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めぇでるコラム : 2017幼稚園受験: 2015年11月

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>幼稚園の試験とは

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第4
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幼稚園の試験とは
 
[「幼稚園の試験とは」に関しては、以前、(株)攻文社から発行された拙著
の「ご存知ですか、お母さん! 幼稚園編」(現在は発売されていません)の
原稿の一部を、加筆、訂正したものを紹介しましょう]
 
一般に、幼稚園の試験は、
  ・集団テスト
  ・運動テスト
  ・個別テスト
  ・面接テスト
の4項目に分けることができます。
といっても、幼稚園の生活は、小学校のように1時間目国語、2時間目算数と、
教科別に学習しているわけではありませんから、ほとんどの幼稚園では、集団
テストの中で、発達状況を判定するために必要な領域が組み込まれた形式にな
っています。
また、知的な能力も「数能力・記憶力・推理、思考力・言語力」といったよう
に、領域ごとに分けて判定しているわけではありません。テストの流れの中で、
いろいろな課題を通して、知育・徳育・体育の3つの能力が、バランスよく発
達しているかを総合的に判定するものですが、ここでは説明の便宜上、4つの
形式に分けてお話しましょう。
 
[集団テスト]
5名から20名単位で行われ、試験官は3名から6名程度。
自由遊びが中心で、ままごとセット、ブロック、積み木、ぬいぐるみ、木製の
家(中に入れるもの)、滑り台、粘土、お絵描き道具、絵本などの中から、好
きなものを選んで遊ばせます。遊んでいる様子から、社会性や協調性などの集
団生活への適応力、基本的な生活習慣やしつけ、性格、2歳児から4歳児にふ
さわしい知的な能力が備わっているかなどを観察します。
 
[運動テスト]
自由遊び、集団テストの延長として行われることが多く、年齢にふさわしい運
動能力が発達しているかを判定します。
先生方の話を聞き取り、指示通りに行動できるか、指示の理解と行動力などを
みていると共に、通園は保護者と一緒ですが、都心の幼稚園に通うには体力が
必要ですから、心身の発達の状態も考慮されています。
 
[個別テスト]
1~5名単位で行われることが多く、先生の指示に従い、絵や話の記憶、積み
木などでものを作ったり、折り紙、クレヨンなどを使い基本色を理解できてい
るかどうかをみます。
また、小道具を用いて数の理解や形(○、△、□など)の構成など、いろいろ
と工夫されて出題されます。
年齢にふさわしい知的な能力を判定しますが、日常生活で幼児が体験できるこ
とが基本になっています。
 
[親子テスト]
親子が一緒になって、指示された問題に取り組むものです。
挑戦する様子や雰囲気、会話などから、普段の育児の姿勢も判定されます。
 
[面接テスト]
園長先生を中心に2、3名の試験官によって行われ、両親の育児の姿勢と幼稚園
の保育の方針に違和感がないかなどを判定するもので、ほとんどの幼稚園で親子
同伴の面接が行われます。
テストを受けるのは、2歳から4歳の幼児で、能力の差など見極めにくい年代で
すから、両親面接の占める比重は大きく、幼児の発育状態2割、両親の面接8割
とさえ言われています。
父親には「園を選んだ理由、志望理由」、母親には「育児の姿勢」などを中心に
した質問が行われています。ご両親には、かなりのプレッシャーがかかるようで
すが、きちんとした準備をしていれば問題ありません。
子どもには、成長の様子がわかる簡単な質問が中心になっていますから、年齢に
相応しい幼児らしい対応ができれば問題はなく、「面接試験!」などと大げさに
考える必要はありません。
 
以上、試験の概要についてお話しましたが、狙いがどこにあるか、おわかりいた
だけたと思います。幼稚園側は、ご両親の育児の姿勢と成果、といっても、まだ
出発したばかりの、しかも中間報告のようなものですが、そこをみているのです。
育児は、毎日の積み重ねであり、今日あるお子さんの姿は、ご両親の「育児の成
果」であるからです。
その育児の方針と園の保育の方針に違和感や矛盾がなく、共通認識のあることが、
合格への道につながるわけです。入園準備は、「はじめに有名幼稚園がありき」
ではなく、「はじめに我が家の育児の方針ありき」でなければならない理由は、
ここにあります。
 
