同時に幼稚園の保育も「幼稚園教
育要領」の改訂が行われ、今までの一斉保育から自由保育となり、一人ひとり
の個性を伸ばしていく保育に変わりました。ですから、皆さんのお子さんが通
っている幼稚園の保育は自由保育で、ここに注目してみると、おぼろげながら、
ペーパーテストを廃止した理由の一端がわかってきたのです。
 
ご存知のように、自由保育といっても自由奔放、何でもありの保育ではありま
せん。一口に言えば、みんなで一斉に同じことを強制的にやるのは止め、自発
的に活動できるように導く保育のことです。例えば、知識や理解力を培うにも、
自分自身で考えたり、工夫する機会や経験をたくさん持たせたり、自分勝手な
考えではなく、客観的なものの見方や考え方を身につけるように指導する保育
のことです。
 
もっと簡単に言えば、一斉保育は他律の保育で、自由保育は自律の保育のこと
です。他律と自律の保育については、わかりやすい歌があります。以前にも紹
介しました文部省唱歌の「雀の学校」(清水かつら 作詩 広田龍太郎 作曲)
です。
 
 チイチイパッパ チイパッパ       雀の学校の 先生は 
 むちを振り振り チイパッパ       チイチイパッパ チイパッパ
 生徒の雀は 輪になって         お口をそろえて チイパッパ
 まだまだいけない チイパッパ      もう一度一緒に チイパッパ
 チイチイパッパ チイパッパ
 
先生がムチを振りながら、「こっちを向きなさい!」とやるのが他律の保育で、
自由保育にはムチを持った先生はいません。こういった保育内容をふまえ、こ
こからは私の勝手な解釈ですから、深くお考えにならずに、読み流してくださ
い。
 
新指導要領の狙いは、偏差値教育の弊害などを見直すことでした。
大胆に言えば、今までの学習指導の基本的な考え方は、ペーパーテストのよう
に持ち点を100として、「これもできない、あれもダメ」と点数を引く減点方
式であり、主に知力だけを判定したものでした。改訂された「幼稚園教育要領」
では、持ち点ゼロから始め、子ども一人ひとりの個性を見極め、「これもできた、
あれもいいぞ」と点を積み重ね、合計で何点取れたかと点数を積み重ねていく
保育に変えましたが、ペーパーを使わない行動観察型のテストは、この加点方
式なのです。
 
ペーパーテストは、取れた点数で子どもの限られた能力を評価しますから、個
性の出る幕はありませんが、行動観察型のテストは、絵を描いたり、自分の意
見を発表したり、課題に取り組む子ども達の様子を観察し採点しますから、プ
ロセスを重視し個々の能力を評価します。つまり、個性の尊重です。
 
また、こんな定義はありませんが、計算の問題から考えてみました。ヒント
になったのは、「ママ、生まれたらこんなふうに育ててね」(家庭教育システム
研究会 著 横山ふさ子 画 サンマーク出版 刊) の育児の本で、「画」と
あるように漫画です。
1+9=□は、答えは1つしかありませんから、全員で同じことに取り組む集
中思考型保育、□+□=10は、答えが11通りありますから、一人ひとりを
育てていく拡散思考型保育と考えると、
 一斉保育(他律の集中思考型保育)→減点方式→ペーパーテスト
 自由保育(自律の拡散思考型保育)→加点方式→行動観察型テスト
となり、幼稚園の保育の方針が、他律の一斉保育から自律の自由保育に変わっ
たことから、小学校の入学試験の形式も減点方式だけではなく、加点方式を加
えたと言えるのではないでしょうか。
 
ペーパーテストを実施している学校も、制作や課題遊び、自由遊び、運動テス
トなどを通して、社会性や協調性など集団生活への適応力を評価、採点し、バ
ランスの取れた成長をしているかを判定しています。ですから、入試に必要な
知識なるものを、記憶だけに頼って詰め込む知育偏重型の受験対策は、どこの
学校からも歓迎されないと言えるわけです。
 
前回でもお話ししましたが、現在、国立附属校では、筑波大学附属小学校を除
き、お茶の水女子大学附属小学校、東京学芸大学附属竹早小学校等はペーパー
テストをやっていません。私立校では、慶應義塾幼稚舎、青山学院初等部、学
習院初等科、成城学園初等学校、桐朋学園小学校、川村小学校などもやってい
ません。(平成28年11月現在)
 
おもしろいのは、以前は運動テストもなく、ペーパーテストしかやっていなか
った立教小学校が、今ではペーパーテストを廃止して行動観察型に切り替え、
運動テストはもちろんのこと、男の子が苦手とするダンスまで取り入れていま
す。校長先生は学校説明会で、文言は正確ではありませんが、「私学がよい子を
取り合った時期があったが、それは間違いでした」と指摘され、翌年の説明会
では、「取りっこではなく分けっこの時期に入った」とおっしゃっていました。
       
