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さわやかお受験のススメ<保護者編>事の始まりは、ある幼稚園の進学教室からでした

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2021さわやかお受験のススメ<保護者編>
         ~紀元じぃの子育て春秋~
     「情操教育歳時記 日本の年中行事と昔話」
       豊かな心を培う賢い子どもの育て方
           -第2号
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-事の始まりは、ある幼稚園の進学教室からでした-
 
私は、長い間、幼児教育のパイオニアである旧伸芽会教育研究所でお世話にな
っていました。「情操を育むために、年中行事と昔話が大切な役目を果たしてい
るのではないか」と模索していたのは、幼児教育の本質が少しわかりかけてき
た、50歳になった頃ではなかったでしょうか。平成元年に、「年中行事を『科
学』する」という素晴らしい本にめぐり合い、進むべき道が見えてきました。
 
そして、この考えに「間違いはない」と自信らしいものが出てきたのは、ある
経験からでした。
創刊号でもお話ししましたが、当時私は、約10年間にわたり、板橋区にある
淑徳幼稚園の課外保育であった進学教室を担当していたのですが、後半の5年
間は、一人で年中組と年長組を指導することになりました。この間の子ども達
のやり取りとお母さん方の反応から、年中行事と昔話を組み合わせた「情操教
育歳時記」といった何とも大仰なタイトルですが、気軽に読んでいただける本
を作ってみようと思い始めていたのです。育児の専門家ではない「わたし流の
育児書」というわけです。
 
私どもの研究所の教室へやってくる子ども達は、全員、「受験のために勉強にき
ている」といった意識が、しっかりと培われていましたから、授業もやりやす
かったのです。「幼児教室は、こういうものだ」と思っていた私には、この進学
教室は、まさに青天の霹靂で、勝手が違い、思わぬ苦労をしました。
 
その日の保育が終わった後に、同じ教室でやるのですから、子ども達にとって
は、「自分たちの土俵に変な先生が入ってきた、エイリアン!」といった感じだ
ったのでしょう、いつものように授業を始めることができなかったのです。そ
のために、まず、授業に集中できる雰囲気を作ることからはじめました。試行
錯誤を積み重ねながらできあがったのは、授業の前に、その月の行事、11月
でしたら七五三をテーマに、昔からの言い伝えを子ども達にわかるように話し、
その月に関係ある昔話をするといった方法でした。
 
回を重ねる内にわかったのは、子ども達は、「フランダースの犬」や「アルプス
の少女ハイジ」を知っていても、「一寸法師」や「花さか爺さん」などの昔話を、
あまり知らないことでした。しかし、話をしてみると、熱心に聞いてくれるの
です。それならばと、徹底的に昔話をすることにしたのですが、年長組は週2
回で月8回、1年間で、ざっと96の話をすることになり、少々心配になりま
した。「絵本を見ながら読んであげればいいか!」と気軽に考えていた私は、子
ども達から思わぬしっぺ返しを食い、悪戦苦闘が始まったのです。
 
それは、本を見ながら話す時と見ないで話す時では、子どもの興味を示す様子
が、微妙に違うことでした。話を覚えている場合は、子ども達の目を見ながら
話をしますから、目をそらす子はいません。「目をそらさない」は、話をしっか
りと聞く基本的な姿勢です。本文でも紹介しますが、「大勢の子ども達に、話を
読み聞かせる重要なポイントは、話を記憶することだ」と教えてくれたのは、
進学教室の子ども達でした。
 
毎週2つの話を記憶するのは大変でしたが、子ども達は私の話を楽しみに待っ
てくれ、授業にもスムーズに入れるようになりました。見つけた時には私も驚
きましたが、「シンデレラ物語」とそっくりな話である「ぬかふくとこめふく」
を話した時の、子ども達の驚いた顔を忘れることができません。
 
ある時、椋 鳩十の動物の話をしてみました。すると、次の時間にもとリクエ
ストがあり、動物達の話に興味があることもわかりました。そこで、長編でも
ある「丘の野犬」をアレンジして話したところ、何と熱心に聞いてくれ、涙さ
え浮かべる子も出てきたのです。この時ばかりは、今、思い出しても、ぞくぞ
くするほど感激したものです。
 
進学教室の役目は、併設する淑徳小学校での勉強に、スムーズに対応できる力
を身につけることでした。小学校へは、受験勉強をし、力をつけてきた大勢の
子ども達が入学してきます。そういった子ども達に共通しているのは、「話を聞
く姿勢」が身についていることで、小学校の受験でもっとも大切なのは、この
「話を聞く力」なのです。ペーパーテストを例にとっても、プリントの上にダ
ミーを含めて、答はすべて出ていますが、「設問」はどこにも書かれていません
から、話を聞き逃すと、解答できないわけです。
 
