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さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★[8]構成力・観察力に関する問題(2)

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        「めぇでる教育研究所」発行
 
     2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第43号)
 
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
 
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★★入試問題を分析する★★
[8] 構成力・観察力に関する問題 (2)
 
入試速報
立教小学校の学校説明は、今年は2回行われます。
第1回 6月5日(木) 受付開始 8:00 授業参観あり
第2回 9月6日(土) 受付開始 8:20 授業参観なし
1回と2回の内容は異なるそうで、詳しくはホームページをご覧ください。
 
なお、川村小学校は、今年から「自己推薦個別審査」を導入します。募集枠は
20名で、条件は「オープンスクールに親子で参加」となっています。4月
28日現在、ホームページには詳しい説明は見当たりませんが、受験を考えて
いる方は学校へ問い合わせてみましょう。
 
今回は複雑な分割です。
三角形、四角形、円形の、二分の一、四分の一といった分割は、基礎トレーニ
ングで理解できているはずです。
問題は、複雑な分割です。
本当に、大人でも、
「ナヌ……?」
と考え込んでしまう問題もありますね。
ですから、これもいきなり問題集を使うのは、止めた方がいいでしょう。
混乱するだけです。
「ブンカツ! 聞いただけで頭が痛くなるわ!」
算数嫌いになりかねません。
小学校の勉強は、一年生から何といっても国語と算数が基本ですから、スター
トでつまずくと大変です。
 
問題集を買い、複雑に分割してある問題を、お子さんが、かつて愛読していた
絵本などを使い、その通りに線を引き、切り、それを使ってやってみましょう。
昔の愛読書ですから、覚えているでしょうし、忘れていても思い出します。
それに形が大きいですから、しっかりと学べます。
3分割ぐらいから始めましょう。
「お母さん、これ『桃太郎』でしょう!」
笑顔を浮かべながら取り組むお子さんの姿を想像できますね。
絵本には、いろいろな思い出が残されていますから、面白がって取り組むはず
です。
表ができたら、裏も使えます。
1枚の絵で、二通りの学習ができます。
コツが理解できれば、白紙で挑戦、 絵で一回学習していますから、最初は楽
勝ですね。
これでやる気を育て、複雑な問題に挑戦できるようにしてみましょう。
 
できない問題があっても、心配はありません。
問題集を読んでいて、「こんなの、時間内にできるのかな?」と思える問題が
あると、学校側の狙いは何だろうと考えてしまいます。
難易度の高い問題があると、「できないと、合格しない!」と考え、無理やり
教えこんでしまうお母さんがいると聞きます。
何と言ってもお母さん方は、偏差値教育を受けてこられた元受験戦士ですから、
やりますね。
しかし、考えてみましょう、受験生は5、6歳の幼児です。
学校側は、構成力、プラスやる気、意欲、これを見ているのではないでしょう
か。
あせらず、時間をかけ、できるようにしてあげましょう。 
 
このように心がけていると、例えば、試験場で難しい構成の問題に出合った時、
「わかんない…!」と泣き出してしまう子と、できなくても最後まで挑戦し、
時間がきたら、「やっぱり、できないな!」といって、きちんと止める子とで
は、泣き顔のお子さんからは「何でもできなくてはいけないと考える満点主義
の教育ママの顔」が、頑張ったお子さんの場合は「一所懸命に頑張ってできな
ければ仕方がないでしょう」とあたたかく励ますお母さんの笑顔が浮かんでく
るといった評価も生まれるものではないでしょうか。
 
オロオロ、キョロキョロと辺りを見るようでは、「できなきゃいけない!」と
いう価値観が、お子さんをがんじがらめにしていることになりかねません。
小さい時から、「何でもできなくては駄目だ」と教えるのは、いいことではな
いと思います。
できないことがあるから、できるように勉強するのが学校教育の目的です。
できないことが悔しかったら、それをバネにして挑戦する気持ちの方が、大切
です。
幼児期は、結果を競い、結果だけを求める時ではありません。
やはり、やる気、挑戦する意欲を見ていると思います。
家庭学習でも、こういった面を育ててほしいですね。
 
プリントでの分割の問題は、当てはまらないもの、おかしいものを消していく
消去法がいいでしょう。
その時に、なぜ必要ではないのかをお子さんに説明させると、効果はさらに上
がります。
自分の考えをいう、言葉で表現するのは、本当に難しいですね。
「これは、ここが違うから、当てはまらないわ」
「そうですね、角度が違うわね」
「角度って、なあに?」
「開き具合ですよ」
これは教え込むのではなく、「……?」と興味を持たせることです。
関心を持てば、記憶されるものです。
知的な刺激を与えてあげましょう。
 
