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めぇでるコラム 5ページ目

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>入試直前の心構え

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        「めぇでる教育研究所」発行
2020さわやかお受験のススメ小学校受験編
            第65
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
 
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★★入試直前の心構え ★★
 
既に模擬面接も終え、面接の心構えもできていると思いますが、合否のカギを
握るといわれている「志望理由」について、念入りにチェックし、自然に話せ
るように練習をしてください。プレッシャーをかけるようで申し訳ありません
が、小学校受験合否のポイントは、「お父さん方の志望理由5割、子どもの成長
度5割」であることを思い出し、頑張りましょう。お子さんのためです。
 
入試直前の心構え
★ベストコンディションを作る 
入試直前、何とかベストコンディションで試験を受けさせてあげたいと、お母
さん方は計画を立てることでしょう。例えば、外から帰ってきたときは、手を
洗い、うがいをさせることから、栄養のバランスを考えた食事、早寝、早起き
をさせ、睡眠時間を十分にとるなど、配慮しなければならないことがたくさん
あります。
 
その1つに、時間の管理があります。
朝、8時半から試験が始まる場合、起きてから学校までかかる時間を逆算し、
その時間帯に合わせ、生活のリズムを作り直す必要があります。人間の脳は、
目を覚ますと、すぐにフル回転するものではなく、スイッチを入れれば、パッ
と光る電球のようにはいかず、柔軟なお子さんの頭でも、2、3時間かかると
もいわれているようです。こういった試験時間に対処できるコンディション作
りも親の大切な役目となります。
 
◆家庭学習について 
家庭学習をどのように進め、ベストの状態を保っていくかも難しい問題となり
ます。直前のことですから、もう苦手な問題は克服されていると思いますが、
「あなたはできる。これだけ頑張ったのだから大丈夫ですよ!」とあたたかい
言葉で励ましてください。
 
そして、ここが大切なのですが、得意な問題の場合、お子さんも自信がありま
すから、お母さんの読んでいる設問を、よく聞いていないこともありがちです。
「お母さんが読み終わるまでしっかりと聞き、始めといわれたら始め、終わり
といわれたら、きちんと止めること」、この約束を徹底することです。点図形、
模写、同図形(異図形)発見、系列完成、図形、しりとりなど、設問を聞かなく
てもできる問題があります。しかし、最後まで聞かないと指示される記号(○、
×、//など)がわかりません。皆が出来るやさしい問題であれば、このミス
を挽回することは不可能でしょう。
 
さらに、次のページに移る指示があっても、その問題にこだわっていると、明
らかにチェックの入る学校もあると聞きます。
また、制作や、ごっこ遊び、運動テストなども、話を聞いていなければ、うま
くできません。最後まで聞かずに勝手にやり始めると、当然、「指示の理解」や
「約束事を守れるか」などにチェックが入ります。
「先生のいうことを聞いてから始める、そしてやめる」、これを徹底させましょ
う。
 
「何回、教えたらわかるの!」
「これができなければダメなの!」
「そんなことができなければ、小学生になれません!」
メールマガジンをお読みになっていらっしゃる皆さん方は、こういった言葉を
使っていないと信じていますが、励ましているつもりが、逆の効果になってし
まうものです。
 
試験場でできない問題があると、トイレにいってしまう子どもがいるそうです。
なぜでしょうか。
「先生、トイレ!」
と言われれば、先生はトイレに連れて行くしかないでしょう。
「その時間にいなかったから、問題をやらなかった」
と言い訳を作っているとしたら、これは恐ろしいことではありませんか。5歳
の子どもが言い訳を考える、こんな気持ちに追い込んではかわいそうです。お
母さんが怖いのです。最近は、怖いお父さんもいるようですね。
中には、「できない!」といって泣きだす子ども達もいると聞きます。
ご両親方の合格をさせたいという気持ちは、痛いほどわかりますが、言葉がけ
には十分に注意しましょう。不用意な言葉は、自信を失わせます。情緒が不安
定になるような言葉は、絶対に使わないでください。
 
また、テスト会場で、隣の子の答案をのぞくお子さんがいるそうです。これは、
いわゆるカンニングではありません。正解であるにもかかわらず、隣の子の答
えを見て訂正してしまうのです。
なぜでしょうか……。やはり、自信が無いのです。
 
隣の答案をのぞく子にしないためにも、
「あなたが思ったとおりでいいのですよ」
と、自分の考えたことに自信を持たせましょう。
「お母さんは、一所懸命に考えて頑張る子、大好きなの。それでもわからなけ
れば、仕方がないことなのよ」
と、笑って励ましてください。
ただし、「一所懸命、考えてもわからない場合」と、約束しましょう。
 
よくできるお子さんでも、できない問題にぶつかるとパニックになってしまう
ケースがあるようです。
できる子だけに、厄介なのです。「できない」ことにこだわり、次の問題に取り
組めないのです。こういったことも十分に考えられますから、「あなたが考えて
もできないような問題なら、他の子もできませんよ。大丈夫、自信を持って、
次の問題に挑戦しましょう」といった言葉がけも必要ではないでしょうか。
 
 ◆試験についての説明 
次に、試験について、どう説明するかです。
以前は、子ども達に試験といったイメージを与えないようにしたものですが、
これだけ情報が広がり、いろいろと体験をしていると、そうはいかないでしょ
う。受験する学校での公開模擬テストやホームグラウンド以外の教室や、他の
幼児教室、塾などで試験を受けることから、お子さん自身も心積もりはできて
いるかと思いますが、やはり、プレッシャーはかかります。心身共に強い子ど
もは、そうはいません。「頑張れ!」といわれれば、本当に頑張る子もいれば、
その一言で駄目になってしまう子もいます。
ピアノなどのお稽古ごとの発表会や幼稚園のお遊戯会などの前夜になると、突
然、腹痛や発熱する神経過敏なお子さんには、「今日は、いつもの教室と違って、
ここの学校でやるのですよ」といった説明がいいのではないでしょうか。控室
でゼッケンをつけ試験場に入り、テストの内容も、ほとんどの場合、教室で受
けているのと同じだからです。「パパ(ママ)の言うとおりだ!」と安心し、そ
して頑張るのが子ども達です。お子さんの性格をよく知っているのはご両親で
すから、こういったことにも注意し、当日の朝を迎えてあげましょう。
 
 ◆怪情報、うわさについて 
一時ほどではなくなりましたが、厄介なことが一つあります。それは、怪情報、
うわさです。
以前、昭和60年代に開かれた四谷雙葉小学校の説明会の様子を紹介しました
が、うわさとは、多くの場合、根も葉もない、単なるうわさに過ぎません。当
事者であるお母さん方は、とかくわらをもつかみたくなる心境になりやすいで
しょうが、そこにつけ込むのがうわさです。後で思い出すと「ナンダ!」とな
るものばかりのはずです。
「受験する前に、もう合格者は決まっている!」
「紹介者がなければ駄目!」
といったことが本当なら、受験料を取る学校は、まさに詐欺行為ではありませ
んか。司直が許すわけがないのです。税務署も同様です。
 
「紹介者がなければ駄目!」
といったことが本当であれば、暁星小学校の説明会でも、「紹介状や推薦状は必
要ありません。本人の実力を第一とする」とおっしゃったことが、うそになり
ます。マリア様が、うそをお見逃しになるわけがありません。
 
また、青山学院初等部のホームページのQ&Aのコーナーには、
Q「紹介状や推薦状の必要はありますか」
A「必要ありませんし、用意されても受け取りません」
とあります。
 
さらに、幼稚舎のホーページのQ&Aコーナーには、
A「入学試験に関して、舎長および教職員との面会は一切できません」
と掲示されていますが、ほとんどの学校で、校長先生はもちろんのこと、教職
員の方々が、受験に関する面談に応じることはありませんし、お断りしている
はずです。
 
気になるうわさに心を痛めるようでしたら、お父さんに聞いてみましょう。お
そらく、一笑されるはずですから。お願いしますよ、お父さん!
 
「暑さ寒さも彼岸まで」とは、猛暑を経験しただけに、ありがたいものですが、
初秋は、とかく気候が不順になりがちとはいえ、昨年と同様、今年も少し異常
ではないでしょうか。健康管理には、十分、注意してあげましょう。そして、
お母さん、保護者であることを忘れずに、頑張ってください!
 
昔の曲ですが、大橋節夫作詞、作曲の「幸せはここに」(YouTubeで聴けます)
があります。
    秋の夜は更けて すだく虫の音に
    疲れた心いやす わが家の窓辺
    静かに ほのぼのと 幸せはここに
お子さんの寝顔を見ながら、すだく虫の音に、耳を傾ける余裕を持ちましょう。
 
世界第2位のアイルランドに快勝、やってくれましたね。ラグビーファンには、
奇跡というより快心の戦いでした。高校時代に来日したオールブラックスに、
全く歯が立たなかったことを記憶しているだけに、嬉しかったですね。ラグビ
ーの試合終了をノーサイド(no side)といいますが、戦いが終わると敵味方が
なくなるという意味。両チームとも2列に並んだ選手の間を拍手で迎えられな
がら退場しましたが、さすが紳士のスポーツといわれるだけあって感激しまし
た。しかし、あのビールの飲みっぷりも見事でした(笑)。
 (次回は、「当日の留意点とご両親の心構え」についてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>面接、ここがポイント

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2020さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第48号
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面接、ここがポイント
 
何事もそうですが、初めてのことには、不安がつきまとうものです。面接を受
けられたお母さん方は、「何が何だかわからないうちに終わってしまいました」
と苦笑まじりにおっしゃいます。
不安を解消するには、どういったことに注意すればよいかを知っておくことも
大切です。そうすれば、自信を持って面接に臨めるはずです。
 
まず、ご両親が、絶対に忘れてならないのは、幼稚園の受験は、ご両親の意志
ではじめたことです。ご両親は、保護者であることを肝に銘じて面接に臨むべ
きです。緊張して、あがってしまったらどうしようなどと、気をもむときでは
ありません。何やら池波正太郎風ですが、「仕掛人はご両親」であることを忘れ
ないでほしいのです。
 
 ★面接当日の服装★
「○○幼稚園では、親子共に紺で統一しなくては失礼にあたる!」
などとうわさがあるようですが、単なるうわさにすぎません。
かつて、ある幼稚園の募集要項に、「親子で紺色にそろえる必要はありません」
と注意書きがありましたし、小学校の面接でも、「みなさん、同じような紺の洋
服では、不自然と思いませんか」などの質問があったことからも、つまらない
うわさであることがわかります。
しかし、だからといって、人と違った服装をするには、勇気が必要でしょうし、
抵抗もあるでしょう。幼稚園側も、服装などどうでもよいといっているわけで
はないと思います。
やはり、初めての方とお話をするのですから、それなりの礼を尽くすのは、当
然のマナーです。問題は、普段、お子さんは紺の洋服を着ることに慣れている
でしょうか。しかも、ご両親とも、あまり見かけない服装で、きちんときめて
います。このことです……。
「あれっ!」と思わないわけがないのです。これだけでも緊張するのがお子さ
んです。
「お子さんに、余計なプレッシャーをかけないで下さい」という幼稚園側の配
慮ではないかと思います。
 
ですから、当日だけ着せるのではなく、何回も袖を通して着慣れておきたいも
のです。そして、お父さんにひげを剃ってもらい、当日と同じ服装で出かける
機会を作っておきましょう。できれば、受験される幼稚園まで出かけてみるの
もいいでしょう。
ケース・スタディーで紹介しました「シスターさんとのご対面」の例もあるか
らです。
「特別な気持ちにさせないで下さい」という幼稚園側の気持ちが聞こえてきま
せんか。
このことだと思います。
 
そして、どこの幼稚園でも、「堅実な家庭を築くお父さん、それを支える謙虚な
お母さん」を求めています。それが、身だしなみとして表れます。言うまでも
ないことでしょうが、装飾品はマリッジリングだけにし、化粧も香水も控えめ
になさるのが賢明でしょう。
 
 ★持参するものをチェックする★
信じられない話ですが、当日に面接票を忘れた方がいたとのことです。緊張の
あまり犯したミスでしょう。こういったことがないように「面接当日に持参す
るもの一覧表」を作っておくことです。
 1 面接票(受験票)
 2 提出する面接資料やアンケート用紙
 3 募集要項や試験当日のスケジュール表(出願後に幼稚園から送られてく
   る資料)
 4 筆記用具や消しゴム、携帯用辞書
   その年だけ、突然、アンケートに記入を求められる場合もありますから、
   一応、用意しておきたいものです。
 5 両親の上履きやお子さんの運動靴。
 6 雨に備えて、雨具を入れるもの、ズボンやソックスなどの着替えも必要
   でしょう。
 7 あってはいけないことですが、万一の病気に備え、解熱剤や整腸剤の用
   意を。
 8 携帯電話
   事故などで緊急に連絡する場合、携帯電話は欠かせません。持参しても、
   マナーモードにすることをお忘れなく。スイッチを切った方が無難でし
   ょう。充電もお忘れなく。
 9 スイカ、パスモなど。
 
そして、当日は、ゆったりとした気持ちで出かけるように、しっかりと心の準
備もしておきましょう。そのためにも特訓を行ってほしいのです。と言っても、
特別に難しいことをするわけではありません。
 
たとえば、話そうと考えている「志望理由」を、テープに吹き込んでみましょ
う。それが30秒を越え1分近くにもなると、ご自身でも長いことがわかりま
す。30秒を越えると、はじめに聞いたことは忘れられがちで、印象に残りま
せん。録音した話を聞き、何回も何回も推敲を重ね、最後に自分自身の言葉で、
きっちりと志望理由を話せるように頑張ってください。そこまでやれば、「記憶
された志望理由」ではなく、「ご自身の言葉で話す育児の姿勢」になっています
し、「園の保育の方針」に限りなく近くなっているはずです。
 
そのポイントですが、今昨年初めて説明会を開催した雙葉幼稚園の場合を考え
てみましょう。
 1 宗教教育に何を期待しているか。
 2 女子だけの教育環境に何を期待しているか。
 3 高校までの一貫教育制度に何を期待しているか。
幼稚園を受験するのに、2,3は必要ですかとお考えでしたら、認識不足だと思
います。男の子はともかくとして、幼稚園は、その後の12年間の教育課程の
スタート点であり、この3点をきちんと考えていけば、自ずと「なぜ、雙葉幼
稚園か!」になるはずです。これを30秒前後にまとめるとなると、そうは簡
単にはいかないでしょう。
 
さらに、校訓である「徳においては純真に、義務においては堅実に」を、どう
解釈して、ご自身の育児に取り入れているかということです。このことについ
ては、横浜雙葉小学校の説明会で聞いた話ですが、簡単に言えば、「見返りを考
えないで、一生懸命に頑張る子を歓迎します」ということでした。ご両親の育
児の姿勢が、「見返りを考えないで、一生懸命に頑張る子を育てる」であれば、
保育の方針と一致していることになります。そうであれば、普段、ご両親がや
っていることを、そのまままとめればいいわけです。幼稚園側が、普段着で来
てくださいという理由は、こういうことなのです。絵に描いた餅のような志望
理由では、説得力はありませんし、それを記憶するだけでは、「忘れたらどうし
よう」といった心配の種になり、当日、しどろもどろになりかねません。
 
よく模範回答を教えてほしいといわれますが、私が受験するわけではありませ
んから、できないことです。以前、あるガイドブックに模範例を紹介しました
が、こういった考え方もあるといった観点から、当たり障りのない文章を作り
ました。今読むと冷や汗ものです。
 
以前にも紹介したかと思いますが、慶應義塾幼稚舎が作文も面接もやめた理由
は、「傾向と対策的な準備が行われている」と判断したからです。同じような作
文や回答が多くなったということでしょう。それでは何のための作文であり面
接かということです。
 
お子さんのためです。質問事項を想定して、自分自身の言葉で答えられるよう
に、繰り返し練習してください。言葉は、とにかく口に出さなければ生きてき
ません。よい印象を与える言葉、それは、ご自身で捜し出すものだと思います。
頑張ってください。
 
幼稚園に着くと、所定の手続きをして、控室で待ちます。たくさんの親子が集
まりますから、「何だかおかしいな?」などと、お子さんも緊張するかもしれま
せん。幼児教室へ通っていれば、
「いつもの教室ではなくて、今日は、幼稚園で、いろんなことをして遊ぶので
すよ」
と、うまく導くこともできるでしょう。教室へ通う目的は、もちろん、志望園
に合格することなのですが、お子さんの場合は、「お母さんのもとを離れても楽
しいことがたくさんあることを、きちんと学習しておくこと」だからなのです。
 
緊張のあまり泣き出すお子さんもいます。お母さんがあわててしまい、なだめ
ようとしますが、うまくいかないと、恐い顔になりがちで、収拾がつかなくな
ります。そういったことにならないよう、楽しい雰囲気を作ってあげましょう。
それには、何といっても、ご両親が普段と変わらないことです。繰り返します
が、それには、志望理由がきちんとできていることです。
 
