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さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試問題を分析する★★ [9] 社会性に関する問題 

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第45号)
 新年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
 
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[9] 社会性に関する問題 
 
入試情報
最近、私学のアフタースクールは目を見張るものがありますが、先日伺った小
野学園小学校も充実していました。小学校は共学ですが中高は女子だけの別学
で男子は受験になります。保護者は安心して学校にお任せということでしょう
か。
 
聖学院小学校の説明会(6月5日・木)に参加される方、小学校は12月の竣工を
目指し目下、改築中で、会場は小学校よりぐっと奥にある女子聖学院の中高の
クローソンホールです。駅から10分以上かかるとみておきましょう。
 
聖徳大学附属小学校のホームページには、「過去問に挑戦しよう」とのコーナ
ーがあり、クリックすると3問ばかり問題がありました。かつて立教小学校の
説明会で田代教頭から、「数量の問題の解き方」を聞いたことがありましたが、
ホームページで過去問を掲載したのは、本校が初めてではないでしょうか。
 
前回の予告では、「運動に関する問題」とありましたが、「社会性に関する問
題」と訂正させていただきます。
 
5、6名のグループで遊び、その様子から社会性、協調性を評価する問題です。
ごっこ遊び、絵画や制作などいろいろな形で行われていますが、「電車ごっこ」
を取り上げ、どういった形で展開し、採点されるか、分析してみましょう。
 
     ★[電車ごっこ]
      「今から、電車ごっこをして遊びます。この遊びには、運転手さ
      ん、車掌さん、駅長さんに、お客さんが必要ですね。最初に、誰
      が、どの役をするかを、みんなで相談して決めてください。
      そして、どうやって遊べば楽しいかを話し合って決めます。
      電車は、このロープを輪にしたものを使います。相談ができたグ
      ループから、代表を決めてロープを取りにきてください。
      わかりましたか。では、始めてください」
       
こういった説明を聞き、相談をして、電車ごっこを始めます。
 
ごっこ遊びは、幼稚園などで先刻、承知の遊びですから、遊びそのものには問
題ありませんが、何といっても、そこに集まったメンバーは、今日が初めての
ご対面です。
これが問題ですね。
幼稚園名、家族構成、性格、趣味、得意な遊びなど、データなしの遊びとなり
ます。
これは全員同じ条件ですが、幼稚園でもリーダーシップをとっている子は、や
りますね。
 
「運転手と車掌、駅長さんは、一人ずつだから、順番に代わったらいいと思い
ます」
「……。」
「その順番だけど、ゼッケンの番号順はどうですか」
「背の高さ順でも、いいんじゃない?」
と背の高い子がいうかも知れません。
体の特徴を武器にしていますね。
「(ぼくは、背が低いからお客になってしまう。そうは、させないぞ!)ジャ
ンケンが、いいな。勝ち負けで決まるから、いいと思います!」
こう思っているかどうかはわかりませんが、自分の考えをいえる子、いいです
ね。
こうなれば、意見は、ドンドンと出てきます。
殊勲賞は、口火を切った子ですが、このグループは、早くまとまります。
「最初にいった君が、代表でロープもらってきたら!」
「賛成!」
こういけば、理想的です。
 
黙ったまま、全然、進まないグループもあるそうです。
偶然のいたずらですけど、積極性に欠ける子が、集まる場合もあるそうです。
「…………」
「……」
これでは採点できませんから、先生は盛んに促しますが、反応はありません。
これが、いちばん困るようです。
何しろ、何にもいいませんから、参加意欲、発言内容、行動力、全部門、ゼロ
です。  
当然のごとく、社会性、協調性は[0]になります。
惨めな結果です。
 
「ぼくは、運転手しかやりたくありません!」
こんな無茶をいう子もいるそうです。
古い言葉ですが、乳母日傘型ですね。
こういう子ばかりだと、収拾がつかなくなります。
乳母日傘型とは、「乳母をつけ、日傘をさしかける、というように子どもを大
事に育てること」で、過ぎると過保護になる育児のことです。
 
「私、決まったものなら何でもいいの」
こういうお嬢さんもいるそうです。
一見、よさそうですが、あなた任せで、積極性に欠けるのではないでしょうか。
 
こういう子もいるようです。
ジャンケンで決めることになり、実際にジャンケンをして負けると、
「ジャンケンは止めて、他のやり方がいいな!」
平気でルールを破る子、自己中心型です。
おそらくお母さんは、KYJTママ(空気読めない自己中ママ)でしょう。
 
いろいろと見せてくれるそうです。
小学校側としては、グループ活動を盛り上げるために、積極的に参加する意欲、
相談する様子や発言の頻度、内容、ルールを守って遊ぶ様子などから、社会性
や協調性を評価するわけですが、これは、ご両親の育児の結果ではないでしょ
うか。
 
