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めぇでるコラム : 2017幼稚園受験: 2015年12月

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>ご家庭で伸ばせる基本的な能力開発(1)

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第8
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ご家庭で伸ばせる基本的な能力開発(1)

 
メリー・クリスマス!
お子さんの様子いかがでしたか。孫が初めてクリスマスプレゼントをもらった
時の、驚きの表情をVTRで見ましたが、何が、どうなっているのかがわから
ず、キョトンとしていたことを思い出しますね。箱を開け、プレゼントを確か
めたときの笑顔、まさに天使の笑顔でした、爺バカですが(笑)。
  
入園試験に関する実践的な指導は、幼児教室の先生方にお任せするとして、ご
家庭で伸ばせる能力開発、9項目について2回に分けてお話しましょう。繰り
返しますが、お子さんの月齢、生まれ月を忘れず、無理をしないことが大切で
す。
 
(1)言語の領域
何も話せなかった赤ちゃんが、いつのまにか、驚くほど話せるようになります。
しかし、自然に身についたわけではありません。ご両親、特に、お母さん方の
献身的な努力があったからです。言葉の意味がわからない赤ちゃんに、いつも
言葉を浴びせていたからこそ、今のように話せるようになったわけです。
「ママ、オミズ!」といったとき、黙って水をあげたお母さんはいないでしょ
う。
「のどが渇いたから、お水を飲みたいのね」
と話しかけていたと思います。これが、言語の学習になっていたわけです。
モンテッソーリの「言葉の敏感期(もっとも活動が盛んになり発達する時期)」
です。
この時期を逃すと、オオカミに育てられた少女ではありませんが、言葉を話せ
なくなるそうです。
 
2歳前後で平均三百語ぐらいだった言葉も、3歳になると平均して八百から千
ほどの言葉を使えるようになるといわれています。ですから、3歳過ぎると、
うるさいほど話しかけてくるわけです。「なぜ、どうして?」の問いかけが盛
んになります。面倒がらずに、やさしく聞いてあげ、答えてあげましょう。い
ろいろなことに興味を持ち、それを言葉で表現しようと努力しているのですか
ら、その意欲を大切に伸ばしてあげることです。興味を持ったことに、お母さ
んが答えてくれれば、それだけで話を聞く姿勢が身についてきます。
会話の弾む楽しい雰囲気を作ってあげることが大切です。
 
そして、本を読んであげましょう。
絵が中心であった絵本から、短いながら物語風なものに興味を示しはじめてい
ませんか。
面白い話には表情も和み、恐ろしい話になると不安そうな顔をし、悲しい話に
は涙ぐむなど、幼いなりに情緒が育っていることもわかります。
 
幼児用の本も、まだ理路整然とはいきませんが、いつ・どこで・だれが・なに
を・なぜ・どのようにと「5w+1H」から成り立っています。もちろん、幼
児が「いつ・どこで・だれが……」などと意識しながら聞いているわけではな
いでしょうが、「ノンタンは、どうして泣いているのかなぁ」などと思いなが
ら聞いていると思います。これで「話を筋道立てて聞く練習」になっているば
かりか、そこから「話を聞く姿勢」が身についてきます。しかも話は、「起承
結」と「転」がなく、わかりやすく構成されています。
 
話を聞きながらわからない言葉が出てくると、
「ママ、にじって、なあに?」
絵本を見ながら、お母さん方は、虹をわかりやすく説明することで、新しい言
葉を覚え「語彙」が増えます。
 
話が面白いと、覚えようとします。絵本を見ながら、何やらぶつぶつと言うよ
うになりますが、あれは話を思い出しているのでしょう、記憶力が培われます。
そして、何度も読んでもらうことで、一本の弱々しい木が根を張り枝葉をつけ
大きな木に成長するように、話をきちんと理解し、言葉はイメージ化され、映
像とともに記憶されます。
 
また、話は勧善懲悪から成り立っていますから、幼いなりに道徳、善悪など襟
を正して説教しなくても学習し、「自前の判断力」も養われます。
 
さらに、本を読んであげている時のお母さん方の表情は豊かで、やさしい語り
かけが何よりのスキンシップになっています。赤ちゃん時代の「無償のほほえ
み」と同じではないでしょうか。
 
本の読み聞かせは、これだけたくさんの学習になっているのですから、「ママ、
読んで!」と言われた時は、しっかりと読んであげましょう。
 
(2) 数量の領域
2、3歳の幼児の数量に関する理解力は、日常生活、特に食べ物や飲み物と深
い関わりを持っています。数は、多い、少ないがわかればいいでしょう。例え
ば、ビスケットが2枚と4枚入ったお皿を置き、「多い方を食べていいですよ」
といって4枚のお皿に手が出れば、数感は順調に発達しているといえます。ま
た、2つのコップに違った量のジュースを入れ、同じくたくさん入ったコップ
に手が出れば、量に対する感覚も順調に発達しているといえます。数や量にこ
だわるのは、決して卑しいことではなく、「数の多少」「量の多少」を直感で
判断できる証(あかし)でもあるのです。
 