昔話や年中行事のいわれなどを聞きながら、子ども達は意識することなく、「話
を聞く姿勢」を身につけてきたのです。こうなるとしめたもので、授業は私の
仕事でしたから、後は楽なものでした。集中さえできれば、問題を解く力もつ
き、面白くなりますから、取り組む意欲も違ってきます。難易度の高い問題に
も挑戦し始め、当時、毎月1回行われていた2,000名近くの子どもが参加
する公開模擬テストで、10番以内に入る子も出てきたのです。
 
さらに、思わぬ収穫になったのは、お母さん方の反応でした。授業終了の5分
ほど前に、お母さん方に集まっていただき、今日取り組んだ問題を解説しなが
ら、家庭学習の要点を説明し、今月の行事とその日に話した昔話を紹介してい
ました。
 
すると、「先生、ママが菱餅を買ってきて、何で三色なのか、先生と同じ話をし
てくれたんだよ」と、女の子がいない家庭にもかかわらず、「おひな様を飾るわ
けや、菱餅の色」について、子どもに話をするお母さんも出てきたのです。話
してくれる子ども達の顔は、みんなうれしそうでした。四季折々の行事の意味
を説明してきたことが、話だけで終わらずに、各ご家庭で祝ってくれるように
なったのです。このことです……。
 
ここからは「わたし流の解釈」ですから、軽い気持ちで読み流してください。
話を聞こうとしなかった子ども達が、なぜ、楽しみに授業を待ってくれるよう
になったのか、それは子ども達の心の中に、幼いながらも、何らかの刺激を求
める小さな芽が、しっかりと培われてきていたからだと考えました。後で詳し
くお話しますが、その小さな芽は、分化され始めた「情緒」だったのです。「情
緒とは、喜怒哀楽の感情の表れたもの」と考えていただければ、わかりやすい
と思います。きっかけを与えたのが、昔話であり年中行事であったわけです。
育まれてきた小さな芽である情緒に刺激を与えてあげれば、素直に反応をする
こともわかりました。そうでなければ、あれほど真剣に話を聞くはずがないか
らです。
 
私の話でさえ一所懸命に聞くのですから、ご両親の話であれば、もっと歓迎す
るはずです。「パパがね、先生が話してくれた『おぶさりてえのおばけ』の本を
買ってきてくれたんだよ!」と嬉しそうに話してくれる子ども達も増えてきま
した。創刊号でもお話しましたが、話を聞く姿勢は、幼児教室や塾で身につく
ものではなく、ご両親の「本の読み聞かせ」や「対話」から育まれるものです。
 
こういった体験を何とか記録に残し、皆様方に読んでいただきたいと考え、で
きあがったのが、このメールマガジンです。話を聞く姿勢さえ身につけば、小
学校の受験は、決して難しくありません。また、年中行事を、ご家庭で楽しむ
ことにより、楽しい思い出がたくさん残り、それが豊かな情操を育む礎になっ
ていることも否めない事実です。
 
小学校の入試に季節の行事が出題されるのは、なぜでしょうか。知識として知
っているかを判断しているのではありません。四季折々の行事を楽しむ、ご家
庭の文化があるかどうかを見ているのではないでしょうか。家庭の文化は、ご
両親の育児の姿勢であり、それが受験する小学校の建学の精神や教育方針と限
りなく近ければ、それが志望理由になるわけです。
 
この1年間、お子さんは受験勉強に励むわけですから、ご両親にも勉強をして
いただき、ご家庭の文化を築き上げてほしいと思います。話を聞く姿勢が身に
つくのも、豊かな情操が育まれるのも、ご両親の育児の姿勢次第です。小学校
の受験で必要な能力の基礎、基本は、「ご家庭で培われる」ことを学習していた
だき、お子さんと三人四脚で、ゴールを目指して頑張ってほしいと願っていま
す。
 
次回は「本の読み聞かせ」についてお話しましょう。

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さわやかお受験のススメ<保護者編>本を読んであげてください 〔1〕

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2021さわやかお受験のススメ<保護者編>
         ~紀元じぃの子育て春秋~
     「情操教育歳時記 日本の年中行事と昔話」
       豊かな心を培う賢い子どもの育て方
           -第3号
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第1章 (1) 情操教育、難しく考える必要はありません
本を読んであげてください 〔1〕

