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めぇでるコラム

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さわやかお受験のススメ<小学校受験編> ペーパーテスト (2)

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        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第20号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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■■[2]5つの試験形式■■ 
   ペーパーテスト (2)
 
正直にいって、この先生が恐いのです。
お母さんは、何とか力をつけようと夢中になってしまい、自分の言っ
ていること、やっていることが、わからなくなるようですね。たとえ
ば、難易度の高い「図形」の問題などで、子どもがよく理解できてい
ないときに、こういったことが起きがちです。お母さん自身は、説明
したことでお子さんも理解できたと思い、問題に取り組むのですがで
きません。1回ぐらいの間違いは許容範囲ですが、何回も同じ間違い
が続くと、お母さんの顔つきも変わり、        
 「何回、教えたらわかるの!」          
 「こんな簡単な問題が、どうしてできないの!」
 と、なりがちなのです。
幼児が「わからない」と言うときは、本当にわからない、理解できて
いないのです。このことをしっかりと肝に銘じ、お母さんの説明が不
十分であることを考え、お子さんがわかるように工夫してあげること
が大切で、お子さんを責めるべきではありません。
 
また、昨日教えたことが、今日になるとできない場合もあります。そ
れはお子さん自身が経験していないことを、記憶だけに頼って憶えさ
せている場合が多いからではないでしょうか。子どもは、興味や関心
のないことをやっても、すぐに忘れがちなものです。
 
ですから、幼児は、机の上だけで知的な訓練をするのは、適切な方法
ではありません。お母さんのやり方が間違っています。それを棚に上
げて、思わず子どもの頭を叩いてしまうお母さんもいるようですが、
何も悪いことをしていないにもかかわらず、いくらお腹を痛めたから
といって、手を上げる権利は、母親といえどもありません。子どもの
ためにも言っておきたいことがあります。                
お母さんの子どもの頃、どうだったかということです。冷静に聞いて
ください、冷静に。
 
ここでおさまると、まだ、両者の歩み寄る機会は残されています。し
かし、この線を越えて、怒鳴り散らしてまで勉強を続けると、子ども
も切れますが、耐えるしかありません。お母さんに見捨てられれば、
子どもは生きていけません。
 「ボク、本当にお母さんの子かな?」
こうなったらトラウマになりかねません。
 
昔は「子をもって知る親の恩」と言いましたが、最近では、受験準備
に熱が入りすぎると、「合格の二文字のために忘れる子どもの心」と
も言われているようです。わが子を虐待して殺してしまう、鬼のよう
な親がいるご時勢です。訂正、鬼もわが子を手にかけなかった話が残
っていますから、犬畜生にも劣る親とします。ですから、「受験を始
めて忘れてしまう子どもの心」になるようでは、受験をする資格はな
いと考えましょう。先人の知恵でもある「三つ子の魂百まで」を絶対
に忘れないでください。小さい時に経験したことで、お子さんの性格
は築かれていくからです。
 
子どもをプリント漬けにし、来る日も来る日も、毎日、何時間も、入
試問題集を広げ、猛練習をして力がついたと思うのは錯覚です。類似
問題を数こなせば、できるようになるでしょう。しかし、この方法は、
一種の条件反射的なトレーニングです。これで考える力がつくでしょ
うか、疑問だと思います。行動観察型のテストでは、対応できないで
しょう。自ら考え、答えを導く力は、年月をかけ、試行錯誤を積み重
ねながらできたカリキュラムがあり、それをよく理解している先生方
の的確な指導のもとで身につくものなのだからです。
 
なぜ、このような受験準備が、行われてしまうのでしょうか。
例えば、幼稚舎に入れば、余程のことがない限り、大学まで行けます。
子どもの努力次第では、医学部へ進める可能性さえあります。子ども
の将来のためと考えるのも、無理からぬ親心です。
さらに、合格すれば、受験準備はこれっきりです。
場合によっては、中学、高校、大学と3回も受験戦争に参加させられ
る可能性もあるわけですから。
「手のかからぬ内に入れてしまおう!」
このことです……。
思春期になり、難しい年齢になっての受験は、正直いって、しんどい
話です。身体は大人に近くなっても、精神年齢はそれ以下といったア
ンバランスな成長をしている子、かなり見かけます。同じような大人
も結構いますから、説得力に欠けますけれど……。
 
さらにです。
年齢が下がれば下がるほど、能力の差は出にくいものです。ここで何
とか手をつくせば、志望校へ入学できるのではと考えるのも当然でし
ょう。しかし、厳しい現実が控えています。お子さんの将来を案ずる
親心は、どなたの心にも強く、深く、ひそんでいます。ですから倍率
は高くなり、10倍を越える学校もあるほどです。
                                       
この現実を考えると、生半可な受験準備では、合格などありえないと
考えるのも無理からぬことで、かなりハードな受験準備が、待ってい
ることになりがちです。しかし、受験勉強をさせられる子どもの立場
になると大変です。先にもお話しましたように、何事もそうですが、
過熱気味になると当事者は、自分のやっていることが、わからなくな
る仕組みになっています。「合格」の二文字に、冷静さを失いがちで
すが、受験生のお母さん方全部が、こうなるわけではなく、ごく一部
のお母さん方であって、熱心すぎるだけで悪気はないのです。
こういう被害を子どもたちが受けないためにも、ペーパーテストのな
くなるのは、歓迎すべきことではないでしょうか。誤解されると困る
ので言っておきますが、「ペーパーテストが悪い」と言っているので
はなく「準備の仕方」に、とかく問題がありがちだと言いたいのです。
 
また、ペーパーテストがないから問題集などやらなくてもいいと思っ
ている方がいると聞きますが、それはとんでもない間違いで、必ず、
クリアしなければならないハードルがあり、そのために問題集は必要
です。問題に○や×をつけるだけではなく、行動観察型の試験のよう
に、「どうしてそうなったか」など、言葉で説明する口頭試問に対す
る準備です。
 
ところで、最近の入試問題を読むと、「幼稚園での生活能力があれば
できるテストを実施したい」と考える学校が増えているのは確かで、
これは歓迎すべきですね。
たとえば、部屋の一角にじゅうたんが敷いてあり、机の上に紙に包ま
れたお菓子が置いてあって、ペットボトルに入った麦茶らしきものと
コップが用意され、「さぁ、おやつですよ」といった試験があります
が、チェックポイントは、以下のようになっていると思います。
 
まず、手を洗い、ハンカチで拭き、たたんでポケットにしまえるか。
靴を脱いで、キチンと揃えられるか。       
包装紙でくるまれたお菓子を出すのにてこずらないか。       
せんべいやクッキーであれば、ボロボロとこぼさないで食べられるか。
ペットボトルから、うまく麦茶をコップに注げるか。        
「いただきます」、「ごちそうさま」を言えるか。         
後片付けができるか。                      
みんな「……か」と、クエッション・マーク付きです。
これがテストです、何を評価しているのでしょうか。
 
さらに、この話をどう思われますか。
教育者、特に小学校の先生方は、見るところが違います。テストが始
まると、子どもたちの姿勢と筆記用具の持ち方を見るそうです。姿勢
がよければ、ご両親がよいお手本を見せており、筆記用具を正しく持
てていれば、おはしをきちんと持って食事をしているはずですから、
育児の方針がわかるというのです。テレビを付けっ放しで食事をし、
ダラダラ時間をかけていると、直ぐに腰が砕けて、姿勢も崩れがちで
す。これは、お父さんにも責任の一端、ありです。特に、朝食です。
テレビを聞きながら新聞を読みながら、ご飯を胃袋に流しこんでいま
せんか。親が、お手本です。
 
これは、しつけ以前の基本的な生活習慣です。
ですから、直そうと思っても、直ぐにというわけにはいかないもので
す。食事は毎日のことですから、おざなりにしていると、お子さんは
学習の第一歩で苦しむことになります。知識を詰め込むより、こうい
った生活習慣を大切に育てているお母さんは、お子さんから尊敬され
ます。
なぜなら、お母さんの手を借りずにできることは、子ども心にも嬉し
いからです。間違いなく、「自分でやろうとする意欲」が育ちます。
                 
ペーパーテストといっても、知的能力だけを判定しているのではあり
ません。
受験生は、幼児です。
親の育児の姿勢を評価しています。
このことをきちんと心に納めておかなくては、合格の二文字はありえ
ません。
 
机の上だけで、記憶に頼った知識の詰込みばかりやっていると、頭で
っかちで、偏った経験しかしていない子になりがちで、被害者は、言
うまでもなく子ども自身です。ペーパーテストが中心になっている学
校を受験される場合は、こういった結果が残るような準備だけは、避
けてほしいと願っています。
 
これからの毎日の体験は、お子さんの心に残ることを忘れないでいた
だきたいのです。
年中から年長にかけては、将来の学習意欲も培われていく大切な時で
あり、人格を形成する重要な時期でもあるからです。「三つ子の魂百
まで」は英語で、“The leopard cannot change his spots”(豹は斑
点を変えることはできない)というそうですが、洋の東西を問わず育
児の鉄則ではないでしょうか。      
  (次回は、個別テストについてお話しましょう)   
 

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さわやかお受験のススメ<小学校受験編>試験当日の留意点、アフターケアも慎重に

