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めぇでるコラム : 2025小学校受験: 2023年12月

2025さわやかお受験のススメ<小学校受験編>よく聞かれる質問にお答えします。 

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         「めぇでる教育研究所」発行
2025さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
      現年中児のお子様をお持ちの方々へ
 2025年度入試(2024年秋に実施)を成功に導く手引きです。
      <第25号>
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よく聞かれる質問にお答えします。
 
 
その前に。
来週はクリスマスを迎えます。いつもであれば、街にはジングルベルのメロディが流れ、至る所、赤、緑、白の3色で飾られます。
 
この赤、緑、白の3色についてもいろいろ訳ありなんですね。
 
赤はキリストが人類のために十字架に流した血の色、緑はキリストの永遠の命を象徴する色、白はキリストの純潔を表す色。クリスマス・ツリーは、アダムが楽園から持ってきた「善意を知る木」で、キリストを表す不滅の生命の木。
ツリーの天辺に飾る星は、キリストが生まれたときに輝いた星で「ベツレヘムの星」といわれていますが、どの星かは不明です。クリスマス・リースは柊、刺はキリストの受難、赤い実はキリストの流した血を表したもので、節分で使う柊とは別種です。そして、クリスマスはキリストの誕生日ではありません。
聖書の中でも、誕生日は特定していません。ご存知でしたか。
 
 
それでは本題に戻りましょう。
 
今回は、読者の皆さまからよく聞かれる質問を編集した『さわやかお受験のススメ 小学校受験 Q&A編(100問)』から抜粋したものを紹介します。
 
Q「問題集をやりたがらないのですが、無理にでもさせた方がいいでしょうか」
A「教室から配布される家庭用の学習か、過去に出題された問題集での勉強か、状況がわかりませんが、問題集を使っての家庭学習の場合をお話しましょう。
 
 幼児の場合は、問題集を開いて、即、勉強とはなりません。
 赤ちゃん時代を思い出してください。
 例えば、歩くことを考えても、いきなり歩けるようになったわけではなく、はいはいをし、つかまり立ちをし、歩いては転ぶことを繰り返し、やっと歩けるようになったはずです。
 幼児が一つの能力を身につけるには、それにふさわしい体験を積むことにより習い学ぶ、体験学習が必要です。
 中高大学の入試と小学校の受験準備の異なるのは、勉強と学習の違いにあるといえます。
 勉強は、字のごとく「強いて勉める」であり、学習は「習い学ぶ」ことです。
 幼児は、体験していないことは理解できません。
 ですから、問題集を嫌がるのは、自分で体験していない領域のことをさせられているからではないでしょうか。
 泳げるようになると、十数年泳がなくても機会があれば泳げるのは、体が覚えている、中枢神経系に属しているからだそうです。
 教室での宿題であれば、体験したことの復習ですから、苦にしないはずです。
 
 『なぜ、嫌がるのか』、その点を見極め、無理をしないことが大切です。」
 
 
Q「幼稚園の先生から、話をきちんと聞いていないといわれているのですが」
A「小学校の受験で最も大切なのは、話を聞く姿勢を身につけることです。
 ペーパーテストのプリントを見ても、答えはダミーも含め出ていますが、設問はどこにも書かれていません。
 中高大の試験のように、『苦手な問題は飛ばして後でやろう』など、できない相談です。
 文字を使えませんから、スピーカーから流れる言葉を聞き取り、素早く対応しなければならないのです。
 行動観察型のテストも同様で、先生の言葉を聞き、理解し、迅速に対応しなければ、得点になりません。
 幼稚園の先生にいわれるまでもなく、ご家庭でもサインは出ているはずです。
 まず、お子さんの話をきちんと聞いてあげましょう。
 話を聞いてくれるのは、子ども達にはとてもうれしいことなのです。
 そこから、お子さんは『話はきちんと聞くものだ』ということを学習しているのです。
 そして、本をたくさん読んであげましょう。
 好きな本であれば、お子さんは静かに聞くはずです。
 『話をきちんと聞きなさい!』と柳眉を逆立て、何回言っても改まらないでしょう。
 
