めぇでるコラム

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>幼稚園を受験される皆さん方「はじめの一歩」

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第2
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幼稚園を受験される皆さん方「はじめの一歩」
 
古くは「0歳からの母親作戦」「幼稚園では遅すぎる」(井深 大 著)、右
脳の働きが話題になると「0歳から始める脳内開発」(石井 勲 著)など、
こと幼児の教育に関しては、さまざまな情報があふれエスカレートする傾向に
あるようです。その影響があるとは言いませんが、入園テストも「頭のよい子
でなければ!」と考えがちなお母さん方もいると聞きます。
 
創刊号でも、「幼稚園は、幼児に厳しいテストを受けさせ、その結果だけで合
否を決めているのではありません」とお話ししましたが、合格のカギを握って
いるのは、実は、お父さん方であり、お母さん方なのです。
 
2、3歳の幼児は、試験会場で、日頃、育てられている環境を、そのまま表す
もので、軌道を修正するのが、幼児教室の役目の一つでもあるのです。しかし、
この軌道は、ご両親の育児の姿勢そのものですから、わずか2,3年の育児歴
とはいえ、修正するのは非常に難しいのですが、先生方のアドバイスに耳を傾
け、その是非を話し合い、のり越えていくご両親は、希望する幼稚園から招待
状をいただけるものです。これがご両親の大切なお仕事で、その成果が表れる
のが、面接なのです。なぜなら、入園テストの合否の比重は、「ご両親の面接
8割、お子さんの発育度2割」とさえいわれ、面接で判定されるのは、ご両親
の育児の姿勢だからです。
 
小学校の場合は、お子さん自身も心身ともにかなり成長していますから、比重
は5分5分になります。しかし、慶應義塾幼稚舎や桐朋学園小学校のように面
接をしない学校もありますが、その理由を、かつて桐朋学園小学校の説明会で
伺ったことがあります。いつもは顔を見せない鈴村校長が、文言は正確ではあ
りませんが、こうおっしゃったのです。
 
「大人は、『趣味をお聞かせください』と尋ねられれば、たとえ競輪、競馬が
大好きでも『読書、音楽鑑賞です』と演技できます。私共の試験は2日間です
から、子どもたちは育てられた環境を、そのままテスト会場で見せてくれるも
のです。だから面接をしません」
その通りではないでしょうか。
 
しかし、2,3歳の幼児の場合は、まだ、こういった試験はできませんから、
面接を通して、ご両親の育児の姿勢と幼稚園の保育方針に違和感はないかを
評価しているのです。
少し、特殊な例になりますが、田園調布雙葉学園は、幼稚園と小学校の2回
しか募集しませんから、幼稚園側も大変なプレッシャーと戦いながら選択を
強いられています。面接の比重は高くなるのも当然で、「たかが面接」など
と軽く考えるわけにはいかないわけです。
 
他の幼稚園も同じで、園側の知りたいのは、「なぜ、本園を選ばれたか」、
志望理由です。ほとんどの場合、ご主人に尋ねられていますが、出身者の場
合は、ご自身の経験から、また奥様の体験などからはっきりと答えることが
できますが、そうでない場合は、この一点に的は絞られてきます。
まだ、この時期ですから、実感はないと思いますが、幼稚園受験で大切なの
は、その幼稚園を選んだ志望理由です。
 
それを知るために参加できるのが、入園説明会です。
5月から9月にかけて行われていますが、例えば、白百合学園幼稚園は、平
成27年の場合、第1回は5月9日(土)、第2回は9月5日(土)と2回
開催、しかも両方に参加されることを希望しています。
国立のお茶の水女子大学附属幼稚園も、平成27年9月21日(土)に開催
しました。
雙葉小学校附属幼稚園を除き、ほとんどの幼稚園で行っていますから、参加
され、研究されることが大切です。最近は、ご両親で参加される方が増えて
いるようで、それだけ「合否を左右するのは志望理由」を実感されているか
らではないでしょうか。
 
ところで、それ以前に、ご家庭で最新の情報を得ることができるのが、各園
のホームページで、アクセスすることをお勧めします。
国立附属の幼稚園では、その使命をわかりやすく解説していますし、応募者
を公表しているところもあり、私学の場合は、受験者が知りたい情報を、Q
&A形式で答えていますから、「どういったお子さんを歓迎しているか」も
わかります。
幼稚園の保育方針を理解し、高校までか、大学まで続く一貫教育制度がいい
のか、また共学か別学か、宗教教育に基づく保育がふさわしいかなど、総合
的に考えることが大切です。
先ずは、説明会の始まる前に、様々な情報を、ご両親の目で確かめ、どうい
った幼稚園があるかを確かめる、これもご両親の大切なお仕事です。
 
では、受験する幼児自身には、どのような準備が必要でしょうか。
2歳から3歳にかけ、日常生活で経験しておくべきこと、身につけておかな
ければならない基本的な生活習慣など、手を抜けないことがたくさんありま
す。入園テストの問題集を買い、知的な訓練をする前に、お母さん方には正
しい情報を身につけてほしいのです。
 
そのためには、どのような入園テストが行われているかを知ることです。
なぜなら、テストの内容を調べると、身体発育、知的発育、情緒的発育、社
会性の発育などを、総合的に判定しているかがわかるばかりか、幼稚園の求
めている子ども像まで、知ることができるからです。
 
繰り返しますが、入園テストは、子ども達の知的な能力だけを判定している
のではありません。妙なうわさなどに惑わされないためにも、まず、「2、
3歳児の心身の発達特徴」を知り、テストはその発育状態に基づいて実施さ
れていることを理解すべきだと思います。
 
これが、幼稚園の受験を考えている保護者の皆さん方の「はじめの一歩」で
す。
幼稚園の選択は、お子さんの一生を左右するかもしれない、教育の第一歩で
す。何事もスタートが大切です。そうすれば、子ども達に無理な受験準備を
押しつけることもないでしょうし、こんなことはあり得ないのですが、親子
で受験地獄なるものに落ち込み、苦しむこともないからです。
 
次回は、「3、3歳児の心身の発達特徴」についてお話しましょう。
 

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