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        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第66号 最終回
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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◆◆試験当日の留意点◆◆
 
季節の変わり目、朝晩、気温の変化の激しい毎日が続いています。体調を崩し
やすいですから、お子さんの健康管理には、十分注意してください。
 
今回は、試験当日の留意点とご両親の心構えについてお話しましょう。
 
1.募集要項を読み直し、持参するものの一覧表を作っておき、慎重にチェック
 をしましょう。
 受験票、面接票、当日のスケジュール表(出願後に学校側から送られてきた
 資料)、募集要項、上履き(学校によってはご両親用も)、運動靴(雨天の
 場合は雨具の他に、お子さんの着替えやソックスなど)、携帯電話(万一の
 交通事故に備え)、スイカ、パスモなど。
 親子一緒の控室のところは、お子さんが静かに待てるようなものも用意する
 といいでしょう。
 
2.当日は、いつもと変わらない朝を迎えてください。
 学習院のように試験当日に両親面接があると、ご両親が緊張しがちです。
 いつもは「行ってくるよ」と会社へ出かけるお父さんが、一所懸命に駄洒
 落を飛ばすのですが、全くうけなくて、かえって、「パパ、どうしたの?」
 と怪しまれてしまったと、笑いながら話してくれたお父さんがいました。
 いつもと同じように、平常心を心がけましょう。
 
3.いかなる場合でも、遅刻は認められません。
 特に、バスを利用する場合は、注意が必要です。
 朝は、渋滞する可能性がありますから、事前によく調べておきましょう。
 説明会でも開始間際にタクシーで、あわてふためきながらやって来るお母
 さん方を見ました。
 事故による渋滞や電車の遅れなどの場合は、他の交通手段も考えておきた
 いものです。
 そして、携帯電話で学校に問い合わせ、指示を求めましょう。
 そのためにも電話番号を登録しておくことです。
 ただし、校門の所で必ず、電源を切ることをお忘れなく。
 
4.所定の手続きを指示に従い、あわてずに行いましょう。
 頭をひねるような難しいことはありませんが、時間ぎりぎりに到着となる
 と、気のあせりからミスを
 しがちで、そういったときは、いつもと違ったご両親になっているものです。
 そばで見ているお子さんは、どういった心境になるでしょうか。
 控室で一息入れずに試験場へ向かい、すぐにテストです。
 まわりは、知らない子ばかりです。
 お子さんがいつものような状態で、テストを受けられるはずはありません。
 それまで全力を尽くしてきたとしても、この一瞬で、すべてが台無しにな
 る可能性もあります。
 十分な配慮が必要です。
 
5.服装は、動きやすく、着馴れたものを。
 新品の革靴をはかせるようなことは止めましょう。
 学校へ着けば履きかえるのですから。
 靴擦れでもしたら、運動テストどころではありません。
 髪の毛の長い女の子は、運動の時に困らないようにしておきましょう。
 リボンが気になりマット運動ができなかった話を聞いたことがあります。
 袖の長いブラウスなどは、制作の時に邪魔になることも考慮しておきまし
 ょう。
 女の子は、お気に入りのブラウスなどを着せると、汚れが気になり、集中
 できません。
 
6.テストの前に用便をすませておきましょう。
 幼児教室へ通っている方は、教室へ入る前に、必ず、やっていると思いま
 す。
 白百合学園小学校のように校舎見学の機会がない場合は特に、集合時間間際
 でトイレの場所を慌てて探すことのないよう、時間に余裕を持って行くよう
 にしましょう。
 テスト中にトイレとなると、それまでです。
  
7.いつものように教室へ送り出しましょう。
 控室で、「話をきちんと聞くのですよ」などと、くどくど注意するお母さん
 方がいるようです。       
 そういうことが、みんなプレッシャーになってしまいます。
 また、大勢の子どもを見て、驚き、緊張している様子が見えたときは、お
 子さんが、もっとも安心する態度で接してあげましょう。
 よく聞く話ですが、しゃがんで、お子さんの目を見ながら手を握ってあげ、
 「いつもと同じなのよ」
 というのが効果的なようです。
 お子さんの性格によっても違いますが、こういったことも起こりえると考
 えておきましょう。
 
8.万一の急病に備え、常備薬を持参しましょう。
 幼稚園の遊戯会、ピアノなどの発表会の前の晩に、熱を出した経験のある
 お子さんは注意が必要です。
 直前に、インフルエンザなどの感染症にかかった場合は、必ず学校側に連絡
 し、指示に従ってください。
 
9.テストの時間によっては、昼食の用意をしておきましょう。
 近所のレストランなどをあてにしていると、「日曜日で休み」となりかねま
 せん。
 一口で食べられるサンドイッチやおにぎり、飲み物も自動販売機などで購
 入せず、小さい水筒などを用意しておきたいものです。
 
10.幼稚園や保育園、幼児教室などの友達と会うことも考えられます。
 緊張しているときに友達と会うと、ほっとして舞い上がるお子さんがいま
 す。
 あいさつ程度にし、お子さん同士がふざけ合うことのないようにしましょ
 う。
 
11.行動観察や運動テストなどで、子ども同士のトラブルが起こる場合もありま
 す。
 先生から事情を聞かれたときは、はっきりと答えることです。
 男の子は、これが苦手なようです。
 
12.お子さんがテスト中の控室では、たとえ友達や顔見知りの人がいても、お互
 いに遠慮して話し込まずに、本を持参し静かに読むようにしましょう。
 「携帯電話の電源は切るか、マナーモードにしてください」とある場合は、
 スマートフォンも使用禁止です。
 
入試本番まであとわずか、風邪を引かないように注意しましょう。
お子さん、お母さんはもちろんのこと、お父さん、外出先から帰ったときは、
必ず、手洗いとうがいを励行してください。
そして、お母さん、お子さんにとっては、お母さんの明るい笑顔が頼りです。
精神的なコンディションを崩さないことも、ご両親の大切な役目です。
ここが正念場と考え、頑張ってください。
 
ご両親の心構え
 ★アフターケアも慎重に★ 
昨年の7月から始まった「さわやかお受験のススメ 小学校受験編」も、最終
回を迎えました。
長い間、拙い連載を読んでいただいた方に、お願いをしておきたいことがあり
ます。
言うまでもなく小学校の受験は、お兄さんやお姉さんが在学している場合はと
もかく、ご両親が我が子のためによかれと考えてはじめたことです。
もとより、子どもたちが、
「ぼくは、幼稚舎へ行きたい」
「私は、雙葉へ……」
と、希望されたわけではありません。
にもかかわらず、子どもたちは、一所懸命に頑張りました。
年中の頃から、受験勉強をはじめ、そして今、直前の講習会を終え、最終特訓
を経て、試験を迎えようとしています。
 
考えてみると、これはたいへんなことです。
基礎指導から実践指導、集団指導や個別指導、冬、春、夏の講習会、毎月行わ
れた公開模擬テスト、絵画教室などなど、同年代の子ども達が、ほとんど経験
しないことをやってきたことになります。
それに加えて家庭学習があります。
これが、子どもたちには、もっとも厳しかったのではないでしょうか。
とかく、お母さん方は、合格の二文字のために熱くなりがちです。
「なぜ、ぼくだけ、勉強しなくてはいけないのかな?」
と子どもたちに疑問を持たせてしまったことも、あったのではと思います。
でも、お母さん方の気持ちに応え、頑張りました。
子どもたちは、本当にえらいと褒めてあげたい。
         
ですから、全員に、希望された学校から招待状が送られて来て欲しいと思わざ
るを得ません。
それほど子どもたちは頑張り、頑張り続けたのですから。
しかし、残念ながら、すべての子どもたちに、招待状が送られてくるわけでは
ありません。
「試験前なのに縁起でもない!」とお腹立ちの方も、心を静めてお読みくださ
い。
 
都心の幼稚園によっては、全員が受験というところもありますが、そういった
環境であれば、幼稚園側の配慮もあるでしょうし、ご両親もお子さんも、それ
なりの指導をきちんと受けられていると思います。
しかし、普通の幼稚園や保育園からの受験の場合は、そうはいかないのではな
いでしょうか。
わが子、一人だけが受験といったことも考えられます。
         
一昔前は、受験を意識させないで済ませるように、また、合格しなかったこと
を、子どもたちにわからないように配慮したものです。
しかし、現状では難しいのではないでしょうか。
数校受験する子どもたちもたくさんいますから、わかっているはずです。
合格すれば何ら問題はありませんが、結果が出なかった場合は、傷つく恐れも
あるでしょう。
このことです……。
 
今は、学校内で合格を発表せずに郵送やWebで知らせるところが増えてきまし
たが、以前は、ほとんどの学校が校内に掲示していたものです。
私は、できる限り発表を見に行きました。
合格された方は、掲示板の前からいつまでも去ろうとしません。
不合格の方は、悄然と去っていきます。
気障で申し訳ありませんが、「倍率十倍の難関校」の文字からは浮かばない、厳
しい現実を実感させられたものでした。
 
