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めぇでるコラム

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さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[4] 数量に関する問題(2) 

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        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第31号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
★★入試問題を分析する★★
[4] 数量に関する問題(2)  
 
[相談会速報]
 中央線沿線 私立小学校合同相談会
  日時 2月11日(日) 午前10:00~15:00分
  会場 武蔵野東小学校
     (JR三鷹駅下車 バス10分 西武線柳沢駅下車 バス10分)
      参加校、イベントの内容、アクセスの方法など、詳しくはホーム
      ページをご覧ください。
 
「第33回 東京都私立小学校作品展」へ行ってきました。今年も学習院初等
科の作品が良かったですね。
タイトルは「魔法の世界」。1年生は「魔法の帽子」、3年生は「空飛ぶ魔法」、
5年生は「魔法の道具」、6年生は「魔法のいろはかるた」、子ども達の豊か
な想像力は、何時見ても素晴らしいですね。いろはかるたをもじった、「犬も
歩けば札束見つける ワン サカ マネー」「地震 かみなり 家事しろおや
じ」「鳴かぬなら 笑ってしまえ ホトトギス ハハハッハ」「柿食えば 金
が出るなり 法隆寺」など読んでいて笑いが止まりませんでした。
川村小学校の「酉の市の熊手」、早稲田実業学校初等部の粘土で作った様々な
「十二支の人形」、これは数が凄い、当然ですが同じものはありませんでした。
年中行事などを素材にしているところが嬉しいですね。
そして、昭和女子大学附属小学校の「針金による一筆書」、100センチから
400センチの長さの細い針金を、ラジオペンチを使って製作したもので見事
でした。400センチの作品、細かいブローチのようでしたが、自分で絵を描
き、それをもとにペンチで曲げて作る、子どもの頃やった記憶がありますが、
これは難しいです。
もう10数回参加していますが、毎年、子どもの感性には脱帽しますね。(感謝)
 
ところで、2月14日はバレンタインデー。3世紀頃のローマでは、戦士の戦
意に影響があると考えられ若者の結婚を禁止。それを哀れと思ったバレンタイ
ンは、密かに結婚をさせていたのが発覚し、処刑された日が2月14日。その
殉教の日がバレンタインデー。チョコレートを送る習慣の発祥地はイギリス。
日本では、1936年に神戸のモロゾフ洋菓子店が、1958年に新宿の伊勢
丹が「バレンタイン・セールス」のキャンペーンを行ったが、結果は今一。広
まったのは1970年頃からだそうです。(「言語由来辞典」より要約)
1970年、私は30歳ですから、チョコレートをやり取りする習慣はなかっ
たわけで、思い起こすと、家内からではなく、長女から貰ったのが初体験でし
た(笑)。
 
[掛け算]
次は掛け算です。
「5人の子どもにリンゴを2つずつあげるには、いくつあればいいですか」
 
スケッチブックに○を5個書き、その下に○を2個ずつ書きます。
 
 子どもの数    ○   ○   ○   ○   ○ 
 与えるリンゴの数 ○○  ○○  ○○  ○○  ○○  合計10個
 
幼児は、[2×5=10]で解くのではなく、○を2個ずつ書き終えたところ
で○を数えて、リンゴ10個と答えがでます。
3個の場合は○を3個ずつ、4個の場合は4個ずつ書くわけです。
これが幼児の掛け算の解き方です。
 
[割り算]
次に2枚の皿を用意します。
「それじゃ、お母さんと同じ数に分けるには、どうしたら、いいの?」
18個のクッキーを、お母さんの皿、自分の皿と、1つずつ分ければ答えがで
ます。
「お母さん、9個ずつです」
「ピン、ポン! すごい! それじゃ、お父さんと3人で分けたら、いくつず
つになりますか」        
もう1枚皿が必要になりますが、分け方は同じで、3枚の皿に1個ずつ分けま
す。
「お母さん、6個ずつですね」
こうなります。
これをスケッチブックに書いて解いてみましょう。
 
 クッキーの数 ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ 
        ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○    ○  
                              合計9個
 
分ける時に 2人では2個、3人では3個、4人では4個ずつ減っていくこと
に気づかせます。
すると、2人で分ける時は2個ずつ、3人で分ける時は3個ずつ、4人で分け
る時は4個ずつ指で押さえ、1人分だけ○を書いていけば、答えの出ることが
わかります。
 
「12個あるクッキーを3人で分けると、1人いくつずつになりますか」
といった問題のときに、3個ずつ指で押さえながら、1人分だけ〇を書いてい
けば答えが出ます。
 
○○○ ○○○ ○○○ ○○○
○   ○   ○   ○
 
〇を4つ書いたところでクッキーはなくなるので、答えは4個であることがわ
かります。                           
幼児の割り算は、[12÷3=4] と答えが出るのではありません。 
書いた○を数え、そこで「4個」と答えがわかるのです。
これが幼児の割り算の解き方です。
 
このように数の問題は、数字や記号を使い、加減乗除の四則算で解くわけでは
ありません。            
直感で数の多少を見極め、次に一つ一つを対応させ正確な違いを理解し、そし
て掛け算、割り算の基本的な解き方を学ぶ、これが幼児の数の学習です。
       
さらに、10は1と9、2と8、1と2と7といった数の合成、分解がありま
すが、難易度の高い問題になると、20までの合成分解が理解できていないと
解けないものもあります。
10は1と9、2と8と、単に記憶させようとするより、おはじきなどを10
個用意し、実際に分けさせてみると、その仕組みがわかるものです。
まだ、この時期では早いですが、やがてそういったことも学ぶことを覚えてお
いてください。
 
おはじきなどの具体物を使うと、難しいことも簡単に理解できます。
かつて、ある学校で「12個のミカンを何人で分けることができますか」とい
った問題がありました。
子ども達に挑戦させると、「2人、3人、4人、6人」と答え、12人で分け
られると答える子は、ほとんどいませんでしたが、おはじきを12個と皿を
12枚用意しておくと、1個ずつ分けることも理解できたものです。
この問題は、12の約数を見つけるのと同じですから、園児が、とんでもない
難しいことを、平然とやっているのには驚かされますね。もっとも子ども達は、
約数の何だかを理解しているわけではなく、出題の意図もそこにあるわけでは
ありません。面白がって、こじつけているだけですが(笑)。
   
また、数字は抽象的なものです。 
[5]と数字だけでは、幼児には何のことだかわかりません。 「リンゴが5」
となって、初めて、[5]という意味がわかるのです。その心は、リンゴが5
個、頭に描かれるからです。前にもお話しましたが、抽象化した○をリンゴに
置き換えると、物と数が一致し、具体的になるわけです。 
 
小学校の算数は、○を数字で表すことから始まり、数字を使った計算は、「合
わせて」「多少」「全部で」「分ける」といった言葉の代わりに[+-×÷]
の記号を使い加減乗除を習うわけです。    
ですから、幼児には、数字や記号を使った計算は必要ありません。
大切なのは、数の概念、意味であり、計算の仕組みがわかることです。
数と接する機会は、日常生活の中にたくさんありますから上手に使いましょう。
少し注意をすれば、教材は周りにいくらでもあります。 
 
