月別 アーカイブ

HOME > めぇでるコラム > アーカイブ > 2017幼稚園受験: 2016年4月

めぇでるコラム : 2017幼稚園受験: 2016年4月

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>幼稚園の求める子ども像

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第25
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
★説明会・見学会情報★
5月に入ると、幼稚園の説明会や見学会などが始まります。志望園のホームペ
ージを開き確認しておきましょう。
 
白百合学園幼稚園
第1回見学会
  実施日:平成28年5月11日(水)予定
  開始予定 13:30
  終了予定 15:30
   *母子手帳をご持参ください。(防犯上、会場に入る際提示していただ
    きます)
   *上履き・靴袋をご持参ください。
   *お子様はお連れにならないようにお願いいたします。
   *予約は必要ありません。
  ※上記の予定ですが、園庭のバラが美しい時に行いたいと思いますので変
   更があるかもしれません。ご確認ください。
(筆者中 園庭は素晴らしい花園です。HPでも今年の春の園庭を紹介しています)
 
第1回説明会及び第2回見学会
実施日:平成28年5月14日(土)
  受 付 8:30
  開 始 9:00
  場 所 学園講堂
 
第2回説明会
実施日:平成28年9月3日(土)
  受 付 8:50
  開 始 9:30
  場 所 学園講堂 (見学会はなし)
  ※諸注意、お願いは、第1回と同じ。
 
【体験保育】
 本年も予定しておりますが、詳細については後日ホームページにてお知らせ
 します。
 
幼稚園の求める子ども像
 
前回まで、国立大学や一貫教育校の附属幼稚園の保育方針を紹介しましたが、
どういったお子さんを求めているのか、そのためにご両親は、どのような育児
を心がければよいのか、おわかりいただけたと思います。
こういえるのではないでしょうか。 
 
1.3歳過ぎたら、過保護、過干渉の育児にならないようにし、自主性を育て
  るように心がける。       
2.「できる、できない」と結果だけにこだわらず、プロセスを見極めてあげ
  る。   
3.失敗しても叱らずに、飛躍の機会と考え、励まして頑張る意欲を育てる。
4.叱るより褒める育児に徹し、自信を育てる。
5.うるさいほどの「なぜ、どうして?」の質問にも、頑張って答えてあげる。
6.促成栽培的な発想を持たずに、じっくりと時間をかけて育てる見識を持つ。  
7.親が管理するのではなく、夢中になって遊べる環境を作り、遊びながら学
  べる体験学習の機会を増やしてあげる。                   
8.偏らずに、いろいろな遊びに参加する機会を与え、一人だけではなく、仲
  間遊びのできる環境を作ってあげる。                    
9.お母さんのもとを離れても、楽しいことがたくさんあることを教えてあげ
  る。
10.常に、あたたかいスキンシップを心がける。             
                                      
遠慮もなく、たくさん出しました。
こういったことを「完璧にやりなさい!」などといわれては、「エッ!」とな
りかねませんね、お母さん。でも、心配ありません。「過保護、過干渉の育児」
さえしなければ、大丈夫です。               
繰り返しますが、「3歳過ぎても、お子さんのやっていることを見て、手を貸
したくなるようでは過保護、口を出したくなるようでは過干渉な育児」で、い
やな言葉ですが、手を貸してばかりいれば超過保護であり、口を出しているよ
うでは超過干渉の育児となりがちです。自立の時代に入っているのですから、
自ら挑戦しようとする意欲、自発性を育む機会を与えましょう。
 
そのためには、発育に応じて、
「ダメ! イケマセン! コウシナサイ!」 
といった禁止や制限、命令などの指示を、少しずつ減らし、自由を与えましょ
う。
「自由を与える」といっても放任ではありません。                 
お母さんが手を貸し、口を出していたことを、お子さんに少しずつさせるので
す。                             
まだ、危ないことをしますから、用心しなければいけません、特に男の子は。
当然のごとく失敗します。そこで叱ったり責めたりすると、自発性も意欲も育
ちません。この時にものをいうのは、お母さんの励ましやあたたかい眼差しで
す。小さな失敗を上手に利用し、自力でできるように仕向けてあげ、できたこ
とで自信をつけさせましょう。
 
「ぼく、できない!」と、直ぐにあきらめる、手伝ってもらうなど、自分でや
ろうとする意欲のあまりない子は、失敗の経験が少ないか、失敗してはいけな
いと思いこんでいる場合が多いものです。時間がかかっても心配ありません。
ゆっくりでもいいから、自分でやることが、どんなに大切かを教えてあげまし
ょう。
 
そして、結果だけにこだわらずに、あたたかく見守ってあげてください。結果
だけを気にするお母さん方は、プロセスを大切にしていないと思いますね。結
果は、プロセスの積み重ねです。何事も、いきなりできるようになるわけでは
ありません。
お母さん方の得意とする料理が完成するまで、どのくらいの手間暇をかけたで
しょうか。
レパートリーの増えた今、いちいちレシピを見ながら作っていないと思います。
試行錯誤を積み重ねたことで、調味料の適量やもっともおいしい料理の仕方、
手順を、きちんとマスターしているはずです。
 
お子さんの成長過程も、毎日取り組むお母さんの料理と同じです。
 
一つのことをマスターするためには、いかにプロセスが大切かを知っているお
母さんは、「怒らず、あせらず、あたたかく」応援します。ですから、お子さ
んは、伸び伸びと挑戦し、階段を一段、一段、確実に上るように成長するわけ
です。       
これは、お子さんが赤ちゃん時代に、やっていたことではなかったでしょうか。
おむつを取ったとき、スプーンで食事をはじめたとき、「忍の一字」であった
頃を思い出しましょう。
 
例によって、赤面しながらいわせてもらいます。 
「できる、できない」だけにこだわり、促成栽培的な不自然な育児をしている
と、子どもは、お母さんの顔色をうかがうようになります。
ですから、「自分で考え、判断し、行動する」という自発性は育ちません。
自分でやる機会を与えず、経験を十分に積ませないで、お母さんが結果ばかり
気にしていると、こうなりがちです。
自発性は、自立を支える大切な能力であると考えましょう。
                       
