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2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★小学校では、どういった子ども達を歓迎しているのでしょうか

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第5号)
 現年中児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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プレ年長クラス 無料体験授業
【体験日】 8月17日(日) 10:30~11:30
https://www.medel.jp/
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小学校では、どういった子ども達を歓迎しているのでしょうか
 
2回にわたり、基本的な生活習慣と集団生活への適応力の大切なことをお話し
ましたが、今回は、そういったことを踏まえ、学校側は、どういった子ども達
を求めているか考えてみました。
これからあげる10項目こそ、小学校が求める子ども像になるのですが、10
項目に優先順位はなく、それぞれが順調に育っていることが大切です。
来年の4月、年長になる頃を目指して頑張りましょう。
その時に、小学校への入学条件についてお話しをする予定です。
ところで、現在、お子さんは、どの程度身についているでしょうか、チェック
してみましょう。
 
 1. 話をきちんと聞き、相手にわかるように話せる。
 〔話を聞く姿勢と話す力〕
 2. ある一定の時間、椅子に座って作業ができる。
 〔持久力、意欲、自己制御力〕
 3. お絵描きや制作などに楽しみながら取り組める。
 〔想像力、創造力〕 
 4. 絵本や物語を読んでもらうことを楽しみにしている。
 〔豊かな心の働き、情操の発達〕
 5. 自分のことは自分で行い、健康な生活リズムが備わっている。
 〔基本的な生活習慣〕
 6. 幼稚園(保育園)の先生や友達と楽しみながら生活している。
 〔社会性〕
 7. ある目的のために友達と工夫し、協力しながら活動できる。
 〔協調性〕
 8. 両親、先生、友達との約束を守れる。
 〔社会性〕
 9. 善いこと悪いことの分別が身についている。
 〔善悪の判断〕
10. 体を動かし夢中になって遊べる。
 〔身体の発達と運動能力〕
 
もし、皆さん方が、小学校の先生であるとすれば、こういったことが身につい
ているお子さんを歓迎するのではないでしょうか。
このような発育を示すお子さんは、幼稚園や保育園での生活を楽しく過ごして
いるはずです。
通うのを楽しみにしていれば、上にあげた10項目は、自然とはぐくまれるも
のです。
それが就学前の子ども達を保育する目的だからです。
 
子ども達は、遊びを通し、さまざまなことを学習していきます。
たとえば、1.の話を聞く姿勢や相手に伝える力は、二人で遊びながら、どの
ようにして相手に自分の考えを伝え、また相手のいうことを理解すればいいか、
試行錯誤を繰り返し、いろいろと修正しながら、やっとのことで思ったような
遊びにつなげることができるわけです。
学習したことは記憶されますから、次の遊びのときの礎、下敷となり、新たな
遊びを生んでいくことになります。
 
このように子ども同士は、大変な努力をし、学習しています。
相手が複数になり先生も参加すると規模もぐんと大きくなり、6.7.8.に
発展し、社会性や協調性といった集団生活への適応力がはぐくまれていくわけ
です。
 
2.の持久力に加え、自己制御(統制)セルフコントロールは、集団生活でもっ
とも大切なことですが、どうやら現代っ子は、苦手としているようです。
幼稚園は自由保育ですから、余程のことをしない限り、制約を受けることはあ
りませんが、学校生活は一斉授業ですから、一定時間、椅子に座ることができ
なければ、勉強に参加できません。
 
最近の脳科学者の研究によると、「我慢する、わがままを言わない」といった
自己制御力は、3歳ぐらいまでに培われ、それを過ぎると「臨界期」といって、
どうにもならなくなり、集団生活に適応できなくなるといわれているようです。
その原因は、過保護の育児にあるのではないでしょうか。
幼稚園や保育園での生活を通して体験を積み、きちんと身につけなければ、困
るのはお子さんであることに気づいてほしいですね。
 
前回もお話しましたが、重要なことですから繰り返しますが、「うちの子の集
団生活は、どうでしょうか」と幼稚園や保育園の先生に聞いてみましょう。
「多少、問題がありますね」といった返事があった場合は、お子さんのためで
す、育児の姿勢や、お子さんを取り巻く環境がどうなっているか、真剣にチェ
ックする必要があります。
おそらく、5.の基本的な生活習慣にも問題が出ているのではないでしょうか。
 
3.4.は、情操の領域ですが、話の読み聞かせや対話が十分に行われていれ
ば、自ずと育まれるもので、ご両親の愛情が十分に注がれ、叱る言葉も少なく
なっているはずです。
これらに関しては、「ご家庭で楽しくできる受験準備」で詳しくお話します。
 
最後の身体的な発達は、遊びを通して鍛えられるもので、この時期の子ども達
は、全力で運動をし、筋肉を、頑張る精神力を鍛えていきます。
私が子ども達の指導から身を引いたのは、子ども達の動きについていけなくな
ったからです。
お子さんが、体を動かすことを苦手とするようでしたら、お父さんに協力して
もらい、一緒に遊ぶように心がけましょう。
今の時期に省エネ運動をしているようでは、来年の秋には、いい結果は出ない
と思います。
何といっても、心身ともに健康であることが、受験に参加できる条件でもある
からです。
 
ところで、10項目には、いわゆる「知的な能力の開発」といったことには触れ
ていませんが、こういったことが順調に育っていれば、知力も年齢相応に、い
や、それ以上に発達しているといえます。
反対に、知的な能力だけが優れている場合は、この10項目のどれかに、不自
然な成長が見られるのではないでしょうか。
 
受験準備に対応できるためには、幼稚園や保育園の大好きな子どもに育てるこ
とです。
それほど、幼稚園や保育園は、子どもの人格、性格を形作り、さまざまな能力
をはぐくむ大切な環境なのです。
あまり重視せずに、受験勉強やお稽古事などで保育時間を十分に活用していな
いと、偏った生活環境を作ることになり、お子さんの成長に悪い影響を与える
ことにもなりかねません。
 
かつて、仙川にある桐朋幼稚園の園長先生は、説明会でこうおっしゃったこと
があります。
「幼稚園は、小学校の下請けではありません。入園したからといって、必ずし
も小学校へ推薦入学できるとは限りません」と。
これは、園児の生活は、幼稚園を中心にしてほしい。
お稽古事などで早退しがちで、保育状態が十分でなければ、推薦しないという
意味です。
 
また、ミッション系のある小学校では、「入学後のお子様の生活は、学校を中
心に過ごせるようにしてほしい。お稽古事などを優先する場合は、そういった
ことを専門に指導している学校を選んでください」とおっしゃったことがあり
ました。
就学前には幼稚園や保育園の園舎が、入学後は小学校の学び舎が、子どもの成
長に欠かせないものであるかが、十分に伝わってくる話ではないでしょうか。
 