控室では、静かに待つことになりますが、2、3歳の幼児には、これが苦手で
す。好きな絵本などを持っていき、読んであげるのもいいでしょう。ただし、
玩具類を持っていくのはやめましょう。他のお子さんも持ってきたいのを我慢
しているからです。普段から、何かを持っていないと落ち着かないお子さんの
場合、その原因を考え、徐々に何も持っていなくてもいいように、しつけてお
きましょう。「当日だけダメ!」は、お子さんに不安を与えるだけです。
 
入室については、ケース・スタディーでお話しましたから、再度触れませんが、
どういった順序で入るか、ご両親でお決めになり、お子さんと一緒に練習をし
ておきましょう。
そして、面接室へ入ったら止まり、三人そろって横に並んだところで、一呼吸、
入れます。
それから「よろしくお願いします」とお父さんが声をかければ、落ち着きます。
着席する時も、お子さんは誰と一緒にいくか決めておけば、あわてることもあ
りません。お母さんがリードしていくのが自然でしょう。
ここまでの流れがスムーズにいけば、もう、大丈夫です。そのためにも、しっ
かりと、手順を間違えないように練習をしてほしいのです。
 
幼稚園によって、面接官に向かって左から、父、子ども、母の場合もあれば、
逆に、向かって、母、子ども、父となるところもあります。入室した時に、一
息入れ、指示を待って、それに従いましょう。指示がないからと勝手に動かず
に、お父さんが、「こちらでよろしいでしょうか」と尋ね、それから行動すれば
いいのですから、とにかく、あわてないことです。
お母さんは、お子さんが着席できたのを確かめてから座りましょう。こういっ
たことも、親子で練習をしておけば、何でもないことなのです。質問の受け答
えだけの練習をするのではなく、こちらの一連の動きの方が、もっと大切です。
この動きがスムーズでなければ、緊張を高めることになりがちです。足をしっ
かりと運び、一声出れば、気持ちも楽になるはずです。お父さんへお願いして
おきましょう。照れないでやってください、可愛いお子さんのためです。
 
お子さんが立ったまま質問を受ける幼稚園もありますが、お子さんは、なかな
かきちんと立っていられないものです。幼児教室へ通っているお子さんは、そ
ういった体験をたくさん積んでいますから心配ないと思いますが、何をしでか
すかわからないのが幼児です。お母さんの方へ寄りかかったりするかもしれま
せん。そんなとき恐い顔で注意せずに、お子さんがきちんと立てる合図を決め
ておきましょう。
「もう少し頑張ろうね」
とやさしく声をかければ、お子さんも安心します。面接の先生方は、そういっ
たときのお母さんの態度を見ているはずだからです。
 
着席したときに、正面を向いた姿勢で、お子さんを視野に入れておきましょう。
お子さんの面接中に、どんなサインが出るかわからないのが幼児です。助け舟
を求めてきたとき、知らん顔をしているわけにはいきませんから、どういった
対応が、過保護、過干渉にならないか、考えておきたいものです。その目安で
すが、お母さんが面接の先生であったならば、どういう応対がいけないか考え
てみましょう。
お子さんを視野に入れることに関してですが、体は正面を向いたままの姿勢で
あることが大切で、動かしていいのは顔だけです。ぴったりと寄り添ってしま
うお母さんがいますが、あまり格好のいいものではありません。身体全体で過
保護を表していることになりかねないからです。
 
お子さんに関しては、難しい質問はありませんから、一問一答を、おおらかな
気持ちで聞き取れるお母さんであってください。とんでもない答えをいっても、
即座に訂正したりせず、あわてないことです。
「おやおや、緊張しているのだわ」と、あくまでも保護者の気持ちを忘れない
で下さい。挽回のチャンスが、お母さんへの質問の中にあるはずですから、そ
こをきちんととらえて、対応しましょう。
 
お子さんや、ご両親への質問でやってはいけないこと、口を閉ざして黙ってし
まった場合などは、ケース・スタディーで紹介しましたから、もう一度、確認
しておいて下さい。
 
質問が終わり、退出するときも、お父さん、子ども、お母さんの順序で出口に
向かい、そこで止まり、横に並んでから、「失礼します」とお父さんが声をかけ、
出るようにし、お母さんは、最後に会釈をし、ドアを閉めて退出しましょう。
そして、「お父さん、ご苦労さまでした」といえる謙虚なお母さんであってくだ
さい。
絶対に合格します。
 
しかし、出てしばらくすると、お父さんを非難するお母さんがいるそうです。
合格しないでしょうね。「壁に耳あり」ではありませんが、どこで見られている
かもわかりません。
感じのいいものではありませんから、文句があるなら、幼稚園を出て、お子さ
んにわからないようにやってください。
 
しかし、不思議なのですが、面接が終わって文句を言うのは、お母さん方で、
そういうお父さん方をほとんど見かけないそうです。これは、いったい、どう
いうことなのでしょうか。男性と女性とでは、どちらに瞬間湯沸かし器が多い
かは、わかりませんが、ご両親の話し合いが、きちんとできていないことに原
因があるようです。
 
またしても、志望理由になりますが、ここで、3年保育に在園中の受験の場合
を考えてみましょう。
「どうして、通っている幼稚園を変えてまで受験をするのか」、この理由がきち
んとできていないと、幼稚園側を説得することは不可能でしょう。
1年近く通い、園にもなれ、友達もでき、お子さん自身が作り上げた環境を、
親の一存で変えるわけですから、これは大変なことをするわけです。
「受験したが、ご縁がなかったので再挑戦」、「まだ心身ともに通園できるか不
安だったから」、「出産の予定」、「主人の転勤で」、などの場合は問題ないでしょ
うが、転園する理由に妥当性のあることがポイントになるでしょう。
例えば、「お子さんは、毎日、楽しく幼稚園へ行っていますか」などと質問され
たとき、どう答えますか。
こういった質問にも対応できる準備をしっかりしておくことが大切です。
 
季節の変わり目は、気温も不安定になりがちです。
お子さんの体調には十分気をつけてあげましょう。
(次回は、当日の心構えなどについてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<保護者編>第13章 七五三でしょうな 霜月(2)

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2020さわやかお受験のススメ<保護者編>
         ~紀元じぃの子育て春秋~
     「情操教育歳時記 日本の年中行事と昔話」
       豊かな心を培う賢い子どもの育て方
           -第48号
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第13章 七五三ですね 霜月(2) 
 
9月13日(金)の十五夜の満月をご覧になった方、10月11日(金)の十
三夜も見ておきたいものです。「両方見ないと縁起が悪い」と言われていたそう
ですが、これは江戸時代の遊里、吉原の客寄せのキャッチフレーズで、「両日と
もいらっしゃい!」が狙いだったとか。考えたものですね(笑)。
「箱根、仙石原のすすきが見頃」とネットに出ていましたが、お子さんに、満
月とすすき、日本の秋の風物詩を肌で感じさせたいものです。
 
 ★★むかし話と伝説の違い★★
孫引きで気が引けるのですが、「昔話と伝説」について、わかりやすい解説があ
りますので、紹介しましょう。
 
 昔話と伝説には区分がある。
 「昔、昔、あるところにお爺さんとお婆さんがいました」と始まるのは昔話の
ほうである。いつ、どこで、だれが……を特定していない。いつでも、どこで
も、だれでもかまわない。
 そこへ行くと伝説のほうは、
 「伊吹山と浅井岳は古くから高さを競い合っていたが、あるとき浅井岳が一
夜にして背を高くした。伊吹山の神タダミヒコはおおいに怒って浅井岳の神ア
サイヒメの首を斬った。首は琵琶湖に落ちて島となり、これが竹生島である」
といったぐあいに、まことしやかである。いつ、どこで、だれが、といった事
情がそれなりにはっきりとしている。とりわけ土地との結びつきが深い。どこ
で起きたことなのか具体的に記されている。
 柳田國男 (1875-1962)の言葉を借りれば、
「伝説と昔話とはどう違うか。それに答えるならば、昔話は動物のごとく、伝
説は植物のようなものであります。昔話は方々をとび歩くから、どこに行って
も同じ姿を見かけることができますが、伝説はある一つの土地に根を生やして
いて、そうして常に成長してゆくのであります。雀や頬白(ほおじろ)はみな
同じ顔をしていますが、梅や椿は一本一本に枝ぶりが変わっているので見覚え
があります」(「日本の伝説」はしがき)
とあって、このたとえ話はわかりやすい。
 伝説は土地との関わりにおいていろいろな枝葉をつけ、人々の願望を反映し
て成長していく。昔話はどこにでも移っていく。同じような話があちこちにあ
る。多少姿がちがっても「同じものだな」と見当がつく
(集英社文庫 「ものがたり風土記」P23  阿刀田 高 著 集英社 刊)
 
「さすが、柳田國男先生」などとおこがましい限りですが、「昔話は動物のごと
く、伝説は植物のようなものであります」の一言ですね。桜の名所を訪ねるの
も訳ありなのです。雀やほおじろ、どこにでも顔を出しているので、素直に納
得しています。
 
【十一月に読んであげたい本 (1)】
七五三は、親が子どもの健やかな成長を祈る日です。しかし、かけ過ぎる愛情
は、子どもの成長を妨げがちです。七五三は、親の子どもに対する愛情チェッ
クの節目ではないかと思います。子を思う親の素朴な愛情を描いた昔話は、心
があたたまります。
 
蛇というと、嫌われものの代名詞のようで、昔話でも悪役が多いのですが、こ
の話は違います。もともと蛇は、水の霊、水の神さまのお使いと信じられてい
ました。この話は、自然の恐ろしさと、お母さんの子を思う姿を伝えた話です
が、嫌われがちな蛇だからこそ、説得力があります。親子の愛情、特に母親の
見返りを求めない無償のほほ笑み的な子を思う心は、理屈を越えた素晴らしい
ものです。
 
しかし、今では、この親子の絆が壊れかけているような気がしてなりません。
ほとんどの場合、親に責任ありと考えます。「あなたのために、お母さんは…
…!」という言葉は、子どもにとって釈然としないものがあるのではないでし
ょうか。育児は、皆さんのご両親がそうであったように無償です。エゴ丸出し
のうとましい母性愛は、子ども達にも迷惑で、やがて嫌われるものではないで
しょうか。気持ちはわかるのですが……。
 
 愛には、報われることを目標とするエロス的愛と、与えるだけで全くお返し
を期待しないアガペー的愛があることは言われているが、親でありながら、エ
ロス的愛しか持たぬものがけっこう多いのである。
 (完本 戒老録 自らの救いのために P86 曽野綾子 著 祥伝社 刊)
 
「アガペーとエロス」、学生時代にキリスト教倫理学で習った記憶がありますが、
この年になってお目にかかるとは思いませんでした(笑)。
曽野さんは聖心女子大学出身の才媛で、キリスト教倫理に基づく数々の小説や
歯に衣を着せぬ評論で知られていますが、アフリカなどでのボランティア活動
を知れば、さもありなんと納得せざるを得ません。近著の「人間にとって成熟
とは何か」(幻冬舎 刊)は、50代に出会いたかった本の一冊で、悔しい限り
です。(残念) 
現在、聖心女子学院には昭和46年に廃止したため幼稚園はありませんが、入
園した曽野さんは何かの随筆に、「私の時は、名前と年を聞かれただけでした」
と書かれていました。今、幼稚園があれば、とてもじゃありませんが、「名前と
年」だけでは済まないでしょう。学院は4・4・4制に移行し、中学受験はなく
なりました。
 
◆へびのよめさま◆   丸山 邦子 著
 むかし、あるところに、一人のお百姓さんが住んでいました。
 ある時、子どもたちがいじめていた蛇を助けてあげると、その晩、美しい女
性が、一晩泊めてほしいと訪ねてきました。次の日、お百姓さんが仕事を終え
て帰ってくると、その美しい女性が食事の支度をしていたのです。そうこうし
ている内に夫婦になり、子どもができ、お産の時は見てはいけないと言われま
したが、心配のあまりのぞいたのです。すると、部屋の中には大きな蛇がいて、
とぐろの上に赤ん坊を乗せ、なめていたのです。
 やがて、赤ん坊を抱いて出て来て、
「私は、助けてもらった蛇で恩返しに嫁になりましたが、姿を見られては、と
どまることは出来ません」と言い、赤ん坊が泣いたら、しゃぶらせてほしいと
美しい玉を渡すと、沼に姿を消したのです。赤ん坊は、玉をしゃぶり、健やか
に育ちました。
 ところが、話を聞いた殿様は玉が欲しくなり、家来に言いつけて、取り上げ
てしまったのです。腹を空かせた赤ん坊は、泣きやみません。途方に暮れたお
百姓さんは、沼の淵で、ことの次第を話しました。すると、大きな蛇が、口に
玉をくわえて現れたのです。一つの目から血が流れ、もう一つの目は、ふさが
っていました。美しい玉は、蛇の片目だったのです。取られたのなら仕方ない
と、もう片方の目玉をくれたのでした。
 しかし、この玉も殿様に奪われてしまうのです。
 お百姓さんが、このことを告げると、蛇は怒り、
 「子どもを連れて山へ逃げてください!」
と言ったので、お百姓さんは、子どもを背負って駆け出しました。頂上に着い
たとき、沼の水が盛り上がり、城に向かって流れ出したのです。恐ろしい力で
向かってくる水の力に、城は、ひとたまりもありません。みんな流されたその
後は、湖になってしまったのでした。 
九月のはなし きのこのばけもの  松谷 みよ子/吉沢 和夫 監修
     日本民話の会・編 国土社 刊 
 
日常生活を快適に過ごすために、やってはいけないことを定め、それを破ると
破局を招く発想は、先に紹介しました「古事記」の上巻に、豊玉姫(トヨタマ
ヒメ)の出産をのぞいたことで離別する神話があります。姫の正体はふかでし
たが、その他にも、機を織る仕事場をのぞいてしまった「鶴の恩返し」や、魚や
貝が恩返しをする話などでよく知られています。「見ないでください」といわれ
ると見たくなるのは、「怖いもの見たさ」と同様、人間の悪しき性(さが)のよ
うですね。
 
これとよく似た話があります。
両目を失った蛇から、「私は盲目となってしまい、わが子の姿を見ることができ
なくなりました。三井寺の鐘を毎日ついて、子どもの無事を知らせてください。
年の暮れには、1年過ぎたことがわかるように、多くの鐘を撞いてください。
お返しに人々に幸運を授けましょう」という滋賀県の伝説「三井寺の晩鐘」で
す。以来、三井寺では、除夜の鐘に際し、多くの燈明を献じ、目玉餅を供え、
108に限らず、できるだけ多くの人に、できるだけ多く鐘を撞いてもらう特
別の儀式が行われています。(www.shiga-miidera.or.jpより)
 
余談になりますが、晩鐘というとジャン=フランソワ・ミレーの馬鈴薯畑で働
く農夫が、教会から流れる夕方のアンジェラスの鐘に合わせて祈りを捧げる名
画「晩鐘」があり、小学校6年生の頃、図工の先生が画集を持ってきては絵の
解説をしてくれたことを思い出します。「落ち穂拾い」「羊飼いの少女」と共に
忘れられない作品となりましたが、先生から「馬鈴薯はジャガ芋」、「アンジェ
ラスはラテン語でエンジェル」と教わり、言葉の響きが新鮮で今でも覚えてい
ます。おそらく、自分で解説書を読んだだけでは、このような印象を受けなか
ったのではないかと思います。そういったことからも音読は、非常に大切では
ないかと考え、小学生の子ども達に薦めています。井沢元彦氏の「言霊(こと
だま)の国・解体新書」(小学館文庫 刊)ではありませんが、言葉にも生命が
あるような気がしますね。万葉集をはじめ古今集などの歌集が今でも読まれて
いるのも、言霊が脈々と生き続けいる証(あかし)ではないでしょうか。
 
ところで、最近、落語を聞く機会がほとんどなくなりましたが、「寿限無(じゅ
げむ)」という噺があります。子どもがけんかをして、寿限無にぶたれた子が、
こぶを寿限無の親に見せるのですが、名前があまりにも長いために、文句をい
っているうちに、こぶがへこんでしまった噺です。名前の長さは、この話に出
てくる名前の五倍ほどあり、それをきちんと覚えている噺家さんは、すごい記
憶力だなと、子ども心にも感心させられたものです。
YouTubeで若き日の故立川談志師匠の「寿限無」を聞くことができます。
気持ちはわかるのですが、親の愛情が行き過ぎると、妙な具合になる話です。
名前は、一生の付き合いですから、あまりこったものでは、本人が大変です。
そういえば、「悪魔」という名前を、役所で受け付けなかった話がありましたね。
 