そして、遊びは、子どもの発育を促す大切な仕事です。
夢中になって遊ぶ子どもの頭の中は、アイデアでいっぱいです。
工夫をしていますから、夢中になって遊べるのです。
そこから、さまざまな新しい能力が開発されていきます。
そして、一人遊びも大切ですが、仲間遊びも大切です。
最初は並行遊びでも、そこに友達がいるだけで十分なのです。
それが刺激になり、新しい遊びが始まります。
二人いることで、社会性や協調性が育ちます。
友達にできて自分ができなければ、悔しさから挑戦しようとする意欲も育ちま
す。
いってみれば、友達同士が教材であって、何か課題を持ち寄って遊びながら、
さまざまな能力を開発している、それが子どもの遊びです。
偏った遊びにだけに夢中になっていると、やはり、偏った考え方をしがちです。
一人遊びだけが得意な子は、やはり我慢のできない、協調性の欠けた、わがま
まな子になりがちではないでしょうか。
 
3歳過ぎれば、お母さんという母港から離れて、独り立ちする準備が始まると
きです。
少しずつお母さんのもとを離れて、干渉や保護を嫌う行動が現われているはず
です。それを強引に連れ戻すのは、お子さんの自立を妨げることになります。
あたたかいスキンシップとは、親に都合のよい、過剰な愛情をかけることでは
ありません。自立にともなう不安を取り除いてあげる、励ましの愛情です。
このことです……。
                          
幼稚園は、お子さんが生まれて初めて、お母さんのもとを離れても、楽しいこ
とがいっぱいあることを知る場所です。ですから、年齢にふさわしい成長をし
ていることが大事なのです。その基礎、基本が10項目になると思います。こ
ういったことを幼稚園側は、テストを通してみたいのではないでしょうか。
 
ですから、受験に必要な知識なるものを詰め込むだけの準備は、必要ありませ
ん。幼児期には、詰め込まれた知識より、体験を通して得た知恵が、子ども達
の成長を促すものです。お母さんのもとを離れ、先生や友達と楽しいひととき
を過ごしながら、いろいろな体験を積み重ね、その一つ一つが受験に必要な学
習になっていることが大切です。繰り返しますが、幼い子ども達には、楽しい
環境であることが、何よりも学習の場になるのです。
 
「お子さんは、お母さんのもとを離れても、楽しいことがあること」を知って
いますか。
幼稚園受験の合否のポイントは、この体験の有無にあるといっても過言ではな
いからです。
(次回は、「お受験、何を求められているのでしょうか」についてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>名門幼稚園の保育方針 私立幼稚園編(12)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第24
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
私立幼稚園編(12)
 
ここで紹介する情報は、私が説明会や過去のホームページなどから得たものが
中心になっており、説明会、見学会、募集人員に関する情報は、昨年度のもの
であることをお断りしておきます。本年度の情報は、各園のホームページをご
覧ください。(筆者)
 
日出学園幼稚園
本学園の初代理事長、青木要吉は、若き日にアメリカの大学で学び、民主主義、
自由を肌で感じ、学校創立の夢を抱き、帰国後、日本の教育のよさを十分に研
究した後に、夢を実現すべく、1934年(昭和9年)に小学校と幼稚園を設立、
1947年(昭和22年)に中学校、1950年に高等学校を開校し、現在に至
っています。
 
本園は、2014年に創立80周年を迎えました。
学園は新しい校舎を竣工し、2009年(平成21年)夏、元中学高校跡地に
新築された園舎へ移転。園舎は、これまでの雰囲気であった木のぬくもりを残
し、園庭は、従来と同様、木々に囲まれ砂地で、芝生、池など、園児達に心を
育む園のキャッチフレーズである、「太陽と自然と友だちと、遊びを通して生
きる力を養う」保育に欠かせない環境となっています。
 
学園の校訓は、
     誠 (なおく 至誠を基として中正の道を尚(とうと)ぶこと)
     明 (あかるく 明朗快活にして、責任を重んずること)
     和 (むつまじく 和衷協同して、苦楽をともにすること)
ですが、幼稚園では、やさしい言葉で、より具体的に、以下のような教育目標
を掲げています。
 
【教育目標】  
   ・じょうぶで、いきいきとした子ども
   ・自分から進んで遊びに取り組み、工夫して発展させる子ども
   ・友だちと力を合わせて活動できる子ども 
   ・物事を素直に感受し、喜びや悲しみを共感できる子ども
 
土の感触を楽しみながら体を鍛え、夢中になって遊べる環境から、共生の心を
育む保育の姿勢がうかがえます。それを裏付ける園長の言葉があります。
 
「太陽と土と友達」に恵まれた幼稚園生活の中で幼児期の体と心を育みます。
日々の遊びや生活を通して基本的な習慣を身につけ、さまざまなことにチャレ
ンジする意欲を育てます。
 
ところで、学園長 青木貞雄が、情報化社会について、かつて次のように話さ
れていました。
 
「(前略)昨今、ITという言葉で表現されているように、身の回りにはあら
ゆる情報があふれ、いつでも・どこでも、瞬時にその情報は得られます。ます
ます、情報化社会は発展していくことでしょう。しかし、大切なことは、それ
らの情報に惑わされることなく、自分にとって必要なものは何か、何が本物な
のかを見分ける能力を養っていくことだと思います」
 
情報といえば、幼稚園や小学校の受験につき物の怪情報である「うわさ」もそ
の一つです。第三者から見れば、ほとんどが「そんなバカな!」と、笑って済
ませるものばかりですが、当事者にとっては、深刻な問題になりかねません。
妙なうわさに心を惑わす前に、「何が本物なのか!」を見極める、冷静な判断
力が大切です。迷っている時、頼りになるのはお父さん方ですから、しっかり
と手綱を握ってあげてください。
 
昼食は、原則として弁当ですが、その理由は、
「保護者の方に手作りのお弁当を作っていただくことにより、親子の関わりを
大切にしています」
このことです……。前にも触れましたが、弁当をきちんと作っているお母さん
方の真心は、食べている子ども達が、よく知っているはずです。なにしろ、世
界に一つしかない、専用のレストランで作られた、好みにあった弁当だからで
す。「親の手作り」が少なくなっている時だけに、オーバーですが、幼児期の
弁当は、親子の大切な絆を作る、ほんの身近なひと時かもしれないとなると、
手は抜けませんね。小学校も弁当ですが、業者に委託して学校へ弁当を届ける
システムを、今年の夏をめどに実施の予定です。
 
