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2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★今年の説明会より(2)★★

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第59号)
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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今年の説明会より(2) 
 
前回に続き、説明会の話を紹介しましょう。
加藤三明幼稚舎長は任期を残して3月に辞任し、4月から大島誠一幼稚舎長が
就任。
私が参加した7月12日(土)午後2時からの説明会では、その件について何
の説明もありませんでしたが、週刊誌に、こういった記事が掲載されていまし
たので、紹介しておきましょう。
 
加藤舎長の退任について、慶應義塾大学は本誌に「教育現場に戻りたいという
のが加藤教諭の希望。幼稚舎の担任は1年生から6年生までの持ち上がる方式
で、年齢的に、新1年生の担任に就任する最後の機会だった」
(広報部)と回答した。
 (週刊金曜日 平成26年4月15日(火)16時48分配信より)
 
大島誠一舎長の話は、「慶應義塾幼稚舎の教育方針について」の説明に終始し、
受験に関しては、「応募者も多く、厳しい条件であることを承知して受けてほ
しい」との話だけでしたが、加藤前舎長の「受験に関する心構え」は、受験さ
れるご両親には耳の痛くなるほど痛烈な話でした。
再び聞くこともないでしょうから、その一部を紹介しておきましょう。
文言は、正確ではないことをお断りしておきます。
 
次に、受験に関する心構えのようなものを申し上げたいと思います。
毎回、ここで皆さんは手帳を開かれるのですが、メモをするような内容ではあ
りません。気楽に聞いて頂ければいいと思います。
これだけ競争率が高い慶應義塾幼稚舎にチャレンジする皆様方に、これから申
し上げることを、どれだけ聞いて頂けるかわかりませんが、あえて言わせて頂
きます。
 
一言でいえば、5歳のわが子を受験のためにスポイルしないでほしいというこ
とです。
われわれは児童のありのままの様子を見て判断したいと思っています。
与えられた課題が単に、できる、できないで判断しているのではないというこ
とです。
できる、できないだけではなくて、その児童のあらゆる面を見たいと思ってい
ます。
中学以上の受験と違って、算数、国語、社会、理科のように、教科の中の限ら
れた知識を見ようと思っているわけではないのです。
もっと広い範囲で、子どもの様子を見たいと思っています。
しかし、このことに対処しようとすると、限りなく多くのことに対処しなくて
はならなくなります。
そんなことできるはずがありません。
ですから、5歳の子どもに、この時期に、やがて一人前になるために、どうい
うことをやってあげたらいいかという観点で考えるべきだと思います。
そして、それが何かと申しますと、ご家庭でそれぞれ考えて頂くしか方法はな
いと思うのです。
 
先程から繰り返して申していますように、教育にオールマイティの方法はあり
ません。
それぞれのご家庭の教育方針のどれがよいかということは言えないのです。
人は、それぞれの父母から受けた価値観、そして成長の途中で学校や関わって
きた人から受けた価値観によって人格が形成されます。ですから、どの価値観
が正しいか、間違っているかなどということはいえません。
それより、自分が持っている価値観を、どうやってわが子に伝えていくかとい
うことが、大切になっていくのではないでしょうか。
 
ですから、本来は、5歳の子どもに試験を強いるのは、どうかなと思っている
ことを、受験のためにさせるのはいかがなものかと思います。
はっきり言えば、それは親のエゴです。
子どもにとって5歳の時期は1回しかありません。
子どもを犠牲にしてまで受験の準備をすることは、本当にいいことでしょうか。
 
とにかく、どんな犠牲を払っても、「入学してしまえばそれでよし!」という
考えもないわけではないと思いますが、私は、それには同意しません。
受験ということを考えるとき、また世間の風潮に惑わされずに、それぞれの家
庭で5歳の子どもに何をしてあげたらいいのか、考えるべきではないでしょう
か。
そして、裏を返せば、子どものあらゆる面を見たいと思っているテストに対す
る準備にしても、このことは最善の方法だと思います。
 
たとえ、幼稚舎に合格できなくても、わが子に能力がなかったと思わないで頂
きたい。
これも先ほど申しましたように、私立学校には、それぞれの方針があります。
その方針にわが子が合わなかっただけのことなのです。
「いや、学校は、そういう理想論を言うけれど、現実は違う!」とお思いの方
も多くいらっしゃると思いますが、私は少なくとも建前ではなく、心底そう思
っています。
 
幼稚舎では「競争の相手は他人ではなく自分だ」と申しました。
しかし、皆さんがこれから挑まれる受験は、他人との競争です。
「競争の相手は他人ではなく自分だ」という幼稚舎が、「他人との競争である
受験を行うとは何事だ!」とおっしゃるかもしれません。
しかし、実際に、受験という以外に方法のないことも確かです。
受験に合格されなかった方は、もしかすると、親子ともども、敗北感を味わう
ことになるかもしれません。
しかし、これはあくまでも幼稚舎の受験に限ったことで、人生の敗北ではあり
ません。
まして、子どもがそういうことを思い続けていたら、本当に怖いことです。
ですから、われわれが5歳の子に入学試験という罪なものを施して、そう言う
のもなんですが、小学校受験を、ぜひ、最終目標と思わないで頂きたい。
まだまだ、ほんの人生の始まりです。
小学校受験でお子さんをスポイルしないでほしいというのが、私の願いです。
 
以上、幼稚舎に対する、また、小学校受験に対する私の考えを述べてきました
が、幼稚舎の特徴をご理解して頂けたでしょうか。
これまで述べてきた考えをご理解していただいたうえで、ぜひ、幼稚舎にチャ
レンジして頂きたいと思います。
     (平成25年7月13日(土) 自尊館にて)
 