本を読んであげる、話の読み聞かせは、とても大切です。
安易に、テレビやDVDなどに、子守をさせてはいけないと思います。確か
に、このような教具は、映像と語りだけではなく、臨場感を盛り上げる音楽
や効果音を駆使して、瞬く間に、たくさんの情報を与えてくれます。これほ
ど便利なものはありませんが、送信する側と受信する者は一方通行ですから、
疑問を感じても質問できないといった不便な点もあります。わからないまま
に、話はどんどん進みますから、疑問を残したままになり、消化不良を起こ
しがちではないでしょうか。しかも、伝える側に感情はありません、このこ
とです……。

幼児には、お父さんやお母さんの生の声が何よりです。5歳頃になると、絵
が主役だった絵本から、字の多くなったものに変わり、話も筋道を立てて進
む物語になっていると思います。

ところで、本を読んでもらっている時の子どもの頭は、どうなっているので
しょうか。絵を見ながら読んでもらっていますから、お母さんの読んでくれ
る言葉を、絵に置き換えるといいますか、映像化する作業がリアルタイムで
行われ、絵本や図鑑、テレビや実際に見た映像が、浮かんでいるのではない
かと思います。

聞いたことのない言葉が出てくると、声がかかります。 
 「お母さん、オニタイジって、どういうこと?」
そこで、お母さんは、お子さんのわかる言葉に置き換えて説明をします。お
子さんは、その意味を確かめ、納得し、新しい言葉を覚え、少しずつですが、
確実に語彙が増えていきます。

そして一人になると、まだ、字を読めないはずですが、何やらブツブツいい
ながら、絵本を見ています。あれは、本当に不思議ですね。おそらく、読ん
でもらった本がおもしろかったので、お母さんの言葉を思い出しながら、確
かめているのだと思います。絵を見ながら、その状況を記憶した言葉をもと
に、映像を描き、イメージ化しているのではないでしょうか。つまり、「言
葉で考え、想像」しているのです。これは、すごいことだと思います。

それが証拠に子どもは、同じ本を、それこそ何回も何回も、飽きもせずに読
んでくれとせがみます。それも、読んであげている途中に、
 「お母さん、ありがとう、そこまででいいです」
といったことが、しばしば起こりがちです。
読んでもらったところを忘れてしまったのか、思い出せないのかわかりませ
んが、話が先に進まなくなってしまったのでしょう。イメージ化の中断です。
読んでもらい話がつながったので、そこまででいいのでしょう、後は覚えて
いますから。あれは、話を一所懸命に覚えようとしているのに違いありませ
ん。覚えようとする力、「記憶力」がつきます。

さらに、繰り返し読んでもらうことで、頭に描かれた映像は、より鮮明に具
体的になり、そこから、独自の「想像力や空想力」が培われてきます。

ところで、昔話を何か思い出してください。
子どもの読む話は、「起承結」で成り立っています。「起承転結」と、「転」
はなく、話は複雑になっていないはずです。「起承転結」は、漢詩を組み立
てる形式の一つで、転じて、「ものごとの順序・作法を表す言葉」ですが、
わかりやすい例えがありますので紹介しましょう。江戸時代後期の儒学者・
詩人・歴史家であった頼山陽が作った「京都西陣帯屋の娘」です。
   京都西陣帯屋の娘    (起)
   姉は十八、妹は十六   (承)
   諸国の大名は刀で殺す  (転)
   姉妹二人は目もとで殺す (結)
「ショコクノダイミョウって、なあに?」
余計なものが入ってくると、イメージ化する作業が複雑になります。帯屋の
娘の話は、帯屋の娘で終わらないと、子どもは安心できません。ですから、
鬼退治をした桃太郎が、ついでに海賊をやっつけることもなく、すんなりと
終わって、「めでたし、めでたし」が昔話に欠かせない決まりです。   

さらに、物語は、「序破急(初め・中・終わり」と快適なテンポで進みます。
浦島太郎が、竜宮城で過ごした時間が何十年であっても、何らさしつかえあ
りません。話は、快く聞けるように仕組まれています。しかも物語は、簡潔
明瞭に展開しますから、話の世界へ引き込まれていきます。そこから、話を
理解する力、「理解力」が培われてきます。

そして、何とも素晴らしいのは、自然と話に引き込んでいく、あの約束事で
しょう。イントロダクション、導入部などの言葉が、白々しくなるほど決ま
っています。「むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが、
住んでいました」で始まりますが、これが、実に重大な役目を果たしている
ではありませんか!などと興奮することもありませんが(笑)。