机の上で問題集を頼りに勉強をする前に、今、お子さんにもっとも大切なのは、
幼稚園や保育園の生活を充実させることなのです。
遊びを通して、試行錯誤を繰り返し、たくさんの体験を積むことで、10項目
を身につけることができます。
 
お子さんは、幼稚園や保育園へ通うことを、楽しみにしていますか。
元気に通っていれば、とりあえず、問題はありません。
それが、受験準備の大切な礎になっていることを、ご理解いただきたいと思い
ます。
(次回は、「幼児に必要なのは、勉強ではなく学習です」についてお話しまし
ょう)
 

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さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★ご健闘をお祈りいたします★★

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第67号)
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★★ご健闘をお祈りいたします★★
 
★アフターケアも慎重に★ 
昨年の7月から始まった「さわやかお受験のススメ 小学校受験編」も、最終
回を迎えました。
長い間、拙い連載を読んでいただいた方に、お願いをしておきたいことがあり
ます。
いうまでもなく小学校の受験は、お兄さんやお姉さんが在学している場合はと
もかく、ご両親が子どものためによかれと考えてはじめたことです。
もとより、子ども達が、
「ぼくは、幼稚舎へ行きたい」
「私は、雙葉へ……」
と、希望されたわけではありません。
にもかかわらず、子ども達は、一所懸命に頑張りました。
年中の頃から、受験勉強をはじめ、そして今、直前の講習会を終え、最終特訓
を経て、試験を迎えようとしています。
 
考えてみると、これはたいへんなことです。
基礎指導から実践指導、集団指導や個別指導、冬、春、夏の講習会、毎月行わ
れた公開模擬テスト、運動教室、絵画教室などなど、同年代の子ども達が、ほ
とんど経験しないことを体験してきたことになります。
それに加えて家庭学習があります。
これが、子ども達には、もっとも厳しかったのではないでしょうか。
とかく、お母さん方は、合格の二文字のために熱くなりがちです。
「なぜ、ぼくだけ、勉強しなくてはいけないのかな?」
と子ども達に疑問を持たせてしまったことも、あったのではと思います。
でも、お母さん方の気持ちに応え、頑張りました。
子ども達は、本当にえらいとほめてあげたい。
 
ですから、全員に、希望された学校から招待状が送られて来て欲しいと思わざる
を得ません。
それほど子ども達は頑張り、頑張り続けたのですから。
しかし、残念ながら、すべての子ども達に、招待状が送られてくるわけではあり
ません。
「試験なのに縁起でもない!」とお腹立ちの方も、心を静めてお読みください。
 
都心の幼稚園によっては、全員が受験というところもありますが、そういった環
境であれば、幼稚園側の配慮もあるでしょうし、ご両親もお子さんも、それなり
の指導をきちんと受けられていると思います。
しかし、普通の幼稚園や保育園からの受験の場合は、そうはいかないのではない
でしょうか。
わが子、一人だけが受験といったことも考えられます。
 
一昔前は、受験を意識させないで済ませるように、また、合格しなかったことを、
子ども達にわからないように配慮したものです。
でも、現状では難しいのではないでしょうか。
数校受験する子ども達もたくさんいますから、わかっているはずです。
合格すれば何ら問題はありませんが、結果が出なかった場合は、傷つく恐れもあ
るでしょう。
このことです……。
 
今は、学校内で合格を発表せずに郵送やWebで知らせるところが増えてきましたが、
以前は、ほとんどの学校が校内に掲示していたものです。
私は、できる限り発表を見にいきました。
合格された方は、掲示板の前からいつまでも去ろうとしません。
不合格の方は、悄然と去っていきます。
気障で申し訳ありませんが、「倍率十倍の難関校」の文字からは浮かばない、厳
しい現実を実感させられたものでした。
 
そんなときに、ある学校で、とんでもない親子を見てしまったのです。
お母さんが早足で出口に向かい、お子さんが、
「ママ、ごめんね!」
と、泣きながら追いかけていくのです。
若いお母さんは、一言も口をきかず、むっとした顔をして出ていってしまいまし
た。
こんな残酷な仕打ちは、いくら親でも許せません。
いちばん傷ついているのはお子さん自身であることに気づかない親であれば、受
験などする資格はないと思いました。
 
最近は、携帯電話で、大声で知らせている母親もいます。
気持ちは分かりますが、ぐっと喜びをかみしめて、そっと知らせる配慮も必要で
す。
立場が逆であった場合のことも考えましょう。
 
ところで、不合格のときはお子さんに、どのように説明するか決めているでしょ
うか。
残念ながら合格しなかったご両親からは、
「公立の小学校から通知は来ますから、子どもには、私学の合否については知ら
せないことにしています」
と、答える方が多いものです。
みなさん、お子さんにあった方法で対処なさることと思いますが、注意してほし
いのは、ちょっとした言葉なのです。
 
「○○ちゃんは入ったのに、何で、あなたは駄目なんでしょう」
お母さんは、わが子をかわいそうに思い、つぶやいたこの一言で、お子さんは、
深く傷つき、劣等感を持ちがちなのです。
不用意な言葉が、お子さんに与える影響を考えてあげましょう。
とにかく、お子さんは、頑張ったのですから。
 
頑張ったことは、必ず、将来、芽を吹きます。
正しい指導を受けてさえいれば、子ども達は、同年代の子が体験しなかったこと
を、たくさん学習しています。
国語の領域でいえば、「話の記憶」は、小学校の中学年から高学年にかけて学習
する長文読解の問題を、文字を使わず、耳から聞き取るだけで挑戦してきました。
算数の領域では、「数」の問題で、1年生で習う足し算、引き算、2年生で習う
掛け算、3年生で習う割り算、4年生で習う分数まで、数字や+-×÷などの記
号を使わずに学習してきました。
さらに、話を聞く姿勢、指示を理解し迅速に対応する行動力、自分で頑張る意欲
などを身につけたはずです。
 
ご両親も、心を一つにして、お子さんをバックアップしてきました。
学校を選んだ段階で育児をふりかえり、やはり間違っていなかったと確認し、こ
のことには反省しなければいけないと、話し合われたのではないでしょうか。
受験をしなければ、こういった経験をすることはなかったはずです。
驚かすようで申し訳ありませんが、これから先、ご両親が、これ程までに心を一
つにして、何かに取り組むということは、あまりないのではと思います。
まさに、育児のゴールデンアワーでもあったわけです。
 
