めぇでるコラム

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>面接編3

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    「めぇでる教育研究所」発行
さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
        第62号
  年長児のお子さまをお持ちの方へ
小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★説明会情報★
 日出学園小学校 学校説明会 9月18日(土) 10時~11時
   定員は150名
   来校とZOOMでの参加併用
   ホームページから申込み受け付け中。
 
 国府台女子学院小学部 学校説明会 9月18日(土)10:00~
   要予約
   緊急事態宣言が延長されたことでWebでの開催となりました。
 
 昭和学院小学校 入試説明会 9月11日(土)予約締切。
   動画での配信
 
いずれも、9月10日現在の情報です。詳しくはホームページをご覧ください。
 
 
 
 
 ■ 面接編(3)
 
 
<お子さん編>
 
ほとんどの場合、質問は、お子さんから始まります。
緊張をほぐすために、名前や生年月日、幼稚園(保育園)のことなどから聞く
ようです。
しかし、住所や電話番号は、通常、あまり聞かれませんから、うまくいえない
場合があります。
そんな時、ほとんどの子ども達は、お母さんを見ます。
すると、お母さんは、
「東京都新宿区………」とやりがちです。
これはどうでしょうか。
住所や電話番号を、面接のために記憶させていると、こうなりがちです。
言えないと「減点される」と思っているのではないでしょうか。
ですから、答えなるものを、すぐに教えてしまうのです。
「ほら、迷子になったとき、どうする約束でしたか」などと、二人だけでわか
るヒントを出せるお母さんであってほしいのです。
遊園地やデパートなどで迷子になったとき、何が頼りになるでしょうか。
名前と住所を言えば、すぐに探してもらえることを知っていれば、お子さんも
覚えるはずです。
 
自然災害を含め、緊急事態が発生した場合、電話は連絡に欠かせないものです。
いずれも、面接のために覚えることではなく、自力で物事に対応しなければな
らない時のために、身につけておかなければならない知恵ではないでしょうか。
 
「幼稚園(保育園)は、楽しいですか。仲良しのお友達の名前を教えて下さい」
幼稚園や保育園が楽しく、友達がたくさんいれば、すぐに答えられるでしょう。
こういった質問からは、集団生活への適応力である社会性や協調性が育まれて
いるかがわかります。
 
幼児への質問は、日常の生活が中心となっていますから、難しい質問はないは
ずです。返答に詰まったときは、「答えられなくてもよい」とは言いませんが、
面接官が、ご両親の態度を見ていると思えばいいでしょう。
余計な口出しをせず、温かく見守り、お子さんがわかるヒントを出せる保護者
であってほしいのです。
その時には、面接官に、「よろしいでしょうか」と一言、確かめることもお忘
れなく。
 
絶対にやってほしくないのは、お子さんの回答を訂正することです。
親子面接の指導をしているときに、こういったことがありました。
「何人家族ですか」
「はい、5人です」
お父さんが、あろうことか、「えっ!」といって、少しですが、笑ったのです。
「違うでしょ、4人ですよ」
お母さんが、あわてて、恐い顔をしながら、間違いであることを指摘しました。
びっくりしたのは、答えたお子さんです。
これはまずいと思い、すぐに質問をしました。
「5人家族なのですね。では、どなたがいらっしゃるのかな」
「お父さん、お母さん、お姉ちゃん……、ぼくと……、ポチです」
お母さんを気にしながら、小さな声で答えました。
ポチは、いうまでもなく犬ですが、みんなでポチを可愛がっている様子が伝わ
り、微笑ましいではありませんか。
犬を家族に入れたから、「常識外れで減点!」などと考えにくいことです。
あわてて訂正したお母さんこそ、「保護者として失格!」、マイナス点がつく
と思います。なぜなら、その質問を境に、お子さんはそわそわし始め、それま
での元気な姿が見られなくなったからです。
笑ったお父さんは、その後のお子さんの様子を見て、後悔したのは言うまでも
ありません。
 
お子さんは、質問の内容を理解し、自分の言葉で、堂々と答えたのですから、
うなずいてあげるべきです。
お子さんの回答を訂正することはもちろん、笑うなどとは、保護者としてする
ことではありません。
 
