めぇでるコラム

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>★★志望理由のまとめ方(2)

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2016さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
              第40号
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志望理由のまとめ方(2)
 
今回から4回に分けて、主な幼稚園の志望理由のまとめ方についてお話しまし
ょう。
幼稚園の受験だからと、受験する学園全体のことを考えない方がいらっしゃい
ますが、やがて、小・中・高、または小・中・高・大と進むのですから、全体
を見据え、きちんと考えをまとめることが大切です。
紹介する幼稚園の情報は、めぇでる教育研究所発行の小冊子「幼稚園入園試験
 面接編」の「一言、アドバイス」から抜粋したもので、現在、暁星幼稚園、
学習院幼稚園、青山学院幼稚園、雙葉小学校附属幼稚園、白百合学園幼稚園、
東洋英和幼稚園、日本女子大附属豊明幼稚園、日出学園幼稚園、昭和学院幼稚
園の9園を発売しています。詳しくは、当研究所へお問い合わせください。
 
暁星幼稚園
幼稚園には、女の子も若干名いますが、小学校から男子だけの教育環境で、宗
教教育という特殊な保育(教育)をし、系列校は高校までの一貫教育校です。
この3つについて考えましょう。
 
宗教については、教育目標の中に、「神を信じ、神に守られていることに気づ
き、祈る心を育む」とあります。
ご両親は、何でもありの価値観の多様化する世の中で、小さい頃から絶対的な
価値観、マリアの教えに基づく教育を受けさせたいと考えているのではないで
しょうか。
入園するとお子さんの生活は、祈りで始まり、祈りで終わる毎日を送ることに
なります。信者ではないご家庭の方が多いわけですから、「入園後に子どもと
一緒に学ばせて頂きます」といった姿勢があればいいわけです。
 
かつて、掲げられていた教育目標に、「幼児がみんなで力を合わせながら、一
つのことをやり遂げる喜びを学ばせる」がありましたが、これは、サッカーを
考えると理解できます。
サッカーは、11人が力を合わせて戦う球技で、相手をできるだけ自分に引き
付け、見方の選手にボールをつなぎ、最後にゴールポストにシュートできるの
は、“only one”、たった一人だけです。
全員で己を捨て、最後の一人に得点を託すスポーツです。
個人の技術をチームワークでつないでいく、ここに暁星学園の基本的な教育方
針があるといえるのでなないでしょうか。
 
男子だけの教育環境に期待することは何でしょうか。
これは立教小学校の説明会でうかがった話ですが、「男子は女子と比べ発育が
遅いので、女の子との差が出がちだが、男子だけの場合、発育にあった無理の
ない教育ができる」とおっしゃっていましたが、これは当たっているのではな
いでしょうか。
ちなみに小学校は「鍛える教育」を目標にしていますが、小学校の正門に、
「困苦や欠乏に耐え、進んで試練の道を選ぶ気力のある少年以外は、この門を
くぐってはならない」と刻み込まれたプレートが掲げられています。
平成25年まで小学校の玄関の下駄箱の上にあったため、校内見学をする時に
しか見られませんでしたが、説明会(9月9日 水曜日)は中高の講堂で行わ
れますから、その帰りに正門を出て左に沿って歩いていけば、九段中学校の先
に小学校があり見ることができます。
この言葉から考えると、幼稚園では、「幼いながら、幼いなりに、自分の気持
ちを抑え、自分のことは自分でやろうとする意欲のある子」を求めていること
もわかります。
その「鍛える教育」ですが、小学校の説明会で佐藤校長は、目標は日本昔話の
金太郎などのキャラクターでもある、「気は優しくて、力持ちです」とおっし
ゃっています。
男子校の良さ、期待することは何でしょうか。
 