そんなときに、ある学校で、とんでもない親子を見てしまったのです。
お母さんが早足で出口に向かい、お子さんが、
「ママ、ごめんね!」
と、泣きながら追いかけていくのです。
若いお母さんは、一言も口をきかず、むっとした顔をして出ていってしまいま
した。
こんな残酷な仕打ちは、いくら親でも許せません。
いちばん傷ついているのはお子さん自身であることに気づかない親であれば、
受験などする資格はないと思いました。
 
最近は、携帯電話で、大声で知らせている母親もいます。
気持ちはわかりますが、ぐっと喜びをかみしめて、そっと知らせる配慮も必要
です。
立場が逆であった場合のことも考えましょう。
 
ところで、不合格のときはお子さんに、どのように説明するか決めているでし
ょうか。
残念ながら合格しなかったご両親からは、
「公立の小学校から通知は来ますから、子どもには、私学の合否については知
らせないことにしています」
と、答える方が多いものです。
みなさん、お子さんにあった方法で対処なさることと思いますが、注意してほ
しいのは、ちょっとした言葉なのです。
 
「○○ちゃんは入ったのに、何で、あなたは駄目なんでしょう」
お母さんは、わが子をかわいそうに思い、つぶやいたこの一言で、お子さんは、
深く傷つき、劣等感を持ちがちなのです。
不用意な言葉が、お子さんに与える影響を考えてあげましょう。
とにかく、お子さんは、頑張ったのですから。
 
頑張ったことは、必ず、将来、芽を吹きます。
正しい指導を受けてさえいれば、子どもたちは、同年代の子が体験しなかった
ことを、たくさん学習しています。
国語の領域でいえば、「話の記憶」は、小学校の中学年から高学年にかけて学習
する長文読解の問題を、文字を使わず、耳から聞き取るだけで挑戦してきまし
た。
算数の領域では、「数」の問題で、1年生で習う足し算、引き算、2年生で習う
掛け算、3年生で習う割り算、4年生で習う分数まで、数字や+-×÷などの
記号を使わずに学習してきました。
さらに、話を聞く姿勢、指示を理解し迅速に対応する行動力、自分で頑張る意
欲などを身につけたはずです。
 
ご両親も、心を一つにして、お子さんをバックアップしてきました。
学校を選んだ段階で育児をふりかえり、やはり間違っていなかったと確認し、
このことには反省しなければいけないと、話し合われたのではないでしょうか。
受験をしなければ、こういった経験をすることはなかったはずです。
驚かすようで申し訳ありませんが、これから先、ご両親が、これ程までに心を
一つにして、何かに取り組むということは、あまりないのではと思います。
まさに、育児のゴールデンアワーでもあったわけです。
 
文言は正確ではありませんが、慶應義塾幼稚舎の舎長を辞任され教諭に戻られ
た加藤三明先生は、説明会でこうおっしゃっていました。
 
 「受験に合格しなかった方は、もしかすると親子ともども、敗北感を味わう
ことになるかもしれま
 せん。しかし、これはあくまでも幼稚舎の受験に限ったことで、人生の敗北
ではありません。ま
して、子どもがそういうことを思い続けていたら、本当に恐ろしいことで
す。われわれが5歳の子に、本来は行うべきではない入学試験という罪な
ものを施していて言うのもなんですが、小学校受験をぜひ、最終目的だと
思わないでいただきたい。まだまだ、ほんの人生の始まりです。小学校の
受験で、お子様をスポイルしないでほしいというのが、私の願いです」    
                     
5歳の秋は、お子さんの人生の終着点ではなく、通過点と考えましょう。
不合格という結果を、お子さんが背負っていくことのないようにしてあげてく
ださい。
小学校の受験は、ご両親がお考えになり始めたことですから、終わりもきちん
と対処していただきたいと思います。
 
この連載を通して、ご両親、特にお母さん方にわかっていただきたかったのは、
「過保護や過干渉な育児から、子どもたちを解放する」ことでした。
過保護な育児では、わがままな子になりがちで、相手を思いやる気持ちは育ま
れません。
過干渉な育児では、消極的で依頼心の強い子になりがちで、積極的に物事に取
り組む意欲は育ちません。
これから、小学校での集団生活を通して、共に生きる「共生」を学んでいくこ
とが大切です。
それには、相手を思いやる気持ちが育まれていなければ、スムーズに対応でき
ません。
また、学校生活を楽しくすごし、学習面で好奇心という触角を張りめぐらせ、
いろいろなことを学んでいくには、積極的に取り組む意欲が育まれていること
が大切です。
 
家庭学習で、お母さん方は、この2つのことを教えてきたと思います。
できない問題があっても、明日できればいいと励ましませんでしたか。
できるようになったとき、一緒に喜び、褒めてあげたでしょう。
子どもたちは、お母さん方のやさしい気持ちに応え、ステップアップしてきた
のではないでしょうか。
お母さん方の頑張れと励ます言葉とやさしい気持ちから、子ども達の心に「思
いやりの気持ち」と「できるまで頑張る意欲」が育ってきたのです。
 
この2つが育っていれば、たとえ不合格になっても、子どもたちは大きく成長
しているはずです。
同年代の子どもで、こういったことを経験できるのは、私学の小学校が最も多
い東京都でさえ、就学児童およそ10万3千人の内、応募者を公表している私
立小学校(37校)の応募者は約1万2千名に過ぎませんから、受験準備をす
るのも限られた子どもたちなのです。(2017年度 東京都志願者数 小学校
受験研究所 「お受験じょうほう」より)
しかし、正しい指導を受けられた子ども達は、十分にエキスを与えられた根と
同じように、必ず、芽を出し、ご両親が期待する花を咲かせます。
子どもたちを信じて、試験場に送り出してあげてください。
運悪く、結果が出なくても、あたたかく見守ってあげるご両親であって欲しい
と思います。
 
「あしたは、今日より、きのうより」は、今は亡き、いずみたく氏の作曲され
た某財団法人の社歌の題名で、断りもなく私の座右の銘にさせていただいてい
ます。
また、「育児しながら育自するお母さん」であれば、親子の絆は、生涯、ほころ
びることはありません。
この二つこそ、子育ての鉄則ではないでしょうか。
 
さらに一言、拙著のメールマガジン「日本の年中行事と昔話」の4月に出てき
ました、剣豪、塚原卜伝の作とも言われている剣の極意を紹介しましょう。
「映るとも 月も思はず 映すとも 水も思はぬ 広沢の池」
これは理想的な親子関係をあらわしているのではないでしょうか、私の勝手な
解釈ですが。「子は親の背を見て育つ」、口でうるさくいうより、良いお手本を
見せることが大切だと思います。
       
皆さま方に、希望された小学校から、招待状が届くことを、心からお祈り申し
上げます。
ベストを尽くせるように頑張ってください。
ご健闘を祈ります。
 
最後まで、拙文をお読みいただきまして有難うございました。
      平成30年10月吉日
             めぇでる教育研究所 所 長 藤本 紀元
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>入試直前の心構え

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        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第65号
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★★入試直前の心構え ★★
 
既に模擬面接も終え、面接の心構えもできていると思いますが、合否のカギを
握るといわれている「志望理由」について、念入りにチェックし、自然に話せ
るように練習をしてください。プレッシャーをかけるようで申し訳ありません
が、小学校受験合否のポイントは、「お父さん方の志望理由5割、子どもの成長
度5割」であることを思い出し、頑張りましょう。お子さんのためです。
 
入試直前の心構え
★ベストコンディションを作る 
入試直前、何とかベストコンディションで試験を受けさせてあげたいと、お母
さん方は計画を立てることでしょう。例えば、外から帰ってきたときは、手を
洗い、うがいをさせることから、栄養のバランスを考えた食事、早寝、早起き
をさせ、睡眠時間を十分にとるなど、配慮しなければならないことがたくさん
あります。
 
その1つに、時間の管理があります。
朝、8時半から試験が始まる場合、起きてから学校までかかる時間を逆算し、
その時間帯に合わせ、生活のリズムを作り直す必要があります。人間の脳は、
目を覚ますと、すぐにフル回転するものではなく、スイッチを入れれば、パッ
と光る電球のようにはいかず、柔軟なお子さんの頭でも、2、3時間かかると
もいわれているようです。こういった試験時間に対処できるコンディション作
りも親の大切な役目となります。
 
 ◆家庭学習について 
家庭学習をどのように進め、ベストの状態を保っていくかも難しい問題となり
ます。直前のことですから、もう苦手な問題は克服されていると思いますが、
「あなたはできる。これだけ頑張ったのだから大丈夫ですよ!」とあたたかい
言葉で励ましてください。
 
そして、ここが大切なのですが、得意な問題の場合、お子さんも自信がありま
すから、お母さんの読んでいる設問を、よく聞いていないこともありがちです。
「お母さんが読み終わるまでしっかりと聞き、始めといわれたら始め、終わり
といわれたら、きちんと止めること」、この約束を徹底することです。点図形、
模写、同図形(異図形)発見、系列完成、図形、しりとりなど、設問を聞かなく
てもできる問題があります。しかし、最後まで聞かないと指示される記号(○、
×、//など)がわかりません。皆が出来るやさしい問題であれば、このミス
を挽回することは不可能でしょう。
 
