めぇでるコラム

2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★志望校選びの10のチェックポイント(1)

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2015さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第51号)
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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志望校選びの10のチェックポイント(1) 
 
★入試情報★
明日は、白百合学園小学校の説明会ですが、入り口で住所と保護者名を記
入する「参加票」を提出します。ホームページからダウンロードできます
ので準備してお出かけください。
 
21日の横浜雙葉小学校の説明会、はっきりとしたデータがありませんの
で間違っているかもしれませんが、十数年ぶりの開催ではないでしょうか。
HPに時間が長くなったことと配布した資料(宗教講演会の日時、正しく
は7月5日(土))のミスと合わせてお詫びのメッセージが出ていました。
 
今回から3回に分けてお話します「志望校選びの10のチェックポイント」
は、めぇでる教育研究所から発売されている、拙著の「さわやかお受験 
面接 ここがポイント 小学校編」の第一章に、PDF版「面接克服 ここ
がポイント」電子図書版)の第1章に紹介してあるもので、読んでいただ
ければ、必ず、お役に立つと自負しています。詳しくは、めぇでる教育研究
所のホームページをご覧ください。
 
模擬面接で「この学校を選んだ理由、志望理由をお聞かせください」といっ
た質問に、ただ、その学校の建学の精神や校訓、教育目標などを、そのまま、
淡々とおっしゃる方がいます。
「それでは、校訓をどのように育児に取り入れていますか」
と尋ねてみますと、具体的な回答がない場合があります。
校訓や教育方針とご家庭の育児の姿勢に共通点がなければ、なぜ、その学校
を選んだのかがわかりません。
これでは、学校側を説得するのは難しいのではないでしょうか。
「なぜ、わが子に、この学校を選んだのか」、ご両親できちんと考えていた
だく基礎資料として、ここでは、10のポイントについてお話しましょう。
 
小学校の受験でもっとも重視されるのは、その学校を選んだ「志望理由」で
す。
出身者の場合は、ご自分の体験から選ぶわけですから問題はありませんが、
そうではない場合は、学校に関する情報、例えば、建学の精神や教育方針、
その学校ならではの特色、年間行事や課外活動、併設校への進学状況などに
ついて、わからないことが多いわけです。
そういったハンディキャップを解消するために開かれているのが学校説明会
です。
過去には説明会をやっていなかった学校もありましたが、私学のディスクロ
ージャーではありませんが、今はほとんどの学校で説明会が行われています。
平成10年には慶応義塾幼稚舎が、同11年には日本女子大附属豊明小学校
が、同12年には白百合学園小学校が、創立以来、初めての説明会を開催し
ました。
雙葉小学校も平成17年に再開しましたが、昭和60年代には説明会をやっ
ていましたから、16年ぶりということになります。
余談になりますが、昨年までの加藤三明幼稚舎長の「受験について」の話は、
説明会をやっていなかった頃(正確にはいえませんが20年ほど前)に、願
書に同封されていた話と寸分も違わず、当たり前のことながら感動しました。
もしかすると、舎長さんが若い頃に書かれたのかもしれません。
再度、現場の教師に戻るそうですが、「六年間担任持ち上がり制」ですから、
最後のご奉公というところでしょうか。
 
既に、早稲田実業学校初等部、立教小学校(第1回目、2回目は9月に開催)
などは終了しましたが、これから白百合学園小学校、聖心女子学院初等科、
立教女学院小学校、7月には慶應義塾幼稚舎、同横浜初等部、雙葉小学校な
どの説明会が行われます。
説明会は、こういった貴重な情報公開の場ですから、必ず参加されて、これ
からお話しする10項目のチェックを行い、お子さまにもっともふさわしい
学校を選んであげていただきたいと思います。
 
[一]一貫教育制度について
最初に考えてほしいのは、「一貫教育制度に、何を期待しているか」です。
 
併設校のない幼稚園があります。
幼稚園だけなのですが、不思議なことに人気があり、入園することが、大変、
難しいといわれています。
若葉会幼稚園、枝光会附属幼稚園に入園される方の目的は、慶應義塾幼稚舎、
青山学院初等部、聖心女子学院初等科、東京女学館小学校などへの入学でし
ょう。
例えば、こういった幼稚園の入園テストの倍率が、仮に1.5倍前後だとし
ても、その数字よりも限りなく重い1.5倍なのです。
名門校への合格実績も折り紙付きですから、受験される保護者の期待を十分
にかなえられていることがわかります。
 
