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めぇでるコラム

さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>ご家庭で楽しくできる受験準備(1) 身につけてほしい話を聞く姿勢

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    「めぇでる教育研究所」発行
さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>
        第6号
  現年中児のお子さまをお持ちの方へ
小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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ご家庭で楽しくできる受験準備
(1) 身につけてほしい話を聞く姿勢
 
 
今回からしばらく、家庭でできる受験準備の基本的なことについてお話しまし
ょう。
 
小学校の入学試験には、文字を使えませんから、ペーパーテストには答えは出
ていますが、設問は、どこにも書かれていません。
このことです……。
 
一回で説明を理解できなければ、それまでです。
設問が書かれていれば、難しい問題は後回しにして、時間があれば挑戦できま
すが、小学校の試験は、これができません。
まず、設問を聞き、「はじめ!」の合図で取り組み、「そこまで!」と声がか
かればやめて、次の設問を聞きます。
「もう少しでできるぞ!」と続けていると説明を聞き逃すことになり、次の問
題に挑戦できません。
「約束を守る」の項目に、チェックが入る学校もあるようです。
そういったことから考えると、もっとも厳しい試験方法ではないでしょうか。
 
さらにやっかいなことには、慶應義塾幼稚舎のようにペーパーを用いない「行
動観察型」のテストでは、先生の指示を聞き取り、理解し、考えをまとめ、自
分自身の意見をいったり、話をしたり、思ったことを絵に描いたり、身体で表
現しなければなりません。
 
しかも、生まれて初めて入った場所で、初めて会った同年代の子ども達とグル
ープを組み、初対面の先生の指示を聞き、理解し、すぐに行動に移さなければ
なりません。
機敏に対応できる能力が求められます。
 
このように、話を聞く姿勢ができていなければ、小学校の入学試験には対応で
きません。ですから、まず、ご家庭で心がけてほしいのは、お子さんが「話を
きちんと聞けるようにする」ことです。
 
それには、ご両親が「お子さんの話をきちんと聞く姿勢」を示すことが大切で
す。
「こうしなさい!」「こうしなければダメ!」と注文をつけるのではなく、逆
に、お子さんの話に耳を傾けてあげる、話を聞いてあげることが大切なのです。
これは、簡単なようですが、あまりできていないのではないでしょうか。
幼児の話は一本道ではなく、あっちへ飛んだり、脱線したり、一回で完結せず
に、予想のつかない展開となりがちです。
そこを辛抱強く聞いてあげ、
「ケンイチ君、こういうことだったのね」
などと簡単にまとめてあげれば、
「何だ、そういうことか!」
と、本人は意識しなくても、話の仕方の学習にもなっているのです。  
 
幼稚園や保育園から帰ってくるなり、
「ママ、あのね、きょう……」
などと話しはじめた時には、何はさておき聞いてあげましょう。
話したい意欲に燃えているのですから、「話の仕方の学習時間」と考えて、真
剣に聞いてほしいのです。
聞いてもらうと、子ども心にも快感が生じます。
そこから、「人の話はきちんと聞かなければいけないこと」も学習できるので
す。お母さんは、「話をきちんと聞きましょう!」と、柳眉を逆立て命令して
いるわけではありませんが、お子さん自身は「話をきちんと聞く学習の基本」
を学んでいるわけです。
これも「教えない教育」の一つの例です。
話を聞いてもらえたお子さんは、身も心もすっきりとし、
「ようし、今日は、プリントを5枚、頑張るぞ!」
となれば、一石二鳥ではありませんか。
 
お母さんにも経験ありませんか。
会社から帰ってきたお父さんに、テレビのワイドショーなどで仕入れた情報を
披露しようとした時に、
「疲れているからあとにしてくれ!」
などといわれれば、ムッとしませんか。
中には、切れるお母さんもいるようです。
お子さんも同じです。
切れますが、力関係でお母さんに勝てませんから、黙るしかないのです。
せっかくの学習チャンスを無駄にしています。
この無駄は、はかり知れない大きなものであることを肝に銘じておきましょう。
スキンシップにも影響がでます。
お子さんの話を聞けないお母さんは、命令と要求が多くなりがちです。
立教小学校の説明会で、「対話の反対は沈黙ではなく、命令と要求」とおっし
ゃったのは、田中司元校長でしたが、幼児の場合は、まさにその通りではない
でしょうか。
お子さんが急に黙ったり、プッとふくれたり、不満げな様子を示す時は、「命
令や要求が実行されている」と考えましょう。
子ども達が、もっとも嫌がるお母さんであることに気づいてほしいですね。
 
ところで、お母さん、お子さんの赤ちゃん時代を思い出してください。
お子さんは、「ママ!」の一言で、一方的に会話を済ませてはいませんでした
か。
「お腹がすいた」
「水を飲みたい」
「おむつを取り替えて」
「汗をかいて気持ちが悪いの」
「日光浴をしたい」
「抱っこして」
「淋しいからそばにきて」
「テレビをつけて」
「頭が痛いの」
「お散歩に連れてって」
など、書き出すときりがありませんからやめますが、選択肢はこんなものでは
なかったはずです。
お母さん方は、「ママ!」の一言で、何を要求しているかを的確に判断し、適
切な処置をしていたのではないでしょうか。
このことを思い起こせば、つたない話でも、聞いてあげるのは楽ではありませ
んか。
お子さんが、「ねえ、ママ!」といったときには、素直に話を聞いてあげるよ
うに心がけましょう。
 
イエス・キリストも、「忙しい毎日の中で、その時にあたって最善の行動とは
何かを考えなければならない」とおっしゃっていますが、子どもの話をゆっく
り聞いてあげる、これもその時に最優先すべきことと考えるべきではでしょう
か。何もキリストにお出まし願うこともありませんが(笑)。
 
もう一つ、思い出してほしいのです。
赤ちゃんが、なぜ、話せるようになったか、このことです。
自然に話せるようになったわけではありません。
映画「ジャングルブック」は、赤ちゃんの頃から狼達に育てられ、言葉をまっ
たく話せなかった少年が主人公でした。
言葉は、その学習時期を過ぎると臨界期といって、どうにもならなくなり、身
につかないそうです。
ここでも、お母さんの涙ぐましい努力が、あったはずです。
 
「ママ、おみじゅ!」
と、お子さんがいったとします。
お母さんは、どのように対応されたか覚えているでしょう、それほど昔の話で
はありませんから。
「のどが渇いたので、お水が飲みたくなったのね!」
こういっていたはずです。
そこで、お子さんは、
「ノドガ カワク、ミズヲ ノミタイ」
といった言語の学習をしていたわけです。
この語りが、おうむがえしが、会話の学習の基礎となり、今のように話せるよ
うになったわけです。
しかも、「主語が『私』で、述語が『飲みたい』、目的語が『水』で、形容詞
が、副詞が……」と教えたわけではありませんが、かなり、理詰めに話せるよ
うになっています。
お母さんとの学習が、苦にならなかったからです。
なぜでしょうか。
 
それは、やはりお母さんが、話ができるように、やさしく対応してあげたから
です。
その心は、「まだ、話せないから」といった配慮があり、無理に教え込まなか
ったからではないでしょうか。 
話をじっくりと聞いてあげ、言葉のシャワーを繰り返し浴びせかけた結果であ
り、これも「教えない教育」であったわけです。  
誤解をされると困りますから繰り返し説明しますが、「教えない教育」は何も
教えないのではなく、教わっている本人が、意識することなく、楽しく、大変
な学習をしていることです。
 
そして、面接で、丁寧な言葉で話してほしいとお考えでしたら、お母さん自身
が、響きのよい言葉を使うことです。
「ご飯よ、ケンちゃん!」ではなく、「ご飯ですよ、ケンジくん!」と話しま
しょう。
言葉遣いやあいさつは、一朝一夕に身につくものではありません。
親が率先して、よいお手本を見せることです。
 
さらに、指示は、正確に出すように心がけましょう。
「ねえ、ケンちゃん、あそこにある、あれとって!」
「あそこの、あれ」といわれても、わかっているのは指示を出したつもりのお
母さんだけで、聞いているお子さんには、何が何だかわかりません。
何だろうと迷っていると、
「何をぐずぐずしているの!」
と、怒気を含んだ催促になりかねません。
「これ、それ、あれ、どれ」といった「こ・そ・あ・ど言葉」は、使わないこ
とです。
「こ・そ・あ・ど言葉」は、文章が煩雑になるのをさけるために使う「代名詞」
です。
代わりの言葉ではなく、名詞をきちんと使いましょう。
 
「ケンジくん、ダイニングのテーブルの上にある料理の本を、お母さんのとこ
ろへ持ってきてください」と指示がきちんと出ていれば、
「いい加減に聞いたらまずいことになるぞ!」
と、お子さんもわかります。
 
   ◆話を聞いてあげる。 
   ◆きれいな言葉を使う。
   ◆指示をきちんと出す。
      
ご両親に、こういった配慮があれば、お子さんも、ご両親の願いに応えるはず
です。
心当たりがありましたら、早速、実行しましょう。
 
暑い日が続くようです。清涼飲料水は控えめに、家で作った麦茶などで、渇き
をしのぎましょう。
 
(次回は、「本の読み聞かせの素晴らしい効用 1」についてお話しましょう)

 


さわやかお受験のススメ<小学校受験編>過去の説明会より

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        「めぇでる教育研究所」発行
2021さわやかお受験のススメ小学校受験編
            第57号
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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過去の説明会より
 
 
○説明会情報○
 昭和学院小学校 オープンスクール開催予定
   9月5日(土) 9日(水) 12日(土)
    HPから申し込み受け付け中(8月4日現在)
 
 日出学園小学校 学校説明会
    9月19日(土) 現時点(8月4日) 開催予定
      
 いずれもHPでご確認ください。
 
 
 
今回も、過去に行われた説明会での情報を紹介しましょう。
 
「共学がいいか、別学がいいか」、徹底的に分析をしてくれたのが立教小学校
の田代教頭で、ここ数年の話をまとめてみました。教頭は、その容貌と話し方
から、大変な熱血漢である印象を受けますが、おそらく、子ども達から「金八
先生」などと親しまれているのではないでしょうか。
 
「本校にはどんな男の子がいるか。男の子は単純で、雑駁で、ずぼらで、締ま
りがなく、言葉遣いは悪いし、けんかは日常茶飯事だが、私は好きだ。
 脳科学者の話では、すべてに当てはまるわけではないが、脳の厚さは、女性
は11歳で最大になるのに比べ、男性は18ヶ月遅れるとか、実証されている
そうだ。成熟差を中学生で比べると、1年半から2年間ほど遅れるそうで、我
々が教えていてもそれは感じる。
 アメリカでは1932年に公立校の男女別学を禁止していた。しかし、20
06年10月に法改正がなされ、公立校で別学、共学を選択できるようになっ
た。脳の発達や思考、得意分野の違いをまったく無視し、同じ条件で教育した
ことに問題があるということで、別学が増えていく。
 イギリスの研究者の話では、男女別学では、性別による固定観念を打ち崩し
やすいが、共学ではこれが難しいといっている。歌を歌う場合、共学では恥ず
かしがってほとんど歌わない。男子校の合唱は一つの特徴でもある。女子校で
は今はやりの『リケジョ(理系女子)』ではないが、数学や科学を好む学生が
増えてきた。別学では男子らしさ、女子らしさという固定観念がなくなるので
はといわれてきている。共学では逆に強調され、男女別学の良さが見直されて
来ている。アメリカの真似をするのが大好きな日本だから、文科省が力を入れ
ている中高一貫教育も、今に中高一貫男子校、女子校を作り出すかもしれない、
公立校の。我々は小中高大学までの一貫教育で男子校。皆さん方は、すでに先
見の明があるといえる。それを申し上げておきたい。18歳をこえると脳の成
長の差はなくなるそうだ。小中高で男女が分かれていて、大学で共学というの
は理想的な教育制度で、手前みそながら何ですが……」(会場から笑い声が起
こりました!)
 
リケジョについては、国府台女子学院の平田史郎学院長は、進学実績からその
傾向にあるとおっしゃっていましたが、「女子だけだからいいのです。共学に
する考えはありません」と力説していた学院長、やはり科学的な根拠があった
わけです。もしかすると、公立校での中高一貫男子校、女子校の誕生は、案外
早い時期に実現するかもしれませんね。
ところが、聖徳大学附属女子中学、高校は、2021年4月より共学の進学校
を目指し、学校名を「光英(こうえい)VERITAS(ヴェリタス)中学校高等学校」
に変更、生まれ変わりますが、これで益々、国府台女子学院は貴重な存在にな
りますね。
 
そして、どんな家庭のお子さんがほしいかについて、
「最後に、いつもお願いしていることだが、どんな家庭のお子さんがほしいか、
メモをとるような話ではないが、訓練によって鍛えられた子どもではなく、話
の読み聞かせや自然の中で五感を使った遊びの体験やお手伝いを重視する家庭。
それらを基にして、豊かな会話をもっている家庭、そういう日常生活を大切に
している家庭で、社会のルールを守る社会性や協調性を厳しくしつけられてい
る家庭の男の子が欲しい。なぜなら、学校は社会性を訓練する場、男が成長し
て父親になった時、知性を発揮できるように、キリスト教の精神に基づき行え
る心の豊かさ、自分に対して優しさという知性を身につける場であり、こうい
ったことを理解し協力してくれるご家庭の子、男の子なら誰でも結構」
 
学校選びの基本は、「ご両親がどんな男に育てたいのか、そのためにはどうい
った教育、環境が必要であるかではないでしょうか」とおっしゃっていました
が、「はじめにご家庭の教育方針ありき」と言ってきた私は、素直にうなずい
てしまいました。
以前、紹介しました「教育の道は家庭の教えで芽を出し、学校の教えで花が咲
き、世間の教えで実がなる」、明治時代、高等小学校(現在の5,6年生)の
親に配られた「家庭心得」ではありませんが、そのとおりですね。高学歴者の
不祥事が伝えられるたびに、「世間の教え」をないがしろにした結果ではない
かと考えますが、今までの努力は何だったのだろうと、他人事ながらもったい
ないと思いますね。
 
次は、早稲田実業初等部の求める子ども像です。
 
『どんな子どもに来てほしいか、いろいろとあるが主だったことを言うと、第
1に早実大好き、早稲田大学に進んで勉強したいと思う子。2つ目に規則正し
い生活ができる。もう一つ大切なことは、自分のことは自分でできるお子さん。
これができていないと宿泊学習が始まると辛くなる。中学で体験したことだが、
宿泊合宿のときの荷物作り、親御さんが詰めてしまう。忘れ物が出ても名前が
書いていないからわからないので処理するしかない。自分でやらないからわか
らない。3つ目は人の話を最後までしっかりと聞くことができる。4つ目は物
事に最後まで取り組むことのできる子を期待している。
 基本的な生活習慣は、ご家庭で教えて頂きたい。しつけの問題になるが、教
え方に問題があるのではないか。ご両親共に子どもと接する時間が少なくて忙
しい。うまくできないと早くしなければならないから、お母さん方はすぐに手
を貸してしまう。そうではなく言葉をかける。言葉を理解し自分でやることが
大切。だから時間はかかる。手を貸すと「また貸してくれる」と子どもは考え
る。その時はスムーズに通過できるが、後々それが癖になる。言葉を主体にし
て見守り、時間をあげて言葉で考えさせて、自分でできることを中心に考え、
できたところでしっかりと褒める。その繰り返しが大切。褒められると次に生
きてくる。また褒められたいという気持ちになる。そういうことを大切にして
ほしい。幼い時に身に付いたしつけ、習慣は、子どもにとって大切な宝物にな
る」
 