ある名門小学校の説明会で、校長先生が、こうおっしゃったことがありました。
 
「受験に必要な知識や礼儀作法なるものを、泥縄式に詰め込んで、受験準備、
事足れりとお考えでしたら、それは誤りであることに気づいてほしい」
 
幼稚園の受験準備も同じこと、いや、年齢を考えると、泥縄式に詰め込むのは、
もっと危険であり、心がゆがんでくることを忘れてはならないでしょう。まして
や、志望する幼稚園の保育方針に合わせるために、育児の方針を変えるなどは、
賢明なお母さん方のやるべきことではありません。
 
次に、有名幼稚園で実施されている入園テスト内容について説明いたしましょう。
 
(1)プレイ・ルームでの自由遊び
2歳から4歳の幼児であれば、当然、興味を示すおもちゃが用意されたプレイ・
ルームで、10数人の子どもたちが遊んでいます。
 
ほとんどの入園テストは、自由遊びから始まります。
幼児には、初めて入った所であり、初めて会った先生であり、初めて会ったお友
達という、「初めて尽くし」の経験です。ここで泣いて入室できなければ、失格
になる幼稚園もあるといわれていますが、多くの幼稚園の場合、大らかに対処し
ているようです。「お母さんのもとを離れても楽しいことがある」ことを、きち
んと体験しているお子さんは心配ありません。入園テストの第一関門は、お母さ
んから離れることができるかどうかなのです。
 
入室した子どもたちは、先生方のやさしい誘導を受け、じゅうたんの上に靴を脱
いであがります。靴の向きを変え、きちんと並べられる子もいます。教室で見て
いても、その仕草はあどけなく、とても可愛いものです。そして、遊び道具が目
に入ると、遊びがはじまります。子どもは遊びが仕事ですから、いろいろなこと
がわかるものです。
例えば、おもちゃを見ても何の反応も示さない子、逆に、遊ぶことより所有欲が
先行し、おもちゃを独り占めすることに熱心な子、一つのおもちゃで満足して遊
んでいる子、かと思えば、次から次へと手を出しては飽きて放り投げてしまう子、
お母さんのことが気にかかり、おもちゃで遊ぶどころではない子、どうしてよい
のかわからずに泣きだす子など、さまざまです。また、友達と仲良く遊ぼうと積
極的に話しかける子、反対に引っ込み思案でうまくとけこめない子、協調性のな
いわがままな子、神経質な子といったように、その子の性格や社会性、言語の発
育状況などもわかります。
 
繰り返しますが、子どもは遊びが仕事であり、新しい体験を積み重ねる場です。
遊びを支えているのは、好奇心です。旺盛な好奇心こそ、幼児の心身の発育を促
す原動力です。幼児にとって遊びは、生活の基本的なリズムであり、健全な発育
をとげているかどうかを知るバロメーターでもあるのです。ですから、どのよう
な育児をしてきたか、その結果が、無心に遊ぶ子どもの姿に、ごく自然に表われ
ます。
「育児、それは生まれて今日までの、ご家庭における教育の集大成である」とい
われる理由は、ここにあるのです。
 
友達と仲良く遊ぶには、コミュニケーションが求められます。それには、年齢に
ふさわしい言語の表現力、理解力が必要です。コミュニケーションができれば、
楽しく遊ぶには、自分のやりたいことだけを押し通せないことや、仲良くするこ
と、また守るべきルールのあることなど、いわゆる共通の約束事、社会性が必要
であることもわかってきます。ですから、友達と仲良く遊べる子は、自分の考え
を言葉で表現でき、相手のいうことも理解でき、わがままは通らないといったこ
とを知っているわけです。これは非常に大切なことで、幼いながらも、年齢にふ
さわしい自我と自我をぶつけあい、やっていいこと悪いことを、体験を経て学習
し、身につけているのです。
 