文言は正確ではありませんが、昨年3月に舎長を辞任され教諭に戻られた加藤三
明先生は、説明会でこうおっしゃっていました。(今年の説明会で紹介した入学
式の写真には、先生の元気な姿を見ることができました)
 
「受験に合格しなかった方は、もしかすると親子ともども、敗北感を味わうこと
になるかもしれま
せん。しかし、これはあくまでも幼稚舎の受験に限ったことで、人生の敗北では
ありません。ま
して、子どもがそういうことを思い続けていたら、本当に恐ろしいことです。わ
れわれが5歳の子に、本来は行うべきではない入学試験という罪なものを施して
いて、そういうのもなんですが、小学校受験をぜひ、最終目的だと思わないでい
ただきたい。まだまだ、ほんの人生の始まりです。小学校の受験で、お子様をス
ポイルしないでほしいというのが、私の願いです」
 
5歳の秋は、お子さんの人生の終着点ではなく、通過点と考えましょう。
不合格という結果を、お子さんが背負っていくようなことのないようにしてあげ
てください。
小学校の受験は、ご両親がお考えになり始めたことですから、終わりもきちんと
対処していただきたいと思います。
 
この連載を通して、ご両親、特にお母さん方にわかっていただきたかったのは、
「過保護や過干渉な育児から、子ども達を解放する」ことでした。
過保護な育児では、わがままな子になりがちで、相手を思いやる気持ちは育まれ
ません。
過干渉な育児では、消極的で依頼心の強い子になりがちで、積極的に物事に取り
組む意欲は育ちません。
これから、小学校での集団生活を通して、共に生きる「共生」を学んでいくこと
が大切です。
それには、相手を思いやる気持ちが育まれていなければ、スムーズに対応できま
せん。
また、学校生活を楽しくすごし、学習面で好奇心という触角を張りめぐらせ、い
ろいろなことを学んでいくには、積極的に取り組む意欲が育まれていることが大
切です。
 
家庭学習で、お母さん方は、この2つのことを教えてきたと思います。
できない問題があっても、明日できればいいと励ましてきませんでしたか。
できるようになったとき、一緒に喜び、褒めてあげたでしょう。
子ども達は、お母さん方のやさしい気持ちに応え、ステップアップしてきたので
はないでしょうか。
お母さん方の頑張れと励ます言葉とやさしい気持ちから、子ども達の心に「思い
やりの気持ち」と「できるまで頑張る意欲」が育ってきたのです。
 
この2つが育っていれば、たとえ不合格になっても、子ども達は大きく成長して
いるはずです。
同年代の子どもで、こういったことを経験できるのは、私学の小学校が最も多い
東京都でさえ、毎年、就学児童およそ60万人の内、約5%程度に過ぎません。
しかし、正しい指導を受けられた子ども達は、十分にエキスを与えられた根と同
じように、必ず、芽を出し、ご両親が期待する花を咲かせます。
子ども達を信じて、試験場に送り出してあげてください。
運悪く、結果が出なくても、あたたかく見守ってあげるご両親であって欲しいと
思います。
 
「あしたは、今日より、きのうより」は、今は亡き、いずみたく氏の作曲された
某財団法人の社歌の題名で、断りもなく私の座右の銘にさせていただいています。
また、「育児しながら育自するお母さん」であれば、親子の絆は、生涯、ほころ
びることはありません。
この二つこそ、子育ての鉄則ではないでしょうか。
 
さらに一言、拙著のメールマガジン「日本の年中行事と昔話」の4月に出てきま
した、剣豪、塚原卜伝の作とも言われている剣の極意を紹介しましょう。
「映るとも 月は思わず 映すとも 水も思わぬ 猿沢の池」、これは理想的な
親子関係をあらわしているのではないでしょうか、私の勝手な解釈ですが。「子
は親の背を見て育つ」、良いお手本を見せることが大切だと思います。
 
皆さま方に、希望された小学校から、招待状が届くことを、心からお祈り申し上
げます。
ベストを尽くせるように頑張ってください。
ご健闘を祈ります。
 
最後まで、拙文をお読みいただきまして有難うございました。
      平成27年10月吉日
       めぇでる教育研究所
       所 長 藤本 紀元

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★試験当日の留意点

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第66号)
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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◆◆試験当日の留意点◆◆
 
祝 ノーベル医学・生理学賞に北里大特別栄誉教授の大村氏受賞!
教授が見つけた化合物は、熱帯地方の風土病の薬などで実用化しており、アフ
リカや中南米などで延べ10億人以上に無料提供され、多くの人々を失明の危
機から救うなど、医療や科学研究の発展に大きく貢献した功績が評価されたも
の。インタビューで「失敗してよかった。必ず役に立つ」と答えていた教授、
いい言葉ですね。
一夜明けて、物理学賞に東大宇宙線研究所長の梶田隆章氏受賞。ニュートリノ、
難しくてわかりませんが、日本人二日連続受賞の快挙。
未来の科学者を目指し、頑張れ、日本の子ども達!
 
朝晩、気温の変化の激しい毎日が続いています。
お子さんの健康管理には、十分注意してください。
 
今回は、試験当日の留意点をあげておきましょう。
1.募集要項を丁寧に読み直し、持参するものの一覧表を作っておき、慎重に
チェックをしましょう。
受験票、面接票、当日のスケジュール表(出願後に学校側から送られてくる資
料)、募集要項、上履き(学校によってはご両親用も)、運動靴(雨天の場合
は雨具の他に、お子さんの着替えやソックスなど)、携帯電話(万一の交通事
故に備え)、スイカ、パスモなど。
親子一緒の控室のところは、お子さんが静かに待てるようなものも用意すると
いいでしょう。
 
2.当日は、いつもと変わらない朝を迎えてください。
学習院のように試験当日に両親面接があると、ご両親が緊張しがちです。
いつもは「行ってくるよ」と会社へ出かけるお父さんが、一生懸命に駄洒落を
飛ばすのですが、全くうけなくて、かえって、「パパ、どうしたの?」と怪し
まれてしまったと、笑いながら話してくれたお父さんがいました。
いつもと同じように、平常心を心がけましょう。
 
3.いかなる場合でも、遅刻は認められません。
特に、バスを利用する場合は、注意が必要です。
朝は、渋滞する可能性がありますから、事前によく調べておきましょう。
説明会でも開始間際にタクシーで、あわてふためきながらやって来るお母さん
方を見ました。
事故による渋滞や電車の遅れなどの場合は、他の交通手段も考えておきたいも
のです。
そして、携帯電話で学校に問い合わせ、指示を求めましょう。
そのためにも電話番号を登録しておくことです。
ただし、校門の所で必ず、電源を切ることをお忘れなく。
 