最後に、幼児特有の考え方を紹介しておきましょう。
幼児にメロン5個とイチゴ5個を比べさせると、メロンの方が多いと答えたり、
ばらばらに置かれたリンゴ5個と一ヶ所にまとめて置いたリンゴ5個では、ば
らばらに置かれたリンゴの方が多いと答えることがあります。
前者はメロンの大きさにこだわり、後者は広がって置かれたことに目を奪われ
たからですが、「ものは同じ数であれば、大きさが違っていても、一ヶ所にま
とめて置かれていても、どのような位置や方向にばらばらに置かれていても、
数は変わらない」ことを教えてあげましょう。
これを「数の保存」といいますが、言葉はご両親が知っていればよいことで、
お子さんに教える必要はありません。
 
  (次回は、「数量の問題(3)」についてお話しましょう)
 

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さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[3] 数量に関する問題(3)

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        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第32号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★★入試問題を分析する★★
 [3] 数量に関する問題(3)
 
     
[相談会情報]
 千葉県私立小学校フェア
  日 時 2月25日(日) 9:40~13:40
  場 所 昭和学院伊藤記念ホール
        参加校、イベント、スクールバスの時刻など、詳しくはホー
        ムページをご覧になってからお出かけ下さい。
        今年は13:40までです。
 
昨年の今頃でした。
芦田愛菜ちゃんが、女子学院、慶應義塾中等部に合格。何しろ慶應中等部は偏
差値63で、御三家の上にいる学校。募集人員50名、東大へ入るより難しい
そうで、ご存知のように慶應へ入学。ネットで知ったのですが、愛菜ちゃんの
支えになったのは王ソフトバンク球団会長の明言、「努力は必ず報われる。報
われぬ努力があるとすれば、それはまだ努力とは言えない」。お父さんに教わ
ったとか、私と同様、お父さんも王さんのフアンだったのでしょうか(笑)。
 
 
[量の問題]
 
辞書を引くと、「計って決められる、かさ、容積、軽重、大小、多少等」
(「岩波国語辞典」より)とありますが、これに、ひもや鉛筆、国旗を掲揚す
るポールなどの長短を加えれば、入試に対応できるでしょう。
 
また、実験です。
同じ形をした容量も同じコップを2個用意し、ジュースを片方に少し多めに入
れておき、「多い方、飲んでも、いいですよ」といったとき、サッと多い方に
手が出れば、量に関する概念も順調に発育しています。数と同じように、直感
で見分けられることが大切です。「直感力は、経験を積み重ねて培われる力」
であることを忘れないでください。    
                                 
こういった問題があります。        
             
 (形も、大きさも、高さも、底面積も違うコップが3つ並んでいて、それ
  ぞれに、水が入っている絵がある)
 
  ◆水が、一番たくさん入っているコップに〇を、一番少ないコップに×
   をつけなさい。
 
これは難しいですね。                
ほとんどの子ども達が、たくさん入っているように見える底面積の狭い、細長
い背の高い形のコップに〇をつけ、少ししか入っていないように見える底面積
の広い、横幅の広いコップに×をつけがちです。かさのある方が、たくさん入
っているように見えるからですが、これも実験するしかありません。       
 
上の条件に合った3つのコップと同じ形のコップ3個、お茶など色のついてい
る水を用意し、同じ形のコップ3つに同じ量だけ水を入れ、入っている水の量
は同じことを確かめさせてから、条件の違うコップに、それぞれ入れ替えてみ
ます。
底面積の広いコップと狭いコップとでは、明らかな差がでますが、入っている
水の量は全部、同じです。         
 「不思議だな、お母さん。どうして、こうなるの?」             
底面積が広いほどたくさん水が入る、容量も大きくなることを説明してあげま
しょう。
これは「量の保存」といって、見た目は変わっていても、元々の量は保存され
ているからですが、「数の保存」と同様、言葉を教えることはありません。
       
このような問題もあります。
 
 (3つのコップの中に、大きさの違う丸いガラス玉が、1つずつ入って
  いて、コップの水の量は、みんな一緒になっている絵が描いてある)
 
  ◆この中で一番たくさん水が入っているコップに〇、一番少ないコップ
   に×をつけなさい。
 
これなどは、子どもは見ているはずです、おふろに入ったときです。
 「お父さんが入ると、どうして、お湯があふれるのかな?」
 「……かな?」というアンテナを張っている子は、すぐわかります。
 
量も直感で多少を判断し、難しい問題は、必ず、実験で確かめることです。
これが、小学校へ入ると、リットル、デシリットルと正確に量を計る勉強に進
んでいくわけです。
ボールなどの大小、ひもなどの長短、旗を立てたポールの高低も同じです。や
はり、見た感じ、直感力で判断できることが大切です。
その違いを見極める力が、センチメートル、メートル、キロメートルと、正確
に長さを計る勉強に、軽重は、グラム、キログラムと量を正確に計る勉強につ
ながっていくわけです。
 
 
[重さ比べ]
 
しかし、軽重、重さ比べは、直感で判断するのは難しいでしょう。
しかも、問題集だけで教えると、幼い推理力では、混乱しがちですから無理は
禁物です。
 
こういった問題です。
 
 (パンダとくまとうさぎが、シーソーにのっている絵があり、パンダとく
  まではパンダの方が下がり、くまとうさぎではくまの方が下がっている) 
 
  ◆一番重い動物に〇、一番軽い動物に△をつけなさい。               
 
重さ比べの定番的な問題です。
「パンダとくまではパンダが重く、くまとうさぎでは、くまの方が重い。故に、
パンダが一番重くて、うさぎが一番軽い」と説明しても無理でしょうね。
 
まず、3つの重さの違うものを手に持って、重さの順番に並べてみます。
できれば、天びんばかりを作り、手で持って判断したものと、合っているかど
うかを確かめるとわかりやすいはずです。
  AとBを比べるとAが重い。 A>B
  BとCを比べるとBの方が重い。 B>C
  ここでAが一番重くて、Cが一番軽いことがわかります。 A>B>C
しかし、BとCを比べてCの方が重かったら、AとCを比べて決着をつけます
から、これが面倒です。
さらに、比べる物が4つ、5つと増えてくると、難しくなります。
1つ1つ、順番に比べて、納得できるまで、根気よくやることです。
 
その納得させる方法ですが、軽重を勝ち負けに置き換えると、子どもは興味を
示します。
パンダとくまではパンダが重いからパンダの勝ちで○、くまは●。
くまとうさぎでは、くまの方が重いからくまの勝ちで○、うさぎは●。 
最後に、パンダとうさぎは、パンダの勝ちで○、うさぎは●。    
結果は、パンダは○○で2勝、くまは○●で1勝1敗、うさぎは●●で2敗。                 
好奇心を刺激してあげる、遊びの中での学習ですね。          
                  
おもしろい子がいました。
パンダ、コアラ、リスの3匹が重さ比べをする問題です。
「パンダが2回下がって、リスが2回上がっているから、パンダが一番重くて、
リスが一番軽いのです」 
お母さんに教わったそうです。理屈はそうですが、こういう教え方は、どうで
しょうか。シーソーの上がり下がりだけ見て判断するのは、直感力ではなく、
受験用のテクニックですね。
 