 話を聞く姿勢は、言葉のキャッチボール、楽しい会話と、お子さんが興味を持っている本を読んであげる、本の読み聞かせなどから身につくものだからです。」
 
 
Q「同じ本を何回も読んでくれとせがむのですが、記憶力が弱いのでしょうか」
A「そんなことはありません。
 お子さんは、読んでもらった話が面白いから、一所懸命に覚えているのです。
 読んでもらったときは、『面白いな!』といった漠然としたイメージが、繰り返し読んでもらうことで、物語を少しずつ覚え、小さな木が、時を経て成長するように、今では、かなりはっきりと話の筋を記憶しているものです。
 完全に覚えてしまうと、次の本へ移っていくはずです。
 一人になったとき、ぶつぶつと何やらつぶやきながら、本を見ていないでしょうか。
 お母さんに読んでもらった話を、思い出しているのです。
 また、読んであげている途中に、突然、『そこまでで、いいです』ということはないでしょうか。
 一人で思い出しながら読んでいるときに、忘れてしまったのか、そこをはっきりさせたくて『読んでください』と来るわけです。
 これは大変なことで、言葉を覚えることで語彙は増え、読解力が養われ、物語を記憶することで表現力もついてきます。
 話を聞く姿勢をきちんと身に付けることは、小学校受験で、もっとも大切なことですから、根気よく読んであげましょう。
 文字を習い、自分で読めるようになると、もう『読んでください』と来なくなりますから。」
 
 
Q「読んだ後に感想を聞いても、きちんと答えられないのですが」
A「読んだ後に感想を聞くのは、まだ、早いと思います。
 先にも触れましたが、1回だけ読んでもらい、きちんとした感想を言えないのは、その本に対するイメージが、まだ、できていないからです。
 何回か読んでもらうことで、次第に固まってきます。
 そこまで待ってあげましょう。
 ですから、1回だけ読んで、『面白かったでしょう』『何が面白かった』といった話かけは、するべきではありません。
 また、よく聞く話ですが、お母さん方は、子どもの頃に読んでもらい、面白かった本を読んであげることがあるようです。
 それはいいのですが、『どう、面白かったでしょう』と聞いたことはないでしょうか。
 そんな時、お子さんは、『……?』となったのではありませんか。
 まだ、しっかりとイメージ化ができていないと、答えようがないからです。
 2、3回読んだ後で、聞くようにしましょう。
 ただし、『お母さんは、おばあちゃんに読んでもらい、こういったことを学んだのですよ』と、お母さん自身の感想を言うのは、いいのではないでしょうか。
 『ママは、こういったことを感じたんだ』と、考えるヒントになるからです」
 
 
Q「昔話の出題率が高いようですが、なぜでしょうか」
A「常識の領域で、例えば、桃太郎と猿、犬、雉の家来や、黍団子、鬼など物語に出てくるものを線で結ぶといった形で出題されています。
 昔話は、多くの場合『昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが、住んでいました』と、『いつ、どこで、誰が』と明らかにし、『何を、なぜ、どのように』と、いわゆる[5W1H]の形式で展開しますから、わかりやすく構成されています。
 そして、内容は、勧善懲悪で、正しいものは必ず報われ、悪者は、懲らしめられます。
 5歳頃から未分化であった情緒が分化され、喜怒哀楽の感情がはっきりと表れてきます。
 それに刺激を与えられることで、ずるい人間には憤りを覚え、悲しい話には涙ぐみ、幼いなりにも善悪に対する分別、倫理観や道徳観を育んでいると考えられます。
 
 ですから、昔話が出題されるのも、うがった見方をすれば、昔話で学習した様々なことを、幼稚園や保育園の生活で実地訓練をし、社会性、協調性といった集団生活への適応力を養い、それが小学校生活をスムーズに送るための基礎となっているからではないでしょうか。
 
 ちなみに、日本の五大昔話は、『桃太郎』『花さかじいさん』『舌切り雀』『さるかに合戦』『かちかち山』です。皆さん方はお子さんに、この5つの昔話のあらすじを話すことができるでしょうか」
 
 蛇足ですが、暁星小学校の[鍛える教育]について、佐藤正吉前校長は説明会で、目標は日本昔物語のキャラクターでもある『気は優しくて力持ち』とおっしゃっていました。なお、佐藤前校長は幼稚園の園長を経て、2019年3月に退職されました。
 