 「むかし、むかし」は「いつ」と時間の設定ですが、いつのことだかわか
りません。 
 「あるところ」は「場所」ですが、どこだかわかりません。
 「おじいさんとおばあさん」は「だれ」と大切な登場人物ですが、名前も
ありません。みんなあいまいで、そのあいまいなままに「何を、なぜ、どの
ように」と話は展開していきます。

これも、考えてみると大変なことです。
時代はいつでも、場所はどこでも、名前がなくても、何ら不都合はありませ
ん。奈良時代だろうが平成時代であろうが、北海道だろうが、はたまた沖縄
であろうが、みんな「むかし、むかし、あるところ……」で済ませてしまい
ます。時代考証も、場所の設定も、人物の履歴も、何も必要ありません。で
すから、子どもたちは、何ら抵抗なく、心安らかに、期待に胸を躍らせなが
ら、話の世界へ入っていけるのです。しかも、没我の世界です。

これを、几帳面に、
 「江戸時代の元禄十二年、大晦日を迎える二日前の朝、上総の国、蒲郷郡、
大字蒲郷、字大和村の一本杉の側に、山之上太郎左エ門という名の爺さまと
お熊という名の婆さまが住んでいました」では、聞いてみようかなとはなら
ないでしょう。
 「お母さん、もう眠いから……」、こうなるのに違いありません。読むお母
さん方も疲れてしまいますね。

昔話の構成や作者の意図について、「なるほど!」と納得し、肯かざるを得
ない古典落語、「桃太郎」があります。確か、古今亭今輔師匠が得意とした
噺ではなかったでしょうか。お薦めの話、第一号として、この章の最後にダ
イジェスト版ではなく、全編を紹介する予定です。

ところで、昔話は、
   いつ(when)
   どこで(where)
   だれが(who)
   何を(what)
   なぜ(why)
   どのように(how)
と文章を書くときの基本である[5W1H]から成り立っていますが、新聞
記事やテレビのニュースなどを瞬時に理解できるのは、この原則に従ってい
るからです。ということは、昔話を聞きながら、[5W1H]を小さい時か
ら学んでいることになります。これは、すごい知恵ではないでしょうか。

もちろん、子どもたちは、「いつ・どこで・だれが」などと意識して聞いて
いるわけではないでしょうが、話は理路整然とセオリーどおりに進んでいき
ますから、繰り返し話を読んでもらい、話を覚え、絵本を見ながら言葉で表
現することで、物事を筋道立てて考える訓練にもなっているのです。物事を
組み立てる、考える力、「構成力や思考力」が自ずと身につきます。

そして、子どもは話を覚えると話したがります。
それには、自分自身が、話をよく理解していなければできませんから、その
ための訓練が自発的に始まります。話の流れをきちんと記憶し、組み立て、
味わい、自分の言葉で話す訓練です。それが「表現力」につながります。

こんなに大切な能力開発を自ら積極的に挑戦しているにもかかわらず、
「パパ、『ももたろう』の話、知っている?」
「ああ、知っているよ。猿と犬と雉の家来を連れて、鬼退治に行く話だろう」
と無造作に応じてしまうと、折角、積んできたトレーニングの成果を試す
こともできません。
「今までの努力は、何だったのだ!」
とは思わないでしょうが、悔しい思いをさせているのではないでしょうか。
子どもは覚えた話を、話したいのです、聞いてもらいたいのです。
「うん、パパも子どもの頃は、よく知っていたけど、どういう話だったかな?」
と、やさしく受けてあげましょう。
お子さんは、一所懸命に話すはずです。

そして話し終えたときに一言、「よく覚えたな、えらいぞ!」と、褒めてあ
げましょう。褒められて不愉快になるはずはありませんから、さらに、話を
覚えようとします。そこから、「物事に取り組む意欲」が芽生えます。
意欲は、新しい能力を開発する起爆剤です。
しかも、「覚えなさい!」といわれて覚えたものではなく、「話してみなさ
い!」といわれて訓練したものでもありません。強制されずに、自発的に、
楽しみながら積極的に挑戦し、能力を開発しているのですから、その効果は
一石二鳥どころではなく、計り知れないものがあります。

このように話の読み聞かせは、
「語彙を増やす」だけではなく、
「イメージをふくらませる空想力や想像力」
「話を聞く力」
「構成力や思考力」
「言葉での表現力」
「物事に取り組む意欲」
 といった能力などの開発に、とてつもない大きな影響を与えているのです。
しかも、これだけではありません。
  (次回は、「本を読んであげてください 2」についてお話しましょう)
    
芦田愛菜ちゃんの挨拶、中学生とは思えませんでしたね。
女子学院と慶應の中等部に合格したとき、「努力をしても報われない努力は、
まだ努力が足りない」、これは王さんの明言ですが、これを座右の銘として
頑張ったそうです。なかなかできないことですが、偉いですね。将来が楽し
みです。愛菜ちゃんでは失礼かな。(笑)