「そうか、こうだな! こういうこともいえるぞ!」
1つ1つ比べ、試行錯誤を積み重ねて、自分で見つけたのであれば問題ありま
せん。考える力もつき、考える楽しさも学習しているからです。出発点で楽を
すると、応用力は身につきませんし、小さいときから、簡単に答えだけを見つ
ける訓練は、やるべきではありません。
 
簡単な問題から難しい問題へ、ステップをきちんと踏んでいくことが大切です。
そして、正解であれば○を付け、それで終わらせずに、比較する段階を言葉で
いえるようにしておきましょう。言葉で表現できる、これは、とても大切なこ
とです。きちんと理解できていれば、説明も適切なはずですから、発表力も身
についてきますし、それが個別テストや行動観察のテストに対応できる力を身
につけることにもなっているからです。
 
 
[空間の問題]
 
図形は、[6]の構成力で触れることにして、最後に、空間について説明しま
しょう。
これも難しいです。
 
上下、左右、前後の関係です。 
前後は、幼稚園でも整列することで学んでいますから、わからない子は、あま
りいないようです。  
こんな問題があります。
 
 (各階に5つずつ部屋がある5階建てのマンションが描かれている)
 
  ◆キリンさんは、三階の左から三番目のお部屋です。キリンさんのお部
   屋に○をかきましょう。         
 
子ども達には、上下は何とかなるのですが、左右が難しいですね。
年長になっても、左右の区別のおぼつかない子が、かなりいます。                                       
左の薬指にピンクのリボンつけていた女の子がいました。         
「先生、こっちが左ですよね!」
かわいいではありませんか。お母さんの工夫した、やさしい気遣いが伝わって
きます。           
                                  
左右の確認がきちんとできてから、問題集に取り組みましょう。
基本的な準備をせずに、プリントだけで「左から……、上から……」とやると
混乱しがちなのです。
 
□□□□□ こういった図を描いて、一番下、下から2番目(上から2番目)、
□□■□□ 一番上、左から(右から)何番目、左端、右端を確かめましょう。
□□□□□
 
少し難しいかもしれませんが、下の図のように、■を中心に左右、上下、左斜
め上、左斜め下、右斜め上、右斜め下を確認しておきましょう。  
 
□□□
□■□
□□□
 
幼児の学習は、生活と結びついていると、スムーズに対応できるものです。  
生活に必要なものであれば、喜んで挑戦するはずです。お手伝いをさせながら、
学習できることがあります。          
たとえば、お子さん用の整理ダンスを利用して、たたんだ洗濯物を入れさせま
しょう。                 
「ハンカチは、一番上の左から二番目に、シャツは、上から三番目の右端にし
まってください」
女の子であれば、お母さんの手伝いをしながら整理の仕方を学ぶこともできま
す。
 
まだあります。毎日、幼稚園へ行くときに握手をしましょう。
「右手で握手!」といって、さっと右手を出してみましょう。
お子さんも右手でなくては握手できません。              
間違えたときに、こっちが右手であると学習できます。         
今日は右手なら、明日は左手と続ければ、いつのまにか習慣になります。 
「サユウベンベツ(左右弁別)?」
大人でも首を傾げるような言葉を使っていると、混乱するだけでしょう。
 
幼児の学習は、生活の中で、楽しみながら身につけていくことが大切です。
 
(次回は「常識の問題」についてお話しましょう)
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[4] 数量に関する問題(1) 

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        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第30号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★★入試問題を分析する★★
[4] 数量に関する問題(1)  
 
数量の問題というと、「計算ですね!」と勘違いするお母さん方が、かなりい
るようです。確かに計算は算数の一部の領域ですが、それが全てではありませ
ん。学校側が求めている数量は、数や量の概念、図形や空間の分野まで広範囲
にわたっています。
 
「算数は計算」と考えると、文章題の苦手な子になりがちのようです。計算は
基本ですから、きちんと勉強しなければいけませんが、算数の学習の目標は、
四則算を応用し文章題を解く力を身につけることです。文章題は「文を読み取
る力、読解力」が求められていますから、国語力を充実させることが大切だと
思います。国語力とは、「読む力」「書くための力」「聞く力」「話すための力」
「総合的国語力」の5つの能力で、この能力を客観的に測るのが、2007年
にスタートした「国語力検定」です。
 
「年長さんでも、つるかめ算が解けます」というと、「ご冗談を!」と思われる
かもしれませんが、数感のところで紹介しました香川大学名誉教授の小林一宏
先生から教わったもので、加減乗除ができなくても○とマッチ棒だけで解ける
のです。30数年前でしたから、まだマッチは手軽に手に入りましたが、今は
どうでしょうか。爪楊枝でやってみましょう。
  
 つるとかめが合わせて5匹いて、足の数は16本です。つるとかめは、
 何羽、何匹ずついるでしょうか。
     
    スケッチブックに○を5個描き、爪楊枝を用意しましょう。
    幼児とのやり取りは、以下のように進めていきます。
    (  )内は式で解く場合です。
  
    「つるは、何本足かな」
    「2本です」
    「では、○の下に2本ずつ爪楊枝を置いてごらん」 (5×2=10)
    「先生、6本あまっちゃったよ」 (16-10=6)
    「あまった爪楊枝を上に2本ずつ置いてごらん」 (4-2=2)
    「先生、なくなっちゃったよ」 (6÷2=3)
    「足が4本あるのは」
    「かめさんだよ」 
    「何匹いるかな」(上下に2本ずつ爪楊枝が置かれているのはかめ)
    「3匹だよ」
    「頭としっぽをかいてごらん」
    「先生、残っているのは足が2本だからつるですか」(5-3=2)
    「ピンポン! 正解です」
     幼児とのやり取りを図にすると、こうなります。
 
        || || ||
        ○ ○ ○ ○ ○
        || || || || ||
 
幼児の数量の問題は、数字を用いた加減乗除で解けませんから、計算力よりも
読み取る力、読解力が大切なポイントになるわけです。
 
[数の問題]
「数の領域」から説明しましょう。
出題される内容は、
  「全部でいくつあるか」(数える)
  「どっちが多いか、少ないか」(多少)
  「合わせるといくつ」(和)
  「いくつ違うか」(差)
  「いくつ必要か」(対応)
  「分けるといくつずつになるか」(分割)
 
和・差・対応・分割などの言葉だけをみると、「加減乗除ですね!」となりそ
うですが、それも無理のないことかもしれません。入試問題を用いて、その解
き方を紹介しましょう。
 
  「5個のリンゴと3個のミカンを合わせると、いくつになりますか」
     5+3=8ですから、これは足し算ですね。 
  「5個のリンゴと3個のミカンでは、どちらがいくつ多いですか」
     5-3=2となりますから、引き算ですよ。
  「5人の子どもにリンゴを1つずつあげるには、いくつのリンゴが必要で
   すか」
     5×1=5ですから、これは掛け算ではありませんか? 
  「6個のリンゴを3人で分けると、1人いくつずつになりますか」
     6÷3=2、これは割り算、割り算ではないですか!
 
