めぇでるコラム

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>ご健闘を祈ります

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2016さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
             第49号
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ご健闘を祈ります
 
昨年の11月から始まった「さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」も、
今回で最終回を迎えました。
長い間、つたない連載をお読みいただいた皆様方に、最後のお願いがありま
す。
 
言うまでもありませんが、幼稚園の受験は、ご両親がお子さんのためによか
れと考えてはじめたことです。
お子さん自身が、「ぼく、暁星幼稚園へ行きたいの!」「わたしは雙葉幼稚
園へ!」と希望したわけではありません。
何だかよくわからないけれど、当日を迎えてしまったというところでしょう。
 
教室へはじめていった時、泣き叫んで部屋に入れなかったお子さんもいたと
思いますが、今では教室が休みの日など、
「ママ、どうして?」
などと、不満そうな態度を示すようになっていないでしょうか。
「ママと離れても、楽しいことがたくさんあること」を学習していれば、幼
児期前期は、すばらしい体験をしたといえます。
 
子ども達にとって、お父さん、お母さん以外の人である先生や友達と、仲良
く遊びながら学んだことは、この先、いろいろなところで生きてきます。
2、3歳は、遊びといっても並行遊びが中心ですから、仲間同士で何かをす
るといった経験は、なかなかできないものです。
また、幼児教育の専門家によって作られたカリキュラムによる知的な学習を、
この時期に体験できたのは、同年代のほんの一握りの子ども達でもあるので
す。
ですから、正しい指導を受けていれば、貴重な体験をしたことにもなるわけ
です。
そして控室で待つ間、同じように国立、私立の幼稚園を志望するお母さん方
と育児の情報交換もでき、役に立ったこともあったと思います。
さらに、ご両親もわが子の教育について、真剣に考え、話し合い、いろいろ
な幼稚園の説明会へ参加され、保育方針などを聞くことにより、幼児期の育
児で何が大切であるかを学ばれたのではないでしょうか。
どこの幼稚園でも、過保護、過干渉の育児を戒めていませんでしたか。
 
核家族化、少子化が続く中で、育児に取り組み、そして受験まで経験するの
は、本当に大変なことであったと思います。
「ご苦労さまでした」とねぎらいの言葉、いや、「よく頑張りました」とほ
めてあげたい気持ちでいっぱいです。
 
それほど、育児は大変な仕事です。
育児と受験、全く違った領域の問題のように思えますが、幼稚園選択の大切
なポイントは、ご両親の育児の姿勢と幼稚園の保育方針が一致していること
にあるのですから、密接な関係にあることもご理解いただけたのではないで
しょうか。
 
しかし、こんなに努力をなさっても、残念ながらすべての方に、希望される
幼稚園から招待状が届くわけではありません。
名門の併設園は、幼稚園といえども狭き門です。
それを承知の上で受験されるのですから、不合格になった時のことも、しっ
かりとご両親で話し合っておくことが大切です。
 
決して、「うちの子は駄目ね」とか「私達の育児の方法が間違っていた」な
どと落ち込まないことです。
まだ、2、3年の人生経験しかない幼子の、吹き出し始めた、小さな、小さ
な、かわいい芽なのです。
幼児期前期は、将来、大輪を咲かせるための大切な準備期間です。
期待した結果が出なくても、幼い子どもなりに、ご両親の期待に応えるべく、
頑張ったのではないでしょうか。
 
そして、ご両親も、力を合わせて最善の努力をされたのですから、そこで経
験した様々なことは、これからの子育てに、必ず、生きてきます。
そういったことが心の支えになり、お子さんの将来を導く羅針盤になってい
くはずです。
3年保育で縁がなくても2年保育で、2年保育で縁がなくても小学校受験が
あります。
わが子の教育は、広い視野で計画を立ててあげるべきではないでしょうか。
 
試験当日は、面接があったり、お母さん自身が一緒に試験を受けたり、いろ
いろとプレッシャーがかかるかもしれませんが、大らかな気持ちで臨み、お
子さんに負担になるようなことは、絶対になさらないようにしてください。
 
結果が出なくても、本人にはわからないで済みますから、ご両親の胸にしま
いこみ、失望し、がっかりした姿を、お子さんに見せないことです。
ご両親は、わが子を守る保護者であることを、決して忘れてはいけません。
わが子に非があるのではなく、ご両親に運がなかったと考え、これからの育
児に生かしてほしいと思います。
 
「明日は今日より昨日より」(あしたは きょうより きのうより)、これ
は、日本のミュージカルに大きな足跡を残された、故いずみたく氏の作曲さ
れた、ある財団の社歌ですが、子育ての鉄則ではないでしょうか。
また、「育児」は「育自」であることも忘れてはならないと思います。
2、3歳の秋は、到着点ではなく、一つの通過点と考えましょう。
そして、「明日は今日より昨日より」を自身を励ます杖とし、「育自」を心
がける賢いお母さんになってほしいと願っています。
 
皆様方に、希望された幼稚園から招待状が届くことを、心からお祈り申し上
げます。
頑張ってください。
 
最後まで拙文をお読みいただきまして有難うございました。
    平成27年10月吉日
めぇでる教育研究所 所長 藤本紀元

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