4.所定の手続きを指示に従い、あわてずに行いましょう。
頭をひねるような難しいことはありませんが、時間ぎりぎりに到着となると、
気のあせりからミスをしがちで、そういったときは、いつもと違ったご両親に
なっているものです。
そばで見ているお子さんは、どういった心境になるでしょうか。
控室で一息入れずに試験場へ向かい、すぐにテストです。
まわりは、知らない子ばかりです。
お子さんがいつものような状態で、テストを受けられるはずはありません。
それまで全力を尽くしてきたとしても、この一瞬で、すべてが台無しになる可
能性もあります。
十分な配慮が必要です。
 
5.服装は、動きやすく、着馴れたものを。
新品の革靴をはかせるようなことは止めましょう。
学校へ着けば履きかえるのですから。
靴擦れでもしたら、運動テストどころではありません。
髪の毛の長い女の子は、運動の時に困らないようにしておきましょう。
リボンが気になりマット運動ができなかった話を聞いたことがあります。
袖の長いブラウスなどは、制作の時に邪魔になることも考慮しておきましょう。
女の子は、お気に入りのブラウスなどを着せると、汚れが気になり、集中でき
ません。
 
6.テストの前に用便をすませておきましょう。
幼児教室へ通っている方は、教室へ入る前に、必ず、やっていると思います。
白百合学園小学校、暁星小学校のように、校舎見学の機会がない場合は特に、
集合時間間際でトイレの場所を慌てて探すことのないよう、時間に余裕を持
って行くようにしましょう。
テスト中にトイレとなると、それまでです。
 
7.いつものように教室へ送り出しましょう。
控室で、「話をきちんと聞くのですよ」などと、くどくど注意するお母さん
方がいるようです。
そういうことが、みんなプレッシャーになってしまいます。
また、大勢の子どもを見て、驚き、緊張している様子が見えたときは、お子
さんが、もっとも安心する態度で接してあげましょう。
よく聞く話ですが、しゃがんで、お子さんの目を見ながら手を握ってあげ、
「いつもと同じなのよ」
というのが効果的なようです。
お子さんの性格によっても違いますが、こういったことも起こりえると考え
ておきましょう。
 
8.万一の急病に備え、常備薬を持参しましょう。
幼稚園の遊戯会、ピアノなどの発表会の前の晩に、熱を出した経験のあるお
子さんは注意が必要です。
 
9.テストの時間によっては、昼食の用意をしておきましょう。
近所のレストランなどをあてにしていると、「日曜日で休み」となりかねま
せん。
一口で食べられるサンドイッチやおにぎり、飲み物も自動販売機などで購入
せず、小さい水筒などを用意しておきたいものです。
 
10.幼稚園や保育園、幼児教室などの友達と会うことも考えられます。
緊張しているときに友達と会うと、ほっとして舞い上がるお子さんがいます。
あいさつ程度にし、お子さん同士がふざけ合うようなことのないようにしま
しょう。
 
11.行動観察や運動テストなどで、子ども同士のトラブルが起こる場合もあ
ります。
先生から事情を聞かれたときは、はっきりと答えることです。
男の子は、これが苦手なようです。
 
12.お子さんがテスト中の控室では、たとえ友達や顔見知りの人がいても、
お互いに遠慮して話し込まずに、本を持参し静かに読むようにしましょう。
「携帯電話の電源は切るか、マナーモードにしてください」とある場合は、ス
マートフォンなども使用禁止です。
 
入試本番まであとわずか、風邪を引かないように注意しましょう。
お子さん、お母さんは勿論のこと、お父さん、外出先から帰ったときは、必ず、
手洗いとうがいを励行してください。
そして、お母さん、お子さんにとっては、お母さんの明るい笑顔が頼りです。
精神的なコンディションを崩さないことも、ご両親の大切な役目です。
ここが正念場と考え、頑張ってください。
(次回は、最終回[ご両親の心構え]などについてお話しましょう)

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★入試直前の心構え

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第65号)
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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★★入試直前の心構え ★★
 
既に模擬面接も終え、面接の心構えもできていると思いますが、合否のカギを
握るといわれている「志望理由」について、念入りにチェックし、自然に話せ
るように練習をしてください。プレッシャーをかけるようで申し訳ありません
が、小学校受験合否のポイントは、「お父さん方の志望理由5割、子どもの成
長度5割」であることを思い出し、頑張りましょう。お子さんのためです。
 
入試直前の心構え
★ベストコンディションを作る 
入試直前、何とかベストコンディションで試験を受けさせてあげたいと、お母
さん方は計画を立てることでしょう。例えば、外から帰ってきたときは、手を
洗い、うがいをさせることから、栄養のバランスを考えた食事、早寝、早起き
をさせ、睡眠時間を十分にとるなど、配慮しなければならないことがたくさん
あります。
 
その1つに、時間の管理があります。
朝、8時半から試験が始まる場合、起きてから学校までかかる時間を逆算し、
その時間帯に合わせ、生活のリズムを作り直す必要があります。人間の脳は、
目を覚ますと、すぐにフル回転するものではなく、スイッチを入れれば、パ
ッと光る電球のようにはいかず、柔軟なお子さんの頭でも、2、3時間かか
るともいわれているようです。こういった試験時間に対処できるコンディシ
ョン作りも親の大切な役目となります。
 
◆家庭学習について 
家庭学習をどのように進め、ベストの状態を保っていくかも難しい問題となり
ます。直前のことですから、もう苦手な問題は克服されていると思いますが、
「あなたはできる。これだけ頑張ったのだから大丈夫ですよ!」とあたたかい
言葉で励ましてください。
 
そして、ここが大切なのですが、得意な問題の場合、お子さんも自信がありま
すから、お母さんの読んでいる設問を、よく聞いていないこともありがちです。
「お母さんが読み終わるまでしっかりと聞き、始めといわれたら始め、終わり
といわれたら、きちんと止めること」、この約束を徹底することです。点図形、
模写、同図形(異図形)発見、系列完成、しりとりなど、設問を聞かなくても
できる問題があります。しかし、最後まで聞かないと指示される記号(○、×、
//など)がわかりません。皆が出来るやさしい問題であれば、このミスを挽
回することは不可能でしょう。
 
さらに、次のページに移る指示があっても、その問題にこだわっていると、明
らかにチェックの入る学校もあると聞きます。
また、制作や、ごっこ遊び、運動テストなども、話を聞いていなければ、うま
くできません。最後まで聞かずに勝手にやり始めると、当然、「指示の理解」
や「約束事を守れるか」などにチェックが入ります。
「先生のいうことを聞いてから始める、そして止める」、これを徹底させまし
ょう。
 