いくつまで数えることが出来ればいいのかとよく質問を受けますが、2、3歳
の幼児に、「そこにあるみかんを10個持っておいで」などと指示を出す親は
いないでしょう。3歳までに4から5までの数を認識できれば十分でしょう。
 
1、2、3、4、5といえるより、みかんなどを1つずつ手にとって、「1個、
2個」と具体的に、量を実感しながら数えることが大切です。
2、3歳の幼児に数字は必要ありませんから、必ず、具体物を使って、1枚、
2枚、1本、2本と数えるようにしましょう。数詞を無理なく学習できるから
です。
  (筆者注「数感」とは聞きなれない言葉ですが、音感、語感と同様、数に
関する感覚のことで、香川大学の小林名誉教授が使用されていた言葉です)
 
(3) 記憶力の領域
記憶力は、毎日の生活で体験する、「見る・聞く・嗅ぐ・味わう・触る」の五
感を通して培われていきます。その印象が強ければ、より鮮明に残るわけです。
五感を刺激させる環境を作ってあげましょう。
 
2歳は模倣の時期で、お手本はご両親です。真似るのも、記憶力を養う基本的
な訓練です。
よいお手本をたくさん見せてあげましょう。
 
3歳になると自発性が芽生え、自立の時期に入りますから、いろいろなことに
挑戦しはじめます。学習も、基本は記憶です。まだ、危険なことをしますから、
監視する必要はありますが、夢中になって遊べる時間をふやしてあげましょう。
何かに夢中になって取り組みはじめた時には、見守る態度で接してあげること
です。子どもの遊びは、より楽しく遊ぶための記憶の積み重ねであり、基本的
な生活習慣を身につけるのも記憶の蓄積された結果です。同じことを何回も何
回も繰り返すのも、手順の確認作業と考え、あたたかく見守ってあげましょう。
夢中になって取り組むことから、記憶力は養われていくものです。
 
このように幼児の記憶力は、決して、机の上だけで鍛えられるものではありま
せん。
 
(4) 常識の領域  
2、3歳の幼児にとって常識とは、やはり、自分のことは自分でやらなくては
いけない、基本的な生活習慣でしょう。第3号で紹介しましたが、「2、3歳
児の心身の発達特徴」を参考にしながら、お子さんの成長を見守ることです。
 
少子化現象から、兄弟姉妹のいる家庭が少なくなり、親が子をかまいすぎるこ
とから、手のかかる子が増えているようです。3歳までは、適切な保護が必要
ですが、3歳に近づくにつれ、子ども自身に自分でやろうとする意欲も芽生え
てきます。簡単に出来ることまで手をかすのは、愛情ではなく過保護です。自
発性も、自主性も育ちません。ここでも、失敗は成功のもとです。
 
年令相応に、自分で出来ることを増やしてあげましょう。自力で出来るまで、
試行錯誤を積み重ねますから、知的な能力も育まれます。そして、モンテッソ
ーリの「ママ、ひとりでするのを手伝ってね!」を忘れないように心がけてく
ださい。
注 モンテッソーリ
イタリアのローマで医師として精神病院に働き、知的障害児へ感覚教育を実施
し知的水準を上げる効果を見せ、1907年に設立した貧困層の健常児を対象
とした保護施設「子どもの家」において、独特の教育法を完成させた。以後、
モンテッソーリ教育を実施する施設を「子どもの家」と呼ばれるようになった。
     (ウィキペディア フリー百科事典より)
 
「ママ、ひとりでするのを手伝ってね!」
講談社から発売された、相良敦子著の本の題名
 
白百合学園幼稚園を受験される方、必読の書です。説明会は、モンテッソーリ
教育の話が中心になっているからです。
 
(次回は、「ご家庭で伸ばせる基本的な能力開発 (2)」についてお話しま
しょう)

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>幼稚園の入園テスト(4) その他のテスト

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第7
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幼稚園の入園テスト(4) その他のテスト
 

来週はクリスマスを迎えますが、いろいろと訳ありです。
街にはジングルベルのメロデイが流れ、至る所で、赤、緑、白の3色が目に入
ってきますが、赤はキリストが人類のために十字架に流した血の色、緑はキリ
ストの永遠の命を象徴する色、白はキリストの純潔を表す色。クリスマス・ツ
リーは、アダムが楽園から持ってきた「善意を知る木」で、キリストを表す不
滅の生命の木。ツリーの天辺に飾る星は、キリストが生まれたときに輝いた星
といわれていますが、どの星かは不明。クリスマス・リースは柊、刺はキリス
トの受難、赤い実はキリストの血を表したもので、節分に使う柊とは別種。そ
して、クリスマスはキリストの誕生日ではなく、聖書の中でも、その日を特定
していません。ご存知でしたか、信者ではない私は、つい最近まで知りません
でした(笑)。
(拙著メールマガジン さわやかお受験のススメ 保護者編(6)
12月11日号より)