◆長い名まえ◆   浜田 廣介 著
むかし、ある村外れに、「やぶん中」と呼ばれる家がありましたが、どうしたわ
けか、子どもが無事に育たず、3、4歳になると、あの世に行ってしまうので
す。ある年に、男の子が生まれ、心配したおじいさんは、長生きできるように、
長い名前をつけることにし、和尚さんにお願いしたのです。
つけた名前は、「一丁ぎりの丁ぎりの、丁丁ぎりの丁ぎりの、あの山こえて谷こ
えて、ちゃんばちゃく助、なんみょう長助」でした。これで、長生きできると、
おじいさんは安心して帰るのです。
ある日のこと、長助は川へ菖蒲をとりにいき、丸太の橋を渡ったときに、足を
滑らせ落ちてしまったのでした。友達は、おじいさんに知らせました。
「やぶん中のおじちゃん、大変だぁ。おじいちゃんちの、一丁ぎりの丁ぎりの、
丁丁ぎりの丁ぎりの、あの山こえて谷こえて、ちゃんばちゃく助、なんみょう
長助ちゃんが、落っこちたぁ、落っこちちゃったぁ、川ん中へ!」
声を聞いて、出てきたおじいちゃんは、
「おおい、子どもしゅう。一丁ぎりの丁ぎりの、丁丁ぎりの丁ぎりの、あの山こ
えて谷こえて、ちゃんばちゃく助、なんみょう長助が、どうしたって。どうし
たぁ?」
「川ん中へ落っこちたぁ!」
「そいつは、たいへん」
おじいさんは飛び出していき、近所の人も駆けつけ、間一髪のところで助かっ
たのでした。
 世界民話の旅 9
   日本の民話 浜田 廣介 著  さ・え・ら書房 刊
 
「長い名前で助かった」と思いたいのが人情ですね。原作では、井戸に落ちて
死んでしまうことになっているそうです。再話で命を救ったのは、作者、浜田
廣介の愛情ではないでしょうか。
 
私事でなんですが、名前を「紀元」(きげん)といいます。誕生日は昭和15年
2月11日で、今でいう「建国記念の日」でした。二月にお話しましたが、当時
は「紀元節」といい、日本の誕生した日を、日本書紀に記されている神武天皇が
即位されたといわれる年(西暦紀元前660年)を皇紀元年として、明治5年(1
872)に定めた祝日だったのです。しかも、昭和15年(1940)は、皇
紀二千六百年にあたり、時あたかも太平洋戦争の前の年でもあり、戦意高揚の
ためか、皇室礼賛のためかわかりませんが、「紀元二千六百年、ああ一億の胸が
なる!」と歌を歌い、提灯行列をし、全国的にお祝いをしたそうです。「紀元二
千六百年の二月十一日生まれで名前は紀元」ですから、畏れ多い名前であった
わけで、戦争に勝っていたら、名前負けをした非国民といわれたかもしれませ
ん。しかし、命名されても、名前負けをしない立派なものもあります。世界自
然遺産に登録され、椋鳩十の「片耳の大鹿」の舞台である屋久島にある杉の巨
木、推定樹齢3千年の「紀元杉」です。いつの日か訪ね、同名のよしみとしてご
対面したいものです。ちなみに縄文杉の推定樹齢は7千2百年で、世界最古の
植物といわれていますが、あくまでも推定で、本当のことはわからないようで
す。
 
ところで、世界の名機と言われたゼロ式艦上戦闘機「ゼロ戦」は紀元2600
年に開発され、年号の末尾のゼロを使い命名したそうで、宮崎駿監督最後の作
品「風立ちぬ」が上映されましたから、若い皆さん方にもおなじみになったの
ではないでしょうか。
ゼロ戦と聞くと特別攻撃隊、「特攻」のことを思い出します。私は国のために命
を捧げた純真な心には畏敬の念を抱いています。しかし、あまりにも人命を無
視した唾棄すべき史上最低の作戦であるため、涙なくして読めませんから読み
たくないのですが、250万部も売れていると聞き、百田尚樹氏の「永遠のゼロ」
を読み、これは若い人達に読んでもらいたいと思いました。小説にも絶対に謝
らない日本の為政者、職業軍人の幹部、高級官僚、マスコミに怒りをぶちまけ
ていますが、読み終わり感じたことは、「少しも変わっていないな」ということ
でした。先の大戦で300万人(戦場で230万人、原爆や空爆で70万人)の
命を失ったにもかかわらず、何もやってこなかった自分を棚に上げて何ですが、
むなしくなりましたね。(合掌)
 
最後に、今は秋祭りの最中ではないでしょうか。
ここ川越市でも、19(土)、20日(日)は、「川越まつり」でにぎわいます。大
江戸天下祭りを今に伝える歴史ある祭りで、十数台の山車(だし)が、蔵造り
の街に姿を表し、にぎやかなお囃子と愉快な踊りが見所です。出会った山車同
士が、互いに向き合い、独自の囃子と踊りを競う「曳(ひ)っかわせ」は、祭
りの醍醐味で、一見の価値があります。パソコンで「川越まつり」を検索する
と、その様子を見ることができます。ユネスコ無形文化遺産に登録され、今年
も一層の盛り上がりを見せるのではないでしょうか。
 
ところで、昨年のノーベル賞、本庶教授が医学生理学賞の受賞者に選ばれまし
たが、今年はどうでしょうか。メルマガが配信された頃にはわかるようです。
以前、お話しましたが、母国語、日本語で自然科学など殆どの分野を学べるの
は、奇跡に近いことです。それを支えているのが、漢字仮名交り文です。日本
語をしっかりと学ぶことが、いかに大切であるか、きちんと子ども達に教えた
いものです。他のアジアの国の人々は、英語などで書かれた本を読むことにな
り、外国語をマスターしなければ、専門書は読めないことになっているようで
す。
 (次回は、「11月に読んであげたい本(2)と最終回にあたり」についてお
話ししましょう)

さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>手は第二の脳 3

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        「めぇでる教育研究所」発行
2021さわやかお受験のススメ現年中児 今から始める小学校受験
            第13号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★★手は第二の脳 3★★
●絵 画●
お絵描きは、歌や踊りと同様、子どもにとって大切な表現方法です。
子ども達はお絵描きが大好きですが、これも生まれ月、月齢差が表れますから、
このことを考えてあげなければ、発育状況にそぐわない要求をしがちで、子ど
も達には困ったことになります。
 
まず、お子さんの絵の描き方を、思い出してみましょう。
2歳頃は、点や線のなぐり書きでした。
3歳頃から、円や四角らしきものが表われて、ある日、突然、頭から手足がニ
ョキニョキ出ている絵を描き、やがて頭と体が分かれ、一応、人間らしくなり
ますが、手は電信柱のように、横に真っすぐ伸びたままで、年長になった頃か
ら手も下におり、やっと人間と認められる絵になったのではないでしょうか。
そして、必ずといっていいほど、お日さまが輝いています。
ここまで来るのに、4、5年かかる子もいますから、子ども達には大変な仕事
でもあるわけです。
しかも、絵を描く作業は、促成栽培的に腕をあげることはできません。
お子さんの生育史が、そのまま表れてくるのではないかと思います。
 
なぜ、小学校の入学試験に、絵を描かせる課題があるのでしょうか。
ただ、単に、絵の巧拙を評価するためとは、考えにくいことです。
大人は、自分の考えを相手に伝えるのに言葉だけで足りますが、幼児は、それ
だけでは十分とはいえません。
言葉で足りなければ、体全身で表す身体表現も、大切なコミュニケーションの
手段ですが、
絵も、その一つです。
自分の思っていることを、絵で表したいのです。
ですから、子どもは、絵の巧拙にこだわらずに、せっせと描きます。
そばで見ていると、本当に楽しそうで、こういうときの子どもの目は輝いてい
ます。
以前、慶應義塾幼稚舎が、イーゼルを立てて絵を描かせたことがありました。
評価のポイントは、初めてのことに積極的に取り組む意欲や行動力だと考えま
したが、舎長は、ある雑誌のインタビューで「子どもの顔を見たかったから」
と答えていました。
 
第8号でも紹介しましたが、思い出してください。
絵は、子どもの感性が、そのまま表れるものだと思います。
 
 【(環境+五感が受けた刺激)×好奇心×観察力÷そしゃく力=感性】   
 
また出てきました、おかしな式です。
しつこいようですが、感性とは、子ども自身が、与えられた環境の中で、自ら
の力で培ってきた、自前の能力だと言いたいのです。
ですから、親の思惑で、絵についていろいろと注文をつけ始めると、面白くな
い絵になるのではないでしょうか。それは、お子さんの自前の感性で描いた絵
ではなく、第三者に教えこまれた絵だからです。どなたがおっしゃったのか定
かではありませんが、それを「大人の手あかのついた絵」というそうです。
 
受験のためのお絵描き教室も、その一つではないでしょうか。
絵を描かせる学校が増えていますから、その対策用のお絵描きです。
これもうわさの一つで真偽の程はわかりませんが、「テーマは秋」だとすると、
10人が10人とも枯葉の舞う絵を描き、しかも全員、申し合わせたように葉
っぱを黄色に描くそうです。
こんなことをしていると、子どもの感性は、おかしくならないでしょうか。
第一、子どもが落葉を見て、ホッとため息をついて、「人生、無常ですね!」な
どと枯葉の舞う様子を描いているとは、考えられないことです。
秋であれば、子どもが楽しみにしていることは、たくさんあるのではないでし
ょうか。
お月見、遠足で出かけた芋掘り、ぶどう狩りや運動会など、楽しい思い出が残
っていれば描くはずです。
こういったうわさは、本当に噂であってほしいものです。
 
自分の描きたいことを、自分流儀で描ければ、いいのではないでしょうか。
ウルトラマンと戦う怪獣が、ものすごい勢いで、真っ赤な炎を口から吐き出し
ている絵を見たことがあります。
画用紙全体を使って、迫力がありました。
子どもに聞くと、
「どんな武器を持っていても、ウルトラマンは、絶対に、負けないんだよ!」
と興奮気味に話していましたが、「これだ!」と思いました。    
何だかよくわからない怪獣でしたが、口から出る怪しげな炎の色といい、鋭い
つめの形といい、「あやうし、ウルトラマン!」の感じが、よく表れていました。
その子は、ウルトラマンは、天下無敵だと信じているから、こういう絵になっ
たのでしょう。
ウルトラマンは、絶対に負けないと信じている子どもの気持ちが、素直に伝わ
ってきます。
 
画用紙全体を使って描いているのも、いいですね。 
これが、左右の端っこに、細かくコチョコチョと、何やらわからないように描
かれているようでは、心配です。
しかも、色が黒や灰色などで、暗い感じのする絵では、真剣に、お子さんの置
かれている環境を、早急にチェックする必要があると思います。
「絵は心の窓」ともいわれているように、子どもの感性は、鏡に映るように表
れるからです。
 
また、絵を描きたがらない子が増えていると聞きますが、絵を大人の思惑で、
評価しているのではないでしょうか。
そうだとすれば、かわいそうです。
子どもの描く絵に口を出さずに、のびのびと描かせてあげることが大切です。
もし、お父さんやお母さんが、絵を描くのを苦手としていたら、なおさらのこ
とです。
 
小学校側も、大人が考えるような、巧い絵を期待していないと思います。
その子に育まれている感性をみたいのです。
ですから、一つの話を聞いた後で、
「この話は、どのようになっていくと思いますか。それを絵に描いてみましょ
う」
といった問題に発展させ、子どもの頭の中をのぞきたいのです。
絵の巧拙だけを、見ているのではありません。
百人の受験生がいたら、百枚の違った絵が描かれるのではないかと思います。
逆を考えてみましょう。
もしも、百枚とも同じ絵だとしたら、マインドコントロールされていることで
はないでしょうか。
これは、恐ろしいことです。
過保護、過干渉では、子どもの感性まで、コントロールすることにもなりかね
ません。
 
「個性を伸ばしてあげたい」とお考えなら、子どもの感性を磨ける環境を作っ
てあげましょう。
専門家の先生にお叱りを受けるかもしれませんが、子どもの描く絵は、写生で
はなくイメージ、想像力の集結されたものだと思います。
五感のアンテナを刺激してあげれば、感性は育まれるものです。
本を読んであげることからも、たくさんの刺激を与えることができます。
また、日本には、恵まれた自然があり、四季折々の自然の変化を、五感を通し
て、きちんと身体にしみ込ませておきましょう。
絵を描くテクニックより、ものを観る心の眼を育てることです。
小さい時こそ、本物に触れる機会をたくさん持つことが、大事ではないでしょ
うか。
そこから感性は育ってきます。
感性は、ご両親の作る環境で培われるものです。 
 
「お母さん、ぼく、絵描きさんになりたい!」
心の準備ができてからの絵画教室は、最高の教場になるはずです。
お断りしておきますが、「絵画教室が駄目だ」などと、そんなだいそれたことを
いっているのではありません。プロの先生方に叱り飛ばされます。皆さん、お
子さんの感性を大切にして指導されていますから、何ら心配ありません。
心配なのは素人の方、特に、お母さん方が、お子さんの描く絵に注文をつける
ことです。 
繰り返しますが、感性はご両親の作る環境で培われるものです。
いいづらいのですが、遺伝もあります……。
 
最後に、お願いしておきたいことがあります。
それは、描いた絵について、何を描いたか聞いてあげることです。
それらしく見えなくても、何を描きたかったのかわかりますから、そこを褒め
てあげましょう。
幼児が描いた絵は、その時点で、お子さん自身の最も優れた作品であることを
忘れないでください。
 
私どもの教室には、洋画家の岡崎洋児先生にお願いして、「ワクわくアトリエ」
を担当してもらっています。私から言うのも僭越ですが、親子で参加するユニ
ークな指導が好評を得ています。詳しくはHPをご覧ください。 
 (次回は、「鍛えてほしい第二の脳4」についてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>後半の説明会より

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        「めぇでる教育研究所」発行
2020さわやかお受験のススメ小学校受験編
            第64
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
 
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後半の説明会より
6月に肋骨を痛め手術をしたため、後半はどこの学校にも参加できず、編集部
員に参加してもらった白百合学園小学校と、昨年6月7日に行われた立教小学
校の佐々木学校長の話の一部を紹介しましょう。
 
白百合学園小学校 学校説明会
日 時 令和元年年6月22日(土) 10:00―11:20
場 所 学園講堂   参加者 推定約800名
    
 9時半受付開始前に、飯田橋と九段下方面からの参加者の列ができていまし
た。2階席にも入った様子なので、800名以上になったのではないでしょうか。
 入り口で、説明会参加票(ホームページからダウンロードして保護者名と住
所を記入して持参。個人情報は説明会参加の有無だけに使用との説明書き有り)
を提出し、資料を受け取り入場。
 説明会に先立ち、司会者が入り口で配布された資料について、封筒の中には
本日の次第、学園報(学期に1回幼、小、中、高の保護者に配布)、大樹(月に
1回小学校の保護者に向けて発行)、学校案内(建学の精神、教育目標、202
0年度の児童募集について)、文集しらゆり(1年生から6年生までの作文、感
想文など)が入っているとの説明がありました。
 
 昨年度まで副校長であった根本徳子先生が校長先生になり、初めての説明会。
ご挨拶のお話にも緊張の感じられる中、粛々と進められました。
 また、昨年に続き3年生の合唱、「1年桜組の1年間」という映像の上映に加
え、6年生3名による「最上級生として」というテーマの発表がありました。
いずれも入学してからの子供たちの様子がよくわかる、すばらしいものでした。
 
  次 第
   10:08~10:20  根本徳子学校長挨拶 建学の精神と教育方針
   10:21~10:38  学校紹介の映像「1年桜組の1年間」
   10:38~10:45  最上級生として(6年生の発表)
   10:45~11:05  本校の教育活動 やすくら けいこ 教頭先生 他
   11:07~11:15  3年生の歌
   11:15~11:18  連絡
 
学校長挨拶 建学の精神と教育方針  根本 徳子校長
 「お早うございます。本日は朝早くから、こんなにたくさんお集まり頂きま
して有難うございました。私が校長の根本でございます。私共の学校について
よりよくわかっていただけるために、映像、発表などを交えながら進めさせて
いただきたいと思います。初めに、私からは、私共の建学の精神、教育方針に
ついてお話し申し上げます」との挨拶から始まりました。  (以下、要約)
 
 白百合学園はフランスにあるシャルトル聖パウロ修道女会を設立母体として
いる。その修道女会創設の時の修道女たちの心を受け継ぎ、子供たちに神の愛
に仕え、時代の要請にこたえるような教育をすることを精神として続けている。
 
 まず創立当初の様子を。
 シャルトル聖パウロ修道女会は、フランスパリからかなり離れたルヴェヴィ
ル・ラ・シュナルというたいへん小さな町が発祥の地になっている。17世紀
末、戦争などで苦しく貧しい中で子供たちの教育がおろそかになっていた。そ
の状況に心を痛めたルイ・ショウベイ神父が子供たちのために学校を始めよう
と決意し、神父様の思いを受けた4人の娘たちが子供たちを集めて手芸などの
手の仕事を教えることを始めた。それと同時に、その村に病人がいると見舞い
や看護などの、人々の苦しみに共感した献身的な愛のある活動をしていた。こ
の写真(写真を上映)は当時の建物と教室で、この小さな教室が原点。その教室
から始まって、300年以上になり今の私たちの教育につながっている。その
建物は今も残っており、私はかつて訪れたことがある。その教室を見たときに
今の教育につながることを感じながら、身の引き締まる思いをしたことを思い
出す。
 