このように自由遊びを通して、子どもを取り巻く環境、子育ての姿勢がにじみ出
てくるもので、これほど正直に表われるものもないでしょう。幼稚園側の狙いは、
ここにあるのです。
 
以前にもお話しましたが、4歳児の話せる言葉は、1500以上と飛躍的に伸び
てきますが、お母さんと一緒に遊んでいるだけでは、なかなか増えないものです。
子どもは、いつも使っている言葉を、無意識の内に学習していくもので、子ども
同士の遊びが不足すると、当然、話す機会も少ないため、うまくコミュニケーシ
ョンができないものです。核家族化、少子化に伴い、兄弟、姉妹も少なく、近所
に同じ年齢の子どもがあまりいないなど、子どもを取り巻く環境の変化を見逃す
ことはできませんが、だからといって、子どもを一人で遊ばせ、お母さんだけが
相手の毎日では、やはり、コミュニケーションがうまくいかない子になりがちで、
引っ込み思案な子、わがままな子になる傾向にあるようです。3年保育が過熱気
味にあるのも、こういった環境から、わが子を解放してあげたい気持ちが強く働
いているのではないでしょうか。
 
[親子テスト]
ところで、お茶の水女子大学附属幼稚園や暁星幼稚園、白百合学園幼稚園、雙葉
小学校附属幼稚園のように、親子でプレイ・ルームへ入り、一緒に遊ぶテストが
あります。遊ぶ様子から、普段の親子のかかわり方、母親の心遣い、親子の絆な
どを見ています。
 
例えば、以下のような態度を示したお母さん方から、先生方は、どのような印象
をもたれるでしょうか。
「子どもだけ遊ばせ、お母さんは見ている」
「子どもよりお母さんが夢中になってしまう」
「むやみに注意や指示を出し、その言葉がきつい」
「自分の思い通りにならないからと、子どもを叱ってしまう」
「(積み木の模倣構成など)間違いをすぐに注意する」
いかがでしょうか。
 
冷静なときには隠せても、わが子が苦戦をし、うまくいかないと、本性の表われ
るお母さん方がいます。普段、お子さんを叱るときの言葉遣いを思い出してくだ
さい。語気鋭く、かなり乱暴な言葉になっていないでしょうか。そういった傾向
にあると、つい、言葉が、態度が、正直に出やすいものです。逆に、親子で楽し
く遊ぶ姿からは、あたたかい家庭の雰囲気や育児の姿勢がうかがえ、先生方にも、
よい印象を与えるのはいうまでもありません。こういったところに、日頃の家庭
の素顔が出がちなのです。
 
子どもだけ遊ばせているのでは、一緒に遊ぶ目的を達していませんから論外です。
子どもの自主性に任せるのは結構ですが、「お母さんと一緒に」と指示されてい
ることに注意してください。遊びを通して、普段、どういった生活を送っている
かを見ているからです。
また、いかにも育児に専念していますとばかりに、その熱意を示すのはいいとし
ても、お子さま不在の遊びは、これも問題外です。
 
以上のケースに関しては、まだ笑って済ませられますが、子どもを叱り、その叱
る言葉がお母さんらしくない品性に欠けるものであったらどうでしょうか。たと
え、その時まで順調に進んでいたとしても、大きなペナルティーとなるのはいう
までもありません。
 
さらに、何から何まで指図をし、どちらが主人公なのかと、先生方を苦笑させる
過干渉型のお母さん方もいます。こういったお母さんのもとでは、2歳児から4
歳児に、もっとも大切な好奇心は育ちません。好奇心は、小さな疑問を解決する
意欲を育てる起爆剤です。その意欲から行動が生まれ、試行錯誤を積み重ねて得
たものが知恵となります。これは、勉強をして身につける知識ではなく、子ども
らしい子に育っていくために、体験を通して培われた、大切な知恵です。
好奇心は意欲を育て、意欲は知恵を育みます。
 