幼稚園と小学校だけの学校があります。
国立市にある国立学園です。
西武が設立した学校で、小学校しかありませんから、ほとんどの生徒が中学
受験に挑戦します。
6年の間に実力をつけ、中学の名門校に入り、中高一貫教育で大学受験を考
えている保護者が多いのでしょう。
学校案内の最後のところに、過去5年間の進学状況の一覧表があり、麻布、
開成、武蔵という、いわゆる中学校御三家をはじめ、いろんな学校に何名入
っているといった情報が紹介されています。
教育方針の一つに、クラスを能力別に分けて指導していく「習熟度別クラス
編成」があります。
説明会で、その指導の内容を知ることができます。
 
高校までしかない学校もあります。
暁星小学校、桐朋学園小学校、雙葉小学校、田園調布雙葉小学校、横浜雙葉
小学校、光塩女子学院初等科、日出学園小学校、国府台女子学院小学部など
です。
大学へは、12年間で培われた実力でチャレンジしなさいというのが、こう
いった学校の教育方針の一つです。
また、保護者の立場からいえば、小学校は、お父さんお母さんが選びレール
を敷いてあげるが、後の進路は、自分で決めるという制度に賛成していると
いうことです。
社会へ出る前に、大学受験というハードルをクリアする関門が待ち受けてい
ます。
つまり、厳しい競争の社会に出る前に、大学受験という戦いを経験しておく
べきだと考える保護者に支持されているわけでしょう。
 
横浜雙葉小学校は説明会を再開しましたが、説明会をやっていた頃に、雙葉
系の学校は、幼子にキリスト教を教えるために創立された学校で、12年間、
学んできたことを、よその大学へ行って布教することを目的としているので、
大学を設立する方針はないといった話を聞いたことがありましたが、今回は
ありませんでした。
そういえば、こういった学校から大学への進学率は、ほぼ百パーセントであ
り、東大をはじめ有名校で占められていることは、よく知られています。
しかし、だからといって、「名門大学への進学率が高いから高校までの学校
でいい」という志望理由には、賛成できません。
雙葉小学校では、進学校ではなく、そういった体制になっていないと説明会
でも強調しています。
なぜ、進学率が高いのか、教育方針やその内容をしっかりと把握する必要が
あります。
 
それから、学習院、青山学院、白百合学園、東洋英和、豊明、立教女学院
(立教大学への推薦枠が条件付ですが増えました)といったように幼稚園
から短大、大学、大学院まで、慶應義塾幼稚舎、成蹊小学校、聖心女子学
院初等科のように幼稚園はありませんが、高校、大学までといったように
一貫教育制度をとる学校があります。なお、東京女学館小学校は、大学は
25年度より募集はせず、同27年度末に廃校を発表、高校までの学校に
なります。
 
「幼稚園から大学まである学校に入れてしまえば、受験戦争は一回限りで
済む」というお母さんがいました。
幼、小、中、高、大学と、そのたびに受験することはないでしょうが、も
しそうなると受験する本人も、付き合う親も大変なのは事実です。
幼稚園受験が過熱気味なのも、こういった考えが根底にあるとすれば、そ
れは過保護ではないかと思いますが、しかし受験に費やすエネルギーはた
いへんなものですし、精神的な戦いもすさまじいものがあります。
そこを回避して、受験勉強をしない分、精神的にも、時間的にも余裕があ
るわけですから、それを学問や趣味にと考えるのは親心でしょう。
しかし、一貫教育制度は、入ってしまえば、エスカレーター式に、大学ま
で行けるという制度ではないことも忘れてはなりません。
それなりに厳しいものです。
 
幼稚園のない学校があります。
慶應義塾幼稚舎、聖心女子学院初等科(開設していた時代もあり、作家の
曽野綾子さんは卒園生の一人)、東京女学館小学校、成蹊小学校、立教小
学校には幼稚園はありません。(立教女学院短期大学附属天使園は、推薦
入学制度を導入しましたから、立教女学院小学校は幼稚園のある学校にな
りました)
四谷と田園調布の雙葉には幼稚園はありますが、横浜雙葉にはありません。
同じ系列校でありながら、調布にある桐朋小学校の方には桐朋幼稚園があ
りますが、国立にある桐朋学園小学校にはありません。
では、どうして幼稚園はないのでしょうか。
これも一つの教育方針だと考えられないでしょうか。
たとえばの話ですが、幼稚園時代から、同じ環境で保育を受けた集団より
も、違った環境で、さまざまな保育を受けてきた、いろいろな子どもを集
めて教育を始めましょう。
つまり、義務教育と同じ狙いがあるのではないでしょうか。
学校を選ぶときに、こういった制度の目的を考えてみると、建学の精神の
一端がわかるかも知れません。
 