 日本での活動は、1878年(明治11年)5月28日に、函館の港に到着し
たフランスの3名の修道女から始まっている。当初は言葉や習慣などに大きな
戸惑いを感じながらも、子供たちの教育を始めた。十分な施設もなく苦労しつ
つも、創立当初の精神を受け継ぎ、隣人への愛をつくすという修道女たちの熱
い思いがあった。その3人の修道女の働きが各地方に広がり白百合学園の教育
事業の原点となり、現在、北海道から九州まで7校の姉妹校がある。函館から
3年後、1881年(明治14年)に東京に学校が設立された。それから現在ま
で伝えられ今年が141年目。
 
 その修道女の思いを現在私たちがどのように子供たちに伝えているか。
 社会から顧みられない人々や敬遠されがちな場所を優先して奉仕するという
修道女の精神を基盤とし、助けを必要としている人々に思いをはせながら、自
分に何ができるかを考えて実践していく設立当初の修道女の心を受け継ぎなが
ら、時代の要請に応えて教育を行っている。キリスト教の精神に根ざした価値
観を養いながら神と人の前に歩み、愛の心をもって社会に奉仕できる女性を育
てるということである。聖書の教えを言問いながら、一人一人の存在をかけが
えのないものとして大切にし、ほかの人の幸せをも願って喜んで働くことので
きる女性を育てている。
 
 具体的な目標としては、校訓の「従順、勤勉、愛徳」の3つの言葉に集約し
ている。
 児童が自分の行動に結びつけられるように、「従順」は「すすんでみがこう正
しい心」と低学年でもわかるような言葉に 自分の良心の声に耳を傾けながら、
素直に従い、より良いものを求めて、みんなが喜んでいけるような子供たちに
なってほしいと思っている。「勤勉」は、「すすんでなんでも一生懸命」に置き
換えている。自分から進んで行動に移すこと、他人や保護者に声をかけてもら
うのではなく自分から行動に移し、与えられた自分の力を磨き人のために役立
てられるような、そこに喜びを見いだせられるような子供に育てたいと思って
いる。「愛徳」は、「すすんで親切喜んで」と子供たちは考えている。自分も大
切にされ、周りの人々も大切にし、周りの人の気持ちを受け入れ、お互いに大
切にしあう。ほかの人のために何か自分が尽くせることを考えて行動に移し、
それが喜びにつながるように、そういう子供たちを育てていきたいと思ってい
る。今年度は従順にスポットライトをあてて、教師一丸となって子供の指導に
当たっている。
 
 「いろいろな情報や説明会での話、資料などに目を通していただき、私共の
学校を一層ご理解いただき、入学をお考えいただければ大変うれしく存じます。」
と終わりの言葉がありました。
 
 
ビデオ上映「1年生さくら組の1年間」
 一昨年までは「野に咲く白ゆりのように」で、学年全体の1年間の様子を紹
介したものでしたが、昨年からは、一昨年入学した1年桜組の1年間を追って
紹介したもので、保護者の方々には、我が子の入学後の生活をわかりやすくイ
メージできるものとなっています。1年生の生活の様子の中で上級生とのつな
がりも感じられ、また、1年間の行事のタイトルをフランス語で紹介している
ところが、1年からフランス語をやっている学校らしく、学校の特色もよくわ
かるものでした。
 
6年生による発表
 平成26年から始まった試みです。最初の生徒は学校の魅力として宗教のこ
とを挙げ、キリスト教から学んだこと、感じたことを発表してくれました。2
番目の生徒は「妹」というタイトルで、妹とお姉さまと呼び合う学年を超えて
のつながりや姉妹校のことについて、3番目の生徒は1年生の世話をすること
や、休み時間の過ごし方などの学校生活についてでした。いずれも児童の視点
からの発表ということもあり、非常に参考になりました。
 
本校の教育活動  やすくら けいこ 教頭先生  
 先程の映像と6年生の作文から、本校の教育活動の一部がお分かりいただけ
たと思う。私の方からは日々の教育活動についてお話をする。(先生方の名前漢
字で紹介されませんでしたので平仮名で表記しました)
 
 本校は併設幼稚園から60名、小学校から60名の120名でスタートする
が、最初はゆっくりと丁寧に指導していく。約2週間は送り迎えをお願いする。
その間には教員や上級生からたくさんのことを教わる。様々なことに興味関心
を示し、感じたり考えたり、自分から取り組む姿勢を身につけられるように、
発達段階に応じて指導している。
 各教室には子供たちの目指す白百合生の姿として「より良いものを求めて、
自分から動ける子」という言葉が掲げられている。本校の授業はすべて白百合
生の姿を意識し、お子様たちが主体的に学びを深めるための基盤と考えている。
お子様方が学習内容の基礎基本を確実に理解し、思考の広がりを発展させてい
くためには、一人一人が自分の考えを持ちお互いに学びあえる学習集団である
ことが必要。そのために、自分の考えを的確に書き表す力や、みんなで話し合
ったことをわかりやすく表現する力を身につけるように指導している。また、
授業で学び、理解していく喜びを味わうことが大切と考え、家庭学習では授業
で興味深く感じたことを調べるなど、予習よりも復習を重視している。家庭学
習は本来ご家庭で行われるものであるが、習慣づけをするために、週に1回学
校へ提出する家庭学習を通して、私たちはお子様方の学習状況を把握している。
高学年になっていくに従い、自分の苦手なところ、深く勉強していきたいとこ
ろを見つけて自分から学習に向かう姿勢を身に着けていくことはとても大切な
ことと考えている。塾に通い、与えられた学習をこなしていくのではなく、自
ら学ぶ力を小学校時代に身につけていくことで、進学した時の大きな力になる
と思っている。
 作文、読書指導にも力を入れ1年生から日記指導をしている。文章を書くこ
とに慣れ、自分の考えを綴ることを重ねていくうちに、作文、感想文などでは
豊かな表現力が発揮されている。お手元の文集しらゆりに掲載されているもの
は、学校で書いたものであり、大人の手は一切入っていない。子供たちの心の
成長を感じることができる。読書指導では、本校指定の必読書を設けたり、推
薦図書をはじめ司書教員の読み聞かせなど、本に親しむ場を多く作っている。
1年生は授業の中だけでの貸し出しなので、1年間に120冊ほどだが、学校
全体では一番多い子供は700冊もの本を借りているようだ。読書離れが叫ば
れているが、本校の生徒はたいへんよく読書をしている。表現力の教科は外国
語の教科においても培われている。2012年から、中学生の体育でダンスの
授業が必修化されたが、本校は42年前から取り入れている。ダンスの授業は
学年が上がるにしたがって、教師の指導から離れて自分たちの振り付けを考え
て作り上げるようになっていく。ダンスの授業は単なる技術の習得ではなく、
ダンスを通して自己表現力を伸ばしたり、友たちとのコミュニケーションを豊
かにしたりすることにもなる。友達と踊ることの楽しさを体感できるように指
導している。
 また、自主性を発揮する場面は委員会やクラブなどの特別活動や総合の時間
でも行う。児童が新しい企画を考えて全校に呼び掛けたり掲示をしたり、積極
的に活動している。姉妹校との交流会も児童の企画で進められている。
 
 次に異年齢集団の活動について。
 1年生から6年生までの縦割りメンバーで構成される白百合タイムの活動が
ある。各グループは各学年5人ずつで構成され、1グループ30人で全校児童
が24グループに分かれて活動する。5、6年生が企画する中で、上級生はリ
ーダーとして下級生を導き、下級生も上級生から多くのことを学んでいる。学
年に応じて、リーダーシップや自主性、協力、思いやり、コミュニケーション
を学んでいる。上級生と下級生のかかわりから、学年を超えた交流を深めてい
る。校内の清掃も縦割りのメンバーで行っている。
 
 次に本校の専科制について。
 専科教員全員が副担任として各学年に配属され、担任副担任が共に学級指導
に当たり、多くの目で児童を見守り、いろいろな側面から優れたところを見い
だせるように、全教師が一人一人を大切に思い、細やかな指導を心がけている。
保護者の方ともよい関係を築きながら、お子様方の望ましい成長のために、保
護者と学校が同じ方向を目指しながら教育している。
 
 最後に、一貫校に通う良さは、一生の友を得られることではないかと思う。
それが一番の宝物であり、本校教員の中にも卒業生が数名いるが、今でも変わ
らぬ交流をしていることがうかがえ、うらやましいと思っている。小学校で楽
しく充実した学校生活を過ごし、さらに高校卒業まで同じ経験や思いを共有し
ているからだと思う。また、多くの卒業生が母となり、わが娘を母校の白百合
に入れたいと思ってくださる学校であり続けたいと思い、日々の指導に当たっ
ている。
 
宗教教育 くぼた先生
 キリスト教は2つのことを大切にしている。一つは、「1人の神(三位一体の
神)を信じること」、もう一つは「隣人愛(周りの人を大切にする)」である。こ
れを含めたキリスト教の考えが建学の精神のもととなっており、これが学校生
活の教育活動、生活指導の基本となっている。
 学校の生活では、お祈りをたくさんする。朝礼、食事の時、帰りの会など。
特に朝礼では朝礼担当者が自分でお祈りを作ってそれを唱えている。また今月
の言葉といって、聖書の言葉や聖人の言葉を皆で唱えている。
 次に宗教行事について。よろこびのミサ、クリスマスミサをこの講堂で行う。
また、イグナチオ教会や神田教会に行ってミサにあずかることもある。また、
ミサではないが、ロザリオの集い、亡くなられた方への祈りの会のようなお祈
りを中心とした行事を行っている。例えばクリスマスミサの場合は、クリスマ
スの本当の意味、イエス様のお生まれになったことを宗教の時間に教える。そ
のような準備をして、学校全体で宗教行事を行っている。宗教の時間では、1
年生は特にお祈りを教えている。6年生の授業では、たとえ話を通してグルー
プで話し合いをしてわかったことをまとめたりすることで、宗教への理解を深
めている。
 
外国語教育  やくわ先生
 フランス語は1年生から、英語は3年生から、2つの外国語を、日本人とネ
イティブ教師によるチームティーチングの体制で指導。
 子供たちが会話や活動を通して、言語の面白さや楽しさを味わうことを第一
に、自分の考えを伝えたり他人の思いを受け入れたり、お互いを尊重しあう心
を育てたいと考えている。また、英語やフランス語でのお祈り、聖書の言葉の
斉唱や聖歌など、カトリック学校ならではの外国語との関りも大切にしている。
英語では基本的な表現にはじまり、日常で使える英語を習得できるよう、自分
の思いや考えなど子供たちの伝えたいという気持ちを大切にし、自分の言葉で
表現できることを目指している。授業ではグループやペアでの活動をする中で、
友達と一緒に学ぶ楽しさを感じながら英語が身につくように指導をしている。
 本校では修道女たちの心を今に引き継ぐ建学の精神に基づき、学園創立当初
よりフランス語教育を続けている。フランス語は英語に比べて日常生活で触れ
る機会が少なく、ほぼ全員の生徒が学校でのみ学習しているので、授業内で十
分な習得が図れるように、より丁寧な指導を行っている。授業ではフランス語
で伝える機会を積極的に設け、言葉を通して通じ合える喜びを実際に感じられ
る活動を大切にしている。生活科の子供祭りでフランス人学校の方々と一緒に
遊ぶ活動や、併設高校の交換留学生と共に行う日本文化についての活動を続け
ている。その他、フランスの現地の小学校と交流を行っている。本日配布の大
樹にも掲載されているので読んでほしい。 
 フランス語は併設中学校でも3年間必修として学習し、高校では第一外国語
として選択し、それぞれの進路に応じて大学受験の科目とすることもできる。
数多くの卒業生がフランス語を生かして各方面で活躍している。
 フランス語と英語の2つの言語を学ぶことにより、本校の児童は外国への関
心を深めており、日本語を介さずに新しい言葉を理解する場面も見られ、相互
に良い影響を与えている。言葉は外の世界への窓、その窓がいくつもあること
で、視野がさらに広がる。新しい文化や多様な考え方、価値観を知ることで様々
な発見をし、それを認め合うことで他者に対して開かれた人間に育ってほしい
と考えながら日々の指導を行っている。9月の学校見学会では、フランス語と
英語、2つの体験コーナーを設けているので、ぜひ参加してほしい。
 
登下校時の安全と防犯防災
 入学を機に長い距離を通うことになると思う。基本的には公共の交通機関と
徒歩で通学してもらう。2週間は保護者と共に登下校してもらい、自宅から本
校までの登下校の仕方、交通ルールやマナーをお子様と確認してもらう。最寄
り駅からは決められた通学路を通るように指導し、職員が定期的に巡回してい
る。近隣に在住の保護者の皆様にも協力して頂き、交通安全運動週間などには
安全マナー指導に当たってもらっている。近隣の学校関係者や地域の人の目も
多いところ。九段下、飯田橋の両駅前には警察官常駐の派出所もあり、周辺地
域で事件事故が起こった場合は麹町警察署、消防署と連携してパトロール強化
等に当たってもらっている。学校では警備員が常駐して校内に出入りする人を
確実に把握し、学校内外の出入り口周辺には複数の防犯カメラを設置し、職員
室や事務室でも監視している。
 通学している児童は全員が防犯ブザーと学校指定のGPS端末を所持し、位置
情報見守りサービスにも加入頂くようになった。保護者の皆様のスマートフォ
ンやタブレットからお子様の所在地が確認できると共に、学校以外の任意に指
定したエリアに到達通過したときに自動配信メールが送られてくるもの。
 本校では台風や大雪が心配される状況などでは事前登録された複数連絡先に
学校連絡網で迅速に配信する。すでに学校に登校している場合を想定し、縦割
りグループでまとまって下校する訓練を年に複数回実施している。約700名
の児童を路線による通学方面別の班に、さらに下車駅などによる少人数の縦割
りグループに分け、中上級生のリーダーが率いて一緒に下校する。
 防災面では地震や火災に備えて、避難訓練や引き渡し訓練を定期的に実施し
ている。緊急地震速報受信システムは導入済みで、備蓄物資、施設の充実にも
力を入れている。その他低中学年では警察署、消防、警備会社による防災体験
や防犯教室なども積極的に計画実施して意識を高めるように図っている。職員
は救命技能講習や侵入者対応訓練を受講し、非常時に少しでも対応できるよう
にしている。これで十分ということは決してないが、日常的な交通安全から、
防犯防災まで、少しでも安心してお子様方を学校にお預け頂けるように善処し
てまいりたい。
 
3年生による合唱(約10分間)
今年も天使の歌声で、「あの空はどうして青いのかしら」、児童によるフランス
語の解説と共に「アビニョンの橋」を、小学校のチャイムにもなっているとい
う「雨の奇跡」の3曲を歌ってくれました。
    
最後に、司会者からの連絡。            
 学校見学会 9月7日(土)午前9時から11時まで受付、お子様同伴可。
参加票が必要。
 展覧会 2月8日(土)・9日(日)
 
終了後、解散。質問のある方は残って、水色の腕章を付けた本校教員に尋ねる
ことができました。ロビーには、ランドセル、制服、などが展示され、願書の
販売もされていました。
                (レポート 福井 文責 藤本)
 
本校の教育について 立教小学校 佐々木 正 学校長
 お子様の誕生から今日まで、深い愛情を惜しみなく注ぎ、子育てという人と
して最も尊いものをなさっていらっしゃる、人としての土台作りをなされてい
る保護者の皆様には深く敬意を表したい。皆様は、この世界へ運んで頂いたお
子様を育て導いていらっしゃる。時が経つのを忘れるほど、お子様を見つめら
れたのではないだろうか。首がまだ座らない間、怖くて抱っこできなかったが、
首も座りお子さんを抱っこし、小さな生きものを実感したのではないだろうか。
泣いた、笑った、ハイハイした、ヨチヨチ歩いたと、お子様を中心に子育てを
されてきたと思う。何らの報酬を求めない家族の愛ではないか。お子様がそこ
にいるだけで、お子様に注がれる無条件の愛が尊い。
 
 校門を入って直ぐ左に、本校設立3年目、1950年の母の日に除幕式が行われ
た小さな母子像がある。その台座には「汝を生めるものを喜ばせよ」と記され
ている。私達がお預かりしたお子さん達に、まず気づいてほしいことは、保護
者やたくさんの皆さん方から、惜しみなく注がれた愛のことだ。
 そして、その像に向き合うように建てられているのが、本学院の創設者ウイ
リアムズ主教の像。困難な時代に神の愛と自由を伝えようと、安政の大獄があ
った1859年に来日。10年以上の苦難の時期を祈りながら待ち1874年、
今から144年前、立教学院の基を創られた方。この方が教えてくださった神
の愛を土台とし、保護者の方々の愛を手本として歩んできた。その道が立教小
学校の歩んできた71年間の愛の教育と呼ばれるものだ。
 