 
Q「3月生まれですが、図書館へ行っても幼い内容の本しか選べません。心配ないでしょうか」
A「お子さんは3月生まれですから心配ありません。
 興味を持って選べたことを褒めてあげ、必ず読んであげましょう。
 お母さんが心を込めて読んであげれば、お子さんはきちんと理解し、次のステップへ向かい、確実に歩み始めるはずです。
 選んだ本が、自分で面白くないと判断できることが大切です。
 『何よ、こんなやさしい本を!』と言ってしまうと、お子さんの自尊心は傷つき、自分から本を選ぶ気持ちもなくなります。
 いろいろな本を読んでもらい、試行錯誤を積み重ねながら、取捨選択し、自力でレベルをあげていくものです。
 お母さんのお気に入りの本ばかり選んで読んであげても、内容をよく理解できなければ、読んでもらっている本人は、つらい思いをするだけで、結果的には本の嫌いな子になりかねません。
 
 ゆっくりと時間をかけ、お子さんの期待に応えてあげることが、レベルアップにつながるのです。3月生まれお子さんの場合、4月生まれのお子さんと1年近くの差があるのですから、そのことを忘れずに無理をしないことです。
 他のお子さんと比べて評価するのは、賢いお父さん、お母さんのすることではないと思います。」
 
(次回は、「入試問題の出題範囲」についてお話しましょう)
 
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2025さわやかお受験のススメ<小学校受験編>■■[2]5つの試験形式■■(5) 面接テスト  

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         「めぇでる教育研究所」発行
2025さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
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 2025年度入試(2024年秋に実施)を成功に導く手引きです。
      <第24号>
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■■[2]5つの試験形式■■ 
(5) 面接テスト  
 
最後は、面接テストです。
ほとんどの学校は親子面接ですが、青山学院初等部、立教小学校、学習院初等科、成蹊小学校のようにお子様の面接のない両親面接のところもあります。
面接は、どの学校でも多くの場合、考査前に行われていますが、国府台女子学院小学部のように考査後に、学習院初等科、成蹊小学校、日出学園小学校のようにお子さんの考査当日に、暁星小学校、早稲田実業学校初等部のように一次試験合格者のみに行う学校もあります。
 
少し古くなりますが、雙葉小学校は母子面接でしたが、平成20年から父親も参加する親子面接になりました。これでお母さん一人が苦労しなくてよくなりました。
また、保護者面接であった暁星小学校は、平成25年から親子面接になりましたが、当時、試験間近の9月の説明会で公表しただけに、周りの父母の皆さん方から、「エッ!」といった驚きの声も聞こえ、直前講習に面接の講座を設けた教室もあったようです(令和3年度以降、コロナウィルス感染症を契機に保護者面接と作文という形式に変更になっています)。
保護者面接の学校は、形式に変更がないか、ホームページに目を通しておきましょう。
 
小学校側が面接をする目的は、保護者が考え、実行している育児の方針と小学校の教育方針に、共通認識があるか、限りなく同じ方向に近づいているかどうかを知ることです。
 
まず、大雑把に分けて説明しましょう。
 
「私どもは、共学で、宗教色のない小学校を希望します」
の場合は、慶應義塾幼稚舎、学習院初等科、成城学園初等学校、成蹊小学校、早稲田実業学校初等部、昭和学院小学校、日出学園小学校、千葉日本大学第一小学校、聖徳大学附属小学校などがあります。
 
「共学で、宗教教育を行っている学校が、いいですね」
となると、ミッション系の青山学院初等部、玉川学園小学部、聖学院小学校、仏教の淑徳小学校などでしょう。
 
「男子だけの学校を考えています」
となれば、立教小学校か暁星小学校です。
 
「女の子で一人っ子ですから、女子だけの宗教教育をやっている学校が、合っていると思います」ということであれば、たくさんあります。
ミッション系では、雙葉小学校、田園調布雙葉小学校、横浜雙葉小学校、白百合学園小学校、湘南白百合学園小学校、聖心女子学院初等科、東洋英和女学院小学部、立教女学院小学校、光塩女子学院初等科、仏教系では国府台女子学院小学部、この辺で勘弁してください。
 
「女の子だけの学校で宗教教育をおこなっていない学校を希望します」
の場合は、日本女子大学附属豊明小学校、東京女学館小学校、川村小学校でしょう。
東京女学館大学は、残念ながら2017年の11月16日をもって閉校、高校までになりました。
 
