めぇでるコラム

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★よく受ける質問から

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第58号)
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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よく受ける質問から
 
暑い夏休み、ここで一息つきましょう。
この時期によくある質問からいくつかを紹介しましょう。
 
Q.慶應義塾幼稚舎の試験では、絵がうまく描けなければ合格しないそうで
  すね。
 
A.「うまく描けなければ」という文言は、大人の考える絵に対する評価で
しょう。
この考えが、子ども達を苦しめているようです。
入試で絵を描かせるのは、絵の巧拙、上手、下手だけを見ているのでありま
せん。
大人は自分の考えを相手に伝えるのに、言葉だけで足ります。
しかし、幼児は、言葉だけでは不十分です。
言葉で足りなければ、体全体で表す身体表現も、大切なコミュニケーション
の方法で、絵もその一つです。
自分で思っていること、考えていることを絵で表現したいのです。
子どもの絵は写生ではなく、感じたことを描いていると思います。
ですから子どもは、絵の巧拙にこだわらず、思い通りに、せっせと描きます。
そばで見ていると、本当に楽しそうです。
以前、幼稚舎が、画家が絵を描くときに使うイーゼルを立て、絵を描かせま
したが、舎長は、その目的を「子ども達の顔の表情を見たかった」とおっし
ゃっていました。
ですから、一つの話を聞いたあとに、「この続きの絵を描いてみましょう」
といった問題に発展させ、子どもの感性を見ているのではないでしょうか。
 
「うまい」に越したことはありませんが、それが、子ども自身の感性ではな
く、誰かに教え込まれたものであれば、評価されないと思います。
どなたがおっしゃったかわかりませんが、そういった絵を「大人の手垢のつ
いた絵」というそうです。
「お子さんは、楽しく絵を描いていますか」
そうであれば、子どもらしい絵が描けていると思います。
学校の狙いも、そこにあるのではないでしょうか。
 
Q.1枚の絵を見て話を作るのが苦手なのですが、うまくなる方法はないで
  しょうか。
 
A.「うまくなる方法」などありません。
技術的なことを教えても、お子さんは、おそらく理解できないと思います。
1枚の絵から話を作るのは、本当に難しいものです。
絵を見ても、自分で体験をしたことがなければ、話せないのが幼児です。
まず4枚ほどの絵からできている「お話作り」の問題からやってみましょう。
4枚の絵であれば、どういった状況か把握できるからです。
そこから話を作る方法を、自分なりに考え始めるものです。
最初は、つたない話になりがちです。
最後まできちんと聞いてあげ、できたことを褒め、それからおかしなところ
は、「ママは、こう思うけれど、どうかな?」と、お子さんに考えるヒント
を出してあげることです。
「違うでしょ、こうなの!」では、お母さんの作品になってしまいます。
これを十分にやった後に、3枚の絵、2枚の絵に進み、そして1枚の絵に挑
戦しましょう。
苦手なお子さんには、「お母さん(お父さん)、あのね!」方式がいいでしょ
う。
お母さんやお父さんに話しかけるように作ることです。
幼児の経験は、まだ狭いものですから、体験していないことを表現するのは
苦手です。
日常生活で、「ママ、あのね!」と話しかけてきたときは、必ず、聞いてあ
げましょう。
自分で体験したことを話す、これが話作りの基本でもあるわけです。
話すチャンスをたくさん作ってあげることが大切です。
なお、「お母さん、あのね!」方式は、某国立大学附属小学校で、作文の時
間に実践していた学習方法です。
 
Q.問題に取り組む時に時間がかかり過ぎるのですが心配ないでしょうか。
 
A.幼児には、問題集をやるときにも、さっさと答えるタイプと、じっくり
と考えて答えを出す二つのタイプがあるようで、イソップ物語の「ウサギと
カメ」の話から、前者を直感が働くウサギ型、後者をじっくりと考えるカメ
型と考えることもできます。
難しい対称図形や回転図形の問題でも、ウサギ型は、4つの答えから正解を
選び出すのにも時間がかからず、カメ型は、慎重に取り組みますから時間が
かかります。
一つ一つ検証して、答えを出しているからです。
おそらくお子さんは、カメ型のタイプではないでしょうか。
一つ一つ比べ、「これは、ここが違う」と納得しなければ、次の答えに手を
出せないのですから、むやみに急がすことはありません。
一度、仕組みや方法が理解できれば、スピードもアップします。
 
思考派のカメさん型は、中学年を過ぎる頃から、力を発揮し始めます。
考える力が育まれ、基礎学力がしっかりと身についているからです。
直感派のウサギさん型は、この頃に、一度つまずきますが、頭の回転の速さ
から立ち直れます。
ですから、カメさんの場合は、時間がかかってもあせらせることなく、問題
は時間内に解くことを、少しずつ教えてあげましょう。
ウサギさんは、ひらめきだけに頼らず、正解であっても、他の答えはどうし
て駄目なのか、その説明をさせましょう。
どちらもお子さんの大切な能力ですから、良いところを伸ばしてあげる、賢
いお母さんになってあげましょう。
 
Q.文字や数字の読み書きは、できた方がいいと友達は言うのですが、やっ
  た方がいいのでしょうか。
 
A.小学校の入学試験には、文字の読み書き、数字を使った計算はありませ
ん。
ただし、答えをイラストではなく、書いてある文字に印をつけるテストを実
施している学校もありますが、それは、その学校の方針ですから、受験する
方は、そのための準備が必要です。
また、暁星小学校でも、年中行事と関係のある数字、例えば母の日は5月で
すから5に○をつける、記憶の問題でスクリーンに映った数字と同じものに
○をつける問題がありましたから、1月・正月、2月・節分、3月・雛祭り、
4月・花祭り、5月・子どもの日、母の日、6月・父の日、7月・七夕、9
月・お月見、11月・七五三、12月・クリスマスなど、その月と数字がわ
かるようにしておきましょう。
やっていると思いますが、毎朝、カレンダーを見て、「今日は8月16日、
日曜日」というだけで、月日と曜日も無理なく覚えるものです。
ただし、数字を書く必要はなく、読めればいいでしょう。
文字は問題用紙に氏名を書きますし、靴を脱ぎ、試験が終わった後で靴を履
くときなど、書かれた名前を見て判断することもありますから、名前の読み
書きはできるようにしておきたいものです。
 
年長になる頃から、文字と数字を書きたがるようになりますが、その場合は、
正しい書き順を教えましょう。
自己流で覚えると、直すのに苦労するからです。
文字を書くことの得意であった子が、小学校へ入ってからことごとく直され、
自信を失う話をよく耳にします。
数字は「0・5・7・8・9」、文字は「と・も・や・よ」、書きにくい
「あ・お・そ・ぬ・む・め」などです。
ただし、テストで数字や文字で答えては、得点にならないことを教え、約束
してください。
 
以上の「Q&A」は当研究所発行の「さわやかお受験オススメ 小学校受験
 Q&A」からピックアップしたものです。
詳しくは、ホームページをご覧ください。
 
暑い夏も、もう一息。
「夏を制する者は秋を制する」ともいわれています。
無理は禁物ですが、頑張りましょう。
(次回は「願書の書き方」についてお話ししましょう)
 

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