さわやかお受験のススメ<保護者編>創刊号

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2021さわやかお受験のススメ<保護者編>
         ~紀元じぃの子育て春秋~
     「情操教育歳時記 日本の年中行事と昔話」
       豊かな心を培う賢い子どもの育て方
           -創刊号
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日本の年中行事と昔話
情操豊かな賢い子どもの育て方  創刊号
 
小学校の受験でもっとも大切なのは、「話を聞く姿勢が身についていること」で
す。入学試験のプリントには、答えはイラストなどで描かれていますが、設問
は、どこにも書かれていませんから、話を聞き取れなければ、回答できません
し、ペーパーを用いない行動観察型のテストも、先生の指示が理解できなけれ
ば、どうにもなりません。
 
旧伸芽会時代、私は淑徳幼稚園の課外保育であった「進学教室」を担当してい
ましたが、そこで貴重な体験をすることができました。詳しくは本文で紹介し
ますが、昔話をたくさん読んであげ、日本の四季折々の行事と組み合わせ、カ
リキュラムを作って実践しみました。これは、子ども達に話を聞く姿勢を作り
上げただけではなく、お母さん方にも年中行事の意味をお話することで、各家
庭で楽しむといった効果も表れてきました。
 
その基本となったのは、永田 久先生の書かれた「年中行事を科学する」(日本
経済新聞社 刊)でしたが、当時、学校の説明会へ参加し、その情報を保護者の
皆様方に報告する仕事を担当していましたが、実にタイミングよく、素晴らし
い話を聞くことができ、「間違っていなかった!」と自信を深めました。その話
とは、立教小学校の説明会で伺った田中司元校長先生の「幼児期にふさわしい
教育」でした。少し長くなりますが、その一部を紹介しましょう。メモから再
現したものですから、文言は正確ではありません。
 
 ゼロ歳から6歳までの幼児期は、人間の一生でいちばん大切な教育が行わ
 れる時です。もっとも大切なのは、「対話」です。子どもの言うことをよ
 く聞き、やりたいことをしっかりとつかむことです。親がしっかりと聞い
 てくれ、受け止めてくれることで、子どもは安心感をもちます。人間にと
 って安心感ほど大切なものはありません。「対話の反対は沈黙ではなく、
 命令と要求」です。家庭内で対話が成立する、これが育児でいちばん大切
 だと思います。
 
 次は、「本の読み聞かせ」です。現代の情報は、映像で入ってきます。映
 像は視覚と聴覚を通して、瞬時にわかる反面、頭の中でイメージを作る想
 像性が欠如していく気がします。読み聞かせる母親の、話しかける父親の
 言葉を聞きながら、情景や動物、人間の姿を思い浮かべることが、人間に
 とっていちばん重要な能力だと思います。イメージする力を育てることは、
 文学的な分野と考えられがちですが、自然科学的な発想は、少ないデータ
 をもとに発展させ、それぞれの世界をイメージしてきたのです。分子や原
 子は、どんな格好をしているのか、太陽はどんな姿をし、宇宙はどのよう
 になっているかを見た者はいません。わずかな情報から、科学者が創った
 イメージの世界です。読み聞かせは、子どものイメージする力を育てると
 共に、子どもの世界を一緒に楽しむ、豊かな時間でもあるのです。
 
いかがですか。
本メールマガジンは、進学教室での体験をもとに、博識な永田先生が科学的に
解説された年中行事を参考に、田中元校長先生の考えを実現すべく作り上げた
ものです。「対話」と「本の読み聞かせ」は、情操豊かな子を育てます。特に昔
話は、勧善懲悪で、幼い子ども達の心に、正義感を植えつけます。余談ですが、
いじめの起きる原因の一つは、正義感の欠如にあるのではないかと考えていま
す。
 
「鍛える教育」を実践している暁星小学校の描く理想像は、日本昔話のキャラ
クターでもある「気は優しくて力持ち」であり、聖心女子学院初等科では、「心
身ともに強く、心のやさしい子」を掲げています。こういった子ども達は、ご
両親の心がけ次第で育つもので、それが家庭の文化です。年中行事や本の読み
聞かせに挑戦してみませんか。そこから「話を聞く力」も培われるのです。一
石二鳥、いやいや、それ以上の効果があります。志望校合格を目指し頑張る保
護者の皆様方、微力ながら応援させていただきます。
 
               めぇでる教育研究所 所長 藤本紀元

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