「何回、教えたらわかるの!」
「これができなければダメなの!」
「そんなことができなければ、小学生になれません!」
メールマガジンを読んでいらっしゃる皆さん方は、こういった言葉を使ってい
ないと信じていますが、励ましているつもりが、逆の効果になってしまうもの
です。
 
試験場でできない問題があると、トイレにいってしまう子どもがいるそうです。
なぜでしょうか。
「先生、トイレ!」
といわれれば、先生はトイレに連れて行くしかないでしょう。
「その時間にいなかったから、問題をやらなかった」
と言い訳を作っているとしたら、 これは恐ろしいことではありませんか。5
歳の子どもが言い訳を考える、こんな気持ちに追い込んではかわいそうです。
お母さんが怖いのです。最近は、怖いお父さんもいるようですね。
中には、「できない!」といって泣きだす子ども達もいると聞きます。
ご両親方の合格をさせたいという気持ちは、痛いほどわかりますが、言葉がけ
には十分に注意しましょう。不用意な言葉は、自信を失わせます。情緒が不安
定になるような言葉は、絶対に使わないでください。
 
また、テスト会場で、隣の子の答案をのぞくお子さんがいるそうです。これは、
いわゆるカンニングではありません。正解であるにもかかわらず、隣の子の答
えを見て訂正してしまうのです。なぜでしょうか……。やはり、自信が無いのです。
隣の答案をのぞく子にしないためにも、
「あなたが思ったとおりでいいのですよ」
と、自分の考えたことに自信を持たせましょう。
「お母さんは、一所懸命に考えて頑張る子、大好きなの。それでもわからなけ
れば、仕方がないことなのよ」
と、笑って励ましてください。
ただし、「一所懸命、考えてもわからない場合」と、約束しましょう。
 
よくできるお子さんでも、できない問題にぶつかるとパニックになってしまう
ケースがあるようです。
できる子だけに、厄介なのです。「できない」ことにこだわり、次の問題に取
り組めないのです。こういったことも十分に考えられますから、「あなたが考
えてもできないような問題なら、他の子もできませんよ。大丈夫、自信を持っ
て、次の問題に挑戦しましょう」といった言葉がけも必要ではないでしょうか。
 
◆試験についての説明 
次に、試験について、どう説明するかです。
以前は、子ども達に試験といったイメージを与えないようにしたものですが、
これだけ情報が広がり、いろいろと体験をしていると、そうはいかないでしょ
う。公開テストやホームグランド以外の教室や、他の幼児教室、塾などで試験
を受けることから、お子さん自身も心積もりはできているかと思いますが、や
はり、プレッシャーはかかります。心身共に強い子どもは、そうはいません。
「頑張れ!」といわれれば、本当に頑張る子もいれば、その一言で駄目になっ
てしまう子もいます。
ピアノなどのお稽古ごとの発表会や幼稚園のお遊戯会などの前夜になると、突
然、腹痛や発熱する、神経過敏なお子さんには、「今日は、いつもの教室と違
って、ここの学校でやるのですよ」
といった説明がいいのではないでしょうか。控室でゼッケンをつけ試験場に入
り、テストの内容も、ほとんどの場合、教室で受けているのと同じだからです。
「パパ(ママ)の言うとおりだ!」と安心し、そして頑張るのが子ども達です。
お子さんの性格をよく知っているのはご両親ですから、こういったことにも注
意し、当日の朝を迎えてあげましょう。
 
◆怪情報、うわさについて 
最後に、厄介なことが一つあります。それは、怪情報、うわさです。
以前、昭和60年代に開かれた四谷雙葉小学校の説明会の様子を紹介しました
が、うわさとは、多くの場合、根も葉もない、単なるうわさに過ぎません。当
事者であるお母さん方は、とかくわらをもつかみたくなる心境になりやすいで
しょうが、そこにつけ込むのがうわさです。後で思い出すと「ナンダ!」とな
るものばかりのはずです。
「受験する前に、もう合格者は決まっている!」
「紹介者がなければ駄目!」
といったことが本当なら、受験料を取る学校は、まさに詐欺行為ではありませ
んか。司直が許すわけがないのです。税務署も同様です。
 
「紹介者がなければ駄目!」
といったことが本当であれば、今年の暁星小学校の説明会でも、「紹介状や推
薦状は受け取りますが、一切、考慮しません」とおっしゃったことが、うそに
なります。マリア様が、うそをお見逃しになるわけがありません。
 
また、青山学院初等部のホームページのQ&Aのコーナーには、
Q「紹介状や推薦状の必要はありますか」
A「必要ありませんし、用意されても受け取りません」
とあります。
 
さらに、幼稚舎のホーページのQ&Aコーナーには、
A「入学試験に関して、舎長および教職員との面会は一切できません」
と掲示されていますが、ほとんどの学校で、校長先生はもちろんのこと、教職
員の方々が、受験に関する面談に応じることはありませんし、お断りしている
はずです。
 
気になるうわさに心を痛めるようでしたら、お父さんに聞いてみましょう。お
そらく、一笑されるはずですから、お願いしますよ、お父さん!
 
「暑さ寒さも彼岸まで」とは、猛暑を経験しただけに、ありがたいものですが、
初秋は、とかく気候が不順になりがちとはいえ、今年は少し異常ではないでし
ょうか。健康管理には、十分、注意してあげましょう。そして、お母さん、保
護者であることを忘れずに、頑張ってください!
 
昔の曲ですが、大橋節夫作詞、作曲の「幸せはここに」があります。
    秋の夜は更けて すだく虫の音に
    疲れた心いやす わが家の窓辺
    静かに ほのぼのと 幸せはここに
お子さんの寝顔を見ながら、すだく虫の音に、耳を傾ける余裕を持ちましょう。
(次回は、「当日の留意点」についてお話しましょう)
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★合否の鍵を握るのは、お父さん方の志望理由

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第64号)
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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合否の鍵を握るのは、お父さん方の志望理由
 
志望理由のまとめ方について、模擬面接をしていて少し気にかかることがあり
ましたので、付け加えておきましょう。それは何かと言いますと、お父さん方
の志望理由に、あまり説得力がないことです。
 
例えば、雙葉小学校を志望されるお父さん方との面接を再現すると、こうなり
がちです。
「お父さんにお伺いします。本校を志望される理由をお聞かせください」
「はい、校訓である『徳においては純真に、義務においては堅実に』の校訓に
賛同して受験しました」
「では、お子さんに、普段の生活で、どのように教えていますか」
と尋ねると具体的な説明がありません。
 