過保護な環境の場合は、わがままなお山の大将になりやすいものです。
過干渉な環境では、消極的になりがちですね。
自立心が弱いと、あなた任せになりがちです。
以前にもお話ししましたが、これについては、幼稚園の先生に聞いてみること
です。
「うちの子、幼稚園での様子はどうですか?」
「そうですね、どちらかといえば、集団生活への適応力に、少々、問題があり
ますね」
この場合の「少々」は、「ものすごく問題あり」と考えて、育児の姿勢や、子
どもを取り巻く環境に何か問題点はないか、チェックが必要です。
 
「そうですね、少し、内気なところもあるようです」
こういった答えがある場合は、お母さんは構い過ぎているはずですから、過干
渉の縄を切ってあげましょう。
 
「元気すぎるときもありますね」
この場合は、わがままでチームワークを乱しているかも知れません。
何事も思うようにはならないことを、お父さんがしっかりと教えておきましょ
う。
 
子どもは遊ばせてみると、育てられている環境が表れるものです。
ペーパーテストの紙の上ではわかりにくいことですが、遊びや行動観察のテス
トで、子ども自身が、親の育児の心構えを、きちんと見せてくれます。
子どもは、演技ができませんから、普段着の姿が表われるわけです。
 
ところで、こういったテスト中に、もめ事が起こりやすいようです。
もちろん、行動観察が中心になっている慶應義塾幼稚舎のように、試験に先立
ち、「走らない・前の人を抜かさない・うるさくしない」と注意しますが、テ
ンションの上がってしまう子もいますから、ちょっとしたことでいさかいが起
こるようです。
そんな時、どうしたらいいのでしょうか。
女の子は、こういったとき、毅然として原因を指摘するそうですが、男の子は、
案外、腰砕けになる話を、よく耳にします。
「どうしたのかな!」と聞かれたときには、きちんと状況を説明できれば、先
生方も適切に対処してくれますが、口ごもり、まごまごしていると、そのまま
になる場合もあるようです。
制限時間内での試験で、先生方も進行状況には、神経を使っているはずだから
です。
やはり、過保護、過干渉な環境では、うまく対応できないのではないでしょう
か。
自分が悪くなければ、その旨をきちんと先生に伝える、行動観察型の試験では
、こういったことも大切になってきます。
幼い子ども達も、いろいろなことを言葉で考えているのですから、その考えて
いることを、言葉で表す機会をたくさん作ってあげることも大切ではないでし
ょうか。
対話です。
話し過ぎのお母さん、よい聞き手になってあげましょう。
 
最後に、歌い、踊る試験もあります。
楽しそうに歌い、踊るお子さんは、間違いなくお母さんが、お子さんと一緒に
楽しく歌い、踊っています。
ですから、初めての場所で、知らないお友達や先生の前でもできるのです。
なぜなら、お子さんの小さな胸の中には、お母さんと歌い、踊った楽しい思い
出が、いっぱい残されているからです。
知識だけ詰め込まれたお子さんは、こういったことが苦手でもあるようですね。
「話す・歌う・踊る・描く」は、子ども達の大切な表現手段であることを忘れ
てはいけないと思います。
平成21年の立教小学校では、ピアノの伴奏に合わせて、身体表現の試験をし
ました。
22年は、テスターのピアノの伴奏に合わせ「森のくまさん」を歌い、NHK
のアニメ「忍たま乱太郎」の主題歌「勇気100%」の曲に合わせてリズム体
操をしました。
1回目はテスターの模倣体操で、2回目は自分の好きなように体を動かしまし
た。
23年は、「ちいさい秋みつけた」の歌に合わせて歌いながら踊る、日本昔話
のエンディング曲の「にんげんっていいな」、24年は「線路は続くよどこま
でも」、25年は「森のくまさん」の曲に合わせてダンスをしました。
5年続けている課題ですが、表現できるということは、自立心や自発性が育ま
れている証で、学校側の狙いは、これを見極めることにあるのではないでしょ
うか。
照れ屋で、恥ずかしがり屋の男の子が多いだけに、自信を持って踊れる子にな
るには、お母さんの出番です、頑張ってください!
 
明日、学習院初等科の学校説明会へ参加される方へ。
体育館に行くときに地下道を通りますが、入り口の右側に「『おかしも』の約
束」と書かれた注意事項があるはずですから『おかしも』とは何かを確かめて
おきましょう。
早稲田実業学校初等部のホームページにも、登下校の訓練の中に「お・か・し・
もの約束」という文言を見つけました。これも同じ意味ではないかと思いますが、
6月の学校説明会の時にお聞きし、お知らせしましょう。
 (次回は、「運動に関する問題」についてお話しましょう)

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