そして、モチベーションの上げ方について。
「学校見学会が9月2日(日)に行われるが、初等部を見学できるのはこの日
だけ。是非ともお子さんと一緒に来てほしい。お子さんが自分の目で見ること
が大事。私の願いは、お子さんが『この学校に来て学びたい、勉強したい、一
緒に友だちと遊びたい』と思うだけでも、これからの受験勉強の励みとなり、
お子さんのモチベーションも上がる。それを狙っている部分もあるので、『勉
強しなさい!』と言ってもモチベーションは上がらず、そのへんはなかなか難
しい。そのためにも是非、一緒に来てほしい」
           (早稲田実業学校初等部 橋詰 敏長 校長)
今年は、動画による説明会で、HPから見ることができ、10月31日まで視聴
可能です。
見学会は9月5日(土)9:00~12:00の予定、変更ありと出ています
から、HPで確認をしてからお出かけください。
 
また、森国校長は、「早稲田実業学校の伝統と歴史は、校是「去華就実」のも
とで形成されてきた。上辺だけの華やかさではなく実をとる、外面より内面の
美しさを求める精神を大切にし、社会の各方面で貢献できる人材の育成を目指
している。校訓の「三敬主義」は、他者を、自己を、事物を敬うことの大切さ
を説いてきた。謙虚で優しく、自重自立し、全てのことに敬う心をもって取り
組む誠実な姿勢を示すもの。こういった理念を受け継ぐ初等部6年間は、一人
ひとりの個性を尊重し、確かな学力を身につけ、自ら学び、考え、創り出し、
表現する力を育て、人間性豊かな児童を育てる」ことを目標に掲げている」と
おっしゃっていました。
 
 
 
最後に、竹田敏伸舎長に代わった幼稚舎、幼稚舎の教育の特徴「6年間担任に
持ち上がり制と教科別専科制」について詳しい話がありましたが、願書に「福
翁自伝の感想」を書いたこともあり、今年もあるのではと考え、大島誠一前舎
長の話を紹介しておきましょう。
 
「幼稚舎教育を通じて、子ども達にどういった人になって欲しいかというと、
『人生を楽しむ人になってほしい』『社会を肯定的に見る人になってほしい』
『自分の能力を生かして人の役に立つ人になってほしい』と私は願っている。
人生を楽しむといっても、ただ、その場その場を面白おかしく生きるというの
ではない。日々、辛い努力を積み重ねることも大切で、辛いことに辛抱するこ
とも大事だ。しかし、究極的には『自分の仕事を楽しむ』ことだ。
福澤諭吉が示した慶應義塾の目的に、『社会の先導者たらんとすることを欲す
るものなり』という語句がある。しかし、始めからリーダーになることを目指
すのではない。仕事に喜びを感じ、自分の好きなことをやっている内によい仕
事ができる。その結果として周りに支えられリーダーになっていくという考え
だ。もちろん、自分が嫌なこともやらなくてはならないだろう。しかし、やっ
ていることが楽しくなければ継続することは難しく、ましてやよい仕事ができ
るとは思わない。楽しいからこそ人から見れば辛いことも、たいして辛いと思
わずにできるのだろう。会社の組織の中で高い位置につくことができなくても、
あるいは先導者となり得なくても、年老いた時に、『自分の人生はよかった』
と思えるような生き方を私は大切にしたいと考えている。
こういった考えは、福澤諭吉の生き方そのものだと思う。福澤の生き方は、最
初から立身出世位を目指したものではない。「知りたい、見てみたい、やって
みたい」という気持ちが凝縮した人生だったと思う。幼稚舎という学校を理解
していただくには、ここで私がくどくど申すより、福澤が自らの人生を振り返
った『福翁自伝』を読んでいただければご理解いただけるものだと考える。是
非、一読されることをお薦めしたい。そして『福翁自伝』は、幼稚舎を受験す
るだけではなく、自分の生き方を考える上でも素晴らしい書物だと思っている
ので、多くの方々に読んでほしいと思っている」
 
『福翁自伝』はわかりませんが、明治初期に発売された「学問のすすめ」は、
300万部以上売り上げ、超ベストセラーになっています。ちなみに、世界一
のベストセラーは「聖書」で、約3880億冊だそうです。
      (「マナビゲート 2016」P39 大学通信 発行より)
 
21日(金)・22日(土)は雙葉小学校の説明会です。校庭の一角には、幼
稚園、小学校に在籍されてから聖心女子学院へ進まれた上皇后美智子様が、ご
成婚の記念に植樹されたメタセコイヤの3本の内の1本が、校舎と頭を揃える
ほどに成長した姿を見ることができます。
 
梅雨もやっと明け。8月に入っての梅雨明けは、関東甲信越地方では13年ぶ
り。家庭学習も一段とペースが上がってきたのではないでしょうか。夏期講習
会で身につけたリズムを崩さないように、暑い最中、休養も十分取り頑張りま
しょう。
    (次回は「よくある質問について」お話ししましょう)

 


さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>面接ケース・スタディー(6)

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2021さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第40号
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〔説明会情報〕
8月30日(土)に行われる予定の雙葉小学校附属幼稚園の説明会は、新型ウ
イルス感染症拡散防止のため中止、恒例の園庭開放も中止となりました。そこ
で初めて行われた説明会の様子をお伝えしましょう。
 
2018年7月28日(土)11時より、雙葉学園中高講堂で、開園以来はじ
めて雙葉小学校附属幼稚園の説明会が行われました。台風15号の直撃も心配
されましたが、帰り際に雨に降られただけで、無事終了。参加者は推定550
名。一斉保育と自由保育の兼ね合いがうまくいっており、学園の一人ひとりの
個性を尊重する方針が伝わってきました。良かったのは、スライドで見た、男
の子が中高の体育科の教員の指導で野球をやっていた様子で、男子同士の関わ
りにも配慮されていることもわかりました。映像はありませんでしたがサッカ
ーもやり、難しいルールのなども学んでいるとか。また、子どもたちが持って
登園するバスケット、中身はお母さん手作りの弁当でした。
ところで、「他校を受験した場合は、小学校への推薦権を失い、一般の方と同
じ試験を受けることになります」との説明がありました。昔の話ですから真偽
の程は確かではありませんが、幼稚舎へ合格した女の子が、お茶の水女子大学
附属小学校へ合格したために辞退し、補欠が動いた話を聞いたことがあります。
推薦権を放棄する方がいるとは信じがたいですね。隣りのお母さん、メモを取
る手を休め「エッ……!」と驚いていました、私も同じですが(笑)。
所要時間37分、質疑応答、園舎見学がなかったとはいえ、私が知る限り、説
明会の最短時間でした。
 
 
 
 面接 ケース・スタディ編(6)
    お子さんが口を閉ざしてしまったら
 
 
「こんにちは」
「………」
「お名前を教えてください」
「………」
「いくつになりましたか」
「………」
何を聞かれても黙ってしまい、答えられないお子さんもいます。
そんな時、お母さんはどうしますか。
 
しつこく質問を続ける先生はいません。
お子さんを緊張させるだけですから。
先生方は、お父さんに質問をし、様子を見ながら、また、お子さんに質問を試
みてくれるはずです。
問題は、その時のお父さんとお母さんの態度だと思います。
簡単に答えを教えたり、口を閉ざすわが子を見て取り乱したりするようでは、
保護者とはいえないでしょう。
 
最近は、お父さんが口をはさむようです。
特にお嬢さんの場合、お父さんは落ち着きをなくしがちです。
「お名前を聞かれているんだよ、教えてあげなさい」
この程度は、許容範囲です。
年齢を聞かれて、
「ほら、○○ちゃんは、3つでしょ」
このお父さんのアドバイス、どう思いますか。
回答を教えているのですから、駄目ですね。
しかも、わが子を「○○ちゃん」というのもどうでしょうか。
人前ですから、チャンはいただけません。
わが子を人様に紹介する時、「娘の○○です」というのではないでしょうか。
ここでも、普段の顔が表れるようです。
もし、呼び捨てにされた経験がなければ、お子さんはびっくりするでしょう。
お子さんの名前の呼び方、いかがですか。
 
しかし、黙り込んでしまったお子さんを、黙って見ているのも困ります。
冷たい親だと思われかねません。
幼児は、初対面の人と話をするのは苦手ですから、きっかけを作ってあげまし
ょう。
やはり、お母さんがいいでしょう。
「先生は、あなたと初めて会ったからお名前がわからないのよ。教えてあげま
しょうね」
これくらいなら、許されます。
それでも話ができなければ、無理強いする必要はないと思います。
 
ましてや、答えられなければ駄目だと思い込み、先生を見たり、わが子を見た
り、きょろきょろと落ち着きのない様子は、見苦しいものです。
信じられないことですが、口を閉ざしたわが子を、にらみつけるお母さんもい
るそうです。
保護者として、絶対にやってはいけないことの一つです。
 
しかし、こういった状態になっても、保護者の力でバックアップできる可能性
は、残されています。
 
こういうお母さんがいたそうです。
「お母さまにうかがいます。お子さんの長所と短所をお聞かせください」
こう聞かれたお母さんは、
「はい、長所は、元気で明るいことなのですが、初対面の方とお話をするのが
苦手で、慣れるのに少し時間がかかるところが短所かもしれません。普段は、
こういったことはないのですが、やはり、緊張してしまったようです。申し訳
ありませんでした」 
このお母さんの回答から、わが子を思う心が伝わってこないでしょうか。
また、口をきけなくなった原因もわかります。
最後の「申し訳ありませんでした」の一言が、「責任は、私にあります」と、
緊張する雰囲気を作った自分自身を反省していることになりませんか。
お母さんの謙虚な気持ちが伝わってきます。
 
こんな時に、
「長所は、元気で、明るく、活発なことで、短所は、少し、はしゃぎ過ぎると
ころです」
などと、紋切り型に答えるお母さんとでは、先生方に与える印象は、いかがで
しょうか。
お子さんのことを考えていないお母さんということになりますね。
 
そして、こういう長所があるから合格、こういう短所があるから不合格という
のも、考えにくいことです。
そうではないでしょうか。
お子さんは、これから伸びる可能性を、いっぱい持っています。
まだ、まだ、小さな、小さな芽です。
たかだか2、3年の履歴書しかもっていない幼子です。
幼稚園側が、そういったことだけに、こだわるわけはないと思います。
 
何が起こるかわからないのが幼児の面接です。
口を閉ざしてしまったわが子に、親として成すべきことは何か。
おわかりいただけたと思います。
保護者としての心構えを、常に、忘れないことが大切ではないでしょうか。
 
しのぎやすい日が続きましたが、梅雨も開け、猛暑が戻ってきます。8月の梅
雨明け、関東甲信越地方では13年ぶり。暑さはまだこれからです。うっとう
しい毎日が続きますが、お母さんの笑顔が、そんな気持ちを吹き飛ばしてくれ
ます。お子さんもお母さんも、体調を崩さないように気をつけましょう。
 
  (次回は、面接ケース・スタディ編(7)をお話しましょう)
 

さわやかお受験のススメ<保護者編>第 11章 お月見です長月(1)

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2021さわやかお受験のススメ<保護者編>
         ~紀元じぃの子育て春秋~
     「情操教育歳時記 日本の年中行事と昔話」
       豊かな心を培う賢い子どもの育て方
           -第40号
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第11章 お月見です   長 月(1)
 
 
暦の上では、今月から秋です。
秋の読み方は、「黄熱(あかり 稲が成熟する)からとの説が一般的ですが、
秋空が「あきらか(清明)」である、収穫が「飽き満る」、草木の葉が「紅
(あか)く」なるなどの説もあるようです。
長月(ながつき)のいわれは、秋も深まり、次第に夜が長くなっていくから
「夜長月」の略が、わかりやすいですね。
これにもいろいろな説があり、「稲刈月(いねかりづき)」の「い」と「り」
を略して「ねかづき」が「ながつき」となったものや、「稲熟月(いねあか
りつき)」が略されたという説もあるそうです。
 
 
 
★★お月見ですね★★
 
9月といったら、お月見ですね。
天保暦でいうと、8月15日にあたり、今のグレゴリオ暦では、9月の15日
から20日頃が見頃です。
 
秋の澄んだ夜空に、こうこうと輝く満月を観賞する習慣は、古くから中国にあ
り、それが平安時代に貴族の間に伝わり、やがて、武士や庶民にも広まったも
のです。昔は、「中秋の名月」といい、月を眺めながら、和歌を詠み、お酒を
酌み交わし、秋の夜を過ごしました。何やら風流な趣が伝わってきそうですが、
お百姓さんは、それどころではありません。何しろ日本は、農耕民族でしたか
ら、とにかく自然が頼みの綱です。
 
お月さまは、お百姓さんにとって、お日さまと同様、大変な存在でもあったの
です。
ご存知のように月は、およそ1ヵ月の間に丸くなり、また、だんだんと欠けて
いきます。新月から1週間程で半月になり、15日程で満月に、1週間後には
半月となり、再び新月に、これの繰り返しです。そこで昔の人は、満ち欠けす
る月の形から、1ヵ月のおよその日にちを知ることができ、それをもとに農作
業の時期、段取りを行っていました。 
また、月の明かりで、夜遅くまで農作業ができたのです。言ってみれば、お月
さんは暦であり、時計であり、夜間の照明器具でもあったわけですから、感謝
の心は、現代では考えられないほど、深かったに違いありません。
 
さらに、旧暦の8月といえば、稲にとっては、夏の暑いお日さまを、さんさん
と受け、しっかりと実をつける時です。しかし、台風が来ると、折角、丹精を
込めて育ててきた稲は、強風と豪雨でメチャメチャになってしまいます。私の
小学校時代(昭和20年代)の日本の景気は、米の収穫量で決まりですから、
何とか穏便にと思うのは、当然でしょう。
台風一過の秋晴れのもとで、すっかり水を被ってしまった田んぼを、ぼう然と
眺めていたお百姓さんの姿を、何回も見ましたが、子ども心にも悔しい思いを
したものでした。ですから、お月さまに、すすきや秋の花とおだんごや果物、
芋などを供えて、自然が荒れないようにお祈りを捧げたのです。
 