「私どもの子は、一人っ子ですから、受験で苦労させたくないのですが」
となると、大学まである小学校を選ぶことになります。この発想は、あまり歓迎できませんが、過保護にならないことを祈っています。
 
「それがいやなんですよ。生きることは競争です。社会人になる前に、自分の能力を確かめられる受験を体験させておきたいのです!」
となれば、高校まである小学校を選べばいいですね。暁星小学校、日出学園小学校、昭和学院小学校(短大まであります)、桐朋小学校、桐朋学園小学校、森村学園初等部でしょう。桐朋は、小学校は共学ですが、中学から国立にある桐朋中学校は男子校に、調布市仙川にある桐朋女子中学校は女子校と別学になります。
 
国立市にある国立学園小学校は、幼稚園と小学校だけの特殊な学園です。
 
こういった、大雑把な希望から方向を定めて、それから、それぞれの小学校の教育方針と我が家の育児の方針が、合っているかどうかを検討するわけです。
       
幼稚舎の教育方針がわかりやすいので、紹介しておきましょう。作文も面接もなくなりましたが、願書には、志望理由を書きますから参考にしてください。
 
幼稚舎の徳育の根本は、独立自尊の精神にあります。その規範となるものが、「幼稚舎修身要領」(10ヶ条)です。これは通信簿の第1ページにも記してあります。成績よりも前に目を通してほしい大切な事項だという意味です。新1年生になった時に3つの約束をしますが、「幼稚舎修身要領」の中から特に大切なものを取り上げたものです。
  1つ、うそをつかない。
  2つ、お父さん、お母さん、先生のいいつけを守る。
  3つ、自分でできることは自分でする。
これは福沢諭吉の精神を表した「幼稚舎修身要領」(10ヶ条)の中から、特に大切な項目を選んだものです。
(「子どもと向かい合う教育」元慶應義塾幼稚舎長 川崎悟郎著 リヨン社刊)
 
普段、子どもにいって聞かせていることを考えると、
「うそをついてはいけません!」
「約束は、守りなさい!」
「自分でできることは自分でしなさい、お母さんを頼っても知りませんよ!」
だとします。これを破ると、叱り、諭しているとします。そうであれば、お母さんの育児の姿勢と幼稚舎の教育方針は、一致していることになります。
そして、共学が自然だと思っているとします。
宗教教育は、両親共に経験がないので、なじめないものがあると考えていたとします。
大学まであって、受験戦争に参加しなくて済みますし、学部がたくさんありますから、将来、目指す道が広いのも魅力だと思っているとします。
通学に約1時間、しかし、体力、気力ともに心配ないとしましょう。
前提となる学費は自己解決か、頼れる祖父母に助けてもらえるとしましょう。
こういう図式ができていれば、面接があったとしても、幼稚舎を選んだ理由を、きちんと胸を張って説明できます。これが、面接の目的です。
 
幼稚舎の他にも、面接を実施していないのは、桐朋小学校、桐朋学園小学校で、その理由ですが、以前にも紹介しました、桐朋学園小学校の鈴村元校長の話です。文言は正確ではありませんが、次のような内容でした。
 
「大人は、趣味を尋ねられると、本当は、競馬、競輪などの博打が大好きでも、『趣味は、読書と音楽鑑賞です』と平気でいうものです。演技もできます。ですから、やっても無駄なのです。本音をおっしゃいませんから。しかし、子どもを2日間預からせてもらうと、子どもは正直ですから、みんな本当の姿を見せてくれます。育てられている環境は、わかります。ですから、私どもでは、面接をしないのです。」 (注 3年度入試は一日)
 
その通りではないでしょうか。大人は、猫をかぶりますから、面接は、ニャーニャー大会かもしれません。子どもは正直で、演技をしませんから、育てられている環境を、そのまま見せてくれます。
ですから、面接で、つけ焼刃は効かないのです。
 
また、慶應義塾幼稚舎では、紋切り型のステレオタイプ的な回答が増え、面接をやる意味がないと考え、廃止したと伺ったことがあります。
 
面接では、付け焼刃は効かないとお話ししましたが、入学試験そのものも、メッキでは駄目なのです。メッキは、はげるものです。以前、紹介しました、あるミッション系の校長先生の言葉です。
 