問題だけ読めば、こうなりがちではないでしょうか。しかし、このように考え
て指導するのは、幼児には適切ではありません。これでは加減乗除の計算を教
えることになりますから、理解できないでしょう。 
年長さんで、九九をそらんじている子もいますが、[2×3]と[3×2]の
違いを説明できなければ、単に記憶しているだけですから、掛け算を理解して
いるとはいえません。[2×3]は、たとえば、りんごが2個入っている皿が3
枚あることで、[3×2]は、りんごが3個入った皿が2枚あることで、答えは
同じでも皿に入っているリンゴの数は違いますから、掛け算の仕組みを理解し
ているとはいえないわけです。ですから、加減乗除の意味をきちんと学習する
ことが大切なのです。以前、「養ってほしい数感覚」でお話しましたが、復習
しておきましょう。
スケッチブックと鉛筆を使いますから用意してください。
                                      
[多少(引き算と足し算)]
ここに10個と8個のクッキーがあるとします。 
「多い方、食べても、いいよ」
というと、子どもは「1つ、2つ、3つ……」と数えずに、アッという間に多
い方を取るのではないでしょうか。より多くのものを食べたいと思うのは本能
ですから、直感で見分けるわけです。このように直感で多少を見分けることが、
数の概念を理解する出発点です。
 
しかし、現代っ子は食べ物の取りっこなどしないでしょう。一人っ子では争い
ようがありません。                 おやつの時にもお母
さんがきちんと分けていませんか。これは止めてお子さんに取らせましょう。
数に関しては、数える作業や数の違いを見つける経験をたくさんさせることで
す。そこで磨かれるのが直感力です。
 
「クッキー、8個、食べてもいいですよ」
8個、自分で数えなければなりませんから、数えることを覚えます。
「お母さんは、これだけ取りましたよ」
わざと多めに、10個ぐらい取ってみましょう。 
「お母さん、ずるい。ぼくより多いよ!」 
直感力は、順調に育っています。
 
「お母さんとあなたとでは、いくつ違いますか?」 
[10-8=2]と数字を使った計算は、子どもには無理ですし、その必要もあ
りません。「数感を磨こう」でやりましたが、忘れていた場合は、
「違いを見つける方法、やったことがありますよ」                          
一言つぶやき、考えさせることです。思い出せない場合は、以下のようにやっ
てみましょう。
 
下のように二列に並べられると、数の違いを見つけることができます。これを
スケッチブックに描き、線を引いて比べてみましょう。              
 
   ○○○○○○○○○○(お母さんのクッキー)
   ||||||||
   ●●●●●●●●  (お子さんのクッキー)
         
「お母さんの方が、2個多いよ」                     
「ごめんね、取りすぎたわ。お母さんとあなたのクッキーを比べると、あなた
は、いくつ少ないの?」 
「2個でしょう」 
とわかるはずです。
1つ1つ対応させて数の違い、多少を見つける「1対1対応」で、これが幼児
の引き算の方法です。
 
「全部で、いくつありますか」といって数えさせると、合計が出ます。お母さ
んのクッキー10個を覚え、自分のクッキーを11個,12個、……18個と
数えます。多い方の数を覚え、少ない方の数を数える、これが幼児の足し算の
方法です。このように物を数えるときは、必ず数詞をつけるようにしましょう。
                               
数詞は、言語のところでは触れませんでしたが、数えながら学習すると、無理
なく覚えられますから、ここで取り上げてみました。
鉛筆を数えてみましょう。本は本ですが、「いっぽん、にほん、さんぼん」と
全部、違いますし、人は「ひとり、ふたり、さんにん、よにん、ごにん」と
「ひ・ふ・よ」は訓読みで、「さん・ご」は音読みと、実に複雑な読み方になっ
ています。皿、手袋、鯨、はし、服、テレビ、とにかく日本語は難しいですか
ら、数詞をつけて数え慣れるようにしましょう。 
数詞には、1個、2個と数量を表す基数詞と、1番、2番と順序を表す序数詞
(順序数詞)がありますが、お父さん、お母さんが知っていればいいことで、
お子さんに教えることはありません。
 
(次回は、「数量の問題(2)」についてお話しましょう)
 
大雪に続いて、今朝(26日)は、さいたま市で零下9.8度、1977年観
測以来、最低記録だそうです。川越も冷えましたね、部屋の中は1度、外は零
下9度でした。雑木林に鎌倉ができていましたが、作ったのはお年寄りとか。
わが町も、元気な子どもが少なくなったようです。

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[3] 話に関する問題

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        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第29号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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前回お知らせしました第33回東京私立小学校児童作品展「ほら、できたよ」
は、1月31日(水)から2月5日(月)まで、銀座松屋で開催されます。雙
葉小学校をはじめ26校が参加しますが、今回のテーマは「喜びを色と形に」、
今年も意欲的な作品が展示されるのではと期待しています。詳しくは、ホーム
ページをご覧ください。
 
 
★★入試問題を分析する★★
[3] 話に関する問題
 
話を聞き、設問に答える問題で、「話の記憶」といわれ、ほとんどの小学校で
出題されています。
 
◆「桃太郎」の話をテープで聞いたり、ビデオで見た後、
  ・おじいさんは、どこへ、何をしに行きましたか。正しい絵に〇をつけな
   さい。
  ・桃太郎の家来に□をつけなさい。
 
こういった設問があって、10秒から20秒の間に、絵の描かれている解答用
紙に、指示された○や□などをつけて答えます。狙いは、「話を聞く姿勢と理
解する力が身についているか」、このことです。これから始まる小学校での勉
強の基本であり、最も大切な学習態度です。いくら、九九を諳んじ、難しい漢
字の読み書きができても、人の話を聞けないようでは、あまり意味がありませ
ん。学校の勉強は、幼稚園の自由保育と違って一斉授業ですから、話を聞いて
いなければ、訳がわからないことになります。話を聞く姿勢を身につけるには、
話の読み聞かせや対話が、いかに大切であるかについて、すでに触れましたの
で、ご理解いただけ、実行されていると思いますが、少し、復習しておきまし
ょう。
 
「話の記憶の問題」は、単に記憶力を見ているわけではありませんから、問題
集を買い、それだけで訓練して鍛え、身につけるものではありません。それは
本末転倒な話です。話をキチンと聞く姿勢は、普段の会話や話の読み聞かせを
通して培われるものです。一朝一夕に身につくものではなく、やはり毎日の積
み重ね、育児の結果として表れてきますから、どこの学校でも実施しているわ
けです。
 
しかし、本当に話の聞けない子がいます。その子の育てられている環境は、わ
がままな言動が許されている場合が多いものです。 かわいい、かわいいで、
子どもを悪くしています。やはり、子どもの責任ではありませんね。 
 
話の記憶の問題には、長編と短編があります。
といっても、400字詰め1枚程度から3枚ほどの長さですが、皆さんはどち
らが難しいと思いますか。短い方が記憶しやすいと思われるのではないでしょ
うか。やってみるとわかりますが、長編は物語風になっているので、案外、想
像力が働き、イメージ化しやすいようです。短編は、あっという間に終わって
しまい、想像力が働かない場合があります。あらかじめ短編であるとわかって
いれば、それなりに対処できますが、聞いてみなければわからないだけに、難
しいですね。
 