「どうも、うちの子は消極的で、私がいないと何もしないのですよ」
と嘆くお母さん方がいますが、それは、お子さんが好き好んでそうなったのでは
なく、育児が、過干渉な結果であることに気づいてほしいですね。
 
また、ある幼稚園のジェスチャー遊びで、「掃除機を使って掃除の真似をする様
子」を演じたところ、子どもには、何のことかわからず、なかなか答えが出ませ
ん。
「ほら、ママが、いつもこうやっているでしょう?」
「あっ、ゴルフだ!」
と答えたそうで、笑い話のようですが本当にあった話です。お母さんはキャリア
ウーマンで、一緒に住んでいたおばあちゃんが、家事を仕切っていたことから起
きたものですが、考えさせられたものでした。普段、母親の家事をする様子をあ
まり見ていない結果だったわけです。
料理、洗濯、掃除などをお母さんがやっていれば、こういうことも起きないでし
ょうが、育児の大半をベビーシッターなどに任せているようでは、こんな時に、
しっくりといかない親子関係が、顔をのぞかせる可能性のあることも、肝に銘じ
ておきましょう。
(次回は、「幼稚園のテスト(2)についてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>2、3歳児の心身の発達特徴 

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第3
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2、3歳児の心身の発達特徴 
 
高校や大学受験のように、受験生の成績だけで合否を決められないのが、幼稚
園や小学校の受験です。幼稚園の場合、3年保育のテストは、10月から12月
にかけて行われますから、早生まれのお子さんは、2歳で受験生になります。
 
桐朋幼稚園を除き、幼稚園で実施されているテストの内容を、具体的に発表し
ていませんが、一つの目安として、文部科学省が公表している資料があります
ので、それを参考に検討してみましょう。そうすれば、幼稚園入試は、子ども
達の発達段階を踏まえて行われていることもわかると思います。
 
それから、市販されているガイドブックなどをご覧ください。幼稚園側も、2
歳児、3歳児の試験には、いかに苦労しているかがわかります。さらに、うわ
さの一つでもある、「何でもできる、頭のいい子」だけを求めていないことも、
理解していただけるはずです。
 
繰り返しますが、幼稚園の入園テストは、子どもの知的な能力だけを見ている
のではありません。妙なうわさに惑わされないためにも、2、3歳児の発育状
態を見て、しっかりと理解してほしいと思います。
 
これは、昭和23年3月に、文部省令改正によって、教育課程の基準に定めら
れたもので、保育要領(幼児教育の手引き)の中で紹介されている「幼児の心
身の発達特徴」です。古いものですが内容は、身長や体重といった身体の発達
以外は現代にも通じます。戦後の混乱期に、こういうことをやっていた方々が
いたのですから、頭が下がります。国家の復興の礎は、何と言っても教育だか
らです。
 
[身体の運動的発達]
 ◇2歳児◇
 1.倒れないで走れる。
 2.一人で階段を昇降できる。
 3.大きいボールを蹴る。
 4.積み木三個を積み上げて塔を作る。
 5.垂直の線を模倣して引く。
 6.紙を一枚ずつめくる。
 7.さじを上手に使う。
 
 ◇3歳児◇
 1.両足をそろえてとぶ。
 2.脚を交互に踏み出して階段を上がる。
 3.円を描いてみせるとまねて描く。
 4.積み木で橋を作ってみせるとまねて作る。 
 5.正方形を模写する。
 6.はしを使うことができる。
 7.はさみを使うことができる。
 8.ボタンの掛けはずしができる。
 9.くつをはく。 
 10.水が半分ぐらい入ったコップを持ち運ぶ。
 
こういった身体の運動的発達を踏まえ、幼稚園で行われているテストをみると、
「なるほど」と肯けますし、積み木を使った模倣構成なども標準的な発達から
逸脱していないこともわかります。
 
[知的発達]
 ◇2歳児◇
 1.見慣れた物の名前を言うことができる。
 2.性の区別がわかる。
 3.自分の名前を言うことができる。
 4.絵の中の物を3つ以上列挙する。
 5.過去と現在の区別がわかる。
 6.簡単な形の区別がわかる。
 7.目の前にない名前を言うことができる。
 