お子さんが楽しみにしているクリスマス、1年に1回夢のかなう日、楽しいひ
と時をお過ごしください。

   「大きなお花には、大きな蝶々をつけてあげましょう」
   「小さなお花には、小さな蝶々をつけてあげましょう」
   「(テーブルにどんぐりや葉っぱが置かれている)
    どんぐりを3個持ってきてください」
                   (日本女子大学附属豊明幼稚園)

大小の弁別、推理、手先の巧緻性などをみています。といっても幼児ですから、
難しいことを要求されるわけではありません。大きいもの、小さいものを組み
合わせ、それをどのようにつけるかを考え、指をうまく使い、丁寧に取りつけ
るだけのことです。

スプーンを使って食事ができる頃から、手先を使う作業も急速に増えていると
思います。「手は第二の脳」といわれる程、知的な能力の開発と深くかかわっ
ています。
例えば、絵を描くことを考えてみても、とてつもなく時間がかかり、試行錯誤
の連続であることがわかります。クレヨンや鉛筆などでのなぐり書きから始ま
り、線が引け、○や△が描け、顔から手足が出ている人間に体がついたと思う
と、手足が電信柱のように真っすぐ伸びたままの状態が続き、やっと手も下に
おり、顔も人間らしくなるのは、年長さんの頃になりますから、促成栽培は不
可能なのです。ですから、挑戦するお子さんを、しっかりとサポートする必要
があります。

現代っ子は、手先を使う作業を苦手とする傾向にあるといわれていますが、幼
児期に、こういった作業を、あまりやっていなかった結果ではないでしょうか。
糊の使い方を見ても、うまくできないのは使った経験が少ないからです。セロ
ハンテープという便利なものが、主役になっているから使わないんですね。本
当は、糊には大変、有益な教育的配慮がなされています。
ふたを開けるには両手を使いますし、適量を取るには塗る面積から推し量らな
ければならないし、まんべんなく塗らなくてはうまく貼れません。これらの一
連の作業は、いってみれば、目から入った情報を脳が瞬時に判断を下し、指に
司令を出し、指も即座に作業に入り、作業の状況は常に監視され、うまく終了
するまで三者がリアルタイムで協力するわけです。
手先の器用な子の知的な能力も高いのは、こういった作業を通して鍛えている
からではないでしょうか。手を使う作業は、とても大切であることを忘れない
でほしいですね。

   「先生の作ったお手本と、同じように作ってみましょう」
                       (桐蔭学園幼稚部)
      
積み木を使った模倣構成です。ほとんどの幼稚園で出題されているようです。
お手本と同じ物を作るのですから、それほど難しいものではありません。3、
4歳児なら、いつも夢中になって遊ぶことですから、手本を食い入るように見
て、挑戦するはずです。
ご家庭で遊んでいるときに、
「何を作っているの?」
と話しかけて、上手にほめ、さらに制作意欲を持たせるように心がけているお
母さんなら、何ら心配ありませんね。好奇心の盛んなお子さんは、大人の頭で
は想像できないものを作るものです。

模倣構成は、単にできるだけではなく、自由に構成させながら、「どういった
ものを作るのか」と創造性をみたり、用意された一定の枠中へ積み木をはめこ
むといったパズル形式の積み木構成から、形の理解、観察力などをみる場合も
あるようです。
こういった問題に共通しているのは、
「自分でやってみようという積極性、取り組もうとする意欲が、3、4歳児に
ふさわしい成長をしているか」
を判定していることです。つまり、自分でやってみる姿勢、意欲、そこから幼
児にふさわしい好奇心が芽生えているかどうかが、わかるのです。

何もかもお母さんが世話を焼きすぎると、好奇心が育ちにくくなるだけではな
く、依頼心が強くなるばかりです。依頼心が強くなると自主性が育たず、わが
ままで、飽きっぽい性格の子や、意気地のない消極的な子になりがちです。こ
ういったテストに取り組む姿勢から、育児のあり方がわかるのです。年長さん
になっても、はしをうまく使えない子の性格はわがままで、過保護な環境で育
てられた場合の多いことも知ってほしいですね。