なお、十五夜を見た場合には、旧暦の9月13日(現在の10月17日頃)の
十三夜も見なければならないといわれています。1回しか見ないお月見を「片
見月」といい、不吉なことが起こると嫌われていたからだそうです。十三夜は、
栗や豆を備えることから「栗名月」「豆名月」ともいい、十五夜が中国から伝
来したものに対し、十三夜は日本のオリジナルな風習です。
また、「十三夜に曇りなし」ともいわれ、晴れの夜が多く、秋の澄んだ夜空に、
こうこうと輝く月を見ることができます。丁度、10月の下旬にあたり、秋た
けなわの頃だからです。お子さんと一緒に「片見月」とならないように、確か
めてみましょう。こういった話をするだけでも、お子さんには、楽しい思い出
となるものです。
 
ご覧になったかと思いますが、2015年は、7月に2回、2日と31日に満
月が現われました。これをブルームーンと呼び、2、3年に1度の割合で起こ
り、2018年1月と3月にもみられた天体現象です。ブルームーンの名称の
由来は、英語の慣用句に“once in a blue moon”(珍しいことやまれなことの
たとえ)があり、まれな現象を「ブルームーン」ということだからだそうです。
次回の年間2回のブルームーンは2027年、年1回は今年10月2日と31
日だそうです。
 
「月光」といえば、ベートーベンの「ムーンライト・ソナタ 月光」を思い浮
かべる方が多いのではないでしょうか。私はグレン・ミラーの作曲した「ムー
ンライト・セレナード」で、ミラーの生涯を描いた「グレン・ミラー物語」を
1週間、毎日、映画館に通って観たものでした。「真珠の首飾り」「茶色の小
瓶」「イン・ザ・ムード」などの演奏も楽しみでしたが、全盛時代のジャズの
王様、ルイ・アームストロングの率いる、ほれぼれするようなメンバーの熱演
を観ることができたからです。曲は「ベージン・ストリート・ブルース」で、
ドラムのジーン・クルーパーとコージー・コールのドラム合戦は、何回観ても
飽きませんでした。入口のお姉さんと顔見知りになり、「私も長い間この仕事
をやっているけど、学生さんのような人は初めて!」とあきれ顔でいわれまし
た(笑)。
この頃から、ドラムに憧れていたのです、高校1年生の時でした。
 
 
 
★★なぜ、すすきを飾るのでしょうか★★
 
すすきは、姿、形から見ても稲科の仲間だとわかります。
あの白い花穂が、いいですね。別名「尾花」といいますが、本当に漢字は説得
力があります。これは、子どもの頃に、お百姓さんから聞いた話ですが、今で
もよく覚えています。なぜ、お月さまにすすきを飾るのか、その理由ですが、
すすきの尾花は、細くて長く、まるでほうきのようですから、秋風に揺れなが
ら、その穂で、しっかりと神さまを捕まえ、豊作をお願いしたいからだといっ
ていました。今は、郊外に出かけないと見られなくなりましたが、子どもの頃
には、そうですね、見上げるほどの高さですから、2メートルぐらいになるの
もあり、これなら神さまを絶対に逃さないと思ったものです。       
 
 
                                
★★なぜ、お供え物に芋があったのでしょうか★★
 
米で作ったおだんごや果物、それに採れたての野菜などを供えたものです。
母からよく聞いた話ですが、お日さまには天照大神(あまてらすおおみかみ)
が、お月さまには月読命(つきよみのみこと)という神さまがお住みになり、
お日さまを浴びていろいろな物が育つように、お月さまの光にも不思議なエネ
ルギーがあって、その光を浴びた物を食べると、健康で長生きするからだとい
っていました。
「かぐや姫」のラストシーンで、月の光で侍が、ばたばた倒れますが、あれを
思い出し納得していました。数々の怪獣を一撃で倒すウルトラマンのスペシウ
ム光線ではありませんが、月光の威力に感嘆したものです。あの場面には、い
つも魅せられていました、UFOの世界です。こういった空想は、時代を超越
し、夢があります。科学が、1つ1つ、その根拠を壊していますけれど、サン
タのプレゼントと共に、幼児期の楽しい夢であり、一緒に楽しんであげるもの
ではないでしょうか。  
                      
このウルトラマンに目下、孫がはまっていて、「それはバルタン星人だろう」
と言ったら、「おじいちゃん、何で怪獣の名前を知っているの?」と尊敬され
てしまいました。もう40年前になりますが、長男が夢中になって遊んでいた
もので、いまだ人気が衰えないようですね。女の子には、リカちゃん人形が人
気の的で、サンタの代わりに買いに出かけたものでしたが、新作、マサト君が
出た年は手に入れるのに苦労したことを思い出しました(笑)。
 
ところで、子どもの頃ですから、「夜露」がよくわかりませんでした。供えて
ある果物や芋が、夜露に濡れて、月の明かりで光っているのです。神秘的でし
た。ですから、夜露に光る果物を食べると、何やら力がつくような気がしまし
たし、おいしいと思いました。感動して、母の話を信じていたものです。
「神秘的……」、響きのいい言葉ではありませんか。「迷信だ」といって信じ
ない大人は結構ですが、そういって子どもの夢を簡単に壊すようでは、空想力
や想像力も育たないのではないかと思いますね。
 【注】 古事記には天照大御神、日本書紀には天照大神と明記されています。
 
今では、お月見に、だんごやすすきなどをお供えする家庭も少ないでしょうが、
芋を飾る話はさらに聞かないのではありませんか。ところが、私の子どもの頃
は、芋は、欠かせなかったようでした。
しかし、どうしてお月さまに芋を供えたのか、このことです。おだんごや果物
は、納得できましたが、芋はわかりませんでした。お月さまと芋は、どう考え
ても結びつきません。
これも、じいさまから聞いた話ですが、米が主食になる前は、里芋や山芋が主
食でした。今は、さつま芋掘りは、秋の観光イベントに欠かせないものですが、
その収穫が、ちょうど十五夜の頃でしたから、感謝の気持ちを表しお供えをし
たそうです。お月見は、芋などの畑作の収穫祭でもあったわけですね。それで、
中秋の名月を「芋名月」ともいったのです。
 
川越は、さつま芋の名産地で、秋には小さな子ども達が、芋掘りにやってきま
す。
盛り付けの鮮やかな和食「芋ご膳」からソフト・クリームまで、美味しいもの
がたくさんありますが、戦後の食糧難の時代に、朝、昼、晩と三食、さつま芋
を食べた世代ですから、見ただけで胸焼けがし、どうしても手が出ません。な
どと言いながら、さつま芋から作った地ビールだけは、飲んでいます(笑)。
妙にこだわりますが、ソフト・クリームは、正しくはsoft  ice  cream です。
 
ところで、「栗よりうまい十三里」ともいいますが、この語源、川越に住んで
40数年になるというのに知りませんでした。酒の話が楽しいドイツ文学者、
高橋義孝教授の随筆に、「目からうろこ」の話がありました。正確には「目か
らうろこが落ちる」で、英語では“The scales fall from one’s eyes”だそ
うです。(「故事ことわざ辞典」より)
 
 くりよりうまい十三里、すなわちさつまいもの集散地は埼玉県の川越で、川
越は江戸から十三里へだたっているから、九里と四里とを合わせて十三里、川
越ということになり、その川越の名産物さつまいもは栗よりもうまいというこ
となのである。
      (「叱言たわごと独り言」高橋義孝 著 新潮文庫 刊)
 
叱言、「こごと」と読みます。辞書では「小言」となりますが、文学の世界で
は、正式な表現でなくても、その文学者独自の考え方、表現が許されるからで
す。小言は軽く聞き流せますが、叱言はかなり怖いですね(笑)。
 
 
 
★★なぜ、お月さまにうさぎが…?★★
 
今の小学生は、笑ってばかにしますが、私の子どもの頃は、宇宙船アポロなど
は、想像外のことでしたから、月にうさぎが住んでいると信じていました、あ
る時期までは。うさぎが跳ねているように、また、杵(きね)を持ち、餅をつ
いているようにも見えました。
 
           うさぎ うさぎ   なに見て跳ねる     
           十五夜お月さん見て 跳ねる     
 
文部省唱歌です、牧歌的で、いいではありませんか。
 
ところで、私の子どもの頃のおじいさんたちは、本当に話がうまかったのです。
いま聞くと、吹き出したくなるものばかりでしょうが、夢がありました。これ
もその一つなのですが、お月さまにうさぎが住んでいる証拠は、
「満月の晩に見てみ、うさぎが餅をついているように見えるのは、あれは、う
さぎの国の旗、国旗だ。お月さんはうさぎの国だと、宣告しているのだよ」
といったものでした。戦後のことでしたが、戦争は、命を的にした領土の争奪
戦ですから説得力もありました。それで、私が、
「じゃ、おじいちゃん、地球を月のうさぎが見たら、どんな旗に見えるのかな
?」「そりゃ、人間に決まっとるがな」
理屈でなくて、何だかおかしな話でしたが、本当のような気がするのです。う
さぎが住んでいるから「うさぎの旗」、人間が住んでいるから「人間の旗」な
のだそうです。おじいちゃんの頭に浮かぶ人間は、絶対に日本人です。そして、
日の丸の旗を持っているに違いありません。もしかしなくても、旗を持ってい
るのは兵隊さんです。おじいちゃんにとって日本は、神州不滅の国でしたから。
こういったお年寄りとの楽しい会話が、懐かしく思い出されます。昔のお年寄
りは、一家の生活の一部を、きちんと担っていたのではないでしょうか、それ
も、尊敬されて、です……。
 
うさぎの住んでいる満月を見ながら、すすきやおだんごを飾り、自然に感謝す
る心は、小さい時に、きちんと育んでおきたいものだと思います。これも情操
教育に欠かせない、大切な行事ではないでしょうか。
満月を、星を、しみじみと眺めたことはありますか。お子さんと一緒に、夜空
を探索してみましょう。
澄んだ秋の空には、お子さんと共有できるロマンがあふれています。星座にま
つわる伝説を知る機会になるかもしれません。3つの星が並ぶオリオン座と宵
の明星、金星しか識別できませんから、偉そうなことはいえませんが(笑)。
             
ところで、外国の人々も、うさぎだと見ているのでしょうか。天の川と同じく、
いろいろな見方があるもので、想像のつかないものもあり、見る位置により、
こんなに違うものかと驚かされました。
 
中国では、うさぎが薬草を作っているとも、ひきがえるやかにがすんでいる
ともいわれています。ヨーロッパや北アメリカでは、女の人の横顔やロバ、
インドや南アメリカではワニ、中東ではライオン、アフリカではうさぎがひ
っかいた傷に見えるそうです。
(心を育てる 子ども歳時記12ヵ月 監修 橋本裕之 講談社 刊 P83)
 
やはり、世界中の人々も、こうこうと輝く満月に、いろいろな思いを抱いてい
たのですね。
海外へ出かけたとき、お月さまがどのように見えるか、お子さんと一緒に眺め
てみるのも、いい思い出になるかも知れません。満天の星の主役は、北斗七星
や南十字星、オリオン座などのようですが、お月さまも加えてみてはいかがで
しょうか。手軽に出かけられませんが、南極では、逆さまに見えるそうです。
 
長男が小学生の頃、「お父さん、どうしてうさぎさんは、いつも同じ格好をし
ているのかな」とかなり大人を困らせる質問をしたものです。話をよく聞いて
みると、常に表だけ見えて、裏側はどうなっているかなんですね。言われてみ
ればその通りで、大人は不思議に思いませんが、そこが探求心の旺盛な子ども
のことですから、困り果てました。友人に星座に詳しいロマンチストがいるの
を思い出し、聞いたところ、「月の自転周期と月が地球の周り回る公転周期が
一致しているから、常に表しか見えない」といわれ、子どもにどう説明したか
思い出せませんが、多分、いい加減な話で煙に巻いたのではないかと思います
(笑)。
皆さんは、どう説明しますか。
 
最後に、お月さまといえば、文部省唱歌の「月」(詩曲 作者不詳)を、懐かし
く思い出します。
 
1. 出た 出た 月が まるい まるい まんまるい 盆のような月が
2. 隠れた雲に 黒い 黒い 真っ黒い 墨のような 雲に
3. また出た 月が まるい まるい まんまるい 盆のような月が
 
といっても、しみじみと眺めた、詩情豊かなといった高尚なものではなく、つ
まらない遊びなのですが、なぜか、思い出すのです。この歌詞を、逆さまから
歌うだけの、ばかげた話ですが、これがおかしくって……。
 
1.たで たで がきつ いるま いるま いるまんま なうよのんぼ
  がきつ
2.たれくか にもく いろく いろく いろっくま なうよのみす にもく
 
みんなで、なぜだか、ゲラゲラ笑いながら、品悪く歌って、面白がっていたの
です。
「いーるま いーるま いるまんま」とか「いーろく いーろく いろっくま」
と声を張り上げて。
今、歌ってみても、笑っちゃいますね、ばかばかしくて(大笑い)。何しろ、戦
後の何もない時代でしたから、こんなことでも楽しかったんですね。この歌を
聞くと、いつもお腹をすかしていた、あの頃を思い出します。
 
遅かった梅雨も明け、これからが夏本番。8月に入り梅雨明けは、関東甲信越
地方では13年ぶり。川越も3年前の8月1日に38度を超えましたが、体温
より高いですから、後期高齢者には、きつかったですね。 猛暑もほどほどに
願いたいものです。
 
   (次回は、「秋の七草」などについてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>幼児に必要なのは、 勉強ではなく学習です。

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    「めぇでる教育研究所」発行
さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>
        第5号
  現年中児のお子さまをお持ちの方へ
小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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幼児に必要なのは、 勉強ではなく学習です。
 
 
ある年の白百合学園小学校の親子面接で、こういった質問があったそうです。
「何かお勉強をしていますか。どういうお勉強ですか」
「…………?」
こうなってしまったお子さんが、多かったのではないでしょうか。
 
模擬親子面接で、こういった質問をするのは控えますが、どのような受験準備
をされているのか聞きたくなるときがあります。それは、ペーパーテストの成
績は良いのですが、行動観察型のテストでは、それほど点数が取れていない場
合です。幼児に「勉強をしていますか」とは聞けませんから、いけないと思い
ながら誘導尋問をします。
「幼稚園から帰ったら、どんなことをしますか」
「お教室へ行ったり、お母さんとプリントのお勉強をしています」
「お勉強は楽しいですか」
ここで、お母さんを見るお子さんがいます。どうやら勉強が楽しくないようで
すね。
しかし、そうはいえませんから、お母さんの顔を見て、そして、うつむいてし
まいます。
後で、親子関係が険悪になると困りますから、
「楽しいようですね。ところで……」
と話を変えます。
多くの子ども達に聞いても、受験準備は勉強だといい、女の子は「お勉強」と
いいます。
しかし、どういった勉強をしているかまでは、説明できません。
話の記憶から数量、推理・思考、図形、構成と勉強している領域は広く、取り
組んでいる内容も複雑だからです。
学校側は、何を聞きたかったのでしょうか。
                      
それはともかくとして、教育の二文字から「勉強と学習」といった二つの言葉
が浮かんできます。
では、勉強とは、どのような意味があるのでしょうか。
辞書を引くと、こう書いてあります。
 