いかがでしょうか。
「教育とは何か」「小学校の受験は、いかにあるべきか」と冷静に考えるヒン
トになっているのではないでしょうか、
男女ともに1,000名を割りましたが、募集人数は、男子 96名、女子46名、
計144名ですから、最難関校には変わりありません。
ちなみに、過去5年間の応募状況は、以下の通りです。
 
2010年度(2009年11月受験) 男子 1,184名 女子 920名 合計 2,104名
2011年度(2010年11月受験) 男子 1,167名 女子 777名 合計 1,944名
2012年度(2011年11月受験) 男子  988名 女子 661名 合計 1,649名
2013年度(2012年11月受験) 男子 1,020名 女子 659名 合計 1,679名
2014年度(2013年11月受験) 男子   987名 女子 620名 合計 1,607名
    (2014年度用 説明会試料「幼稚舎入学試験 Q&A」より)
 
今年の雙葉小学校は、去年と同様、小学校内の5階にあるホールで行われ、校
内見学も実施されました。
28年前(昭和61年)に行われた説明会もここで行われ、元気よく階段を歩
いたものですが、今年は息が切れました。
説明会終了後、校舎見学を辞退した人は、昨年と同様、一人しかいませんでし
たが、それが私で、また目立ってしまいました(笑)。
河野 久仁子校長の話の一部を、文言は正確ではありませんが紹介しましょう。
 
学校生活は、競争の場ではなく、共に祈り、共に学び合い、助け合う場である。
「先生と子ども」、「子どもと子ども」という関わり合いの中で、人間同士の
信頼関係を築き、自分が愛されていることを感じながら、子どもの人間として
の成長を助けていくように考えている。一人ひとりの子どもが、人との関わり
の中で、自己表現をしながら、その人らしく生きるように祈る。バラはバラら
しく、スミレはスミレらしく、その人らしく生きる。また、自分で自由に学び、
決定することができ、責任のとれる人に育てていこうといったように、子ども
達が、これからの世界を支えていく人に育ってほしい。
 
本学園は、それぞれ推薦入学で上級校へ進学する子ども達に、小学校と中学校
で同じ数の新入生を加え、新しい風を入れながら幼小中高と進んでいく一貫校。
特別な進学体制をとらず、一人ひとりの子ども達の人間としての成長を大切に
しているので、学習面だけに重きを置くのではなく、一貫教育の中で、伸び伸
びと能力を伸ばしてほしいと考えている。そのために本校では、保護者の方に、
このような学校の教育方針を理解していただき、学校と共に心を合わせ、手を
携えてお子さんを育てていこうとお願いしたいと考えている。
 
「最後に、私たちが教育の現場で大切にしている祈りについてお話しいたしま
す。祈ることは自分のため、人のために、心に思い願うことを神様に話すこと
です。何ができるかできないかで物事を判断するのではなく、人の心と努力を
大切にすることを願うことも祈りといえるのです。雙葉学園に集うシスター方
と私達、教職員が希望し願うものに、今まで大切にしてきた祈りの一部を皆さ
んに紹介させていただきます。それは「親の祈り」という題名ですが、親だけ
ではなく、教師も、世の中のすべての大人に必要な大切な祈りです。配布した
思慮の中に挟んでありますので、お持ち帰りになってお読みください。なお、
この「祈り」のプリントは、入学試験には関係ありません」
 
   親の祈り
  神様
  もっと よい私にしてください。
  子どものいうことを よく聞いてやり
  心の疑問に 親切に答え
  子どもを よく理解する私にしてください。
  理由なく 子どもの心を傷つけることのないように 
  お助けください。
  子どもの失敗を 笑ったり 怒ったりせず
  子どもの小さい間違いには目を閉じて
  良いところを見させてください。
  良いところを 心から褒めてやり
  伸ばしてやることができますように。
  大人の判断や習慣で
  子どもを しばることがないように
  子どもが自分で判断し
  自分で正しく行動していけるように
  導く知恵をお与えください。
  感情的に叱るのではなく
  正しく注意してやれますように。
  道理にかなった希望は できるかぎりかなえてやり
  彼らのためにならないことは
  やめさせることができますように。
  どうぞ意地悪な気持ちを取り去ってください。
  不平を言わないように助けてください。
  こちらが間違った時には
  きちんとあやまる勇気を与えてください。
  いつも 穏やかな広い心を お与えください。
  子どもといっしょに 成長させてください。
  子どもが 心から私を尊敬し慕うことができるよう
  子どもの愛と信頼にふさわしいものとしてください。
  子どもも私も 神様によって生かされ
  愛されていることを知り
  他の人々の祝福となることが できますように。
(平成26年7月19日  小学校内ホールにて)
 
帰る時、私一人でしたから守衛さんに、「美智子妃殿下がご成婚記念に植樹さ
れたメタセコイアの木が1本残っていると聞いたのですが」と尋ねたところ、
校庭の一角に5階建ての中高の校舎と同じ高さの大きな杉の木を紹介され、び
っくりしました。幼稚園、小学校を本学園で過ごされ聖心女子学院へ進まれた
妃殿下。ご成婚は昭和34年4月、55年前になりますから当然でしょうが、
幼稚園側の道路から見ることができます。
 
耳の痛い話であったかも知れませんが、我が家の受験体制、育児について、客
観的に見直す機会にしていただければ幸いです。
 
夏休みも後半に入りましたが、暑い日が続いています。
疲れも出てくるときですから、無理をせず、心身ともにリフレッシュできる機
会を作りましょう。
   (次回は、「よくある質問について」についてお話しましょう)
 

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