さらに、次のページに移る指示があっても、その問題にこだわっていると、明
らかにチェックの入る学校もあると聞きます。
また、制作や、ごっこ遊び、運動テストなども、話を聞いていなければ、うま
くできません。最後まで聞かずに勝手にやり始めると、当然、「指示の理解」や
「約束事を守れるか」などにチェックが入ります。
「先生のいうことを聞いてから始める、そして止める」、これを徹底させましょ
う。
 
「何回、教えたらわかるの!」             
「これができなければダメなの!」           
「そんなことができなければ、小学生になれません!」  
メールマガジンを読んでいらっしゃる皆さん方は、こういった言葉を使ってい
ないと信じていますが、励ましているつもりが、逆の効果になってしまうもの
です。
 
試験場でできない問題があると、トイレにいってしまう子どもがいるそうです。
なぜでしょうか。
「先生、トイレ!」                               
と言われれば、先生はトイレに連れて行くしかないでしょう。
「その時間にいなかったから、問題をやらなかった」
と言い訳を作っているとしたら、 これは恐ろしいことではありませんか。5
歳の子どもが言い訳を考える、こんな気持ちに追い込んではかわいそうです。
お母さんが怖いのです。最近は、怖いお父さんもいるようですね。
中には、「できない!」といって泣きだす子ども達もいると聞きます。                
ご両親方の合格をさせたいという気持ちは、痛いほどわかりますが、言葉がけ
には十分に注意しましょう。不用意な言葉は、自信を失わせます。情緒が不安
定になるような言葉は、絶対に使わないでください。
 
また、テスト会場で、隣の子の答案をのぞくお子さんがいるそうです。これは、
いわゆるカンニングではありません。正解であるにもかかわらず、隣の子の答
えを見て訂正してしまうのです。                                               
なぜでしょうか……。やはり、自信が無いのです。                                
 
隣の答案をのぞく子にしないためにも、
「あなたが思ったとおりでいいのですよ」
と、自分の考えたことに自信を持たせましょう。
「お母さんは、一所懸命に考えて頑張る子、大好きなの。それでもわからなけ
れば、仕方がないことなのよ」
と、笑って励ましてください。
ただし、「一所懸命、考えてもわからない場合」と、約束しましょう。
 
よくできるお子さんでも、できない問題にぶつかるとパニックになってしまう
ケースがあるようです。
できる子だけに、厄介なのです。「できない」ことにこだわり、次の問題に取り
組めないのです。こういったことも十分に考えられますから、「あなたが考えて
もできないような問題なら、他の子もできませんよ。大丈夫、自信を持って、
次の問題に挑戦しましょう」といった言葉がけも必要ではないでしょうか。
 
 ◆試験についての説明 
次に、試験について、どう説明するかです。
以前は、子ども達に試験といったイメージを与えないようにしたものですが、
これだけ情報が広がり、いろいろと体験をしていると、そうはいかないでしょ
う。受験する学校での公開模擬テストやホームグラウンド以外の教室や、他の
幼児教室、塾などで試験を受けることから、お子さん自身も心積もりはできて
いるかと思いますが、やはり、プレッシャーはかかります。心身共に強い子ど
もは、そうはいません。「頑張れ!」といわれれば、本当に頑張る子もいれば、
その一言で駄目になってしまう子もいます。
ピアノなどのお稽古ごとの発表会や幼稚園のお遊戯会などの前夜になると、突
然、腹痛や発熱する神経過敏なお子さんには、「今日は、いつもの教室と違って、
ここの学校でやるのですよ」といった説明がいいのではないでしょうか。控室
でゼッケンをつけ試験場に入り、テストの内容も、ほとんどの場合、教室で受
けているのと同じだからです。「パパ(ママ)の言うとおりだ!」と安心し、そ
して頑張るのが子ども達です。お子さんの性格をよく知っているのはご両親で
すから、こういったことにも注意し、当日の朝を迎えてあげましょう。
 
 ◆怪情報、うわさについて 
一時ほどではなくなりましたが、厄介なことが一つあります。それは、怪情報、
うわさです。
以前、昭和60年代に開かれた四谷雙葉小学校の説明会の様子を紹介しました
が、うわさとは、多くの場合、根も葉もない、単なるうわさに過ぎません。当
事者であるお母さん方は、とかくわらをもつかみたくなる心境になりやすいで
しょうが、そこにつけ込むのがうわさです。後で思い出すと「ナンダ!」とな
るものばかりのはずです。
「受験する前に、もう合格者は決まっている!」
「紹介者がなければ駄目!」
といったことが本当なら、受験料を取る学校は、まさに詐欺行為ではありませ
んか。司直が許すわけがないのです。税務署も同様です。
 
「紹介者がなければ駄目!」
といったことが本当であれば、今年の暁星小学校の説明会でも、「紹介状や推薦
状は必要ありません。本人の実力を第一とする」とおっしゃったことが、うそ
になります。マリア様が、うそをお見逃しになるわけがありません。
 
また、青山学院初等部のホームページのQ&Aのコーナーには、
Q「紹介状や推薦状の必要はありますか」
A「必要ありませんし、用意されても受け取りません」
とあります。
 
さらに、幼稚舎のホーページのQ&Aコーナーには、
A「入学試験に関して、舎長および教職員との面会は一切できません」
と掲示されていますが、ほとんどの学校で、校長先生はもちろんのこと、教職
員の方々が、受験に関する面談に応じることはありませんし、お断りしている
はずです。
 
気になるうわさに心を痛めるようでしたら、お父さんに聞いてみましょう。お
そらく、一笑されるはずですから。お願いしますよ、お父さん!
 
「暑さ寒さも彼岸まで」とは、猛暑を経験しただけに、ありがたいものですが、
初秋は、とかく気候が不順になりがちとはいえ、昨年と同様、今年も少し異常
ではないでしょうか。健康管理には、十分、注意してあげましょう。そして、
お母さん、保護者であることを忘れずに、頑張ってください!
 
昔の曲ですが、大橋節夫作詞、作曲の「幸せはここに」(YouTubeで聴けます)
があります。
    秋の夜は更けて すだく虫の音に
    疲れた心いやす わが家の窓辺
    静かに ほのぼのと 幸せはここに
お子さんの寝顔を見ながら、すだく虫の音に、耳を傾ける余裕を持ちましょう。
 (次回は、「当日の留意点とご両親の心構え」についてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>後半の説明会より

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        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第64号
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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後半の説明会より
9月は猛暑が続き、参加した説明会は暁星小学校だけでしたので、6月7日に
行われた立教小学校の佐々木学校長の話の一部を紹介しましょう。
 
暁星小学校 9月15日(土)15:00~16:15
中高の聖堂(講堂のこと)が改築中のため、ここ2年続けて上智大学の10号
館講堂で行われましたが、今年も同講堂で開催。願書の販売はなく、願書のコ
ピーが用意されていました。昨年、座席が足りずに、100名程の父母が立っ
たままで話を聞くことになり、チャプレンの話が終わった後、床に座っていい
とのことになりましたが、室内は土足で、リノリュームの床の上、スーツ姿の
お母さん方、抵抗があったのでは。約1時間30分、大変だったのではないで
しょうか。それを解消するために、今年は予約制になり、午前、午後と2回開
催。同じく予約制となった慶應義塾幼稚舎は、入り口で提示した参加票を台帳
と照合し確認しましたが、本校はチェックだけでスムーズに入室。
チャプレンの話は、昨年までスライドを使って約25分の説明が、スライドも
使用せずに約5分、校長の教育理念の話があり、昨年に続き6年生の作文を披
露、教頭の諸注意があり終了。その後希望者を対象に、壇上で個別相談を実施。
参加者は推定、 約400名
 
【マリア会と暁星学園の建学について】   山崎 スクールチャプレン
私どもの学校は、幼稚園から高校までの一貫教育校、カトリック教会の男子修
道会のマリア会に属するミッション系の130年の歴史を歩んできた学校。そ
の中で宗教的な行事を行い、児童、保護者、教職員のためにカトリックの教え
や聖書のことについて勉強会を行っている、これがスクールチャプレンの主な
仕事。日本語では学園付司祭。
 
1888年に派遣されたマリア会の5人の修道会の一人、創立者、フランスの
G・Jシャミナード神父は今年4月、生誕257周年を迎えた。フランス革命
の混乱の中で、騒然とした社会のもと、いろんな学校が閉鎖され教育もままな
らない状況下にあって、今一度、人間は何者かによってこの世に活かされてい
る、命を与えられているものというキリスト教の根本的な考えを後世に伝える
ために、若者達の教育を通して、1817年にマリア会を創設した人物。18
16年には、男子のマリア会の姉妹関係にある「汚れなきマリア修道会」、女子
の修道会を創立。調布にある女子校の光華学園が、1949年に創立され、姉
妹校となり、今日に至っている。
お子さんが、縁があって学園で学ぶようになれば、幼稚園から高校までの一貫
教育の中で、子ども達はより良い環境のもとで、先輩達が命懸けでイエスの道
を伝えようとしてくれた恩を噛みしめながら、子ども達に「こういう生き方も
あるよ」「こういう考え方が正しいよ」と先輩達の心を伝えることができる、そ
ういったバックボーンに支えられた学園。
 
