めぇでるコラム

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>面接、ここがポイント(1)

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第46
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面接、ここがポイント(1)
 
何事もそうですが、初めてのことには、不安がつきまとうものです。
面接を受けられたお母さん方は、「何が何だかわからないうちに終わってしま
いました」と苦笑まじりにおっしゃいます。
不安を解消するには、どういったことに注意すればよいかを知っておくことも
大切です。そうすれば、自信を持って面接に臨めるはずです。
 
まず、ご両親が、絶対に忘れてならないのは、幼稚園の受験は、ご両親の意志
ではじめたことです。
ご両親は、保護者であることを肝に銘じて面接に臨むべきです。
緊張して、あがってしまったらどうしようなどと、気をもむときではありませ
ん。
何やら池波正太郎風ですが、「仕掛人はご両親」であることを忘れないでほし
いのです。
 
★面接当日の服装★
「○○幼稚園では、親子共に紺で統一しなくては失礼にあたる!」
などと噂があるようですが、単なる噂にすぎません。
かつて、ある幼稚園の募集要項に、「親子で紺色にそろえる必要はありません」
と注意書きがありましたし、小学校の面接でも、「みなさん、同じような紺の
洋服では、不自然と思いませんか」などの質問があったことからも、つまらな
い噂であることがわかります。
しかし、だからといって、人と違った服装をするには、勇気が必要でしょうし、
抵抗もあるでしょう。
幼稚園側も、服装などどうでもよいといっているわけではないと思います。
やはり、初めての方とお話をするのですから、それなりの礼を尽くすのは、当
然のマナーです。
問題は、普段、お子さんは紺の洋服を着ることに慣れているでしょうか。
しかも、ご両親とも、あまり見かけない服装で、きちんときめています。
このことです……。
「あれっ!」と思わないわけがないのです。
これだけでも緊張するのが幼児です。
「お子さんに、余計なプレッシャーをかけないで下さい」
という幼稚園側の配慮ではないかと思います。
 
ですから、当日だけ着せるのではなく、何回も袖を通して着慣れておきたいも
のです。
そして、お父さんにひげを剃ってもらい、当日と同じ服装で出かける機会を作
っておきましょう。
できれば、受験される幼稚園まで出かけてみるのもいいでしょう。
ケース・スタディーで紹介しました「シスターさんとのご対面」の例もあるか
らです。
「特別な気持ちにさせないで下さい」
という幼稚園側の気持ちが聞こえてきませんか。
このことだと思います。
 
そして、どこの幼稚園でも、「堅実な家庭を築くお父さん、それを支える謙虚
なお母さん」を求めています。
それが、身だしなみとして表れます。
いうまでもないことでしょうが、装飾品はマリッジリングだけにし、化粧も香
水も控えめになさるのが賢明でしょう。
 
 ★持参するものをチェックする★
信じられない話ですが、当日に面接票を忘れた方がいたとのことです。
緊張のあまり犯したミスでしょう。
こういったことがないように「面接当日に持参するもの一覧表」を作っておく
ことです。
 1 面接票(受験票)
 2 提出する面接資料やアンケート用紙
 3 募集要項や試験当日のスケジュール表(出願後に幼稚園から送られてくる資料)
 4 筆記用具や消しゴム、携帯用辞書
   その年だけ、突然、アンケートに記入を求められる場合もありますから、
   一応、用意しておきたいものです。
 5 両親の上履きやお子さんの運動靴。
 6 雨に備えて、雨具を入れるもの、ズボンやソックスなどの着替えも必要でしょう。
 7 あってはいけないことですが、万一の病気に備え、解熱剤や整腸剤の用意を。
 8 携帯電話
   事故などで緊急に連絡する場合、携帯電話は欠かせません。受験する園
   の電話番号を登録しておきましょう。また、持参してもマナーモードに
   することをお忘れなく。スイッチを切った方が無難でしょう。充電もお
   忘れなく。
 9 スイカ、パスモなど。
 
そして、当日は、ゆったりとした気持ちで出かけるように、しっかりと心の準
備もしておきましょう。
そのためにも特訓を行ってほしいのです。
といっても、特別に難しいことをするわけではありません。
 
たとえば、話そうと考えている「志望理由」を、テープに吹き込んでみましょう。
それが30秒を越え1分近くにもなると、ご自身でも長いことがわかります。
30秒を越えると、はじめに聞いたことは忘れられがちで、印象に残りません。
録音した話を聞き、何回も何回も推敲を重ね、最後に自分自身の言葉で、きっ
ちりと志望理由を話せるように頑張ってください。
そこまでやれば、「記憶された志望理由」ではなく、「ご自身の言葉で話す育
児の姿勢」になっていますし、「園の保育の方針」に限りなく近くなっている
はずです。
願書に書いた「志望理由」をそのまま暗記すると失敗しがちなのは、文章が書
き言葉になっているからです。声を出して読んでみましょう。不自然な感じが
する場合は、話し言葉になっていないからです。
 
そのポイントですが、繰り返しますが、説明会を開催していない雙葉幼稚園の
場合を考えてみましょう。
 1 宗教教育に何を期待しているか。
 2 女子だけの教育環境に何を期待しているか。
 3 高校までの一貫教育制度に何を期待しているか。
幼稚園を受験するのに、2、3は必要ですかとお考えでしたら、認識不足だと
思います。男の子はともかくとして、幼稚園は、その後の12年間の教育環境
の出発点であり、この3点をきちんと考えていけば、自ずと「なぜ、雙葉幼稚
園か!」になるはずです。これを1分以内にまとめるとなると、そうは簡単に
はいかないでしょう。
 
さらに、校訓である「徳においては純真に、義務においては堅実に」を、どう
解釈して、ご自身の育児に取り入れているかということです。
このことについては、横浜雙葉小学校の説明会で聞いた話ですが、簡単に言え
ば、「見返りを考えないで、一生懸命に頑張る子を歓迎します」ということで
した。ご両親の育児の姿勢が、「見返りを考えないで、一生懸命に頑張る子を
育てる」であれば、保育の方針と一致していることになります。
そうであれば、普段、ご両親がやっていることを、まとめればいいわけです。
幼稚園側が、「普段着で来てください」という理由は、こういうことなのです。
絵に描いた餅のような志望理由では、説得力はありませんし、それを記憶する
だけでは、「忘れたらどうしよう」といった心配の種になり、当日、しどろも
どろになりかねません。
 
よく模範回答を教えてほしいと言われますが、私が受験するわけではありませ
んから、できないことです。以前、ある大手の出版社が手掛けた「小学校受験
ガイドブック」に模範例を紹介しましたが、こういった考え方もあるといった
観点から、当たり障りのない文章を作りました。今読むと冷や汗ものです。
 
以前にも紹介したかと思いますが、慶應義塾幼稚舎が作文も面接も止めてしま
った理由は、「傾向と対策的な準備が行われている」と判断したからです。同
じような作文や回答が多くなったということでしょう。それでは何のための作
文であり面接かということです。
 
お子さんのためです。
質問事項を想定して、自分自身の言葉で答えられるように、繰り返し練習して
ください。
言葉は、とにかく口に出さなければ生きてきません。
よい印象を与える言葉、それは、ご自身で作りあげるものではないでしょうか。
頑張ってください。
 
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しているため、HPには紹介していませんが、面接に不安な方、めぇでる教育
研究所へお問い合わせください。
 
気候の変わりやすい時です、健康管理には十分注意しましょう。
(次回は、面接の入室から退出までの留意点についてお話しましょう)

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