「1.そうする事に抵抗を感じながらも、当面の学業や仕事などに身を入れる
   こと。
 2.将来の大成・飛躍のために一時忍ばなければならない、つらい経験」
   (「新明解国語辞典」三省堂 刊)
 
この勉強という字から、思い出すのは、先に紹介した「すずめの学校」の歌で
す。
本当は、こういう歌なのです。
 
     ♪チイチイパッパ チイパッパ
      雀の学校の先生は むちを振り振り チイパッパ
      生徒の雀は輪になって お口をそろえて チイパッパ
      まだまだいけない チイパッパ もう一度一緒に チイパッパ 
      チイチイパッパ チイパッパ♪  
 
何か暗い感じがしませんか。
発展途上国の日本が、先進国に追いつけ追い越せと、国をあげて教育に熱を入
れた、お国のための教育の姿です。
先生がむちを振り、先生のように鳴けと問答無用です。
「命令と要求」そのものではないでしょうか。
かつて、バブル経済全盛期の頃には、こういった指導をする教室もあったと聞
きます。お母さん方は、「もっと鍛えてください」などと、空恐ろしいことを
いって、子どもを預けたそうです。幼児は肉体的にも精神的にも、鍛える指導
に対処できる成長などしているわけでもなく、また、そのような時期ではあり
ません。これでは、幼子にとって勉強とは、まさに「つらい経験」になりがち
です。
そうではないでしょうか。
 
しかし、学習を辞書で引くとこう書いてあります。
 
     「習い学ぶこと。とくに、学校などで系統的に勉強すること」
             (岩波国語辞典第三版 岩波書店 刊)
 
この「習い学ぶ」ことから、キリスト、釈迦、マホメッドと共に、世界の四大
聖人である孔子の話を思い出します。
「論語物語」の中にある「うぐいすの声」です。
テーマは君子に関することですが、学習について、息子の鯉(お祝いに王様か
ら鯉をいただいたのが命名の由来だそうです)に説明するシーンがあります。
論語を研究したことはないのですが、印象に残っています。もしかすると私の
誤解であって、専門家の先生から叱責を受けるかもしれませんが、「わたくし
流」に解釈して紹介しましょう。
文言は正確ではありませんが、ダイジェストすると、こういった話になります。
 
早春の朝、庭を散歩する孔子が、「ホーホケキョ」と鳴くうぐいすの声を聞き、
息子の鯉に、
「お父さんうぐいすが鳴いたね。今に、赤ちゃんうぐいすが鳴くよ」
というと、「ケッキョ!」と不器用に鳴く声が聞こえてきます。
「この赤ちゃんうぐいすは、親の鳴き方を一所懸命に真似て、繰り返し、繰り
返し練習するのだよ。赤ちゃんうぐいすにとって、学ぶということは、親の鳴
き方を真似するのであり、習うということは、何回も練習し、失敗を重ねるこ
とであって、やがて、親鳥のように、鳴けるようになるのだよ」
余談になりますが、ある年の夏に上高地へ行ったとき、大正池でうぐいすの親
子の鳴き声を聞きましたが、この話とそっくりで感激しました。
 
このように、幼児の教育は、勉強ではなくて学習ではないでしょうか。
受験勉強も「強いて勉める」のではなく、「学び習う」のが望ましく、また、
そうあるべきだと思います。
「そんなの理想でしょう。大人でも解けないような問題が出ていますよ。何で
あんなに難しい問題がでるのですか。できなければ合格しないということでし
ょう!」
柳眉を逆立て抗議するお母さんの姿が目に浮かびます。
ごもっともですといいたいのですが、難しい問題でも、きちんと段階を踏んで
いけば、できるようになります。多くの場合、取り組み方が間違っているから
できないだけです。
 
「二足直立歩行」など気取った表現ですが、歩けない我が子を、無理やり歩か
せようとしましたか。
十分に“はいはい”をさせ、つかまり立ちができ、少し歩いてはよろけて倒れ
る、これを繰り返すことで、やっと歩けるようになったわけです。発育段階を
無視せず、一歩一歩、ゆっくりと時間をかけて見守った、あたたかい愛情があ
ったからではないでしょうか。
また、しっかりと“はいはい”をして筋肉を鍛えるなど、さまざまな条件を乗
り越えた結果でもありますが、そこには「歩きたい」と願う本能があり、その
ために試行錯誤をいとわない意欲や行動力があったからです。
 
知的な能力を培うのも、同じだと思います。
幼児が、いろいろなことを知りたがるのは、一人で生きていくための知恵を備
えるためではないでしょうか。
 
幼児が、一つの能力を身につけるには、それにふさわしい体験を積むことによ
って学習していきます。いわゆる「体験学習」です。記憶力も大切な能力です
が、知的な能力は、記憶だけに頼った勉強だけで、身につくものではありませ
ん。
一度泳げるようになると、十数年泳がなくても、泳ごうと思えば泳げます。と
ころが、英単語などは使わなければ、簡単に忘れてしまいます。泳ぎは、体が
記憶している中枢神経系統に、記憶は大脳神経系統に属しているからだといわ
れています。学生時代に苦労して覚えた英単語、どこに隠れているのやら腹が
立ちませんか。
それはともかく、幼児は日常の家庭生活を通して、また、幼稚園や近所の友達
との関わりから、さまざまな能力が開発されていくのです。
 
さらに、幼児にとって大切なのは、「遊び」です。
幼児の遊びは、仕事です。
大人は仕事をするとき、報酬を考え取り組みますが、幼児の仕事には、金銭的
な報酬は何もありませんし、要求もしません。
しかし、一人で生きていくための知恵は確実に身につき、自立を促します。ゲ
ームをやっていて、つまらないからやめるといった遊びとは違います。ですか
ら全力をあげ、夢中になって取り組んでいるのです。
 
遊びには、一人遊びと仲間遊びがありますが、ここでは、一人遊びを考えてみ
ましょう。
一人遊びを見ていると、子どもが夢中になっている様子がよくわかります。
それも道具は、ウルトラマンと怪獣の人形だけで、大激戦が繰り広げられてい
ます。
円谷監督も顔負けの映像が、リアルタイムでポンポンと浮かんでいるのでしょ
う。
子どもの想像力や空想力は、大人の比ではありません。
台本を書いて、セットを組み、主演から脇役、対戦相手の怪獣、そして本人し
かわからない奇妙な効果音まで流し、監督までやっているのですから驚きです。
しかも、こんなにすごい想像力を働かしながらも、もっとおもしろく遊べる方
法はないものかと工夫しています。
ですから、子どもは遊びに夢中になれるのです。
どうしたらもっと面白くなるかと、いろいろなアイデアを考え、その中から、
「これが、いいぞ!」
と選び、遊びの場に引き出します。
やってみたところが今一だとすると、
「なんだ、おもしろくないな。カット、カット!」
と駄目出しをして、また新しい台本に挑戦し始めます。
「考え、実践し、評価し、新しい遊びを見つける」、幼児の遊びは、これの繰
り返しで、そこから新たな力が育まれていきます。
しかも、だれも教えていません。
教えてくれなくても、こんなに夢中になって取り組めるのです。
それは、一歩でも前進したい本能的な要求であり、そこから得た知恵が、自力
で生きる力になっているからです。
こういったすばらしい潜在能力を利用しない手はないと思います。
 
幼児の教育は、「体験学習」で培われ、「教えない教育」に基づいたものであ
るべきだと思います。
「教えない教育」とは、本人が教わっていると思わずに、たくさんのことを学
んでいる教育のことです。赤ちゃん時代からお母さん方の育児の姿勢は、「体
験に基づいた教えない教育」に徹してきたはずです。
言葉を語りかけたとき、おむつを外したとき、スプーンやはしを使えるように
したとき、恐い顔をして、教え込んだでしょうか。
失敗しても怒らない、できるようになるまで「忍の一字」で待ってあげたはず
です。
「うちの子は、まだできないから」
ときちんとお手本を見せるという愛情があったからこそ、お子さんもそれに応
えて成長したのではないでしょうか。
 
受験準備も同じです。
できる、できないだけにこだわらず、どうすれば楽しく学習できるか、一緒に
考えてあげましょう。
それには、遊びの感覚を取り入れることです。
机の上で問題集を広げてする受験勉強は、基本的な力が備わっていなければ、
苦痛になるだけです。
お母さんとの学習が面白ければ、そして楽しければ、お子さんは、一所懸命に
挑戦するはずです。 
受験勉強の第一歩は、ここから始めるべきだと思います。
 
自粛が解除されてから、ようやく子ども達も外遊びができるようになってきま
した。雑木林で蝉など昆虫採集をしたりできる季節になってきました。ただ、
熱中症には気をつけたいですね。外から帰ってきた時は、手洗い、うがいを励
行してください。良い習慣は、毎日の積み重ねから身につくものだからです。
 
 (次回からは、「家庭でできる楽しい受験準備」についてお話しましょう)
 

 


さわやかお受験のススメ<小学校受験編>説明会から

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        「めぇでる教育研究所」発行
2021さわやかお受験のススメ小学校受験編
            第56号
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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説明会から
 
 
○説明会情報
  白百合学園小学校 個別相談会
    8月25日(火)~28日(金)午後1時30分より午後3時
    (一家族15分)
    申込期間 7月20日(月)9時から8月20日(木)17
    時まで。
    申込みはHPから。状況に応じて変更もあり。
      
今年は、新型コロナウイルス感染症拡散防止のため、慶應義塾幼稚舎は開催を
中止しましたが、WEBで学校を紹介するなど、お茶の間にいて情報を得るこ
とができ、みなさん方も、様々な学校の情報に接する機会となったのではない
でしょうか。白百合学園小学校もWEBで行いましたが、今回は、昨年行われ
た白百合学園小学校では、実際にどのように行われたか紹介しましょう。速報
でもお知らせしましたが、天使の歌声、3年生によるコーラスを聴くことはで
きませんでしたが、映像がないだけに難しいですが、雰囲気を味わっていただ
ければと思います。ただし、文言は、正確ではないことをお断りしておきます。
      
 
  めぇでる教育研究所 入試情報
 
白百合学園小学校 学校説明会
日 時 令和元年年6月22日(土) 10:00―11:20
場 所 学園講堂
参加者 推定約800名
    
 9時半受付開始前に、飯田橋と九段下方面からの参加者の列ができていまし
た。2階席にも入った様子なので、800名以上になったのではないでしょう
か。
 入り口で、説明会参加票(ホームページからダウンロードして保護者名と住
所を記入して持参。個人情報は説明会参加の有無だけに使用との説明書き有り)
を提出して、資料を受け取り入場。
 説明会に先立ち、司会者が入り口で配布された資料について、封筒の中には
本日の次第、学園報(学期に1回幼、小、中、高の保護者に配布)、「大樹」
(月に一回小学校の保護者に向けて発行)、学校案内(建学の精神、教育目標、
2020年度の児童募集について)、「文集しらゆり」(1年生から6年生ま
での作文、感想文など)が入っているとの説明がありました。
 
 昨年度まで副校長の根本徳子先生が校長になり、初めての説明会。ご挨拶の
お話にも緊張の感じられる中、粛々と進められました。
 また、昨年に続き3年生の合唱、「一年桜組の一年間」というビデオの上映
に加え、6年生3名による「最上級生として」というテーマの発表があり、い
ずれも入学後の子供たちの様子がよくわかる、すばらしいものでした。
 
  次 第
   10:08~10:20  根本徳子学校長挨拶 建学の精神と教育方針
   10:21~10:38  学校紹介の映像「1年桜組の1年間」
   10:38~10:45  最上級生として(6年生の発表)
   10:45~11:05  本校の教育活動 やすくら けいこ 教頭先生他
   11:07~11:15  3年生の歌
   11:15~11:18  連絡
           
学校長挨拶 建学の精神と教育方針  根本 徳子校長
 「お早うございます。本日は朝早くから、こんなにたくさんお集まり頂きま
して有難うございました。私が校長の根本でございます。私共の学校について
よりよくわかっていただけるために、映像、発表などを交えながら進めさせて
いただきたいと思います。初めに、私からは、私共の建学の精神、教育方針に
ついてお話し申し上げます」との挨拶から始まりました。  (以下、要約)
 
 白百合学園はフランスにあるシャルトル聖パウロ修道女会を設立母体として
いる。その修道女会創設の時の修道女たちの心を受け継ぎ、子供たちに神の愛
に仕え、時代の要請にこたえるような教育をすることを精神として続けている。
 
 まず創立当初の様子をお話しする。
 シャルトル聖パウロ修道女会は、フランスパリからかなり離れたルヴェヴィ
ル・ラ・シュナルというたいへん小さな町が発祥の地になっている。
17世紀末、戦争などで苦しく貧しい中で子供たちの教育がおろそかになって
いた。その状況に心を痛めたルイ・ショウベイ神父が子供たちのために学校を
始めようと決意し、神父様の思いを受けた4人の娘たちが子供たちを集めて手
芸などの手の仕事を教えることを始めた。
それと同時に、その村に病人がいると見舞いや看護などの、人々の苦しみに共
感した献身的な愛のある活動をしていた。(写真を映しながら)、これは当時
の建物と教室で、この小さな教室が原点。その教室から始まり、300年以上
たって今の私たちの教育につながっている。その建物は今も残っており、私は
かつて訪れたことがある。その教室を見たときに今の教育につながることを感
じ、身の引き締まる思いをしたことを思い出す。
 
 その後、日本の活動は、1878年(明治11年)5月28日に、函館の港に
到着したフランスの3名の修道女から始まっている。当初は言葉や習慣などに
大きな戸惑いを感じながらも、子供たちの教育を始めた。十分な施設もなく苦
労しつつも、創立当初の精神を受け継ぎ、隣人への愛をつくすという修道女た
ちの熱い思いがあった。その3人の修道女の働きが各地方に広がり白百合学園
の教育事業の原点となり、現在北海道から九州まで7校の姉妹校がある。
函館から3年後、1881年(明治14年)に東京に学校が設立された。それ
から現在まで141年にわたり、伝わってきている。今年が141年目である。
 
 その修道女の思いを現在私たちがどのように子供たちに伝えているかをお話
しする。
 社会から顧みられない人々や敬遠されがちな場所を優先して奉仕するという
修道女の精神を基盤とし、助けを必要としている人々に思いをはせながら、自
分に何ができるかを考えて実践していくということを設立当初の修道女の心を
受け継ぎながら、時代の要請に応えて教育を行っている。それをいいかえると
キリスト教の精神に根ざした価値観を養いながら神と人の前に歩み、愛の心を
もって社会に奉仕できる女性を育てるということである。聖書の教えを言問い
ながら、一人ひとりの存在をかけがえのないものとして大切にし、ほかの人の
幸せをも願って喜んで働くことのできる女性を育てている。
 