 ◇3歳児◇
 1.絵を描いて命名する。
 2.仮定的な場面を考えることができる。
 3.四つの物を数える。
 4.短文(二・三語)の反復ができる。
 5.空間関係(上、下、前、後)を了解する。
  
言葉、話し言葉が急激に伸びていく時期で、語彙も2歳児で二百前後、3歳児
で八百から千、4歳児では千五百以上と飛躍的に増えてきます。名前を呼ばれ
ると返事をし、「いくつですか」と尋ねられると「ふたっつ」といえるように
もなります。
ある幼稚園では、幼児に立て続けに質問をすることから、立て板に水のごとく、
よどみなく答えられなければ合格しないといわれているようですが、それもお
かしなことだとわかります。2、3歳児の知的な発達は、この程度なのです。
空間認知能力といわれる上下、前後のほか、大小、高低、長短もわかり始め、
数も3~4個のものを数えられるようになります。しかし、比較して「うちの
子は?」などと思い悩むことはありません。これはあくまでも標準データで、
まもなくできるようになります。
 
[情緒的発達]
◇2歳児◇
 1.恐怖、不安、ちょっとした不快感などのためにもすぐに泣きやすい。
 2.新しい場面にはほとんど何時でも恐怖心を示す。
 3.かんしゃくを起こしやすく、その時泣いたり、引っ掻いたり、 足踏み
   したりする。
 4.喜びを表すのに微笑みや笑いをもってする。
 5.子どもより大人に対して親愛の情を表す。
 6.感情の興奮のためお漏らしをすることがたびたびある。
 7.嫉妬心を起こしはじめる。
 
◇3歳児◇
 1.困ったり、非常に不愉快なこと、苦痛があると泣きやすい。
 2.だんだん特殊なものを恐がりはじめる。(犬や猫など) 
 3.まだときどきはかんしゃくを起こすことがある。     
 4.喜びを言葉で表現することがある。
 5.子供どうしの愛情を表わしはじめる。
 6.小さいものをかわいがりはじめる。
 7.大人の干渉をいやがる。
 
2歳児は、まだまだ情緒の不安定な時期ですから、しっかりとした親の保護が
必要なこともわかります。情緒が不安定なのは、自立の準備が始まっていて、
何だかよくわからないけれど、やってみたいのだが、うまくできないもどかし
さや苛立たしさといいますか、今までなかった感情の変化に、幼児自身も戸惑
っている時期ではないでしょうか。
 
3歳児には、大人の干渉を嫌がる兆しが現われています、反抗期です。自立の
準備が、着々と進んでいることもわかります。こういう時期の受験ですから、
親の思い通りにはならないものです。やはり、熟練のスタッフを備えた幼児教
室での適切な指導が歓迎されているのは、こういった状況のもとでの受験だか
らです。
 
[社会的発達]
◇2歳児◇
 1.簡単な衣服を引っ張って身につける。(ソックス、指なし手袋等)
 2.家の中のことのまね遊びをする。
 3.一人遊びと並行遊びが多い。
 4.反抗期が始まる。
 
◇3歳児◇
 1.手を洗う。
 2.他人の注意を引くためによく質問をする。
 3.社会活動の中に入りはじめる。
 4.順番を待つことがわかる。
 5.ごっこ遊びが多くなる。
 6.自己主張が強く、反抗的になることが多くなる。
 
自分でやってみようとする意欲は、模倣、まねとなって現われてきます。「模
倣 まねる」は「学ぶ」につながる基本的な学習姿勢であると共に、「自分で
やろうとする意欲」も芽生え、自立の始まったことを示しています。この時期
のお手本は、ご両親、特に、お母さん方で、しっかりと観察されています。そ
の結果が、ままごと遊びにきちんと姿を現すものです。お父さん方も、よいお
手本を見せておかないと、後悔することになりかねません。
 