暁星の命名の由来はありませんでしたから、昨年の話を紹介しておきましょう。
ただし、文言は正確ではありません。
 
校章について。(画面には校名と校章)
設立母体はカトリックの男子修道会マリア会、校名は1888年に創立した時か
ら採用されている。
私達にイエス・キリストをこの世界に産んでくださった母親であるマリア様を
尊敬し、暁星学園の共通の校名、名称をどうするかと考えた時に、1880年
に日本に来た5名の会員達が考え、聖母マリア様に関連した名称を選ぼうとし
た。マリア会の創立者達は、星という、伝統的にマリア様を象徴する名称を選
んだ。宵の明星、明けの明星があるが、明けの明星は、夜明け前に東の空にひ
ときわ明るく輝き、まるで太陽を先導するかのように輝き、太陽が昇るにつれ
自分はその存在を静かに薄めていく暁の星。そのようにカトリックで大切にさ
れている、イエス・キリストを私達に与えてくださったマリア様を星という名
前で表す習慣もあったので、暁の星、暁星という呼び名を選んだ。
数年後に、校章をデザインするにあたり、光り輝く暁の星、それを賞賛する意
味合いを込め、月桂樹の葉で支えるデザインを選んだ。マリア様のように悪の
誘惑に負けずに、神様の教えに従い、正しく誠実に生涯を送られたマリア様を
校章として頂きながら、そこで学ぶ園児、児童もまた悪の誘惑に負けずに誠実
に生きてほしい。一人ひとりが光り輝く星のように周りの人々を照らし導いて
くれる、そういう人間に成長してほしいとの願いを込めて校章は、開校5年目
に採用したと聞いている。
 
これも紹介されませんでしたが、富士山を背景に暁の星の上に描かれたイエス
を抱くマリア、「暁の星の聖女」と呼ばれている絵。5期生として入ってきた山
本新次郎が、外交の仕事でヨーロッパに滞在中、日本にカトリックの教えを伝え
るために助ける絵ということで、イタリアの有名な女流画家(名前は不明)に
描いてもらったもの。下の入江の絵は、新次郎が幼い頃過ごした片瀬江ノ島で
あろう。小学校にも複製が飾られている。
この絵が何とも素晴らしく、小学校のチャペルの正面に向かって左側の最初の
ステンドグラスの絵が、これではないでしょうか。今年も願書の発売された当
日だけ、校舎見学が可能で、参加された方には、必ず見てくださいと勧めてい
たのですが、残念。HPの学校長挨拶の背景にある絵がそれです。
 
【学校教育について】    吉川直剛 校長
入り口でお配りした資料の中に小さなパンフレットがあるが、そこに暁星小学
校の教育理念、教育目標、教職員の構成、学校行事、一日の生活、沿革と周辺
の環境、住居地域別児童数、マリア会などについて書いてあるが、教育理念に
ついて少し付け加えたい。
 
「キリスト教の教えに基づき、十全な人格の形成を目指す」と赤字で書かれてあ
り、毎日、全校の始業の祈りから始まり、各学級で、食前、食後、終業の祈り
と、4回の祈りを学校生活の中で行っている。始業の祈りは毎朝の朝礼で全児
童が、その祈りの中に「キリストの教は、神を愛し、人を愛することです」と
いう言葉がある。「神を愛し人を愛する」言葉は、校庭に校訓として碑が設立さ
れている。始業の祈りはさらに続き、「ぼくたちはこの御教えを守りキリストの
心をぼくたちの心といたします」と、これが本校の教育の基盤。「十全な人格」
とは、心と体の調和の取れた人格の形成を目指す、これが建学の精神で、この
願を、心も体も頭もしっかりと鍛え、バランスの取れた子に育つよう、日常の
教育活動にあたっている。全国に2万校の小学校があるが、3校しかない男子
校の一つ。
 
前任者の佐藤正吉校長は、理想の子ども像として、「気は優しくて力持ち」とい
っていたが、これからの社会においては、「優しさや」「思いやり」がとても大
事になってくると思う。人と人との関係はますます、大切になる世の中になる
のでは。しかし、優しさ、思いやりは、決してひ弱ではないたくましさが重要
となる。小学校時代は、子どもの自立、躾が大事だと考えている。善悪の判断
ができる、しっかりした生活習慣を身につける、そうしたことを大切にするこ
とが、人格形成の土台であると信じている。日常の学校生活を通して、これか
らの時代に自立して生きていく人間になることを願い、鍛えることを重視して
いる。
 
正門に掲げてある「困苦と欠乏に耐え、進んで鍛錬の道を歩む、気力のある少
年以外はこの門をくぐってはならない」という言葉が、本校の教育姿勢を端的
に示していると考えている。
以下、DVDで学校生活を紹介、 約20分。(校舎内に全員の寝袋のある紹介
はなかった)
6年生の作文の朗読、約3分、「鍛える厳しさもある。頭も心も立派に育ててく
れる素晴らしい学校だと思う」といった内容。
 
「子ども達が、10年後、20年後の社会の中で、生き生きと自立して生活で
きる、そのために基本である小学校教育をどう続けていくか、これが私どもの
基本的な理念です。本校の教育をご理解頂き、本校へお越し頂きたいと心から
願う次第です」
                       
【入試に関する諸注意、留意点、よくある質問について】 泉 教頭
この話は、どこの学校にも通じる基本的なことですから、詳しく紹介しておき
ましょう。
 
本校の入学試験は、次の2点を選択の観点としている。
1点目は、入学試験は受験生が学校生活や学習集団の中で、十分に過ごしてい
けるかを見る。従って、紹介状や推薦状は必要ない。本人の実力を第一とする。
1次合格者は約160名、2次は暁星幼稚園の園児と合わせて、約200人が受験。
2次合格者は約80名となり、園児を含め120名の合格者を選定する。
 
2点目は保護者の皆様の選定。
1つは面接試験、ご家庭での教育、育児の方針を伺ったり、本校の教育活動に
ご理解、ご協力をいただけるかを親子面接でみさせていただく。
 
2つ目は、提出書類の約束事や手続きの締め切りを守っていただいているか。
提出書類、願書も審査の対象となる。
志願者の名前や住所など、必要な項目を間違いなく記入する。
右上の日にちは願書を記入した日を書く。(忘れられがち)
毎年、書類の不備な方がいる。記入漏れ、誤記、印鑑の押し忘れなどないか見
直ししてほしい。
「これまでの教育」は、現在通われている幼稚園、保育園。何回も転園された方
も最終園でよいが、最近変わられた場合は書いてもよい。
現住所が同じである場合は記入の必要なし。
「緊急連絡先」は日中に連絡の取れる所で、お母さん方の携帯電話が多い。
 
備考欄には、受験に際し、配慮、考慮してほしいことを記入。
  海外生活が長く日本語の理解に少し難がある。
  手をけがして当日身体的に不自由なところ、(骨折や捻挫など)具体的に書
く。
  兄が在学中(学年)、父親が卒業生(卒業年度)
  保護者、本人がカトリック信者である。
  転居の予定などを記入してほしい。
 
提出方法は、平成30年10月2日(火)必着、同封の「10月2日配達日指定
の簡易書留」のみ受け付け。日付を間違うと受理できない。
 
受験票や時程表、試験に関する知らせは、10月20日(土)に簡易書留で発
送予定。                                     
届かない場合は学校へ連絡してほしい。
 
【よくある質問】
1 通学地域の制限。
  特に設けていない、保護者の判断に任せる。
  ただし、通学時間は、お子さんの学校生活や家庭生活に大きな影響を与
  えるので考慮してほしい。通学の平均時間は50分程度。
  緊急時の迎えをお願いしているので考慮してほしい。
  1年生は最初の1カ月くらいは保護者に送迎をお願いしている。
  最近、引き取りを専門にする業者があるが、学校としては、はっきりと
  確認できる方を望んでいる。
 (子ども自身が知らない場合があった、これは駄目)
  本校は弁当、準備される時間も考慮してほしい。
2 国籍や宗教について
  国籍や宗教は問わないが、キリスト教に基づく宗教の授業、行事は参加し
  てもらう。
3 親子面接について
  原則お子さんとご両親で。
  どちらかが出席できない場合は、願書の備考欄にその旨を記入。
  急な場合は、面接日に書面で面接官に提出。
  親権者以外の面接は不可。
(4 月齢の考慮はあるのか。
  生年月日順(8月→12月→4月→7月)のグループ分けで考慮して
  いる。今年は説明無し。これは昨年度のもの)
★今年度の受験番号順は、12月⇒4月⇒8月⇒11月と決定。(9月1
9日のHPで公表)
4 海外転勤による復学制度。
  2年以内に復学することを原則としているが、ケース・バイ・ケースで対処
  している。
  復学制度は、本校へ4月に入学した児童に適応されるもので、入学前
  に転勤する場合は、適応されない。
5 寄付金などの扱い。学債はない。寄付金は合格決定後任意で募集。
6 大規模な地震の発生、インフルエンザなど緊急時の対応について。
  東京都や千代田区の関係機関から指導が行われるような緊急時の場合、
  中止、延期などの処置をとる場合がある。その際の連絡はホームページで
  行うので確認を。
  なお、インフルエンザなど感染症にかかっている場合は、入校を断って
  いる。受験できない。当日、回復している場合は、医師の治癒証明書を提
  出する。
7 ゼッケンについて。
  試験当日ゼッケンを受付で受験生個人用として付与、2次試験を受け
  る際には持参する。
8 受験票などの忘れ物はないように。
9 遅刻はいかなる場合も認めていない。
  公共交通機関の遅延の場合は、遅延証明書を提出する。
10小学校の前の通りは坂の途中で狭く、自家用車、タクシーでの来校は
  交通の妨げにな るので、遠慮してほしい。駐車場もなし。(二合半
  坂 急勾配)
 