併設の小学校には、内部での試験を考慮し、従来、希望者全員、進学していま
したが、入学定員を大幅に減らしたこともあり、今後は全員というわけにはい
かないのでは。今年から新設された「Q&Aコーナー」をご覧ください。なお、
他校を併願する場合は、外部受験者と同じ扱いになります。
 
平成23年4月から、未就園児クラス「ふたば」を開園しました。
園のクラス名は、園庭にある木や花がその由来となっており、入園前の子ども
達は、ふたばの時期、「広い場所で、同年齢の子ども達が、満足するまで遊ぶ
ことを体験できる」、そんなことを願い生まれたクラスだそうです。おうちの
方と一緒に、室内や園庭で友達や先生と、制作遊び・リズム遊びや簡単なゲー
ムを楽しむものですが、当園への入園を確定するものではありません。    
 
また、平成24年4月より小学校と連携した「わくわくドキドキ」を短縮した
「わくドキプロジェクト」が始まりました。ホームページには、退任された小
学校の二見校長自ら、園児達に実験をする様子を紹介しています。
   
【募集人数】3年保育(3歳児)…約45名、2年保育(4歳児)…約10名
なお、出願は、平成28年度から「出願WEB」入力、ホームページからの出
願になっています。
【説明会】 平成28年9月10日(土)・16日(金) 10:00~11:30 
      園庭開放、保育見学などの日時は、ホームページをご覧ください。
 
【Q&Aコーナー】
Q 通園時間の制限はありますか?
A 制限はありません。市川市をはじめ、船橋市・松戸市・習志野市・千葉市
・江戸川区・荒川区・江東区等々、様々な地域から通園しています。
 
Q 通園バスはないと聞きましたが、送り迎えは保護者でなければいけないの
ですか?
A いいえ、祖父母・親戚の方・シッターの方等の送り迎えも認めています。
ただし、安全の為に事前に届けを出して頂いています。
 
Q 在園の方はどのように通園していますか?
A 徒歩・自転車・公共交通機関・自家用車など、それぞれのご家庭に合わせ
た集団で通園しています。自転車の方には専用の駐輪場があります。車の方
は駐車場の確保をお願いしています。
 
Q 預かり保育はありますか?
A はい、朝8時から保育後は17時まで有料の預かり保育をしています。
 
Q 給食はありますか?
A はい、週に一度月曜日に「わくドキらんち」としてみんなで同じ「らんち」
を食べる日を設けています。栄養士から食育の話を聞く日もあり、好き嫌い
をなくすきっかけになっています。
 
Q 課外活動はありますか?
A 月曜日は「わくドキくらぶ」として、茶道・日舞・合気道など日本の伝統
文化に触れる機会を設けています。火曜日は年中のスポーツクラブ、木曜日
は年長のスポーツクラブがあります。又、
平成27年度より金曜日に「リズム・アンサンブル」のクラブが始まりました。
全て希望制です。
 
Q 卒園後の進学先はどうなっていますか?
A 進路は各ご家庭の方針によって決まります。年によって差がありますが、
8割強が併設の日出学園小学校、あと2割弱が他私立・国立小学校や公立小
学校へ進学しています。
 
Q 併設小学校への推薦制度はありますか?
A 日出学園小学校第一志望者は、園長推薦により外部受験の方に先立って
入学を認められます。また、入学金の優遇処置があります。
 
Q 入園の為に特別な準備は必要ですか?
A 特別な準備は必要ありません。3歳児4歳児として必要な生活を充分に
することを心がけてください。
 
Q 幼稚園の見学はできますか?
A はい、できます。見学ご希望の方は、電話でお申し出ください。
 
Q 未就園児のクラスはありますか?
A 「ふたば」という名称で、親子で参加する2歳児保育を行っています。
火曜コース・木曜コース・土曜コースがあります。
 
Q 文字や数字は教えないのですか?
A 教えています。子ども達は、興味を抱いた時に爆発的にしかも喜びをも
って学んでいきます。自ら「わかった!」という喜びが将来の学習へ意欲的
につながります。年少・年中期には、日常の生活や遊び、絵本の読み聞かせ
等を通して、興味や関心を高めていきます。年長は幼小連携カリキュラムの
下、小学校に進んでからの学びを促進する指導の中で文字や数を教えていま
す。
 
昭和学院幼稚園
本学院は、1940年(昭和15年)に昭和女子商業学校として発足し、現在、
幼稚園、小学校、中学校(2校)、高等学校(2校)、短期大学をもつ総合学園で、
幼稚園から短大まで、新築改装され、素晴らしい学園となっています。建学の
精神は、創立者、伊藤友作の定めた校訓「明敏謙譲」が示すように、「明朗にし
て健康、自主性にとみ、謙虚で個性豊かな人間を育てる」ことにあります。
 
【教育目標】 
幼稚園では、生活習慣を身につけ、集団生活への理解と態度を育てるとともに、
豊かな情操と創造力を養い、心身の発達を助長します。特に子どもをのびのび
と育て体力を高めること、また、「やるべきこと」「やってはならないこと」
をはっきり判断できる道徳心を養うことに努めます。
 
【幼稚園教育の5つの目標】 
  ◇ 健全な心身の基礎を養います。
  ◇ 人への愛情や信頼感を育てます。 
  ◇ 自然など身近な事象への興味や関心を育てます。
  ◇ 日常生活の中で言葉への興味や関心を育てます。
  ◇ 多様な体験を通して豊かな感性を育てます。
   
【教育の特色】  
○のびのび教育
のびのびと遊ばせる中で、健康と道徳心を高める教育、一人ひとりの個性を伸
ばす教育につとめています。
○体力づくり
戸外遊び・散歩・リズム遊びなどで、丈夫な体を作ります。また体力の向上の
ために週1回専任講師による体育教室 (正課・課外)を開設しています。
○英語教室の開設
国際語としての英語を獲得できるよう新英語プログラムを導入し毎日40分の
英語教育を実施しています。
○ 図書コーナーの開設
 読み聞かせや絵本貸し出し・お母さん方への図書貸し出しを行っています。
○園内給食の実施
週3回みんなで同じ食材にふれながらバランスのよい給食を食べることで、健
康な心と体をはぐくむ食育につとめます。
〇多彩な課外活動
子どもたちの旺盛な好奇心に応える様々な課外教室を開講しています。
〇預かり保育「おひさまクラブ」
子育て支援の一つとして、預かり保育を始めました。就労の方、急な用事など
緊急な時はもちろん、お母さんのリフレッシュにも利用できます。
○未就園児の教育
幼稚園にスムーズに入れるよう希望者を対象に未就園児の教育活動(ひよこク
ラブ・どんぐりクラブ)を実施しています。
○小学校との連携
小学校との連携を密にし、本学院小学校への進学の便を図っています。
H25年 昭和学院小学校 35名 他私立 3名 公立 20名
○短大との交流
もこもこ・こどもセンターとの連携および教育実習生徒の交流を通し、幅広い社
会性を身につけます。 
 