複数の幼児が同じ場所にいて、同じ遊びをしながらも、お互いにかかわりを持
たない状況を「並行遊び」といいますが、これができるのは、友達と遊ぶため
の準備も始まっている証(あかし)で、社会性の育つ兆しであり、それが、3
歳になると、仲間と一緒に何かをする「ごっこ遊び」となり、遊びの幅もぐん
と広がってきます。
 
2歳児は、第一次反抗期に入っていることもわかります。
3歳児の自己主張が盛んになるのは、自立の時期に入ったことを示しています。
心身共に、赤ちゃんから子どもに成長してく変化期を迎えていることを、毎日
の生活を通して、お母さん方自身も感じ、納得されているのではないでしょう
か。
 
こういった幼児の心身の発達を踏まえ、生まれ月を考慮しながら、無理のない
入園準備を進めていけば、「ママ、大好き!」と歓迎される、賢いお母さんに
もなれるわけです。頑張ってください。
(次回は、入園テストについてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>幼稚園を受験される皆さん方「はじめの一歩」

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第2
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幼稚園を受験される皆さん方「はじめの一歩」
 
古くは「0歳からの母親作戦」「幼稚園では遅すぎる」(井深 大 著)、右
脳の働きが話題になると「0歳から始める脳内開発」(石井 勲 著)など、
こと幼児の教育に関しては、さまざまな情報があふれエスカレートする傾向に
あるようです。その影響があるとは言いませんが、入園テストも「頭のよい子
でなければ!」と考えがちなお母さん方もいると聞きます。
 
創刊号でも、「幼稚園は、幼児に厳しいテストを受けさせ、その結果だけで合
否を決めているのではありません」とお話ししましたが、合格のカギを握って
いるのは、実は、お父さん方であり、お母さん方なのです。
 
2、3歳の幼児は、試験会場で、日頃、育てられている環境を、そのまま表す
もので、軌道を修正するのが、幼児教室の役目の一つでもあるのです。しかし、
この軌道は、ご両親の育児の姿勢そのものですから、わずか2,3年の育児歴
とはいえ、修正するのは非常に難しいのですが、先生方のアドバイスに耳を傾
け、その是非を話し合い、のり越えていくご両親は、希望する幼稚園から招待
状をいただけるものです。これがご両親の大切なお仕事で、その成果が表れる
のが、面接なのです。なぜなら、入園テストの合否の比重は、「ご両親の面接
8割、お子さんの発育度2割」とさえいわれ、面接で判定されるのは、ご両親
の育児の姿勢だからです。
 
小学校の場合は、お子さん自身も心身ともにかなり成長していますから、比重
は5分5分になります。しかし、慶應義塾幼稚舎や桐朋学園小学校のように面
接をしない学校もありますが、その理由を、かつて桐朋学園小学校の説明会で
伺ったことがあります。いつもは顔を見せない鈴村校長が、文言は正確ではあ
りませんが、こうおっしゃったのです。
 
「大人は、『趣味をお聞かせください』と尋ねられれば、たとえ競輪、競馬が
大好きでも『読書、音楽鑑賞です』と演技できます。私共の試験は2日間です
から、子どもたちは育てられた環境を、そのままテスト会場で見せてくれるも
のです。だから面接をしません」
その通りではないでしょうか。
 
しかし、2,3歳の幼児の場合は、まだ、こういった試験はできませんから、
面接を通して、ご両親の育児の姿勢と幼稚園の保育方針に違和感はないかを
評価しているのです。
少し、特殊な例になりますが、田園調布雙葉学園は、幼稚園と小学校の2回
しか募集しませんから、幼稚園側も大変なプレッシャーと戦いながら選択を
強いられています。面接の比重は高くなるのも当然で、「たかが面接」など
と軽く考えるわけにはいかないわけです。
 