運動会は、10月13日(土)、雨天順延。      以上
 (日時などは、必ず募集要項で確認してください)
配布されたリーフレットの裏面に紹介されている校歌、作詞 北原白秋、作曲 
山田耕作となっていますが、「耕筰」では。HPには山田耕筰と掲載されていま
す。 どうでもいいことですが(笑)。    
                          
本校の教育について 立教小学校 佐々木 正 学校長
 お子様の誕生から今日まで、深い愛情を惜しみなく注ぎ、子育てという人と
して最も尊いものをなさっていらっしゃる、人としての土台作りをなされてい
る保護者の皆様には深く敬意を表したい。皆様は、この世界へ運んでいただい
たお子様を育て導いていらっしゃる。時が経つのを忘れるほど、お子様を見つ
められたのではないだろうか。首がまだ座らない間、怖くて抱っこできなかっ
たが、首も座りお子さんを抱っこし、小さな生きものを実感したのではないだ
ろうか。泣いた、笑った、ハイハイした、ヨチヨチ歩いたと、お子様を中心に
子育てをされてきたと思う。何らの報酬を求めない家族の愛ではないか。お子
様がそこにいるだけで、お子様に注がれる無条件の愛が尊い。
 
 校門を入って直ぐ左に、本校設立3年目、1950年の母の日に除幕式が行われ
た小さな母子像がある。その台座には「汝を生めるものを喜ばせよ」と記され
ている。私達がお預かりしたお子さん達に、まず気づいてほしいことは、保護
者やたくさんの皆さん方から、惜しみなく注がれた愛のことだ。
 そして、その像に向き合うように建てられているのが、本学院の創設者ウイ
リアムズ主教の像。困難な時代に神の愛と自由を伝えようと、安政の大獄があ
った1859年に来日。10年以上の苦難の時期を祈りながら待ち1874年、今から
144年前、立教学院の基を創られた方。この方が教えてくださった神の愛を土
台とし、保護者の方々の愛を手本として歩んできた。その道が立教小学校の歩
んできた71年間の愛の教育と呼ばれるものだ。
 
 私は「愛は聞くこと」、人間の聞く行為は、自らを無にしてしっかりと向かい
合って聞く、そのことから始まると考えている。お子さまが言葉を話さない頃
から、その泣き声を聞き分け、何が必要なのかを的確にわかったお母様、お父
様方のような聞き方のことだ。
 立教小学校の愛の教育は、沢山の愛に支えられ、お子さまが自立した自分、
アイ“I”英語の自分という意味を育てる教育だ。そして人を愛し、互いに愛し
合う価値を尊び、実践する人と成長することを目指している。人は愛されてい
るという実感によって、自分の存在の意味がわかってくる。安心して自分の世
界を広げていこうと挑戦する力が湧いてくる。
 真の学びはいつも変容を伴う。それは今までの自分を変えていくというチャ
レンジだ。そのチャレンジに進む勇気は、人との競争では身につかないものだ
と考えている。点数の競争、勝ち負けの世界では、常に気になるのは結果であ
り、失敗であり、そこに安心して自分を変えていく本当の学ぶ楽しさは、身に
つかない。人と手をつなぐこと、人の良さに気づくと共に、自分の良さを安心
して出していける。仲間と一緒に賢くなっていこうと学び合う経験からチャレ
ンジを楽しむ勇気が備わってくると私は確信している。(「立教の教育」から一
部要約)
 
以前にも紹介しましたが、「教育のもとは家庭の教えで芽を出し、学校の教えで
花が咲き、世の教えで実がなる」、これは明治初期に文部省から配布された[家
庭の心得]ですが、学校の選択は、ご両親が手塩にかけて育ててきた芽に、ど
んな花を咲かせてあげたいのか、これに尽きるのではないでしょうか。頑張っ
てください。
(次回は、「直前の心構え」についてお話し致します)

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>合否の鍵を握るのは、お父さん方の志望理由 2 

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        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第63号
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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合否のカギを握るのは お父さんの志望理由2
 
今回は、地元千葉県の5校を取り上げてみました。国府台女子学院小学部は、
第52号「志望理由の決め方(2)」でお話ししましたが、その時、まだ購読さ
れていない方から、「国府台をお願いします」とメールをいただきましたので、
再度紹介いたします。
 
国府台女子学院小学部
国府台女子学院のことを、千葉の白百合学園とさえおっしゃるお母さん方がい
ます。小学部の入学試験の難しさといい、大学への進学状況を見ても、「さもあ
りなん」と思わざるをえないほど実績を上げています。
 
価値観が多様化し、社会全般が「エニシング・ゴーズ、何でもあり」の風潮を
歓迎するムードがありますが、そういったウイルスに感染することなく、小さ
い頃から一つの価値観に基づいた教育を受けさせたい、そう考えるご両親が増
えていることも事実です。
 
仏教に基づく教育を行い、女子だけの、高校までの一貫教育校です。
月毎に行われる仏教行事は、本学院の教育理念である「敬虔・勤勉・高雅」を
身につけるための、貴重で重要な教養、教化となっています。「教養は、徳をみ
がき、人格を高めること」で、「教化は、キョウゲと読み、人を教え、よい影響
を与えて善に導くこと」だそうです。となると、校是である「敬虔・勤勉・高
雅」を、どのように解釈するかが問題になってきます。
 
学校案内の「よい子の誓い 10の指針」には、具体的な目標が掲げられてい
ますが、わたくし流に考えると、こうなります。
「敬虔」は、仏につつしんで仕えることから、深く敬って態度をつつしむさま。
「勤勉」は、勤めて骨を折ることから、何事も一所懸命。
「高雅」は、気高く、雅(みやび)やかなことから、だれからも愛される気品。
 
このように置き換えてみると、わかりやすいのではないでしょうか。「つつまし
く、一所懸命に頑張る、心のやさしい子」といった子ども像が浮かんできます。
そういった子どもに育ってほしいと考え、育児の基本にしているご両親であれ
ば、学校の教育方針と一致していることになります。
以前、教育理念を俳句もどきに、
             ひたむきで 慎み深く みやびやか
などとお母さん方に紹介したことがありました(笑)。
 
24年の説明会は、小学部、改築中のため中高の校舎内で行われ、そのおかげ
で素晴らしい慈母観音像を拝することができ、何とも優美なお姿に、しばし見
とれてしまいました。25年の説明会は新装なった寿光殿(講堂)で行われま
したが、ホールは中高の校舎と直結しているため、またしても、慈母観音像に
お会いできました。説明会に参加すればお会いできる、「七夕の彦星ではないで
すか」と無礼を省みず思ってしまいました。こんなことを言っては罰が当たる
かもしれませんが、まさに、「直向きで 慎み深く 雅やか」でした(笑)。
余談になりますが、広隆寺(京都)や中宮寺(奈良)の弥勒菩薩を始め、日本
の仏像の優しいお顔と優美なお姿には、お粗末な言葉ですが、心が和みます。
 
ある年の説明会で、平田史郎学院長は、不作法で言葉遣いの乱暴な者を評して、
「訓練されていない個性は野性である」とおっしゃっていました。
創立記念日に招かれ、講堂に案内されたとき、左手に数珠を持ち、私の左側に、
腰をかがめながら先導してくれた児童のその姿は、何とも優雅であったことが
印象に残っています。また、1年生が、きちんと挨拶をするのにも驚かされま
した。宗教教育は、形から入って心を作っていくものと思っていましたが、納
得したものです。
 
女子だけの環境については、「女子だけだからいいのです。女の子しかいないの
で、男子のする仕事までやることになり、体験の幅が豊かになります」といわ
れ、共学にする予定は、まったくないと断言しています。今年の説明会でも、
女子の理系に進む「リケジョ」現象は、右上がりで進んでいることを、入学実
績をあげ指摘していました。
 
こういったことをヒントに、「宗教教育」「女子だけの教育環境」「高校までの一
貫教育制度」に期待することをまとめてみましょう。
 
日出学園小学校 
教育理念と目標 
   ここから大きく育つ、生きる力。
   自主性  向上心  想像力  好奇心
  小学校6年間を通じて「なおく・あかるく・むつまじく」の校訓をもとに、
人間教育の実践をしています。
 
  「なおく」とは、正しいこと正しくないこと、良いこと悪いことが判断で
きること。
  「あかるく」とは、笑顔を絶やさず感動を体験しながら、一生懸命取り組
むこと。          
  「むつまじく」とは、文字通り仲良くする、共に生きる、共生のこと。            
健康で潤いのある人間性や想像力を養い、基礎学力の定着を図る、これが本校
の目標です。具体的な内容に関しては、平山淳子学校長のあいさつを参考にし
てください。 
         
