めぇでるコラム

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>★★私立幼稚園編(12)

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2016さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
              第24号
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私立幼稚園編(12)
 
日出学園幼稚園
本学園の初代理事長、青木要吉は、若き日にアメリカの大学で学び、民主主義、
自由を肌で感じ、学校創立の夢を抱き、帰国後、日本の教育のよさを十分に研
究した後に、夢を実現すべく、1934年(昭和9年)に小学校と幼稚園を設立、
1947年(昭和22年)の中学校、1950年に高等学校を開校し、現在に至
っています。
 
本園は、2014年に創立80周年を迎えます。
学園は新しい校舎を竣工し、2009年(平成21年)夏、元中学高校跡地に
新築された園舎へ移転。園舎は、これまでの雰囲気であった木のぬくもりを残
し、園庭は、従来と同様、木々に囲まれ砂地で、芝生、池など、園児達に心を
育む園のキャッチフレーズである、「太陽と自然と友だちと、遊びを通して生
きる力を養う」保育に欠かせない環境となっています。
 
学園の校訓は、
     誠 (なおく 至誠を基として中正の道を尚(とうと)ぶこと)
     明 (あかるく 明朗快活にして、責任を重んずること)
     和 (むつまじく 和衷協同して、苦楽をともにすること)
ですが、幼稚園では、やさしい言葉で、より具体的に、以下のような教育目標
を掲げています。
 
【教育目標】  
   ・じょうぶで、いきいきとした子ども
   ・自分から進んで遊びに取り組み、工夫して発展させる子ども
   ・友だちと力を合わせて活動できる子ども 
   ・物事を素直に感受し、喜びや悲しみを共感できる子ども
 
土の感触を楽しみながら体を鍛え、夢中になって遊べる環境から、共生の心を
育む保育の姿勢がうかがえます。
それを裏付ける園長の言葉があります。
 
「太陽と土と友達」に恵まれた幼稚園生活の中で幼児期の体と心を育みます。
日々の遊びや生活を通して基本的な習慣を身につけ、さまざまなことにチャレ
ンジする意欲を育てます。
 
ところで、学園長 青木貞雄が、情報化社会について、以前次のように話され
ていました。
 
「(前略) 昨今、ITという言葉で表現されているように、身の回りにはあ
らゆる情報があふれ、いつでも・どこでも、瞬時にその情報は得られます。ま
すます、情報化社会は発展していくことでしょう。しかし、大切なことは、そ
れらの情報に惑わされることなく、自分にとって必要なものは何か、何が本物
なのかを見分ける能力を養っていくことだと思います」
 
情報といえば、幼稚園や小学校の受験につき物の怪情報である「うわさ」もそ
の一つです。第三者から見れば、ほとんどが「そんなバカな!」と、笑って済
ませるものばかりですが、当事者にとっては、深刻な問題になりかねません。
妙なうわさに心を惑わす前に、「何が本物なのか!」を見極める、冷静な判断
力が大切です。迷っている時、頼りになるのはお父さん方ですから、しっかり
と手綱を握ってあげてください。
 
昼食は、原則として弁当ですが、その理由は、
「保護者の方に手作りのお弁当を作っていただくことにより、親子の関わりを
大切にしています」
このことです……。
前にも触れましたが、弁当をきちんと作っているお母さん方の真心は、食べて
いる子ども達が、よく知っているはずです。なにしろ、世界に一つしかない、
専用のレストランで作られた、好みにあった弁当だからです。「親の手作り」
が少なくなっている時だけに、オーバーですが、幼児期の弁当は、親子の大切
な絆を作る、ほんの身近なひと時かもしれないとなると、手は抜けませんね。
小学校も、弁当です。
 
併設の小学校には、内部での試験を考慮し、昨年までは、希望者全員、進学し
ていましたが、入学定員を大幅に減らしたこともあり、今後は全員というわけ
にはいかない場合もでてくるかもしれません。又、他校を併願する場合は、外
部受験者と同じ扱いになります。
 
平成23年4月から、未就園児クラス「ふたば」を開園しました。
園のクラス名は、園庭にある木や花がその由来となっており、入園前の子ども
達は、ふたばの時期、「広い場所で、同年齢の子ども達が、満足するまで遊ぶ
ことを体験できる」、そんなことを願い生まれたクラスだそうです。
おうちの方と一緒に、室内や園庭で友達や先生と、制作遊び・リズム遊びや簡
単なゲームを楽しむものですが、当園への入園を確定するものではありません。
 
また、平成24年4月より小学校と連携した「わくわくドキドキ」を短縮した
「わくドキプロジェクト」が始まりました。
ホームページには、今年3月に辞職された小学校の二見校長自ら、園児達に実
験をする様子を紹介しています。
   
【募集人数】  3年保育(三歳児)…約45名、
        2年保育(4歳児)…約15名
(これは昨年度のもので、本年度の募集要項は まだ公表されていません)
【Q&Aコーナー】はありません。
 
昭和学院幼稚園
本学院は、1940年(昭和15年)に昭和女子商業学校として発足し、現在、
幼稚園、小学校、中学校(2校)、高等学校(2校)、短期大学をもつ総合学
園で、幼稚園から短大まで、新築改装され、素晴らしい学園となっています。
建学の精神は、創立者、伊藤友作の定めた校訓「明敏謙譲」が示すように、
「明朗にして健康、自主性にとみ、謙虚で個性豊かな人間を育てる」ことにあ
ります。
 