他の幼稚園も同じで、園側の知りたいのは、「なぜ、本園を選ばれたか」、
志望理由です。ほとんどの場合、ご主人に尋ねられていますが、出身者の場
合は、ご自身の経験から、また奥様の体験などからはっきりと答えることが
できますが、そうでない場合は、この一点に的は絞られてきます。
まだ、この時期ですから、実感はないと思いますが、幼稚園受験で大切なの
は、その幼稚園を選んだ志望理由です。
 
それを知るために参加できるのが、入園説明会です。
5月から9月にかけて行われていますが、例えば、白百合学園幼稚園は、平
成27年の場合、第1回は5月9日(土)、第2回は9月5日(土)と2回
開催、しかも両方に参加されることを希望しています。
国立のお茶の水女子大学附属幼稚園も、平成27年9月21日(土)に開催
しました。
雙葉小学校附属幼稚園を除き、ほとんどの幼稚園で行っていますから、参加
され、研究されることが大切です。最近は、ご両親で参加される方が増えて
いるようで、それだけ「合否を左右するのは志望理由」を実感されているか
らではないでしょうか。
 
ところで、それ以前に、ご家庭で最新の情報を得ることができるのが、各園
のホームページで、アクセスすることをお勧めします。
国立附属の幼稚園では、その使命をわかりやすく解説していますし、応募者
を公表しているところもあり、私学の場合は、受験者が知りたい情報を、Q
&A形式で答えていますから、「どういったお子さんを歓迎しているか」も
わかります。
幼稚園の保育方針を理解し、高校までか、大学まで続く一貫教育制度がいい
のか、また共学か別学か、宗教教育に基づく保育がふさわしいかなど、総合
的に考えることが大切です。
先ずは、説明会の始まる前に、様々な情報を、ご両親の目で確かめ、どうい
った幼稚園があるかを確かめる、これもご両親の大切なお仕事です。
 
では、受験する幼児自身には、どのような準備が必要でしょうか。
2歳から3歳にかけ、日常生活で経験しておくべきこと、身につけておかな
ければならない基本的な生活習慣など、手を抜けないことがたくさんありま
す。入園テストの問題集を買い、知的な訓練をする前に、お母さん方には正
しい情報を身につけてほしいのです。
 
そのためには、どのような入園テストが行われているかを知ることです。
なぜなら、テストの内容を調べると、身体発育、知的発育、情緒的発育、社
会性の発育などを、総合的に判定しているかがわかるばかりか、幼稚園の求
めている子ども像まで、知ることができるからです。
 
繰り返しますが、入園テストは、子ども達の知的な能力だけを判定している
のではありません。妙なうわさなどに惑わされないためにも、まず、「2、
3歳児の心身の発達特徴」を知り、テストはその発育状態に基づいて実施さ
れていることを理解すべきだと思います。
 
これが、幼稚園の受験を考えている保護者の皆さん方の「はじめの一歩」で
す。
幼稚園の選択は、お子さんの一生を左右するかもしれない、教育の第一歩で
す。何事もスタートが大切です。そうすれば、子ども達に無理な受験準備を
押しつけることもないでしょうし、こんなことはあり得ないのですが、親子
で受験地獄なるものに落ち込み、苦しむこともないからです。
 
次回は、「3、3歳児の心身の発達特徴」についてお話しましょう。
 

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>創刊号

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            創刊
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「お茶の水女子大学にあって東京大学にはない、青山学院大学や学習院大学、
東洋英和女学院大学にあって慶應義塾大学や早稲田大学、聖心女子大学にはな
いものは」と言われても、あまりにも漠然としていて、思いつかないかもしれ
ませんが、附属の幼稚園のことです。かつてバブル経済全盛期の頃には、「何
が何でも附属の幼稚園へ!」と過熱気味となり、マスコミから「受験戦争の低
年齢化」などと非難されたものでした。
 
当時ほどではなくなりましたが、平成27年度のお茶の水女子大学附属幼稚園
は、募集人員、3歳児男女(各20名)、4歳児男女(各10名)、計60名
のところに1,087名の応募者があり、およそ18倍、抽選があるとはいえ、
大変な応募者です。
 