構成の問題に限りませんが、たとえば、答えが違っていたとします。
前にお話しましたが、そんな時に、やってはいけないことがありますね。
子どもの前で、間違いを指摘しないことです。
「これ違っていますよ!」
「それならこれかな?」
「違います!」
「じゃ、これかな?」
「何で、考えないの、あなたという子は!」
こうなりがちです、そうではないでしょうか。
最後は、顔色も変わり、話す口調に怒気さえ含んでいます。
子どもは怒られたくない一心で、ひたすら残っている答えを指差すだけです。
偶然に答えが合うことを祈って、です。
考える時間を与えていません、お母さんは。
「勉強って、つらいものだな!」
このような気持ちにさせてしまっては、小学校へ入る前から、勉強の嫌いな子
になりがちです。
わからなかったら、コピーをとり、それを切らせ、組み立てることです。 
怒られて、おどおどしながらやっているお子さんの気持ちを考えてあげましょ
う。 
かわいそうだと思いませんか。
お子さんが、お母さんの顔色を気にしはじめたら、気分転換をはかることです
ね。
お互いの精神衛生のためです。
難易度の高い問題に取り組むときこそ、あたたかい配慮が必要です。
 
閑話休題。
問題の解説は一休みして、お母さんの「育児の姿勢」をチェックしてみましょ
う。
これは、かつて、皇太子さまが記者会見で披露された詩です。
日本でもベストセラーとなった「子どもが育つ魔法の言葉」(PHP研究所 
刊)の著者、ドロシー・ロー・ノルトの作ですが、お読みになったお母さん方
は、この本の冒頭にある「子は親の鏡」の詩には、納得されたのではないでし
ょうか。
ここで紹介するのは、確か、スウェーデンの中学生用の教科書にあったものだ
と記憶していますが、資料が見つからないもので、間違っていたらお詫びいた
します。
私どもも教室の入り口に掲示していますが、「育児しながら育自する」お母さ
ん方が大切にしている心構えではないでしょうか。
 
      子ども  ドロシー・ロー・ノルト 作
 批判ばかりされた 子どもは 非難することを おぼえる
 殴られて大きくなった 子どもは 力にたよることを おぼえる
 笑いものにされた 子どもは ものを言わずにいることを おぼえる
 皮肉にさらされた 子どもは 鈍い良心の もちぬしとなる
 しかし、激励をうけた 子どもは 自信を おぼえる
 寛容にであった 子どもは 忍耐を おぼえる
 賞賛をうけた 子どもは 評価することを おぼえる
 フェアプレーを経験した 子どもは 公正を おぼえる
 友情を知る 子どもは 親切を おぼえる
 安心を経験した 子どもは 信頼を おぼえる
 可愛がられ 抱きしめられた 子どもは
       世界中の愛情を 感じることを おぼえる
 
いかがでしょうか。
お子さんは、ご両親の作る環境で育っていくことを、忘れてはいけないと思い
ます。
受験されるお子さんは、同世代のほんの一部の子ども達の一人です。
ほとんどの子ども達は、こういった受験準備をせずに、小学生になります。
算数を例に取れば、加減乗除から分数の領域まで、数字も記号も使わずに学習
するわけですから、家庭学習は、そのことを理解した上で、無理のないように
進めていただきたいのです。
お子さんが嫌がるときは、スパッと止めましょう。
そして、寝静まった頃に、お子さんの寝顔を見ることですね。
お母さんの気持ちも、切り替えられると思います。
大切なのは、お子さん自身の将来、歩むべき道ですから……。
 
年長さんになりましたが、元気に通っていますか。
集団生活への適応力をきちんと身につけるのも、合否の鍵となる大切なポイン
トです。
楽しく過ごせるように心がけてください。
少しでもお兄さん、お姉さんらしくなったところが見えたときは、ほめてあげ
ましょう。
「さすがお兄さん(お姉さん)!」は、子どもに自信を持たせ、「お兄さん
(お姉さん)なんだから!」は、不満をつのらせがちで、賢いお母さんが口に
する言葉ではありません。
子ども達は、お母さんの何気ない言葉からも敏感に反応していることを、肝に
銘じておきましょう。
(次回は、「構成力・観察力(3)」についてお話しましょう)
 
 

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