「やるべきこと」「やってはならないこと」をはっきり判断できる道徳心を養
う、「のびのびと遊ばせる中で、健康と道徳心を高める教育」とありますが、
とても大事なことです。「のびのびと遊ばせる」中で、社会性や協調性を育て
るのが、自由保育の目的です。そこには、みんなで守らなければならないルー
ルがあります。本来、子ども達は、ルールを守るのが大好きですから、「やる
べきこと・やってはならないこと」が、きちんと身につくのです。
しかし、「のびのび育てる」ことが、どうやら誤解されているようです。「の
びのび育てる」は、決して自由奔放に育てるのではないことを、ご両親はきっ
ちりと考えなくては、やがて「自己中」となって、子ども達に跳ね返ってきます。
また、「叱るべき時に叱らない育児」が、まかり通っている気がします。です
から、「やるべきこと・やってはいけないこと」が、身につかないのではない
でしょうか。何回も繰り返しますが、こういったことはご両親が、責任を持っ
て教えるべきです。もっとも、本メールマガジンをお読みになっている皆さん
方には、こういったことをないがしろにしていないと思いますが、いかがでし
ょうか。
 
また、本園の特色の中に、「図書室は、園児、母親に図書を貸し出し、機会を
設けて読み聞かせや読書を奨めています」とありますが、幼児期に大切なのは、
話の読み聞かせであり、親子の対話です。
道徳と同じように、情操教育の要は、ご両親の育児の姿勢です。よくいわれて
いる言葉に、「家事の好きな子に非行少女はいない」がありますが、これに
「読書の好きな子に非行少年、少女はいない」を加えてもいいのではないでし
ょうか。
こういったことは、幼児期の育児の姿勢、取り巻く環境が、大きな影響を与え
るものです。「三つ子の魂百まで」は、幼児期に体験したことは、大きくなっ
ても、その影響から逃れられないことをいっている、先人の知恵、「育児の鉄
則」ではないでしょうか。
 
ところで、本園の英語教育は半端ではありません。年少組 週1回 30分程
度、年中組 週5日 1回30分~40分、年長組 週5日 1回40分、思
わず目を見張りますね。ホームページには詳しいカリキュラムも紹介されてい
ますから、ご覧ください。
 
最近、希望者を対象にした未就園児の教育活動が増えてきましたが、本園では
「ひよこクラブ・どんぐりクラブ」を開設しています。地域の人々や小学校在
学中の保護者の要請に応えて始めたそうですが、母子で体操をしたり、歌った
り、絵を描いたり、制作をするなどして、楽しいひと時を過ごす会で、ステッ
プ1がひよこクラブ、十分に慣れるとステップ2のどんぐりクラブへ進むそう
です。また、平成25年度より、預かり保育「おひさまクラブ」を開設しまし
た。
いずれも詳しくは、ホームページをご覧ください。
 
【募集要項】  年少組  約60名  年中組  若干名 
(これは昨年のもので、説明会の日程も未定 4月19日現在)
【Q&Aコーナー】はありません。
  (次回は「幼稚園の求める子ども像」についてお話ししましょう)

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>名門幼稚園の保育方針 私立幼稚園編(11)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第23
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
私立幼稚園編(11)
 
ここで紹介する情報は、私が説明会や過去のホームページなどから得たものが
中心になっており、説明会、見学会、募集人員に関する情報は、昨年度のもの
であることをお断りしておきます。本年度の情報は、各園のホームページをご
覧ください。(筆者)
 
森村学園幼稚園 
かつて森村学園は、都内港区の高輪にありましたが、1980年に、田園都市
線つくしの駅から約5分、緑の森に囲まれた横浜市緑区に移転しました。当時、
目白に本部をおく幼児教育研究所にいましたので、渋谷駅から乗り換え、つく
しの駅に着いたときは、かなり遠くへきた気がしたものです。今ほど開発は進
んでおらず、緑に囲まれた学園は素晴らしい環境で、広い園庭で遊ぶ子ども達
の姿から、園のキャッチフレーズでもある、「自然の中ですくすくと」を実感
しました。
 
学園の創立者、森村市左衛門は、幕末から大正にかけて活躍した実業家で、ノ
リタケ、日本ガイシ、TOTOなど「森グループ」の創設者。日本女子大の設
立にも貢献した後、1910年、「花をつくるより人をつくろう」と決意し、
自宅の庭に理想とする幼稚園と小学校を新設、これが学園の始まりです。船舶
王といわれた山下亀三郎が、「船は沈められてしまうが、人材を育てる学校を
つくっておけば国家に役立つ」と考え創設したのが桐朋学園、むかしの実業家
は、教育の重要なことを考え実践しました。
 
学園は、「正直・親切・勤勉」を礎とする15ヵ年、幼小中高の一貫教育、こ
れを園児達にわかるように、やさしく言い換えると以下のようになります。
 
 正直 「ごまかさないこと」です。よい子のお友だちは、決してお父さまや
    お母さまのことをごまかしません。お友だちのこともごまかしません。
    そしてなにより、自分をごまかすことは絶対にしません。“正直”で
    あるということは、自分のことを含めて、決して人をごまかさないこ
    とをいうのです。
 
 親切 「やさしいこと」です。よい子のお友だちは、お父さまやお母さま、
    兄弟に対してもやさしいです。お友だちに対してもやさしいです。そ
    してなにより、よい子のお友だちは、自分のことを大事にします。
    “親切”であるということは、自分をも含めて、すべての人にやさし
    いということなのです。
 