 具体的な目標としては、校訓として「従順、勤勉、愛徳」の3つの言葉に集
約している。
 児童が自分の行動に結びつけられるように、「従順」は「すすんでみがこう
正しい心」という低学年でもわかるような言葉に 自分の良心の声に耳を傾け
ながら、素直に従い、より良いものを求めて、みんなが喜んでいけるような子
供たちになってほしいと思っている。「勤勉」は、「すすんでなんでも一生懸
命」という言葉に置き換えている。自分から進んで行動に移すこと、他人や保
護者に声をかけてもらうのではなく自分から行動に移し、与えられた自分の力
を磨き人のために役立ち、そこに喜びを見いだせる子供に育てたいと思ってい
る。「愛徳」は、「すすんで親切喜んで」という言い方で子供たちに考えてい
る。自分も大切にされ、周りの人々も大切にし、周りの人の気持ちを受け入れ、
お互いに大切にしあう。ほかの人のために何か自分が尽くせることを考えて行
動に移し、それが喜びにつながるように、そういう子供たちを育てていきたい
と思っている。
 今年度は従順にスポットライトをあて、教師一丸となって子供の指導に当た
っているが、詳しくは後程教頭から話してもらう。
 
 「いろいろな情報や説明会での話、資料などに目を通していただき、私共の
学校を一層ご理解いただき、入学をお考えいただければ大変うれしく存じます。」
と結ばれました。
 
ビデオ上映「1年生さくら組の1年間」
 一昨年までは「野に咲く白ゆりのように」で、学年全体の1年間の様子を紹
介したものでしたが、昨年からは、一昨年入学した1年桜組の1年間を追って
紹介したもので、保護者の方々には、我が子の入学後の生活をわかりやすくイ
メージできるものとなっています。
 1年生の生活の様子の中で上級生とのつながりも感じられ、また、1年間の
行事のタイトルをフランス語で紹介しているところが、1年からフランス語を
やっている学校らしく、学校の特色もよくわかるものでした。
 
6年生による発表
 平成26年から始まった試みです。最初の生徒は学校の魅力として宗教のこ
とを挙げ、キリスト教から学んだこと、感じたことを発表してくれました。2
番目の生徒は「妹」というタイトルで、妹とお姉さまと呼び合う学年を超えて
のつながりや姉妹校のことについて、3番目の生徒は1年生の世話をすること
や、休み時間の過ごし方のことなどの学校生活についてでした。いずれも児童
の視点からの発表ということもあり、非常に参考になりました。
 
本校の教育活動 やすくら けいこ 教頭先生
先程の映像と6年生の作文から、本校の教育活動の一部がお分かりいただけた
と思う。私の方からは日々の教育活動についてお話をする。(以下要約)
 
 本校は併設幼稚園から60名、小学校から60名の120名でスタートする
が、最初はゆっくりと丁寧に指導していく。約2週間は送り迎えをお願いする。
その間には教員や上級生からたくさんのことを教わる。
 様々なことに興味関心を示し、感じたり考えたり、自分から取り組む姿勢を
身につけられるように、発達段階に応じた指導をしている。
 各教室には子供たちの目指す白百合生の姿として「より良いものを求めて、
自分から動ける子」という言葉が掲げられている。本校の授業はすべて白百合
生の姿を意識し、お子様たちが主体的に学びを深めるための基盤と考えている。
お子様方が学習内容の基礎基本を確実に理解し、思考の広がりを発展させてい
くためには、一人ひとりが自分の考えを持ちお互いに学びあえる学習集団であ
ることが必要だ。そのために、自分の考えを的確に書き表す力や、みんなで話
し合ったことをわかりやすく表現する力を身に着けるように指導している。ま
た、授業で学び、理解していく喜びを味わうことが大切と考え、家庭学習では
授業で興味深く感じたことを調べるなど、予習よりも復習を重視している。家
庭学習は本来ご家庭で行われるものであるが、習慣づけをするために、週に1
回学校へ提出する家庭学習を通して、私たちはお子様方の学習状況を把握して
いる。高学年になっていくに従い、自分の苦手なところ、深く勉強していきた
いところを見つけて自分から学習に向かう姿勢を身につけることはとても大切
だと考えている。塾に通い、与えられた学習をこなしていくのではなく、自ら
学ぶ力を小学校時代に身につけていくことで、進学した時の大きな力になると
思っている。
 作文、読書指導にも力を入れ、1年生から日記指導を。文章を書くことに慣
れ、自分の考えを綴ることを重ねていくうちに、作文、感想文などで豊かな表
現力が発揮されている。お手元の「文集 しらゆり」に掲載されているものは、
学校で書いたものであり、大人の手は一切入っていない。子供たちの心の成長
を感じることができる。読書指導では、本校指定の必読書を設けたり、推薦図
書をはじめ司書教員の読み聞かせなど、本に親しむ場を多く作っている。1年
生は授業の中だけでの貸し出しなので、1年間に120冊程だが、学校全体で
は一番多い子供は700冊も借りているようだ。読書離れが叫ばれているが、
本校の生徒はたいへんよく読書をしている。
 表現力の教科は外国語のなど教科においても培われている。2012年から、
中学生の体育でダンスの授業が必修化されたが、本校は42年前から取り入れ
ている。ダンスの授業は学年が上がるにしたがって、教師の指導から離れて自
分たちの振り付けを考えて作り上げるようになっていく。ダンスの授業は単な
る技術の習得ではなく、ダンスを通して自己表現力を伸ばしたり、友達とのコ
ミュニケーションを豊かにしたりすることにもなる。友達と踊ることの楽しさ
を体感できるように指導している。
 また、自主性を発揮する場面は委員会やクラブなどの特別活動や総合の時間
でも行う。児童が新しい企画を考えて全校に呼び掛けたり掲示をしたり、積極
的に活動している。姉妹校との交流会も児童の企画で進められている。
 
 次に異年齢集団の活動について。
 1年生から6年生までの縦割りメンバーで構成される白百合タイムの活動が
ある。各グループは各学年5人ずつで構成され、1グループ30人で全校児童
が24グループに分かれて活動する。5、6年生が企画進行する中で、上級生は
リーダーとして下級生を導き、下級生も上級生から多くのことを学んでいる。
学年に応じて、リーダーシップや自主性、協力、思いやり、コミュニケーショ
ンを学んでいる。上級生と下級生のかかわりから、学年を超えた交流を深めて
いる。校内の清掃も縦割りのメンバーで行っている。
 
 次に本校の専科制について。
 専科教員全員が副担任として各学年に配属され、担任副担任が共に学級指導
に当たり、多くの目で児童を見守り、いろいろな側面から優れたところを見い
だせるように、全教師が一人ひとりを大切に思い、細やかな指導を心がけてい
る。保護者の方ともよい関係を築きながら、お子様方の望ましい成長のために、
保護者と学校が同じ方向を目指しながら教育している。
 
 最後に、一貫校に通う良さは、一生の友を得られることではないかと思って
いる。それが一番の宝物であり、本校教員の中にも卒業生が数名いるが、その
話の中で、今でも変わらぬ交流をしているということがうかがえ、うらやまし
いと私は思っている。小学校で楽しく充実した学校生活を過ごし、さらに高校
卒業まで同じ経験や思いを共有しているからだと思う。また、多くの卒業生が
母となり、わが娘を母校の白百合に入れたいと思ってくださる学校であり続け
たいと思い、日々の指導に当たっている。
 
 それでは、本校の特色である宗教教育、外国語教育、今一番皆様が心配され
ているであろう登下校時の安全と防犯防災について担当教師が話をさせてもら
う。
 
宗教教育 くぼた先生
 キリスト教は2つのことを大切にしている。
一つは「1人の神(三位一体の神)を信じること」、もう一つは「隣人愛(周
りの人を大切にする)」である。これを含めたキリスト教の考えが建学の精神
のもととなっている。これを使って学校生活の教育活動、生活指導を行ってい
るのが本校である。
 学校生活では、お祈りをたくさんする。朝礼の時、食事の時、帰りの会の時
など。特に朝礼の時は朝礼担当者が自分でお祈りを作ってそれを唱えている。
あとは今月の言葉といって、聖書の言葉や聖人の言葉を皆で唱えることをして
いる。
 次に宗教行事について。よろこびのミサ、クリスマスミサをこの講堂で行う。
また、イグナチオ教会や神田教会に行ってミサにあずかることもある。また、
ミサではないが、ロザリオの集い、亡くなられた方への祈りの会のようなお祈
りを中心とした行事を行っている。例えばクリスマスミサの場合は、クリスマ
スの本当の意味、イエス様のお生まれになったことを宗教の時間に教える。そ
のような準備をして、学校全体で行うというのが宗教行事。
 宗教の時間では、1年生は特にお祈りを教えている。6年生の授業では、た
とえ話を通してグループで話し合いをしてわかったことをまとめたりすること
で、宗教への理解を深めている。
 
外国語教育 やくわ先生
 フランス語は1年生から、英語は3年生から、その2つの外国語を、日本人
とネイティブ教師によるチームティーチングの体制で指導している。
 子供たちが会話や活動を通して、言語の面白さや楽しさを味わうことを第一
に、自分の考えを伝えたり他人の思いを受け入れたり、お互いを尊重しあう心
を育てたいと考えている。また、英語やフランス語でのお祈り、聖書の言葉の
斉唱や聖歌など、カトリック学校ならではの外国語との関りも大切にしている。
英語では基本的な表現にはじまり、日常で使える英語を習得できるよう、自分
の思いや考えなど子供たちの伝えたいという気持ちを大切にし、自分の言葉で
表現できることを目指している。授業ではグループやペアでの活動をする中で、
友達と一緒に学ぶ楽しさを感じながら英語が身につくように指導をしている。
 本校では修道女たちの心を今に引き継ぐという建学の精神に基づき、学園創
立当初よりフランス語教育を続けている。フランス語は英語に比べて日常生活
で触れる機会が少なく、ほぼ全員の生徒が学校でのみ学習しているので、授業
内で十分な習得が図れるように、より丁寧な指導を行っている。授業ではフラ
ンス語で伝える機会を積極的に設け、言葉を通して通じ合える喜びを実際に感
じられる活動を大切にしている。生活科の子供祭りでフランス人学校の方々と
一緒に遊ぶ活動や、併設高校の交換留学生と共に行う日本文化についての活動
を続けている。その他、フランスの現地の小学校と交流を行っている。本日配
布の「大樹」にも掲載されているので読んでほしい。 
 フランス語は併設中学校でも3年間必修として学習し、高校では第一外国語
として選択し、それぞれの進路に応じて大学受験の科目とすることもできる。
数多くの卒業生がフランス語を生かし各方面で活躍している。
 フランス語と英語の2つの言語を学ぶことにより、本校の児童は外国への関
心を深めており、日本語を介さずに新しい言葉を理解する場面も見られ、相互
に良い影響を与えている。言葉は外の世界への窓、その窓がいくつもあること
で、視野がさらに広がる。新しい文化や多様な考え方、価値観を知ることで様
々な発見をし、それを認め合うことで他者に対して開かれた人間に育ってほし
いと考えながら日々の指導を行っている。
 9月の学校見学会では、フランス語と英語、2つの体験コーナーを設けてい
るので、ぜひ参加してほしい。(注 本年度は中止)
 
登下校時の安全と防犯防災
 入学を機に長い距離を通うことになると思う。基本的には公共の交通機関と
徒歩で通学してもらう。2週間は保護者とともに登下校してもらい、自宅から
本校までの登下校の仕方、交通ルールやマナーをお子様と確認してもらう。最
寄り駅からは決められた通学路を通るように指導し、職員が定期的に巡回して
いる。近隣に在住の保護者の皆様にも協力してもらい、交通安全運動週間など
には安全マナー指導に当たってもらっている。近隣の学校関係者や地域の人の
目も多いところ。九段下、飯田橋の両駅前には警察官常駐の派出所もあり、周
辺地域で事件事故が起こった場合は麹町警察署、消防署と連携してパトロール
強化等に当たってもらっている。学校では警備員が常駐して校内に出入りする
人を確実に把握し、学校内外の出入り口周辺には複数の防犯カメラを設置し、
職員室や事務室でも監視している。
 通学している児童は全員が防犯ブザーと学校指定のGPS端末を所持し、位置
情報見守りサービスにも加入いただくようになった。保護者の皆様のスマート
フォンやタブレットからお子様の所在地が確認できるとともに、学校以外の任
意に指定したエリアに到達通過したときに自動配信メールが送られてくるとい
うもの。
 本校では台風や大雪が心配される状況などでは事前登録された複数連絡先に
学校連絡網で迅速に配信する。すでに学校に登校している場合を想定し、縦割
りグループでまとまって下校する訓練を年に複数回実施している。約700名
の児童を路線による通学方面別の班に、さらに下車駅などによる少人数の縦割
りグループに分け、中上級生のリーダーが率いて一緒に下校する。
 防災面では地震や火災に備えて、避難訓練や引き渡し訓練を定期的に実施し
ている。緊急地震速報受信システムは導入済みで、備蓄物資、施設の充実にも
力を入れている。その他低中学年では警察署、消防、警備会社による防災体験
や防犯教室なども積極的に計画実施して意識を高めるように図っている。職員
は救命技能講習や侵入者対応訓練を受講し、非常時に少しでも対応できるよう
にしている。
 これで十分ということは決してないが、日常的な交通安全から防犯防災まで、
少しでも安心してお子様方を学校にお預けいただけるように善処してまいりた
い。
(お断り 担当の先生方の名前が平仮名で表記されているのは、次第に紹介
がなかったからです)
 
3年生による合唱(約10分間)
今年も天使の歌声で「あの空はどうして青いのかしら」、児童によるフランス
語の解説と共に「アビニョンの橋」を、小学校のチャイムにもなっている「雨
の奇跡」の3曲を歌ってくれました。
    
最後に、司会者からの連絡。            
 学校見学会 9月7日(土)午前9時から11時まで受付
          お子様と一緒に見学できる。参加票が必要。
         
 展覧会 2月8日(土)・9日(日)
 
終了後、解散。
質問のある方は残って、水色の腕章を付けた本校教員に尋ねることができまし
た。ロビーには、ランドセル、制服などが展示され、願書の販売もされていま
した。
 
 
夏休みの講習会、元気に通っていますか。毎日、体系的に学ぶことにより、受
験に必要な力は確実につくと共に、知らない友とも学べ本番の雰囲気をも体験
できます。陽気がはっきりしませんが、体調を崩さないように、健康管理には
十分に注意してあげましょう。頑張ってください。
 

 


さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>面接ケース・スタディー(5)

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2021さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第39号
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面接 ケース・スタディ編(5)
    「あれっ! ママ、どうしちゃったの?」
 
 
着席すると、面接される先生方を見ることになります。
ここでも、二つのタイプが考えられます。
余裕を持ったお母さんと緊張しきったお母さんです。
 
お子さんを、さりげなく視野に入れているお母さんがいます。
正面を向いていても、少し工夫すれば、お子さんの様子を見ることができます。
これは、実に、感じのいいものです。
「守ってあげなくてはいけない」
と自覚したお母さんの姿があるからではないでしょうか。
「ユキさんですね。いくつですか」
「3歳です」
答えたお子さんは、お母さんの方をチラッと見ます。
すると、お母さんは、
「よくいえましたね」
といわんばかりに、やさしく微笑むのです。
不安そうだったお子さんも、これで安心して、落ち着きます。
ただ、これだけのことですが、お子さんにとっては、心強いサインなのです。
なぜでしょうか。
それは、いつもと変わらないママが、いるからです。
 