【教育目標】 
幼稚園では、生活習慣を身につけ、集団生活への理解と態度を育てるとともに、
豊かな情操と創造力を養い、心身の発達を助長します。特に子どもをのびのび
と育て体力を高めること、また、「やるべきこと」「やってはならないこと」
をはっきり判断できる道徳心を養うことに努めます。
 
【幼稚園教育の5つの目標】 
  ◇ 健全な心身の基礎を養います。
  ◇ 人への愛情や信頼感を育てます。 
  ◇ 自然など身近な事象への興味や関心を育てます。
  ◇ 日常生活の中で言葉への興味や関心を育てます。
  ◇ 多様な体験を通して豊かな感性を育てます。
   
【教育の特色】  
○ のびのび教育
のびのびと遊ばせる中で、健康と道徳心を高める教育、一人ひとりの個性を伸
ばす教育につとめています。
○ 体力づくり
戸外遊び・散歩・リズム遊びなどで、丈夫な体を作ります。また体力の向上の
ために週1回専任講師による体育教室 (正課・課外)を開設しています。
○ 英語教室の開設
国際語としての英語を獲得できるよう新英語プログラムを導入し毎日40分の
英語教育を実施しています。
○ 図書コーナーの開設
読み聞かせや絵本貸し出し・お母さん方への図書貸し出しを行っています。
○ 園内給食の実施
週3回みんなで同じ食材にふれながらバランスのよい給食を食べることで、健
康な心と体をはぐくむ食育につとめます。
〇 多彩な課外活動
子どもたちの旺盛な好奇心に応える様々な課外教室を開講しています。
〇 預かり保育「おひさまクラブ」
子育て支援の一つとして、預かり保育を始めました。就労の方、急な用事など
緊急な時はもちろん、お母さんのリフレッシュにも利用できます。
○ 未就園児の教育
幼稚園にスムーズに入れるよう希望者を対象に未就園児の教育活動(ひよこク
ラブ・どんぐりクラブ)を実施しています。
○ 小学校との連携
小学校との連携を密にし、本学院小学校への進学の便を図っています。
H25年 昭和学院小学校 35名 他私立 3名 公立 20名
○ 短大との交流
もこもこ・こどもセンターとの連携および教育実習生徒の交流を通し、幅広い
社会性を身につけます。 
 
「やるべきこと」「やってはならないこと」をはっきり判断できる道徳心を養
う、「のびのびと遊ばせる中で、健康と道徳心を高める教育」とありますが、
とても大事なことです。「のびのびと遊ばせる」中で、社会性や協調性を育て
るのが、自由保育の目的です。そこには、みんなで守らなければならないルー
ルがあります。本来、子ども達は、ルールを守るのが大好きですから、「やる
べきこと・やってはならないこと」が、きちんと身につくのです。
しかし、「のびのび育てる」ことが、どうやら誤解されているようです。「の
びのび育てる」は、決して自由奔放に育てるのではないことを、ご両親はきっ
ちりと考えなくては、やがて「自己中」となって、子ども達に跳ね返ってきま
す。
また、「叱るべき時に叱らない育児」が、まかり通っている気がします。です
から、「やるべきこと・やってはいけないこと」が、身につかないのではない
でしょうか。何回も繰り返しますが、こういったことはご両親が、責任を持っ
て教えるべきです。もっとも、本メールマガジンをお読みになっている皆さん
方には、こういったことをないがしろにしていないと思いますが、いかがでし
ょうか。
 
また、本園の特色の中に、「図書室は、園児、母親に図書を貸し出し、機会を
設けて読み聞かせや読書を奨めています」とありますが、幼児期に大切なのは、
話の読み聞かせであり、親子の対話です。(本年度のホームページからは削除
されています)
道徳と同じように、情操教育の要は、ご両親の育児の姿勢です。よくいわれて
いる言葉に、「家事の好きな子に非行少女はいない」がありますが、これに
「読書の好きな子に非行少年、少女はいない」を加えてもいいのではないでし
ょうか。
こういったことは、幼児期の育児の姿勢、取り巻く環境が、大きな影響を与え
るものです。「三つ子の魂百まで」は、幼児期に体験したことは、大きくなっ
ても、その影響から逃れられないことをいっているのではないでしょうか。
 
ところで、本園の英語教育は半端ではありません。年少組 週1回 30分程
度、年中組 週5日 1回30分~40分、年長組 週5日 1回40分、思
わず目を見張りますね。ホームページには詳しいカリキュラムも紹介されてい
ますから、ご覧ください。
 
最近、希望者を対象にした未就園児の教育活動が増えてきましたが、本園では
「ひよこクラブ・どんぐりクラブ」を開設しています。地域の人々や小学校在
学中の保護者の要請に応えて始めたそうですが、母子で体操をしたり、歌った
り、絵を描いたり、制作をするなどして、楽しいひと時を過ごす会で、ステッ
プ1がひよこクラブ、十分に慣れるとステップ2のどんぐりクラブへ進むそう
です。また、平成25年度より、預かり保育「おひさまクラブ」を開設しまし
た。
いずれも詳しくは、ホームページをご覧ください。
 
【募集要項】  年少組  約50名  年中組  若干名
 (これは昨年のものです)
【Q&Aコーナー】はありません。
 
(次回は「幼稚園の求める子ども像」についてお話ししましょう)
 

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