 勤勉 「全力でとりくむこと」です。よい子のお友だちは、お父さまやお母
    さまの前で力を出し切ります。お友だちとも全力でお付き合いをしま
    す。そしてなによりも、自分のために何ごとに対しても全力でとりく
    みます。“勤勉”であるということは、いつも自分の力を惜しみなく
    出し切ることをいうのです。
 
誰のこともごまかさず、常に全力で取り組むからこそ、人間はやさしい人でい
ることができるのです。すべての人が正直・親切・勤勉であることによって、
世の中はとても暮らしやすい世界になり、それによって文化や科学も限りなく
発展していくのです。森村っ子には世界の真のリーダーになってほしい。森村
市左衛門先生はそういう願いを込めてこれらの言葉を森村っ子の心の柱になさ
ったのです。そして幼稚園はこの森村教育の出発点になるのです。
 
頭の痛い言葉が、並んでいます。私達、大人こそ、正直・勤勉・親切であるべ
きで、子ども達に望む前に、襟を正し、よい手本を示すべきではないでしょう
か。
 
少し長くなりますが、藤原 伸介園長からのメッセージを紹介しましょう。
     
森村学園幼稚園は、保護者の皆さまにとって、とても手間隙のかかる幼稚園で
す。
たとえば、森村学園の幼稚園には通園バスがありません。毎日保護者のみなさ
まに、お子さまと手をつないでの送迎をお願いしています。手をつなぐことで
お子さまとのコミュニケーションをしっかりととっていただくと同時に、ご挨
拶の大切さや公共のマナーを自然と学んでほしいと思っています。
森村学園の幼稚園には給食がありません。毎日おうちの方に手作りのお弁当を
作っていただいています。質、量ともに、それぞれの子どもにあった食事を作
っていただくことによって、子ども達はお弁当を完食することができ、そこで
初めて本当の意味で“ごちそうさま”の意味を学ぶことができるからです。
森村学園の幼稚園では、園での教育にしっかり手間隙をかけています。
たとえば、森村学園幼稚園では、読み書きそろばんを教えていません。幼稚園
でそれを教えてしまえば、手っ取り早く小学校教育にアプローチすることがで
きるかもしれませんし、受験学力の育成にはより有効かもしれません。しかし、
家庭を離れた初めて家族以外の人と時空を共にする子どもたちにとって、幼稚
園で学ぶべき最も大切なことは何でしょうか。私たちは、いろいろな人がいる
ことを認める心を育んだり、約束を守る大切さや我慢することを学んだり、み
んなと力をあわせて達成する喜びを体験したりすることこそが、大切だと思っ
ています。私たちはそれを、この恵まれた自然環境を最大限に活用して、“遊
び”という手段を通じて、子どもたちに教えていきたいと考えています。これ
は読み書きそろばんを教えるよりずっと手間隙のかかる仕事です。
 
森村学園幼稚園は、元気で明るい未来を担っていく子どもたちが、人生で初め
て社会生活を体験するそのステージで、健やかに育っていくよう、みんなが手
間隙惜しまず子どもたちに愛情を注いでいく空間なのです。
 (平成27年4月のホームページより)   
 
先週、紹介しました文字、数を学習する桐蔭学園幼稚部のあとに何ですが、い
かがでしょうか。
「いろいろな人がいることを認める心を育む」、「約束を守る」、「我慢する」、
「みんなと力をあわせて達成する喜びを体験する」などを身につけるのが、幼
稚園生活の基礎、基本です。こういったことを等閑(なおざり)にして、早期
教育に取り組むのは間違いであることに、賢明なお母さん方はお気づきだと思
います。
   
【教育目標】
◇明るくじょうぶで素直な子ども
◇みんなといっしょにやっていける子ども
◇自分で考え、工夫できる子ども
◇情緒豊かな子ども
 
子どもらしい子どもとは、こういった発達を遂げている子のことです。
 
30数年前の説明会で聞いた話ですが、駆け出しの新米時代でしたから、新鮮
に聞こえ、幼児教育の指針が見つかったような気がしたものです、いささかオ
ーバーですが(笑)。文言は正確ではありませんが、このような話でした。
 
幼児教育で大切なことは、「やるべきこと」「やらなくてはいけないこと」を、
きちんと教えることであり、本来幼児は何にでも興味を持つ意欲的存在である
はずが、日常生活では、「いけません! だめです!」と禁止や抑制の言葉が
多くなりがちで、その結果、幼児のやる気や意欲を摘み取っています。これは
親の責任で、幼児は環境から大きな影響を受け、親の過保護、過干渉が子ども
を駄目にしています。「三つ子の魂百まで」といわれているように、三歳とい
えば性格の土台作りにあたる大切な時期で、将来に大きな影響を与えるだけに、
二度と来ないこの時期を預かる私どもの責任の重さを痛切に感じています。
(中略)
        1 甘やかさない。
        2 過干渉にならない。
        3 長い目でじっくり育てる。
        4 遊びながら学ばせる。
        5 偏らずいろいろな遊びに取り組ませる。
これが、伸びる子に育てるお母さん方の役目です。   (鈴木 昭 園長)
 
過保護、過干渉の育児について戒める、中国の話を紹介しましょう。
 
 五香の儀式の意味
中国において、生まれた赤ちゃんには乳をやる前に、 
  ○ まず、酢をなめさせる。
  ○ つぎに、塩をなめさせる。
  ○ そのつぎに、苦い薬をなめさせる。
  ○ 四番目は、トゲのあるかぎかずらをなめさせる。
  ○ 最後に、砂糖をなめさせる。
この「五香の儀式」を行ったという。このように生まれた赤ちゃんには、人生
は、「すっぱく」「からく」「苦く」「痛い目」に遭わなければ、甘いものに
ありつけないことを、身をもって体験させるのである。今もこの習慣が残って
いたとすれば、すばらしいことであると思う。何しろ、生まれたときから過保
護に育てすぎている。
親としては愛情を注いでいることになるのだろうが、ひよわな人間が多すぎる。
ちょっと困難なことに直面すると、簡単にギブアップしてしまう。
(「目からウロコが落ちる本」 P20 笠巻 勝利 著 PHP文庫
 PHP研究所 刊)
   