「むかし、あるところに、クマの親子が住んでいました。ある日のこと……。」

先生の熱のこもった口調で、紙芝居が続けられています。熱心に聞いている子、
目を輝かす子、そうかと思えば、絵のかわるときだけ見て、すぐにキョロキョ
ロはじめる子、話の筋を知っているのでしょうか、あまり興味を示さない子、
といったように、紙芝居を見る子どもの態度は、さまざまです。
そういった態度などから、家庭における躾のあり方や性格、先生方の質問に答
える内容から、3、4歳児にふさわしい理解力や言語能力が発達しているだろ
うかといったことから、子どもらしい興味や関心の程度までわかるものです。

普段から、お母さんが本を読んであげ、その話を楽しく聞いていれば心配あり
ません。
この時に、簡単な質問をして内容を振り返ると、さらに効果的です。ただし、
「おもしろかったでしょう」の言葉がけは、注意が必要です。これは読んであ
げた親の考えであり、子どもの感性とは違うからです。例えば、「ノンたん、
頑張ったわね。ユキちゃん、どう思いましたか」などと、物語を一緒に楽しむ
雰囲気を作ってあげることです。
また、読み聞かせの効果があるからといって、時間を決め、強制的に話を聞か
せるようなことは、やらない方がいいでしょう。幼児は、興味を示さない限り
集中できないからです。
寝る前に話を読んであげる、これは習慣になりやすく、興味を持続させる効果
もあるようですが、いずれにしろ、お子さんに適した方法を見つけてあげるこ
とが大切です。
余談になりますが、昨年の6月、久しぶりに説明会を再開した横浜雙葉小学校
の学園長は、「お子さんに寝ながら本を読んであげる習慣が少なくなっている
のではないでしょうか」と懸念されていましたが、皆さん方はどうでしょうか。

女の子は比較的、おとなしく話を聞く習慣が身についているものですが、元気
で活発な男の子の場合は、なかなか手を焼くものです。試験間近になっての促
成栽培はききませんが、普段から両親をはじめ、友達の話を、しっかり聞く習
慣を身につけるように心がけていれば、問題はないはずです。大切なのは、お
母さんが、お子さんの話をきちんと聞いてあげることです。「話を聞く態度」
について、お子さんはいかがでしょうか。

紙芝居の代わりに、先生が絵本を読んだりお話をしたり、こういった小道具を
使わずに、先生のお話だけを聞く場合もあります。そして、「今のお話には、
どんな動物が出てきましたか。その動物の絵を取ってきましょう」といった設
問を受け、その反応をみる幼稚園もあります。話の理解、指示行動の様子から
言語能力の発育、そして、ご家庭の育児の姿勢までみていることはいうまでも
ありません。

以上、4回に分けて、名門幼稚園で実施されているテストを分析してみました
が、どういった子どもを求めているか、おわかりいただけたと思います。

 ・先生の話を理解できる。
 ・指示に従い行動できる。
 ・自分の考えを伝えることができる。
 ・一所懸命に取り組む意欲がある。
 ・運動機能が年令にふさわしい発達をしている。
 ・自立心があり、生き生きとしている。
 ・集団生活を送るのに必要な社会性(協調性・自主性・自己統制など)を備
  えている。
 ・基本的な生活習慣(挨拶・衣服の着脱・排泄・後片付けなど)が身につい
  ている。

こういったことが、「お子さんの年齢にふさわしく身についている子ども」と
いえるのではないでしょうか。ここで、忘れてならないのは、お子さんの生ま
れ月、月齢です。社会性や生活習慣は、月齢を無視すると、お子さんに無理な
負担を強いることになりかねません。
8つの条件が完璧に備わった子という意味ではなく、心身共に3、4歳にふさ
わしい発育をしている子ならば、このような発育をしているだろうと考えまし
ょう。8つの条件に優先順位はありません。1.2.3.と数字で表さなかっ
たのも、そういった意味があるからです。

このように、入園テストは、子どもたちの行動に表われたこと、それを客観的
な目で観察し、採点するものです。ということは、テストを通して「どういっ
た育児をしてきたか」、つまり、家庭教育のあり方をみているわけです。入園
テストは、ただ単に、幼児の能力を判定しているのではなく、比重は、むしろ
両親にかかっているといわれる理由は、ここにあります。

それが、一層、明らかに表われるのが面接であり、幼稚園で実施されている面
接は、単なる面接ではなく、「面接試験」とお考えになるといいでしょう。こ
のことをしっかりと理解し、幼稚園側の狙いをつかんでおかないと、たとえ、
お子さんのテストの結果がよかったとしても、幼稚園から招待状は届きません。
入園を目指し、知的な能力の訓練だけに心を奪われていると、ここで失敗しま
す。面接については後日、詳しくお話しますが、ご両親で真剣に話し合ってい
ただきたいのは、「なぜ、この幼稚園を選ぶのか」、このことです。
ご両親の意見が噛み合っていなければ、被害をこうむるのはお子さん自身だか
らです。
(次回は、「ご家庭で伸ばせる基本的な能力開発」についてお話ししましょう)