「日出学園は昭和9年(今上陛下が誕生した翌年、市川が市となった年)に市
川在住の有志によって創設されました。その中心になった青木要吉は若い日に
アメリカに留学し民主主義と自由主義を肌で感じ、その体験から生徒の特性を
伸長することに重点をおいた私塾的な雰囲気をもつ寺小屋のような少人数、男
女共学の教育を目指していたと聞いています。
人間形成の土台づくりは、児童期の体験で決まると思います。小学校では、学
校行事の関わりの中から楽しさ、悔しさなどいろいろな想いを体験してもらい、
その都度いろいろなことを考えて前に進んでほしいと願っています。そのため
に、異学年交流・宿泊合宿など集団の中で、友だち・下級生・上級生という立
場で物事を考え行動し、そのような体験の中から社会性や共感性などを身につ
けてほしいと常々思っております」           
 
教科では、国語力の向上に力を注ぎ、現在、約54、000冊の蔵書があり、
恵まれた環境の中で、考え、思い、学び、表現するための手立てである「言葉
の力」をつけさせ、「生きる力」へとつなげていけるように指導していること。
また、「書は人なり、心を写す力」とも言われているように、正しい「書写力」
を身につけることが一番の目標で、低学年のうちから、一点一画、ていねいに
書く習慣を身につけるように心がけている学校です。
 
創立者の信念でもあった「昼食はお母さんの手作りのお弁当」は、少し形を変
え、ネットで注文し、購買部で購入できるシステムをはじめています。働くお
母さん方への支援、これも歓迎されているようです。
 
共学で、高校までのゆとりのある一貫教育で、大学受験は、本人の実力次第。
なお、中学受験に関しては、従来から、受験対策のノウハウは充実しており、
HPの中学校合格状況に、その実績を見ることができます。小学校は地元で安全
に通学、中学から東京の学校へと考えているご両親も多いようです。
 
聖徳大学附属小学校
中学から女子校ですから、男子は受験することになります。かなりの進学実績
をあげていますから、充実した進学体制をあげても良いのではないでしょうか。
幼児教室対象の説明会でも、外部の優秀な指導者を招いていると聞いたことも
あります。
 
最近、日本女子大学附属豊明小学校、聖心女子学院初等科をはじめ、学童保育
やアフタースクールが盛んですが、本校の「放課後スクール」の大きな特徴と
して、車でのお迎えを容認していることでしょう。ただし、学校の前の道路は
狭いですから、いろいろと制約があるようです。お仕事を持っているお母さん
方には強い味方になるのではないでしょうか。
 
校名の聖徳の由来は、聖徳太子の道徳や礼節などに対する思慮の深さを教育の
基礎とし、豊かな人間づくりを実現したい思いから。読み方を変えたのは、聖
徳太子に深い尊敬の念からで、「しょうとく」と読むのを控え「せいとく」とし
たそうです。
 
「思いやりと、礼を尽くす、こまやかな心を学ぶ」を目指す小笠原礼法宗家の
指導による礼法教育、明和班、全校生が一緒に食事をする「食堂(じきどう)」
など、学園の「礼節」「知育」「勤労」の3つの教育方針について、どのように
期待するかをまとめてみましょう。
 
女子の場合は、中高を別学で過ごし、大学で共学も可能です。
礼法教育は、1年生から6年生まで、年間指導計画があり、電車の中で化粧を
している女性や、歩きながら物を食べている無作法者に見せたいほど、日本古
来の文化が伝承されている学校です。これも欠かせない志望理由になるのでは
ないでしょうか。
 
千葉日本大学第一小学校
創立時は男子だけの別学でしたが、平成8年4月から共学校になり、大学まで
の一貫教育校です。共学が自然で、受験を考えなければ16年間のゆとりのあ
る教育環境で、自分の進む道を、ゆとりを持って学べることでしょう。
 
本校の児童は、一定の内部進学規定を満たすことで、学園の2つの中学校へ約
70%、2つの高校へは90%以上、そして大学へは60%の生徒が進んでい
ます。(30年9月のHPより)
 
本校の校訓「真(まっすぐに) 健(すこやかに) 和(なごやかに)を、わ
たし流に、心を表す言葉と
して考えると、
 真は「飾り気のない、偽りのない心」
 健は「すこやかな精神」
 和は「おだやかな心」
となりますが、いかがでしょか。
 
本校の特色として、「学習習慣の定着と学力向上」とありますが、年間の授業時
間数は、本校は13教科で6676時間、公立校は5645時間と、かなり多
いこと。
また、創立以来、英語教育に力を入れ、5、6年生は英語で日記を書き、卒業
した6年生の83%が実用英語技能検定5級に合格しています。
そして、縦割りグループによる学年を超えたユニークな「さくら活動」でしょ
う。
こういったことからまとめてみましょう。
 
余談になりますが、アメリカンフットボール部の不祥事、併設の小学校、中学
校、高等学校の子ども達の心を深く傷つけたことに、思い至らないのかと腹が
立ちましたね。小学校は大学の理工学部と交流があり、楽しく語り合う写真を
見たことがあります、残念!
 
昭和学院小学校
教育目標に「知・徳・体の全人教育(知識だけにかたよった教育ではなく、性
格教育、情操教育なども重視する教育)を掲げていますが、開校以来、少数
の児童(1学年2クラス)に行き届いた教育を行うことを目標に、道徳教育を
重視し、児童の基本的生活習慣の形成に力を注いでいます。それが、校是「明
敏謙譲」の狙いであり、教育目標に表れています。「学校案内」には、「明敏と
は活力を持って未来を開くこと、謙譲とは英知を持って社会に生きること」で、
「明朗にして健康で、自主性に富み、謙虚で豊かな人間を育てること」と説明
されています。
 
鈴木裕子校長は、就任の挨拶で、こうおっしゃっていました。
「高い学力とやさしい心」を目標に私たちは日々の教育に力を注いでいます。
その基盤となるのは子ども同士、子どもと教師、保護者の方々とのあたたかい
人間関係です。私たちが挨拶を大切にし、思いやりの言葉が行き交う風土を大
切にするのは、品位と節度ある態度に裏打ちされた人間関係こそ「知・徳・体」
のバランスの取れた21世紀型の人づくりに欠かせない資質と考えるからです。
これからも「明敏謙譲」の建学の精神のもとに、心と体と頭を磨き、謙虚さを
備えた心身ともに健康な子を育ててまいります。
 
 「心と体と頭を磨き」、響きのいい言葉ですね。「頭を磨き」が先行すると、頭
でっかちな子になりがちです。子どもが望むのではなく、親がそう仕向けるこ
とに問題ありですね。
 
 「明敏謙譲」、例によって、育児の姿勢としてわたし流に考えるとこうなりま
す。
 「謙譲」とは、「へりくだること」という意味で、「謙譲の美徳」ともいいます
が、最近は、お目にかかれない言葉となりました。むしろ、「謙虚」の方がおな
じみかも知れません。「自分が偉いものと思わず、素直に他に学ぶ気持ちがある
こと」という意味です。すると校是の「明敏」は、「明朗にして健康で、自主性
に富む」ですから、「元気で、明るく、自力で挑戦する子」に、「謙譲」は「謙
虚で心の豊かな人間を育てる」ですから、「素直な子」と置き換えることができ
るでしょう。
 
独自の国語教育、伝統の図書館教育に加え、「視写」があります。
この字を見た時、文章修行の駆け出し時代を思い出しました。お世話になって
いたある出版社の編集部の方から、「松本清張の短編を視写してごらん、参考に
なるよ」と言われたものでした。文章をそのまま写すことです。お手本は、芥
川賞を受賞した「或る『小倉日記』伝」でしたが、参考になりました。おそら
く子ども達は、名文を写し、記憶し、漢字を覚え、語彙も増えるといったよう
に、楽しい学習をしているのではないでしょうか。当然、やっていると思いま
すが、音読を加えれば効果抜群、などとおこがましい限りですが(笑)。
 
幼稚園では、年少から英語を正課にしていることについて、受験されるお母さ
ん方から、「英語の勉強について、何らかの準備をしておかなくても、ついてい
けるでしょうか」と質問を受けることがあります。附属の幼稚園では、年少か
ら正課として英語を保育に取り入れ、年少組は週1回30分程度、年中、年長
組は週5日40分程度行っています。3年間でかなり力がついていると考え、
入学後、英語を学んでいない子どもにとって、それがハンデになるのではと考
えるのも当然ではないでしょうか。
それについて鈴木裕子校長は、
 「本校では、ESL用に開発された『グレープシード』という英語のカリキュラ
ムを使用しています。入学時には個々のバックグランドにより英語力がまちま
ちな児童たちですが、少人数制の英語授業を通し、ほぼ1年で経験に由来する
差はなくなります」
とおっしゃっていますから、心配ないようです。
     注 ESL(English as a Second Language)
          英語を母語としない人のための英語教育を目的としたプロ
グラム
 
また、本校のアフタースクールには14講座の内、英語の授業が3講座設けら
れており、これを利用することで、ハンデをなくす対策になっているのではな
いでしょうか。本校のアフタースクールは半端ではなく徹底していますから、
学校側も自信を持って対応できると考えているようです、私見ですが。
 