ところで、私事で恐縮ですが、学園が移転後の高輪の地に億ションが建築され、
その9階に私がかつてお世話になっていた大手幼児教室の教室があり、そこに
住まいを構えていた三浦夫妻のお子
さんの受験準備を、私がお手伝いをする可
能性があったらしいのですが、引越
しをされ実現しませんでした。三浦夫人と
うより百恵ちゃんは、日本の歌手に
は珍しいジャズ的なリズム感があり、ドラ
ムを少しかじっていたものですから、
「プレイバック」には度肝を抜かれまし
た。楽しみにしていたのですが、残念
でした(笑)。
 
【説明会・公開イベント】 
既に公表済み。いずれも予約制、ホームページの「イベント申し込みページ」
をご覧ください。
 
【募集人数】  3年保育(3歳児 男・女) 約40名
        2年保育(4歳児 男・女) 約20名  
                    (28年度のものです)
【Q&Aコーナー】  Q&A
(1)幼稚園生活について
Q: 登園・降園時間について教えてください。
A: 登園時間は8時50分~午前9時10分までの間に登園して下さい。た
だ、お子様がスムーズに遊びに入れるよう、この時間帯の早めに登園して下さ
ることをお勧めします。
降園時間は通常、年少児は13時30分、年中児は13時40分、年長児は
13時50分です。
また半日保育の日は年少組が11時20分降園で、その後10分ずつ遅れて年
中・年長の順に降園します。
 
Q: 園児の通園方法や時間に制限がありますか。
A: 保護者の方が送迎してくださることが原則です。交通手段については、
特に制限はありません。お車をご利用の場合、学園内に車を入れることは危険
防止上、お断りしています。また、路上駐車は固くお断りいたします。通園時
間の制限も特に設けていません。
 
Q: 制服はありますか。
A: 特に制服は定めていません。お弁当を入れるためのバスケットが指定用
品です。この他に上履き・園庭履き・体操着・防災頭巾は指定した品を使って
いただいています。なお、通園時の利便性を考慮し、ご希望でご利用いただけ
る“通園ユニホーム”をご用意しています。
 
Q: 給食はありますか?
A: 給食は行っていません。月曜日、火曜日・木曜日・金曜日はお弁当を持
参して下さい。なおお弁当の際に牛乳をご用意いたします。
 
Q:預かり保育の制度はありますか。
A:平成27年度は午前保育の水曜日に限り、午後2時までの預かりを実施し
ています。また課外保育として、ご希望の方を対象に体操教室とプール教室を
開催しています。(詳細は略)
※平成28年度よりお預かり保育「子どもの森」を開設しています。「子ども
の森」についてはホームページをご覧ください。
 
(2)初等部への進学について
Q:初等部へ進学する際に、試験がありますか。
A:特に試験はありません。幼稚園からの推薦で進学が決まります。
 
Q:初等部への推薦条件を教えてください。
A:現在の初等部の環境の中で、周りに迷惑をかけることがなく、集団生活を
送ることができるかどうかが基準になります。
 
(3)入園考査について
Q:入園考査ではどのようなところを見るのですか。
A:そのお子さんが、みんなと一緒に遊ぶことができるレベルまで成長してい
るかどうかを見ます。
みんなと一緒に楽しく遊ぶには「人のお話を聞こうとする姿勢がある」「自分
の気持ちを伝えようとする姿勢がある」「お約束を守ろうとする姿勢がある」
などの基本的な姿勢と、「一緒に行動するだけの身体的成長が伴っている」こ
とが求められます。そうした観点が備わっているかどうかを中心に拝見させて
いただきます。
 
Q:入園考査はどのように行われるのですか。
A:考査は7人程度でグループを作り、約45分間、先生達とお友達とで一緒
に遊んでいただく形で実施いたします。考査終了後保護者面接をさせていただ
き、総合結果で合否を判定いたします。
 
Q:保護者面接は両親がそろった方がいいですか。またどのようなことが聞か
れるのでしょうか。
A:できるだけご両親でお越しください。ただし、お仕事などの関係でどうし
ても難しい場合は、必ずしもその限りではありません。ご質問させていただく
内容は、志望動機やご家庭でのお子様の様子など、一般的な内容で、所要時間
は約7分程度を予定しています。
 
Q:試験日を選択することはできますか。
A:2年保育は11月1日(日)のみの試験ですので、日にちは選択できませ
んが、午前か午後のいずれかを選択していただくことが可能です。3年保育は
11月2日(月)または3日(火)のいずれかをお選びいただくことができま
す。(時間帯は原則として午前中を予定していますが、都合により一部午後に
なることがございます。)ご希望は願書先着順に割り振らせていただきますの
で、出願が遅くなった場合はご希望に沿えないことがあります。あらかじめご
承知おきください。
       (平成28年4月現在のホームページより)
 
(次回は、私立幼稚園紹介の最終回、日出学園幼稚園と昭和学院幼稚園のお話
をしましょう)
 

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>名門幼稚園の保育方針 私立幼稚園編(10)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
         「めぇでる教育研究所」発行
   「2017さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第22
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
私立幼稚園編(10)
 
ここで紹介する情報は、私が説明会や過去のホームページなどから得たものが
中心になっており、説明会、見学会、募集人員に関する情報は、昨年度のもの
であることをお断りしておきます。本年度の情報は、各園のホームページをご
覧ください。 (筆者)
 
桐蔭学園幼稚部
幼稚園から大学までの総合学園で、ご存知のように、高校は全国有数の進学校
です。
自然に囲まれたなどと断るのもはばかられるほど広く、敷地内には小高い丘が
あり、園児達が遊んでいます。また、田畑があり、秋の収穫祭には、そこでで
きたものを食べるそうですから、まさしく自然の宝庫に恵まれた幼稚園です。
 
初等学校教育としての幼稚部  
1.遊びを大切にします。小さないさかいを繰り返しながら、友達との交わり
方を覚えていく。自分のクラスだけではなく、上や下の友達とも仲良く遊べる
ようになります。
2.体を動かす楽しさを体験させます。各人の体力・気力にあったペースで、
跳び箱・鉄棒・まりつき・雲悌などに取り組みます。
3.リード楽器や打楽器を、系統的に無理のない指導で、五歳児全員が演奏で
きるようになります。
4.昔話、童話などのお話を聞き、味わい、話せる力を育てます。空想力や想
像力、そして他人への思いやりを体得していきます。
5.文字を読み、書き、数えることを指導します。年度始めに小学部の低学年
と連絡会議を開き、無理のない努力目標を設定します。
 