 私は「愛は聞くこと」、人間の聞く行為は、自らを無にしてしっかりと向かい
合って聞く、そのことから始まると考えている。お子さまが言葉を話さない頃
から、その泣き声を聞き分け、何が必要なのかを的確にわかったお母様、お父
様方のような聞き方のことだ。
 立教小学校の愛の教育は、沢山の愛に支えられ、お子さまが自立した自分、
アイ“I”英語の自分という意味を育てる教育だ。そして人を愛し、互いに愛し
合う価値を尊び、実践する人と成長することを目指している。人は愛されてい
るという実感によって、自分の存在の意味がわかってくる。安心して自分の世
界を広げていこうと挑戦する力が湧いてくる。
 真の学びはいつも変容を伴う。それは今までの自分を変えていくというチャ
レンジだ。そのチャレンジに進む勇気は、人との競争では身につかないものだ
と考えている。点数の競争、勝ち負けの世界では、常に気になるのは結果であ
り、失敗であり、そこに安心して自分を変えていく本当の学ぶ楽しさは、身に
つかない。人と手をつなぐこと、人の良さに気づくと共に、自分の良さを安心
して出していける。仲間と一緒に賢くなっていこうと学び合う経験からチャレ
ンジを楽しむ勇気が備わってくると私は確信している。(「立教の教育」から一
部要約)              (レポート 文責 藤本)
 
以前にも紹介しましたが、「教育のもとは家庭の教えで芽を出し、学校の教えで
花が咲き、世の教えで実がなる」、これは明治初期に文部省から配布された[家
庭の心得]ですが、学校の選択は、ご両親が手塩にかけて育ててきた芽に、ど
んな花を咲かせてあげたいのか、これに尽きるのではないでしょうか。頑張っ
てください。
         (次回は、「直前の心構え」についてお話し致します)

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>志望理由のまとめ方(4)

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2020さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第47号
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志望理由のまとめ方(4)
 
日本女子大学附属豊明幼稚園
幼稚園には男の子もいますが、小学校から大学まで女子だけの学園ですから、
別学と16年間の一貫教育校についてまとめてみましょう。
 
女子だけといっても、ミッション系の学校と違い、近くにある川村学園と同様、
宗教色はありません。
学園の創立者、成瀬仁蔵は、キリスト教の信仰から、神・仏・儒(儒教)・基(キ
リスト教)を統一する宗教的な信念に達し、自ら「帰一協会」を立て、海外に
まで広く伝道活動された方です。
三綱領は、その宗教的な信念によるものですが、○○教といった信仰を対象と
したものではありません。
創立者が、一生をかけた女子教育の基本精神として残された言葉が、「信念徹底」
「自発創生」「共同奉仕」の三綱領です。
これをどう解釈するか、例によってわたし流ですが、こうなるのではないでし
ょうか。
 
「信念徹底」は、「正しいと考えたことはやり遂げる」ことから「途中であきら
めない子」、
「自発創生」は、「自ら考え、工夫し、実行する」ことから、「遊びに熱中し、
楽しく遊ぶ工夫のできる子」、
「共同奉仕」は、「友達と仲良く遊べる」ことから、「情緒の安定している心の
優しい子」
といえるのではないでしょうか。
こういったことをお子さんに教える育児をしていれば、豊明幼稚園の目指す保
育と一致していますから、志望理由になるわけです。
 
女子だけの教育環境については、前回の別学のメリット、デメリットを参考に
してください。
 
16年間の一貫教育制度のよいところは、中学、高校は神奈川の生田キャンパ
ス、大学は目白と環境が変わるとはいえ、受験勉強のない、ゆとりのある環境
で、将来、自分の進むべき道を模索できることでしょう。
 
本園とお茶の水女子大学附属幼稚園は、平成4年から施行された、新しい「幼
稚園指導要領」以前から自由保育で、制服もありません。
この2点については、どうお考えでしょうか。
 
学園の建学の精神は、ヒューマニズムによる女子教育で、その理念として、
1.女子を女として教育する
2.女子を婦人として教育する
3.女子を国民として教育する
をあげています。これが学園の基本的な方針です。
 
こういった点を中心に、まとめられてはいかがでしょうか。
 
ところで、「神・仏・儒・基を統一する云々」とありますが、仏は釈迦、儒は孔
子、基はキリストですが、神はアマテラスオオミカミでしょうか(笑)。
 
学習院幼稚園
幼稚園から大学までの総合学園に期待することは何でしょうか。初等科は共学
ですが、中高は別学、こういったことも頭に入れて考えてみましょう。
 
教育の狙いは、少し長くなりますが、紹介しましょう。
「遊びを通して豊かな基礎づくりを」
幼児期における教育は、生涯に渡る人間形成の基礎を培う重要なものです。
学習院幼稚園では、幼稚園から大学までの一貫した教育理念のもとでの、教育
組織の出発点として、正しく、明るく、健やかに幼児を育てることを目的とい
たします。
このため、子どもとしての自然な生活、遊びを大切にしながら、次のことを心
掛けた教育を行っています。  
 ・正直で思いやりのある心。
 ・正しい生活の習慣と態度。
 ・自ら育とうとする力。
 ・社会性と基礎づくり。
 
かつて説明会で、このように言われたことがありました。
「幼稚園での教育は、花にたとえれば、根っこのところを培っているのです。
子ども達に、正しい心、たくましい心、ゆたかな心を育てたい、そういった思
いで、毎日の保育に取り組んでいます」
 
小学校の説明会では、低学年に求められる教育姿勢として、18代 安倍能成
院長の、
 ・嘘をついてはいけない。
 ・素直な人間になりなさい。
 ・他人に思いやりのある人間になりなさい。
幼稚園から小学校低学年の目指す教育方針ですが、皆さん方が、こういったこ
とを大切に育児に取り組んでいれば、共通認識になるはずです。
 
また、模擬面接で志望理由をうかがうと、「共学の良さ」に触れないのですが、
皆さん、共学の経験者が多いためでしょうか、うっかり落としてしまうようで
す。初等科が共学であることも大切な志望理由になると思います。
 
参考までに、共学のメリット、デメリットを上げておきましょう。
メリットは、小さい時から、自然に男子は女子を、女子は男子を理解するよう
になり、男子は男らしさ、女子は女らしさを身につけることができることでし
ょう。つまり、お互いに助け合い、特性を生かし、それぞれの領域を分担する
ことで、競争心が芽生え、負けないように頑張ることができます。
デメリットは、男子に優しさが育まれる反面、男子を厳しく指導したくても、
女子がいることで徹底しにくい点や、女子は言葉がきつくなり、敬語や丁寧語
が、あまり使われなくなることではないでしょうか。
こういったことを参考にまとめてみましょう。
 
日出学園幼稚園
共学で、高校までの12年間の一貫教育制度をとる学園の幼稚園です。学園は
校舎を新築し、それに伴い平成21年(2009)夏、元中高の跡地に新築さ
れた園舎に移転。園舎は、これまでの雰囲気であった木のぬくもりを残し、園
庭も従来と同様、木々に囲まれた砂地で、芝生、池など、園児たちの心を育む
園のキャッチフレーズ「太陽と自然と友だち、遊びを通して生きる力を育む保
育」に欠かせない環境となっています。
 
学園の校訓
 誠(なおく)至誠を基とし中正の道を尚(たっと)ぶこと。
 明(あかるく)明朗快活にして、責任を重んずること。
 和(むつまじく)和衷協同して、苦楽を共にすること。
 
中正(ちゅうせい)は立場が偏らず正しいことで、和衷協同は心を同じくして
ともに力を合わせることですが、幼稚園ではやさしい言葉で、より具体的に以
下のような目標を掲げています。
 
教育理念
太陽と自然と友達に恵まれた幼稚園生活で、生きる力と自ら行動する力を育む。
 ・遊びをとおして、はつらつとした明るい子どもを育てます。
 ・友だちとのふれあいの中で、思いやりや協調性を育てます。 
 ・自然の中で、遊びを大切にしながら子どもの自主性やチャレンジ精神を育
  てます。
 ・幼稚園生活を通して、基本的な生活習慣を身に付けます。
 ・子どもたち一人ひとりに、生涯にわたる「学び」の基礎を築きます。
 
鍛冶礼子園長は、
「幼稚園は人生で初めて出会う学校です。日出学園幼稚園で大切にしているの
は、子どもらしい自然な生活の中で生き生きと遊ぶこと、豊かな遊びを引き出
す時間・空間を保証することです。また、一人ひとりにきめ細かく対応する教
育の中で、約束やけじめの大切さ、個々に合わせた創造力、表現力を養ってい
きます」とおっしゃっています。
 土の感触を楽しみながら体を鍛え、夢中になって遊べる環境から、基本的な
生活習慣を身につけさせ、様々なことにチャレンジする意欲、そして共生の心
を育む保育の姿勢がうかがえます。
 
小学校が共学について、設立当時、共学の良さを強調していました。
「男女の理解協力は、人間本来の姿である。本学園は、潤いのある教育環境
の中で、円満な社会性を身につける人間関係を理想としている」
  (昭和62年版 東京・横浜・千葉・埼玉学校案内 梧桐書院 刊) 
 
ところで、体験保育の新たな取り組みである「わくドキプロジェクト(英語を
含む5つのプログラム)」や小学校教育につながる基礎力を見据えた「幼小連携
カリキュラム」も始まりました。「新しい取り組みについていかがお考えでしょ
うか」といった質問があるかもしれません。
 
一貫教育についてですが、東日本大震災以降、小学校からの受験を控え、精神
力も体力も培われた中学生になれば、都内の学校へも無理なく通えると、中学
受験に期待する皆さんが増えているようです。学園も一時、小中高一貫教育で
大学を目指すことを目標にしていましたが、現在では、過去の実績でもある中
学受験のノウハウを生かし、進学指導にも力を入れ、成果を上げています。
12年間のゆとりのある教育環境で、じっくりと勉学に励み、自力で大学の門
を叩くか、中学で受験するかは、まだ先のことですが、こういった選択もある
ことを頭に入れ、ゆとりある教育環境のよいところも考えておきましょう。
 
以上3回に分け、「志望理由のまとめ方」についてお話しましたが、基本的には、
まず志望する幼稚園の保育に賛成していること。そして、学園全体の教育制度、
共学か別学か、高校までか大学まで、そして宗教教育かを考慮されて、総合的
に組み立てていくことが大切です。目標に向かってラストスパートをかける時
期に入りました。次回は、合否のカギを握るとも言われている面接ついてお話
し致します。
 
台風の余波を受け、近くの雑木林のどんぐりが、たくさん落ちていました。川
越名物の芋畑の葉も青々と息を吹き返し、間もなく、園児たちの芋ほりで賑わ
います。気温が下がった途端、ホバリングする赤とんぼが姿を現し、秋の気配
が濃くなってきました。体調を崩さないように、頑張ってください。
 
(次回は、「面接について」お話ししましょう)

さわやかお受験のススメ<保護者編>第13章 七五三でしょうな 霜月(1)

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2020さわやかお受験のススメ<保護者編>
         ~紀元じぃの子育て春秋~
     「情操教育歳時記 日本の年中行事と昔話」
       豊かな心を培う賢い子どもの育て方
           -第47号
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第13章  七五三でしょうな 霜 月(1)
 
物の本によると、霜月(しもつき)のいわれは、文字通り「霜が降る月」とい
う意味です。
その他に、「凋(しぼ)む月」や「末つ月」がなまった説もあるそうですが、あ
まりいわれていないようですね。
 
 ★★なぜ、11月15日なのですか★★ 
11月といえば七五三でしょう。11月15日は、七五三のお祝いです。三歳
になった男の子と女の子、五歳になった男の子、七歳になった女の子が、新し
い着物をきてお宮へお参りし、神様に子どもの健康と成長をお祈りして、普段、
ご無沙汰の限りをつくしている氏神さまへ、ご報告に出かけるわけです。氏神
さまとは、その土地に生まれたものを守る神様で、鎮守の神、産土(うぶすな)
の神のことです。これも、当然ながら、訳ありです。
 
七五三は、もともとは徳川幕府の三代将軍家光の四男徳松(後の五代将軍綱吉)
の身体が虚弱体質だったので、五歳の祝いを慶安3年(1650)11月
15日に執(と)り行ったのがはじめといわれている。
(年中行事を「科学」する 永田 久 著 日本経済新聞社 刊 P200)
 
その理由ですが、昔の暦には、いろいろと暦注があり、それぞれの「吉凶」が
記されていますが、その暦注の中に「きしく」があります。「きしく」は、「鬼
宿日(きしゅくにち)」のことで、鬼の宿る日と書きますから、何やら大凶のよ
うな感じがしますが、江戸時代の初期に使われていた暦、唐から入ってきた「宣
命暦」(せんみょうれき)によると、「よろずよし、ただし婚礼には忌むべし」
の日になるのです。宣命暦は、インドの宿曜経(すくようきょう 人々の吉凶
を知る方法を説く経典)に基づいて作られており、本家のインドでも、鬼宿を
尊んでいます。お釈迦様が生まれた紀元前463年4月8日は、鬼宿でした。
インドでは、鬼宿を最善の日としているのもうなずけますね。
 
そして、日本は、何といっても農耕民族です。古くより田の神さまは、春には
山から下りて田畑を守り、秋には山に帰るものと信じられていましたし、その
ために人々は、春には稲が順調に育つようにと祈り、秋には豊かな実りを感謝
するしきたりがありました。11月15日は霜月の祭りで、収穫を終えた稲や
穀物と酒を供え、神さまのお恵みに感謝をする日だったのです。人々も、一年
間の労働から開放された喜びの日です。後の五代将軍の五歳のお祝いが11月
15日に行われた理由は、ここにあったわけです。権力の頂点に君臨する将軍
ですから、そのご威光とお祭りの日が重なった鬼宿日こそ、祝日に最もふさわ
しい日だったのです。こうして、11月15日が、七五三の日と決められたの
でした。
 
★★七五三の本来の意味★★
今の七五三は、美しく着飾って神社へお参りし、千歳飴をもらい記念写真を撮
って、食事をして帰る、一見、楽しそうですが、子どもにとっては何とも不自
由な日、という感じもしないわけではありません。
 
女の子に聞いてみると、着物をきて、お化粧するのは嫌いではないのですが、
この日だけは例外らしいのです。帯を何本も巻かれ苦しい思いをして、のどが
渇いてジュースを飲むにも、わき目もふらずに飲むことに集中し、ソフト・ク
リームなどとんでもない話で、もう、クタクタになるそうです。女の子の着物
は大変高価ですが、奮発してお金をかけますから、汚すと大変です。親中心の
お祝いでは、こうなりがちですね。
 
しかし、本来の七五三の目的は、素朴で厳粛な祝いだったのです。
昔の赤ちゃんは、ほとんどが頭をつるつるにそっていました。三歳になって、
初めて髪の毛を伸ばし、「もう赤ちゃんではありません」というお祝いをしまし
た。これを髪置(かみおき)といいます。
男の子は、五歳になると初めて袴をはくお祝いをしました。これを袴着(はか
まぎ)といいます。
七歳の女の子は、それまでの、ひものついた着物から、ひものついていない新
しい着物に代えて、初めて帯を結ぶお祝いをしました。これを帯解(おびとき)
といいます。
この三つのお祝いを一つにまとめたのが、七五三の行事でした。
 
昔の人たちは、子どもは神さまの子どもで、七歳になったとき、初めて人間の
子どもになると思っていました。ですから、こういうお祝いをして、早く人間
の子どもになることを
神さまにお願いしたのです。「これで一人前の子どもになった!」と祝うのが、
本来の七五三の意味なのです。
ですから、昔は、七歳までは、社会の一員として認められていませんでしたし、
罪を犯してもとがめられず、また、喪に服することもなかったのです。一人前
としての生存権を認められるのは、七歳からでした。今の義務教育が七歳にな
る年から始まるのも、やはり、訳ありなのです。
 
また、七五三は、それぞれ子どもの成長過程の節目にもあたります。
三歳は、親の手を借りずに自分でできるようにする自立の始まるときです。
五歳は、集団生活への適応力を身につける自律の始まるときです。
七歳は、学校教育が始まり、独り立ちの始まるときです。
 
七五三、やはり奇数がめでたい数ですから、こうなるのでしょうが、こうして
見ると、その歳々に意味のあることがわかります。成長に伴い、自分でしなく
てはならないことが増えるのですから、親が過保護にならないための戒めでも
あったのです。しかし、今は子離れのできないお母さんが、増えていると思え
てなりません。
4月の「花祭りですね」でも触れましたが、私は子どもの成長過程をこう考え
ています。
一歳は、五感を通して受ける刺激に反応して成長する条件反射の時期。
二歳は、ご両親のお手本を見ながら学習する模倣の時期。
そして三歳は、自分の力で生きていくための自立の時期だということです。
ですから、やっていることをみて、口をはさみむようでは過干渉であり、手を
貸したくなるようでは過保護だと思います。三歳過ぎても、何かにつけて口を
はさみ、手を貸していると、いやな言葉ですが超過干渉であり超過保護です。
 