「入学試験に必要な知識や礼儀作法なるものを、泥縄式に詰め込み、『受験準備、事足れり』とお考えでしたら、それは誤りであることに気づいてほしい。」
 
繰り返しますが、その通りではないでしょうか。赤ちゃんを育てたとき、あれこれと泥縄式に詰め込みましたか。そんなばかげたことは、しなかったはずです。子どもの成長に合わせ、一歩一歩、ゆっくりと、一緒に、階段をのぼってきたのではありませんか。
 
その心は、「できるまで待ってあげよう、忍の一字」ではなかったでしょうか。
小学校は、無理やり受験戦士に育てられた子を望んでいません。
 
子どもの知育は、子ども自身が、「知りたい、識りたい」と、身体全体から、ふつふつと湧き出るときに、与えるものであることが大切なのです。モンテッソーリの「その時期に最も活動が盛んになり成長する敏感期」です。お子さんの成長を見極め、学習するためにふさわしい環境を作ってあげるのが、親の役目です。主導権は、子ども自身にありです。それを、親が握り締めていないでしょうか。勉強だけではなく、遊びまでも……。
 
やはり、親は、教育に関して信念というか哲学を持つべきだと思います。しかし、これを言うのには、勇気が必要です。小学校の受験にしても早期教育にしても、私たち親は、子どものためによかれと思って始めますから、「そんなことは、余計なお世話だ!」となりがちです。  
しかし、学校選びは「はじめに我が家の育児の姿勢(方針)ありき」であるべきです。古い話で恐縮ですが、明治初期に、小学校の高等科(現在の5、6年生)の家庭に配布されたものだそうですが、
 
「教育の道は、家庭の教えで芽を出し、学校の教えで花が咲き、世間の教えで実が成る」
 
これは含蓄のある言葉ではないでしょうか。
「ご家庭で育てた芽に、どういった花を咲かせるか。そのためにはどういった教育がふさわしいのか」、学校選びは、こうあってほしいものです。
 
来年1月から、国立、私立小学校の入試問題を紹介し、小学校の受験に何が必要なのかをお話ししましょう。誤った受験準備をしないことが、お子さんのためだからです。(面接に関する情報は令和5年度入試のものです。)
 
冬休みの講習会が始まります。まだ、入会されていない方、挑戦してみましょう。今、この時期に、学ぶべきことがたくさんあるからです。
 
(次回は、「よくある質問」についてお答えしましょう)
 
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2025さわやかお受験のススメ<小学校受験編>■■[2]5つの試験形式■■(4) 運動テスト

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         「めぇでる教育研究所」発行
2025さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
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 2025年度入試(2024年秋に実施)を成功に導く手引きです。
      <第23号>
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■■[2]5つの試験形式■■ 
 
(4) 運動テスト
 
みんなで一斉に行う集団テストと、一人ひとりで行う個別テストがあります。
集団テストには、先生のお手本を見て、その通りにする模倣体操や、タンバリンなどのリズムに合わせて行進をする、片足で30秒間ほど立つバランス感覚、指の屈伸などがあります。
 
個別テストは、ケンケン、ケンパー、くま歩き、ボール遊び、ゴム段、跳び箱、平均台といった運動をいくつか組み合わせて、先生の模範演技の後に一人ひとりが挑戦するものです。
 
たとえば、こういった組み合わせです。
「床に引かれた真っすぐな線の上をケンケンで進み、平均台を渡り、次に跳び箱に登り、跳び降りて、得意なポーズをする」
 
こういったテストは多くの学校でやっています。しかし、これは技を競う「競技大会」ではありません。
 
先ほどのような課題のほかにも、ボールを投げたり、ついたり、走ったりなどをしながら、年齢にふさわしい運動機能の発育状態を見ているだけです。ですから、難しいものはありません。何とか難度などは、オリンピックの話で、一所懸命、子どもらしく、挑戦できれば、いいのです。
 
これも生活体験が、そのまま出ます。
 
ボールをついたことのない子にボールをつけといってもできません。運動は、身体全体で学習するものですから、正直に表れます。これは、誰の責任でしょうか。ご両親です。運動器官に、何らかの障害がある場合はともかく、普通の発育状態で、みんなができる運動ができないのは、親がさせていないから、といえるのではないでしょうか。こういう子は、比較的に頭が良いそうです。頭だけ良くても、みんなができることができないと、いやな言葉ですが、いじめの原因になったりもします。
 