やらなくてはならないことを、実際にやってみる、事実をもって考えることを
大切にします。
言いかえれば、遊びと生活を通して、経験によって学んでいくのです。
 
幼児に何よりも大切なのは、「遊びと生活を通して、経験によって学んでいく
こと」で、机に座って勉強するのではなく、身体全体を使って学ぶ学習です。
それを実践している教育が、ここにあります。私立学校の建学の精神は「独自
の校風を目指し、理想とする教育を行うこと」にありますが、幼稚部にも、独
自の教育があります。(5)に掲げられている「文字・数」の指導です。「早
期教育、先取りの教育」などの誤解があってはいけませんから、かつて説明会
では、どのように話されていたかを紹介しましょう。
 
「知的学習の指導については、幼稚部と小学校二年生までを考えておりまして、
幼児学校の構想なのです。これは、勿論、制度的には変えるわけにはいきませ
ん。法律上、こういうことは許されませんので、実際に学習をして、発達段階
に応じて指導するといったことにおいては、非常に有効であると私どもは考え
まして、現在、年少組、年長組、一年生、二年生を一つの大きな塊として、カ
リキュラムを作りまして、そこで行っているのは数と言葉、これを生活を通し
ながら、遊びを通しながら、いろいろな形で言葉と数を学ばせております。こ
れらのカリキュラムができておりまして、年長組になりますと、小学校一年生
ぐらいのことを理解できるようになっております。これが小学校に、段々とつ
ながっていくわけです。                 
(大津 雄史 元園長)
 
ホームページには、「基本を学ぶ」項目の欄に、以下のような説明がありました。
 
年長組では「読み」・「書き」・「数える」の基本を学びます。これは決して
先取りの詰め込み教育ではありません。子ども達が、遊びを通して自然に学ん
できた「数」や「言葉」。そのよりよき理解のための整理、まとめとしての学
習です。幼稚部は一貫教育の出発点であることから、学習は将来の土台づくり
の意味を持っています。知識の獲得以上に、学ぶことの習慣化、姿勢を培うこ
とは大切なのです。
【学習時間は「言葉」「数」とも1週間で各1、2時間。目標は、ひらがなを
使って短文を書くことができることと、10までの足し算、引き算ができるよ
うになることです】 
(【 】内の文言は、平成28年4月のホームページでは削除されています)
 
文字、数の指導に関しても、幼稚部と小学部が一貫したカリキュラムのもとに
指導されていることがわかりますが、こういった初等教育学校としての小学部
との連携は、21世紀に活躍する真のエリートを育成する目的で、平成13年
4月開校された桐蔭学園中等教育学校と関連があるようです。
 
何やら知的な学習の話ばかりになりましたが、保育の方針からもう一つ「元気
に『遊ぶ』」を紹介しましょう。
 
◇元気に「遊ぶ」
◎存分に遊ぶがモットー
この時期の子どもの成長にとって、遊ぶことは大きな比重を占めています。
ですから、元気に楽しく遊ぶことを最も大切に考え、その手助けをします。1
日に一度は必ずアスレチックゾーンに出、思う存分遊ばせます。さわやかな汗
は気持ちを清々しくし、その後の学習への集中力を高めます。
 
◎遊ぶことが学ぶことの始まり
遊ぶことは子どもの体を鍛え、つくることであり、同時に、ものに触れ、観察
することでもあります。たとえば、いつもその下で遊ぶ木から多くのことを学
びます。夏繁っていた木が秋に葉を落とすのを見て、自然の営みを体感するで
しょう。また、拾った落葉は子どもたちを数えることに導きます。
 
大人の遊びは単に遊びですが、子どもの遊びは仕事です。遊びを通して様々な
能力が開発されるわけですが、子どもは遊びだと思っているから、夢中になっ
て取り組めるのです。子どもの無心に遊ぶ姿は、見ている大人にとって、これ
ほど心の和むものはありません。それは、子ども自身が何らの報酬も期待して
いないからではないでしょうか。
 
登下校はスクールバス、給食ありですが、面白いのは、小学部の5、6年のお
兄さん、お姉さんが、給食配膳の手伝いをしていることです。同じ敷地内、し
かも幼稚部のすぐ前が小学部ですから、こういったことも可能なわけです。
 
ところで、新しいカリキュラムも実施されていますから、説明会へ参加し、確
かめておきましょう。また、近代設備を駆使して作られたホールでの様々な情
操教育、体力づくりの一貫として行われている「無理のない体力づくり」など、
独特の指導があります。こういったことに関する情報は、説明会でしか得られ
ませんから、いろいろな幼稚園の説明会  へ参加し、情報を収集することも、
幼稚園を選ぶ時の、ご両親の大事な役目です。
 
2015年度より、アフタースクールを開設、詳しくはホームページをご覧く
ださい。
 
(※編集者注 平成27年実施済の前年度の情報です)
【説明会・校内見学】 10月15日(木)
           9:30 受付開始 Webで予約制 
           スクールバスでの送迎ありで実施
【募集人員】 3年保育 男女計 約50名
【Q&A コーナー】はありません。
 
湘南白百合学園幼稚園  
湘南の夏といえば、片瀬江ノ島の海岸でしょう。湘南白百合学園は、江ノ島の
海岸から少し入った片瀬川のそばにあります。当時、サーフィンは、まだ流行
っていませんでしたから、夏のにぎわいが嘘のような静かな秋に、入園説明会
は行われていました。本家の白百合学園幼稚園が説明会をやっていなかった頃、
東京方面から参加するお母さん方もいましたが、私もその一人で、小田急のロ
マンスカーに乗って出かけたものでした。
幼稚園は、男女計70名の募集ですが、小学校から高校まで、宗教教育を行う、
女子だけの学校になります。
 
【学園の教育理念】  
キリストの愛に基づく全人教育を……
価値観の転換  「壊れた社会」の修復を!
本学園の設立母体であるシャルトル聖パウロ修道女会設立の目的は、17世紀
のフランス、ルイ王朝の華やかな文化の蔭で、貧困に苦しみ・忘れられた人々、
教育の機会に恵まれない子ども達への奉仕でした。
精神的貧困の状況にある日本の「壊れた社会」を変えるのも、この「奉仕」ではな
いでしょうか。「奉仕する」に当たる言葉、英語“serve”(仕える、必
要を満たす、人のために尽くすなど)こそ、暗く、不安に満ちた現状から立ち
直るkey-Wordだと存じます。本園も、「壊された心」をいやし、「壊
れた社会」を修復する原動力となれる人―「仕えられるためではなく、仕える
ために来た」といわれたキリストの生き方を学べる卒業生―をひとりでも多く
社会に送り出したいと心から願い、努力しております。
 