小学校の案内書やガイドブックに書かれている建学の精神や校訓を、そのまま
おっしゃる方が多いのですが、これでは学校側を納得させることは不可能では
ないでしょうか。
もう、志望理由も明確になっているはずですが、もう一度、原点に戻り、以下
のように、学園全体の教育体制について考えてみましょう。
ただし、ここでいう共学は小学校の場合で、中高は別学の学校も含まれている
ことをお断りしておきます。
また、慶應義塾幼稚舎、桐朋小学校、桐朋学園小学校は、面接はありませんが、
志望理由をまとめる参考にしてください。
 
白百合学園小学校、東洋英和女学院小学部、聖心女子学院初等科、立教小学校、
立教女学院小学校など。
1.宗教教育 2.別学 3.大学までの一貫教育 4.賛同できる教育方針
1から4について、どういったことを期待しているかを書いてみましょう。
4については、例えば、白百合学園小学校の場合、
学園の校訓である三徳、 勤勉・従順・愛徳について、
  従順とは、良心に従って、正しい行動が取れるように、
  勤勉とは、意志の強い自立性にとんだ子どもになれるように、
  愛徳とは、心身ともに健康で、協調性にとみ、喜んで人につくし、人から
  愛される人になるように、
ということですが、これをわたし流に、従順は「素直」、勤勉は「一所懸命頑
張る」、愛徳は「思いやり」と置き換えると、いずれも皆さん方が育児で大切
にしていることではないでしょうか。
 
青山学院初等部、淑徳小学校、聖学院小学校、玉川学園小学部など。
1.宗教教育 2.共学 3.大学までの一貫教育 4.賛同できる教育方針
4について、青山学院初等部のスクールモットー「あなた方は世の光、あなた
方は地の塩である」は、幼児の場合ですから、「世の光」は自立していること、
「地の塩」は協調性や社会性といった集団生活への適応力と考えると、「5つ
の約束」の意味がよく理解できるのではないでしょうか。
   5つの約束
 ・しんせつにします
 ・しょうじきにします
 ・れいぎただしくします
 ・よくかんがえてします
 ・じぶんのことはじぶんでします
「『しんせつにしよう』ではなく『しんせつにします』と自ら発信しているこ
とだ。ここに初等部教育の原点がある」と説明会でも部長は言っていましたが、
ポイントは、自立と自律、そして集団生活への適応力ですが、育児で大切にし
ていることではないでしょうか。
さらに、ランドセルなし、通信簿もありませんが、こういったことも視野に入
れる必要はないでしょうか。
今年の説明会では紹介がありませんでしたが、ホームページの「国内短期留学 
止揚学園」を見てください。「すべては教場」、初等部はこういった教育をす
る学校でもあるのです。
 
慶應義塾幼稚舎、学習院初等科、成蹊小学校、早稲田実業学校初等部、千葉日
本大学第一小学校、桐蔭学園小学部など。
1.共学 2.大学までの一貫教育 3.賛同できる教育方針
 例 慶應義塾幼稚舎
   独立自尊について   
   一年生が入学した時に「三つの約束」をします。
・うそをつかない。
・お父さん、お母さん、先生のいいつけを守る。
・自分でできることは自分でする。
この三つの約束こそ、独立自尊の精神を身につけるための第一歩です。
皆さん方は、普段からお子さんに、
「うそをついてはいけません」「約束は守りなさい」「自分でできることは自
分でしなさい。お母さんを頼っても知りませんよ!」と言ってきかせ、実践し
ているのではないでしょうか。
お母さんの教えこそ、まさに「独立自尊の精神」そのものではありませんか。
 
日本女子大学附属豊明小学校、川村小学校など。
1.別学 2.大学までの一貫教育 3.賛同できる教育方針
例 日本女子大学附属豊明小学校
   三綱領 信念徹底・自発創生・共同奉仕について、 
     ○ 信念徹底(正しいと考えたことはやりとげる)
     ○ 自発創生(自ら考え、工夫し、実行する)
     ○ 共同奉仕(心を合わせて皆のために仕事をする)
わたし流に解釈すれば、
○ 信念徹底は、はじめたことは途中でギブアップせずに、最後まで頑張る子
○ 自発創生は、夢中になって遊び、楽しく遊ぶ工夫のできる子
○ 共同奉仕、友達と仲良く遊べる情緒の安定している子
となりますが、こういったことを大切にしていれば、三綱領を育児に取り入れ
ているとはいえないでしょうか、難しく考える必要はないと思います。
 
雙葉小学校 田園調布雙葉小学校 横浜雙葉小学校 光塩女子学院初等科 国
府台女子学院小学部、暁星小学校など。
1.宗教教育 2.別学 3.高校までの一貫教育 4.賛同できる教育方針
雙葉小学校については、しばしば紹介してきましたので、ここでは暁星小学校
を取り上げますが、雙葉小学校に対して一言付け加えておきましょう。それは
「バラはバラらしく、スミレはスミレらしく、その人らしく生きる。自分で自
由に学び、決定することができ、責任のとれる人に育てていく」、毎年校長の
おっしゃっていることですが……。
 
例 暁星小学校
「鍛える教育」の究極の目的は、日本昔話のキャラクターである「気は優しく
て力持ち」の男子の育成です。
もやしっ子を解消するために始めたサッカーを考えてみましょう。サッカーは
11人で戦いますが、ボールをキープした選手は、相手を自分に引きつけてお
き、ギリギリのところでパスをして味方にボールをつなぎ、最後にゴールへ蹴
りこめるのは、たった一人です。旺盛なファイトとフェアーな精神、チームワ
ークの育成、しかし、学業をおろそかにしていると、優秀な選手でも練習に参
加させてもらえない「練停」があり、文武両道、ここに暁星学園の教育目標が
表れていないでしょうか。
今年の説明会では、4月に現役で東京大学と早稲田大学に入った二人の出身者
の小学校時代の体験をつづった作文を朗読、東大生は聖歌隊、早稲田生はサッ
カー部の話でしたが、いつもの校長の話と異なり厳しい「文武両道」の話は参
考になったのではないでしょうか。
特に運動の得意な子でなくてもやればうまくなる話は、自ら挑戦する意欲こそ、
鍛える教育の原点であることや、部員のすべてが東大をはじめ難関校を目指す
中での切磋琢磨する話は、説得力がありました。
模擬面接でも、「小学校は親が良かれと選んであげるが、大学は自らの力で挑
戦すべきだ」とおっしゃるお父さん方が多く、二人の話はこれを裏づける頼も
しいもので、こういったことも参考にされてはいかがでしょうか。
「れんてい」という言葉は、サッカー部出身の学生さんの話にあったので、
「練習参加停止」のことではないかと思い、勝手に「練停」と当て字を書きま
したが、聞き間違いかもしれないことをお断りしておきます。
 