[二]共学制度について
二番目に、「共学制度」について考えてみましょう。
共学の学校といえば、慶應義塾幼稚舎、学習院初等科、青山学院初等科、
成蹊小学校、成城学園初等学校、玉川学園小学部、桐朋小学校、桐朋学園
小学校、日出学園小学校、昭和学院小学校などで、桐朋、桐朋学園などは、
中高は別学になりますが、こういった学校を選ぶ理由としては、義務教育
は共学であり、共学が自然であることでしょう。
多くの方は、共学の経験があるはずですが、私立校へ進まれた方には、共
学の経験がないかも知れません。
男女、別学の環境で教育を受けられた方が、お子さんには共学を選ぶ理由、
これについて、しっかりと話し合ってみることです。
 
参考までに、共学のよいところ、悪いところをあげておきましょう。
良いところは、小さいときから、自然に男子は女子を、女子は男子を理解
するようになり、男子は男らしさ、女子は女らしさを身につけることがで
きます。
つまり、お互いに助け合い、特性を生かして、それぞれの領域を分担する
ことで、競争心が芽生え、負けないように頑張ることができることでしょ
う。
悪いところは、男子にやさしさが育まれる反面、男子を厳しく指導したく
ても、女子がいることで、徹底しにくい点や、女子は、言葉がきつくなり、
敬語や丁寧語があまり使われなくなるといったことでしょう。
受験に際し女子がいると学力が低下して邪魔になるといったお父さんがい
ましたが、柳眉を逆立てるお母さんがいらっしゃるかも知れませんね。
 
[三]男女別学制度について
三番目は、「別学制度」についてです。
男子では、暁星小学校、立教小学校の二校、女子では、ミッション系の学
校は、ほとんどが女子だけで、雙葉小学校、白百合学園小学校、東洋英和
女学院小学部、聖心女子学院初等科、国府台女子学院小学部などへは、毎
年、多くの応募者が集まり、高い倍率を示しています。
いずれも伝統のある学校であり、その教育方針や校風が、圧倒的に支持さ
れている証でしょう。
 
では、別学の学校の長所を考えてみましょう。
まず、なんといっても男女の特性を生かした教育ができることで、共学と
は違った意味での男らしさ、女らしさが身につき、異性がいないことから、
男子は女子に憧れる気持ちが、女子には男子を尊敬する気持ちが育まれや
すい環境にあることでしょう。
また、共学では体験できないこと、例えば、男子がする仕事を女子がしな
ければならないことから、体験の幅が豊かになるとも考えられます。
その反面、女子が、あるいは男子がいない不自然さは否めないでしょう。
また、同性同士ということから、男女がお互いに何かをすることがありま
せんから、助け合う気持ちが育ちにくく、羞恥心に欠けがちで、男の悪さ、
女の悪さが出やすい環境にあるともいえるでしょう。
 
白百合学園へ三年保育で幼稚園に入って大学まで行くと19年間、女の園
です。
田園調布雙葉も幼稚園から入ると、高校までですが、14年間、女の子だ
けです。
これについて、お父さんはどうお考えでしょうか。
模擬面接などで、ご両親に別学の経験がない場合、
「お父さん、別学についてどう思いますか」
と聞いてみると、
「私は、共学の方が自然でいいと考えていますが、家内が賛成ですから」
などとおっしゃるのですが、「それでは、共学の学校へどうぞ」となるだ
けで、適切な学校選びとはいえません。
なぜ、別学を選ぶのか、よく話し合っておくことが大切です
昨年の立教小学校の説明会では、男子に比べ女子の成長が早く、何かにつ
けて差が出るので、男子だけの方がいいといった話がありました。
そして今年は、第49号でも紹介しましたが、最近の脳科学者の話として、
脳の成長は18歳ほどで止まり、成長の遅かった男子も追いつき、小中高
は別学、大学で共学になるのは理想的な教育環境と言っていましたが、私
も幼小の子ども達を教えていた経験から理解でき、素直に納得してしまい
ました(笑)。
 
幼稚園だけが共学、幼稚園が共学というのもおかしいですが、四谷の雙葉
幼稚園には男の子がいます。
暁星幼稚園には女の子が、東洋英和幼稚園には男の子がいます。
面白いのは日本女子大学附属豊明幼稚園で、今は3年保育だけですが、女
の子が60名に対して男の子が24名います。
そこに入った男の子は、小学校は受験になります。
雙葉や暁星、英和に入った男の子、女の子は、近所にミッション系の幼稚
園がないために、無理しても通わせているケースがありますが、幼稚園の
送迎は、保護者がついていきますから、多少の無理はききます。
目的は、ミッション系の小学校へ入学させたいと考える方が多いようです。
幼稚園を選ぶ場合は、こういったことも考えておく必要があると思います。
 
梅雨に入りました。
うっとうしい毎日ですが、お母さん方の笑顔は、雰囲気を変えるものです。
家庭学習には、この気持ちが大切です、頑張ってください。
(次回は「志望校選び10のチェックポイント (2)」についてお話し
ましょう)

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