 

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>幼稚園の試験とは(3)常識問題

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第6
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幼稚園の入園テスト(3) 常識問題  

常識問題とは、入園前の幼児の知的能力の発育状況をみるものです。というと、
「これぞ入園のキーポイント!」と考え、この種の問題(問題という表現が適
切かどうか疑問ですが……)ばかりを、熱心に教え込むお母さん方がいます。
しかし、あえて常識問題とお断りしたのは、入園前の幼児であれば、常日頃、
何かを通して体験している事柄が中心になっているからです。特殊な訓練を受
けなければできない問題はなく、また幼稚園側も、知的な能力だけが高い、い
わゆる偏った成長をしている子を求めているわけではありません。
その誤解を解くために、二、三の問題を分析してみましょう。

(赤いチューリップが3本と黄色いチューリップを5本見せ)
  ・どちらが多いですか。       (学習院幼稚園)
          
(木の絵の下に、柿が置かれている)
  ・柿を1つ拾ってきてください。
  ・柿を3つ拾って、おじいさんに2つ、おばあさんに1つあげましょう。
  ・あなたの家族の数だけ柿を拾ってきましょう。
                    (白百合学園幼稚園)

こういったことがきちんとできるためには、物の名前、色の種類がわかり、先
生の指示することを理解し、行動に移せなくてはなりません。チューリップも
柿も、日常の生活の中で目に触れるものばかりで、幼児向けの絵本でも主役で
す。色も紛らわしくない原色が使われています。先生の指示も簡単でわかりや
すく、しかも用意された小道具を前に話すのですから、この問題文を読んで想
像するよりやさしいはずです。幼児教室などで、楽しく学んでいるお子さんに
とっては、喜んで取り組むことばかりではないでしょうか。こんなとき、お母
さんの手伝いがなければできない消極的なお子さんがいますが、それは子ども
の責任ではなく、そのように育ててきた育児の姿勢に問題があります。

「家では、ちゃんとできるのですが……」
と嘆くお母さん方がいらっしゃいます。お母さん以外の人から、こういった指
示を受けたことがなければ、戸惑うのも当然です。幼児教室の大切な役目は、
「お母さんのもとを離れても楽しいことがあることを知ると共に、お母さん以
外の人の話を聞き、行動に移すことができるようにすること」でもあるのです。
内弁慶であれば、こういったことに対応できなくなりがちです。

また、お母さんと二人で過ごす時間が多ければ、過保護にならないように注意
していても、とかく、かまい過ぎになりがちです。「まだ、ムリだから」「う
まくできないから」と、お母さん自身でやってしまう場合が多いものです。自
ら行動を起こす芽を、知らず知らずに摘み取ってしまった結果といえます。

知能が高いかどうかではなく、こういった事柄が、指示された通りに行動でき
る子に育っているかがポイントなのです。指示どおりに実践できるのは、相手
の話をきちんと理解できることですから、言語に関して年齢にふさわしい発達
をしており、そして人に頼らず自力で行う自立心も培われていることもわかり
ます。それが幼稚園という集団生活を送るための、基本的な条件になっている
ことはいうまでもありません。そういった能力を作り上げる基本は、日常生活
であり、親子の対話にあるのです。

また、「数」にこだわるお母さん方がいますが、4歳児が、たとえ百まで数え
ることができても、数えられることは素晴らしいかも知れませんが、その子の
日常生活と、何らかの関わりがなければ、あまり価値のあることとはいえない
でしょう。3歳児で5前後、4歳児で10以下の数、これが日常生活と直結す
る数です。これだけ知っていれば、毎日の生活に不便はないはずです。
毎日の生活に不便のないことは、年齢相応に、バランスよく発育している証拠
です。
「ケンちゃん、テーブルの上にあるおミカンを3個持ってきて」とはいっても、
「ケンちゃん、ミカン箱から15個、ミカンを持ってきてちょうだい!」とい
うお母さんは、いるわけがないからです。

幼稚園で行われるテストの基本姿勢も、ここにあります。その年齢にふさわし
い日常生活を送っているかを知ることにあるのですから、いたずらに知的な能
力を高めるようなことは、かえって全体のバランスを歪め、他の能力の発達を
阻害する原因になりますから、お止めになるべきだと思います。

(並べられたおはじきを見せて)
  ・どちらが多いですか。合わせていくつですか。
  ・並べられたおはじきに幾つか足して5つになるようにしてください。
(学習院幼稚園)

  ・四角い積み木を3つとってください
  ・三角の積み木を2つとってください
  ・積み木は、全部で、いくつになりましたか
                     (川村幼稚園)