そして、やっかいなのは文字を使えませんから、文章を読み直すことも、答え
の絵に、○や△、□といった記号の指示をする設問も、聞き直すこともできま
せん。ですから、聞き逃すと答えようがないということです。さらに、クレヨ
ンで指定された色で記号をかくこともあります。子ども達は、よくぞパニック
にならないものだと、褒めてあげたくなりますね。「長文読解だな!」などと
簡単に済ませるほど、やさしい問題ではありません。 
 
普段から、お子さんとの対話を大切にし、お子さんの話に耳を傾けましょう。
対話の反対は沈黙と思いがちですが、立教小学校の元校長であった田中司先生
は、「命令と要求」とおっしゃっていました。「命令と要求」が多くなれば、
対話など成り立ちませんね。僭越ながら、非常に的を射た指摘だと思います。
 
そして、お父さん、お母さん、お子さんに読書をしている姿を見せてください。
これが何よりの手本になるからです。さらに、お子さんがいるときに、ワイド
ショーなどを見るのは止めましょう。お断りしておきますが、すべてのワイド
ショーが駄目だといっているわけではありません。お子さんと一緒のときに見
なくていいものは止めてほしいと言いたいだけです。どなたがおっしゃったの
か定かではありませんが、「テレビを見る時間と教養は反比例する」そうです
よ、内容にもよりますが。海外に住み、帰国されたお母さん方が驚かれるのは、
テレビが、あまりにも生活の中に入り込んでいることだそうです。
 
また、お子さんが読書に集中しているときは、「お使いに行きますよ!」など
と、中断することは避けてあげましょう。夢中になって取り組んでいるときこ
そ、素晴らしい学習時間になっているからです。あらかじめ伝えておく、やさ
しいお母さんになってほしいですね。
 
寝る前に本を読んであげる、これも大切です。毎日続けることで、間違いなく
言語能力を育むことができるからです。26年6月に横浜雙葉小学校は説明会
を再開しましたが、挨拶に立たれたシスター田中順子学園長は、「添い寝をし
ながら本を読んであげることが少なくなっているのではないでしょうか」と懸
念されていました。DVDなど素晴らしい作品もありますが、幼児期にはお父
さん、お母さんの生の声が、何と言っても大切なのです。
 
会話を弾ませ、話を読んであげることから「話を聞く姿勢」は身につきます。
小学校の入学試験は、文字を使用しないだけに、話を聞く姿勢が身についてい
なければどうにもなりません。
 
最後に、「話の記憶」が苦手なお子さんへ、こういったことをやってみましょう。
私が現役のときに、この方法で苦手意識を取り除くことができたからです。お
子さんがよく知っている話を使います。
 
Q「『浦島太郎』の話を知っていますか。では、先生がいくつか尋ねますから
 教えてくださいね。
 浦島太郎は、子ども達がいじめていた動物を助けてあげました。何を助けた
のですか」
A「亀さんです」
Q「そうですね。そのお礼にどこへ連れて行ってもらいましたか」
A「竜宮城です」
Q「そこにいたお姫様の名前は何といいましたか」
A「乙姫様です」
Q「鯛やひらめもいて楽しく過ごしました。そして、帰ることになりお土産を
 もらいました。何をもらったのですか」
A「玉手箱です」
Q「そのとき、浦島太郎と乙姫様は、何か約束をしましたね」
A「開けてはいけないと約束しました」
Q「そうですね。また、亀さんに送られて家に帰りましたが、両親はいました
 か」
A「いいえ、いませんでした」
Q「近所の人々やお友達はいましたか」
A「誰も知っている人はいませんでした」
Q「知っている人は誰もいない。浦島太郎は、どんな気持ちになったでしょう
 か」
A「寂しくなりました」
Q「そう、寂しくなったんだね。では、ここからが問題です。では、なぜ、
 浦島太郎は、約束を破って玉手箱を開けたのでしょうか。あなたは、どう考
 えますか」
 
いろいろな答えが出てきますが、自分の考えを言えたことを褒め、評価はしま
せん。
たとえば、「何が入っているか知りたかったから開けました」と子どもが言えば、
それを認めてあげ、「そうじゃないでしょう。寂しくなったからでしょう」など
と大人の考え方を押し付けないことです。「寂しい経験」をしなければ、この言
葉は出てきません。
 
ところで、この方式に子ども達が興味を持ち始めると大変でした。話の筋を覚
え、質問を作らなければならないからです。お母さん方にお子さんの愛読書を
聞き、質問を作ったものでした。最も苦労したのは「アルプスの少女 ハイジ」
や「フランダースの犬」で、わが子が小さい頃、テレビで見ていた記憶はありま
すが、実際に本を読んだことがなかったからです。
 
しかし、子ども達は興味を持つことで、確実に力をつけました。おかしかった
のは、子ども達は、次週に使う教材となる本を、繰り返し、繰り返し読んでも
らい、準備をしていたそうです(笑)。私も大変でしたが、お母さん方も苦労し
たようです。子ども達が夢中になって取り組んだのも、勉強ではなく「Q&A」
を、ゲーム感覚で楽しんでいたからではなかったでしょうか。こういった苦労
は、楽しい思い出となって残るだけではなく、お母さん方から、「読書の好き
な子になっています」と聞くたびに嬉しくなったものでした。受験準備は、楽
しくやりたいものです。
 
入試によく出題されていることもありますが、私のお薦めは、日本昔話です。
以前にも紹介しましたが、「桃太郎」「かちかち山」「さるかに合戦」「舌切
りすずめ」「花咲じじい」は、日本の五大昔話ですが、皆さんは粗筋を言える
でしょうか。YouTubeでわかったのですが、♪カチカチなるのは何の音♪で始
まる童謡「かちかち山」の作曲者は、瀧廉太郎でした。知りませんでしたね。
(反省)
 
ところで、鬼退治の主人公は、なぜ、栗太郎や柿太郎ではなく桃太郎なのでし
ょうか。また、家来は、「犬猿の仲」といわれる犬と猿がいるのは、なぜでし
ょうか。
命名の由来は、桃は木偏に兆と書き、桃には未来を予知し、魔を防ぐという信
仰があったため。
陰陽五行説では、鬼は丑寅の方向、鬼門に棲み、その反対側、裏鬼門に配置さ
れているのが申酉戌と考えられ、そこから知恵のある猿、勇気のある雉、仁、
思いやりのある犬の家来が生まれ、「犬猿の仲」を取り持っているのが間にい
る雉で、けんか騒ぎにならず収まっているのだそうです。聖徳太子の「和をも
って貴しとなし」の考えが、「ここにも生きているぞ!」と一人で悦に入って
います、私の勝手な想像ですが(笑)。 
面白いことに福澤諭吉は、家訓「ひゞのをしへ」の中で、「鬼の宝物を取ると
は、けしからん!」と非難しています。(ウィキぺディア フリー百科事典よ
り)
(拙著メルマガ「年中行事と昔話 第5章 ひな祭りとお彼岸ですね」より)
 