お父さんに関する質問で、お子さんが困った顔になるのは、お父さんの仕事で
す。
「お父さんは、どのようなお仕事をしているのですか」の質問に、「国家公務
員です」と「みんなのために役に立つお仕事です」との答えでは、どちらが子
どもの答えとして、ふさわしいでしょうか。
「サラリーマン」では、わかりません。
お子さんは、お父さんの仕事を、きちんと説明できますか。
こういった質問から、普段の親子関係がわかるとは言いませんが、仕事はご自
身の生きがいと考えれば、あだやおろそかに出来ないのではないでしょうか。
「お父さんは、ぼく達のために一生懸命に頑張っているんだ!」
と思っていないお子さんは、いません。
 
「お子さんがわかるように、ご主人のお仕事を説明して下さい」といわれた場
合、どうお話ししますか。模擬面接でも戸惑うお父さん方が多いですね。「お
子さんがわかるように」が、難しいのです。お母さんにも同じ質問をしてみる
と、どうしたわけか、ご主人以上に説明ができませんね。「主人には感謝して
います」などといっても、空々しく聞こえるだけです。
ご両親共に、お子さんにわかるように説明しておきましょう。
 
姿勢の崩れるお子さんもいます。
質問を聞きながら、足をぶらぶらさせたり、手を机の上に乗せたり、女の子は、
スカートを握りしめるなど、落ち着かなくなり、姿勢の乱れる場合があります。
普段から、食事のときなど、だらしなく食べているお子さんは、その通りにし
ますから問題外として、心配なのは、緊張のあまり、本人が気づかずに、その
ようにふるまうことがあるのです。
姿勢の乱れた姿など見たこともないお母さんは、びっくりしてしまい、あわて
て手足をたたいたり、手を膝に戻したり、心配のあまり、膝をつねってしまう
お母さんもいます。もっとすごいお母さんになると、恐い顔をして、にらみつ
けます。
これもどうでしょうか。
本人は緊張しきって、無意識にそういった動作をしているにすぎないのです。
何もしなくてよいとは言いませんが、やはり、修正をしなくてはならないでし
ょう。
 
これはいいなと思ったお母さんがいました。
「タロウくん、足が笑っていますよ」
と、やさしくいったのです。
気づいた本人は、お母さんを見て、手で頭をかくような仕草をし、照れ笑いし
ながら、腰を少し前に進めて、足をしっかりと床につけ、手はお膝になりまし
た。
お母さんは、「申し訳ありません」といった気持ちを表すかのように、軽く会
釈をしたのです。
見事でした。
お子さんが緊張した場合、どのようなことをするか、よくわかっていて、椅子
に浅く腰掛けて訂正する方法を、親子で体験済みだったのでしょう。
これが保護者の役目ではないでしょうか。
 
また、本人の質問が終わり、ご両親の番になると、今度は緊張感から開放され、
退屈になり、姿勢の崩れることがあります。
模擬面接のときに、男の子には、「お父さんやお母さんがお話をしている間は、
手をひざに置き、背を伸ばして聞いているのが、一番、かっこいいのだよ」、
女の子には、「一番、かわいいのですよ」と話しています。
「じっとしているんですよ!」だけでは、ほとんど効果はありません。
親が話をしているとき、終わるまで静かに待てる方法を考えてあげましょう。
 
かつて、暁星小学校では、お父さんとお子さんがゲームをし、その様子を両親
に聞くといった形式で行いましたが、狙いは、3人が醸し出す雰囲気から、日
常生活の様子を判断したのではないでしょうか。つまり、面接のための定番的
な訓練は、「役に立ちませんよ」と言いたかったのだと思います。今年は、昨
年に引き続き、保護者に作文の提出があります。
 
最後に、苦言を一言。
家庭学習で苦手な問題にとり組む時には、細心の注意が必要です。
繰り返しますが、幼児がわからないといった時は、本当にわからないのです。
お子さんがわかるように工夫してください。
「何でできないの!」といった不用意な言葉がけは、今までの自信を崩すこと
にもなりかねません。
お子さんが萎縮するようなやり方だけは、絶対にやめましょう。
 
夏の疲れが出やすい時期です。健康管理には、十分に気をつけてください。       
 
 
   (次回は、「ご両親の面接」についてお話をしましょう。)

 

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