めぇでるコラム

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>独り立ちの準備(3)あいさつも大事です

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2019さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第10
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(3)あいさつも大事です
 
あいさつも大事です。
しつけと同じで、習慣です。
日常の積み重ねですから、小さい時から、絶対に手を抜かないことです。
 
聞いてみましょう。
お母さん、朝、お父さんと目を合わせたとき、「おはようございます!」と、
元気よくあいさつをしていますか。
お父さんも、きちんと答えていますか。
やっていれば、お子さんもあいさつは、できているはずです。
 
お父さんに聞きましょう。
食事の時は、「いただきます」「お代わり」「ご馳走様」と元気よくやって
いますか。
新聞片手に、ボソボソ食べて、ニューッとお茶わんだけ出して、お代わりを
していませんか。
それだけは、止めましょう。
テレビも消したいものです。
お子さんの生活習慣に、よくありません。
テレビを見ながらご飯を食べていると、集中力に欠けますから、ポロポロと
こぼしますし、ダラダラと時間もかかりがちです。
幼稚園へ行っても、同じことをします。
手のかかる子は、幼稚園でも歓迎されません。
 
会社へ行く時や外出する時に、「行ってくるよ」、帰ってきたら、「ただい
ま」と、やっていますか。
「お休み」をいってから寝ていますか。
「ありがとう」と感謝の気持ち、大切にしていますか。
やっているのなら心配ありません。
あいさつ、礼儀作法は、何といってもご両親がお手本、親の率先垂範です。
できない子どもに、責任はありません。
これこそ、絶対に付け焼刃は、効きません。
小さい時からの積み重ねです。
「まだ、小さいし、その内できるようになるから無理をしない」とは、一見理
にかなっているようですが、手抜きをしていると、後で後悔することになりま
す。
基本的な生活習慣やしつけに関しては、何もせずに、その内できることなどは
ありません。
 
外で、ご近所の方と会った時は、少しばかりオーバーになって、「こんにちは」
とあいさつをしましょう。
だからといって、子どもがあいさつの出来ない時に、「ゴアイサツハ!」と強
制するのは、止めた方がいいですね。
条件反射になって、いわれなければできなくなることもあるからです。
もっと、すごいお母さんになると、「ごあいさつしなさい!」といって、頭を
グイッとばかりに押さえ込みにかかります。
頭を押さえられている子どもの気持ちになってみましょう。
これは、恥ずかしいものです。
 
2、3歳頃までは、無邪気に頭を下げて、あいさつをしていたと思います。
「おう、坊や、偉いな!」
「さすが、お嬢ちゃんだね。女の子は、これだからかわいい!」
 褒められて嬉しいですから、あいさつをしていたのでしょう。
 
しかし、何やら妙な意識が働いて、そう単純にいかない場合もあります。
今までなかった戸惑いとでもいうのでしょうか。
本人は、「あいさつをしなくては」と思っていることは思っているらしいので
すが、タイミングの合わないこともあります。
そこで頭を押さえつけられて、さらに、「ゴアイサツハ!」と命令されるので
すから、子どもにとって面白いはずがありません。
子どもの自尊心、プライドは、どうなりますか。 
「子どもに自尊心があるのですか?」
冗談は抜きにしてください。
あります、いろいろな情緒が芽生えてくる時期です。
これを認めないと、お子さんの心は曲がっていきます。
 
3歳に入ると自立が始まるといいましたが、自立が始まると共に、様々な感情
も、いろいろなことを経験することにより、一緒に培われてきます。
それが、情緒です。
この情緒が、五歳頃になると、分化されていくといわれています。
今までは、言ってみれば、おもちゃ箱の中に、おもちゃが雑然と入っていたの
が、「自動車は、ここ」、「ぬいぐるみは、こっち」、「ままごと道具は、
あっち」というように、きちんと整理されて入っていく状態になるらしいので
す。まだ、整然とは、いきませんが。
未分化だった情緒が分化して、大人に見られるような情緒が表れてくるそうで
す。
はにかみ、恐れ、心配、怒り、嫉妬、失望、不快、愛情、望み、喜び、快いと
いった「情緒」です。
 
あいさつができなくなるのも、羞恥心といった、はにかむ心の表れとは考えら
れないでしょうか。
そこで、頭をグイッとばかりに押さえられてごらんなさい。
お子さんは恥をかかされ、頭に来て、不快感の塊になっています。
自尊心は、グチャグチャです。
はえ叩きで、ハエを叩き殺すのと同じです。
言うに事欠いて、はえ叩きとは古すぎますが、でも、一発で仕留めるのですか
ら、必殺技です、強烈です。
 
あいさつだけではありません。
結構、親は、はえ叩きのようなことをしています。
胸に手を当てて考えてみましょう。
思い当たることがありませんか、それもかなりです。
特に、気分が悪くて、イライラする時があるでしょう。
普段は、腹の立たないことで怒り散らさないですか。
後で後悔することがあると思います……、それです。
原因がわからないで怒られるほど、不愉快なことはありません。
子どもも、ムッとなります。
でも、力関係で逆らえませんから、我慢せざるをえないのです。
 
お母さん方も、こういった経験はありませんでしたか。
会社から帰ってきたお父さん、何やらご機嫌がよろしくないのです。
お母さんは、心配ですから気をきかせて聞くと、
「うるさいな、何でもないんだから!」
こういわれたら、腹も立つでしょう。
子どもも同じです。
因果関係がウヤムヤで、感情的になられるのは、いやなものです。
 
4、5歳になると、こういった情緒も分化してきます。
3歳は、こういう時期を迎える準備期間でもあるのですから、ストレスがたま
るように仕向けないことです。
あいさつができなかったら、ただ「ごあいさつは」と強制するだけではなく、
「どうしてできなかったのかな」と考えてあげましょう。
「考えてあげる」、これは思いやりです。
思いやりを欠かしては、心のやさしい子には育ちません。
 
しかし、思いやりと、ベタベタした親に都合のよい身勝手な過剰な愛情とは違
います。
ベタベタは、お子さん自身にとっても、うとましくてやりきれないようになり
ます。
子どもは、お母さんの所有物ではありません。
幼いといえども、意志と感情を持つ、独立した生き物です。
さめた目で、わが子を見つめることも大切ではないでしょうか。
お子さんは、そういう時期にさしかかっているのです。
未分化であった情緒の分化が始まっていること、忘れないでほしいと思います。
 
(次回は、独り立ちの準備(4)家事、やらせなさい についてお話しましょう)
 

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