少し古くなりますが、「ペーパーテストを廃止した理由」を公表した学校があり
ます。慶應義塾幼稚舎の舎長が、以前、こうおっしゃったのです。これはわか
りやすい話ですから紹介しておきましょう。余談になりますが、舎長は校長の
ことで、東洋英和女学院小学部、青山学院初等部は部長、学習院初等科は科長、
光塩女子学院初等科は校長、国府台女子学院小学部は副学院長の名称となりま
す。
 
「受験という現象がある以上、その競争の社会の中で、人より抜きん出て勝
利を占めようと、どんどんエスカレートします。競争社会は、結果を争うわけ
です。だから、私たちは、結果を争うようなテストをしません。結果を点数に
直して、点数で序列をつけるような教育をしていない。点数で子どもの序列を
しないということは、ペーパーテストはしませんというのが、一番わかりやす
いということです」                              
(週間ポスト 平成6年4月3日号)
                              
昨年、辞任されて教員に復帰された加藤三明元舎長は説明会で、毎年「幼稚舎
の教育目標は、他人との競争ではなく自分との戦いである」とおっしゃってい
ました。
             
さらに注目したいのは、東京女学館小学校です。
平成12年に就任された田浦桂三校長(同15年に退任)は、面接と推薦状だけ
で入学を決めるAO方式(アドミッションズ オフィス)を始めました。文言
は正確ではありませんが、「受験のために子ども達に大きな負担をかけたのは、
塾や親の責任ではなく、そういう環境を作った学校にある」と言い切った方で
す。募集人員80名中、AO方式20名からスタートし、平成27年10月現
在、AO方式45名(内3名「国際枠」)、一般入試35名になっています。「や
がてはすべて、この方式に変えていきたいと」先生は抱負を語っていましたが、
もし、これが実現すると、「私学もやがて抽選で!」といった夢のような話……
まあ、夢でしょうけれど。子ども達のために頑張ってほしいと期待しています。
残念ながら大学は、在学生全員が卒業する2016年3月に閉鎖されることに
なりました。
 
ところで、皆さんご存知のごとく、平成14年度から実施されていた学習指導
要領ですが、学習内容が削減された問題などを含め、早々と改訂されました。
しかし、すべてが悪かったわけではありません。「ゆとりの教育」を目指し、私
学の大きな特徴であった週五日制、英語教育も始まりました。少人数制に至っ
ては、私立の小学校は都心の公立校にかなわなくなっているでしょう。この状
態を「公立校の逆襲が始まった」と、東洋英和女学院小学部の寺澤東彦前部長
は説明会でおっしゃっていました。ですから、私学には脅威でもあったわけで
す。
 
事実、日本女子大学附属豊明小学校、立教女学院小学校、東洋英和女学院小学
部、青山学院初等部、成蹊小学校、昭和学院小学校、日出学園小学校、国府台
女子学院小学部など、最近の私学の環境整備には、目を見張るものがあります。
 
また、桐朋小学校は1クラス24人、成蹊小学校では4年生まで1クラス28
人、日出小学校は2年生まで25、26人編成の少人数制を実施するなど、私
学ならではの対策が顕著になっているのも事実です。
 
創刊号でも紹介しましたが、2013年に慶應義塾横浜初等部、2014年4
月には茨城県取手市に江戸川学園取手小学校、そして2015年4月には神奈
川県藤沢市に日本大学藤沢小学校が、茨城県つくばみらい市には開智望(のぞ
み)小学校が開校され、2016年4月には千葉県流山市に国際暁星流山小学
校が開校しました。受験者が減る中で、なぜ新しく私学が創立されるのでしょ
うか。誤解を恐れずに言えば、画一的な教育よりユニークな教育環境で、わが
子を学ばせたいと希望する保護者が増えているからではないでしょうか。
 
そこで問題になるのは、志望校の選び方です。
それは何かと言えば、小学校選びは聖書の「始めに言葉ありき」ではありませ
んが、「始めにご家庭の教育方針ありき」であるべきです。これが「始めに名門
校ありき」では、かつてバブル経済全盛期の頃、マスコミがお受験騒動と指摘
したように、ブランド志向によって起きた「受験戦争の低年齢化」、「幼い子ど
もを受験戦士に仕立てていいのか」などと批判の対象になりかねないからです。
本当は、こういったことが起きること自体、異常なのですが、いわゆる「受験
地獄」に陥らないためには、ご両親でよく話し合いをし、受験に取り組むこと
が大切です。
 
小学校の受験は、前回お話ししたスケ―ジュールをもとに、慎重に計画を立て、
「ゆっくり、じっくり、しっかり」と、ゆとりをもって挑戦するものであるこ
とを、肝に銘じて頂きたいのです。
(次回は、「求められる4つのパワー」についてお話しましょう)

このページのトップへ