(次回は、「数量に関する問題(1)」についてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[2] 言語に関する問題 (1)

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        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第28号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★★入試問題を分析する★★
[2] 言語に関する問題 (1)  
 
毎年、松屋銀座で開催されている「東京私立小学校児童作品展」、今年は1月
31日(水)から2月5日(月)に行われると松屋のホームページに出ていま
した。毎年、意欲的な作品が多く展示され、各校の教育方針の一端を伺うこと
もできます。間もなく主催者側から「今年のテーマ」などが公表されますから、
参加されてはいかがでしょうか。
 
言語に関する問題は、面接、お話作り、類似差異、しりとり、同頭語や同尾語、
反対語、復唱、逆唱、同音異義語、拗音、促音、長音など発音の問題と、言葉
に関するだけに、広範囲にわたっています。
 
[面 接]
親も参加する面接ではなく、制作や絵を描いているテストの中で、 
「お名前を教えてください」
「住んでいるところと、電話番号を教えてください」
といった質問があります。
 
面白い話を聞きました。
名前を聞かれた子が、
「私の名前は、○○イチロウと申します」     
普段、子どもがこのように言うわけはありませんから、先生は、びっくりした
そうです。
教え込むと、こういった不自然な言葉遣いになりがちですね。
 
しかし、本当に話せない子ども達がいます。 
親子の会話が、弾んでいないのでしょうね。言葉は使わなくては、肝心なとき
に役に立ちません。お母さんが一方的に話さずに聞き手に回りましょう。お子
さんに話をさせることです。
「うちの子は、口が重いのですよ」とおっしゃるお母さん方は、「こうなんで
しょう」「ああいうことなのね」と、お子さんが口を開く前に先回りをして、
話をしきっている場合が多いのではないでしょうか。
聞くことの上手なお母さんは、話上手な子を育てます。
 
緊張して話せない場合は、先生方も無理に話しかけません。雰囲気になれるま
で待ってくれるようですが、限度がありますから、尋ねられた場合は、自分の
思っていることを恥ずかしがらずに話すことを教えてください。
「こんなことを言うと笑われるかな」と思っている子ども達が、案外、多いも
のです。
「そんなことはありませんよ」と自信を持たせることです。
 
 
[お話作り] 
 ★この絵を見て、どんなことを考えますか。お話してください。
 ★この3枚の絵を順番に並べて、お話を作り、先生に話してください。
 ★「電車」「お父さん」「新聞」の三つの言葉を使って、お話を作っ
  てください。
 
これも難しいですね、絵を見て話を作るからです。
話の内容から、お子さんの情緒の発達状況もわかります。
以前にもお話しましたが、未分化であった「喜び」「愛情」「恐れ」「心配」
「怒り」といった情緒が分化する時期だからです。
ダンボールに入れて捨てられている子猫の絵を見て、子どもはどう思うでしょ
うか。
これは情緒の分野ですから、大人の思惑を押し付けずに、子どもの感性に心を
傾けることが大切です。
 
私の現役時代、かなり前の話ですが、この問題の指導には手を焼きました。
月齢の差が激しく出る時期でもありますから、子ども自身の発想を引き出すの
は、本当に難しいですね。
ある国立大学附属小学校で作文の時間に、「『お母さん、あのね!』と、お母
さんに話しかけるように書きましょう」と指導している話を聞き、早速、取り
入れたのですが、これは効果がありました。
お母さんに話しかける気持ちで作ると、話を聞いてくれる対象が決まりますか
らリラックスでき、何を伝えたいかを考え、発想も豊かになるようです。
もちろん、「お父さん、あのね!」でも、同じ効果を発揮します。
 
大人もそうですが、経験していないことはわかりません。それでも大人は、今
まで積んできたよく似たような経験や、本などで読んだことなどから想像して、
何とか答えられます。
しかし、子どもは、まだ経験の範囲も狭く、読書量も少ないですから、おかし
な話になりがちです。そこでお母さんが教え込むと、大人の考えが顔を出して
いる話になりがちです。
「いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのようにというように、筋道立て
て作らなければいけないのでしょうか」などとおっしゃるお母さん方がいます
が、まだ、幼児には無理な注文です。小学校でも、高学年にならないとできま
せんし、そんなことを強制していると、国語の嫌いな子になります。
国語は、すべての勉強の基礎ですから、大変なことになりかねません。
こういった鋳型にはめ込むようなことを無理強いしても、子どもらしい発想は、
湧き上がってきません。お子さんの感性を大切にしてあげましょう。  
しかし、どう考えても妥当でないと思える場合は、全部、否定するのではなく、
お子さんの話をよく考えてあげ、修正することが大切です。
認めてあげることでやる気を起こさせ、そこから子どもの力は伸びていくから
です。                                 
 
問題集を買って、「話づくりのテクニック」なるものを教え込む前に、やるべ
きことがあります。 
本をたくさん読んであげ、子どもの話に耳を傾けることです。
そして、身の周りのことに、こだわりましょう。
花瓶にいけてある季節折々の花、道端に咲くたんぽぽの花、投げ捨てられた空
き缶1個からでも、話を作るきっかけになります。
「これ、どう思う?」
一緒に考えて、思ったこと、感じたことを話し合うことも大切です。
とにかく、言葉は使わなければどうにもなりません。
しかし、遊びの感覚で取り組まなくては、子どもは嫌がります。
お母さんの顔をチラッチラッと見ながら話すようでは、止めましょう。
お母さんの期待する話に展開しないため、不満気な顔になっているはずだから
です。
 
最近は、「話を聞き、どう感じたか」、「その後の展開はどうなるか」といっ
たことを話したり、絵で表現し、描いた絵について質問をされたり、みんなの
前で発表するなどの試験も行われています。
ある年の慶應義塾幼稚舎で、ドラえもんの縫いぐるみを着た先生が、水色のド
アの前に来て、ドアを開け、「行きたいところの絵を描きなさい!」といった
試験がありました。「どこでもドア」ですが、学校側は、何を評価したかった
のでしょうか。
 
絵は、心で感じたことを表したものですから、言葉で表現できるはずです。一
枚の絵から、どんな世界が表現されてくるか、耳を傾けましょう。また、絵を
描かせるのは、絵の巧拙だけを見ているのではありません。どう感じたか、感
性の世界です。感性は、体験を積み重ねて育まれたものであることを忘れては
ならないでしょう。         
オーバーかもしれませんが、特定のテーマに関し肯定側と否定側に分かれ行う
議論、ディベートの苦手な私達日本人は、小さい頃から、こういった経験が少
ないことにも原因があるのではないでしょうか。
 
 
[類似差異の問題]
 ★「チューリップと桜を比べて、似ているところと違うところを先生
  に教えてください」
       
何回もお話しましたが、幼児の頭の働きは、ものを見て、比べ、同じところ、
違うところを見つけることから始まります。
大人の観察力と違っているところがあります。チューリップと桜では、大人は
木に咲く花、球根から育つ、花の大きさなど目で見えるものなど、理科の領域
内で考えます。
 