日出学園小学校 昭和学院小学校など。
1.共学 2.高校までの一貫教育 3.賛同できる教育方針
例 日出学園小学校
昼食は、原則として弁当ですが、その理由を、
「保護者の方に手作りのお弁当を作っていただくことにより、親子のかかわり
を大切にしています」
親子の絆、こんな大切なことに賛成しているとおっしゃる方が少ないのが不思
議です。手作りが少なくなっている現状で、「なぜ弁当か」を考える必要はな
いでしょうか。両校とも共学で、国語教育に力を入れていることも注目したい
ものです。
 
国立学園小学校 聖徳学園小学校(男子の場合)
1.共学 2.小学校までの一貫教育 3.賛同できる教育方針
目指すは中学校受験、「有名中学校受験のため」とあからさまには言えません
が、その勉強に取り組む姿勢、方針に賛同することはないでしょうか。模擬面
接でも、「小学校時代は通学に無理をさせずに、心身ともに強くなる中学受験
で挑戦させたい」と考えるお父さん方が多いのですが。
 
こういったように、1から3、4について、期待することをまとめ、さらに、
校訓など学園全体の方針に賛成していることを整理すれば、視野も広くなり、
理解を深め、志望理由も万全なものになるのではないでしょうか。そのために
も、もう一度、各小学校のホームページにアクセスしましょう。新しい情報や、
見落としていたことなどを発見できるかもしれません。
 
そして、お父さん方にお願いしておきましょう。
小学校受験の合否の鍵は、「お父さん方の志望理由5割、子どもの成長度5割」
と言われています。慶應義塾幼稚舎や桐朋小学校など面接を実施していない学
校もありますが、志望理由がはっきりとしなければ合格はむりでしょう。可愛
いお子さんのためです、最善の努力をしてください。
その努力とは、「志望理由など質問事項を想定し、口答できちんと言えるよう
にすること」です。願書に書かれたことをそのまま覚えてお話しするのは不自
然ですし、それが原因でうまく話せないケースが多くみられます。
なぜでしょうか。それは、願書に書かれた文章は書き言葉であり、話し言葉に
なっていないからです。
また、いくら素晴らしい回答を練り上げても、言葉で表現、声を出してお話し
できなければ、どうにもならないのが口頭試問だからです。声を出して読んで
ください。不自然なところはすぐにわかります。
 
ところで、慶應義塾幼稚舎が作文や面接を止めた理由は、「傾向と対策的な表
現が多くなったから」とおっしゃったことがありましたが、紋切り型の回答が
多くなったからでしょう。桐朋小学校、桐朋学園小学校も面接をやりませんが、
かつて桐朋学園の鈴村校長は、「私どもが面接をやらないのは、例えば、お父
さん方に『趣味をお聞かせ下さい』とお尋ねしても、例え競輪、競馬が大好き
でも、『読書と音楽鑑賞です』とおっしゃるのではないでしょうか。ですから
面接をしませんが、私どもはお子さんを2日間お預かりしますから、そこでい
ろいろなことがわかるのですよ」と、例によって文言は正確ではありませんが、
こうおっしゃったことがありました。面接をしなくても、お子さんがご両親の
育児の姿勢をきちんと見せてくれるということです。面接も同じことが言えま
す。メッキは剥げます。ですから、お子さんに不自然な言葉遣いになるような、
大人の考える模範解答なるものを教え込むべきではありません。
 
そして忘れてならないのは、受験は、お子さんのためとはいえご両親の希望で
始めたことです。お子さんは、この1年もしくは2年、一所懸命に頑張ってき
たのですから、その努力に報いるべきではないでしょうか。
頑張ってください。
最後のダメ押しとして、面接の質問についてその意図を解説した「お父さん、
お母さんの受験対策」(幼稚舎をはじめ25校の小冊子)をお勧めします。詳
しくは当研究所のHPをご覧ください。
 
季節の変わり目に入りました。健康には、十分気をつけましょう。
(次回は、「直前の心構え」についてお話しましょう)
 

さわやかお受験のススメ<小学校受験編>★★面接編4

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        「めぇでる教育研究所」発行
     2016さわやかお受験のススメ<小学校受験編>
            (第63号)
 年長児のお子さまをお持ちの小学校受験をお考えの皆様を応援します!!
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面接編4
9月12日(土)の暁星小学校の説明会で、書き損じ用の願書を販売していま
した。白百合学園小学校も販売していましたが、清書をする時に書き損じが出
るようです。誠心誠意、心をこめて、しっかりと書きましょう。暁星小学校の
受験番号、今年は12月から始まります。同日に行われた立教小学校の説明会
で田代教頭は、昨年に続き、「アロハと短パンでは引いてしまうが、服装で判
断しているわけではない」とおっしゃったそうです。
 
今回は、ご両親の面接についてお話ししましょう。
 
◆お父さん◆
ほとんどの学校で、お父さん方には、志望理由と職業を尋ねられています。
ですから、合否の鍵を握っているのは、お父さん方といっても過言ではないで
しょう。
責任重大です、何しろお父さんは、一家を代表して面接に臨むわけですから。
「なぜ、この学校を選んだか」をきちんとおっしゃってください。
そして、私学の運営は、ご家庭に経済的な負担をかけることで成り立っていま
すから、学校側は、その基盤がしっかりと築かれているかを確認しなければな
りません。
職業を尋ねられるのも、このためです。
会社名と所属課、仕事の内容によっては簡単な説明も必要です。
しかし、専門家でなければわからない言葉を使うべきではありません。
自営業の場合は、学校側が、仕事の内容がわかるようにまとめておきましょう。
時には、営業年数、年商、従業員数なども必要になる場合もあるかもしれませ
ん。
 
お父さんの応答で気になることがあります。
仕事柄、人と接する機会の多い方、営業関係の方は、話に如才のない分、長く
なりがちなのです。
面接は、限られた時間内で、手際よく済ませるべきです。
1分間で、相手にどのくらい情報を伝えることができるか、一度、録音し、聞
いてみましょう。
すると、聞く人には、どのくらい負担がかかるかがわかります。
そうすれば、簡単明瞭な回答こそ、思いやりのある、誠実な態度であることが
理解できるはずです。
制限時間のあることを、常に頭に入れておきましょう。
 
最後に、お子さんの姿勢が崩れたときに、恐い顔をして「駄目!」を出すお父
さんもいますが、前にお話したお母さんのように、「やわらかくたしなめるサ
イン」を考えておきましょう。
 