最後に、高校までの一貫教育制度についてです。
「幼稚園や小学校は、私達、親がよかれと考え選びますが、大学の選択は、自
分の人生の道標になるのですから、自分の力で挑戦すべきでしょう。大学受験
を経験し、自分達の生きる社会は、競争の社会であることを、学校を出る前に、
身体で知っておくこともいいと思いますね」と考えるお父さん方が多いもので
す。
中学、高校の受験がないわけですから、12年間のゆとりのある教育環境で、
じっくりと勉強に取り組み、自分自身を磨き、将来を設計していく、これが一
貫教育制度の良いところですから、こういったことからまとめてみましょう。
 
宗教教育、男子だけの別学、12年間の一貫教育校、この3点を基本に整理す
ると、志望理由が明確になるはずです。
園舎見学会は、9月16日(水)14:00~15:00に行われます。詳し
くはホームページをご覧ください。
 
青山学院幼稚園
宗教教育を行い、共学で、大学まである総合学園です。
 
「青山学院幼稚園は、青山学院の教育方針に基づき、豊かな自然の中で、いろ
いろな人と共に生活することにより、神様の恵みと生活を感じ、祈りと感謝と
喜びの生活が実現できる保育を目指す」、これが保育理念です。
とあることから、志望理由として、
「神様の恵みと生活を感じ、祈りと感謝と喜びの生活が実現できる保育に賛同
いたしまして……」と言ったとします。
「では、日常の育児に、どのように取り入れていますか」と質問されて、返答
に詰まるようでは、志望理由になりません。
 
保育目標
 青山学院幼稚園の保育は、
神様や周りの人に愛される体験の中で、祈りのうちに生活する。
自然の中で生活し、神様の存在を身近に感じ、恵みとして与えられた環境を大
切にする。
感謝と喜びのうちに生活し、まわりの人に対する信頼感、思いやりの心をもつ。
意欲をもって生活し、よく聴き、よく見る、よく考える。
それぞれに与えられた力を十分に発揮し、お互いをかけがえのない存在として
認め合う。
 
保育の目標は、「祈りと感謝と喜びの生活」をわかりやすい言葉に置き換えた
ものです。
「毎日、友達と仲良く遊び、思いやりのある、頑張る子に育てたい」、こうい
ったことを育児の基本として大切にしていれば、キリストの教えを実践してい
ると考えられないでしょうか。
これが、幼稚園側のいう「ご家庭の育児の方針と幼稚園の保育の方針に共通認
識がある、つまり、一致している」ことになるわけです。
倫理、教理と難しく考える必要はありません。
信者でなければ、知らなくて当たり前のことですから、「ご縁がありましたら、
子どもと共に学ばせて頂きます」という姿勢で臨めばいいのではないでしょう
か。
 
青山学院は、ミッション系でも珍しく共学です。
これも大切な志望理由で、なぜ、共学がよいか多くの方が体験していることで
すから、それをもとにまとめましょう。
 
大学まである一貫教育制度については、幼稚園から大学までエスカレーター式
に進学できる制度ですが、もっとも大切なのは、16年間、同じ教育理念で指
導を受けるシステムであることです。
16年間、受験勉強がないゆとりのある環境に、何を期待しますか。
 
ところで、初等部には、ランドセルも通信簿もありません。
ランドセルがないのは、勉強は学校で、生活習慣、しつけは家庭でする、これ
も初等部が大切にしている教育方針です。
幼稚園も同じ、いや、もっと厳しいかもしれません。
「しつけや基本的な生活習慣は幼稚園で」などと考えるお母さん方がいると聞
きますが、それでは受験資格はありません。
 
そして、これは、あまり知られていないことですが、ぜひ、青山学院のホーム
ページを開き、「教育」の欄の「国内短期留学」の「止揚学園」を見てくださ
い。
学院は、「すべては教場である」という教育を実践している学校でもあるので
す。
 
宗教教育、男女共学、16年間の一貫教育校、この3点を基本にまとめてみま
しょう。
 
暑い日が続いていますが、親子模擬面接は受けられましたか。
夏休み中に受けておきましょう。ケース・スタディーでも紹介しましたように、
9月に入ってからでは間に合いません。
 
(次回は「志望理由のまとめ方(3)白百合学園幼稚園と雙葉小学校附属幼稚
園」についてお話しましょう)
 
 

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