こういう子がいました。
「チューリップは、『親指姫』のお話に出てきて、桜は、『花さかじいさん』
に出てくるから、話に出てくるところが同じです」
童話の世界です、いいではありませんか。
 
「チューリップは食べられませんが、桜は食べられます」
桜餅のことで、食文化の世界です。食べたときの食感が残っていたのでしょう。
桜の葉は、何ともいえない香りが、ほのかにします。
また、落ち葉にも、同じような香りが残っていますが、この子は、それを知っ
ていたのでしょう。おそらく、落葉の頃に、公園で拾った桜の葉の匂いをかい
だのかも知れません。    
好奇心と観察力をほめてあげるべきです。こういう発想は、頭が堅くなった大
人には無理でしょう。これで、いいわけです。     
「子どもが考えて、自分の言葉で発表できる」、これは素晴らしいことです。
そして話を聞き、なるほどとうなずける内容であれば、正解と認めてあげまし
ょう。     
しかし、塩化ビニールの葉っぱでくるまれた桜餅では、こういった発想は生ま
れませんね。          
また、落ち込みそうです。
 
この問題は、自分の考えを言葉で表現しますから、やるべきです。お母さんと
二人でできます。ただし、教え込まないことです。子どもの発想を無視せずに、
きちんと聞いてあげることです。そして、子どもの考え方に妥当性があれば、
それで正解です。しかし、「これはおかしい」と思う場合は、やさしく訂正し
てあげましょう。
 
かつて、アメリカでベストセラーになった「人生で必要な知恵はすべて幼稚園
の砂場で学んだ」(河出書房新社 刊)の第1章 私の生活信条[クレド](19
ページ)に、こう書いてあります。
 
 「『不思議だな』と思う気持ちを大切にすること。(中略)デイックとジェ
  ーンを主人公にした子供の本で最初に覚えた言葉を思い出そう。何よりも
  大切な意味を持つ言葉。“見てごらん”」(“  ”は引用者)
 
「見て(自然に目に入るseeではなく意識して見るwatch)、考え、そして類似
と差異に気づくこと」、こういった感性を大切に育んであげたいものです。
 
 
 (次回は、「言語に関する問題(2)についてお話ししましょう)

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★(1)巧緻性に関する問題

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        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第27号
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★★入試問題を分析する★★
 
(1)巧緻性に関する問題
 
聞き慣れない言葉です。
「きめこまかく上手にできていること」という意味ですが、11月に詳しくお
話しました「手は第二の脳」(11号から14号)を思い出してください。重複
するところもありますが、大切な問題ですから繰り返します。巧緻性に関して
は、「塗る・折る・切る・貼る・結ぶ・摘む・包む」といった手作業、何かを
作ったり、絵を描いたり、手本と同じものを描いたりする問題があります。
なぜ、出題されるのでしょうか。手作業は、誰の手も借りずに、指示されたこ
とができるかどうかで、自立の状態がわかるからです。
 
[制 作]
 課題制作と自由制作があります。
 
 ◆課題制作
  ★「今から、動物の起き上がりこぼしを作ります。
    このように、画用紙を半分に折り、折り目のところが背中になるよ
    うに動物を描きます。描けたら動物を、このように切り抜きます。
    そして、別の紙を筒のようにまるめ、それに動物をホチキスで止め
    ます。最後に、セロテープで粘土を筒の中に貼り、出来上がりです。」
 
 先生が、やっているのを見てから制作に取り組みます。
         
 ◆自由制作
  ★(空き箱、画用紙、色紙、折り紙、セロハン、リボン、ひも、モール、
    輪ゴムなどの材料や、はさみ、のり、ホチキス、クレヨンなどが
    置かれています。)
   「ここにあるものを自由に使って、自分の好きなものを作りなさい。」
         
まず、注意しておきましょう。                
子ども達の大好きな制作ですから張り切りますが、先生の説明中に手を出す子
がいます。待てないのです。きちんと聞いておかなければ、手順がわかりませ
んから、途中でギブアップすることになりかねません。
普段の生活態度が、そのまま正直に出がちです。お子さんに何かを頼んだとき
など、最後まできちんと聞いているでしょうか。聞いていれば心配ありません
が、何といっても「話を聞き、指示どおりに行動できるか」がポイントだから
です。       
幼稚園は自由保育ですが、小学校は一斉授業ですから自分勝手にやるわけには
いきません。        
しかも試験ですから、規則違反にチェックが入ります。
 
なお、制作を苦手とするお子さんの場合は、もう一度、「鍛えてほしい第二の
脳」をお読みになり、早いうちに対処しておきましょう。基本作業は、幼児教
室の先生にお任せではなく、家庭できちんと身につけるものです。これをおざ
なりにしていると、制作に興味をもてなくなりがちで、行動観察型のテストが
苦手になることを、しっかりと胸に刻んでおきましょう。
 
 
[模 写]
 
  ★お手本と同じように描きましょう。
      
模写は、文字通り、お手本と同じものをまねて写すことです。
点図形と線や図形の模写があります。点図形は、対称図形が多く、見た目もき
れいですから面白そうですね。簡単なものも手抜きをせず、きちんと線を引く
ことが大切です。                         
しかも、大人が考えるより難しい作業です。どこから始めたらよいのか迷って
しまうものや、必ずしも点と点を結ぶとは限らず、野球で言えばサードとショ
ートの間を抜くヒットのように、点と点の間を抜けていくのもあります。これ
は、納得するのに時間がかかります。
「点と点を結ぶのに、何で抜かすのですか? そんなのずるいですよ!」
と不満に思っている子がいますが、こだわるから仕掛けに気づいて間違わない
わけです。           
そして、この問題も根気がいります。どこがどうなっているのか、試行錯誤を
重ねた方が、後で効果が現れます。観察力と集中力、そして持久力や忍耐力も
身につきますね。            さらに、全体のバランス感覚を養
うのにも役立ちます。なぜなら、隅から隅まで、全体をきちんと見なければな
らないからです。それが絵を描くときにも生きてきます。
                    
模写の問題で見逃せないのは、性格まで姿を表すことでしょう。
点と点をつなぐ直線がよじれたり、脱線をしたり、通過すべき点を無視する子
は、何をやっても雑なところがありますね。スピードを競っているようですが、
描けていればいいのではありません。完成度から美醜の感覚、基本的な生活習
慣、しつけ、育児の姿勢まで判定することも可能です。最初が、肝心です。ゆ
っくりと丁寧に、時間をかけて、美しく描くことが基本です。そして、忘れが
ちなことですが、姿勢が悪ければ描く線も乱れます。背筋をきちんと伸ばし、
左手でペーパーをしっかりと押さえ、筆記用具をきちんと持って描く習慣を身
につけましょう。
 
線の模写
はじめに、点線などで手本が示されていますから、それを指でなぞり、どのよ
うにすればスムーズに描けるか、必ず確かめましょう。
指で何回もなぞり、脳に一筆で描ける感覚をしっかりと学習させることが大切
です。
三角形が連続する鮫の歯のような直線や、半円が上下に反転しながら連続する
もの、曲線では、筆記体のアルファベットの小文字「エル」の連続したものも
あり、上下が逆になると、ぶどうの房のように見えますが、「エル」は下から
上に左回りで描きますから、それに従い連続して描き、上からの場合は、上か
ら下へ右回り、時計回りで描きます。房の長さや間隔が乱れないように注意を
促しましょう。
しかし、いずれも難しい作業でなかなかうまく描けませんから、根気よく取り
組むことが大切です。
 