共学で、高校までの一貫教育校と期待する教育内容からまとめてみましょう。
日出学園と同様、中学受験のノウハウは充実しており、HPを見ると進学状況を
見ることができます。これは、現在共学ですが、それ以前は、中高は女子だけ
の別学であったため、男子は受験を控えていたためです。念の為、お断りして
おきますが、面接で「中学受験を目指しています」は、そういう考えを持って
いても、言う必要はありません。
 
2回に分けて、「私学の建学の精神、教育方針の理解の仕方」について、「おと
うさん、おかあさんの受験対策」(めぇでる教育研究所 刊)からピックアップ
して紹介しましたが、これは、あくまでも「わたし流の考え」にすぎません。こ
ういった解釈を情報として公表するのには、少し、心配があります。それは、
幼稚舎が作文を止め、面接を廃止した理由が、あまりにも「傾向と対策化され
ている現状から意味がないと判断したから」とおっしゃったことと同じ理由か
らです。一つの考え方、ヒントとしてお読みいただき、ご自身の言葉でお話し
できるようにしていただきたいと、老婆心ながらお願いしておきたいと思いま
す。
 (次回は「後半の説明会より 暁星小学校他」を予定しています)
 
急に涼しくなりましたが、暑かった夏の疲れが出る頃です。家庭学習は無理を
せず、体調を崩さないように、ゆったりと構えて取り組みましょう。無理は禁
物です。

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>合否の鍵を握るのは、お父さん方の志望理由 1 

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        「めぇでる教育研究所」発行
    2019さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            第62号
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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合否の鍵を握るのは、お父さん方の志望理由 1
 
志望理由のまとめ方について、模擬面接をしていて少し気にかかることがあり
ましたので、付け加えておきましょう。それは何かと言いますと、お父さん方
の志望理由に、あまり説得力がないことです。
 
例えば、雙葉小学校を志望されるお父さん方との面接を再現すると、こうなり
がちです。
「お父さんにお伺いします。本校を志望される理由をお聞かせください」
「はい、校訓である『徳においては純真に、義務においては堅実に』に賛同し
て受験しました」
「では、お子さんに、普段の生活で、どのように教えていますか」
と尋ねると具体的な説明がありません。
 
小学校の案内書やガイドブックに書かれている建学の精神や校訓を、そのまま
おっしゃる方が多いのですが、これでは学校側を納得させることは不可能では
ないでしょうか。
既に、志望理由も明確になっているはずですが、もう一度、原点に戻り、以下
のように、学園全体の教育体制について考えてみましょう。
ただし、ここでいう共学は小学校の場合で、中高は別学の学校も含まれている
ことをお断りしておきます。
また、慶應義塾幼稚舎、桐朋小学校、桐朋学園小学校は、面接はありませんが、
志望理由をまとめる参考にしてください。
 
白百合学園小学校、東洋英和女学院小学部、聖心女子学院初等科、立教小学校、
立教女学院小学校など。
1.宗教教育 2.別学 3.大学までの一貫教育 4.賛同できる教育
方針
1から4について、どういったことを期待しているかを書いてみましょう。
4については、例えば、白百合学園小学校の場合、
学園の校訓である三徳、 勤勉・従順・愛徳について、
  従順…すすんでみがこう正しい心
  勤勉…すすんでなんでもいっしょうけんめい
  愛徳…すすんで親切よろこんで
ということですが、これをわたし流に、従順は「素直」、勤勉は「一所懸命頑張る」、
愛徳は「思いやり」と置き換えると、いずれも皆さん方が育児で大切にしている
ことではないでしょうか。
 
青山学院初等部、淑徳小学校、聖学院小学校、玉川学園小学部など。
1.宗教教育 2.共学 3.大学までの一貫教育 4.賛同できる教育方
4について、青山学院初等部のスクールモットー「あなた方は世の光、あなた
方は地の塩である」は、幼児の場合ですから、「世の光」は自立していること、
「地の塩」は協調性や社会性といった集団生活への適応力と考えると、「5つの
約束」の意味がよく理解できるのではないでしょうか。
   5つの約束
      ・しんせつにします
・しょうじきにします
      ・れいぎただしくします
      ・よくかんがえてします
      ・じぶんのことはじぶんでします
「『しんせつにしよう』ではなく『しんせつにします』と自ら発信していること
だ。ここに初等部教育の原点がある」と説明会でも部長は言っていましたが、
ポイントは、自立と自律、そして集団生活への適応力ですが、育児で大切にし
ていることではないでしょうか。
さらに、ランドセルなし、通信簿もありませんが、こういったことも視野に入
れる必要はないでしょうか。
ホームページの「国内短期留学 止揚学園」を見てください。「すべては教場」、
初等部はこういった教育をする学校でもあるのです。
 
慶應義塾幼稚舎、学習院初等科、成蹊小学校、早稲田実業学校初等部、千葉日
本大学第一小学校、桐蔭学園小学部など。
1.共学 2.大学までの一貫教育 3.賛同できる教育方針
 例 慶應義塾幼稚舎
   独立自尊について   
   一年生が入学した時に「三つの約束」をします。
・うそをつかない。
    ・お父さん、お母さん、先生のいいつけを守る。
・自分でできることは自分でする。
この三つの約束こそ、独立自尊の精神を身につけるための第一歩です。
皆さん方は、普段からお子さんに、
「うそをついてはいけません」「約束は守りなさい」「自分でできることは自分で
しなさい。お母さんを頼っても知りませんよ!」と言ってきかせ、実践している
のではないでしょうか。
お母さんの教えこそ、まさに「独立自尊の精神」そのものではありませんか。
 
日本女子大学附属豊明小学校、川村小学校など。
 1.別学 2.大学までの一貫教育 3.賛同できる教育方針
 例 日本女子大学附属豊明小学校
   三綱領 信念徹底・自発創生・共同奉仕について、 
     ○ 信念徹底(正しいと考えたことはやりとげる)
     ○ 自発創生(自ら考え、工夫し、実行する)
     ○ 共同奉仕(心を合わせて皆のために仕事をする)
わたし流に解釈すれば、
     ○ 信念徹底は、はじめたことは途中でギブアップせずに、最後ま
で頑張る子
○ 自発創生は、夢中になって遊び、楽しく遊ぶ工夫のできる子
     ○ 共同奉仕、友達と仲良く遊べる情緒の安定している子
となりますが、こういったことを大切にしていれば、三綱領を育児に取り入れ
ているとはいえないでしょうか、難しく考える必要はないと思います。
 
雙葉小学校 田園調布雙葉小学校 横浜雙葉小学校 光塩女子学院初等科 暁
星小学校など。
1.宗教教育 2.別学 3.高校までの一貫教育 4.賛同できる教育方
雙葉小学校については、しばしば紹介してきましたので、ここでは暁星小学校
を取り上げますが、雙葉小学校に対して一言付け加えておきましょう。それは
「バラはバラらしく、スミレはスミレらしく、その人らしく生きる。自分で自
由に学び、決定することができ、責任のとれる人に育てていく」、例年、校長先
生のおっしゃっていたことですが、どうしたことか、昨年と今年の説明会で伺
えませんでした。私は大好きなのですが(笑)。
 
例 暁星小学校
「鍛える教育」の究極の目的は、日本昔話のキャラクターである「気は優しくて
力持ち」の男子の育成です。
もやしっ子を解消するために始めたサッカーを考えてみましょう。サッカーは
11人で戦いますが、ボールをキープした選手は、相手を自分に引きつけてお
き、ギリギリのところでパスをして味方にボールをつなぎ、最後にゴールへ蹴
りこめるのは、たった一人です。旺盛なファイトとフェアーな精神、チームワ
ークの育成、しかし、学業をおろそかにしていると、優秀な選手でも練習に参
加させてもらえない「練停」があり、文武両道、ここに暁星学園の教育目標が
表れていないでしょうか。
 
27年の説明会では、現役で東京大学と早稲田大学に入った二人の出身者の小
学校時代の
体験をつづった作文を朗読、東大生は聖歌隊、早大生はサッカー部の話でした
が、いつも
の校長の話と異なり厳しい「文武両道」の話は参考になりました。
特に運動の得意な子でなくてもやればうまくなる話は、自ら挑戦する意欲こそ、
鍛える教
育の原点であることや、部員のすべてが東大をはじめ難関校を目指す中での切
磋琢磨する
話は、説得力がありました。
 
模擬面接でも、「小学校は親が良かれと選んであげるが、大学は自らの力で挑戦
すべきだ」
とおっしゃるお父さん方が多く、二人の話はこれを裏づける頼もしいもので、
こういった
ことも参考にされてはいかがでしょうか。
 
「れんてい」という言葉は、サッカー部出身の学生さんの話にあったので、「練
習参加停止」のことではないかと思い、勝手に「練停」と当て字を書きましたが、
説明会で先生に伺ったところ、「練停」でいいそうです。
 
北海道胆振東部地震、震度7のところもあったようで、お見舞い申し上げます。
一日も早く、復興してほしいものです。頑張ってください。
     (次回は、「合否のカギを握るのは お父さんの志望理由2」についてお話
しましょう)

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