一方、私立の附属幼稚園の説明会は、白百合学園幼稚園や暁星幼稚園は学院の
講堂で、学習院幼稚園は創立百周年記念会館正堂といった大きなホールで開催
され、多くの参加者を集めていますし、倍率も10倍前後と言われています。
 
ここ数年の保育の内容を見ても、日本女子大附属豊明幼稚園は3年保育に切り
替え、3年間のスパンでの効果的な保育を目指し、また、多くの幼稚園では課
外保育や延長保育の充実を図り、正課に英語を始めた幼稚園や桐蔭学園幼稚部
のように、文字と数字を使った幼稚園と小学校の連携教育を始めたところもあ
り、未就園児クラスを立ち上げるなど、広く園児を募集する体制にもなってい
る反面、「幼稚園の三種の神器」ともいわれた「通園バス、給食、長時間保育」
は一切ない幼稚園もあります。
 
各園のホームページでも、素晴らしい環境での充実した保育を打ち出していま
すから、「これは入園するのはたいへんだ」、「特別な指導を受けなければ合
格できない」などといった怪情報も流れているようですが、幼稚園側は、幼児
に厳しい入園テストを受けさせ、その結果だけで合否を決めているのではあり
ません。
入園を希望する幼児の年齢を考えれば、そのようなことはありえないと、賢明
なお母さん方は笑って過ごせるのですが、一部のお母さん方には、こういった
興味本位な情報に耳を傾ける雰囲気のあることも、残念ながら事実のようです。
 
 ただ、お母さん方が入園を望まれる、いわゆる国立・私立小学校に附属する
幼稚園では、毎年、応募者が多く、そのために選考試験があり、倍率も高いで
すから、小学校と同様、やはり狭き門をくぐらなくてはならないわけです。
 
かなり情報が行き渡っている有名小学校の入試に関しても、巷に広がる単なる
うわさに惑わされるお母さん方は、依然として少なくないようです。ましてや、
幼稚園についての情報は不足気味です。そのようなことから、不正確な情報に
踊らされてしまうお母さん方にも、同情の余地ありとも言えるでしょう。だか
らと言って、「合格するための受験準備」だけに心を奪われるのは、お母さん
方にも、子ども達にも、決して良い結果をもたらすものではありません。発育
段階を無視した、いわゆる知的なトレーニングなど、心をゆがめるもとになる
とも言われています。
 
幼稚園入園のための塾も盛んだと聞くが、そこでの学習が「ハイ、よく出来ま
した」「まだダメですね」的な評価を伴うものばかりだとすれば、そこでの体
験は「できる子・知っている子はイイ子」とか「できない子・知らない子はダ
メな子」という観念を植え付けてしまう。そのような観念を持った子ども達は、
「できたかどうか」ばかり気になって、自分なりに判断して行動しようとする
姿勢が持てなくなる。このことは大いに問題があると私達は考えている。(中略)
選考に当って、子どもを見るのではなく、親の子育ての仕方を見ていると言え
るかもしれない。実際、「年齢層の無邪気さがある子どもであることが大事」
と考える者にとって、過保護・過干渉・教育要求の過剰などは、親にとって都
合の「イイ子ちゃん」を作るとは考えられても、好奇心の旺盛な「年齢相応な
子」を育てるとは考えにくい。
(『桐朋の教育』より一部抜粋)
 
いかがでしょうか。
これはバブル経済の全盛期頃に、行き過ぎた受験対策を憂慮した幼稚園側の試
験に臨む姿勢です。今は、こういったことはないと思いますが、心配なのは、
多くのご両親が偏差値教育を受けた、元受験戦士だからです。どういった準備
がふさわしいのか、若いお父さん、お母さん方にお話ししたいと考え配信する
のが、本メールマガジンの目的です。
 
育児のもっとも手のかかる時期での受験準備、大変なことに挑戦されるわけで
すから、疲れ果ててしまわないように、30数年の経験を踏まえて応援します。
一緒に頑張ってみませんか。
 
 平成27年11月
  めぇでる教育研究所
  所長 藤本 紀元

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