図形の模写
これは、正直言って難しいですね。
線の模写と違い、四角、三角、円、菱形、ハートなどさまざまな図形が、いろ
いろな組み合わせで出題されますから、それを描く子ども達には、至難の業だ
と思います。やってみるとわかりますが、全体の配置状態、バランスをつかむ
ことは容易ではありません。
                                  
以前にもお話しましたが、図形の○△□は、書写、運筆の基礎トレーニングで
すから、正確に描けるようにすることが大切です。          
○は、下から時計まわりで描きます。上から左回りに描くのは数字のゼロです。
△は、頂点から左斜め下へ、そこから頂点に戻って右斜め下へ、最後に左から
右へ底辺を描きます。
左斜め下から、いきなり右方向へ底辺を描き、今度は左斜め上の頂点を目指し
て描くのは、大人の使う簡略法で、子どもにとっては書写違反です。
□は、漢字の国がまえと同じです。                  
左から下におりて、そのまま戻らずに、左回りで一周する子がいますが、これ
も書写違反になります。  
文字には筆順がありますから、こういった図形をきちんと描ける子は、きれい
な字を書けるようになります。      
 
基本的なトレーニングとしてお勧めしたいのは、例えば、大きな○を描き、そ
の中に、それより小さな形をどんどん描くことです。□△◇も同じようにやっ
てみましょう。前のものより小さく描き、その微妙な差を脳に教えることがで
きるからです。線の模写と同様、難しいですから、お子さん達はうまく描けず
に嫌がると思います。あせらず、じっくりと時間をかけ、丁寧に描けるように
導いてあげましょう。          
                          
ところで、頼りない線を引く子がいますが、多くの場合、鉛筆を正しく持てて
いないからで、おそらく、はしの持ち方もおかしいのではないでしょうか。こ
れを解決してから挑戦しましょう。ただし、はしの持ち方は、食事の時にうる
さく言わないことです。       朝、昼、晩と三度、同じことを言われ
ていては、気が滅入りますから、以下のようなトレーニングがいいのではない
でしょうか。           
Bか2Bの鉛筆で、直線や円などを殴り描きさせると効果が表れるものです。
これは、スピードを上げてもかまいません。なぜなら、速く描くには、鉛筆を
しっかりと持たねばなりませんし、どの辺を持てばよいかもわかるからです。
力み過ぎは、手首を疲れさせるだけですが、力配分やバランスも、やっている
うちにわかってきます。 
そして、ボール遊び、縄跳び、鉄棒など両手を使う運動をやることで握力をつ
けましょう。
机の上だけではないトレーニングにも、目を向けてください。はしの持ち方に
も変化が出てくるはずです。
 
 
[はしを使った問題]
 
  ★(角砂糖ぐらいの大きさのプラスチックの立方体が、たくさんお椀の
    中にあり、はしと空のお椀が用意されている)
   「お椀の中のものを、別のお椀にはしを使って、一つずつ移してくだ
    さい。」
 
「摘む」手作業の試験です。豆の他に、はしでスーパーボールや玩具のミニチ
ュアの果物、落花生、金平糖をつかむ問題が出ています。
 
豆を買ってきて、割りばしを使い、懸命に練習をする話を聞きますが、何かお
かしな気がします。これは、試験のために練習をして身につけるものでしょう
か。体や筋肉の運動的な発達に関わることですし、基本的な生活習慣の大切な
課題ですから、しつけと関係があります。一応の目安として、3歳ぐらいから
はしを使えるようになり、5歳頃には、巧みに使えるようになるといわれてい
ます。生活習慣とは、「誰の手も借りずに自力で生活していくために身につけ
るもの」であることを忘れては、受験準備どころではないのではと思います。
 
第14号で紹介しました、立教女学院小学校の説明会での話を思い出してくだ
さい。教頭先生は、こうおっしゃっていました。
 
 鉛筆の持ち方やはしの持ち方は、一度悪い癖がつくと直しにくいので、家庭
 で正しい持ち方、使い方を身につけさせてほしい。あえてこの場で申し上げ
 ますが、今年度もテストの中ではしを使う場面がございましたら、はしで物
 を運ぶ速さを競っているのではなく、正しいはしの持ち方ができているかを
 見ていることをご理解いただきたい。テストの主旨はそこにあります。日本
 の文化でもあるはしの使い方を、きちんと身につけてほしいと考えています。
 
幼稚園児が、ペーパーテストに強くても、正しくはしを持って、ご飯を食べら
れない方が、よほど恐い話です。「九九、八十一!」とそらんじている子が、
お母さんに靴をはくのを手伝ってもらっているようでは、やはり、おかしいで
すね。練習しなければ、うまくはけないのは当たり前です。それを手伝うので
すから、脳から司令は出ませんし、筋肉も反応しません。手をかけた分、脳も
筋肉も楽をしているのですから、不器用になるわけです。手を貸し過ぎている
ことはありませんか。モンテッソーリの「敏感期」ではありませんが、幼児期
には、これから使う筋肉を鍛えなければならない大切な時期があります。赤ち
ゃんは、なぜ、はいはいをするのか思い出してください。
 
ある私立の名門校では、鉛筆を削るのに「肥後守」(ひごのかみ)を使ってい
る話を聞きました。「肥後守」とは、刃を収めるさやに「肥後守」と銘のある
折り畳み式の小刀のことです。私たちの子どもの頃は、鉛筆削り器などありま
せんでしたから、小刀で鉛筆を削るのは、誰もが練習をし、身につける、当た
り前のことでした。しかし、全神経を手先に集中しなければ、けがをしかねな
い大変な作業でした。危険を伴う作業は、大げさにいえば、幼いなりに危機管
理が必要であることを学習していたのではないかと思います。使い方を誤れば
凶器になることを教えずに、ただむやみに禁止するのは、教育的な配慮に欠け
ますが、こういったことはお父さん方が使って見せることもいいのではないで
しょうか。
 
脱線しましたが、その他に、折り紙を折ったり、はさみで線や線と線の間を切
らせたり、ひもを結ばせたり、積み木をハンカチで包ませる問題もあります。
ひも結びやハンカチでものを包むのも苦手ですね、特に、男の子は。やったこ
とがないからできないのだと思います。普段、お母さん方も風呂敷で物を包む
ことなど、ほとんどないでしょう。お弁当をハンカチで包むようにすれば、解
決できます。第二の脳を活用すれば知力も向上しますから、一石二鳥にもなり
ます。
 
巧緻性の問題には、お子さんの生活環境までわかる要素も含まれています。乱
暴な線や心細い線を引くような場合、その原因は、日常生活の中で、いろいろ
な形でサインが出ていると思います。口うるさく注意する前に、どのようなサ
インが出ているかチェックしてみましょう。
 
(次回は、「言語の問題」についてお話しましょう)

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