問題は、いずれも、普段、家庭で行われていることばかりであることに、賢明
なお母さん方はお気づきのはずです。
ですから、積み木遊びのときに、また、スーパーマーケットなどへ買い物に行
ったときに、果物の種類と数を指示し、かごに入れさせるなどして、数の理解
ができているかなど、お子さんのできる範囲内でお母さんのお手伝いをさせな
がら、それとなく確かめておく必要がありますね。お子さんにとっても、お母
さんの手伝いができるのは、とてもうれしいものです。
こういったように、生活の中で、数に触れる体験をたくさん積みながら、数に
対する理解を高めていくことが大切です。それにはガイドブックに紹介されて
いる問題をアレンジし、生活の中でやってみることです。こういった体験を通
し、十分な学習ができてから、実際に出題されている問題に挑戦すれば、お子
さんも自信を持って答えることができるはずです。体験することなく、机の上
だけで問題を解く訓練するのは、幼児にふさわしい学習ではありません。

その他の問題を、いくつか紹介しておきましょう。

・イヌやネコなどの動物の絵のパズル(4ピースほど)を組み立てる。(構成)
 (いったん完成したものを見せてから作らせることもあります)

・一ヶ所だけ違う2枚の絵を見せて、
    「2枚の絵の違いはどこですか」(類似差異)

・不足な部分がある絵を見せて、
    「この絵の足りないところを書き足してください」(欠所補完) 

・(丸の紙を3枚、四角の紙を1枚並べておき)
    「どれが仲間外れですか」(仲間探し)

・ 絵を見て、動物、植物、道具などの名前をいい、何に使うかなどを説明する。
(常識)
・いいことをしている子、悪いことをしている子の絵を見て、意見を言う。
(常識)

「構成」とか「類似差異」など、いかにも入試問題といったことをイメージし
やすい言葉を使っていますが、これは出題領域を分類するために使っているも
ので、こだわる必要はありません。

いかがでしょうか。
しつこく繰り返しますが、いずれも毎日の生活の中で、お子さんが遊びを通し
て、体験していることではないでしょうか。来春になれば、入園テストの問題
集も発売されますから、教室の先生に相談されてから、お買いになって調べて
みましょう。そして、お母さんとお子さんが一緒になり、遊びの中で、いろい
ろと工夫し、挑戦してみることです。

その時に大切なのは、問題集をそばに置かずに、問題や設問の意図を理解し、
覚えてしまうことです。お母さんが理解していなければ、お子さんは戸惑いま
すし、問題集を見ながらでは、お子さんは遊びだと思わないからです。
設問は、ゆっくり、丁寧に、きれいな言葉で、話しかけるようにしましょう。
こういったことを体験しておくと、教室で課題に取り組むとき、「あれ、これ
ママとやったことがある!」となり、大きな自信につながるからです。
(次回は「幼稚園の入園テスト 4」についてお話ししましょう)

 

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>幼稚園の試験とは(2) 課題遊び

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第5
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幼稚園の入園テストとは(2) 課題遊び
 
 マットの上でクマさんになり、高さの違うお山を3つ登り、跳び越える。
 平均台を歩き、下りて、的に向かってボールを投げる。
            (東京学芸大学教育学部附属幼稚園竹早園舎)
 
 ホールをかけ足で回り「走って!」「並んで!」の合図で、走ったり並んだ
 りする。                  (白百合学園幼稚園)
 
自由遊びの中で、課題遊びが行われます。言葉はふさわしいかどうか疑問です
が、運動テストも、その一つです。先生方の目は、楽しそうに取り組んでいる
幼児に注がれています。
 
3~4歳頃には、運動機能の発育が盛んになります。部屋の中だけではなく、
外で遊ぶ機会も多くなり、運動量も増えてきます。危ないことでも、何気なく
やってしまいますから、うっかりできません。お母さん方なら、どなたも経験
されていると思います。「お家にいた方が手もかからないのに」と思うお母さ
んはいないでしょう。家事が一段落ついたところで、近所の公園などに出かけ、
一緒に遊んでいるのではないでしょうか。そうしたお母さんのやさしい心遣い
で、のびのび育てられた子は、先生の模範演技を見て、元気いっぱいに挑戦し
ます。
ですから、平均台でバランスを崩して落ちても、再び乗り、最後まで頑張り、
元気よく跳び下ります。こういった一連の行動から、先生の話を聞き取る力、
理解し表現する力や取り組む意欲などがわかるわけです。難しいことはさせま
せんし、先生の指示通りにできればいいのです。2~4歳児ならそなわってい
る言語や運動能力を、総合的に判定するのですから。
 