後日談になりますが、
「面接中に、やさしく微笑むことなどできないでしょうね」
とおっしゃっていたお母さんが、
「先生、できました!」
と笑いながらいってくれたことがありました。
そのわけは、もう、おわかりだと思います。
ご両親が、力を出し合い、真剣に、取り組んだ結果です。
 
逆の場合を考えてみましょう。 
最初の質問に答えた時、お母さんを見ると、目をつむって、うつむいていたと
します。
「あれっ、ママどうしたの?」
とならないでしょうか……、なりますね。
不安になるのも当然で、いつもと違ったママだからです。
 
面接を受けたお母さん方は、一種異様な雰囲気だとおっしゃっています。
確かにそうでしょう。
でも、それは、当たり前ではないでしょうか。
初めて会った人と、限られた時間内に、緊張を強いられながら応答して、その
結果が、お子さんの幼稚園を決めるのですから、「緊張するな!」という方が
無理な注文でしょう。
 
しかし、面接会場に入って、お子さんの存在を忘れてしまうようでは情けない
ではありませんか。
受験資格はないと思ってください。
お子さんは、もっと緊張していることを考えてほしいのです。
もしかしたら、やっとの思いで座り、一刻でも早く、この部屋から出たがって
いるかもしれません。
保護者としての自覚が足りないと思います。
保護者とは、弱い者を、かばい、守り、助ける義務のある人のことです。
「ママの選んだことでしょう。しっかりしてくださいな!」
お子さんの叫び声が、聞こえませんか。
聞こえないようでは、受験をすべきではないと思います。
お子さんのためです。
 
ご両親が、本気になって受験に取り組んでいなかった結果といえます。
もしも、お父さんが、
「面接なんて!」
と軽い気持ちで考えていると、不安材料を抱えたまま、面接に臨むことになり
ます。
模擬面接を受けて、きちんと体験し、お母さんやお子さんは、どのような対応
をするか、知っておくべきです。
ぜひ、お受けになって下さい。
お母さんが熱心であれば、それだけプレッシャーがかかっているわけですから、
その負担を分かち合うべきです。
 
また、お子さんの質問が終わると、お父さんへの質問に移りますが、この時も、
忘れてならないことがあります。
お子さんへの質問が終わり、無事済んで、ほっとし、また、下を向いてしまう
お母さんがいます。
お子さんを視野に入れて、面接をする先生方を見ているべきです。
そして、お父さんが、どのように答えているか、しっかりと聞いてほしいので
す。
質問の内容によっては、
「今のご主人のお答えに付け加えることはありませんか」
「ご主人のお話しされたことについて、どう思われますか」
などと尋ねられる場合もあるかもしれません。
そのような時に、「えっ!」と驚くようでは、答えられないでしょう。
どのように展開するかわからないのが、面接です。
 
お子さんを視野に入れ、お父さんの応答をしっかりと聞きましょう。
そういった気配りから余裕が生まれ、先生方の質問にもきちんと対応できるの
です。
 
うんざりする毎日でしたが、まもなく梅雨も開け、夏本番はこれからです。お
昼寝タイムにはお母さんも一緒に休みましょう。
 
  (次回は、面接ケース・スタディ(6)についてお話しましょう)
 

さわやかお受験のススメ<保護者編>第10章 終戦記念日、このことです 葉月(4)

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2021さわやかお受験のススメ<保護者編>
         ~紀元じぃの子育て春秋~
     「情操教育歳時記 日本の年中行事と昔話」
       豊かな心を培う賢い子どもの育て方
           -第39号
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第10章  終戦記念日、このことです   葉 月(4)
 
 
間もなく終戦記念日。小さな子ども達には難しい話ですから、今回は、戦争に
ついて、ご両親はどう考えているか話し合ってみましょう。
 
私見ですが、憲法学者が「自衛隊そのものが憲法違反」だといい、「憲法9条
改定についてはその必要なし」という。「自衛隊は憲法違反だが、9条は改定
しなくてよい」となれば、一体どうやって国を守ればいいのでしょうか。「攻
撃する能力があっても仕掛けないのが最大の防御」、これが世界大戦にならな
い抑止力となっていると考えますが、皆さんは、いかがでしょうか。中国と北
朝鮮の軍事力に脅威を覚えない人はいないと思います。仲裁裁判所の判決を
「紙くず同然」と切り捨てる中国の傲慢な態度を見ると、「備えあれば憂いな
し」、我が子や孫のためにも、どういった政策がいいのか、私たち親は、真剣
に考えるべきではないでしょうか。観念論だけでは、日本を守ることなど不可
能です。もっとも、日本など中国の属国になればというのなら話は別ですが…
…、。チベット、新疆ウイグル問題を知らないはずはないのに、自由の有り難
さを噛みしめる必要はないのでしょうか。百田茂樹氏の「カエルの楽園」、寓
話的な「警世の書」であればいいのですが。「憲法9条さえ守っていれば日本
は平和である。たとえ滅んでも平和である」、滅んだ民族に平和があっても、
何の価値もないだろうに。最後は、ぞっとしましたね。「尖閣列島はアメリカ
が守ってくれる」、ここまで能天気になれる日本人は、一時の非武装中立と共
に、平和ボケの最たるものではないだろうか。「平和とは」、親として考えて
みませんか。
 
 
【八月に読んであげたい本】
 
昭和20年3月10日、東京大空襲。たった一晩で、10万人もの尊い命が失
われました。もし、親父の転勤がなければ、この日で私の人生は終わっていた
かも知れません。東京の下町、日暮里に住んでいたからです。戦後、訪ねた親
父の話では、一面焼け野原で、知人は誰もいなかったそうです。
「東京大空襲ものがたり」、年長さんでも理解できるのではないでしょうか。当
時の世相や風習もわかりやすく解説されています。作者は早乙女勝元氏で、既
刊の「東京大空襲」は読みましたが、こういった映画があり、子どもたちにも読
める本があるとは知りませんでした。(怠慢!)ダイジェストにするのはおこ
がましいと思い、本文を少し紹介することにしました。
 
 
 今井正監督の「戦争と平和」。
 主演は20歳になったばかりの愛らしい工藤夕貴。空襲のシーンは、思わず
 息をのむ凄さです。主人公の電柱を巡って、次々に起こる悲しいできごと。
 私は作者であることを忘れて涙が止まりませんでした。なお、映画の原作本
 「戦争と平和」は講談社から刊行されましたが、私はこの電柱のことを子ど
 も達に伝えようと、同じ題材で書いたのが、この「東京大空襲ものがたり」
 となったのです。
 
 「電柱だけが知っている炎の夜のこと。
 ゆかりと進一の家の近くに、真っ黒こげの電柱があります。
 これは、咲子おばさんにとっては、たった一つだけの、大事な目印なのです。
 東京大空襲の炎の夜に、おばさんは、赤ちゃんの螢子ちゃんと、ここではぐ
 れてしまったのです。
 二人は父さんから、その話を聞かされ……」
 
これが物語の始まりで、真っ黒こげの電柱の叫び声で終わります。
 
 亡くなった人は、何も語ることができませんが、どれだけたくさんの、つ
 らく悲しいできごとがあったことでしょうか。焼け残りの電柱は、今も東
 京下町の、あの町角に立っています。北風の吹く寒い日も、夏のカンカン
 照りの日も、電柱は亡くなった人たちに変わって、「炎の夜」のできごとを、
 私に、そしてみんなに語り続けているように思われます。
 でも、その声は聞こえません。ですから、ゆかりと進一は、電柱にかわっ
 て、こう呼びかけるのです。
  誰もが、平和を守るための努力を、
  そのための、小さな勇気を、
  わすれてはいけない、と。     花房ゆかり 眞一
 
 (東京大空襲ものがたり  早乙女勝元著 有原誠治絵  金の星社 刊)
 
 
絵は、アニメの好きな方にはすぐわかる有原誠治氏。辛い体験をされた多くの
方々は、すでに冥界へ旅立たれたのではないでしょうか。こういった現実があ
ったことを、しっかりと子どもに伝えることも、親の仕事ではないかと思いま
す。久しぶりに図書館に出かけ読んだのですが、「楽をするなよ!」と叱りつ
けられた気がしました。長女が小学生の頃、涙ながらに読んでいた「ガラスの
うさぎ」にも出会いました。(反省)
      
                                             
<長崎のピカ>
 昭和20年の8月6日に、広島に原子爆弾が落とされたの。
 一発で広島中が燃え、何10万の人が死んだの。
 3日後の8月9日、今度は長崎に落ちて、私の家族8人は一人ずつ順々に死
 んでいったの。
 最初に死んだのは、おばあちゃん。外出中に被爆し、真っ黒になり、はらわ
 たを出して死んだの。次の日に、父さんと母さん、兄ちゃんと死んでいった
 けれど、上の妹、ゆみ子は、ずうっと見ていたの。次の日の明け方、きれい
 な船に、父さんと母さんと、おばあちゃんと兄ちゃんが笑って、おいで、お
 いでしていると、かぼそい声で言うの。「船に乗ったらだめ!」と叫んだけ
 れど、「みんなで迎えに来たよ」と言って亡くなったの。顔はボールのよう
 にはれあがり、歯ぐきはまっ黒にただれ、紫色の斑点が身体中に出て、口も
 動かないの。でも、そう言って死んだの。気がついたら、弟も死んでいたの。
 下の末っ子の妹、すず子は、防空壕で体を寄せ合っていたら、冷たくなって
 いくので、マッチをつけてみたら、もう死んでいたの。その身体を、一晩中
 だいて寝ていたの。冷たくて、皮がべろべろとはげるの。
 次の日、お隣のおじさんがきて、一人ずつ焼いたの。
 私は、12歳でした。
           
  夏休みのはなし
  「海ぼうず」 松谷みよ子/吉沢和夫監修 日本民話の会・編 国土社刊                                          
 
12歳の無残な夏、平和な時代に生かされていることに、ただ感謝するだけで
す。
私は広島に原子爆弾が落とされた時、岡山の県境にある忠臣蔵で名高い播州赤
穂、兵庫県赤穂町に住んでいました。真っ青に晴れ渡った暑い朝でした。突然、
空が濃霧のようなものに覆われ、真夏の太陽が肉眼で見えるほどになったので
す。これが、あの悪名高きキノコ雲が流れてきたのだとは知りませんでした。
「新型爆弾が落とされたらしい!」と、大人達が声をひそめて、ささやきあっ
ていたことを覚えています。
5歳の夏でした。 
 
8月6日は広島原爆忌。
慰霊碑に「過ちは繰り返しませぬから」と刻みながら、原発を受け入れ、想定
外の事故とはいえ、過ちを繰り返してしまいました。しかし、もう草木も生え
ないだろうといわれた廃墟の中から、広島も、長崎も、復興しました。快適な
文化生活を望み、その結果として原発は作られたことも、自分達の住む町にな
いことに胸をなでおろし、後ろめたい気持ちで、私達は承知していたのではな
いでしょうか。ですから、日本列島に50基もの原発が設置されたわけです。
東電や福島県民や設置された地域の皆さん方だけが苦労するだけではなく、国
民全員が、不便な生活へ戻ることを覚悟し、真摯な気持ちで「電力について」
考えるべきではないでしょうか。「原発反対」だけでは代替エネルギーは手に
入りません。この猛暑、クーラーなしの生活、考えただけでもぞっとしません
か。「のど元過ぎれば熱さを忘れる」、情けない話ですが、人間、本当に弱い
ですね。性根を据えて考えるべきだと思いますが、皆さんはいかがでしょうか。
 
ところで、東京大学法学部出身の現役エリート官僚が書いた「原発ホワイトア
ウト」(若杉 冽 著 講談社 刊)を読み、モンスターシステムを知り、よ
くぞ発表できたものと脱帽しました。
私が学生の頃、週刊誌創設ブームで、トップ屋、事件記者として活躍し、その
後「黒の試走車」「赤いダイア」「汚職ざんまい」など、産業スパイや政財界
を舞台に、城山三郎と共に一世を風靡した作家、梶山季之が、企業の暗部や闇
社会を暴露しましたが、ある週刊誌のインタビューで、「こういったことを書
いてぃると命を狙われるのでは」と問われ、「事実を書いている内は殺されま
せん」と答えていたことを思い出しました。
「大統領の殺し屋」(光文社文庫 刊)を再読しましたが、イケルヴィッチ、
シロカネスキーと池田隼人や黒金泰美がモデルとわかる人物が出てくる、自民
党総裁選挙に絡む汚職の実態を暴いたもので、最後の2行に「この作品は、す
べて架空の物語です。しかし、もし事実の部分があるとしたら、筆者が何らか
の形で報復されるでしょう」と挑戦状を叩きつけた好漢。45歳の若さで香港
にて客死。報復されたのではとの疑念が消えないまま、旺盛なサービス精神が
災いし、寿命を縮めた逸材でした。
その後、森村誠一、清水一行、広瀬二紀、三好徹、高杉良など社会派が活躍し、
氏の精神は受け継がれていることがわかります。大好きな作家の1人で、本棚
にはかなりくたびれた文庫本が22冊、大きな顔をして残っています。困った
ことに、同じ棚には友人であった山口瞳の「けっぱり先生」(モデルは桐朋学
園の名物先生、生江義男)など20冊があり、いずれも読み始めると止まらず、
仕事に差しさわりが出て困っています(笑)。
 
元に戻して、読み応えがあるので粗筋は省きますが、原発の安全を脅かすのは、
地震や津波などの自然災害だけではなく、もっと簡単に福島以上の災害をもた
らすことが明らかにされています。送電する鉄塔を利用することなのですが…
…。「熱しやすく冷めやすい」私達に、「原発問題は、これでいいのか」と問
いかける警鐘ではないでしょうか。舞台は新潟、柏崎刈羽原発、山本議員らし
き人も出てきます。
 
 
 
◆ホタルになった兵隊さん◆   堀田 貴美 著
 
 前の戦争のとき、九州南端の知覧に陸軍の飛行場があり、戦争末期、そこは
 特攻基地でした。
 特攻機は人間爆弾で、搭乗員は、二十歳前後の若者達だったのです。基地の
 近くに、おばさんと二人の娘が手伝う富屋食堂があり、隊員達に親しまれて
 いました。その中に、出撃後に飛行機が故障して、帰ってきた宮川三郎軍曹
 がいました。再び、出撃しましたが、二度とも機械が故障し、引き返したの
 です。整備隊長に、いい飛行機をくださいと訴えました。仲間が戦死し生き
 残るのは辛かったのでしょう。同じ頃、やはり、一人生き残った滝本軍曹が
 配属され、宮川さんと知り合い、富屋に一緒に顔を見せるようになりました。
 昭和20年6月5日の夕方、二人は、明日出撃するため、富屋へ別れにきた
 のです。
 娘たちは、出撃の鉢巻きを贈り、話もつきません。帰りがけに宮川さんが娘
 達に、「明日の晩9時に、ホタルが2匹入ってくるから、中に入れてやって
 ね」と言いました。
 翌日は天気が悪く、富屋の人達は、案じていましたが、夜8時頃、滝本さん
 が現われ宮川さんは行ったという。2機並んで飛び立ったが、雨雲にさえぎ
 られ、帰ろうと合図しました。宮川さんは、「お前は引き返せ」と、別れの
 合図をし、雨雲の中へ飛び去ったのです。娘達は、宮川さんの気持ちが、痛
 いように伝わってきました。
 その時、一匹のホタルが天上にとまり、時計を見ると、9時でした。宮川さ
 んが言った時刻と何秒も違いません。店にいた隊員もよってきて、滝本さん
 達は、ホタルを見ながら、宮川さんの思い出を話しました。ホタルは、話を
 聞いているようでした。               
 「宮川さん、やっぱり帰ってきたんじゃねえ。」
 おばさんは、ぽつんと言いました。
   日本むかしばなし 23
   ジェット機とゆうれい 日本民話の会 金沢祐光 絵  ポプラ社刊 
                                         