五歳を過ぎれば、一人前の人間になる修行の始まるときです。何でもお子さん
自身にやらせるべきで、試行錯誤を積み重ねながら、自立心は育まれるもので
す。ここでも、「失敗は成功のもと」です。いつまでもお母さんが口を出し、「
早くしなさい!」「何をグズグズしているの!」などといわれ続けていると、自
分でやろうとする意欲など育ちません。子ども達がいちばん嫌いな言葉は、「
早くしなさい!」です。できないから早くできないのであって、どれだけ無理
な注文をしているか、真剣に考えてください。そして、しなやかな気持ちで、
お子さんと接するお母さんになってあげましょう。お母さん方が得意とする料
理、なぜ、レシピを見ないで素早く、上手に、美味しく作れるのでしょうか。
試行錯誤を積み重ねた結果ではありませんか。
 
七歳は、独り立ちして育っていくことを願う前祝いです。きれいに着飾るのも
お祝いですから結構ですが、それだけではなく、親が精神的に子離れをする最
後の時期だと思います。
お母さんの自立を見守る温かい眼差しは、子どもの自立心を培い、そこから自
律心も育まれます。先にもお話ししましたが、義務教育が始まる時であること
も、成長の理に適って
いるわけです。
 
★★千歳飴★★
七五三といえば千歳飴。記念写真を見ると、千歳飴と印刷された袋を持ってい
ますね。
「千歳」とは千年のことですから、長寿への願いがこめられているわけです。
袋には、縁起物のシンボル松竹梅や、長寿の代表であるつるやかめ、それに翁
や婆の絵をあしらった、これ以上はない、めでたいデザインが用意され、その
中に、これでもかと紅白のあめの棒が入っています。めでた尽くめの千歳飴は、
江戸の宝永時代のころ、観音様で有名な浅草寺のある浅草で、豊臣家の残党の
一人であった平野陣九郎重政が、甚右衛門と名を改め、あめ屋となって始めた
ものといわれているそうです。千歳飴は長く伸びるので、子どもがぐんぐん大
きくなって、いつまでも長生きできるようにと食べたのでした。
同じ飴で、今でも覚えているのは金太郎飴です。不思議でしたね、どこを切っ
ても、同じ顔の金太郎さんが出てくるのですから。でも、現代っ子は、食べて
いるのでしょうか。
 
★★人の一生の祝い★★
お宮参り、七五三、成人式、還暦などは、今でもお祝いされていますから、耳
新しい言葉ではないでしょう。しかし、三日祝、卒寿となると、「……?」とな
るかも知れません。
いずれも、人が生まれてから年をとり、老いて亡くなるまで、その年齢に応じ
た、さまざまな通過儀礼といわれているお祝いがあります。昔は、今のように
医学が進歩していませんでしたから、病魔から命を守るために行った儀式でも
あったのです。本来、祝いの対象となる年齢は、生まれた年を1歳とする数え
年でしたが、今日では、生まれた年は0歳で翌年の誕生日の前日終了で1歳と
する満年齢で行われています。さて、皆さんは、どのくらいご存知でしょうか。
 
[三日祝]
湯始めを行い、三日衣裳という袖のある産着を着けさせる日で、お母さんは産
後ですし、お父さんは新米のパパですから、ここはおばあちゃんの独壇場です。
 
[お七夜]
生後7日目、名前を付ける命名式を行う日で、昔は神棚に名前を飾り、家の神
様に報告したものです。
 
[お宮参り]
地方によって異なりますが、男子は生後31日か30日、女子は32日か31
日に産土神(うぶすながみ)にお参りをします。そんな昔のことではありませ
んから、覚えているでしょう。産土とは、その人が生まれた土地のことで、産
土神とは、その人の生まれた土地を守る神さまで、鎮守(ちんじゅ)の神、氏
神ともいいます。この頃のお母さん、輝いていますし、お父さんもファイト満々
です。
 
[お食い初め](おくいぞめ)
生後100日目または120日目に初めてご飯を食べさせる内祝ですが、まだ、
ご飯は無理ですから、実際は食べさせる真似をするだけです。離乳食を経て自
分の手で食事のできるようになるまで、本当に大変な時期でした。
 
[初節句]
生まれて初めての節句、女の子のひな祭り、桃の節句と男の子の端午の節句で
す。初孫であれば、おじいちゃん、おばあちゃんの存在を有り難く思い、感謝
する日です。
 
[七五三]
省略しますが、この間に入園、入学の内祝いがあります。「幼児にはシックスポ
ケットあり」といわれていますが、お父さん、お母さん、ご両親の祖父母を入
れると6つのポケットがあり、幼児にとって強力なスポンサーとなるという意
味です。七五三も両祖父母の楽しみな祝になっているようです。
 
[十三参り]
4月13日に初めての厄年の13歳の子どもが、福徳と知恵と健康を授けてい
ただく  ために虚空菩薩様にお参りする日です。13歳は、精神的にも肉体
的にも、子どもから大人へ成長する途中の不安定な過渡期で、最初の厄年にあ
たるところから、厄除けする意味もあります。中学生がこの時期にあたるわけ
です。
 
[成人式]
今は20歳に祝いますが、本来は、男子は15歳、女子は13歳が一般的でし
た。奈良時代に起きた元服から始まった儀式で、ヨーロッパやアメリカにはな
いそうです。20歳になっても自由と権利だけを主張し、義務を無視している
自己中の子どもに育てるのは、親の責任不履行の結果ではないでしょうか。心
したいものです。
 注 元服とは、奈良時代以降の男子の成人を示す儀礼、頭に冠を付ける意味。
   女子は裳着(もぎ)といって、平安時代以降、女子の成人を示す儀礼、
初めて裳をきせるもの。裳とは、表着(うわぎ)や袿(うちき)の上に、
腰部から下の後方だけをまとった服。
   (「ウィキペディア フリー百科事典」より)
 
[厄年]
厄年とは、「人の一生の内、何かの災いにあいやすい年齢をいい、医学の発達し
た現代においても、何事においても慎まなければならない年」で、男子42歳、
女子33歳が大厄です。本人に災いがなく周りに起こる場合もあり、心意現象
として片付けるわけにいかない、不思議な現象といえます。
 
[還暦]
60歳、生まれた年の干支に返ることから「還暦」と呼ばれています。昔は、
赤い帽子をかぶり、ちゃんちゃんこを着て祝ったものですが、最近はどうでし
ょうか。「ちゃんちゃんこ」とは、子どもの着る袖のない羽織のことです。
 
[古稀]
70歳のお祝いです。古稀の由来は、「国破山河在 城春草木深…」でおなじみ
の唐代随一の詩人、朴甫の『曲江詩』の中にある「人生七十古来稀」の句だそ
うです。
(注「稀」は当用漢字にはなく「希」と書く場合が多い)
 
[喜寿]
77歳、「喜」の草書体が、七を三つ書き七十七と読めるところから、喜寿の祝
いとなりました。以降の命名と由来は、文字から起きたものです。
 
[傘寿]
80歳、「傘」の略字が、八と十から成り立っていることから。
 
[米寿]
88歳、6月にも紹介しましたが「米」の字を分解すると「八十八」になるこ
とから、米寿の祝いとなりました。
 
[卒寿]
90歳、「卒」の略字体が「卆」で、九十と読めるから。
 
[白寿]
99歳、「百」から上の一字を取ると白になるからで、百の下は99ですから、
白寿とはしゃれています。
 
[茶寿]
108歳、茶という字を分解すると、十、十、八十八となり、足すと108に
なることと、古来「八」は、末広がりで縁起のよい数であることから、108
歳の祝に。
 
また、年齢に関する異称には、次のものがあります。
弱冠をのぞき、出典は「子曰(しいわく)」で始まる孔子の「論語」です。高校時
代に漢文で習いましたが、それっきりで縁のなかった言葉でした(笑)。
 
[志学]15歳のこと。論語(為政)吾十有五而志於学 十有五にして学に志すから。
 [弱冠] 20歳のこと。古代中国で20歳を「弱」といい、元服の冠をかぶることから。
[而立](じりつ)30歳のことで、論語(為政)三十而立から。学問が備わって自分の  
     立場ができあがる年。
[不惑]40歳のことで、論語(為政)四十而不惑から。
    人生の方向が定まって迷わなくなる年。
[知命]50歳のことで、論語(為政)五十而知天命から。
    天から与えられた使命を知る年。
[耳順](じじゅん)60歳のことで、論語(為政)六十而耳順から。
    修業を積んで他人の言葉を素直に受け入れられるようになる年。
 
それぞれの通過儀礼は、人生の節目と考えられますし、それなりに意味があり、
昔から伝えられてきた英知であり、哲学ではないでしょうか。お子さんだけで
はなく、ご両親のお祝いは、感謝をこめて行いましょう。そして、「育児」しな
がら、自らを育てる「育自」を心がけ、「わが人生を楽しむ、賢いお父さん、お
母さんになってほしい」と思います。ご両親の生きがいは、お子さんだけに託
するものではありません。なぜ、七五三のお祝いをするのか、もう一度、考え
てみましょう。
 
ところで、日光の東照宮にある「三猿」の彫刻は、猿を通して人間の一生を8
面で表したもので、その2番目には「幼年期の3匹の猿」がありますが、こう
いった教えであるとは知りませんでした。
 
いわゆる「見ざる、言わざる、聞かざる」の教えは、物心のつく幼年期には、
悪いことを見たり、言ったり、聞くことをしないで、良いものだけを受け入れ、
素直なままに成長させよという教えが暗示されている。(「三猿の教え」東照宮
ホームページより)
 
「三猿」でクリックすると教訓を読むことができます。「聞くは一時の恥、聞か
ぬは一生の恥」ともいいますが、英語では簡単に“Ask much,know much”(「故
事ことわざ辞典」より)だそうで、子どもにしっかりと教えたい教訓の一つで
はないでしょうか。
 
ホバリングしている赤トンボ、不思議ですね。コスモスが咲きそろい、間もな
く川越名物の芋掘り観光も始まります。「秋近し」、実感しています。
 (次回は、「11月に読んであげたい本1」についてお話ししましょう)

さわやかお受験のススメ<現年中児 今から始める小学校受験>手は第二の脳 2

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        「めぇでる教育研究所」発行
2021さわやかお受験のススメ現年中児 今から始める小学校受験
            第12号
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★★手は第二の脳 2 ★★
 ●切る●
「切る」は、はさみの場合、ナイフのように押して切るのではなく、文字通り
チョッキン、チョッキンと音がするように、上下の刃をしっかりと開閉させて
切るようにします。
最初は、5センチほどの細長い紙を切らせ、はさみの操作をマスターしましょ
う。
できるようになれば、はじめは直線からです。
これもスピードは、必要ありません。 
「あわて床屋」(作詞 北原白秋 作曲 山田耕筰)ではありませんが、あくま
でもチョッキン、チョッキンです。
音がリズミカルになったら、曲線や円、三角、そして複雑な形に挑戦しましょ
う。
新聞に挟まれてくる広告やダイレクトメールには、上質紙を使い、デザインの
凝ったものがありますから、利用させてもらいましょう。
「ママが、後で使うから切り取っておいてください!」
お母さんのお手伝いだと聞けば、子ども達は頑張ります。
ただし、はさみは、操作を誤ると危険な道具になりますから、必ず、一緒にや
りましょう。
 
成蹊小学校や学習院初等科では、2本の線で囲まれた中心をはさみで切る問題
がありましたが、これは難しいですね。きちんと操作できるようになってから、
挑戦してみましょう。
 
そして、はさみを相手に渡す場合、どうすればよいかを教えてください。
後輩から聞いた話ですが、大卒の女性新入社員が、はさみを渡すときに、相手
に刃の方を向けているのに驚き、その訳を聞いたら、
「だって、私が刃の方を持つと危ないではないですか!」
といったそうで、ここまで自己中になれるものかと、あきれていました。
しつけやマナーは、小さい時から身につけさせるべきで、これは家庭の文化だ
と思いますが、いかがでしょうか。
 
 ●貼る●
次は、「貼る」です。
貼るは、現代っ子の苦手とする作業の一つと言われていますが、そうならざる
を得ないでしょう。
家で糊を使っているでしょうか、主役はセロテープでしょうね。
リップスティック型の糊は、あるかもしれませんが、少しつけただけでピタリ
と貼れますから、幼児用の糊とは、接着力も使い方も違います。
 
幼児の使う「つぼ型の容器」に入った糊には、いろいろと教育的な配慮がなさ
れています。
ふたを開けることを考えてみましょう。
右利きの子なら、左手に糊の入った容器を持ち、右手でふたについている取っ
手を持ち上げ開けます。
両手を使っていますから、目も手元の作業を監視しています。 
司令塔からの命令です。
 
次に、使う量ですが、これが難しいですね。
適量を取れるようになるには、ある程度の経験をつまなければなりません。
貼る面積を計算し、分量を計りで量るわけではなく、目分量、勘です。
分量を間違うと、多ければベタベタに、少なければ直ぐにはがれます。
数を見極める直感と同じです。
 
まだ、あります、糊のつけ方です。
左手で糊をつける紙をしっかりと押さえ、右手人差し指は、表面全体に、のり
が滞りなく行き渡るよう、ノビロ、ノビロとつけていきます。
これは練習が必要ですし、根気がいります。
このことです……。
根気のいる作業を丁寧に続けることで、持久力や忍耐力も培われてきます。
 
ところで、作業に時間がかかるお子さんや、器用ではないお子さんに、言って
ほしくない言葉があります。
「ハヤク シナサイ!」、この一言です。
子ども達が、お母さんから言われたくない嫌な言葉の第一位は、これです。
子ども自身は、一所懸命にやっているにもかかわらず、うまくできないからで
す。
苦戦している時に、せかされるのですからあせります。
あせるとプレッシャーがかかり、うまくできません。
こんなことが続くと、やがて、苦手意識を持ちはじめ、手作業を嫌がるように
なります。
第二の脳の発達は、これでとまります。
お子さんにとって大変な損失であることを、肝に銘じて下さい。
 
お子さんには、大雑把に分けると「ウサギ型」と「カメ型」があります。
「ウサギ型」は、器用に物事をこなしますが、根気に欠けます。
「カメ型」は、作業の一つ一つを納得しながら取り組みますから、時間はかか
りますが、根気があります。
「ウサギ型」は、小学校の低学年までは光り輝いています。
「カメ型」は、中学年頃から光りはじめ、やがて、立場は逆転します。
「カメ型」は、試行錯誤を積み重ねていますから、じっくりと考える習慣が身
についてくるからです。
カメ型のお子さんは、せかさないことです。
ウサギ型のお子さんには、「うちの子、頭がいいわ!」で安心せずに、考えさせ
る工夫をしましょう。
ところで、イソップ物語にある「ウサギとかめ」の話、明治時代の教科書では、
どのようなタイトルがついていたと思いますか。「油断大敵」です。明治時代の
漢字文化が生きていますね。(脱帽)
 
「面倒だな。お母さんのを借りよう!」
楽をしようとしていますが、これだから不器用になるのでしょう。
はっきりと言わなくても、これは手抜きです。
「手が汚れるから、セロハンテープにしようかな!」
こういった発想は、いただけませんし、この場合の「かな!」は、子どもらし
くありませんね。
 
最後は、事後処理です。
手を拭き、糊の容れ物にふたをして、終わりです。
糊で汚れた手を拭く作業までも含まれていますが、「汚れたらきれいにする」は
幼児にとって清潔感を身につける、大切な、大切な学習です。
私が手の汚れない糊が気にいらない理由は、これです。
 
このように、糊を使う一連の手作業には、深い教育的な配慮がなされているこ
とが、おわかりいただけたのではないでしょうか。
ですから、だじゃれのようですが、使わない手はありません。
こういった手順を踏んだ作業は、子どもの成長に欠かせない大切な経験です。
手順は記憶され、作業に流れのあることがわかり、やがて、手際よく進める工
夫をする、基本的な訓練になっているのです。
使いやすく、便利になるのは結構ですが、子どもの発育段階を考え、今は面倒
でも、糊を使うべきだといった見識を持つのも、親の役目ではないでしょうか。
 
また、糊を使うのを嫌がる子は、泥んこ遊びをやらせていないと思います。
砂場で遊べない子は、糊を使うのを嫌がるはずです。
お子さんは、いかがですか。
 
最後に貼る練習ですが、切るところで紹介しました新聞に入ってくる広告など
切り取ったものを、スケッチブックに貼ってみましょう。
初めは少量の糊で貼れる面積の狭いものを選び、中心に糊をつけ、ノビロ、ノ
ビロと満遍なく伸ばす練習をすることです。
同じ大きさのものを扱うことで、適量をとるコツもわかってきます。
そして、次第に大きなものへといった段階を踏むことが大切です。
 