しかし、「横転ができない」、「30センチほどの高さから跳び下りることが
できない」のでは、年齢にふさわしい運動能力が、発育しているとは考えられ
ません。現代っ子は、骨折しやすいといわれています。最近では、「ぶらさが
る」、「転がる」、「跳び下りる」といった、簡単なことができない子が増え
ているそうです。運動能力は、自然に発達するのではなく、遊びや日常生活を
通し、体を動かす中で育まれます。もし、できないことがあるならば、そうい
った運動をする機会を与えられなかったか、十分ではなかった結果ではないで
しょうか。
 
体験しないと育まれないのが、運動能力です。
もし、お母さんが、「危ないから、けがするから、そんなことをしてはいけま
せん!」と過保護や過干渉になり過ぎると、体験学習に必要な好奇心の芽を摘
むばかりか、それにともなう運動機能も、正常に発育しないおそれもあります。
これは子どもの責任ではなく、親の責任でしょう。なぜなら、現在あるお子さ
んの姿は、今まで手塩にかけてきた育児の結果だからです。
「ご近所に、一緒に遊ぶお友達がいないものですから……」
「都心のマンションですので遊ぶ場所もなく、交通量も多い所ですから危なく
て……」
「恐い事件が起きているものですから……」
不幸なことですが、幼児を取り巻く環境は、決して安全ではありません。しか
し、運動能力は、健康であることと密接な関わりを持っています。お子さんが、
ゼロ歳の頃を思い出してください。“はいはい”を始めたとき、部屋にある危
ないものは片付けました。時間を決めて日光浴をさせました。歩き始めると外
へ連れていきました。こういったことの目的は、五体の健全な発育ではなかっ
たでしょうか。
 
幼稚園側の求めている子、それは健康な子どもです。健康な子は、元気で、明
るい子であり、情緒の安定していることは言うまでもありません。
 
 「大きな栗の木の下で」「糸巻きの歌」「ちょうちょう」「チューリップ」
 な どから選び、好きな歌を一人で歌う。   (雙葉小学校附属幼稚園)
 
 好きな動物のお面をつけて、その動物ごとにピアノに合わせ、先生と一緒に
 お遊戯をする。               (雙葉小学校附属幼稚園)
 
幼稚園の遊戯会などで見かけることですが、楽しく歌うお子さんばかりではな
く、嫌々ながら歌っているお子さんもいれば、黙って下を向き、まったく歌わ
ないお子さんもいます。
幼児のことですから、ちょっとしたことで気分が変わってしまうこともありま
すが、こういった様子から、育児の姿勢などもわかるものです。
たとえば、お母さんがお子さんと一緒に、楽しく歌っていれば、お子さんは歌
います。テレビに映るアイドル歌手の動きを、真似しながら歌う子どもの様子
を見ると、言葉は幼児のボキャブラリーをこえていますから、舌足らずになり
がちですが、実に楽しそうです。言葉より動作で表現する年齢ですから、屈託
のない自然な動きが表われます。身振り、手振りによる身体表現も、幼児の成
長を推し量る、重要なポイントの一つです。豊かな愛情に包まれ、のびのびと
した環境で育てられた子には、明るい、子どもらしい表現がみられます。
もちろん、巧拙は関係なく、「先生の指示に従う」「真似をする」ことは、集
団生活を送るうえに、欠くことのできないものです。「むすんでひらいて」や
「ぞうさん」「チューリップ」などの曲を、お子さんと一緒に楽しく歌い、踊
れるお母さんであってほしいですね。幼児の歌や身体表現は、心身の発達のバ
ロメーターであるからです。
 
過去にこんな問題もありました。
 ホールから上履きを脱いで、じゅうたんのある部屋に移り、チョコとせんべ
 いをもらう。(お菓子を食べる前に先生にウェットティッシュで手を拭いて
 もらう)食べ終わった子どもから、ゴミを片付け、「ごちそうさま」をして、
 靴をはき、並んで帰ってくる。          (白百合学園幼稚園)
 
先生からお菓子をいただいて食べる、おやつの時間です。基本的な生活習慣を
みているわけですが、ここでもいろいろなことがわかります。
「ありがとう」といえる子、黙っている子。「いただきます」「ごちそうさま」
が素直にいえる子。お菓子の包装紙を無造作にまとめ、机の上に置きっぱなし
にする子もいれば、部屋の隅にあるごみ箱へきちんと捨てる子、さまざまです。
 
家庭でおやつを食べる様子が、そのまま表れますから、どのように食べるかで、
お母さん方の子育ての姿勢がはっきりとわかります。2~4歳の幼児が、おや
つをもらった場合、「ありがとう」「いただきます」、そして食べ終えれば、
お菓子の包装紙を片付け「ごちそうさま」といえる習慣を、身につけておきた
いものです。
 
「しつけ」に関しては、おやつの時間を設ける他に、おみやげに、子どもの興
味をそそる「折り紙」や「あめ」を渡したこともありました。こういったこと
は、ごく自然に行われますから、幼児の態度にも、普段のありのままの姿が表
れます。つまり、テストを受けているのはお子さんですが、「評価されている
のはお母さん」なのです。
 