最後の、おばさんのつぶやきが、悲しく、むなしい。多くの人達の犠牲でつか
んだ平和を、私達は、無駄遣い、浪費していないでしょうか。特攻に関しては
改めてお話しする予定です。
 
4月に紹介した「同期の桜」の4番です。
    貴様と俺とは同期の桜  離れ離れに散ろうとも
    花の都の靖国神社    花の梢に咲いて会おう
戦場で命を落とすのは、多くは前途のある若者達です。終戦記念日には、毎年
のように親父に連れられ靖国神社へお参りしたもので、「今の平和は、ここに
眠る人々の愛国心から築かれたものだ。忘れるなよ、紀元!」、これが口癖で
した。60年安保闘争に参加した時、「日本の平和は憲法9条で守られている
わけではない。安保条約で守られていることがわからんのか! 反対なら、日
本人をやめて、とっととソ連へ移住しろ!」と怒鳴られたものでした。明治生
まれのお父さん方は、信念がありましたね。平和ボケ、親父が生きていたら嘆
くだろうな。しかし、段々と考えや言うことが、親父に似てきたようで、泉下
で苦笑しているかもしれません。白百合学園小学校は靖国神社のすぐそばにあ
りますが、学校説明会へ参加した帰りには参拝し、境内に併設された同社の祭
神ゆかりの資料を集めた遊就館に出かけ、元気を頂いています。今年は新型コ
ロナウイルス感染症拡散防止のため説明会はWEBでの公開、参加できません
でした。(残念)
                                         
盛夏、真夏に怪談話を一席。 
むかし話にも怪談はありますが、現代っ子は、昆虫を殺しても、「電池、取り
替えてよ、お母さん!」というそうですから、こんな話、恐がらないでしょう。                
     
 
 
 ◆あめかいゆうれい◆   中本 勝則 著
 
 ある夏の暑い晩のこと。
 あめ屋のじいさんのところへ、青ざめた顔をした一人の女が、あめを買いに
 きたのです。
 それからというもの、決まったように、夜遅く、あめを買いに来ます。七日
 目の晩のことでした。
 「あめをください」と差し出した手に、銭はありません。いつもより、青ざ
 た顔は、悲しそうに見えるのです。じいさんは、何もいわずに、あめをあげ
 ました。
 「どこの人だろう」と後をつけると、不思議なことに、山寺の山門まで来る
 と姿を消したのです。
 すると、寺の中から、赤子の泣き声が聞こえるのでした。驚いたじいさんは、
 和尚さんに訳を話すと、まだ新しい墓にじいさんを連れていったのです。
 先日、赤子を身ごもったまま女の人が亡くなり、それがこの墓だというので
 す。掘り出してみると、棺桶の中で、玉のような男の子が、母の胸にしがみ
 つき、見れば男の子は、あめをにぎっているではありませんか。じいさんが
 売ったあめでした。
 昔、死んだ人には、一文銭を六枚、手に握らせ墓に埋めたそうです。死んだ
 ら渡る「三途の川」の渡し賃でした。しかし、母親の手の中には、六文銭は
 なかったのです。
 和尚さんは、泣いている男の子を抱き上げて、「母さまは、わしが供えた銭
 で、毎晩、お前のために、あめを買いに行ったのだ」と言って、静かに念仏
 を唱えたのでした。                     
   海ぼうず  松谷 みよ子/吉沢 和夫 監修
             日本民話の会・編  国土社刊 
 
妖怪やお化けの話は、たくさんあります。幼児用に、怖くない話が多いですか
ら、お子さんが興味を持ったときは読んであげましょう。無理なく、勧善懲悪
を教えるように構成されているからです。
 
戦争の話はこれまでにして、全くの余談になりますが、NHKの大河ドラマ「花
燃ゆ」は、せっかちな私にはまどろっこしいテンポにイライラし、高杉晋作を
扱った本を読み直してみました。その中の一冊、幕末、官軍につくか幕府に従
うか、迷う長岡藩家老、河井継之助を描いた「峠 (上下)」(司馬遼太郎著 
新潮社 刊)には、晋作は“ただ者”ではなかったことが書かれたおり、イラ
イラの源は、この本であったと納得しましたが、読書とは有り難いもので、今
回、読み落としていた3つのことに気づきました。
 
第1に、下巻の50~100頁には福澤諭吉の西洋の自由と権利に基づく「独
立自尊」の精神が発酵する過程も描かれていたことです。付箋がたくさん貼っ
てあるのですが、このところは1枚もなし。30歳後半で、まだ幼児教育に手
を染めていないからでした。
 
第2は、官軍に囲まれ長岡で、戦いを挑む時に、継之助は土民を奮起させるた
めに、文章を書いて配ったのですが、読む相手を考え、漢文や候文(そうろう
ぶん)ではなく、話し言葉で書いてあることでした。いわゆる言文一致体、山
田美妙から始まったと思っていたのですが、何と、先輩がいました。
 
第3は、諭吉が酒好きであることでしたね。
母親が幼童の福澤の月代(さかやき)を剃るとき、痛さに我慢できなくなり泣
くと、母親は、「あとで酒をたべさせるから」となだめて剃ったとか。こうい
った話に出会うと、うれしくなりますね。「酒をたべさせる」は誤植ではあり
ません。酒粕ではないでしょうか。私も幼少のみぎり、少し食べて頬を染め、
ボーッとなった記憶があるからです。この幼児体験が酒好きになったとは、単
なる言い訳です。以上、全くの余談ですが、長く引っ張ってきたのは、福澤諭
吉が酒好きであったことをいいたかったのです(笑)。
 
梅雨は明けませんね。メルマガがお手元に配信される頃になりそうですが、も
う8月です。80年、人間をやっていますが、こんなの初めてで、「太平洋高
気圧よ、早く出てこい!」と言いたくなりますね。 つい先程、待ちかねたセ
ミが鳴いていました。(笑)
 
      (次回は、「お月見です」についてお話しましょう」
 

さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>お子さんは、幼稚園(保育園)で、どのように評価されていますか。

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    「めぇでる教育研究所」発行
さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>
        第4号
  現年中児のお子さまをお持ちの方へ
小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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お子さんは、幼稚園(保育園)で、どのように評価されていますか。
         
第二は、社会性や協調性といった集団生活への適応力です。
小学校は集団生活ですから、社会性や協調性が育まれていなければ、スタート
でつまずくことになりかねません。しかも、こういった能力は、多くの場合、
ご家庭で培われるものです。
 
ある年の光塩女子学院初等科の説明会で、
「行動観察のテストでのお子さんの様子は、日頃、かかわりのある周囲の大人、
特に、ご両親の社会性や付き合い方が反映されるといわれています。明るく、
けじめのある付き合いができるかどうかが表れるからです」
とおっしゃっていましたが、まさにその通りではないでしょうか。
 
長年、幼児教育に携わり、教えられたのは、「お母さん方の子どもに与える影
響力には、計り知れないものがある」ことです。お母さん方の育児の姿勢次第
で、子どもは育つといっても、決してオーバーな表現ではありません。それほ
ど、お母さん方は、絶対的な力を持っているにもかかわらず、お母さん方自身
が、このことをあまり意識されていないのには、唖然としたものでした。
 
最近、公立、私立校を問わず、「KYJTママ」といって、「空気読めない自己
中ママ」が増えていると聞きますが、そういったことを踏まえ、どういった子
育てが集団生活への適応力を育まないかを考えてみました。
 
◆チェックシート(1)
[チェック方法] 
  はいの場合[○] いいえの場合[×] どっちともいえない場合[?]
 
 1.お子さんのやっていることを見ていると手を貸しがち。 [  ]
 2.お子さんのやっていることを見ていると口を出しがち。 [  ]
 3.他人の子どもはちっとも可愛くない。         [  ]
 4.けんかの原因をわが子だけから聞き、相手に談じ込む。 [  ]
 5.公開模擬テストの偏差値に何が何でもこだわる。    [  ]
 6.入試に関するうわさが気にかかり心を痛める。     [  ]
 
いろいろと出ましたが、全部[×]であれば、理想的なお母さんになれますが、
いかがでしょうか。
[?]は、若干、その気配があるかもしれないという場合です。
5.6.については、今の段階では関心はないと思いますが、来年の今頃は、
おそらく心を悩ますことになるかもしれませんので、覚えておいてください。
少し、解説しておきましょう。
 
 
[1.過保護型のお母さん]
 
こういったタイプのお母さんに育てられると、お母さんが何でも手伝いますか
ら、お子さんは、我慢をするといった忍耐力に欠け、わがままになりがちです。
何事も自分一人で取り組む機会が少ないために、工夫する力、想像力や独創力
が育ちにくく、基本的な生活習慣も身についていない場合が多いですから、集
団生活への適応力にも、不十分なところがありがちです。
 
 
[2.過干渉型のお母さん]
 
「こうしなさい」「ダメ」「早くしなさい」など、命令、禁止、要求、抑制の
言葉が多い環境のため、自立心や自発性、積極的にやろうとする意欲が育ちに
くく、何かをするときに、お母さんの指示を待つ消極的な子どもになりやすい
ものです。
 
 
[3.溺愛型のお母さん]
 
お母さんの愛情を一身に受け幸せそうですが、愛情を注ぐお母さんが、情緒不
安定な場合が多く、そのため叱られはしないかと、絶えずお母さんの顔色を見
る子になりがちです。大人の前ではよい子でも、子どもらしさに欠け、陰で弱
い子をいじめるといった問題を起こす子どもになりやすいといえます。
 
 
[4.自己中心型のお母さん]
 
「学校が、先生が、友達が悪い!」と、何かにつけて他人のせいにし、責任を
取ろうとしませんから、子どもも真似をし、社会性や協調性に欠け、集団生活
になじめず、孤立する恐れがあります。いわゆる「自己中心型」(自己中)の
お母さんです。
“KYJTママ”-空気読めない自己中ママ-という言葉があると紹介しまし
たが、小学校が、もっとも歓迎しないお母さんです。モンスターペアレント、
最近では、モンペア、モンペともいうそうですね(笑)。
 
 
[5.知育偏重型のお母さん]
 
子どもの生まれ月、月齢や発育段階を考えずに、能力以上のことを要求するた
めに、何事にも自信が持てず、極端に失敗を恐れ、落ち着きがなく、積極的に
取り組む意欲が表れにくい子になりがちです。お母さんは、「何回言ったらわ
かるの!」などの言葉が多くなるようです。
 
 
[6.付和雷同型のお母さん]
 
親が選んだ受験にもかかわらず、「コネ次第」「出身者有利」「職業で決まり」
などいった怪情報、噂などに振り回され、「わが子をみてください」といった
信念がないため、親子で受験地獄に陥りやすいといえます。「○○ちゃんは、
できるのに…」といった比較する言葉を不用意に使い、お子さんの心に傷を残
すことになりがちです。
 
 
いかがでしょうか。
気の弱いお母さん方にとっては、気が滅入ってしまうような言葉ばかり出てき
ましたが、実際には、こういったお母さん方が、いるわけではありません。お
母さん方の心の中に潜んでいるのではないかと思われる、“潜在的な欲求”を
表したものです。これらが表面に出るか、きちんと押さえこむことができるか
で、お子さんの社会性や協調性は、培われていくものです。それが学校側のい
う育児の姿勢なのです。
 
公立、私立を問わず、小学校では、「知育・徳育・体育の三つの能力が、年齢
にふさわしく、バランスよく育っている気力のある子」を求めています。こう
いったお子さんに共通しているのは、社会性や協調性といった集団生活への適
応力がきちんと身についていることです。ご両親がバランスの取れた育児を心
がけた結果といえるわけです。バランスのよい育児とは、紹介しました6つの
タイプに偏らない育児のことです。
 
次に、日常生活で、どのような育児が行われているかをチェックしてみましょ
う。
偏った育児になっているかどうか、これだけでも判定できます。
 
 
◆チェックシート(二)
[チェック方法]
 今回は、○か×で判定してください。
 
 1.ご両親であいさつをしていますか。       [  ]
 2.お子さんはご両親の話をきちんと聞いていますか。[  ]
 3.お子さんの話をきちんと聞いてあげていますか。 [  ]
 4.お子さんに呼ばれて「ハイ」と答えていますか。 [  ]
 5.お子さんが何かできるようになったとき褒めていますか。 [  ]
 6.お子さんが悪いことをしたときに本気になって叱りますか。[  ]
 7.何かお手伝いをさせていますか。 [  ]
 8.お子さんは約束を守っていますか。[  ]
 9.本を読んであげていますか。   [  ]
 10.「なぜ、どうして」に答えてあげていますか。[  ]
 11.指示はきちんと出していますか。 [  ]  
 12.お子さんが泣いても「駄目なことは駄目」といえますか。 [  ]
 13.「おんぶ」をせがまれると、いつでもおんぶしていますか。[  ]
 14.「早くしなさい!」という言葉が多くありませんか。   [  ]
 15.何か欲しがったときにはすぐに与えますか。[  ]
 16.お子さんに好き嫌いはありますか。    [  ]
 17.お子さんがテレビのチャンネル権を握っていませんか。  [  ]
 18.じっと座っているのを苦手としていませんか。      [  ]
 19.遊んで帰ってきたお子さんの洋服の汚れが気になりますか。[  ]
 20.叱った後、後悔することはありますか。[  ]
 
チェックする項目は、望ましい育児の姿勢を中心に作ってみました。
[1]から[12]までは「はい」、[13]以降は「いいえ」が理想ですが、
いかがでしょうか。今度は、どちらともいえない「?」のマークはありません
が、是非とも、ご両親で頑張ってほしいことだからです。
 
前回お話しました生活習慣や、こういったことを毎日の生活の中で、ご両親が
心がけていけば、自ずと集団生活の適応力である「社会性」や「協調性」は培
われ、学校側の歓迎するお子さんに育つものです。
 
心配な点がありましたら、幼稚園や保育園の先生に、「私どもの子どもは、集
団生活に何か問題はないでしょうか」と聞いてみましょう。
「少し、問題があるようですね」といった答えがあった場合は、「大変、問題
がある」と考え、ご両親の育児の姿勢をチェックする必要があると思います。
 