最後に、セロテープについて、気にかかることをお話ししておきましょう。
なかなか適切な長さに切れないものです。
これも難しい作業ですから、少し無駄になりますが、2,3センチの長さに切
れるように練習することです。
練習しなければ、何ごともうまくなりません。
うまくできない時は、切り取るぎざぎざの部分にセロテープを固定させ、右端
から少し斜め下へ引っ張るように切ってみましょう。
慣れてくれば、必要な数だけ切り、テーブルの端などに軽く貼っておくと、「切
る」と「貼る」の作業が、スムーズにできます。
 
 ●結ぶ●
「ひも」もそうですね。
昔は、寝巻でしたから、毎日、ひもと付き合っていました。
結ばなければ、格好がつきません。
パジャマはボタンですが、ボタンかけにも苦労している子、いますね。
お母さんが、いつまでも手を貸しているからではないでしょうか。
お子さんにさせましょう。
過保護からは、自立心は育ちません。
 
箱にひもをかけて、結び方を練習しておきましょう。
あやとりもいいですね。
巧緻性ばかりか記憶力も刺激されます。
複雑な作品では、手順を忘れるとどうにもなりません。
ところが不思議なもので、遊びとなるとかなり複雑なものでも、積極的に練習
をし、覚えてしまうものです。
おばあちゃんに教わったといって、三段梯子をこしらえたお子さんがいました
が、お子さんが、どのような環境で育てられているかわかりますね。
お母さんが作って見せ、お子さんに好奇心を持たせることです。
「ママ、すごい!」と間違いなく賞賛され、お子さんの知的な能力も開発され
ます。
一石二鳥ではありませんか(笑)。
 
●摘まむ●
「箸を使った問題」
 
 :お椀の中のものを、別のお椀に箸を使って、一つずつ移してください。
 
これが試験です。
立教女学院小学校や白百合学園小学校などで出題されています。
豆を買ってきて、割り箸を使い、懸命に練習する話を聞きますが、何かおかし
くないでしょうか。
これは練習をして身につけるものではなく、身体の運動機能的な発達にかかわ
ることですし、基本的な生活習慣の一つですから、しつけと関係あります。
一応の目安として、箸は3歳頃から使えるようになり、5歳頃には巧みに使え
るようになるといわれています。
練習用の工夫された箸がありますから、もっと早く使えるようになっているか
もしれません。
問題集を読むと、箸でカラーボールや玩具のミニチュアの果物、大豆、ビー玉、
落花生、金平糖を摘まむ、積み木をハンカチで包むなどの課題があります。
なぜ、学校側がこんな試験をするのでしょうか。
手先の器用な子は頭もいいから、箸を持たせて選抜しようとは、考えにくいこ
とです。
しかし、箸を満足に持てない子が多いからとすれば、これこそ問題です。
園児がペーパーテストに強くても、箸を使って食事をできない方が、よほど恐
ろしい話ではありませんか。
こんなことまで試験で調べるのは、幼き戦士たちは、頭が良くても、こういっ
たことが苦手なのでしょうか。
誤解を招いてはいけませんから、立教女学院小学校の学校説明会での教頭先生
の話を紹介しておきましょう。
 
あえてこの場で申し上げますが、テストの中でお箸を使う場面がありまし
たら、お箸で物を運ぶ速さを競っているのではなく、正しい箸の持ち方が
できているかを見ていることをご理解いただきたい。テストの主旨はそこ
にあります。日本の文化でもある箸の持ち方を、きちんと身につけてほし
いと考えています。
 
五感に刺激を与え、脳を鍛えましょう。
言葉は使わなければ進歩しないと同様、手作業もやらなくてはうまくできませ
ん。
しかも、この二つの能力は、ご家庭で楽しみながらできることです。
 
お母さん方が、もっとも得意とする料理、レシピを見ながら作るでしょうか。
素材選びから料理の手順、味付けまで、きちんと頭に入っているはずです。
司令塔の脳と実戦部隊の手との共同作業がスムーズに行われるのは、積み重ね
た経験が、頭脳にしっかりと記憶され、手が指示通りに反応しているからです。
 
失敗を恐れず、試行錯誤を積み重ねながら挑戦することで、第二の脳は鍛えら
れます。
鍛えられると同時に、自力でできるようになることで、自立心が育まれます。
「手は第二の脳」といわれるのは、こういった仕組みになっているからです。
家庭でやらないとは、もったいない話ではないでしょか。
 
以上が、ご家庭でやってほしい基礎トレーニングです。
しかし、手作業は、月齢差が無残なほど表れますから、その点をきちんと判断
しながら、あせらずに頑張ってください。
これまでのトレーニングだけでも、脳の活性化はかなり進み、お子さん自身、
物を作ることに興味を持ち始めてはいないでしょか。
物を作る楽しさを体験させる、絶好のチャンスです。
市販されている幼児用の制作、折り紙、お絵描きなどの本を参考に、お子さん
と一緒に取り組みましょう。
季節折々の年中行事も、格好の教材になります。
門松、鬼の面、ひな人形、かぶと、紫陽花、朝顔、七夕飾りなどを作り、楽し
い思い出をたくさん残してあげましょう。
その思い出から、独特の家庭の文化が間違いなく築かれていくのです。
 
ところで、私のお勧めしたい手作業は折り紙で、お金をかけずに、これほど楽
しめる遊びはありません。といっても、高齢者後期に入った私は、ぼけ防止の
ためにやっているのですが(笑)。
11月から始まる模擬テストを受けたお子さんに、私が作ったくす玉をあげてい
ますが、一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
(次回は、「鍛えてほしい第二の脳3」についてお話しましょう。

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>合否のカギを握るのは お父さんの志望理由2

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        「めぇでる教育研究所」発行
2020さわやかお受験のススメ小学校受験編
            第63
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
 
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合否のカギを握るのは お父さんの志望理由2
 
今回は、地元千葉県の5校を取り上げてみました。国府台女子学院小学部は、
第52号「志望理由の決め方(2)」でお話ししましたが、その時、まだ購読さ
れていない方から、「国府台をお願いします」とメールをいただきましたので、
再度紹介いたします。
 
国府台女子学院小学部
国府台女子学院のことを、千葉の白百合学園とさえおっしゃるお母さん方がい
ます。小学部の入学試験の難しさといい、大学への進学状況を見ても、「さもあ
りなん」と思わざるをえないほど実績を上げています。
 
価値観が多様化し、社会全般が「エニシング・ゴーズ、何でもあり」の風潮を
歓迎するムードがありますが、そういったウイルスに感染することなく、小さ
い頃から一つの価値観に基づいた教育を受けさせたい、そう考えるご両親が増
えていることも事実です。
 
仏教に基づく教育を行い、女子だけの、高校までの一貫教育校です。
月毎に行われる仏教行事は、本学院の教育理念である「敬虔・勤勉・高雅」を
身につけるための、貴重で重要な教養、教化となっています。「教養は、徳をみ
がき、人格を高めること」で、「教化は、キョウゲと読み、人を教え、よい影響
を与えて善に導くこと」だそうです。となると、校是である「敬虔・勤勉・高
雅」を、どのように解釈するかが問題になってきます。
 
学校案内の「よい子の誓い 10の指針」には、具体的な目標が掲げられてい
ますが、わたくし流に考えると、こうなります。
「敬虔」は、仏につつしんで仕えることから、深く敬って態度をつつしむさま。
「勤勉」は、勤めて骨を折ることから、何事も一所懸命。
「高雅」は、気高く、雅(みやび)やかなことから、だれからも愛される気品。
 
このように置き換えてみると、わかりやすいのではないでしょうか。「つつまし
く、一所懸命に頑張る、心のやさしい子」といった子ども像が浮かんできます。
そういった子どもに育ってほしいと考え、育児の基本にしているご両親であれ
ば、学校の教育方針と一致していることになります。
以前、教育理念を俳句もどきに、
     ひたむきで 慎み深く みやびやか
などとお母さん方に紹介したことがありました(笑)。
 
24年の説明会は、小学部、改築中のため中高の校舎内で行われ、そのおかげ
で素晴らしい慈母観音像を拝することができ、何とも優美なお姿に、しばし見
とれてしまいました。25年の説明会は新装なった寿光殿(講堂)で行われま
したが、ホールは中高の校舎と直結しているため、またしても、慈母観音像に
お会いできました。説明会に参加すればお会いできる、「七夕の彦星ではないで
すか」と無礼を省みず思ってしまいました。こんなことを言っては罰が当たる
かもしれませんが、まさに、「直向きで 慎み深く 雅やか」でした(笑)。
余談になりますが、広隆寺(京都)や中宮寺(奈良)の弥勒菩薩を始め、日本
の仏像の優しいお顔と優美なお姿には、お粗末な言葉ですが、心が和みます。
 
ある年の説明会で、平田史郎学院長は、不作法で言葉遣いの乱暴な者を評して、
「訓練されていない個性は野性である」とおっしゃっていました。
創立記念日に招かれ、講堂に案内されたとき、左手に数珠を持ち、私の左側に、
腰をかがめながら先導してくれた児童のその姿は、何とも優雅であったことが
印象に残っています。また、1年生が、きちんと挨拶をするのにも驚かされま
した。宗教教育は、形から入って心を作っていくものと思っていましたが、納
得したものです。
 
女子だけの環境については、「女子だけだからいいのです。女の子しかいないの
で、男子のする仕事までやることになり、体験の幅が豊かになります」といわ
れ、共学にする予定は、まったくないと断言しています。説明会でも、女子の
理系に進む「リケジョ」現象は、右上がりで進んでいることを、入学実績をあ
げ指摘していましたが、詳しくは高等部のHPを開き「進学実績」をご覧くださ
い。
 
こういったことをヒントに、「宗教教育」「女子だけの教育環境」「高校までの一
貫教育制度」に期待することをまとめてみましょう。
 
日出学園小学校 
教育理念と目標 
   ここから大きく育つ、生きる力。
   自主性  向上心  想像力  好奇心
小学校6年間を通じて「なおく・あかるく・むつまじく」の校訓をもとに、
人間教育の実践をしています。
 
「なおく」とは、正しいこと正しくないこと、良いこと悪いことが判断で
きること。
「あかるく」とは、笑顔を絶やさず感動を体験しながら、一生懸命取り組
むこと。
「むつまじく」とは、文字通り仲良くする、共に生きる、共生のこと。
健康で潤いのある人間性や想像力を養い、基礎学力の定着を図る、これが本校
の目標です。具体的な内容に関しては、平山淳子学校長のあいさつを参考にし
てください。 
 
「日出学園は昭和9年(今上陛下が誕生した翌年、市川が市となった年)に市
川在住の有志によって創設されました。その中心になった青木要吉は若い日に
アメリカに留学し民主主義と自由主義を肌で感じ、その体験から生徒の特性を
伸長することに重点をおいた私塾的な雰囲気をもつ寺小屋のような少人数、男
女共学の教育を目指していたと聞いています。
人間形成の土台づくりは、児童期の体験で決まると思います。小学校では、学
校行事の関わりの中から楽しさ、悔しさなどいろいろな想いを体験してもらい、
その都度いろいろなことを考えて前に進んでほしいと願っています。そのため
に、異学年交流・宿泊合宿など集団の中で、友だち・下級生・上級生という立
場で物事を考え行動し、そのような体験の中から社会性や共感性などを身につ
けてほしいと常々思っております」
 
教科では、国語力の向上に力を注ぎ、現在、約54、000冊の蔵書があり、
恵まれた環境の中で、考え、思い、学び、表現するための手立てである「言葉
の力」をつけさせ、「生きる力」へとつなげていけるように指導していること。
また、「書は人なり、心を写す力」とも言われているように、正しい「書写力」
を身につけることが一番の目標で、低学年のうちから、一点一画、ていねいに
書く習慣を身につけるように心がけている学校です。
 
創立者の信念でもあった「昼食はお母さんの手作りのお弁当」は、少し形を変
え、ネットで注文し、購買部で購入できるシステムをはじめました。働くお母
さん方への支援、これも歓迎されているようです。
 
共学で、高校までのゆとりのある一貫教育で、大学受験は、本人の実力次第。
なお、中学受験に関しては、従来から、受験対策のノウハウは充実しており、
HPの中学校合格状況に、その実績を見ることができます。小学校は地元で安全
に通学、中学から東京の学校へと考えているご両親も多いようです。
 
聖徳大学附属小学校
中学から女子校ですから、男子は受験することになります。かなりの進学実績
をあげていますから、充実した進学体制をあげても良いのではないでしょうか。
幼児教室対象の説明会でも、外部の優秀な指導者を招いていると聞いたことも
あります。
 
最近、日本女子大学附属豊明小学校、聖心女子学院初等科をはじめ、学童保育
やアフタースクールが盛んですが、本校の「放課後スクール」の大きな特徴と
して、車でのお迎えを容認していることでしょう。ただし、学校の前の道路は
狭いですから、いろいろと制約があるようです。お仕事を持っているお母さん
方には強い味方になるのではないでしょうか。
 
校名の聖徳の由来は、聖徳太子の道徳や礼節などに対する思慮の深さを教育の
基礎とし、豊かな人間づくりを実現したい思いから。読み方を変えたのは、聖
徳太子に深い尊敬の念からで、「しょうとく」と読むのを控え「せいとく」とし
たそうです。
 
「思いやりと、礼を尽くす、こまやかな心を学ぶ」を目指す小笠原礼法宗家の
指導による礼法教育、明和班、全校生が一緒に食事をする「食堂(じきどう)」
など、学園の「礼節」「知育」「勤労」の3つの教育方針について、どのように
期待するかをまとめてみましょう。
 
女子の場合は、中高を別学で過ごし、大学で共学も可能です。
礼法教育は、1年生から6年生まで、年間指導計画があり、電車の中で化粧を
している女性や、歩きながら物を食べている無作法者に見せたいほど、日本古
来の文化が伝承されている学校です。これも欠かせない志望理由になるのでは
ないでしょうか。
 
千葉日本大学第一小学校
創立時は男子だけの別学でしたが、平成8年4月から共学校になり、大学まで
の一貫教育校です。共学が自然で、受験を考えなければ16年間のゆとりのあ
る教育環境で、自分の進む道を、ゆとりを持って学べることでしょう。
 
本校の児童は、一定の内部進学規定を満たすことで、学園の2つの中学校へ約
70%、2つの高校へは90%以上、そして大学へは60%の生徒が進んでい
ます。(令和元年9月のHPより)
 
本校の校訓「真(まっすぐに) 健(すこやかに) 和(なごやかに)を、わ
たし流に、心を表す言葉と
して考えると、
 真は「飾り気のない、偽りのない心」
 健は「すこやかな精神」
 和は「おだやかな心」
となりますが、いかがでしょか。
 
本校の特色として、「学習習慣の定着と学力向上」とありますが、年間の授業時
間数は、本校は13教科で6676時間、公立校は5645時間と、かなり多
いこと。
また、創立以来、英語教育に力を入れ、5、6年生は英語で日記を書き、卒業
時に6年生全員が実用英語技能検定5級合格を目指しています。
そして、縦割りグループによる学年を超えたユニークな「さくら活動」でしょ
う。
こういったことからまとめてみましょう。
 
余談になりますが、アメリカンフットボール部の不祥事、併設の小学校、中学
校、高等学校の子ども達の心を深く傷つけたことに、思い至らないのかと腹が
立ちましたね。小学校は大学の理工学部と交流があり、楽しく語り合う写真を
見たことがあります、残念!
 