◆お母さん◆
「上がって話せなかったらどうしよう!」
などと考える必要はありません。
参加しているお母さん全員が、同じ不安な気持ちでいるのですから。
そんな心配をせずに、「私は保護者です!」と言い聞かせることです。
男には、よくわかりませんが、「出産のことを考えれば恐いものなし」とおっ
しゃったお母さんがいました。
それはともかく、一生懸命、お話できれば、道は開けます。
誠意です。
ただし、その学校を選んだことに自信がなければ、不安になり、緊張しますか
ら、上がります。
そこがポイントであり、全てです。
 
父親のところでも触れましたが、話がくどくて、長く、まとまりに欠ける場合
があります。それを避けるために、例えば、お子さんの長所、短所を話すこと
を想定して、話し言葉で文を書き、録音し、聞いてみましょう。
ご自身で聞き、長いと思えば、相手にとっては、とてつもなく長いものです。
質問事項にもよりますが、ご主人より長く話すのは、私学の求める「謙虚なお
母さん」にふさわしいでしょうか。
 
また、言葉遣いも、気になるところでしょうが、普段、あまりなじみのない敬
語や、「……参りました」「……存じます」などの謙譲語を使って話すのは、か
えって緊張のもとになりますから考えものです。
何事も、不自然な感じを与えない、自然体がいいのではないでしょうか。
ところで、最近、気になるのですが、若いお母さん方の中には、「そういった
こととかにィー、興味を持ち始めました」といったように、語尾をのばし、妙
なアクセントで話す方がいます。
お母さん同士ではかまいませんが、やはり、初対面の年配の方と話をするには、
ふさわしいとはいえません。
 
また、自分のことしか考えずに、お子さんやご主人が話されたことを、よく聞
いていないお母さんがいます。
例えば、面接の先生に、
「お子さんのいっていることは、こういうことですか」と確認を求められるか
もしれませんし、「ご主人がおっしゃったことについて、どう思いますか」と
聞かれることもあるようです。
そんなときに困った顔をするようでは、保護者とはいえないでしょう。
質問事項を想定し、うまくいえるだろうかなどと心配していると、「心、ここ
にあらず」といった状態になり、お子さんやご主人の回答を聞き逃すことにな
りがちです。
お母さん自身も、気を静め、落ち着くためにも、しっかりと話を聞きましょう。
 
そして、お父さんが、例えば、間違ったことを言っても、即座に訂正しないこ
とです。「お子さんが、成長したと感じられることはありますか」といった質
問に、     「去年の秋、予防接種に行ったとき、泣かずに頑張ったとき
のことです」と答えたご主  人に、少し顔をしかめて、「パパ、今年の春で
しょ!」と、静かに、きっぱりと訂正したお母さんがいました。
ご主人は、気分を害されたような表情をして、お母さんの方を見ましたが、二
人の間に、なにやら気まずいムードが漂いはじめたのは、いうまでもありませ
ん。
予防接種の時期を間違えたから、育児に関心のない父親で減点などされるわけ
がないでしょう。
即座に訂正をしたお母さんの態度こそ問題です。
私学には、古い道徳観念が残っているとはいいませんが、やはり、初対面の人
の前で、どうでもいいようなことで、ご主人の間違いを訂正するのは、私学の
求める「謙虚なお母さん」としていかがでしょうか。
 
◆退室◆ 
「本日は、ご苦労さまでした」
「失礼します」
立ち上がり、礼をして退室するわけですが、やはり、お父さんが先頭で、お子
さん、お母さんという順が自然でしょう。
そして、出口で、立ち止まり、面接官の方を向いて、「失礼します」とあいさ
つをしましょう。
この時、お子さんは、一刻も早く外へ出たい気持ちから、あいさつどころでは
ありません。
でも、ここは面接の最後の場ですから、「お世話になりました」といった気持
ちを伝えたいものです。
お父さんが一言、声をかけ、あいさつを促しましょう。
入室の時と違い、これから始まる面接にプレッシャーをかけるわけではありま
せんから、お子さんも、あいさつできるはずです。
「ごあいさつは」より「さよならしようね」といった言葉がけの方が、お子さ
んにも抵抗がなく、自然にできると思います。
最後に、お母さんがあいさつをし、ドアを閉めて、部屋を出ます。
 
これで終わったわけですが、うまく進んだ場合は、緊張から開放され、ほっと
されたお母さんから、
「ご苦労さまでした」
などと、ねぎらいの言葉がかかるのですが、結果が思わしくないときは、部屋
を出たとたんに、
「なぜ、私が願書に書いたとおりにいってくれなかったの!」
などと、非難をする若い母親もいるそうです。
「壁に耳あり、障子に目あり」ではありませんが、先生方が見ていないとは限
りません。非難をしたければ、学校の外へ行ってからはじめなさい。
しかし、聞いているお子さんが、どんな気持ちになるかを考えられない母親で
あるなら、受験は止めるべきでしょう。
多くの場合、面接の後にお子さんの試験があり、もう一度、学校へ来るのです
から、悪い印象を与えると、同じ場所へ行きたがらないものです。
本番の入試にも影響しかねません。
 
また、お子さんが、うまく応答できなかったとしても、そのことには触れずに、
嘘でもいいですから、次につながる言葉がけを忘れないことです。
「初めての先生と、よくお話できていたね。お父さんもびっくりしたほどだっ
たよ。今度はね、一人でどんなことができるか、お友達と楽しく遊べるかを見
てくれるんだって。お父さんは来ないけれど、頑張るんだよ。ママ、今夜は、
ユキの好きな焼肉がいいね」ユキちゃんが、好んで挑戦した受験ではないこと
を、保護者は、決して、忘れてはなりません。
 
10月入ると、受験日と面接の日が決まり、学校から通知も来ますし、出願して
みなければわからなかった、受験可能な学校も判明します。
どういったスケジュールになるか作戦を立てましょう。
掛け持ち受験は、お子さんにとって大変な負担になります。
精神的にも、肉体的にもタフなお子さんばかりとは限りません。
ご両親で、しっかりと話し合いましょう。
 
また、試験が早朝に当たる場合もあります。
少しずつ、起きる時間を早めてみるとか、ベストコンディションで臨めるよう
に工夫しましょう。
 
昼と夜の気温の差が大きくなる季節です。
風邪を引かないように、健康管理に気を配りましょう。
幼児は、身体的な健康管理も大切ですが、精神的な管理も大切です。
繰り返しますが、「何でこんなに教えてもできないの」といった言葉が、お子さ
んにとって、どれほど苦痛を与えるか、考えてください。
お母さん方へ、妙なうわさなどに心を惑わされない、賢いお母さんになりまし
ょう。
もうあとわずかです、頑張ってください。
(次回は、「直前の心構え」についてお話します)

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