逆もあるそうです。スポーツ教室に通って、きちんと技をみがき、それは、それでいいのでしょうが、「みんな、下手だな……! こうやるんだよ!」見下しているのです。態度が大きいのです。ボール遊びなどでこういうこともあるそうですが、これも駄目ですね。
 
早期教育にも、こういう欠点が、表れがちではないでしょうか。
「九九もできないの!」
これと同じです。見下していたカメさんに抜かれるウサギさん、たくさんいるそうです。ウサギさんは、ひらめき型で、カメさんは、じっくり考えるタイプです。繰り返し試みるカメさんを、あたたかく見守ってあげるお母さんになりましょう。カメさんは、小学校の4年生頃から、ウサギさんを追い抜きはじめます。その理由は、選択肢が2つか3つの場合、直感力がすぐれているひらめき型のウサギさんは、あまり苦労することなく答えを選び出せますが、選択肢がふえてくると、直感力だけでは解決できなくなります。じっくり考えるカメさん型は、選択肢が少なくても、一つひとつ検証しながら答えを出すので、時間はかかりますが、試行錯誤、“trial and error”を積み重ね、きちんと考えて答えを出す習慣を身につけているからです。イソップの寓話「うさぎとかめ」は、油断を戒めたものですが、こういった解釈も可能ではないでしょうか。
 
余談になりますが、負けたウサギはどうなったかご存知でしょうか。カメに負けた駄目ウサギとして、ウサギ村から追放されますが、「子ウサギを餌に差し出せ!」と脅迫する狼をやっつけ、無事、ウサギ村に復帰します。狼をやっつける方法が、用心深いウサギらしく、傑作です。(「それからのうさぎ」読んであげたいおはなし 松谷みよ子の民話(上)  筑摩書房 刊)
 
話を戻しまして、問題点は、まだあります。指示されたとおりにできるかです。
先程のいろいろな運動を組み合わせたものや、模範演技をしっかり見て、理解し、同じようにできるかです。指示の理解と的確な行動力を判定しているのではないでしょうか。
 
まだ、あります。待っている間です。自分の番が来るまでは、緊張していますから心配ありませんが、自分の番が終わると、ゆるみがちです。他の子どもがやっている間、キチンと体操座りで待っていられるかです。これも学校側の狙いでしょう。
 
最後に、一言。これは、笑えない話ですね。あるミッション系の小学校の説明会で聞いた話です。
 
先生が模範演技をして、さて始めようとしたとき、一人の女の子が聞いたのでした。
「先生、これテストですか?」
「………!」
先生は、何ともいえません。どこの学校も、子どもたちには、テストというプレッシャーをかけないように気をつかっていますから、「テストです!」とは、いいがたいのです。
「テストでないなら、やりたくありません!」
 
子どもの正直な告白です。毎日、やること、全て、試験のための訓練になっているのでしょう。悲しくなりますね。しかし、体を動かすことをいやがる子どもなど、いるのでしょうか。「お子さんを追い込むような準備はしないでほしい」と、シスターはおっしゃっていました。やはり、おかしいです。
 
おかしくしているのは、誰でしょうか。「ほんの一部」の猛烈受験ママの話でしょうが、こういったことからマスコミのいう「受験戦争の低年齢化」となり、針小棒大に騒がれてしまうのでしょう。小学校受験はお子さんのためですから、こういったお父さんやお母さんにはならないでいただきたいとお願いしておきましょう。
 
昔の話ですが、お父さんが海外へ単身赴任しているお子さんの志望校は、ボールを使った運動テストが行われる暁星小学校でした。盛んに話しかけてくるので、やはり、寂しいのだなと耳を傾け、時には叱ったりしたものでした。子どもから聞いた話ですが、お母さんと近所の公園で、毎日のようにボール遊びや縄跳びをしていたそうです。試験のためではなくても、親子で汗を流すのは、素晴らしいスキンシップになっています。少し太めであったお母さんが、スリムになってきたので、絶対に合格するだろうと思いました。親子が心を一つにして目標に向かえば、望みはかなえられるものです。入学式の帰りに挨拶に見えましたが、一番うれしそうだったのは、何と初対面のお父さんでした。遠く海外にいて手を貸せなかったこその喜びでしょう。
 
何から何まで、塾や教室の先生方にお任せだけでは、良い結果は出ないことも覚えておいてください。
 
(次回は、「面接テスト」についてお話しましょう。)
 
 
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