「子どもの自主性を尊重し個性的に育てたい」と、おっしゃるお母さん方がい
ます。しかし、そういった考えを持ったお母さんに育てられた子は、親の期待
とは逆に、あいさつもできない、わがままな性格になりがちです。それは、2
~4歳児ならば当然、身につけていなくてはならない「しつけ」を、なおざり
にしている場合があるからです。こういった「しつけ」は、その年齢にふさわ
しいときに、身につけるものばかりですから、お母さんの育児の方針、ご家庭
の教育方針などが、手に取るようにわかるわけです。
 
しかし、どの幼稚園でも、不自然な礼儀作法を身につけることを望んでいませ
ん。ある市の青少年育成運動のキャッチフレーズに「オアシス運動」がありま
した。これは「オはよう」「アりがとう」「シつれいします」「スみません」
の頭文字を並べたもので、「しつれい」はともかく、日常生活に必要なあいさ
つは、きちんとできるようにしておきたいものです。
 
  裏返しになっている洋服をもとに戻しなさい。
  洋服のボタンかけをしなさい。
  トイレットペーパーを上手にちぎりなさい。  (白百合学園幼稚園)
 
さっさと戻してしまう子、ボタンがけが苦手な子、先生の手助けが必要ではな
いかと思える子、どうにもならなくなってしまう子など、さまざまです。なぜ、
こういったテストが行われるのでしょうか。
幼稚園は、ほとんどの子にとり、生まれて初めて集団で生活する所です。集団
生活では、他人に迷惑をかけないことが基本的な条件ですから、自力でできな
くてはならないことがたくさんあります。衣服の着脱、食事、そして排泄、こ
の3つが、他人の手を借りずにできないようでは、たとえ他の面がすぐれてい
ても、入園はおぼつかないでしょう。
 
その他、ハンカチ、ティッシュを持ち、それらを正しく使えるか、つめは短く
切ってあるかなどから清潔感は育っているかをみているわけです。爪はお母さ
んの手を借りますからともかくとして、ハンカチ、ティッシュの使い方は、2
歳児にはまだ難しいことです。特に男の子は、手を洗ったときにズボンで拭か
ない、はなが出た時は手で拭かないように、優しくしつけていくお母さんにな
ってほしいですね。
 
さらには、スモックを着たり、靴下を脱がせ、後で自分のものをはくといった
基本的な生活習慣をチェックしながら、区別、選別といった知的な能力まで判
定することも可能なわけです。こういったことは、いずれもしつけと同様、毎
日の生活と深い関わりを持ち、育児の「かなめ」となっていることです。お子
さんの反応は、お母さん方の日常生活の姿勢が、そのまま表われるものですか
ら、普段の生活がいかに大切であるか、おわかりいただけたのではないでしょ
うか。
 
数えることができるより、文字を読めるよりも、まず、基本的な生活習慣がき
ちんと身についていることこそ、幼稚園が求めている子ども像でもあるのです。
お子さんの一日の生活を見直してください。何かできないことはないでしょう
か。毎日、一緒にいるだけに、お母さん方は、案外、気づかないものなのです
が……。
 
このように、テストからは、ご家庭の育児の姿勢が、手に取るようにわかるわ
けです。
しかし、基本的な生活習慣は、月齢の差がはっきりと出やすいものです。11
月の試験の時におむつが外れていなくても、「入園する4月までに取れていれ
ば結構です」という幼稚園もありますし、「まだ、すべてがきちんとできる年
ではないことを考えてあげましょう」という幼稚園もあります。生まれ月、月
齢を無視すると、お子さんの心が歪むことも忘れてはならない、大切な育児の
心構えです。入園試験のために、心が歪むような準備だけは、やるべきではあ
りません。
 
最後に、白百合学園幼稚園は、平成9年6月に創立以来、初めての説明会を開
催しましたが、その時の清水園長の話を紹介しましょう。初めて園舎に入り、
かなり緊張して伺っていましたので、文言は正確ではありませんが、こうおっ
しゃったのです。
 
「私どもが希望しておりますのは、小さいときから入園テストですとか、面接
を受けて訓練されることではなく、むしろ日常生活の中で、特に、お父さま、
お母さまの、生きたお手本の中で育てられたお子さま方、それから、年齢相応
に基本的な生活習慣が、ある程度、これはまだ完全にできませんから、ある程
度、身についたお子さま方、明るく、素直で、イキイキとしたお子さま、そう
いった子ども達を希望しております」
 
「お父さま、お母さまの、生きたお手本の中で育てられたお子さま方」、これ
が全てではないでしょうか。
(次回は、「入園テストの3」についてお話ししましょう)
 

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