ところで、幼児教育に携わる者にとって、モンテッソーリの著書は必読の書で
すが、ある著書の中に、こういった言葉があります。
  
 「親や教諭は、自分の考えや力で子どもを支配してはいけない。今、こ
 の子に何をしてあげるべきか、何を成すべきではないか、ということを
 知らなくてはならない。子どもが、今、成すべきこと、今、成し遂げる
 べきことを、自力でさせてあげることだ」
       
ここから、相良敦子氏の「ママ、ひとりでするのを手伝ってね!」(講談社)
という名著が生まれたのですが、この本の題名のように、基本的な生活習慣や
集団生活への適応力などは、子どもが一人でできるように、一人で参加できる
ように手伝う姿勢が、大切ではないでしょうか。「命令と強制」だけでは、こ
ういった適正能力は育まれません。
なお、この本は、白百合学園小学校を受験されるお母さん方、特に、モンテッ
ソーリ教育に縁がなかった方には、是非、読んでほしいと思います。すると、
なぜ、本学園の入学試験の難易度が高いかがわかるからです。
 
 注 マリア・モンテッソーリ
   イタリアのローマで医師として精神病院で働き、知的障害児へ感覚
   教育を実施し知的水準を上げる効果をみせ、1907年に設立した貧困
   層の健常児を対象とした保護施設「子どもの家」において、独特の教育
   法を完成させた。以後、モンテッソーリ教育を実施する施設は「子ども
   の家」と呼ばれるようになった。    ウィキペディア フリー百科
   事典より
 
夏はこれからが本番です。夏休みになっても、通園中と同じようにタイムスケ
ジュールをきちんと守り、楽しく生活できるよう心がけましょう。
 
(次回は、「幼児に必要なのは、勉強ではなく学習です」
                    についてお話しましょう)

 


さわやかお受験のススメ<小学校受験編>夏休みの過ごし方(2)

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        「めぇでる教育研究所」発行
2021さわやかお受験のススメ小学校受験編
            第55号
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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夏休みの過ごし方(2)
 
 
◯受験情報◯
 
2021年度幼稚舎1年生の入学試験は、2020年11月1日(日)~10
日(火)に実施します。実施の詳細につては「2021年度1年生入学試験募
集要項」で説明します。「募集要項」は、2020年9月3日(木)から9月
30日(水)まで、幼稚舎事務室にて1、000円で頒布します。詳細につい
ては8月下旬にお知らせする予定です。今年は説明会を中止しましたから、入
学試験について、「幼稚舎入学試験 Q&A」をご覧ください。今年度の入学
試験は3密を避けて実施する予定です。
なお、2020年度志願者数は、男子975名、女子615名、計1,590
名でした。       
        (慶應義塾幼稚舎のHP 7月18日より)
 
雙葉小学校
ユーザID登録、満席に。8月21日(金)・22日(土)に計6回開催されます
が、1回定員100名、5階のホールは500人ほど入れますから、相当余裕があ
りますね。いつも満席ですから、初めての小規模説明会。オンラインでの開催
の可能性あると出ていましたが、登録制ですから一般の方は参加できません。
 
 
前回に続き、夏休みの過ごし方についてお話しましょう。
 
 
3.観る力をつける
 
動物園、植物園、博物館、水族館、プラネタリウムなどを利用して、観ること
で名称、種類、性質、形、大きさ、色、用途などがわかります。
図鑑人間、驚くほど知っていますが、残念ながら大きさのわからない子がいま
す。
本物を見せてあげてください。
ただし、お子さんが興味を示さないときは、あまり効果はないでしょう。
「今度の日曜日は休みだから、水族館でも行こうか」ではなく、「パパ、ラッ
コってどうやって貝を食べるのかな?」といったように「かな?」の二文字が
ついたときは、何はさておき連れて行きましょう。
疑問の芽が、好奇心を刺激しているからです。
 
そして、観てきたことを絵日記に描ければ素晴らしいですね。
なぜなら、絵日記は、体験したことを思い出しながら、整理して、映像化し、
記録することですから、知的な訓練にもなっているのです。ただし、絵の巧拙
にはこだわらないようにしましょう。楽しく描けることが何よりも大切だから
です。
かつて、慶應義塾幼稚舎で、画家が使うイーゼルを立て、絵を描かせましたが、
その目的は「子ども達の顔をみたかったから」と舎長はおっしゃっていました。
夢中になって描いている子ども達の表情は「素晴らしい!」の一言に尽きるか
らです。
 
似ているところ(類似点)と違っているところ(差異点)を見つけ、話をさせ
ることも大切です。
言葉は、実際に話してみなければ、どうにもならないからです。自分で考えた
ことを、自分の言葉で話す機会をたくさん作ってあげましょう。野菜(キャベ
ツときゅうり)、花(さくらと朝顔)、果物(りんごとみかん)、乗り物(飛
行機と客船)などの組み合わせです。お子さんの話したことで、妥当性がある
場合は、正解です。
 
たとえば、「自転車とオートバイの違うところをいってください」の問題のと
き、「仮面ライダーはオートバイに乗るけど、自転車に乗って来ない」
といった子がいましたが、お母さん方はどう対処されますか。
「テレビのせいだわ!」と柳眉を逆立てる前に、とりあえず間違いではありま
せんから、まず、その考えもいいけれどとうなずき、「仮面ライダーを知らな
い外国の人にお話ししてわかるかしら?」といえるお母さんになってほしいの
です。すると、お子さんは、自分の考えを認めてもらいましたから、人力と動
力の差に話が進むはずです。まず、認めてあげ、それから、正解に導いていく
ことが大切です。私が現役の時、もっとも印象に残っている答えは、「花火と
雪だるまは似ている」でしたが、どんな答えか想像してみてください。
 
さらに、朝顔やひまわり、家庭菜園で栽培した野菜などの観察絵日記(成長過
程や咲いた花の数、色、葉の形など)を描いてみましょう。成長の変化に気づ
く目が育ちます。
また、種まき、発芽、葉、花、種といった成長の過程を観察することで、科学
的にものを学ぶ姿勢も養うこともできます。
郊外の畑では、ナスやキュウリの小花を見せてください。鮮やかな紫色と黄色
の花にびっくりするのではないでしょうか。
 
また、幼児用のプールや風呂を利用して、浮くものや沈むものを実験してみま
しょう。
スイカは絶対に浮かないと思っている子がいますが、お子さんはどうでしょう
か。迷っている時は実物で実験するしかありません。最近は、小さなスイカ、
小玉スイカが出回っていますから見せてあげましょう。
手に持たせた時「沈む!」といったのは、野球の硬球とゴルフボールでした。
水がいっぱい入っているビンと少し空気が入っているビンなど、興味を示すは
ずです。
 
磁石につくものを探してみましょう。アルミ缶とスチール缶では、「うん?」
となるはずです。砂場は、放し飼い動物の共同便所化したときもありましたが、
夕方にシートをかぶせるなど清潔になっているようですから、磁石を入れるの
も面白いので、実験してみましょう。
しかし、「コンセントなどに近づけると危険ですから、使う場合は目を離さな
いで、終わったら手の届かないところへ片付けるようにしましょう。
前回の折り紙を磁石で持ち上げる問題ですが、折り紙の下にクリップなどを置
くと持ち上げることができます。
 
 
4.絵を描くことに興味を持たせる 
 
絵を描くことを嫌う子が増えていると聞きますが、事実なら困ったことです。
絵は、言葉や身体表現と同様、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感が受けた
刺激から観察力が働き、記憶したことがらを表したものといえます。
幼児の描く絵は写生ではなく、イメージ化したものと考えてあげましょう。
「絵は心の窓」ともいわれています。
お子さんの、心境が表れているのです。
絵の巧拙にこだわる必要はありません。
お子さんが、描けた絵を見ながら話を弾ませる、よい聞き手に徹することです。
お子さんが、絵を描くときの顔を見たことがあるでしょうか。楽しそうに描い
ていれば、心配ありません。先程の舎長の話ではなりませんが、夢中になって
描いているときの表情は、楽しそうで、素晴らしいものだからです。
 
 
5.ものを作る意欲を育てる
 
最近の入学試験でも、制作は重要な課題の一つになっています。
「折る、塗る、切る、貼る、組み立てる、結ぶ」は、幼児教育の基礎、基本で
すから、当然なのですが、知的なトレーニングに力を入れがちではないでしょ
うか。
 
「手は第二の脳」で詳しくお話しましたが、たとえば、つぼ型の容器に入った、
ふたのついた糊には、教育的な配慮がなされています。
左手で持ち、右手でふたに付いている取っ手を上にあげないとふたは開きませ
ん。
適量をとらなければなりません。少なければはがれやすく、多ければベタベタ
になります。
まんべんなく塗るには適量をとり、左手で紙を押さえ、右手で、のびろのびろ
と丁寧に塗らなくてはなりません。
そして、ふたを閉め、手を拭きます。
汚れた手をきれいにするのは、清潔感を身につける基本的な生活習慣の一つで
す。
リップスティック型の糊は、粘着力もあり、手も汚れませんが、大切な作業を
省いています。
体験しない分、不器用になるということでしょう。家庭では、ふたつきの糊を
使ってほしいですね。
 
セロテープの使い方、適当な長さに切れない。切って貼るのではなく、必要な
分を切り、そして貼るといったように「切る」と「貼る」の作業を分けてみま
しょう。はさみの使い方、紙の折り方、ちぎり方、こういった作業がスムーズ
にできないと、制作は面白くないでしょう。
得意な子ども達は、お母さん方が、こういった作業の重要なことを理解し、こ
まめに自分で扱う機会を作っていると思います。
また、材料となる箱や、紙コップ、モールやリボン、もしかしたら、穴あけパ
ンチなども用意しているのではないでしょうか。
苦手な作業は、じっくりと時間をかけ、出来るようにしてあげましょう。
通っている教室にお任せだけではなく、家でも制作に励んでください。
 
折り紙は、巧緻性と記憶力を高める大切な遊びです。
かつて、暁星小学校では、5個作らせました。
簡単なものを、丁寧に折ることが大切です。雑に折ると、出来栄えも悪く、そ
れが子どもたちの興味をひかない原因になっているからです。
折り紙の得意な子は、姿勢もよく、物事を丁寧にする習慣も身に付いていると
いえます。
 
粘土遊びも大切な作業です。
砂場で遊ぶ機会が少なくなっているようですから、せめて、粘土で造形のおも
しろさを体験させておきたいものです。
「子どもの頃、砂場で遊ばなかったためか、最近の学生は、塑像作りが苦手の
ようだ」と東京藝術大学の彫刻科の教授がおっしゃっていたそうです。
折り紙と同様、立体作りは、子どもにとって楽しい学習になっていることを忘
れてはいけないと思います。
 
ここで問題です。
小さなみかんほどの粘土の塊があります。これを3つの同じ大きさの丸い形に
作ってください。(解答は最後にあります)
手先の作業として、輪ゴムつなげやクリップを長くつなげる遊びは、頭の疲れ
ているときなど、気分転換にもなります。
 
 
6.身体を動かし、体力と持続力を育てる
 
ボールつき、縄跳びは、バランスを必要とする全身運動です。
広い場所もいりません。お父さんの出番です。目標を決めて、できるだけ長く
できるように挑戦させましょう。お父さんと共に頑張ったことが試験に出れば、
一所懸命にやらない子はいません。持久力や耐久力もついてきます。
また、散歩に連れ出し、歩くことの楽しさも教えてください。車中心の生活で
は、足腰が鍛えられず、スタミナ不足では、我慢する力も育ちません。
クーラーのある快適な生活は、半面、汗をかかない不自然な環境でもあるわけ
ですから、汗をかく運動は、ぜひ、行ってください。
 
また、例年は、「教室へは、電車で通いましょう」とお話ししています。お子
さんと電車に乗ることで、歩くことで、たくさんのことを学習できます。電車
内で時々見かけますが、お子さんと一緒の時は、スマホを見るべきではなく、
対話の楽しさを味わうべきです。スマホをほしがる小学生に聞くと、「ママだ
って、見てるもん!」と答える子が多く、「ママが見ているから面白いに違い
ない」と思っています。「何が面白いの?」と聞くと「ゲーム」ですから、子
どもの見ている時にゲームなどするなと言いたい。しっかり観察されているこ
とを肝に銘じておきたいものです。何事も、親が手本です。
ただ、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、電車利用を極力控えている
でしょうから、学ぶ機会を他に作ってあげましょう。
 
そして、お母さん、お子さんと一緒に歌を歌い、踊りましょう。
身体表現をやってください。楽しい思い出が残っていれば、試験場でお子さん
も一所懸命にやります。
今までは、女子だけの別学の学校では、必修科目と考えましょうといってきま
したが、立教小学校では、ここ数年、音楽にあわせて身体表現をしましたから、
受験される方は準備をしておきましょう。
町内で盆踊り大会があると思いますが、お父さん、照れないでお子さんと一緒
に踊ってください。男の子は、恥ずかしがり屋が多いですから、その鎖を切っ
てあげましょう。
と言っても、これも新型コロナウイルス感染症の影響で実施されないことも多
いでしょうから、代わりに親子で「動物変身ごっこ」をしてみましょう。
 
この夏は、お子さんの負担になる旅行はさけ、秋に備えて健康管理に留意して
ください。
そして、起こしてならないのは事故です。ちょっとした油断が恐いのです。
親として、監視の目(管理の目ではありません)は、絶対にゆるめないことで
す。
 
夏休みの講習会も始まります。楽しく通えることが第一で、そういった雰囲気
を作ってあげましょう。毎日学ぶことから身についた学習習慣を、家庭でも楽
しくできるように、うまく利用することです。
そして、苦手な領域は、時間をかけて理解できるように、決して感情的になら
ずに、気持ちを落ち着け、「ゆっくり、じっくり、しっかり」を目標に、お子さ
んと共に頑張ってください。
 
西日本、九州地方の豪雨災害、大変な被害が生じてしまいました。そこへ地震。
復旧にご苦労が続くと思いますが、頑張ってください。衰えをみせない新型コ
ロナウイルス感染症、マスク、うがい、手洗い、そして昼寝など体力の保存に
も注意してください。
ぐずついた日が続いていますが、健康管理、手を抜かないように心がけましょ
う。
 
 
先ほどの「花火と雪だるまの似ている点」の答えは、
   「花火は消えて、雪だるまはとける。形が残らない」(絶句!)
  
 
丸い粘土の塊を粘土板の上で、手で押さえながら棒状に伸ばし、それを3等分
して丸めると、ほぼ同じ大きさの丸い塊を作ることができます。お母さんと一
緒にクッキーを作ったときに教わった子が、実際にやって見せてくれました。
     
ある年のこと、3つに分けた塊を一つに戻した時、「先生、1+1+1=1に
なりますね」といった子がいました。皆さん方は、どう説明しますか。分数の
基本です。以前お話しました、「量の保存」を思い出してください。
 
(次回は、「今年の説明会 前半編」についてお話しましょう)
 

 


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