昭和学院小学校
教育目標に「知・徳・体の全人教育(知識だけにかたよった教育ではなく、性
格教育、情操教育なども重視する教育)を掲げていますが、開校以来、少数の
児童(1学年2クラス)に行き届いた教育を行うことを目標に、道徳教育を重
視し、児童の基本的生活習慣の形成に力を注いでいます。それが、校是「明敏
謙譲」の狙いであり、教育目標に表れています。「学校案内」には、「明敏とは
活力を持って未来を開くこと、謙譲とは英知を持って社会に生きること」で、
「明朗にして健康で、自主性に富み、謙虚で豊かな人間を育てること」と説明
されています。
 
鈴木裕子校長は、就任の挨拶で、こうおっしゃっていました。
「高い学力とやさしい心」を目標に私たちは日々の教育に力を注いでいます。
その基盤となるのは子ども同士、子どもと教師、保護者の方々とのあたたかい
人間関係です。私たちが挨拶を大切にし、思いやりの言葉が行き交う風土を大
切にするのは、品位と節度ある態度に裏打ちされた人間関係こそ「知・徳・体」
のバランスの取れた21世紀型の人づくりに欠かせない資質と考えるからです。
これからも「明敏謙譲」の建学の精神のもとに、心と体と頭を磨き、謙虚さを
備えた心身ともに健康な子を育ててまいります。
 
 「心と体と頭を磨き」、響きのいい言葉ですね。「頭を磨き」が先行すると、頭
でっかちな子になりがちです。子どもが望むのではなく、親がそう仕向けるこ
とに問題ありですね。
 
 「明敏謙譲」、例によって、育児の姿勢としてわたし流に考えるとこうなりま
す。
 「謙譲」とは、「へりくだること」という意味で、「謙譲の美徳」ともいいます
が、最近は、お目にかかれない言葉となりました。むしろ、「謙虚」の方がおな
じみかも知れません。「自分が偉いものと思わず、素直に他に学ぶ気持ちがある
こと」という意味です。すると校是の「明敏」は、「明朗にして健康で、自主性
に富む」ですから、「元気で、明るく、自力で挑戦する子」に、「謙譲」は「謙
虚で心の豊かな人間を育てる」ですから、「素直な子」と置き換えることができ
るでしょう。
 
独自の国語教育、伝統の図書館教育に加え、「視写」があります。
この字を見た時、文章修行の駆け出し時代を思い出しました。お世話になって
いたある出版社の編集部の方から、「松本清張の短編を視写してごらん、参考に
なるよ」と言われたものでした。文章をそのまま写すことです。お手本は、芥
川賞を受賞した「或る『小倉日記』伝」でしたが、参考になりました。おそら
く子ども達は、名文を写し、記憶し、漢字を覚え、語彙も増えるといったよう
に、楽しい学習をしているのではないでしょうか。当然、やっていると思いま
すが、音読を加えれば効果抜群、などとおこがましい限りですが(笑)。
 
幼稚園では、年少から英語を正課にしていることについて、受験されるお母さ
ん方から、「英語の勉強について、何らかの準備をしておかなくても、ついてい
けるでしょうか」と質問を受けることがあります。附属の幼稚園では、年少か
ら正課として英語を保育に取り入れ、年少組は週1回30分程度、年中、年長
組は週5日40分程度行っています。3年間でかなり力がついていると考え、
入学後、英語を学んでいない子どもにとって、それがハンデになるのではと考
えるのも当然ではないでしょうか。
それについて鈴木裕子校長は、
 「本校では、ESL用に開発された『グレープシード』という英語のカリキュラ
ムを使用しています。入学時には個々のバックグランドにより英語力がまちま
ちな児童たちですが、少人数制の英語授業を通し、ほぼ1年で経験に由来する
差はなくなります」
とおっしゃっていますから、心配ないようです。
 注 ESL(English as a Second Language)
 英語を母語としない人のための英語教育を目的としたプログラム
 
また、本校のアフタースクールには12講座の内、英語の授業が3講座設けら
れており、これを利用することで、ハンデをなくす対策になっているのではな
いでしょうか。本校のアフタースクールは半端ではなく徹底していますから、
学校側も自信を持って対応できると考えているようです、私見ですが。
 
共学で、高校までの一貫教育校と期待する教育内容からまとめてみましょう。
日出学園と同様、中学受験のノウハウは充実しており、HPを見ると進学状況を
見ることができます。これは、現在共学ですが、それ以前は、中高は女子だけ
の別学であったため、男子は受験を控えていたためです。念の為、お断りして
おきますが、面接で「中学受験を目指しています」は、そういう考えを持って
いても、言う必要はありません。
 
2回に分けて、「私学の建学の精神、教育方針の理解の仕方」について、「おと
うさん、おかあさんの受験対策」(めぇでる教育研究所 刊)からピックアップ
して紹介しましたが、これは、あくまでも「わたし流の考え」にすぎません。こ
ういった解釈を情報として公表するのには、少し、心配があります。それは、
幼稚舎が作文をやめ、面接を廃止した理由が、あまりにも「傾向と対策化され
ている現状から意味がないと判断したから」とおっしゃったことと同じ理由か
らです。一つの考え方、ヒントとしてお読みいただき、ご自身の言葉でお話し
できるようにしていただきたいと、老婆心ながらお願いしておきたいと思いま
す。
 (次回は「後半の説明会より 白百合学園小学校他」を予定しています)
 
急に涼しくなりましたが、暑かった夏の疲れが出る頃です。家庭学習は無理を
せず、体調を崩さないように、ゆったりと構えて取り組みましょう。無理は禁
物です。
 
千葉県を襲った台風15号のもたらした大規模停電が復旧しないまま、16日、
敬老の日も大雨が。「予想外の規模」では済まされないでしょう。ボランテイア
にも参加できない高齢者が言ってなんですが。現地の方々、頑張ってください。

さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>志望理由のまとめ方(3)

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         「めぇでる教育研究所」発行
   「2020さわやかお受験のススメ<幼稚園受験編>」
            第46号
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志望理由のまとめ方(3)
 
白百合学園幼稚園
宗教教育を行い幼稚園から女子だけの教育環境で、大学まである総合学園、こ
の3つについてまとめてみましょう。
 
学園の目的
「本学園は幼稚園から大学に至るまで一貫して、キリスト教精神に根ざした価
値観を養い、神と人の前に誠実に歩み、愛の心で社会に奉仕できる女性を育成
することを目的としています」
 
宗教教育については、平成9年、本園が初めて説明会を行った時に、清水園長
は、こうおっしゃっていました。
「幼稚園だけではなく、小学校、中学、高校、大学を通して、宗教教育をかな
り深くいたしますので、信仰する、しないは自由ですが、やはり、おうちの方々
のご理解がなければ難しいと思いますので、そういう点はお含みおきいただき
たいと思います」
信者にするわけではありませんが、園の生活は、祈りから始まり祈りで終わり、
年間を通じて宗教行事が行われますから、ご両親もしっかりとサポートし、お
子さんと共に学んでいく姿勢が求められます。
 
別学の経験のない方、特にお父さん方、3年保育からご縁があった場合、大学
まで19年間、お嬢さんは女子だけの教育環境になりますが、それについては
いかがでしょうか。
もっとも大学まで進む生徒は、学部の関係で少ないようですから、あまり心配
することはありませんが、面接の際に、「私どもは女子だけの学園ですが……」
といった質問があった時、戸惑うようでは困ったことになります。
「ゆとりある環境の中で、自分の進みたい道を見つけ、そのために大学受験が
必要であれば、娘に任せるつもりです」といった気持でいいのではないでしょ
うか。
共学の大学で学ぶ機会は残されているわけです。
 
別学については、ご両親共に経験がなければわからないことが多いのではない
でしょうか。
別学の良いところは、男女の特性を生かした教育ができることで、共学とは違
った意味での男らしさ、女らしさが身につき、異性がいないことから、男子は
女性に憧れる気持ちが、女子には男子を尊敬する気持ちが育まれやすい環境に
あることでしょう。
また、共学では体験できないことが、例えば、男子のする仕事も女子がしなけ
ればならないことから、体験の幅が豊かになるとも考えられます。
その半面、女子が、あるいは男子がいない不自然さは否めないでしょう。
また、同性同士のため、男女がお互いに何かをすることがありませんから、助
け合う気持ちが育ちにくく、羞恥心に欠けがちで、いわゆる男の悪さ、女の悪
さが身につきやすい環境ともいえるのではないでしょうか。
これは、一般的な考え方ですから、ご自身の考えをまとめる参考にしてくださ
い。
 
学園のモットー、校訓をどう解釈するかも大切なポイントです。
従 順 良心に従って正しい行動がとれるように。
勤 勉 意志の強い自立性にとんだ子どもとなれるように。
愛 徳 心身ともに健康で協調性にとみ、喜んで人につくし、人からも愛され
るように。
 
清水園長の話が参考になると思います。
「校訓である三徳については、幼稚園ではもう少し具体的に、“つよく、やさし
く、まっすぐに”と教えております。このようなことを、小さい時期から、毎
日の生活の中で体験し、積み重ねながら、追求していくようにしています」
「勤勉・従順・愛徳の三徳に賛同いたしまして」というより、ご両親が「つよ
く、やさしく、まっすぐに」を育児の姿勢としていれば、そのまま志望理由に
なるわけです。
 
モンテッソーリ教育については、説明会で育児と関連した説明になっていると、
参加したお母さん方から聞いていますので、その時に感じたことをまとめられ
るといいでしょう。
私が参加していた頃には、「自分で選び、自分でかかわり、自分で創る」といっ
た説明が印象に残っています。
 
年長、年中、年少の同年齢のクラス編成ではない縦割り編成について、清水園
長は、
「メリットはたくさんありますが、その中で主なものとしましては、社会性が
育ちます。そして、上下関係がありますので、お互いの尊敬心、やさしい思い
やりの心、そういったことが自然と保育の中で育っていく、とても素晴らしい
編成だと思っています」
と話していました。
 
幼稚園の望む子ども像は、やはり清水園長の話が最も的を射ていると思います
ので、最後に紹介しておきましょう。
 
「私どもが希望しておりますのは、小さい時から、入園テストとか面接を受け
て訓練されることではなく、むしろ日常生活の中で、特にお父様、お母様の生
きたお手本の中で育てられたお子様方、そして年齢相応に基本的な生活習慣が、
これはまだ、完全にできませんから、ある程度、身についているお子様方、明
るく、素直で、生き生きとしているお子様、そういう子ども達を希望しており
ます」
 
「生きたお手本の中で育てられたお子様」、これが全てではないでしょうか。
 
雙葉小学校附属幼稚園
開園以来はじめての説明会を昨年7月16日に開催。文言は正確ではありませ
んが、園長先生のお話を紹介しましょう。
 
 「皆様、お早うございます。本日はこのような天候の中、説明会へお越しく
ださりありがとうございます。私は雙葉幼稚園の那波玲子と申します。よろし
くお願いいたします。説明会を通しまして雙葉幼稚園をご理解いただき、皆様
方のお子様の幼稚園をお選びになる際の一助なれば、幸いです」(以下 要約)
 
雙葉学園は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校までの一貫校だが、幼稚園だ
けは男女共学。男の子、女の子が、特徴を分かち合いながら、2年間の幼稚園
生活を送っている。
 
最初に、雙葉学園、幼稚園の沿革を。
設立母体は、「幼きイエス会」というカトリックの修道会。17世紀に、フラン
ス人のニコラ・バレ神父様によって創設された。日本には明治5年(1872)に、
メール・セン・マチルド、その他4名のシスターが来日、布教、教育、慈善事
業を始めた。明治8年(1875)には東京築地の外国人居留地に修道院を建て、
その後の教育事業の基を作り、裾を広げた。これが雙葉学園の前身。
明治42年(1909)、初代校長メール・セン・テレーズが、現在の四谷に土地を
買い雙葉高等女学校を創設し、翌年(1910)には小学校と附属幼稚園を設
立。昭和31年(1956)五番町に新園舎が落成。昭和46年(1971)に現
在の六番町に園舎を落成し移転、平成18年(2016)に新園舎竣工、現在
に至っている。学園は創立108年を迎えた。
 
幼稚園の教育目標は、「伸び伸びとした子どもらしさの中にも、誠実でけじめの
ある子どもに育て、幼稚園生活の中でカトリックの教えに基づき、神さまに守
られていることを知り、神さまとお話できるように育てる」。伸び伸びとした子
どもらしさを育てる、その子どもが子どもらしく素直に表現できることをうた
っている。毎日の生活を通して神さまのお話をし、祈ることの大切さを学んで
いる。
 
私達は、子ども一人ひとりが幼稚園の中で、ありのままにいられるように、そ
れぞれの個性を大切に伸ばせるように、保育を心がけている。子ども達は、自
分自身を素直に表現し、安心できる幼稚園であるようにと願っている。子ども
達同士の様々な関わりの中から、感謝する心、友達の様子を見られる優しさ、
心の広さなど、この時期、最も大切な芽を伸ばす保育を心がけること、これが
私共の目指しているところだ。意識だけではなく、心や感性が育った人間にな
ってほしいと考えている。
 
本園の保育は一斉保育。
一斉保育は、保育室の中で、椅子に腰掛け、静かに本を読んだり、絵を描いた
り、様々な材料を使い工作をしたり、子どもの持つ想像力、発想力が伸び伸び
と発揮できるようにと意識している。
自由遊びでは、積み木や遊具で遊びながら、砂場や園庭で自由に遊ぶことで、
技術面、体育面に偏らず2年間を通してカリキュラムは推進されている。
 
文字や数を使った特別な教えはしていないが、保育の中で、自然に興味や関心
が持てるようにと考えている。
 
男子は、中高の体育科の男性の教員と共に、週に1回、中高の校庭で、野球や
サッカーの時間を設けている。この時間を通して、男の子同士の仲間意識、難
しいルールの理解などが育ってくる。
 
一斉保育をしているが、保育の中での遊びの時間を大切に考えている。この時
間帯に広く学年を廃止して、自由に一斉に遊ぶことから、年長をしたい、年中
をいたわる心が自然と生まれてくる。また、保育室、園庭、遊戯室を自由に使
うことで、遊びの輪が広がり、想像力や意欲が育つカリキュラムとなっている。
人間共存の心が育つと共に、大切な毎日を、友達と関わり合いながら、遊びの
中で互いに学び合いながら豊かな時間を過ごしてほしいと思っている。
 
また、課外保育は、水族館や動物園の見学、親子で出かける遠足、日光霧降高
原で年長はお泊り保育を実施、施設などを利用して豊かな体験を積み重ねてい
くことで、子ども達は成長を続けていくと考えている。
 
男子は他の小学校へ進学するが、女子は小学校へ推薦で進学。幼小中高と続く
一貫校の流れの中で、14年間の学園生活となる。保護者の皆さん方には、学
園の教育方針をご理解いただき、ご家庭と学園が一致した考えのもとで、大切
なお子さまの成長を見守っていただきたいと考えている。
 
幼稚園には、毎日の送り迎えを通して、先生方と顔を合わせ、コミュニケーシ
ョンを取ることで、ご家庭との信頼関係を築きくことを大切に考えている。ま
た、カトリックの教えを学ぶ宗教講話の時間を設けてある。キリスト教を知ら
なくても心配はない。
 
 「以上で私の話は終わりますが、ご理解いてだけたでしょうか。次にスライ
ドをご覧いただき、補っていただければ幸いです。どうもありがとうございま
した」
 
保育のスタイルは一斉保育、園児の持っているバスケットには弁当が、男の子
は高等学校の体育の先生が野球やサッカーの指導を、など知らないことがたく
さんあり参考になりました。
幼稚園には若干名、男の子もいますが、高校まで女子だけの、宗教教育を行う
学園ですから、宗教教育、女子だけの別学、高校までの一貫教育についてまと
めてみましょう。
 
教育目標はわかりましたが、問題は校訓でしょう。
神に対しても、人に対しても、自分に対しても誠実に
「徳においては純真に、義務においては堅実に」
自分のすることは、努力と責任をもって、最後までやり遂げるよう
   (以前のHPに掲載されていたものです)
 
私流に解釈すれば、「徳においては純真に」は、幼児の場合ですからご両親の育
児の姿勢として、何かをしたときに見返りを要求する、そういったことのない
子に育てることではないでしょうか。
ママのお手伝いをしたときに、「ママ、お手伝いしたから、何かください」では、
見返りを考えているわけですから、純真とは言えません。
また、「義務においては堅実に」は、3歳を過ぎれば自立の時代に入っているの
ですから、親に手伝ってもらわなくても、できることがたくさんあるはずです。
基本的な生活習慣もその一つです。
4歳になれば、家族の一員としてお手伝いも始まります。
3歳児、4歳児ならば、できることができない、やろうとしないのでは、「義務
においては堅実に」とは言えません。
過保護、過干渉な環境からは、「純真で堅実な子」は育たないでしょう。
 
かつて、横浜雙葉小学校の説明会で、「人のためにも自分のためにも、一生懸命
に頑張ろうとする子を育てるご両親を歓迎します」とおっしゃっていました。
この校訓から、私学の幼稚園が求めているのは、「堅実な家庭を築くお父さん、
それを支える謙虚なお母さん」であることを、イメージできるのではないでし
ょうか。
 
40号でも紹介しましたが、教頭先生が、「他校を受験された場合は、一般の方
と同じ試験を受けていただくことになります」とおっしゃっていましたが、推
薦権を放棄するなど信じがたいですね。真相は定かではありませんが、私が現
役時代、慶應義塾幼稚舎に合格した女のお子さんが、お茶の水女子大学附属小
学校に受かったので辞退し、補欠が動いたと聞いたことがあります。隣でメモ
を取っていてお母さん、「エッ……?」と驚いていましたが、私もびっくりしま
した(笑)。
 
余談になりますが、小学校の説明会に参加した折り、玄関のところで案内をさ
れていた先生に、「美智子上皇后さまが、ご成婚記念に植樹をされたメタセコイ
アの木が1本残っていると聞いたのですが」と尋ねたところ、校庭の一角、修
道院の裏側に、5階建ての中高の校舎と同じ高さの大きな杉の木を紹介され、
びっくりしました。
幼稚園、小学校を本学園で過ごされ聖心女子学院へ進まれた美智子上皇后さま、
ご成婚は昭和34年(1959)4月10日、もう60年前になりますから当
然ですが、幼稚園の玄関前からも見ることができます。
 
近所の不老川の岸辺には、彼岸花が咲いていました。秋はそこまで来ています。
あと一息です、頑張りましょう。
 
(次回は、「志望理由のまとめ方(4)日本女子大附属豊明幼稚園・学習院幼
稚園」についてお話ししましょう)

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