【教育方針】  
キリスト教の教えに基づいた生活教育を通して、神から与えられた心身の能力
を最大限に生かしながら、愛と責任ある人格形成の基礎作りを目的としていま
す。
 
個性豊かで主体的に行動できる人間を目指して、個々の発達に即した、自発的
な選択活動を重視するモンテッソーリ教育を取り入れています。
 
クラスは3歳から6歳までの縦割り編成です。その中でお互いの立場を尊重し
あい、自由と責任、思いやりと協調性を体得し、社会生活に必要な規律を身に
つけていきます。
 
個別活動、グループ活動として、日常生活の練習、感覚教育、数の教育、言語
の教育、文化の教育があり、子ども達の尽きることない探究心に応えながら、
地図、歴史、自然界、聖書の世界へ導いていきます。
一斉活動では、体操、絵画、音楽リズムを取り入れています。
 
この時にうかがった「教師の役割」「環境設定」「運動」「感覚教育」の話が、
新米時代でしたから、新鮮な響きを持っていました。例によって、文言は正確
ではありませんが、以下のような話でした。
 
当園は、モンテッソーリの教育理念を重視した保育を行っており、子ども達の
自己発達の助成、内的生命の発達を基本とし、「子どもが生まれつき持ってい
る自立心と人格形成の力を助長してあげることが、私たち教師の役割」と考え
ています。
 
子ども達には、その年齢に適した、よりよい環境を整えてあげることが大切で
す。これは主に、人的な環境の問題で、当園では環境設定を大切にし、大人の
頭で考えるのではなく、子ども達をよく観察し、子どもに適したように、子ど
もが物事をやりやすくなるように、配置設定をしています。
 
運動は、非常に大切で、脳から中枢、中枢から筋肉へと、意思の伝達により、
運動が行われますから、運動は、知能の発達に欠かすことができないもので、
心の形成を助けるものです。
子ども達の発育の段階をおって運動を行っていくことが基本であり、子どもが
動かなければならないように、子どもがしたいと思っていることを与えていく
こと、常によく観察し、大人の考えでいじらないこと、画一的に扱わないこと
が大切であり、当園が縦割りの保育を行っているのも、年少から年長まで一つ
のクラスに入れることによって、子ども達の世界の中で自立の芽を育て、社会
性を身につけさせるためなのです。子ども達は成長の過程で互いに影響し合い、
その人的な環境から善いこと悪いことも学んでいくので、子ども達の物事を吸
収する意欲を、教師がいかに導いていくかが重要なのです。
 
一斉保育全盛の頃でしたから、「大人の考えでいじらないこと、画一的に扱わ
ないこと」が、何とも刺激的な言葉でした。「手は第二の脳」を実感したのも
この時です。そして、モンテッソーリ教育について、今では白百合学園幼稚園
で、詳しく聞くことができますが、当時は、説明会をやっていませんでしたか
ら、本から得た知識は若干ありましたが、実際の説明を聞いたのは初めてでし
た。
以下少し長くなりますが、当時のメモを紹介しましょう。
 
環境を整備すると共に、「感覚教育」を大きな柱と考えています。それぞれの
子どもに合わせた教具を使い、脳に刺激を与え、それが脳に伝わり、感覚の発
達を促し、知性につながり、感覚から入って概念に結びつき、やがて、言語、
数などを理解できるようになります。聞くことから話すこと、読むことにつな
がり、言葉を身につけ、文章を書くようになるのと同じです。(納得しました!)
以上が、当園の保育の基本ですが、その保育の一例として、
○静粛遊び 静かにすることの大切さを気づかせる。そのために静かとは何か
を言語活動や行動の中で教えていく。
○線上歩行させる。つま先とかかとを合わせ、正しい姿勢で線の上を歩く。
○文化について 教室内での地図の配列や位置など、かなり高度な知識を子ど
も達が自由に学べるように配置していること。
 
その時に、願書と共に配布されていた案内書に詳しく書かれていましたが、そ
の一部を紹介しておきましょう。
 
【日常生活における活動】  
子ども達が最初に興味を示す活動で、子どものサイズにあった魅力あふれる用
具があります。
○環境への配慮(運ぶ、洗濯、アイロンかけ、食卓の準備、片付けなど)
○自己自身への配慮(衣服の着脱、手を洗う、髪をとかすなど)
○社会性を身につける(ご挨拶、物の受け渡し、戸の開閉など)
○洗練された指先を身につける(通す、分ける、切る、折る、貼るなど)
○グループ活動による運動調整の力を身につける(静粛の練習、線上の歩行など)
 
様々な活動は、白百合学園幼稚園の説明会で見ることができました。子ども達
は「お仕事」といって、楽しく取り組んでいました。びっくりしたのは、地図
の配列のお仕事で、アフリカの地図の上に、カタカナで書かれた国名をきちん
と間違わずに置いていくことでした。年長さんが、カタカナを読めるなど信じ
られませんでしたし、知らない国名がたくさんあって赤面しました(笑)。モ
ンテッソーリ教育については、本幼稚園、もっと知りたい方は白百合学園幼稚
園のホームページで詳しく紹介されていますから、ぜひ、ご覧になってくださ
い。
 
(※編集者注 平成27年実施済の前年度の情報です)
【説明会】 7月2日(木)、9月9日(水)13:30(約1時間)
      都合のよい回に参加
      子ども同伴不可 上履き、外靴入れ持参 申し込み不要で実施。
【見学会】 10月15日(木)13:30~14:30 説明会で予約受付 
      持ち物 説明会と同じ 子ども同伴可で実施。
【募集人員】 3年保育  男女計70名  2年保育若干名
【Q&A コーナー】はありません。
 
  (次回は、森村学園幼稚園についてお話しましょう)

1

« 2017幼稚園受験: 2016年3月 | メインページ | アーカイブ | 2017幼稚園受験: 2016年5月 »

このページのトップへ

テスト案内 資料請求